JP2013069044A - メンテナンス作業支援装置、メンテナンス作業支援システム、メンテナンス作業支援方法及びメンテナンス作業支援プログラム - Google Patents

メンテナンス作業支援装置、メンテナンス作業支援システム、メンテナンス作業支援方法及びメンテナンス作業支援プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】メンテナンス対象機器について、稼働状況に応じて、メンテナンスとして必要な作業内容を見つけ、優先度を付けて端末装置に送信するメンテナンス作業支援装置を提供する。
【解決手段】メンテナンス対象機器から当該メンテナンス対象機器を識別する識別情報と、機器の稼働状態を示す稼働情報とをメンテナンス対象機器から読み出した端末装置から取得する情報取得手段と、取得した前記識別情報に基づいて、該識別情報に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関する基準値を取得し、該基準値と前記メンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出する算出部と、前記算出されたメンテナンスが必要となる時期に応じて、前記メンテナンスが必要となる作業に対し、優先度を決定する優先度決定手段と、決定された優先度と前記メンテナンスが必要となる作業とを前記端末装置に送信する送信手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、メンテナンス作業支援装置、メンテナンス作業支援システム、メンテナンス作業支援方法及びメンテナンス作業支援プログラムに関する。
コンピューターに接続される周辺機器として、例えば、プリンターの保守作業が行われている。例えば、プリンターが設置された顧客を訪問し、定期的にメンテナンスを行ったり、プリンターに不具合が発生した際に顧客を訪問し、当該プリンターの修理等の対応を行っている。このようなメンテナンス作業においては、例えば、消耗品の残量が一定量以下になった場合に、消耗品の補充や交換を行ったり、プリンターを一定期間稼働した際に、部品の状態を確認し、必要に応じて機器の必要箇所の清掃等を行うことで、性能を維持することが行われている。ここでは、作業者が、プリンターに対してどのような対応をすれば、メンテナンス作業として適切であるかを検討し、都度対応を行っている。また、メンテナンスを行う作業を支援することができるものも提案されている。
例えば、特許文献1には、自動販売機の設定データや運転制御状態の動作履歴データなどをモバイル端末などに表示させ、サービスマンによるデータ設定や自動販売機の故障診断を容易にさせることが記載されている。
また、特許文献2には、ユーザの設置状況や業種を考慮して、交換が必要な部品に関する交換情報を得て、メンテナンス作業者に提供することで、支援することが記載されている。
特許第3778084号公報 特開2010−165098号公報
しかしながら、プリンター等の周辺機器のメンテナンスにおいては、プリンターの使い方によって、消耗品や各部品のメンテナンスを行う箇所やタイミングが異なるため、今後のどのような箇所をメンテナンスすべきかを、プリンターの稼働状況から作業者が判断し、メンテナンス作業を行う必要がある。
特許文献1の技術では、サービスマンによるデータ設定や自動販売機の故障診断を容易にさせることができる。しかし、特許文献1の技術では、対象機器の現在の設定状況と、現在発生している故障の診断を行うことができるが、作業者にとって、機器の利用状況を基に、今後どのような点を優先してメンテナンス作業を行うことが望ましいかを把握することが困難である。
特許文献2の技術では、ユーザの設置状況や業種を考慮して、交換が必要な部品に関する交換情報を算出し、メンテナンス作業を支援することが記載されている。しかし、特許文献2の技術では、どの部品を交換すれば良いかを把握しやすいメリットがあるが、どのような点を優先してメンテナンス対象とすればよいか、その順序を解りやすく伝えられることがより望ましい。
上述の課題を鑑み、本発明は、どのような点を優先してメンテナンスを行えばよいかを利用状態に応じて把握することができるメンテナンス作業支援装置、メンテナンス作業支援システム、メンテナンス作業支援方法及びメンテナンス作業支援プログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様にかかる発明は、メンテナンス対象機器を識別する識別情報と、機器の稼働状態を示す稼働情報とをメンテナンス対象機器から読み出した端末装置から取得する情報取得手段と、取得した前記識別情報に基づいて、該識別情報に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関する基準値に基づいて、該基準値と前記メンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出する算出手段と、前記算出されたメンテナンスが必要となる時期に応じて、前記メンテナンスが必要となる作業に対し、優先度を決定する優先度決定手段と、決定された優先度と前記メンテナンスが必要となる作業とを前記端末装置に送信する送信手段とを、有することを特徴とする。
これによれば、サーバ装置が、メンテナンス対象機器について、稼働状況に応じて、メンテナンスとして必要な作業内容を見つけ、優先度を付けて端末装置に送信するので、サービスマンのメンテナンス作業効率が向上する。
また、上記メンテナンス作業支援装置において、前記決定された優先度と作業内容のうち、前記メンテナンス対象機器のメンテナンスを行う訪問時期までにメンテナンスが必要な優先度と作業内容とを端末装置へ送信する、としても良い。これにより、メンテナンスを効率良く行うことができる。
また、本発明は、上述のメンテナンス作業支援装置において、前記算出手段は、メンテナンス作業支援装置の外部に接続される、機種名毎に基準値を記憶する機種情報記憶装置から読み出した基準値に基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出することを特徴とする。
また、本発明は、上述のメンテナンス作業支援装置において、前記送信手段は、前記前記メンテナンスが必要となる作業に関し、稼働情報にエラーコードが含まれている場合には、メンテナンス作業支援装置の外部に接続される、前記エラーコードと対処方法とを対応付けて記憶する対処方法記憶部からエラーに対する対処情報を読み出し、前記端末装置へ送信することを特徴とする。
また、本発明は、メンテナンス対象機器に接続可能な端末装置と、メンテナンス作業支援装置とが接続されるメンテナンス作業支援システムであって、前記端末装置は、前記メンテナンス対象機器を識別する識別情報と、機器の稼働状態を示す稼働情報と当該メンテナンス対象機器から読み出して前記メンテナンス作業支援へ送信する送信手段を有し、前記メンテナンス作業支援装置は、前記端末装置の送信手段から送信される情報を取得する情報取得手段と、取得した前記識別情報に基づいて、該識別情報に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関する基準値に基づいて、該基準値と前記メンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出する算出部と、前記算出されたメンテナンスが必要となる時期に応じて、前記メンテナンスが必要となる作業に対し、優先度を決定する優先度決定手段と、決定された優先度と前記メンテナンスが必要となる作業とを前記端末装置に送信する送信手段とを、有することを特徴とする。
また、本発明は、情報取得手段が、メンテナンス対象機器から当該メンテナンス対象機器を識別する識別情報と、機器の稼働状態を示す稼働情報とをメンテナンス対象機器から読み出した端末装置から取得し、算出部が、取得した前記識別情報に基づいて、該識別情報に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関する基準値に基づいて、該基準値と前記メンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出し、優先度決定手段が、前記算出されたメンテナンスが必要となる時期に応じて、前記メンテナンスが必要となる作業に対し、優先度を決定し、送信手段が、決定された優先度と前記メンテナンスが必要となる作業とを前記端末装置に送信することを特徴とする。
また、本発明は、コンピューターを、メンテナンス対象機器を識別する識別情報と、機器の稼働状態を示す稼働情報とをメンテナンス対象機器から読み出した端末装置から取得する情報取得手段、取得した前記識別情報に基づいて、該識別情報に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関する基準値を取得し、該基準値と前記メンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出する算出手段、前記算出されたメンテナンスが必要となる時期に応じて、前記メンテナンスが必要となる作業に対し、優先度を決定する優先度決定手段と、決定された優先度と前記メンテナンスが必要となる作業とを前記端末装置に送信する送信手段、として機能させるためのメンテナンス作業支援プログラムである。
本発明によれば、サーバ装置が、メンテナンス対象機器について、稼働状況に応じて、メンテナンスとして必要な作業内容を見つけ、優先度を付けて端末装置に送信する。これにより、どのような点を優先してメンテナンスをすればよいかをメンテナンス作業者に伝えることが可能となり、メンテナンス作業者の作業効率を向上させることが可能となる。
本発明の実施の形態にかかるシステム構成図である。 機種情報DBの構成図である。 顧客情報DBの構成図である。 対処方法DBの構成図である。 端末装置の構成を表す機能ブロック図である。 中央サーバの構成を表す機能ブロック図である。 消耗品及び交換品のメンテナンス提供情報を抽出するフローチャートである。 同一機種のメンテナンス提供情報を抽出するフローチャートである。 優先度の算出を示すフローチャートである。 過去の実績から対処必要日を予測する例を説明する図である。 移動端末2に表示される画面例を示す図である。 移動端末2に表示される画面例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態にかかるメンテナンス作業支援システムのシステム構成図である。図1に示すように、メンテナンス作業支援システムは、移動端末2、点検対象機器4#1,4#2、LAN(ローカルエリアネットワーク)6、パソコン8、通信手段10、中央サーバ12、機種情報DB14、顧客情報DB16、修理履歴DB18及び対処方法DB20を含む。
移動端末2は、サービスマンによってメンテナンス対象機器が設置された顧客のところ訪問する際に持参される。サービスマンが移動端末2を直接メンテナンス対象機器に接続することにより、メンテナンス対象機器から各種情報を取得することができる。すなわち、移動端末2は、メンテナンス対象機器である点検対象機器4#1,4#2に、ケーブルを介して接続されると、点検対象機器4#1,4#2より、それぞれ、点検対象機器の機種名、点検対象機器の機器個体識別ID等の点検対象機器情報、障害内容、消耗品残量、交換部品摩耗度、エラーログ等の稼働情報を取得し、取得した情報を、通信手段10を介して、中央サーバ12へ送信する。これにより、メンテナンス対象機器には、外務に接続する機能が不要となる。または、情報取得のために接続の設定を」変更することが不要となる。
点検対象機器4#1,4#2は、サービスマンがメンテナンス作業を行う対象であるメンテナンス対象機器(点検対象機器)であり、例えば、プリンターや複合プリンターである。ここでは、2台存在する場合について図示されているが、1台でも3台以上でもよい。
ここで、機種名とは、メンテナンス対象機器に与えられた機器の名称である。機器個体識別IDとは、メンテナンス対象機器を個別に識別する情報である。障害内容とは、故障している状態(修理しないと機器が稼働できない状態や、リセットすればしばらく使用できる稼働状態等)を表す情報であり、例えば、どのような障害が生じているかが、エラーコードで表わされる。
消耗品残量とは、消耗品の残量を示す情報である。例えば、トナーカードリッジであれば、トナーの残量であり、トナーカートリッジが取り付けられてから印刷を行った枚数の合計枚数の合計値等から算出することができる。また、トナーカードリッジに、ICチップが搭載されている場合には、そのICチップが、印刷内容に応じて、トナーの消費量を算出し、これを、メンテナンス対象機器の制御部に出力する。
交換部品摩耗度とは、部品の摩耗度合いを示す情報であり、例えば、交換部品摩耗度は、メンテナンスマニュアル等によって、部品毎に、部品の状態に応じて予め決められている。より具体的に、ベルトの交換部品摩耗度は、モータが駆動する際のパルス数を検出し、このパルス数に応じて移動距離を算出し、この移動距離の累積値から算出される。例えば、移動距離が0〜aである場合の交換部品摩耗度が0、移動距離がa以上かつb未満である場合の交換部品摩耗度が1、移動距離がb以上である場合の交換部品摩耗度が2であるとしてルールが予め決められている。この交換部品摩耗度を算出するルールは、点検対象機器4#1,4#2内の記憶領域に予め記憶されている。
サービスマンが移動端末2を点検対象機器4#1,4#2に接続すると、点検対象機器4#1,4#2が、それぞれ、自身に設けられたモータが駆動する際のパルス数に基づいて、記憶領域に記憶されたルールを参照してベルトの交換部品摩耗度を算出し、算出された交換部品摩耗度を稼働情報に含めて移動端末2へ送信する。
ここで、交換部品摩耗度は、モータが駆動するパルス枚数に基づいて決まる場合について説明したが、印刷枚数に起因して摩耗する部品については、印刷枚数に基づいて決まるようにしてもよい。例えば、印刷枚数が0〜a1である場合の交換部品摩耗度が0、印刷枚数がa1以上かつb1未満である場合の交換部品摩耗度が1、印刷枚数がb1以上である場合の交換部品摩耗度が2である等、部品毎に決めておくことができる。
エラーログは、メンテナンス対象機器に発生したエラーの履歴を表す情報であり、障害が発生した内容や、ジャムが発生した履歴、消耗品の残量が一定以下(例えば、残量が10%以下)になった場合の履歴等が含まれる。このエラーには、修理しなければ稼働できないことを表すエラーと、リセットすれば稼働できるエラーとがある。
また、移動端末2は、中央サーバ12より、優先度、予想日、作業内容の概要、及び作業内容の詳細を受信する受信機能と、稼働情報を中央サーバ12へ送信する機能、受信した情報を画面上に出力する出力機能を有する。
図2は、機種情報DB14に記憶される情報の一例を表す図である。この図に示すように、機種情報DB14に記憶される情報は、機種名と機種情報とが対応付けられている。機種名は、点検対象機器4#1,4#2等の機種の名称である。機種情報とは、交換部品名と内容とが対応付けられた情報である。交換部品名は、部品交換する際の対象となる部品の名称を表す情報である。この交換部品名は、モータ等のハードウェア部品や、ファームウェアのようなソフトウェア部品や、消耗品等の部品の名称がある。内容は、部品交換に関連する情報であり、例えば、この交換部品について、部品交換の目安となるしきい値(基準値)が含まれる。
このしきい値には、通常しきい値と高品位しきい値とがある。具体的には、通常しきい値とは、通常用いるしきい値である。高品位しきい値とは、顧客の利用の仕方や顧客が要求する品質を満たすためのしきい値であり、通常しきい値とは異なるしきい値である。ここで、例えば、パーツAを交換する時期を表すしきい値として、通常しきい値を印刷枚数20万枚、高品位しきい値を印刷枚数19万5千枚として定められている場合が図示されている。
例えば、通常しきい値を用いると、20万枚印刷した際にパーツAを交換することが基準となり、高品位しきい値を用いると、19万5千枚印刷した際にパーツAを交換することが基準となる。高品位しきい値を用いると、通常よりも早い時期に部品交換することとなる。
また、例えば、印刷された文字や画像の画質が、ある程度低減しても品質的に問題ない利用の仕方をする顧客においては、通常しきい値を用いることで、多少画質が低減したとしてもあくまで通常の範囲内の画質を維持する利用の仕方を実現できる。一方、画質をなるべく低減させたくない顧客においては、高品位しきい値を用いることで、交換部品を早めに交換することで、機器の仕様を満たす範囲ではあるが、品質があまり下がらない時点でメンテナンスを行い、顧客が必要とする画質を維持するような利用の仕方を実現できる。
このように、しきい値を使い分けることで、顧客の要望に応じた品質をメンテナンスによって維持することが可能になる。
また、機種情報には、その機器に関する各種情報を記憶することもできる。例えば、その機種において、メンテナンスを行う上で、参考になる他の情報も含むようにすることができる。例えば、その機器において印刷汚れの事例が発生し、他のユーザが所有する同じ機種についても情報を共有してメンテナンスを行う方が好ましい場合には、参考情報として、機種情報に含めて記憶する。例えば、この場合、参考情報としては、印刷汚れの事例ありを表す情報と、印刷汚れを防止する基準となる印刷枚数を表すしきい値とが含まれる。
また、機種情報の各種情報は、その機器の仕様を表す仕様情報を含むこともできる。例えば、仕様情報には、印刷可能な印刷対象に関する情報(葉書サイズに印刷できるか否か、封筒に印刷できるか否か等)、製品寿命となる印刷枚数の目安を表す印刷枚数のしきい値等がある。
図3は、顧客情報DB16に記憶される情報の一例を表す図である。この図に示すように、顧客情報DB16に記憶される情報は、顧客ID、機種名、機器個体識別ID、業種、要求品質及びしきい値を含む。
顧客IDは、点検対象機器4#1,4#2を使用する顧客を識別するIDである。機種名は、メンテナンス対象機種の名称である。機器個体識別IDは、メンテナンス対象機器を識別する識別子である。
業種とは、顧客の業種であり、例えば、事務関連の業務を行う業種を表す「事務」、写真を印刷する業務を表す「写真印刷」等がある。一般に、「事務」より「写真印刷」の方が、顧客が要望する品質は高い。
要求品質とは、機器を使用する際に顧客が要求する品質を表す情報であり、ここでは、一般的な品質を表す「通常」と、通常品質よりも高い品質を要求していることを表す「高い」がある。この要求品質は、業種に応じて決められる。
しきい値とは、メンテナンスを行うか否かを判定する基準となる値であり、機器のメンテナンス対象項目に応じて、しきい値の項目と値とがそれぞれ決められている。例えば、機器を購入してからの印刷枚数が20万枚に到達した場合に交換することが定められているパーツAがあった場合、このしきい値の項目は「印刷枚数」であり、その値は「20万枚」である。
また、このしきい値には、「通常しきい値」と、「高品位しきい値」とがある。通常しきい値とは、「要求品質」が「通常」に対応するしきい値であり、高品位しきい値とは要求品質が「高品位しきい値」に対応するしきい値である。
高品位しきい値は、例えば、顧客の業種が写真の印刷や、出版物を印刷を行う業種である場合であり、印刷物の解像度や色合い等の品質が重要である。そこで、顧客の業種が高品位を要求するものである場合には、しきい値を、機器情報DBにおける交換部品に対して対応付けられた機種情報に含まれる通常しきい値ではなく、早めに交換するような基準値である高品位しきい値が設定される。
なお、しきい値には、交換摩耗度を用いることもできる。例えば、交換部品摩耗度は1〜5の5段階で表現され、交換摩耗度1が摩耗度合いが最も少なく、交換摩耗度5が摩耗度合いが最も大きい。このような場合、例えば、通常しきい値が「交換部品摩耗度3」、高品位しきい値が「交換部品摩耗度2」として設定することができる。
修理履歴DB18は、修理履歴や、メンテナンス履歴を、顧客IDと機器個体識別IDとに対応付けて格納するデータベースである。修理履歴は、修理を行った際の修理内容、修理時期に関する情報が含まれ、メンテナンス履歴は、メンテナンスを行った際の対応内容やメンテナンス実施日に関する情報が含まれる。
図4は、対処方法DB20の構成図である。この図に示すように、対応情報DB20は、機種名、エラーコード、概要、詳細の項目が対応付けられた情報が格納される。機種名は、機種情報DB14に格納されている機種名と対応している。エラーコードとは、機種名に対応する点検対象機器に生じた不具合を示す情報である。概要とは、エラーコードが表す不具合の内容を表す情報である。詳細とは、エラーコードが表す不具合の内容よりもさらに詳しい内容を表す情報であり、交換する順序や作業内容、図解等の情報が含まれる。
この対処方法DB20に記憶された概要や詳細の情報は、必要な情報が中央サーバ12によって読み出され、移動端末2に送信され、移動端末2の画面上に表示される。
図1に戻り、LAN6は、顧客の点検対象機器4#1,4#2と顧客のパソコン8を接続するネットワークである。通信手段10は、移動端末2と中央サーバ12とを接続する通信ネットワークである。この通信手段10は、通信を行うことができれば、インターネットやLAN(ローカルエリアネットワーク)、また、それ以外の接続手段を用いるようにしてもよい。
図5は、移動端末2の機能ブロック図である。移動端末2は、稼働情報受信部50、稼働情報送信部52及び作業内容表示部54から構成される。稼働情報受信部50は、各点検対象機器から機器情報及び稼働情報を受信する。点検対象機器が複数存在する場合、複数の点検対象機器から順次、機器情報及び稼働情報を受信する。
稼働情報送信部52は、点検対象機器から受信した機器情報及び稼働情報を通信手段10を介して、中央サーバ12に送信する。
作業内容表示部54は、通信手段10を介して、中央サーバ12より、優先度、作業内容の概要、予想日及び作業内容の詳細を受信して、画面に表示する。
図6は、中央サーバ12の機能ブロック図である。中央サーバ12の機能は、コンピューターがプログラムを実行することにより実現される。この中央サーバ12の機能は、1台のサーバで実現するようにしてもよく、複数のサーバに分散しておき、これら複数のサーバを連携させることで実現するようにしてもよい。この図において、中央サーバ12は、稼働情報取得部100、メンテナンス提供情報抽出部102、予測部104、優先度算出部106、作業内容送信部108を含む。
稼働情報取得部100は、移動端末2から各点検対象機器の機器情報及び稼働情報を受信する。
メンテナンス提供情報抽出部102は、機種情報DB14を参照し、交換部品名に対応する機種情報を抽出する。例えば、メンテナンス提供情報抽出部102は、メンテナンス対象の機器に定められたメンテナンス項目において必要となるしきい値(通常しきい値、高品位しきい値等)や、参考情報、使用情報を、機種名に基づいて読み出す。
予測部104は、機器の過去の使用状態を表す情報に基づいて、現在の機器内の各部の状態を予測する。例えば、過去の使用状態に基づいて、将来(例えば、メンテナンスを行う当該のいずれかの日)の消耗品の残量や、印刷枚数、を予測する。
また、予測部104は、稼働情報取得部100が移動端末2から受信した稼働情報に含まれる機種名に基づいて、該機種名に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関するしきい値をメンテナンス提供情報抽出部102によって取得し、該しきい値とメンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期(対処必要日)を算出することで予測する。
この算出方法は、次の通りである。すなわち、清掃直後や交換直後の指標を100、交換が必要なしきい値における指標を0として、0から100までのいずれかの値で表される指標を用いる。例えば、トナーカードリッジを例に説明すると、トナーカードリッジの残量が100%(いわゆる交換直後)、トナーの残量が80%である場合には指標が80、トナーの残量が0%である場合には、指標が0である。また、50000枚印刷する毎に清掃が必要である部品を例に説明すると、当該部品の清掃直後の指標を100、しきい値における指標が0であり、現在の総印刷枚数から前回当該部品を清掃した時点の総印刷枚数を引くことで、前回当該部品に対して清掃が行われてからの印刷枚数を算出し、算出された印刷枚数に基づいて、現在の指標を得る。例えば、しきい値が50000枚である場合であって、清掃後の印刷枚数が35000枚である場合には、指標が
((50000−35000)÷500000)×100=30
として得られる。
また、その他の例として、メンテナンス項目が感光体の寿命である場合について説明する。
ここでは、感光体寿命のしきい値が60000枚であり、感光体の交換直後(購入時のままの場合は、購入時)の指標が100、交換目安に達する指標が0であるものとして説明する。一般に、感光体寿命は、印刷枚数が予め決められた枚数(しきい値)に達したときである。従って、予測部104は、交換直後(購入時のままの場合は、購入時)から現在まで印刷した枚数と、しきい値の枚数とから求める。
例えば、感光体交換直後の印刷枚数のカウンター値が20000枚であり、現在の印刷枚数のカウンター値が24000枚である場合、指標は、
(60000−(24000−20000)÷60000)×100
なる計算により求まり、約93である。
優先度算出部106は、予測部104が算出した、メンテナンスが必要となる対処必要日に応じて、各メンテナンス項目について優先度を決定する。例えば、優先度算出部106は、対処必要日が現在に最も近いメンテナンス項目から順に高い優先度を付与する。
作業内容送信部108は、優先度算出部106によって付与された優先度のうち、メンテナンス提供情報の送信が必要な優先度が付与されたメンテナンス項目に関し、優先度、対処必要日、概要、詳細を通信手段10を介して、移動端末2に送信する。
また、現時点で、メンテナンス対象機器4#1,4#2が稼働しない状態になっている場合、その原因となっている項目、「エラー」や「故障」などがあれば、優先度にかかわらず移動端末2へ送信する。
「エラー」や「故障」については、メンテナンス対象機器4#1,4#2に不具合が発生した際に、エラーコードがメンテナンス対象機器4#1,4#2のメモリに蓄積されるので、移動端末2は、このエラーコード中にメンテナンス対象機器4#1,4#2が稼働しない原因となるエラーコードがあるか否かを判定し、もしあれば、それを出力する。
図7は、本発明の実施形態による消耗品及び交換部品についてのメンテナンス作業支援方法を示すフローチャートである。図8は、本発明の実施形態による同一機種事例の場合のメンテナンス作業支援方法を示すフローチャートである。図9は、本発明の実施形態による優先度算出方法を示すフローチャートである。図10は、画面例を示す図である。図11は、画面例を示す図である。以下、これらの図面を参照して、メンテナンス作業支援方法の説明をする。
図7中のステップS10において、まず、メンテナンス作業者が、メンテナンス実施時期にユーザを訪問し、移動端末2を点検対象機器に接続する。移動端末2は、接続された点検対象機器から、稼働情報を取得し、中央サーバ12へ送信する。中央サーバ12のメンテナンス提供情報抽出部102は、この稼働情報を取得すると、稼働情報に含まれる機器個体識別IDに基づいて、修理履歴DB18を参照し、メンテナンス対象機器の過去の使用状況の実績を読み出す。そしてメンテナンス提供情報抽出部102は、過去の使用状況の実績に、消耗品の昨年の使用状況に関する情報が有るか否かを判定し、否定判定ならば、ステップS12へ進み、肯定判定ならば、ステップS14に進む。
予測部104は、ステップS12で、消耗品の昨年の情報が無ければ、過去数カ月の消耗品減少量を元に、今月の消耗品減少量を予測する。すなわち、過去数ヶ月の消耗品の残量の履歴に基づいて、今月の消耗品がどの程度減少するか減少量を算出することで予測する。
一方、予測部104は、ステップS14で、昨年の同月、次月の消耗品減少量を元に、今月の消耗品減少量を予測する。すなわち、昨年の同月と、昨年の次月の消耗品の残量を基に、1ヶ月の間にどれだけ減少するか減少量を算出することで予測する。
予測部104は、ステップS16で、現在の消耗品残量を稼働情報から抽出し、この消耗品残量と、ステップS12またはS16において予測した減少量を比較する。具体的には、現在の消耗品残量と予測減少量から、今月の予測消耗品残量を算出する。そして、顧客情報DB16及び機種情報DB14から、この機種の消耗品残量のしきい値を読み出し、今月の予測消耗品残量とこのしきい値と比較し、今月の予測消耗品残量がこのしきい値未満である場合や、今月の予測消耗品残量がしきい値以上であるが、しきい値から予め決められた値以内である場合、消耗品の残量に余裕がない、と判断してステップS18に進み、今月の予測消耗品残量がしきい値より予め決められた値を超えている場合には、ステップS20に進む。
中央サーバ12の作業内容送信部108は、ステップS18で、消耗品が不足する見込みであれば、この機種の消耗品の予備の準備が必要であることを表す準備依頼をメンテナンス提供情報としてリストアップする。
中央サーバ12のメンテナンス提供情報抽出部102は、ステップS20で、顧客が高品位の印刷を要求しているか否かを、判定する。具体的に、メンテナンス提供情報抽出部102は、顧客情報DB14を参照し、稼働情報に含まれる機器個体識別IDに対応する要求品質を読み出し、読み出した要求品質が「通常」であるか「高い」であるかを判定する。メンテナンス提供情報抽出部102は、高品位の印刷を要求していない場合すなわち要求品質が「通常」であれば、ステップS22で、対象顧客の当該機種名に対応させて、通常しきい値を顧客情報DB14に書き込む。一方、メンテナンス提供情報抽出部102は、高品位の印刷を要求している場合すなわち要求品質が「高い」であれば、ステップS24で、対象顧客の当該機種名に対応させて、高品位しきい値を顧客情報DB14に書き込む。
次に、メンテナンス提供情報抽出部102は、ステップS26で、稼働情報に含まれる機器個体識別IDに基づいて、修理履歴DB18を参照し、メンテナンス対象機器の過去の使用状況の実績を読み出す。予測部104は、過去の使用状況の実績に、印刷枚数の昨年実績があるか否かを判定し、肯定判定ならば、ステップS28に進み、否定判定ならば、ステップS30へ進む。
予測部104は、ステップS28で、印刷枚数の昨年の情報が無ければ、過去数カ月の印刷枚数を元に、今月の印刷枚数を予測する。すなわち、過去数ヶ月の印刷枚数の履歴に基づいて、今月の印刷枚数がどの程度であるかを算出することで予測する。
一方、予測部104は、ステップS30で、昨年の同月、次月の印刷枚数を元に、今月の印刷枚数を予測する。すなわち、昨年の同月と、昨年の次月の印刷枚数を基に、1ヶ月の間にどれだけ減少するか減少量を算出することで予測する。
予測部104は、ステップS32で、現在の交換部品消耗度と予測印刷枚数としきい値とを比較する。具体的には、中央サーバ12は、現在の交換部品消耗度としきい値(例えば、ステップS22またはS24において設定された機器個体識別IDに対応するしきい値)とを比較し、現在の交換部品消耗度がしきい値に達しているか否かを判定し、現在の交換部品消耗度がしきい値に達している場合には、ステップS34で、このメンテナンス対象の部品について、交換が必要であることを表すメンテナンス提供情報を生成し、送信候補としてリストアップする。
一方、予測部104は、現在の交換部品消耗度がしきい値に達していなければ、予測印刷枚数に対応する交換部品消耗度を算出し、この算出された交換部品摩耗度としきい値(例えば、ステップS22またはS24において設定された機器個体識別IDに対応するしきい値)とを比較し、算出された交換部品消耗度がしきい値に達している場合にはステップS34で、このメンテナンス対象の部品について、交換が必要であることを表すメンテナンス提供情報を生成し、移動端末2へ作業内容送信部108によって送信する。一方、予測部104は、算出された交換部品消耗度がしきい値に達していなければ、交換部品の消耗度が交換を行うまでに至っていないと判定し、ステップS100に進む。
図8中のステップS100で、メンテナンス提供情報抽出部102は、この機種に印刷汚れの事例があるか否かを判定する。例えば、機種情報DBに機種情報に印刷汚れの事例ありの情報が含まれているか否かを判定し、肯定判定ならば、ステップS102に進み、否定判定であればステップS106へ進む。
予測部104は、ステップS102で、稼働情報に含まれる機器個体識別IDに基づいて、修理履歴DB18を参照し、この機器の現像部の清掃実績を読み出し、最後に現像部の清掃が行われた時点(無ければ購入時点)の印刷枚数と現在の印刷枚数とから最後に現像部の清掃が行われてからの印刷枚数を算出し、この印刷枚数と、参考情報の印刷枚数を表すしきい値とを比較する。最後に清掃が行われてからの印刷枚数が参考情報の印刷枚数を表すしきい値以上である場合、中央サーバ12は、ステップS104において、現像部の部品の清掃を行うことの指示をメンテナンス提供情報としてリストアップし、最後に清掃が行われてからの印刷枚数が参考情報の印刷枚数を表すしきい値未満である場合、ステップS106へ進む。
ステップS106で、予測部104は、この機種が葉書きや封筒の印刷が印刷可能であるか否かを判定する。例えば、稼働情報に含まれる機器個体識別IDを基に、機種を特定し、この機種が葉書や封筒の印刷を行う機能があるか否かを機種情報DBの仕様情報を参照して判定し、肯定判定なら、ステップS108に進み、否定判定ならば、ステップS112に進む。
予測部104は、ステップS108で、過去の清掃実績と葉書や封筒への印刷実績が、葉書や封筒を行った枚数を表すしきい値以上であるか否かを判定する。例えば、中央サーバ12は、用紙搬送部の清掃が最後に行われた時点(無ければ購入時点)の葉書や封筒へ印刷を行った印刷枚数を、葉書や封筒へ印刷を行った現在の印刷枚数から引くことで、用紙搬送部の清掃が最後に印刷が行われた時点の葉書や封筒へ印刷を行ってから現在までの印刷枚数を算出する。そして、予測部104は、算出された印刷枚数が、しきい値以上であれば、ステップS110において、用紙搬送部の清掃を行う指示を含めたメンテナンス提供情報を生成してリストアップし、しきい値未満であれば、ステップS112へ進む。
次に、予測部104は、ステップS112で、稼働情報に含まれるエラーログと稼働情報に含まれる機器個体識別IDに基づいて修理履歴DB18を参照して得られるエラーログとを基に、重要なエラーがあるか否かを判断する。重要なエラーとは、例えば、修理が必要であることを表すエラーがあるか否かや、同じエラーが複数回発生しているか否か等である。修理が必要であることを表すエラーとしては、例えば、修理を行わないと稼働しない状態を表すエラーがある。ここで、肯定判定ならば、ステップS114に進み、否定判定であれば、ステップS150に進む。
予測部104は、ステップS114で、この機種の、対象方法DB20に記憶されたエラーコード一覧を参照し、この発生したエラーを予防する対処方法を読み出し、ステップS116で、エラー発生の対処方法をメンテナンス提供情報としてリストアップする。例えば、修理が必要であることを表すエラーであれば、修理を依頼が必要であることを表す情報であり、同じエラーが複数回発生している場合には、そのエラーの対処方法や予防方法を表す情報である。
次に、予測部104は、図9中のステップS150で、提供するメンテナンス提供情報が有るか否かを判定する。すなわち、ステップS18、S34、S104、S110、S116において、いずれか1つでも送信するメンテナンス提供情報がリストアップされているか否かを判定し、リストアップされていなければ、処理を終了し、リストアップされていれば、リストアップされた項目について、ステップS152で、過去の実績から今後の予測をする(図10を用いて後述する)。
予測部104は、ステップS154で、交換や清掃直後における指標を100とし、しきい値に対応する指標0に到達する対処必要日を算出する。ここでは、メンテナンス項目の指標を算出する対象項目のそれぞれについて、対処必要日を算出する。
優先度算出部106は、対処必要日が算出されると、ステップS156で、優先度の付与を行う。ここでは、サービスマンに必ず伝えることが望ましい項目についは、「最重要」の優先度を付与する。最重要の優先度が付与される項目としては、例えば、ステップS112において抽出される修理が必要であることを表すエラーが生じているメンテナンス項目や、対処必要日が既に到来しているメンテナンス項目(例えば、交換や清掃等の必要がある場合)である。次に、優先度が付されていないメンテナンス項目について、対処必要日が早く到来する順に対処必要日をソートし、対処必要日が早いものから順に優先度合いが高い優先度を付与する。例えば、対処必要日が最も早く到来するメンテナンス項目について、優先度1を付与し、次に対処必要日が到来するメンテナンス項目について優先度2を付与し、それ以降、同様に、優先度を順次付与する。
優先度が付与されると、作業内容送信部108は、ステップS158で、優先度が高いメンテナンス項目とこのメンテナンス項目に付与された優先度と、その対処必要日と、このメンテナンス項目に対応する機種名に応じた概要とを、メンテナンス提供情報として抽出する。
例えば、作業内容送信部108は、最重要の優先度が付与されたメンテナンス項目については、概要を対処方法DB20から読み出す。次に、優先度が1以降のメンテナンス項目のうち、次回このユーザを訪問するメンテナンス訪問予定日までの間に、対処必要日が到来するメンテナンス項目を抽出し、この抽出されたメンテナンス項目に付与された優先度が高いものから順にソートし、対処必要日と概要とを抽出する。また、ここでは、メンテナンス項目の抽出を行わずに、得られた優先度、対処必要日、概要を全て移動端末2へ送信してもよい。また、対処必要日に従って抽出を行うようにしたが、優先度に従って抽出してもよい。例えば、優先度が3までのメンテナンス項目を抽出するようにしてもよい。また、優先度が高いメンテナンス項目からソートし、その上位から予め決められた項目数(例えば、5項目分)を抽出するようにしてもよい。
作業内容送信部108は、ステップS160において、ステップS158で抽出された各種情報をメンテナンス提供情報として移動端末2へ送信する。
図10は、過去の実績から対処必要日を予測する例を説明する図である。
この図において、例えば、6月中旬にユーザをメンテナンス訪問した場合、過去6ヶ月分のメンテナンス履歴に基づいて、清掃後印刷枚数、感光体寿命、Yトナー残量の3つのメンテナンス項目の指標の履歴が算出され、表示される。清掃後印刷枚数については、2月の時点で指標が10程度まで到達していたが、3月にメンテナンス対象の部品を清掃したことにより、指標が100に回復し、その後、指標が減少している。また、感光体寿命とYトナー残量は、時間の経過とともに、それぞれ減少している。
また、この図においては、6月までの実績値を基に、今後の残量を予想したところ、感光体の寿命が他の部品よりも早く、7月に交換時期に到達しそうということが解る。また、清掃後印刷枚数にはまだ余裕があり、すぐに清掃する必要はないということが解る。
なお、ここでは、予測部104が、エラーの履歴を用いて、次回エラーが発生する時期を予測するようにしてもよい。例えば、一定期間において同じエラーが一定回数以上発生した場合、次にそのエラーが発生する時期について算出する。例えば、3ヶ月の間に同じエラーが3回発生した場合には、現在から1ヶ月後までの間に同じエラーが発生する可能性がある、として算出することができる。
例えば、定期的にメンテナンス作業者が訪問してメンテナンスを行っているのであれば、次の訪問予定日までに交換時期に到達しそうなメンテナンス項目を中央サーバ12から移動端末2へ送信し、メンテナンス作業を促す。
その際に上記グラフを表示する情報を合わせて移動端末2へ送信し、グラフが表示された画面をメンテナンス作業者がユーザに対して提示することで、予防交換や今後のメンテナンスの必要性について説明することもでき、説明の補助として用いることができる。
図11は、中央サーバ12から移動端末2へ送信されたメンテナンス提供情報を表示した場合の一例を表す画面例である。
ここでは、優先度、対処必要日(予想日)、概要、詳細の項目とその内容が表示される。
優先度「ERR」と「交換」は、現時点において、メンテナンスを行うことが必要であるメンテナンス項目であることを表している。ここでは、「ERR」の概要は「定着モータ異常」であり、「交換」の概要は「Yトナー切れ」である。
優先度1〜3は、メンテナンス作業が必要である優先度が高い順に上から下に向かって配列されて表示される。例えば、優先度1に対しては、予想日が「2011年7月23日」であり、概要が「Mトナー交換間近(90%)」である。この概要は、Mトナーの残量のうち90%が使用され、指標が10であることを表している。
ここで、各概要に対応する「詳細」の項目のボタンをクリックすると、概要よりも詳しいメンテナンス提供情報が表示される。また、「消耗品・交換部品予想グラフ表示」のボタンをクリックすると、図10に示すグラフが表示される。
図12は、「詳細」の項目のボタンがクリックされた場合に表示される画面の一例を表す図である。ここでは、図11における概要「定着モータ異常」に対応する詳細「交換手順」のボタンがメンテナンス作業者によってクリックされた場合に表示される詳細画面である。ここでは、定着モータを交換する手順が「作業内容」と「図解」の項目に対応付けられて表示される。図解の項目におけるボタンをクリックすると、その作業内容について図を用いた作業手順を説明する画像が表示される。
なお、上述した実施形態において、予測部104が、指標算出した際、その機器のメンテナンスの履歴として修理履歴DB18に書き込むようにしてもよい。例えば、この書き込みタイミングは、作業がメンテナンスを行ったタイミングでもよいし、また、中央サーバ12が点検対象機器の遠隔監視を行うことができる場合には、メンテナンス対象機器から、メンテナンスを行う間隔よりも短い間隔で稼働情報を受信し、この稼働情報を受信する毎に指標を算出して書き込むようにしてもよい。
また、予測部104は、この修理履歴DB18に記憶された指標の実績を基に、指標が0となる対処必要日を予測することで、メンテナンスが必要となる時期を算出してもよい。例えば、予測部104は、1ヶ月経過する毎に、指標が10低下するという実績が得られたメンテナンス項目であれば、現在の指標が50である場合に、5ヶ月後に指標が0になる、すなわち、そのメンテナンス項目に従ったメンテナンスが必要であると判定する。
また、上述した実施形態において、ステップS160において、修理が必要であるエラーや対処必要日が既に到来しているメンテナンス項目があるか否かを判断したのち、リストアップされたメンテナンス提供情報を送信するようにしたが、優先度の付与等の処理を行う前に、修理が必要であるエラーや対処必要日が既に到来しているメンテナンス項目をメンテナンス提供情報として移動端末2へ送信し、その後、優先度の付与等の処理を行って、優先度を考慮したメンテナンス提供情報を送信するようにしてもよい。これにより、早く対応した方がよい事象が発生しているものについて、先にサービスマンに伝えることが可能になる。なお、修理が必要であるエラーや対処必要日が既に到来しているメンテナンス項目と、優先度を考慮したメンテナンス提供情報とを一緒に送信する場合には、通信効率がよい。
また、上述した実施形態において、機種情報DB14から顧客に応じた基準値を読み出し、顧客情報DBに書き込む構成について説明したが、顧客毎に基準値を変えてもよいし、顧客毎に基準値を変えない、すなわち、上述した実施形態における通常しきい値をどの顧客に対しても適用するようにしてもよい。
本発明によれば、サーバ装置が、メンテナンス対象機器について、稼働状況に応じて、メンテナンスとして必要な作業内容を見つけ、優先度を付けて移動端末2に送信するので、サービスマンのメンテナンス作業効率が向上する。
なお、図1、図6における中央サーバ12の機能を実現するためのプログラムをコンピューター読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピューターシステムに読み込ませ、実行することによりメンテナンス作業支援を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピューターシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、サーバやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
2 移動端末
4#1,4#2 メンテナンス対象機器
6 LAN
8 パソコン
10 通信手段
12 中央サーバ
14 機種情報DB
16 顧客情報DB
18 修理情報DB
20 対処方法DB
50 稼働情報受信部
52 稼働情報送信部
54 作業内容表示部
100 稼働情報取得部
102 メンテナンス提供情報抽出部
104 予測部
106 優先度算出部
108 作業内容送信部

Claims (7)

  1. メンテナンス対象機器を識別する識別情報と、機器の稼働状態を示す稼働情報とをメンテナンス対象機器から読み出した端末装置から取得する情報取得手段と、
    取得した前記識別情報に基づいて、該識別情報に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関する基準値に基づいて、該基準値と前記メンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出する算出手段と、
    前記算出されたメンテナンスが必要となる時期に応じて、前記メンテナンスが必要となる作業に対し、優先度を決定する優先度決定手段と、
    決定された優先度と前記メンテナンスが必要となる作業とを前記端末装置に送信する送信手段とを、
    有することを特徴とするメンテナンス作業支援装置。
  2. 前記決定された優先度と作業内容のうち、前記メンテナンス対象機器のメンテナンスを行う訪問時期までにメンテナンスが必要な優先度と作業内容とを端末装置へ送信することを特徴とする請求項1記載のメンテナンス作業支援装置。
  3. 前記算出手段は、メンテナンス作業支援装置の外部に接続される、機種名毎に基準値を記憶する機種情報記憶装置から読み出した基準値に基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のメンテナンス作業支援装置。
  4. 前記送信手段は、前記前記メンテナンスが必要となる作業に関し、稼働情報にエラーコードが含まれている場合には、メンテナンス作業支援装置の外部に接続される、前記エラーコードと対処方法とを対応付けて記憶する対処方法記憶部からエラーに対する対処情報を読み出し、前記端末装置へ送信する
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のメンテナンス作業支援装置。
  5. メンテナンス対象機器に接続可能な端末装置と、メンテナンス作業支援装置とが接続されるメンテナンス作業支援システムであって、
    前記端末装置は、
    前記メンテナンス対象機器を識別する識別情報と、機器の稼働状態を示す稼働情報と当該メンテナンス対象機器から読み出して前記メンテナンス作業支援へ送信する送信手段を有し、
    前記メンテナンス作業支援装置は、
    前記端末装置の送信手段から送信される情報を取得する情報取得手段と、
    取得した前記識別情報に基づいて、該識別情報に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関する基準値に基づいて、該基準値と前記メンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出する算出部と、
    前記算出されたメンテナンスが必要となる時期に応じて、前記メンテナンスが必要となる作業に対し、優先度を決定する優先度決定手段と、
    決定された優先度と前記メンテナンスが必要となる作業とを前記端末装置に送信する送信手段とを、
    有することを特徴とするメンテナンス作業支援システム。
  6. 情報取得手段が、メンテナンス対象機器から当該メンテナンス対象機器を識別する識別情報と、機器の稼働状態を示す稼働情報とをメンテナンス対象機器から読み出した端末装置から取得し、
    算出部が、取得した前記識別情報に基づいて、該識別情報に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関する基準値に基づいて、該基準値と前記メンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出し、
    優先度決定手段が、前記算出されたメンテナンスが必要となる時期に応じて、前記メンテナンスが必要となる作業に対し、優先度を決定し、
    送信手段が、決定された優先度と前記メンテナンスが必要となる作業とを前記端末装置に送信する
    ことを特徴とするメンテナンス作業支援方法。
  7. コンピューターを、
    メンテナンス対象機器を識別する識別情報と、機器の稼働状態を示す稼働情報とをメンテナンス対象機器から読み出した端末装置から取得する情報取得手段、
    取得した前記識別情報に基づいて、該識別情報に対応するメンテナンス対象機器の作業内容に関する基準値を取得し、該基準値と前記メンテナンス対象機器の稼働状態を示す情報とに基づいて、メンテナンスが必要となる時期を算出する算出手段、
    前記算出されたメンテナンスが必要となる時期に応じて、前記メンテナンスが必要となる作業に対し、優先度を決定する優先度決定手段と、
    決定された優先度と前記メンテナンスが必要となる作業とを前記端末装置に送信する送信手段、
    として機能させるためのメンテナンス作業支援プログラム。
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