JP2013068155A - 車両用エンジンのオイル供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用エンジンのオイル供給装置において、エンジンの生産性の低下を抑えつつ、転がり軸受の寿命を向上させるとともに、可変バルブタイミング機構の応答性の低下を防止する。
【解決手段】カムシャフトハウジングに転がり軸受12を介して軸支したカムシャフト13に可変バルブタイミング機構のアクチュエータ16を取り付け、チェーンケースに油圧制御弁を取り付け、ヘッド側オイル供給通路の下流端部をアクチュエータ用及びカムシャフトハウジング用オイル供給通路23,24に分岐する車両用エンジンのオイル供給装置において、カムシャフト軸線方向端部壁に、カムシャフト軸線方向に向けて開放するとともに転がり軸受12が嵌め込まれる凹部を形成し、カムシャフトハウジングにオイル連通路31を形成し、転がり軸受12の径方向にてオイル連通路31の下流端部を転がり軸受12と重なる位置に開口させた。
【選択図】図1

Description

この発明は車両用エンジンのオイル供給装置に係り、特にエンジンの生産性の低下を抑えつつ、転がり軸受の寿命を向上させる一方、可変バルブタイミング機構の応答性の低下を防止する車両用エンジンのオイル供給装置に関するものである。
車両用エンジンにおいては、オイルパン内のオイルをエンジンの潤滑必要部位や冷却必要部位、そして駆動力として使用する油圧必要部位などに供給するオイル供給装置を備えている。
特開2011−27083号公報 特開2006−250268号公報
ところで、従来の車両用エンジンのオイル供給装置においては、従来構造(上述の特許文献1参照。)の構造では、シリンダヘッド(1)とカムジャーナル(10)に、転がり軸受(40)を介してカムシャフトを回転自在に支持し、カムジャーナル(10)のキャップ部材(5)と転がり軸受(40)に可変バルブタイミング機構(31)にオイルを供給する油孔(7)を形成している。
そして、このような構造では、車両を長時間放置してオイルがオイルパンヘ完全に下がった状態から走行する際に、オイルは、油圧制御弁を経由してカムジャーナルに達して、その後、オイルの一部をカムジャーナルと転がり軸受との間の隙間や転がり軸受の玉が配置される位置に染み込み、その他のオイルを可変バルブタイミング機構へと流し込む。
しかし、このような構造では、油孔から洩れ出るオイルを転がり軸受の玉(57)、もしくは、転がり軸受とカムシャフトとの間の隙間へ取り入れるため、油孔から洩れ出たオイルが転がり軸受の玉や転がり軸受とカムシャフトとの間の隙間まで染み込むのに時間がかかる。
そのため、転がり軸受では、一時的にオイル不足が生じて、カムシャフトの回転によって転がり軸受とカムシャフトの間に摩擦が増加して、転がり軸受の寿命が低下や摺動抵抗が増加する虞があった。
また、可変バルブタイミング機構と連絡するオイル通路内を流れるオイルの一部が転がり軸受の鋼球や転がり軸受とカムシャフトとの間の隙間に洩れ出るため、可変バルブタイミング機構に流れ込むオイル供給量の不足が生じる。そのため、可変バルブタイミング機構を位相変換させる際に、オイル圧が低下して可変バルブタイミング機構を遅角側・進角側に変位する応答性が悪化する虞があった。
さらに、このような構造では、転がり軸受にカムジャーナルからカムシャフトに通じる油孔を形成する必要があり、転がり軸受に孔加工が必要となり、生産性が低下していた。
また、従来構造(上述の特許文献2参照。)の構造では、転がり軸受(3)にオイルを供給するために、転がり軸受(3)の外輪(5)に溝加工や孔加工を行うものがあった。
しかし、このような構造では、従来構造(上述の特許文献1参照。)と同様に、転がり軸受の生産性が低下したり、コストが増加したりする問題が生じ、如いては、エンジン全体の生産性が低下するという問題があった。
この発明は、車両用エンジンのオイル供給装置において、エンジンの生産性の低下を抑えつつ、転がり軸受の寿命を向上させるとともに、可変バルブタイミング機構の応答性の低下を防止することを目的とする。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、シリンダヘッドの上部にカムシャフト軸線方向にカム軸受とこのカム軸受上部に固定されるカムキャップとから成るカムシャフトハウジングを配置し、このカムシャフトハウジングに、内輪と外輪とそれらの間に配置される複数個の鋼球から成る転がり軸受を介してカムシャフトを回転自在に軸支し、このカムシャフトには前記シリンダヘッドの端部壁より突出する部位に可変バルブタイミング機構のアクチュエータを取り付け、前記カムシャフトのカムシャフト軸線方向端部壁を覆うチェーンケースに油圧制御弁を取り付け、前記シリンダヘッドにシリンダブロック側からオイルを供給するヘッド側オイル供給通路を形成し、このヘッド側オイル供給通路の下流端部を前記油圧制御弁を経由して前記アクチュエータに連絡するアクチュエータ用オイル供給通路と前記カムシャフトハウジングに連絡するカムシャフトハウジング用オイル供給通路とに分岐する車両用エンジンのオイル供給装置において、前記カムシャフトハウジングのカムシャフト軸線方向端部壁に、カムシャフト軸線方向に向けて開放するとともに前記転がり軸受が嵌め込まれる凹部を形成し、前記カムシャフトハウジングに、前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路から分岐して前記凹部のカムシャフト軸線方向縦壁面と連通するオイル連通路を形成し、前記転がり軸受の径方向にて前記オイル連通路の下流端部を前記転がり軸受と重なる位置に開口させたことを特徴とする。
以上詳細に説明した如くこの発明によれば、上記構造によれば、可変バルブタイミング機構のアクチュエータと連通するアクチュエータ用オイル供給通路内を流れるオイルを転がり軸受へと導くのではなく、アクチュエータ用オイル供給通路とは別のオイル供給通路であるカムシャフトハウジング用オイル供給通路からオイル連通路を介してオイルを転がり軸受へと導く。
これによって、可変バルブタイミング機構のアクチュエータの手前でオイルの一部を転がり軸受に流し込む必要がなくなり、アクチュエータに流し込むオイル供給量の不足を防止できるため、可変バルブタイミング機構を位相変換させる際のオイル圧を充分に確保でき、可変バルブタイミング機構の位相を変換する速度(応答性)の低下を防止することができる。
さらに、車両を長時間放置して、エンジン内のオイルがオイルパンヘ完全に下がった状態にて、車両を再走行する際に、オイルをカムシャフトハウジング用オイル供給通路からオイル連通路を介して直接転がり軸受に流し込むことができる。
これによって、従来構造のようにオイル供給通路から洩れ出るオイルを利用して、時間をかけて転がり軸受に染み込ませる必要がなくなり、車両を長時聞放置したのち、再走行したとしても、転がり軸受にオイルを速やかに供給することができる。
その結果、転がり軸受の摺動抵抗を低減でき、寿命を向上させることができる。
また、このような構造では、カムシャフトハウジングに転がり軸受用のオイル通路や転がり軸受にオイル貫通用の孔を加工する必要がなくなり、エンジンの生産性の低下を防止できる。
図1はオイル連通路部分の要部拡大断面図である。(実施例1) 図2はエンジンをカムシャフト軸線方向から見た図である。(実施例1) 図3はエンジンを車両上方から見た図である。(実施例1) 図4は図3のIV−IV線による断面図である。(実施例1) 図5はカムシャフト部分の概略展開図である。(実施例1) 図6はシリンダヘッド内部のオイル供給通路の構造を示す概略斜視図である。(実施例1) 図7はオイル連通路部分の要部拡大断面図である。(実施例2) 図8はオイル連通路部分の要部拡大断面図である。(実施例3)
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図6はこの発明の実施例を示すものである。
図2〜図4において、1は車両用エンジン、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はシリンダヘッドカバー、5はオイルパンである。
前記車両用エンジン1は、図1に示す如く、前記シリンダブロック2の上面に前記シリンダヘッド3を取り付けるとともに、このシリンダヘッド3の上面には前記シリンダヘッドカバー4を取り付けている。
また、前記車両用エンジン1は、前記シリンダブロック2の上面に前記オイルパン5に取り付けている。
そして、図3〜図5に示す如く、前記シリンダヘッド3の上部にカムシャフト軸線方向にカム軸受6とこのカム軸受6上部に固定されるカムキャップ7とから成るカムシャフトハウジング8を配置する。
このカムシャフトハウジング8に、図4〜図6に示す如く、内輪9と外輪10とそれらの間に配置される複数個の鋼球11から成る転がり軸受12を介してカムシャフトである吸気側カムシャフト13及び排気側カムシャフト14を回転自在に軸支する。
このとき、前記車両用エンジン1が駆動すると、クランク軸CLからの駆動力が後述するタイミングチェーン18を介してカムシャフトである吸気側カムシャフト13及び排気側カムシャフト14に伝達されると、前記転がり軸受12の内輪9が吸気側カムシャフト13及び排気側カムシャフト14と共に回転するが、前記外輪10は前記カムシャフトハウジング8のカム軸受6に固定されているため静止する。
なお、前記カムシャフトハウジング8は、図3〜図5に示す如く、例えば前記吸気側カムシャフト13及び排気側カムシャフト14において、吸気側カムシャフト13及び排気側カムシャフト14の両端側近傍や中央部位の合計3箇所に配置するカムキャップ7aと、このカムキャップ7aにより堅固、かつ、可変バルブタイミング機構15の取付側に位置するカムキャップ7bとからなる。
また、前記吸気側カムシャフト13及び前記排気側カムシャフト14には、前記シリンダヘッド3の端部壁より突出する部位に可変バルブタイミング機構15のアクチュエータ、つまり吸気側油圧式アクチュエータ16及び排気側油圧式アクチュエータ17を取り付ける。
このとき、これらの吸気側油圧式アクチュエータ16及び排気側油圧式アクチュエータ17を取り付ける際には、図3及び図4に示す如く、前記吸気側カムシャフト13及び前記排気側カムシャフト14の一端側の端部壁から吸気側油圧式アクチュエータ16及び排気側油圧式アクチュエータ17を夫々突出させて取り付ける。
前記吸気側カムシャフト13及び前記排気側カムシャフト14のカムシャフト軸線方向端部壁をタイミングチェーン18と共に覆うチェーンケース19に、図2に示す如く、油圧制御弁、つまり、前記吸気側油圧制御弁20及び前記排気側油圧制御弁21を夫々取り付ける。なお、前記タイミングチェーン18は、前記車両用エンジン1からの駆動力を後述する吸気側カムシャフトスプロケット28及び排気側カムシャフトスプロケット29に伝達している。
そして、前記シリンダヘッド3に前記シリンダブロック2側からオイルを供給するヘッド側オイル供給通路22を形成し、このヘッド側オイル供給通路22の下流端部を前記吸気側油圧制御弁20及び前記排気側油圧制御弁21を経由して前記吸気側油圧式アクチュエータ16及び前記排気側油圧式アクチュエータ17に連絡するアクチュエータ用オイル供給通路23と前記カムシャフトハウジング8に連絡するカムシャフトハウジング用オイル供給通路24とに分岐する。
このとき、前記ヘッド側オイル供給通路22には、図2及び図6に示す如く、ブロック用オイル供給通路25を介して前記オイルパン5内に取り付けられるオイルポンプ(図示せず)からのオイルが供給される。
なお、このオイルポンプから圧送されるオイルは、前記シリンダブロック2のブロック用オイル供給通路25、前記シリンダヘッド3のヘッド側オイル供給通路22、前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路24を経て、前記転がり軸受12の側面に供給され、この転がり軸受12の内輪9と外輪10との間へと入る。
これによって、前記吸気側油圧式アクチュエータ16及び前記排気側油圧式アクチュエータ17にオイルを供給する前記アクチュエータ用オイル供給通路23を経由するよりも早くオイルが前記転がり軸受12に到達するため、オイル不足状態での稼働による損傷・使用寿命の低下を回避している。
また、前記ヘッド側オイル供給通路22のオイルは、図2及び図6に示す如く、前記吸気側油圧制御弁20及び前記排気側油圧制御弁21を経由して前記アクチュエータ用オイル供給通路23に供給されるとともに、前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路24に供給される。
このとき、前記アクチュエータ用オイル供給通路23に供給されたオイルは、前記可変バルブタイミング機構15の位相変換用として使用される。
更に、前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路24に供給されたオイルは、図4及び図6に示す如く、前記シリンダヘッド3内を通過した後に、前記カムシャフトハウジング8の前記カム軸受6内に至る。
そして、前記カムシャフトハウジング8のカムシャフト軸線方向端部壁に、カムシャフト軸線方向に向けて開放するとともに前記転がり軸受12が嵌め込まれる凹部26を形成する。
詳述すれば、前記シリンダヘッド3に前記カムシャフトハウジング8の前記カム軸受6によって前記吸気側カムシャフト13及び前記排気側カムシャフト14を取り付けた際に、前記カム軸受6のカムシャフト軸線方向端部壁に前記転がり軸受12が嵌め込まれる前記凹部26を形成するものである。
このとき、前記カム軸受6は、図1及び図4に示す如く、前記吸気側カムシャフト13及び前記排気側カムシャフト14側の内周面部位に、前記アクチュエータ用オイル供給通路23として機能する凹溝27を形成する。
また、前記カム軸受6は、前記カムシャフトハウジング8のカムシャフト軸線方向端部壁側、つまり前記吸気側油圧式アクチュエータ16及び前記排気側油圧式アクチュエータ17の吸気側カムシャフトスプロケット28及び排気側カムシャフトスプロケット29側に前記凹部26を形成する。
そして、前記カムシャフトハウジング8に、前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路24から分岐して前記凹部26のカムシャフト軸線方向縦壁面30と連通するオイル連通路31を形成し、前記転がり軸受12の径方向にて前記オイル連通路31の下流端部を前記転がり軸受12と重なる位置に開口させる構成とする。
つまり、前記オイル連通路31は、図1に示す如く、前記カムシャフトハウジング8の前記カム軸受6に形成される前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路24と、前記カム軸受6に形成される前記凹部26のカムシャフト軸線方向縦壁面30とを連通する。
このため、上記構造によれば、前記可変バルブタイミング機構15のアクチュエータである吸気側油圧式アクチュエータ16及び排気側油圧式アクチュエータ17と夫々連通する前記アクチュエータ用オイル供給通路23内を流れるオイルを前記転がり軸受12へと導くのではなく、アクチュエータ用オイル供給通路23とは別のオイル供給通路である前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路24から前記オイル連通路31を介してオイルを前記転がり軸受12へと導く。
これによって、前記可変バルブタイミング機構15の吸気側油圧式アクチュエータ16及び排気側油圧式アクチュエータ17の手前でオイルの一部を前記転がり軸受12に流し込む必要がなくなり、吸気側油圧式アクチュエータ16及び排気側油圧式アクチュエータ17に流し込むオイル供給量の不足を防止できるため、前記可変バルブタイミング機構15を位相変換させる際のオイル圧を充分に確保でき、可変バルブタイミング機構15の位相を変換する速度(応答性)の低下を防止することができる。
また、車両を長時間放置して、前記車両用エンジン1内のオイルが前記オイルパン5ヘ完全に下がった状態にて、車両を再走行する際に、オイルを前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路24から前記オイル連通路31を介して直接転がり軸受12に流し込むことができる。
これによって、従来構造のようにオイル供給通路から洩れ出るオイルを利用して、時間をかけて転がり軸受に染み込ませる必要がなくなり、車両を長時聞放置したのち、再走行したとしても、前記転がり軸受12にオイルを速やかに供給することができる。
その結果、前記転がり軸受12の摺動抵抗を低減でき、寿命を向上させることができる。
更に、このような構造では、前記カムシャフトハウジング8に転がり軸受用のオイル通路や転がり軸受にオイル貫通用の孔を加工する必要がなくなり、エンジンの生産性の低下を防止できる。
また、前記カムシャフトである前記吸気側カムシャフト13及び前記排気側カムシャフト14の径方向で前記オイル連通路31の下流端部を前記転がり軸受12の外輪10と重なるように形成する。
そして、前記オイル連通路31の直径寸法(d)を生産性の低下を招かない程度に小さく設定し、前記凹部26のカムシャフト軸線方向縦壁面30とこのカムシャフト軸線方向縦壁面30に対向する前記転がり軸受12の端面との間に形成される距離寸法(L)を前記オイル連通路の直径寸法(d)よりも小さく設定する。
このため、上記構造によって、前記オイル連通路31の直径寸法(d)を前記シリンダヘッド3の生産性の低下を招かない程度の大きさに形成したとしても、図1に示す如く、カムシャフトである前記吸気側カムシャフト13及び前記排気側カムシャフト14の径方向にて前記オイル連通路31の下流端部を前記転がり軸受12の外輪10と重ねて、さらに、転がり軸受12の端面と前記凹部26のカムシャフト軸線方向縦壁面30との間の距離寸法(L)をオイル連通路31の直径寸法(d)よりも小さく設定することで、オイル連通路31を流れるオイルがオイル連通路31の下流端部から多量に排出されようとしても、転がり軸受12の外輪10によってオイルが凹部26内に多量に漏洩するのを塞き止めることができる。
また、前記オイル連通路31の直径寸法(d)をある程度大きく形成できるため、オイル連通路31の穴加工が容易になり、前記シリンダヘッド3の生産性を向上できる。
ここで追記すれば、前記転がり軸受12は、すべり軸受のように多くのオイルを必要としない。
このため、前記カムシャフトハウジング8に設ける前記オイル連通路31の直径寸法(d)は、前記転がり軸受12の潤滑に必要十分なオイルを供給できる大きさに絞った方が、オイルポンプの吐出量削減と転がり軸受12の内部に浸入するオイル量低減による粘性抵抗低減とにより、前記車両用エンジン1の機械損失(摩耗損失)を低減することができる。
したがって、前記オイル連通路31の直径寸法(d)を「前記シリンダヘッド3の生産性の低下を招かない程度の大きさに形成」する旨の構成とした。
図7はこの発明の第2実施例を示すものである。
この第2実施例において、上述第1実施例のものと同一機能を果たす箇所には、同一符号を付して説明する。
この第2実施例の特徴とするところは、前記転がり軸受12の径方向にて、オイル連通路41の下流端部を前記内輪9と前記外輪10との間に開口させた点にある。
すなわち、図7に示す如く、前記カムシャフトハウジング8のカムシャフト軸線方向端部壁に前記凹部26を形成し、この凹部26に前記転がり軸受12が嵌め込んだ際に、この転がり軸受12の内輪9と外輪10との間、つまり、鋼球11に指向するように前記オイル連通路41の下流端部を開口させるものである。
このため、上記構造によれば、前記転がり軸受12の径方向にて、前記オイル連通路41の下流端部を転がり軸受12の内輪9と外輪10との聞に開口させたため、オイル連通路41から排出されるオイルを内輪9と外輪10との間に介在される鋼球11に直接供給できる。
これによって、オイルを速やかに前記転がり軸受12に供給できるため、転がり軸受12の摺動抵抗を低減でき、転がり軸受12の寿命を向上させることができる。
図8はこの発明の第3実施例を示すものである。
この第3実施例の特徴とするところは、前記転がり軸受12の径方向にて、オイル連通路51の下流端部を前記内輪9と前記外輪10との間に開口させる一方、前記オイル連通路51の下流端部に前記シリンダヘッド3とは別体の絞り部52を配置した点にある。
すなわち、図8に示す如く、前記カムシャフトハウジング8のカムシャフト軸線方向端部壁に前記凹部26を形成し、この凹部26に前記転がり軸受12が嵌め込んだ際に、この転がり軸受12の内輪9と外輪10との間、つまり、鋼球11に指向するように前記オイル連通路51の下流端部を開口させる。
このとき、このオイル連通路51を形成する際には、オイル連通路51の直径寸法を気にせず、前記カムシャフトハウジング8のカム軸受6の肉厚寸法や前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路24の通路径を考慮して形成する。
そして、前記オイル連通路51を形成した後に、このオイル連通路51の下流端部に下流側から前記絞り部52を挿入して取り付けるものである。
このため、上述した第2実施例と同様に、オイルを速やかに前記転がり軸受12に供給できるため、転がり軸受12の摺動抵抗を低減でき、転がり軸受12の寿命を向上させることができる。
また、上記構造によって、前記シリンダヘッド3に前記オイル連通路51を形成する際に、オイル連通路51の直径寸法を気にせずにシリンダヘッドを生産できる。
そして、前記オイル連通路51からのオイル量を調整するために、前記絞り部52をオイル連通路51の下流端部に取り付けたため、絞り部52を前記凹部26のカムシャフト軸線方向縦壁面30から前記シリンダヘッド3内部に容易に取り付けでき、シリンダヘッド3の生産性を高めることができる。
1 車両用エンジン
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 シリンダヘッドカバー
5 オイルパン
6 カム軸受
7 カムキャップ
8 カムシャフトハウジング
9 内輪
10 外輪
11 鋼球
12 転がり軸受
13 吸気側カムシャフト
14 排気側カムシャフト
15 可変バルブタイミング機構
16 吸気側油圧式アクチュエータ
17 排気側油圧式アクチュエータ
18 タイミングチェーン
19 チェーンケース
20 前記吸気側油圧制御弁
21 排気側油圧制御弁
22 ヘッド側オイル供給通路
23 アクチュエータ用オイル供給通路
24 カムシャフトハウジング用オイル供給通路
25 ブロック用オイル供給通路
26 凹部
27 凹溝
28 吸気側カムシャフトスプロケット
29 排気側カムシャフトスプロケット
30 カムシャフト軸線方向縦壁面
31 オイル連通路

Claims (4)

  1. シリンダヘッドの上部にカムシャフト軸線方向にカム軸受とこのカム軸受上部に固定されるカムキャップとから成るカムシャフトハウジングを配置し、このカムシャフトハウジングに、内輪と外輪とそれらの間に配置される複数個の鋼球から成る転がり軸受を介してカムシャフトを回転自在に軸支し、このカムシャフトには前記シリンダヘッドの端部壁より突出する部位に可変バルブタイミング機構のアクチュエータを取り付け、前記カムシャフトのカムシャフト軸線方向端部壁を覆うチェーンケースに油圧制御弁を取り付け、前記シリンダヘッドにシリンダブロック側からオイルを供給するヘッド側オイル供給通路を形成し、このヘッド側オイル供給通路の下流端部を前記油圧制御弁を経由して前記アクチュエータに連絡するアクチュエータ用オイル供給通路と前記カムシャフトハウジングに連絡するカムシャフトハウジング用オイル供給通路とに分岐する車両用エンジンのオイル供給装置において、前記カムシャフトハウジングのカムシャフト軸線方向端部壁に、カムシャフト軸線方向に向けて開放するとともに前記転がり軸受が嵌め込まれる凹部を形成し、前記カムシャフトハウジングに、前記カムシャフトハウジング用オイル供給通路から分岐して前記凹部のカムシャフト軸線方向縦壁面と連通するオイル連通路を形成し、前記転がり軸受の径方向にて前記オイル連通路の下流端部を前記転がり軸受と重なる位置に開口させたことを特徴とする車両用エンジンのオイル供給装置。
  2. 前記カムシャフトの径方向で前記オイル連通路の下流端部を前記転がり軸受の外輪と重なるように形成し、前記オイル連通路の直径寸法(d)を生産性の低下を招かない程度に小さく設定し、前記凹部のカムシャフト軸線方向の縦壁面とこの縦壁面に対向する前記転がり軸受の端面との間に形成される距離寸法(L)を前記オイル連通路の直径寸法(d)よりも小さく設定したことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンのオイル供給装置。
  3. 前記転がり軸受の径方向にて、前記オイル連通路の下流端部を前記内輪と前記外輪との間に開口させたことを特徴とする請求項1に記載の車両用エンジンのオイル供給装置。
  4. 前記オイル連通路の下流端部に前記シリンダヘッドとは別体の絞り部を配置したことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用エンジンのオイル供給装置。
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