JP2007285247A - エンジン内部の潤滑油供給構造 - Google Patents

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淳一 石田
Tetsuya Nakayasu
哲也 中安
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Abstract

【課題】回転軸を支持するベアリングをプラグ部材によってケーシングに押付けて固定する構成を採りつつも、専用の油路形成部品を追加することなく、ベアリング及びそのベアリングに隣接して設けられた部材に潤滑油を供給し得るようにする。
【解決手段】クランクシャフト25を支持する左側ベアリング26を左側プッシュプラグ50によってケーシング10に押付けて固定する構成のエンジン1において、左側プッシュプラグ50内を上下方向に延びるとともに左側ベアリング26の近傍位置に開口した左側プッシュプラグ内油路55を設け、左側プッシュプラグ内油路55を介して左側ベアリング26の近傍位置に供給した潤滑油により、左側ベアリング26及びこれに隣接して設けられたニードルベアリング41を潤滑する。
【選択図】図2

Description

本発明は、エンジン内部の潤滑油供給構造に関する。
従来、エンジンの回転軸を支持するベアリングや回転軸上に設けられた部材などの潤滑は、回転軸の内部を延びて設けられた油路から回転軸の回転に伴う遠心力を利用して回転軸の外部に潤滑油を飛散させたり、シリンダヘッド内に設けられた部材(例えばカムシャフト)の潤滑に用いた潤滑油を上方から滴下或いは流下させ、これをケーシング内に設けた油路を介して必要とする箇所に供給したり方式が取られる(例えば、下記の特許文献参照)。或いは潤滑油供給用のポンプで必要箇所に潤滑油を直接吹きかける方式が取られることもある。
ところで、エンジンのケーシングは軽量化の観点等からアルミニウムを材料として構成される一方、ケーシングに取付けられてクランクシャフトなどの回転軸を支持するベアリングは耐久性向上の観点等から鉄を材料として構成されることが多い。このため冷間時にはベアリングとケーシングとの間に隙間ができない(すなわちベアリングがケーシングに密着している)場合であっても、温間時には両材料(アルミニウムと鉄)の熱膨張率の差によってベアリングとケーシングとの間に隙間ができてしまうことがある。そうすると、エンジンの稼動中にケーシング内でベアリングが振動し、周期的な打音が発生して騒音等の問題が生じることがある。このような不都合を防止するにはプッシュプラグと呼ばれるプラグ部材をケーシングに取付けてベアリングをケーシングに押付けるようにすることが有効である。
実公平7−23527号公報 特開2005−105921号公報
しかしながら、上記プラグ部材を用いた場合、そのプラグ部材は通常ベアリングの上部位置に設けられるため、ベアリングの上方から(例えばシリンダヘッド内から)滴下或いは流下してきた潤滑油によりベアリングやそのベアリングに隣接して設けられた部材を潤滑するためには、プッシュプラグを避けてこれらの部材に潤滑油を導く専用の油路形成部品をケーシング内に追加する必要があった。このため部品点数が多くなり、製造コストが高くなるという問題が生じていた。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、回転軸を支持するベアリングをプラグ部材によってケーシングに押付けて固定する構成を採りつつも、専用の油路形成部品を追加することなく、ベアリング及びそのベアリングに隣接して設けられた部材に潤滑油を供給し得るようにしたエンジン内部の潤滑油供給構造を提供することを目的としている。
本発明に係るエンジン内部の潤滑油供給構造は、ケーシングと、ケーシング内に取付けられたベアリング(例えば、実施形態における左側ベアリング26)と、ベアリングにより回転自在に支持された回転軸(例えば、実施形態におけるクランクシャフト25)と、ケーシング内を移動自在に設けられて外表面の一部(例えば、実施形態における斜面部52)をベアリングに当接させたプラグ部材(例えば、実施形態における左側プッシュプラグ50)と、プラグ部材とケーシングとの間に設けられてプラグ部材を付勢し、プラグ部材を介してベアリングを回転軸の軸方向に押圧することによってベアリングをケーシングに押付ける付勢ばね(例えば、実施形態における付勢ばね58)とを備えて構成されるエンジンにおいて、プラグ部材内を上下方向に延びるとともにベアリングの近傍位置に開口したプラグ部材内油路(例えば、実施形態における左側プッシュプラグ内油路55)を設け、プラグ部材内油路を介してベアリングの近傍位置に供給した潤滑油によりベアリング及びベアリングに隣接して設けられた回転軸上の部材を潤滑するようにしている。
ここで、付勢ばねはプラグ部材の内部を上下方向に延びて設けられた付勢ばね取付け穴内に取付けられてプラグ部材を下方に付勢し、プラグ部材を介してベアリングを回転軸の軸方向に押圧するようになっており、付勢ばね取付け穴はプラグ部材内油路を兼ねていることが好ましい。
本発明に係るエンジン内部の潤滑油供給構造では、回転軸を支持するベアリングをプラグ部材によってケーシングに押付けて固定する構成を採りつつも、プラグ部材内を上下方向に延びるとともにベアリングの近傍位置に開口したプラグ部材内油路を有しているため、潤滑油をこのプラグ部材内油路に導くことにより、ベアリングの近傍位置に潤滑油を供給することができ、その潤滑油によって、ベアリング及びこれに隣接する回転軸上の部材を潤滑することができる。このため従来のように、プラグ部材を避けてベアリングの近傍位置に潤滑油を導くための専用の油路形成部品をケーシング内に追加する必要はなく、部品点数を削減して製造コストの低減を図ることが可能である
ここで、付勢ばねはプラグ部材の内部を上下方向に延びて設けられた付勢ばね取付け穴内に取付けられてプラグ部材を下方に付勢し、プラグ部材を介してベアリングを回転軸の軸方向に押圧するようになっており、付勢ばね取付け穴がプラグ部材内油路を兼ねているのであれば、付勢ばね取付け穴とプラグ部材内油路とを別々に設ける必要がなく、プラグ部材の工作工程を簡略化することができるので、製造コストの更なる低減を図ることが可能である。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に係るエンジン内部の潤滑油供給構造が適用された自動二輪車用のエンジン1を示している。このエンジン1はケーシング10がクランクケース11、シリンダブロック12、シリンダヘッド19及びシリンダヘッドカバー20からなり、クランクケース11にはクランクシャフト25のほか複数の回転軸(図示せず)が回転自在に支持されている。シリンダブロック12内にはシリンダ21が上下方向に延びて設けられており、シリンダ21内にはピストン22が上下方向に移動自在に設けられている。ピストン22には図示しないピストンピンを介してコネクティングロッド23の上端部が取付けられており、コネクティングロッド23の下端部には中空円筒状のクランクピン24を介して上記クランクシャフト25が取付けられている。クランクシャフト25はクランクケース11に取付けられた左右一対のベアリング(左側ベアリング26及び右側ベアリング27)によって回転自在に支持されており、クランクケース11内を左右方向に延びて設けられている。なお、本実施形態における「上」、「下」、「左」、「右」はそれぞれ図1における上、下、左、右を示している。
シリンダヘッド19内には吸気バルブ28及び排気バルブ29がそれぞれ2つずつ、ほぼ上下方向に延びて設けられており(図1には吸気バルブ28と排気バルブ29はそれぞれ1本ずつしか示されていない)、シリンダヘッド19内に並設された2つのカムシャフト30(図4も参照)によって所定のタイミングで駆動されるようになっている。2つのカムシャフト30を駆動する動弁系は、クランクシャフト25上に設けられた駆動スプロケット31、カムシャフト30に取付けられた被動スプロケット32及びこれら両スプロケット31,32に巻掛けられてケーシング10内に形成されたチェーン配置空間34内を上下方向に延びるカムチェーン33から構成される。
クランクシャフト25の左側を支持する左側ベアリング26はそのアウターレース26aがクランクケース11の左側仕切り壁13に形成された左側ベアリング取付け孔13a内に挿着されており、アウターレース26aの左側は左側仕切り壁13に形成された左側ベアリングストッパ13bに接触し、アウターレース26aの右側は左側仕切り壁13に螺子15aによって取付けられた左側ベアリング係止片16aに接触している(図1参照)。また、クランクシャフト25の右側を支持する右側ベアリング27はそのアウターレース27aがクランクケース11の右側仕切り壁14に形成された右側ベアリング取付け孔14a内に挿着されており、アウターレース27aの右側は右側仕切り壁14に形成された右側ベアリングストッパ14bに接触し、アウターレース27aの左側は右側仕切り壁14に螺子15bによって取付けられた右側ベアリング係止片16bに接触している(図1参照)。ここで、左側ベアリング係止片16aは螺子15aによってクランクケース11に固定されており、右側ベアリング係止片16bは螺子15bによってクランクケース11に固定されているため、これら左側ベアリング係止片16a及び右側ベアリング係止片16bはともにクランクケース11の(すなわちケーシング10の)一部を構成する部材であるといえる。
ケーシング10は軽量化の観点等からアルミニウムを材料として構成される一方、クランクシャフト25を支持する左右のベアリング26,27は耐久性向上の観点等から鉄を材料として構成される。このため冷間時には左側ベアリング26のアウターレース26aとケーシング10との間(具体的には、アウターレース26aと左側ベアリングストッパ13bとの間及びアウターレース26aと左側ベアリング係止片16aとの間)に隙間がない場合であっても、温間時には両材料の熱膨張率の差によって左側ベアリング26のアウターレース26aとケーシング10(左側ベアリングストッパ13b或いは左側ベアリング係止片16a)との間に隙間ができてしまうことがある。また同様に、冷間時には右側ベアリング27のアウターレース27aとケーシング10との間(具体的には、アウターレース27aと右側ベアリングストッパ14bとの間及びアウターレース27aと右側ベアリング係止片16bとの間)に隙間がない場合であっても、温間時には両材料の熱膨張率の差によって右側ベアリング27のアウターレース27aとケーシング10(右側ベアリングストッパ14b或いは右側ベアリング係止片16b)との間に隙間ができてしまうことがある。このため本エンジン1では、後述するプッシュプラグ(左側プッシュプラグ50及び右側プッシュプラグ60)を用いてこのような左側ベアリング26とケーシング10との間及び右側ベアリング27とケーシング10との間に常に隙間が生じない(左右のベアリング26,27がそれぞれケーシンク10に密着する)ようにしている。
図1及び図2に示すように、左側ベアリング26の上方に位置するクランクケース11の左側仕切り壁13には左側プッシュプラグ挿入孔17が上下方向に延びて設けられている。この左側プッシュプラグ挿入孔17には有底円筒状の左側プッシュプラグ50が上方から挿入されており、左側プッシュプラグ挿入孔17における左側プッシュプラグ50の上方位置には左側プッシュプラグ50が左側プッシュプラグ挿入孔17から抜け出るのを防止する抜止めナット56が取付けられている。この抜止めナット56はその外周面に雄螺子(図示せず)が設けられており、この雄螺子が左側プッシュプラグ挿入孔17の上部内周面に設けられた雌螺子(図示せず)と螺合するようになっている。左側プッシュプラグ50の内部には上下方向に(左側プッシュプラグ50の軸方向に)延びた付勢ばね取付け穴53が設けられており、付勢ばね取付け穴53内には左側プッシュプラグ50の底部51と抜止めナット56との間に縮設されて左側プッシュプラグ50を常時下方に付勢する付勢ばね58が取付けられている。
図1及び図2に示すように、左側プッシュプラグ50の底部51の中心位置(左側プッシュプラグ50の中心軸)は左側ベアリング26におけるアウターレース26aの端部(左側上部外周端)よりも左方に位置している。左側プッシュプラグ50の底部51の外表面における右側端部には、左側ベアリング26のアウターレース26aの上記端部(左側上部外周端)に当接し得る形状の斜面部52が設けられており、この斜面部52は左側ベアリング26のアウターレース26aの上記端部に上方から接触している。このため、左側ベアリング26のアウターレース26aは左側プッシュプラグ50の斜面部52を介して付勢ばね58によりクランクシャフト25の軸方向右方へ常時押圧されることとなり、左側ベアリング26は左側プッシュプラグ50によって常に(冷間時と温間時とを問わず)左側ベアリング係止片16aに(すなわちケーシング10に)押付けられてケーシング10に固定された状態となっている。
また図1及び図3に示すように、クランクケース11における右側ベアリング27の上方に位置する右側仕切り壁14には右側プッシュプラグ挿入孔18が左右方向に延びて設けられている。この右側プッシュプラグ挿入孔18には有底円筒状の右側プッシュプラグ60が右側プッシュプラグ挿入孔18の右方から挿入されており、右側プッシュプラグ60の右方には右側プッシュプラグ60が右側プッシュプラグ挿入孔18から抜け出るのを防止するための抜止めプレート66がプレート取付け螺子67によって右側仕切り壁14に固定されている。右側プッシュプラグ60の内部には左右方向に(右側プッシュプラグ60の軸方向に)延びた付勢ばね取付け穴63が設けられており、付勢ばね取付け穴63内には右側プッシュプラグ60の底部61と抜止めプレート66との間に縮設されて右側プッシュプラグ60を常時左方に付勢する付勢ばね68が取付けられている。
図1及び図3に示すように、右側プッシュプラグ60の底部61の中心位置(右側プッシュプラグ60の中心軸)は右側ベアリング27におけるアウターレース27aの端部(右側上部外周端)よりも上方に位置している。右側プッシュプラグ60の底部61の外表面における下側端部には、右側ベアリング27のアウターレース27aの上記端部(右側上部外周端)に当接し得る形状の斜面部62が設けられており、この斜面部62は右側ベアリング27のアウターレース27aの上記端部に右方から接触している。このため、右側ベアリング27のアウターレース27aは右側プッシュプラグ60の斜面部62を介して付勢ばね68によりクランクシャフト25の軸方向左方へ常時押圧されることとなり、右側ベアリング27は右側プッシュプラグ60によって常に(冷間時と温間時とを問わず)右側ベアリング係止片16bに(すなわちケーシング10に)押付けられてケーシング10に固定された状態となっている。
図2に示すように、クランクシャフト25の外周面上における左側ベアリング26の左方位置にはニードルベアリング41を介してスタータードリブンギヤ40が設けられている。このスタータードリブンギヤ40は、ケーシング10内に設けられたスタータードライブギヤ及びスターターアイドラギヤを介して伝達されたスターターモータ(いずれも図示せず)の回転動力を、ワンウェイクラッチ42を介してクランクシャフト25に伝達する働きをする。
抜止めナット56の内部には、抜止めナット56を上下方向に貫通して延びた抜止めナット内油路77が設けられており、左側プッシュプラグ50が挿入される左側プッシュプラグ取付け穴17と繋がっている(図2参照)。また、左側プッシュプラグ50の底部51には上下方向に貫通して延びて左側ベアリング26の近傍位置に開口した底部油路54が設けられており、左側プッシュプラグ50の内部に設けられた付勢ばね取付け穴53はこの底部油路54を介して左側プッシュプラグ50の外部(左側プッシュプラグ50の下方)に繋がっている。そして、左側プッシュプラグ取付け穴17と付勢ばね取付け穴53とは繋がっているため、結果として抜止めナット内油路77、左側プッシュプラグ取付け穴17、付勢ばね取付け穴53及び底部油路54は連通した状態となっている。ここで、付勢ばね取付け穴53と底部油路54とは左側プッシュプラグ50内を上下方向に延びるとともに左側ベアリング26の近傍位置に開口した1つの油路(左側プッシュプラグ内油路55)を構成しているといえ(図2参照)、付勢ばね53を取付ける目的として設けられた付勢ばね取付け穴53は、潤滑油の油路である左側プッシュプラグ内油路55を兼ねたものとなっている。
図1に示すように、シリンダヘッド19の左上部にはシリンダヘッド内上部油路71が上下方向に延びて設けられており、シリンダヘッド19の上面19a(図4参照)には、このシリンダヘッド内上部油路71の上部開口71aが設けられている。このシリンダヘッド内上部油路71はシリンダヘッド19の上下方向中間部に設けられた油溜まり部72、シリンダヘッド19の左下部を斜めに延びて設けられた連通油路73及びシリンダヘッド19の左下部を上下方向に延びて設けられたシリンダヘッド内下部油路74に繋がっており、シリンダシリンダヘッド内下部油路74の下端開口74a(図5参照)はシリンダブロック12の左部を上下方向に延びて設けられたシリンダブロック内油路75の上端開口に繋がっている。そして、このシリンダブロック内油路75の下端開口75a(図6参照)は、クランクケース11に設けられた連通油路76(図2及び図7参照)を介して上述の抜止めナット内油路77に連通している。
このため、シリンダヘッド19内に供給されてカムシャフト30及び被動スプロケット32を潤滑した潤滑油は、ケーシング10に形成されたケーシング内油路70(シリンダヘッド19内の上部開口71aからシリンダヘッド内上部油路71、油溜まり部72、連通油路73、シリンダヘッド内下部油路74、シリンダブロック内油路75、連通油路76、抜止めナット内油路77、左側プッシュプラグ挿入孔17に至る油路)及び左側プッシュプラグ内油路55を流下し、左側ベアリング26の近傍位置に流出することとなる。そしてこの潤滑油によって、左側ベアリング26及びこれに隣接して設けられたニードルベアリング41が潤滑される。
また、図1及び図3に示すように、クランクシャフト25の右側内部にはクランクシャフト25の軸方向に延びたクランクシャフト内油路81が設けられており、クランクシャフト内油路81の左端部からはクランクシャフト25の外表面に開口するように斜めに延びた連通油路82が設けられている。この連通油路82はクランクピン24の肉厚方向に延びて設けられた連通油路83と接続しており、クランクシャフト内油路81に供給された潤滑油は、クランクシャフト内油路81、連通油路82,83及びクランクピン24の内部空間24aを通って右側ベアリング27の近傍位置に流出するので、右側ベアリング27及びこの右側ベアリング27に隣接して設けられたクランクシャフト25上の部材が潤滑される。
このように本実施形態に示したエンジン1では、クランクシャフト25を支持する左側ベアリング26を左側プッシュプラグ50によってケーシング10に押付けて固定する構成を採りつつも、左側プッシュプラグ50内を上下方向に延びるとともに左側ベアリング26の近傍位置に開口した左側プッシュプラグ内油路55を有しているため、ケーシング内油路70を流下してきた潤滑油を左側プッシュプラグ内油路55に導くことにより、左側ベアリング26の近傍位置に潤滑油を供給することができ、その潤滑油によって左側ベアリング26及びこれに隣接して設けられたニードルベアリング41を潤滑することができるようになっている。このため、左側プッシュプラグ50を避けて左側ベアリング26の近傍位置に潤滑油を導くための専用の油路形成部品をケーシング10内に追加する必要はなく、部品点数を削減して製造コストの低減を図ることが可能である。
また、本実施形態に示したエンジン1では、付勢ばね58は左側プッシュプラグ50の内部を上下方向に延びて設けられた付勢ばね取付け穴53内に取付けられて左側プッシュプラグ50を下方に付勢し、左側プッシュプラグ50を介して左側ベアリング26をクランクシャフト25の軸方向に押圧するようになっているが、付勢ばね取付け穴53は左側プッシュプラグ内油路55を兼ねているので、付勢ばね取付け穴53と左側プッシュプラグ内油路55とを別々に設ける必要がない。このため、左側プッシュプラグ50の工作工程を簡略化することができ、製造コストの更なる低減を図ることが可能である。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に示したものに限定されない。例えば、上述の実施形態では、左側プッシュプラグ50はケーシング10内を上下方向に移動自在に設けられて付勢ばねによって下方に付勢された構成であったが、右側プッシュプラグ60のように、ケーシング10内を左右方向に移動自在に設けられて付勢ばねによって右方に付勢された構成としてもよい。このような構成であっても、左側プッシュプラグ50内に、上下方向に延びるとともに左側ベアリング26の近傍位置に開口したプラグ部材内油路を設けるようにすれば、上述の実施形態の場合と同様に、専用の油路形成部品を追加することなく、左側ベアリング26及びニードルベアリング41等を潤滑することができる。しかし、このような構成では、付勢ばね取付け穴とプラグ部材内油路とを別々に設ける必要が生じるので、上述の実施形態に示したように、プラグ部材(左側プッシュプラグ50)が付勢ばねによって下方に付勢される構成として、付勢ばね取付け穴がプラグ部材内油路を兼ねた構成とする方が、プラグ部材の工作工程を簡略化することができ、コスト的には有利となる。
また、上述の実施形態では、本発明に係る潤滑油供給構造によって潤滑油が供給される対象はクランクシャフトを支持するベアリング及びこれに隣接した部材であるとしたが、潤滑対象はクランクシャフト以外の回転軸を支持するベアリング及びこれに隣接した部材であってもよい。更に、潤滑対象となるベアリングに隣接した部材としては、実施形態に示したベアリング(ニードルベアリング41)に限られず、ギヤやその他の部材であってもよい。また、上述の実施形態では、本発明が自動二輪車用のエンジンに適用された例を示したが、本発明は自動二輪車用のエンジンに限られず、他の用途に用いられるエンジンにも適用することが可能である。
本発明の一実施形態に係るエンジン内部の潤滑油供給構造が適用されたエンジンの断面図である。 図1における領域IIの拡大図である。 図1における領域IIIの拡大図である。 図1における矢視IV−IVから見たエンジンの断面図である。 図1における矢視V−Vから見たエンジンの断面図である(但し吸気バルブ及び排気バルブは図示せず)。 図1における矢視VI−VIから見たエンジンの断面図である(但しピストンは図示せず)。 図1における矢視VII−VIIから見たエンジンの断面図である(但しコネクティングロッドは図示せず)。
符号の説明
1 エンジン
10 ケーシング
13b 左側ベアリングストッパ
16a 左側ベアリング係止片
25 クランクシャフト(回転軸)
26 左側ベアリング(ベアリング)
41 ニードルベアリング(回転軸上の部材)
50 左側プッシュプラグ(プラグ部材)
52 斜面部(プラグ部材の外表面の一部)
53 付勢ばね取付け穴
55 左側プッシュプラグ内油路(プラグ部材内油路)
58 付勢ばね
70 ケーシング内油路

Claims (2)

  1. ケーシングと、前記ケーシング内に取付けられたベアリングと、前記ベアリングにより回転自在に支持された回転軸と、前記ケーシング内を移動自在に設けられて外表面の一部を前記ベアリングに当接させたプラグ部材と、前記プラグ部材と前記ケーシングとの間に設けられて前記プラグ部材を付勢し、前記プラグ部材を介して前記ベアリングを前記回転軸の軸方向に押圧することによって前記ベアリングを前記ケーシングに押付ける付勢ばねとを備えて構成されるエンジンにおいて、
    前記プラグ部材内を上下方向に延びるとともに前記ベアリングの近傍位置に開口したプラグ部材内油路を設け、
    前記プラグ部材内油路を介して前記ベアリングの近傍位置に供給した潤滑油により前記ベアリング及び前記ベアリングに隣接して設けられた前記回転軸上の部材を潤滑するようにしたことを特徴とするエンジン内部の潤滑油供給構造。
  2. 前記付勢ばねは前記プラグ部材の内部を上下方向に延びて設けられた付勢ばね取付け穴内に取付けられて前記プラグ部材を下方に付勢し、前記プラグ部材を介して前記ベアリングを前記回転軸の軸方向に押圧するようになっており、前記付勢ばね取付け穴は前記プラグ部材内油路を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン内部の潤滑油供給構造。
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