JP2013067443A - トイレットロール - Google Patents

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Abstract

【課題】トイレに流せるとともにトイレの洗浄が行える紙管を有するトイレットロールを提供する。
【解決手段】帯状のトイレットペーパーS3を紙管11に巻いたトイレットロール10において、紙管を水解性とするとともに、紙管に水溶性のトイレ洗浄剤と発泡成分を担持させることにより解決される。
【選択図】図3

Description

本発明は、長尺のトイレットペーパーを紙管に巻取って成るトイレットロール関する。
トイレットロールでは、トイレットペーパーについては使用後にトイレに流して処分するが、トイレットペーパーをすべて使用した後にペーパーホルダーに残る紙管については、別途に一般ゴミとして廃棄処分している。
そして、この紙管の廃棄については、トイレ個室空間にあった紙管を他人と接触する別途の空間に持ち出すことに抵抗を感ずる、或いは紙管を別途の空間に持ち出して廃棄する手間自体が面倒である、との不満を抱える使用者も多い。
このような不満を解決すべく、紙管をトイレに流れるようにすべく水解性を持たせた商品が存在するが、トイレに廃棄できるという以上のメリットがないのが現状である。
紙管はトイレットペーパーを巻くため、及びトイレットロールをホルダーに取り付けるといった重要な役割を担うものであるが、使用者視点では、使用後においては廃棄物として残るだけの価値のないものとの認識もあり、紙管に有用な利用法を具備させることには意義がある。
ここで、紙管にトイレに流せる以上の利点を持たせた技術として下記特許文献1に開示されるように、紙管をトイレに流せるようにするとともに、紙管中にバクテリアを担持させ、浄化槽の水質改善が行えるようにしたものがある。
しかし、特許文献1のものは使用者が直接的に得られるメリットではないため、遡及力がなく普及するには至っていない。
また、紙管は、製造時にトイレットペーパーを巻く過程で歪みが生じないようにするととともに、ロール形状を維持する効果を得るべく、ある程度の強度が必要となる。このため、紙管に巻かれるトイレットペーパーと比較して強度のある坪量の高い紙によって構成する。したがって、トイレに投入しても迅速に水解させることが困難であり、紙管に特許文献1のようにバクテリア等を担持させても迅速に水中に分散させることが難しい。
特許第2705759号
そこで、本発明の主たる課題は、使用後に紙管をトイレに投入して処分でき、しかもその際に紙管が迅速に水解し、さらにトイレの洗浄効果などの付加価値効果を有する紙管を具備したトイレットロールを提供することにある。
上記課題を解決した本発明とその効果は次記のとおりである。
〔請求項1記載の発明〕
帯状のトイレットペーパーを紙管に巻いたトイレットロールであって、
前記紙管が、水解性の紙管原紙を基材とし、トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方を含み、かつ、発泡成分を含むことを特徴とするトイレットロール。
〔請求項2記載の発明〕
前記発泡成分は、水溶性の炭酸塩を含有する第1成分と、水溶性の有機酸を含有する第2成分とを、含む請求項1記載のトイレットロール。
〔請求項3記載の発明〕
第1成分及び第2成分の少なくとも一方が、紙管原紙に内添されている請求項2記載のトイレットロール。
〔請求項4記載の発明〕
トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方が、紙管原紙、第1成分及び第2成分の何れかに含有されている請求項1〜3の何れか1項に記載のトイレットロール。
〔請求項5記載の発明〕
前記紙管は、第1成分からなる第1成分層と第2成分からなる第2成分層とを有する請求項2〜4の何れか1項に記載のトイレットロール。
〔請求項6記載の発明〕
前記紙管は、外周面側に第1成分からなる第1成分層と第2成分からなる第2成分層とがこの順で有する請求項6記載のトイレットロール。
〔請求項7記載の発明〕
第1成分層と第2成分層との間に、これらを非接触状態とするための、第1成分及び第2成分とも反応しない水溶性の離間層が介在されている請求項5又は6記載のトイレットロール。
〔請求項8記載の発明〕
トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方が、離間層に含有されている請求項7記載のトイレットロール。
〔請求項9記載の発明〕
前記紙管が、複数枚の帯状の紙管原紙が幅方向に一部重ねられた状態で螺旋状に巻かれているとともに重ね合わせ部において糊により接着されて形成されたものである請求項1〜8の何れか1項に記載のトイレットロール。
(作用効果)
本発明のトイレットロールでは、紙管を水解性の紙管原紙とするとともに、トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方を含むこととしたので、トイレットペーパーを使用した後、紙管を水洗トイレの水溜部が形成されるトラップ部分に投入することによって上記洗浄剤等が紙管より溶出し、トイレの便器、配管等の洗浄・防汚が図られる。
よって、トイレットペーパー使用後に紙管をトイレ個室外に持ち出すことなく、トイレに流して簡単に処分できるとともに、トイレの清掃を行なうことができるため紙管が無駄なく利用できるようになる。
また、特に本発明においては、紙管を上記洗浄剤等とともに発泡成分を含むものとした。これにより、紙管を上記トラップ部分に投入した際に発泡成分が発泡し、その発泡による作用によって紙管原紙の分解・分散が促進されるとともに、洗浄剤等が上記トラップに溜まる水に迅速に拡散し、もって、紙管の水解性と洗浄効果が確実に発揮されるようになる。
ここで、発泡成分については、炭酸塩を含有する水溶性の第1成分と、有機酸を含有する水溶性の第2成分とすると、紙管をトラップに投入して多量の水雰囲気化において、両者が反応し、効果的に発泡作用が得られる。
また、特に前記第1成分及び第2成分の少なくとも一方が、紙管原紙に内添されている場合には、紙管原紙を構成する繊維のほぐれが確実になされ、紙管の分解・分散が極めて効果的になされる。
また、トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方が、紙管原紙、第1成分及び第2成分の何れかに含有されていると、紙管をトラップの水溜まりに投入した際に、発泡効果によって、上記洗浄剤等が水溜まり内の水に迅速に分散する。
さらに、紙管に、第1成分及び第2成分を紙管に担持させるにあたり、第1成分からなる第1成分層と第2成分からなる第2成分層とを有するようにすれば、トイレットロールが巻かれているトイレットペーパーを仕様している際に、意図せず多湿などによって第1成分と第2成分とが反応して発泡するおそれが少なくなり、また、塗布設備などによって塗布することで形成でき、製造も容易となる。
他方、このように第1成分層と第2成分層とを設ける場合には、紙管の外周面側に第1成分からなる第1成分層と第2成分からなる第2成分層とをこの順で有するようにすると、まず、第2成分層の有機酸がトラップ内の水に迅速に分散され、その後に炭酸塩が反応する。一般には、炭酸塩に比して有機酸のほうが水に溶出しやすいため係る構造とすると紙管の分解・分散が効果的になされる。
また、第1成分層と第2成分層とを設ける場合には、これらの間に、これらを非接触状態とするための、第1成分及び第2成分とも反応しない水溶性の離間層が介在されているのが望ましい。第1成分と第2成分とが意図せず反応してしまうことが防止される。
ここで、離間層を設ける場合には、上記トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方が、離間層に含有することもできる。
他方、本発明に係る紙管は、複数枚の帯状の紙管原紙が幅方向に一部重ねられた状態で螺旋状に巻かれているとともに重ね合わせ部において糊により接着されて形成されたものとすると、既存の紙管製造設備を使用できるので生産性の点で望ましい。また、この紙管製造形態においては、上記糊中にトイレ洗浄剤、トイレ防汚剤、第1成分、第2成分の少なくとも一つを担持させてもよい。
さらに、本発明においては、複数の異なるトイレ洗浄剤、トイレ防汚剤を紙管に担持させてもよい。
以上のとおり本発明によれば、使用後に紙管をトイレに投入して処分でき、しかもその際に紙管が迅速に水解し、さらにトイレの洗浄効果などの付加価値効果を有する紙管を具備したトイレットロールが提供される。
本発明に係るトイレットペーパーの製造工程の説明図である。 本発明に係る紙管の製造方法を説明するための図である。 本発明に係るトイレットロールを説明するための図である。 本発明に係る紙管原紙の構造例を示す断面図である。 本発明に係る紙管の断面図である。
本発明の実施形態を図面を参照しながら以下に説明する。
『本発明に係るトイレットロールの製造例」
まず、本発明に係るトイレットロールの製造例の概要を図1及び図2を参照して説明する。
本発明に係るトイレットロール10の製造方法は、長尺の紙管11Lを製造する工程(A)と、ログ製造工程(B)と、裁断工程(C)を含む。
長尺の紙管11Lを製造する工程(図1中(A))は、図2にも示すように、二枚の帯状の紙管原紙(板紙)12,12を原反ロール12A,12Aからそれぞれ繰り出しつつ、所定位置に糊付けロール13により糊30を付与し、当該糊付けされた部分を重ねつつコアワインダー14によりシャフト15に螺旋状に巻付けた後、シャフトを引き抜き、生産品種に合わせた規定長さにスリッター16にて切り揃えることで、円筒の長尺の紙管11Lを形成する。
なお、各紙管原紙12,12は、各々違う原反を使用してもよく、例えば、一方に印刷を施したり、各々の米坪を変えたりしてもよい。本発明においても、必ずしも紙管原紙1,1は、同様のものである必要はない。
次いで、この長尺紙管11Lの製造と平行して又はその後においては、ログ製造工程(図1中(B)にて、ログ10Rを製造する。なお、ログ10Rとは、業界においての一般用語であり、最終製品であるトイレットロール10の径と同径でありかつ幅が最終製品の複数個分ある中間製品である。
このログ10Rの製造は、連続的に又は段階的に、長尺紙管11Lと実質的に同幅のトイレットペーパー原紙S1,S1を、ジャンボロールJR,JRから繰り出すとともに巻き付けてログ10Rを形成する。この巻き付けは、既知のワインダー装置X2が利用できる。なお、図示例は、二つのジャンボロールJR,JRからトイレットペーパー原紙S1,S1を繰り出して、重ね合わせ部51にて積層連続シートS2とした後、既知のコンタクトエンボス付与装置54及びミシン目線形成装置70にてコンタクトエンボスCEの付与とミシン目線(図示しない)の形成を行なった後、巻き取り装置75にて巻き取り2プライ構造となるようにしている。
なお、図示の形態では、2つのジャンボロールから衛生薄葉紙を繰り出し、積層構造とした2プライ構造のトイレットペーパー原紙S2としているが、本発明においては、かかる2プライに限定されず、1プライ若しくは3プライ以上であってもよい。さらには、複数プライ構造とする場合には、各原紙の坪量や物性等は同じである必要はない。
次いで、このようにログ10Rを製造したならば、このログ10Rを既知のログアキュームレーターX3で複数本とストックしつつ後段のログカッター設備X4へと移動させる。そして、その後に図1中(C)に示すように、既知のログカッター76でログ10Rを製品幅に裁断し、個々のトイレットロール10とする。
『トイレットロールの構成・構造例』
次いで、本発明に係るトイレットロールの構成・構造例について説明する。
本発明に係るトイレットロールは、図3に示すとおり、紙管11にトイレットペーパーS3が巻かれたものである。その大きさ等は、限定はされないが、概ね、幅L1が100〜115mm、直径L2が100〜120mm、巻き長さ(トイレットペーパーの全長)が18〜70m、紙管径が35〜50mmである。
また、本発明に係るトイレットペーパーS3は、既知のものが使用できるが、JIS P 4501で規定される、ほぐれやすさの試験方法における水解性の結果が100秒以下のものとする。通常は100秒を超えると、水解性が遅く、例えば水洗トイレ等に廃棄したときに排水管に詰まるおそれがある。本発明では、紙管の水洗トイレへの廃棄を可能にすることを課題の一つとすることから、トイレットペーパーS3も水洗トイレに流せるものとする。
トイレットペーパーS3において上記水解性を達成するには、原料スラリーの叩解度の調整、湿潤紙力剤の不使用など既知の方法により達成することが可能である。
『紙管の構成・構造例』
本発明に係る紙管11は、特徴的に水溶性のトイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方と、発泡成分とが担持されているとともに、水解性の紙管原紙12が基材とされており、全体として水解性を有する。
前記紙管11全体としての水解性は、上記トイレットペーパーS3と同様にJIS P 4501で規定される、ほぐれやすさの試験方法における水解性の結果が100秒以下であるのが望ましい。100秒を超えると、トイレに流すのに適しないものとなる。
紙管11の水解性を良好にするためには、(1)紙管原紙12を抄造する際に、原料であるパルプスラリーの叩解度を低叩解度として繊維がほぐれやすいものとする、(2)紙管原紙12について撥水性を高めるサイズ剤や湿潤時の紙力を増加させる湿潤紙力剤を用いないか使用量を少量とする、(3)紙管原紙12全体としての坪量を100〜220g/m2程度とする、(4)上記トイレットロールの製造例において示した紙管原紙同士を接着する糊30を澱粉糊、PVA(ポリビニルアルコール)等の水溶性の高いものとする、等が挙げられる。
上記紙管原紙12の原料の叩解度については、概ね500〜600程度のCSF(カナディアンフリーネス)とするのが望ましい。CSFが、600を超えると、紙管11が強度不足となるおそれがあり、500未満だと水解性が悪化する。
また、紙管原紙12の坪量が100g/m2未満であると製造の際、トイレットペーパーの巻き取り時の強度が十分に確保できないおそれがあり、220g/m2を超えると水解性が極めて悪化する。サイズ剤、湿潤紙力剤の使用量については、上記CSF及び坪量との関係で適宜定めることができる。
他方、上記紙管原紙12同士を接着する糊30については、水解性を良好にするためには、0.1g/m2〜5.0g/m2程度の付与量とするのが望ましい。
なお、紙管11の水解性を良好にすべく、紙管原紙12を多数の孔を有するものとする、ミシン目線を付与して使用者がトイレットペーパーS3の使用後に紙管11を細かく裁断してトイレに流せる態様としてもよい。
他方、本発明に係る紙管11は、水解性をより優れたものとすべく、例えば、図4に示すように、前記紙管原紙12を、複数の水解性原紙22,22を積層し水溶性接着剤25により一体化したものとしてもよい。なお、図4中、(A)は2枚(2層)の水解性原紙22,22からなる紙管原紙12を例示し、(B)は、3枚(3層)の水解性原紙22,22,22からなる紙管原紙12を例示している。水解性原紙22の積層数は、図示例に限定されるわけではない。
このように紙管原紙12を複数の水解性原紙22を積層して構成する場合、積層数は2〜4層程度とし、その一層当たりの坪量は20〜50g/m2程度とするのが望ましい。このようにすると、紙管11をトイレに投入した際に各層に迅速に分離され、紙管の水解性が高まる。複数の水解性原紙22の積層一体化については、水溶性接着剤を、既知の各種塗工機、印刷機により塗布した後、それらを重ね合わせ適宜のニップロール等で加圧して製造するなどすればよい。また、水解性原紙22としては、既知の抄紙機により抄紙される板紙或いはクレープ紙等が使用できる。また、水解性原紙同士を接着する水溶性接着剤25については、水解性を確保すべく、0.1g/m2〜5.0g/m2程度の付与量とするのが望ましい。この範囲であると水溶性接着剤自体の水溶性が十分に発揮されるとともに、紙管11をトイレに投入した際に、紙管11を構成する紙管原紙12に迅速に分解され紙管11の水解性が良好なものとなる。
『発泡剤・発泡剤の担持形態』
他方、本発明に係るトイレットロール10では、特徴的に前記紙管11に発泡成分が担持される。この発泡成分は、紙管11をトイレのトラップの水溜まりに投入した際に発泡するものであり、水雰囲気化で反応して発泡するものである。
発泡成分としては、一成分のものでもよいが、本発明では、特に、水溶性の炭酸塩を含有する第1成分と、水溶性の有機酸を含有する第2成分とを、含むものが望ましい。このような2成分とすると、多量の水雰囲気化で第1成分と第2成分とが接触して反応することになるため、トラップ内に紙管を投入するまで発泡成分が意図せず発泡するおそれが小さくなり、安定的に発泡成分を紙管に担持させることができる。
ここで、前記炭酸塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウムが例示できる。また、有機酸としては、酒石酸、クエン酸、琥珀酸、リンゴ酸、リンゴ酸スルファミン等が例示できる。
他方、紙管11に発泡成分を担持させるには、紙管11に発泡成分を塗布して発泡成分層を形成する、或いは紙管原紙12に内添、含浸させることができる。但し、紙管原紙12はパルプ繊維を水に分散させたパルプスラリーから製造するため、発泡成分を紙管原紙12に内添、含浸させることは製造過程が複雑になる。よって、製造上の観点から発泡成分は、紙管11或いは紙管原紙12に塗布して発泡成分層を形成した態様であるのが望ましい。なお、発泡成分の塗布は、発泡成分を含む発泡液を直接的に塗布する態様のほか、固体発泡成分を水溶性バインダーによって紙管表面に付着させる形態を採ることができる。
発泡液の塗布は、抄紙機における乾紙形成後の工程において当該乾紙に対して、或いは抄紙機で製造した原紙に対して、サイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ビルブレードコーター、カーテンコーター等の各種塗工機、フレキソ印刷機、グラビア印刷機、インクジェット印刷機等の印刷機、スプレー塗布装置により塗布すればよい。
また、このように発泡成分層を形成する場合には、紙管外周面に形成するのが望ましい。トイレットロールでは、紙管内にペーパーホルダーの支持部を挿入した状態で、トイレットペーパーを引き出して使用するのが一般的であり、紙管内周面は上記支持部と摺れることになる。よって、紙管内周面に発泡成分を担持させると摺れによって発泡成分が剥離してしまうおそれがあるからである。従って、紙管外周面に発泡成分を担持させる態様とすると、剥離のおそれがなくなり、確実にトイレットペーパーを使い切った後に使用した時の発泡効果が得られるようになる。
ここで、特に、第1成分、第2成分とで発泡成分を構成する場合、紙管11に第1成分と第2成分とをそれぞれ別途に紙管11(或いは紙管原紙12)に塗布等して、第1成分層と第2成分層とを形成するようにするのが望ましい。このようにすると、第1成分と第2成分とが意図せず反応するおそれが小さくなる。
また、このように第1成分層と第2成分層とを紙管外周面に形成する場合には、図5に示すように第1成分層31と第2成分層32とをこの順で担持させるのがよい。このように形成すると、紙管11をトイレのトラップ内に投入すると、まず第2成分32の有機酸がトラップ内の水に溶出してトラップ内の水が酸性となり、次いでその酸性となった水に第1成分の炭酸塩31が接触し、効果的な発泡効果が得られる。
ここで、第1成分層31と第2成分層32とを設ける場合、図5に示すように、これらの間に、第1成分層31と第2成分層32とを非接触状態とするための、第1成分及び第2成分とも反応しない水溶性の離間層33を介在させるのがよい。この離間層33は、例えば、PVA(ポリビニルアルコール)、澱粉糊、CMC(カルボキシメチルセルロース)などの水溶性接着剤を、上述の発泡液の塗布方法と同様にして塗布して形成することができる。
なお、発泡成分は、紙管原紙12を、水解性原紙22,22を積層して層構造とする場合には、それらの層間に、発泡成分層を形成するようにしてもよい。この場合、特に第1成分層、第2成分層の何れかの層のみを水解性原紙層間に位置せしめてもよい。このような態様を採ると効果的に紙管の分散・分解性が迅速に行なわれるようになる。
ここで、本発明に係るトイレットロール10における発泡成分の紙管11に対する担持量は、発泡成分の具体的組成等に応じて適宜、設計すればよく、特に限定はされない。例示すれば、紙管全体として、発泡成分が0.05g以上の担持量となるようにするのがよい。0.05g未満であると発泡効果が得られないおそれがある。好適には、0.5〜5.0gである。上記例示の第1成分と第2成分とで構成するのであれば、炭酸塩を0.25〜2.5g、有機酸を0.25〜2.5g、担持させれば確実な発泡効果が得られる。
『トイレ洗浄剤・トイレ防汚剤・担持形態』
他方、本発明のトイレットロール10おいては、前記紙管11が、トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方を含む(以下、トイレ洗浄剤とトイレ防汚剤を合わせてトイレ洗浄剤等ということがある)。好ましくは、トイレ洗浄剤は含むのが望ましい。
トイレ洗浄剤は、水溶性のものが好ましく、便器、便座等の清掃用途、清拭用途に用いられる既知の水溶性の洗浄剤が利用できる。好ましくは、安定性、安全性の高く、安定的に紙管に担持させることが可能であり、また洗浄効果が高い、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤の界面活性剤である。
トイレ防汚剤は、便器等をコーティングするように作用する既知の防汚剤が利用できる。好ましくは、安定性、安全性の高く、安定的に紙管に担持させることが可能であり、また防汚効果が高い、油性成分であり、特にシリコーンが例示できる。
トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤を紙管11に担持させるには、発泡成分と同様に紙管11にトイレ洗浄剤等を塗布して層を形成する、或いは紙管原紙に内添、含浸させることができる。但し、発泡成分と同様に管原紙に内添、含浸させることは製造過程が複雑になるため、製造上の観点から紙管或いは紙管原紙に塗布して層を形成した態様とするのがよい。また、トイレ洗浄剤等の塗布も、トイレ洗浄剤等を含むトイレ洗浄液を直接的に塗布する態様のほか、固体成分をバインダーによって紙管表面に塗布する形態を採ることができる。
なお、トイレ洗浄剤、トイレ防汚剤は、それぞれ別途の層として紙管に担持させる態様のほか、トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤を混合した混合剤層として担持させてもよい。層形成については、発泡成分層と同様に、抄紙機における乾紙形成後の工程において当該乾紙に対して、或いは抄紙機で製造した原紙に対して、洗浄剤溶液或いは洗浄剤スラリーを付与手段によって付与すればよい。付与手段は、サイズプレスコーター、ゲートロールコーター、ビルブレードコーター、カーテンコーター等の各種塗工機、フレキソ印刷機、グラビア印刷機、インクジェット印刷機等の印刷機、スプレー塗布装置が例示できる。
他方、本発明においては、特にトイレ洗浄剤等は、上記発泡成分層とは別の層を形成して紙管11に担持させる態様の他、発泡成分層に含有させてもよい。例えば、トイレ洗浄剤等を第1成分層31及び第2成分層32の何れかに含有させることができる。
さらに、第1成分層31と第2成分層32との間に、離間層33を介在させる場合には、この離間層33に含有させることができる。
また、紙管原紙12を、水解性原紙22,22を積層して層構造とする場合には、それらの層間に、トイレ洗浄剤等を担持させてもよい。この場合、水解性原紙同士を接着させる水溶性接着剤25に含有させることもできる。
さらに、トイレ洗浄剤等は、図2で示した紙管原紙12、12から紙管11を製造する際に用いる糊30に含有させることもできる。
ここで、トイレ洗浄剤等を発泡成分層に含有させずに、別の層、或いは別の担持位置とすると、発泡成分との意図しない反応が防止される。
ここで、本発明における洗浄剤の担持量は、特に限定はされないが、紙管全体として0.05g以上の担持量となるようにするのがよい。0.05g未満であると洗浄効果が得られないおそれがある。好適には、0.5〜5.0gである。
以上の本形態のトイレットロール10では、トイレットペーパーS3をすべて使いきった後に残る紙管11をトイレに投入することで、発泡成分が発泡して、紙管及び洗浄剤等が迅速に分散・分解され、トイレの洗浄が効果的に行えるものとなる。
X2…ワインダー装置、X3…ログアキュームレーター、X4…ログカッター設備、10…トイレットロール、10R…ログ、11L…長尺紙管、11…紙管、12…紙管原紙、12A…紙管用原紙原反、13…糊付けロール、14…コアワインダー、15…シャフト、16…スリッター、S1,S2…トイレットペーパー原紙、S3…トイレットペーパー、51…重ね合わせ部、54…コンタクトエンボス付与装置、70…ミシン目線形成装置、75…巻き取り装置、76…ログカッター、(A)…紙管製造工程、(B)…ログ製造工程。(C)…裁断工程、30…糊、31…第1成分層。32…第2成分層、33…離間層、22…水解性原紙、25…水溶性接着剤、50…洗浄剤。

Claims (9)

  1. 帯状のトイレットペーパーを紙管に巻いたトイレットロールであって、
    前記紙管が、水解性の紙管原紙を基材とし、水溶性のトイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方を含み、かつ、発泡成分を含むことを特徴とするトイレットロール。
  2. 前記発泡成分は、水溶性の炭酸塩を含有する第1成分と、水溶性の有機酸を含有する第2成分とを、含む請求項1記載のトイレットロール。
  3. 第1成分及び第2成分の少なくとも一方が、紙管原紙に内添されている請求項2記載のトイレットロール。
  4. トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方が、紙管原紙、第1成分及び第2成分の何れかに含有されている請求項1〜3の何れか1項に記載のトイレットロール。
  5. 前記紙管は、第1成分からなる第1成分層と第2成分からなる第2成分層とを有する請求項2〜4の何れか1項に記載のトイレットロール。
  6. 前記紙管は、外周面側に第1成分からなる第1成分層と第2成分からなる第2成分層とがこの順で有する請求項6記載のトイレットロール。
  7. 第1成分層と第2成分層との間に、これらを非接触状態とするための、第1成分及び第2成分とも反応しない水溶性の離間層が介在されている請求項5又は6記載のトイレットロール。
  8. トイレ洗浄剤及びトイレ防汚剤の少なくとも一方が、離間層に含有されている請求項7記載のトイレットロール。
  9. 前記紙管が、複数枚の帯状の紙管原紙が幅方向に一部重ねられた状態で螺旋状に巻かれているとともに重ね合わせ部において糊により接着されて形成されたものである請求項1〜8の何れか1項に記載のトイレットロール。
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