JP2013055916A - コーヒーエキス組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 好ましい深煎りの香りを有しながら、不快な苦味・雑味が無く、コクと香りに富み、かつ後味の切れの良いコーヒーエキスを提供することである。
【解決手段】 L値が20以下の深煎りコーヒー豆より抽出液を得る前の段階において、コーヒー粉砕豆またはコーヒースラリーから蒸留により香気成分であるコーヒーエキスAを分画する工程1、
工程1のコーヒー豆残渣を温度が50〜100℃の水で抽出して得られる抽出液または工程1のコーヒースラリー残渣から得られた抽出液を吸着剤による吸着処理を行って非吸着画分であるコーヒーエキスBを分画する工程2、及び、
コーヒーエキスBの乾燥固形量に対してコーヒーエキスAに含まれるピリジン量の質量比が0.0026〜3.312となるように、コーヒーエキスAとコーヒーエキスBを混合する工程3、
を含む製造方法により得られるコーヒーエキス組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、コーヒー飲料をはじめとする種々の飲食品に独特の香りと呈味を付与し、飲食品の風味の向上及び嗜好性を高めることができるコーヒーエキス組成物、並びにその製造方法に関する。
深煎りコーヒーは、後味(あとあじ)と独特の風味で人気があり、カフェオレ、カフェラッテ、カプチーノなど、近年、深煎りコーヒーを飲む人が増えてきている。
焙煎豆からの淹れたてのコーヒーが独特の風味、コク、香り高さを有する一方で、殺菌され缶、ペットボトル、ビン等に充填された容器詰めコーヒー飲料の場合、味、香りのバランスが崩れてしまうことが多く、苦味が強すぎる、すっきり感が無い、コク不足、香り不足などの問題点が指摘されている。
一般的に、コーヒー豆を高温で焙煎する際、焙煎が進み深煎りになってゆくと糖質のカラメル化によって芳醇な香りが生み出されるとともに、コーヒー本来の酸味も加熱により新たなコク味へと変化し、味に広がりをもたらす。
しかし、単に焙煎を深くするだけでは、コーヒー豆中に含まれる糖質とアミノ酸によるメイラード反応や糖質のカラメル化により、呈味は苦味や雑味が強くなる傾向があり、嗜好上好ましくない。さらに、コーヒー豆が焦げる程度の深い焙煎では、健康を害する恐れのある化合物が生成される恐れもあり、健康面においても好ましくない。
このように、好ましい深煎りコーヒーの特徴は、香気成分中にあるため、深煎りコーヒー豆から種々の方法で香気成分のみを抽出し、それを容器詰めコーヒー飲料に添加して、より自然な淹れたて感を表現することが考えられる。さらに、深煎りコーヒーの独特の香りと呈味をコーヒー飲料以外の飲食品に適用して香味の改善や風味の特徴付け、嗜好性の向上を図ることも考えられる。
深煎り、つまり焙煎度の高いコーヒー豆を用いたコーヒーエキスに関して、次のような技術が提案されている。
例えば、特許文献1には、乳無添加の無糖または微糖コーヒーに使用しても嗜好性が高いコーヒーエキスの提供を目的として、焙煎コーヒー豆を水抽出時および/または水抽出後に酵素処理を施してコーヒーエキスを製造するに当たり、酵素処理前の段階における、焙煎コーヒー豆またはコーヒースラリーの段階において水蒸気蒸留を行うことにより香気留出液を回収し、酵素処理後の抽出液に香気留出液を添加することを特徴とするコーヒーエキスの製造方法が開示されている。
また、特許文献2には、コクと香りに富み、かつ後味のキレの良い濃縮コーヒー抽出液を提供することを目的として、焙煎コーヒー豆を水で抽出したコーヒー抽出液を蒸留により濃縮液と留分に分離し、濃縮液を多孔質吸着体で処理した後、多孔質吸着体処理濃縮液と留分を混合し、濃縮コーヒー抽出液を製造する方法が開示されている。
しかし、深煎りコーヒー豆から水蒸気蒸留法等で得られたリカバリー(留分又は回収香と呼ばれる)には、芳醇な香りはあるが、深煎りコーヒーに特徴的なナチュラル感、コク・飲み応え感が弱いという、思いもよらない欠点がある。従って、特許文献1の技術では深煎り焙煎豆からの淹れたてのコーヒー感の再現は不十分であった。また、特許文献2の技術では、深煎りコーヒーの独特の香り高さが不十分であった。
コーヒーの芳醇な味は、香り、酸味、苦味及び収斂味の間のバランスで成り立っているといわれ、忌避されるべき苦味成分の濃度が低すぎても、香り、酸味、苦味及び収斂味のバランスが崩れ、それによって、風味が劣ると考えられている。
さらに、深煎りコーヒー豆を水蒸気蒸留して得られるリカバリーは、空気との接触により容易に変調するなど、安定性が悪く、抽出時の芳醇な香りを維持することが困難であった。
従って、深煎りコーヒーの複雑な特徴をより忠実に再現でき、しかも保存安定性に優れたコーヒーエキスの提供が要望されている。
特開2009−278957号公報 特開2010−273674号公報
本発明が解決しようとする課題は、好ましい深煎りの香りを有しながら、不快な苦味・雑味が無く、コクと香りに富み、かつ後味の切れの良いコーヒーエキスを提供することである。
エキスの原料となる深煎りコーヒー豆を熱水等で抽出した抽出液を蒸留して留分と濃縮液に分けた場合は、その留分中に焙煎コーヒー感の再現に必要な芳醇な香気(アロマ)が残らず、また、濃縮液中にも好ましい呈味が残らずコーヒーエキスの香味が損なわれる(図1参照)。
そこで、本発明者らは深煎りコーヒーエキスの香味を改善するため、エキスの製造法を種々検討した。
その結果、特定の方法で製造される深煎りコーヒーエキスが、深煎りコーヒー特有の芳醇な香りを持ち、呈味のバランスのとれたエキスであることを見出し、本発明を完成するに至った。
図2に示すように、本発明においては、先ず、深煎りコーヒー豆から抽出液を得る前の段階において、コーヒー豆を粉砕またはスラリー化して、これを蒸留処理に付し、リカバリー液と残渣に分ける。このリカバリーには、深煎りコーヒー豆の芳醇な香りが豊富に含まれる。
一方、苦味・雑味成分の多い残渣から、好ましい呈味成分だけを抽出するために、コーヒー豆残渣を温水で抽出し、またはコーヒースラリー残渣を固液分離し、更にその抽出液を吸着剤と接触させ、苦味・雑味成分だけを吸着剤に吸着させ、好ましい呈味を持った非吸着画分を得る。
次いで、上記で得られたリカバリーと非吸着画分を一定比率で混合することにより、深煎りコーヒー特有の芳醇な香りを持ち、呈味のバランスのとれたコーヒーエキスを得ることができる。
この混合の際に、リカバリー及び非吸着画分をそれぞれ濃縮し、比率を変えることで、香りの強さとコク・飲みごたえのバランスが異なった、さまざまなバリエーションを作ることもできる。
すなわち、本発明は、
「L値が20以下の深煎りコーヒー豆より抽出液を得る前の段階において、コーヒー粉砕豆またはコーヒースラリーから蒸留により香気成分であるコーヒーエキスAを分画する工程1、工程1のコーヒー豆残渣を温度が50〜100℃の水で抽出して得られる抽出液または工程1のコーヒースラリー残渣から得られた抽出液を吸着剤による吸着処理を行って非吸着画分であるコーヒーエキスBを分画する工程2、及び、コーヒーエキスBの乾燥固形量に対してコーヒーエキスAに含まれるピリジン量の質量比が0.0026〜3.312となるように、コーヒーエキスAとコーヒーエキスBを混合する工程3、を含む製造方法により得られるコーヒーエキス組成物」である。
本発明によれば、好ましい深煎りの香りを有しながら、不快な苦味・雑味のない深煎りコーヒーエキス組成物を提供することができ、当該コーヒーエキスは、コクと香りに富み、かつ後味の切れの良いものであるため、コーヒー飲料に添加した場合にナチュラル感、コク・飲みごたえ感を付与することができる。
また、吸着剤による吸着処理で苦味・雑味成分および健康を害する恐れのある成分を低減させることができる。
さらに、コクと香りに富み、かつ後味の切れの良いコーヒーエキスを得ることができる。また、リカバリー中に豊富に存在するが空気との接触によって変化しやすい香気成分(アロマ)の保存安定性に優れる。
特許文献2に開示されたコーヒーエキスの製造の工程図 本発明におけるコーヒーエキスの製造の工程図 L値とピリジン量および官能評価の相関関係を表したグラフ
以下に、本発明を実施の形態に即して詳細に説明する。
(1)コーヒー豆
本発明のコーヒーエキス組成物の原材料であるコーヒー豆は、アカネ科コーヒー属のコーヒーの樹の果実(コーヒーチェリー)であれば、生産地や種類にかかわらず、いずれのコーヒー豆でも使用することができる。代表的なコーヒー豆として、レギュラーコーヒーに使われるアラビカ種またはロブスタ種、ブルーマウンテン(ジャマイカ)、コナ(ハワイ島)、キリマンジャロ(タンザニア)、モカ(イエメン、エチオピア)、グアテマラ、コロンビア、マンデリン(インドネシア)、トラジャ(インドネシア)、ジャワコーヒー(インドネシア)、ケニア、サルバドル(エルサルバドル)、コスタリカ、パプアニューギニア、キューバを例示することができる。
コーヒーの果実からコーヒー豆を取り出す工程(精製)を経て得られるコーヒー生豆は、焙煎機(コーヒーロースター)を用いて焙煎されるが、本発明で使用するコーヒー豆の焙煎方法(加熱原理や熱源)は、いずれの方法であってもよい。焙煎方法としては、直火焙煎、熱風焙煎、遠赤外線焙煎、マイクロ波焙煎、過熱水蒸気焙煎やこれらの組み合わせである半直火焙煎(熱風焙煎と直火焙煎)、炭火焙煎(熱風焙煎と遠赤外線焙煎)、セラミック焙煎(直火焙煎と遠赤外線焙煎)を例示することができる。
一般に日本では、焙煎の度合い(焙煎度)については、焙煎度の低い浅煎りから焙煎度の高い深煎りの順に8段階(ライト→シナモン→ミディアム→ハイ→シティ→フルシティ→フレンチ→イタリアン)に分類されている。
本発明においては、焙煎度がエキスの香りと呈味に大きな影響を及ぼすことから、焙煎度を正確に表現する必要があり、L値が20以下の焙煎豆を深煎り豆と定義する。
ここで、L値での焙煎色とは、焙煎されたコーヒー豆の粉砕サンプルを、ダブルビーム方式(交照測光方式)を採用する色差計(例えば、日本電色工業株式会社製の「ZE2000」など)を用いた反射測定から算出される焙煎色を意味する。具体的には、標準白板の反射率を100とした時の試料の反射率をいう。L値が低いほど焙煎色は暗色、すなわち深煎りであることを示す。
L値の測定方法は以下の通りである。
(1)焙煎されたコーヒー豆を細挽きに粉砕する。
(2)次に、粉砕したコーヒーサンプルを、上記の色差計の測定用セルに満たすよう粉砕豆を入れ、セル底部に隙間が空かないように、タッピングを行う。
(3)続いて、色差計を始動させて、反射率測定を行い、L値を表示させる。
本発明におけるL値は以下のようにして決定した。
コーヒー豆を深煎りすると、甘味が減り、苦味が増すことはよく知られている。そこで、焙煎度(L値)を変え、コーヒー抽出液の甘味、苦味のバランスを官能評価により調べたところ、以下の表の通り、おおよそL値=23を境に、甘みと苦味のバランスが逆転していることが判明した。
Figure 2013055916
また、同時にコーヒー抽出液中の香気成分を分析したところ、コーヒー豆の焙煎と共に(L値の低下と共に)、ピリジンが著しく増えていることが分かった(図3参照)。
そこで、本発明においては、甘みに比べて苦味が強く、かつピリジン量が著しく増えるL値が20以下14以上を、深煎りと定義したのである。一般に、コーヒー豆を焙煎しても、L値が14以下ではコーヒー豆が焦げてしまうため、飲用に供することができない。そこで、本発明では、好ましくはL値が14〜19、特に好ましくは15〜17の焙煎豆を使用する。
工程1〜3の抽出処理に付する前に、焙煎豆を粉状に細かく粉砕(グラインド)して粉砕豆にする。粉砕は、コーヒーミル、グラインダーの他、乳鉢や石臼などを使用してもよい。一般に、粉砕の度合いは粉の大きさに応じて、極細挽き、細挽き、中挽き、粗挽きに分類される。
本発明では粉砕の程度は特定されないが、残渣の温水抽出の観点から細挽きが好ましい。なお、本発明では、焙煎豆を挽いて粉状に加工した市販のコーヒーを購入して使用することができる。
なお、後述の工程1において、水蒸気蒸留法を適用する場合は焙煎豆の粉砕物をそのまま使用できるが、気液向流接触法を適用する場合は焙煎豆の粉砕物を液状もしくはスラリー(水中にコーヒー豆の粒子が分散した高濃度懸濁液)にしてから気液向流接触装置に導入する。
(2)工程1
工程1は、コーヒー粉砕豆またはコーヒースラリーを蒸留により香気成分であるコーヒーエキスA(図2におけるリカバリー)とコーヒー豆残渣(蒸留残渣)を分画する工程で
ある。
蒸留方法として、常圧蒸留、加圧蒸留、減圧蒸留、水蒸気蒸留、炭酸ガス蒸留、分子蒸留及び共沸蒸留を例示することができる。特に、深煎りコーヒーの香りを余すところなく捕集できる点から、水蒸気蒸留装置又は気液向流接触装置を用いた蒸留が好ましい。
深煎りコーヒー豆から抽出されたコーヒー液をそのまま吸着剤で処理すると、苦味・雑味と共にせっかくの特徴的な香りも吸着除去されてしまうので、本発明では吸着処理前にリカバリーを分ける必要があり、また、深煎りコーヒーの香りを余すところなく捕集するためには、コーヒー豆より抽出液を得る前の段階において、直接、コーヒー豆から水蒸気蒸留することが有効である。
水蒸気蒸留法は、原料に水蒸気を通気し、水蒸気に伴われて留出してくる香気成分を水蒸気とともに凝縮させる方法であり、原料の嗜好飲料用原料の種類等に応じて、加圧水蒸気蒸留、常圧水蒸気蒸留、減圧水蒸気蒸留のいずれかの蒸留手段を採用することができる。
具体的には、例えば、原料の焙煎コーヒー粉砕豆を仕込んだ水蒸気蒸留釜の底部から水蒸気を吹き込み、上部の留出側に接続した冷却器で留出蒸気を冷却することにより、凝縮物として揮発性香気成分を含有する留出液を捕集することができる。
必要に応じて、この香気捕集装置の先に冷媒を用いたコールドトラップを接続することにより、より低沸点の揮発性香気成分をも確実に捕集することができる。
本発明において、常圧または減圧状態で、60〜100℃の蒸気を蒸留装置に導入することが好ましい。
また、水蒸気蒸留の際に、窒素ガスなどの不活性ガス及び/又はビタミンCなどの抗酸化剤の存在下で蒸留することにより香気成分の加熱による劣化を効果的に防止することができるので好適である。水蒸気蒸留では、各成分は沸点よりかなり低温度で留出でき、低沸点成分の蒸発を促進し、高温における変質を防ぐというメリットがある。従って、深煎り豆中の香気を低沸点成分はもちろんのこと、高沸点の香気成分までも、温度による変質の影響を受けず、効率よく採取することができる。
気液向流接触装置は、水蒸気蒸留装置の改良型であり、特にスピニングコーンカラム(SCC)抽出装置(回転円錐型向流接触装置)が好適である。
気液向流接触抽出法はそれ自体既知の各種の方法で実施することができ、例えば、特公平7−22646号公報に記載の装置を用いて抽出する方法を採用することができる。
この装置を用いて香気を回収する手段を具体的に説明すると、回転円錐と固定円錐が交互に組み合わせられた構造を有する気液向流接触抽出装置の回転円錐上に、液状またはペースト状の原料を上部から流下させると共に、下部から蒸気を上昇させ、該原料に本来的に存在している香気成分を回収する方法を例示することができる。この気液向流接触抽出装置の操作条件としては、該装置の処理能力、原料の種類および濃度、香気の強度その他によって任意に選択することができる。
本発明をSCCを使用して実施する場合、液状又はペースト状のコーヒー豆から香気成分を回収し、SCC処理中に副次的に得られるコーヒー豆抽出液およびコーヒー豆ペーストからコーヒー豆を分離除去した後、抽出液およびペーストの活性炭処理を行い、両者を合わせることにより本発明のコーヒーエキス組成物を得ることができる。
すなわち、湿式粉砕した深煎りコーヒー豆を、20〜95℃の温水にて液状もしくはスラリーとし、該スラリーをSCCにて処理することでリカバリーであるコーヒーエキスAを回収する第1の工程と、SCC処理により香気成分が除去された残渣である抽出液もしくはスラリーを回収し、フィルターろ過や遠心分離等で固形物を除去することで得られた清澄な抽出液を更に活性炭処理などの吸着剤処理を行い、非吸着画分であるコーヒーエキスBを分画する工程2と、第1の工程により得られたコーヒーエキスAと第2の工程で得られたコーヒーエキスBとを所定の配合割合で混合する第3の工程により、本発明のコーヒーエキスを得ることができる。
本発明のコーヒーエキスAは、上述した方法で得られるリカバリーそのものでも使用することができるが、該リカバリーを任意の濃縮手段を用いて香気濃縮物の形態とすることもできる。かかる濃縮手段としては、例えば、該リカバリーを合成吸着剤に吸着せしめ、次いでエタノールで脱着することにより得ることができる。
合成吸着剤としては、特に限定されないが、例えば、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、エチルビニルベンゼンとジビニルベンゼン共重合体、2,6−ジフェニル−9−フェニルオキサイドの重合体等を例示することができる。
かかる合成吸着剤の好ましい例としては、その表面積が、例えば、約300m2/g以上及び細孔分布が好ましくは約10Å〜約500Åである多孔性重合樹脂を例示することができる。この条件に該当する多孔性重合樹脂としては、例えば、HP樹脂(三菱化学社製)、SP樹脂(三菱化学社製)、「XAD−4」(ローム・ハース社製)などがあり、市場で容易に入手することができる。また、メタアクリル酸エステル系樹脂も、例えば、「XAD−7」および「XAD−8」(ローム・ハース社製)などの商品として入手することができる。
また、上述のリカバリーを合成吸着剤に吸着させる処理手段としては、バッチ方式あるいはカラム方式のいずれも採用できるが、作業性の点からカラム方式を好ましく採用することができる。カラム方式で吸着させる方法としては、例えば、上記のような合成吸着剤を充填したカラムに、該吸着剤の10倍〜1000倍のリカバリーを通液することにより、香気成分を吸着させることができる。
次いで、該吸着剤を水洗した後、50〜95重量%のエタノール溶液をSV=0.1〜10/hの流速で通液し、該吸着剤に吸着されている香気成分を溶出させることにより水溶性の香気濃縮物とすることができる。
また、他の濃縮手段としては、例えば、上述したリカバリーを油脂類で抽出することにより得ることができる。かかる油脂類としては特に限定されないが、例えば、大豆油、米油、ゴマ油、ピーナッツ油、コーン油、菜種油、ヤシ油、パーム油などの植物油脂類及びそれらの硬化油;牛脂、豚脂、魚油などの動物油脂類及びそれらの硬化油;中鎖脂肪酸トリグリセライド(以下、MCTと称することがある)などを挙げることができ、得られるエキスの安定性の点でMCTを好ましく例示することができる。
かかるMCTとしては、例えば、カプロン酸トリグリセリド、カプリル酸トリグリセリド、カプリン酸トリグリセリド、ラウリン酸トリグリセリド及びこれらの任意の混合物の如き炭素原子数6〜12の中鎖脂肪酸のトリグリセリドを挙げることができる。殊に、カプリル酸トリグリセリド及びカプリン酸トリグリセリド及びこれらの任意の混合物を好ましく挙げることができる。これらのMCT混合物は市場で安価に且つ容易に入手することができる。
リカバリーに対する油脂類の使用量は、原料の種類、リカバリー中の香気成分濃度などにより異なるが、例えば、使用したリカバリー100重量部に対し0.1〜100重量部、好ましくは1〜50重量部を例示することができる。抽出は、振とうもしくは攪拌条件下に行うことができ、抽出温度、抽出時間は適宜に選択でき、例えば、10〜80℃の温度範囲にて5分間〜2時間の範囲内を例示することができる。抽出後、静置し、一般に用いられている分離方法、例えば、デカンテーション、遠心分離により油層部と、水層部を分離する。
水層部に更に油脂類を添加して抽出することにより、効率よくリカバリー中の香気成分を回収することができる。得られた油層部は、例えば、無水硫酸ナトリウムなどの脱水剤にて脱水して、例えば、濾紙による濾過等の清澄濾過手段により油溶性の香気濃縮物とすることができる。
また、リカバリーは、逆浸透膜により濃縮することもできる。濃縮に用いる逆浸透膜の材質には特に制限はなく、例えば、酢酸セルロースのようなセルロース系の膜や、ポリスルホンの支持材とポリエーテルの合成膜よりなる合成高分子系の複合膜などを使用することができる。逆浸透膜による濃縮を行えば、 この他の濃縮と異なり、リカバリーを高温に加熱することがなく、芳香成分が水相から一時的に分離することもなく、リカバリーから水分が逆浸透膜を通過することによって濃縮が行われるので、芳香成分の変質や分離が生ずることがなく好ましい。
本発明方法において、逆浸透膜による濃縮は、温度5〜40℃において、好ましくは温度5〜20℃において、より好ましくは温度10〜15℃において行う。逆浸透膜モジュールの形状には特に制限はなく、例えば、スパイラルモジュール、キャピラリーモジュール、チューブラーモジュールなどから任意に選択することができる。必要に応じて任意の複数個の逆浸透膜モジュールを直列に又は並列に連結することができる。通常、リカバリーの濃縮は短時間で行うことが好ましく、そのために膜面積の大きい逆浸透膜モジュール又は複数個の逆浸透膜モジュールが使用される。
本発明方法において、逆浸透膜処理に際してポンプによりリカバリーを5〜50kgf/cm2、好ましくは10〜30kgf/cm2に加圧して行う。逆浸透膜による濃縮は、連続式に行ってもよく、回分式に行ってもよい。本発明方法により得られるリカバリーの高濃縮液は、処理工程において加熱処理を受けていないので、香気の喪失又は変化を生ずることがなく、芳香成分をそのまま高濃縮状態において保持している。
(3)工程2
工程1における蒸留後のコーヒー豆残渣を、50〜100℃、好ましくは70〜90℃の温水で抽出し、その抽出液を、吸着剤による吸着処理に付する。または、工程1における蒸留後のコーヒースラリー残渣を固液分離し、その抽出液を、吸着剤による吸着処理に付する。この処理によって、コーヒー豆残渣中の不快な苦味・雑味成分だけを吸着剤に吸着させ、好ましい呈味を持ち吸着剤に吸着されない画分であるコーヒーエキスBを得ることができる。
コーヒー豆に含まれるカフェインは、蒸留後のコーヒー豆残渣に存在するが、比較的低分子量(分子量194.19)のため、逆浸透膜、限外濾過膜、精密濾過膜等の高分子膜処理を使っては除去できない。しかし、吸着剤処理によって吸着除去できるので、本発明はカフェイン含有量の少ないコーヒーエキス製造に有利である。
すなわち、コーヒーエキス組成物に含まれるカフェインの濃度は好ましくは3.18〜2958ppm、特に好ましくは17.4〜2044.5ppmである。
本発明において用いる吸着剤としては、活性炭や合成吸着樹脂材を使用することができる。一般に工業レベルで使用されているものであれば特に限定されない。
活性炭は大きな比表面積と吸着能をもつ多項質の炭素質物質であるため吸着剤として用いられるものである。原料の木炭、ヤシがら、石炭チャー等を十分に炭化した後、水蒸気による高温処理あるいは塩化亜鉛等の水溶液の含浸と高温焼成などの方法で賦活し製造されている。一般に、比表面積は800〜1200m2・g-1、細孔容積0.2〜2cm3・g-1、細孔径1〜4nmである。活性炭の組成は炭素を主成分とするが他に少量の水素、酸素、無機成分を含み、化学構造はグラファイトを基本とするが無定形で表面にヒドロキシル基、キノン基などの官能基を持っている。
本発明において用いる活性炭として、例えば、「太閤(商品名)」(フタムラ化学社製)、「白鷺(商品名)」(キリン協和フーズ社製)、「クラレコール(商品名)」(クラレケミカル社製)などの市販品を用いることができる。
本工程における活性炭処理の条件としては、特に限定されることはないが、苦味・雑味成分の除去、好ましい呈味成分の回収率の観点から、活性炭使用量が抽出液の乾燥固形1質量部に対し、活性炭0.12〜2.5質量部、処理温度が0〜40℃、処理時間は30分間以上が好ましい。活性炭量がコーヒー豆残渣1質量部に対し、活性炭2.6質量部以上、又は処理時間が29分間以下の場合、沈殿が発生したり呈味成分の回収率が低下したりする。
本発明で使用する合成吸着剤としては、合成吸着剤として使用できるものであれば特に限定されることはないが、好ましくは、その母体がスチレン系、例えば「アンバーライト(登録商標)XAD−16」(オルガノ株式会社製)、スチレン−ジビニルベンゼン系、例えば「ダイヤイオン(登録商標)HP−20」(三菱化学株式会社製)、「セパビーズ(登録商標)SP−700」(三菱化学株式会社製)、アクリル系、例えば「ダイヤイオンWK−10」(三菱化学株式会社製)、メタクリル系、例えば「ダイヤイオンHP−2MG」(三菱化学株式会社製)、アクリル酸エステル系、例えば「アンバーライトXAD−7」(オルガノ株式会社製)、アミド系、例えば「アンバーライトXAD−11」(オルガノ株式会社製)、デキストラン系、例えば「セファデックス(登録商標)G−25」(アマシャム ファルマシア バイオテク社製)、ポリビニル系、例えば「ダイヤイオンFP−II」(三菱化学株式会社製)などが使用でき、特に好ましくは「セパビーズ(登録商標)SP−70」(三菱化学株式会社製)が使用される。
本工程における合成吸着剤処理の条件としては、特に限定されることはないが、苦味・雑味成分の除去、好ましい呈味成分の回収率の観点から、合成吸着剤使用量が抽出液の乾燥固形1kgに対し、イオン交換水で膨潤させた吸着剤が0.5〜2L、処理温度が0〜40℃、処理時間は60分間以上が好ましい。吸着剤量がコーヒー豆残渣1kgに対し、吸着剤が2L以上、又は処理時間が59分間以下の場合、沈殿が発生したり呈味成分の回収率が低下したりする。
深煎りコーヒー豆の好ましい呈味が含まれる活性炭非吸着画分を炉別し、好ましくは減圧濃縮等の方法で濃縮(約3.5倍)を行ったのちに、次の工程3に使用する。
(4)工程3
工程2で得られたコーヒーエキスAと工程3で得られたコーヒーエキスBを混合して、本発明のコーヒーエキス組成物を得ることができる。
同じ組成のコーヒーエキスでも、コーヒーエキスAとコーヒーエキスBの濃縮度合により配合比が変わってしまう。
しかしながら、香気と呈味のバランスがとれたコーヒーエキスを製造するためには、コーヒーエキスAとコーヒーエキスBの混合比が重要な要件である。
そこで本発明においては、コーヒーエキスAとコーヒーエキスBの混合比を正確かつ客観的に表示するため、深煎りコーヒーの芳醇な香りをもたらしコーヒーエキスAに存在するピリジンと、コーヒーエキスBの乾燥固形量との比を指標にして、香味的に最適な配合比を決定することにした。深煎りコーヒーのコーヒーエキスの呈味は、苦味・雑味が抑えられていることが好ましいので、コーヒーエキスBの乾燥固形量(=コーヒーエキスBの添加量と同義)を指標に最適な配合比を決定した。なお、リカバリー由来の固形物はない。
すなわち、コーヒーエキスBの乾燥固形量に対してコーヒーエキスAに含まれるピリジン量の質量比が0.0026〜3.312、好ましくは0.0043〜0.6611となるように、コーヒーエキスAとコーヒーエキスBとを混合してコーヒーエキス組成物を製造する。
また、コーヒーエキス組成物中のコーヒーエキスBの乾燥固形量は0.008〜6.8質量%、好ましくは0.04〜4.7質量%である。
製造工程中のコーヒーエキスAとコーヒーエキスBの配合比を規定するためには、溶液100g当たりの可溶性固形物重量(g)であるブリックス(Brix)値をもとにした溶質量の比を用いる方が便利であり、実用的である。
従って、コーヒーエキス組成物を構成するコーヒーエキスAとコーヒーエキスBのブリックス換算での溶質量比が、A:B=10055:1〜1:13、好ましくは20:1〜1:8である。
(5)コーヒーエキス組成物の使用対象及び添加量
本発明のコーヒーエキス組成物は、容器詰めの深煎りコーヒー飲料をはじめ、各種飲食品に適度な深煎りコーヒー風味を付与する素材、すなわち香味付与剤として適している。
香味付与の対象となる飲食品としては、例えば、コーヒー、紅茶、清涼飲料、乳酸菌飲料、無果汁飲料、果汁入り飲料、栄養ドリンクなどの飲料類、チューハイなどの酒類、スナック類、栄養食品、アイスクリーム、シャーベット等の冷菓類、ゼリー、プリン、羊かん等のデザート類、クッキー、ケーキ、チョコレート、チューイングガム、饅頭等の菓子類、菓子パン、食パン等のパン類、ラムネ菓子、タブレット、錠菓類などを挙げることができるが、特に柑橘系の炭酸飲料、果汁、果汁飲料、乳性飲料、茶飲料等に好適である。
本発明のコーヒーエキス組成物は、飲食品に対してエキス重量換算で、通常は0.05〜2質量%添加して用いる。添加濃度が0.05質量%未満であると、深煎りコーヒー様の香味を感じなくなる場合があり、一方、添加濃度が2質量%を超えると、苦味、雑味の呈味が目立つ場合がある。
本発明の効果を十分に発揮するには、添加量をエキス重量換算で0.1〜1.0質量%にすることが最も望ましい。
(6)コーヒーエキス組成物を含む香味料組成物
本発明のコーヒーエキス組成物と他の植物エキスや香料素材と組み合わせた香味料組成物として使用することも可能である。
そのような植物エキスや香料素材としては、例えば、アセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムサルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソチオシアン酸アリル、イソチオシアン酸3−ブテニル、イソチオシアン酸4−ペンテニル、イソチオシアン酸ベンジル、イソチオシアン酸3−メチルチオプロピル、イソチオシアネート類、インドール及びその誘導体、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、
オイゲノール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカナール、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、
ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、プロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、dl−メントール、l−メントール、酪酸、
酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロオール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、ペパーミント、スペアミントなどミント系の精油、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミル、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、
クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケイパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、ショウガ、スターアニス、スペアミント、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、ハッカ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ペパーミント、ホースミント、ホースラディッシュ、マジョラム、ミョウガ、ラベンダー、リンデン、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、ワサビなどから得られる香辛料抽出物、アイスランドモス、アカヤジオウ、アケビ、アサ、アサフェチダ、アジアンタム、
アジョワン、アズキ、アスパラサスリネアリス、アップルミント、アーティチョーク、アニス、アボカド、アマチャ、アマチャズル、アミガサユリ、アミリス、アーモンド、アリタソウ、アルカンナ、アルテミシア、アルニカ、アルファルファ、アロエ、アンゴスツラ、アンゴラウィード、アンズ、アンズタケ、アンゼリカ、アンバー、アンバーグリス、アンブレット、イカ、イカリソウ、イグサ、イースト、イタドリ、イチゴ、イチジク、イチョウ、イノコヅチ、イランイラン、イワオウギ、インペラトリア、インモルテル、ウィンターグリーン、ウォータークレス、ウコギ、ウコン、ウスバサイシン、ウッドラフ、ウニ、ウメ、ウーロンチャ、エゴマ、エノキダケ、エビ、エビスグサ、エリゲロン、エルダー、エレウテロコック、エレカンペン、エレミ、エンゴサク、
エンジュ、エンダイブ、欧州アザミ、オウレン、オオバコ、オカゼリ、オキアミ、オーク、オークモス、オケラ、オスマンサス、オポポナックス、オミナエシ、オモダカ、オランダセンニチ、オリガナム、オリス、オリバナム、オリーブ、オールスパイス、オレンジ、オレンジフラワー、カイ、カイニンソウ、カカオ、カキ、カサイ、カシューナッツ、カスカラ、カスカリラ、カストリウム、カタクリ、カツオブシ、カッシー、カッシャフィスチュラ、カテキュ、カニ、カーネーション、カノコソウ、カモミル、カヤプテ、カラシ、カラスウリ、カラスビシャク、ガラナ、カラムス、ガランガ、カーラント、カリッサ、カリン、カルダモン、ガルバナム、カレー、カワミドリ、カンゾウ、ガンビア、カンラン、キ
ウィーフルーツ、キカイガラタケ、キキョウ、キク、
キクラゲ、キササゲ、ギシギシ、キダチアロエ、キナ、キハダ、キバナオウギ、ギボウシ、ギムネマシルベスタ、キャットニップ、キャラウェー、キャロップ、キュウリ、キラヤ、キンミズヒキ、グァバ、グァヤク、クコ、クサスギカズラ、クサボケ、クズ、クスノキ、クスノハガシワ、グーズベリー、クチナシ、クベバ、クマコケモモ、グミ、クミン、グラウンドアイビー、クララ、クラリセージ、クランベリー、クリ、クルミ、クリーム、グレインオブパラダイス、クレタディタニー、グレープフルーツ、クローバー、クローブ、クロモジ、クワ、クワッシャ、ケイパー、ゲットウ、ケード、ケブラコ、ゲルマンダー、ケンチュール、ケンポナシ、ゲンノショウコ、コウジ、コウダケ、コウチャ、コウホネ、コカ、コガネバナ、コクトウ、コクルイ、ココナッツ、
ゴシュユ、コショウ、コスタス、コストマリー、コパイパ、コーヒー、コブシ、ゴボウ、ゴマ、コーラ、コリアンダー、コルツフート、ゴールデンロッド、コロンボ、コンサイ、コンズランゴ、コンフリー、サイプレス、魚、サクラ、サクランボ、ザクロ、サケカス、ササ、ササクサ、サーチ、サッサフラス、サフラン、サポジラ、サボテン、サラシナショウマ、サルサパリラ、サルシファイ、サルノコシカケ、サンザシ、サンシュユ、サンショウ、サンタハーブ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シイタケ、ジェネ、シソ、シダー、シトラス、シトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、
ジョウリュウシュ、ショウロ、シロタモギタケ、ジンセン、シンナモン、酢、スイカ、スイセン、スギ、スターアニス、スターフルーツ、スチラックス、スッポン、スッポンタケ、ズドラベッツ、スネークルート、スパイクナード、スプルース、スペアミント、スベリヒユ、スローベリー、セイボリー、セキショウ、セージ、ゼドアリー、セネガ、ゼラニウム、セロリー、センキュウ、センタウリア、センゲン、セントジョーンズウォルト、センナ、ソース、ダイオウ、ダイズ、タイム、タケノコ、タコ、タデ、ダバナ、タマゴ、タマゴタケ、タマネギ、タマリンド、ダミアナ、タモギタケ、タラゴン、タラノキ、タンジー、タンジェリン、タンポポ、チェリモラ、チェリーローレル、チェリーワイルド、チガヤ、チコリ、チーズ、チチタケ、チャイブ、チャービル、チャンパカ、チュベローズ、チョウセンゴミシ、チラータ、ツクシ、ツケモノ、ツタ、
ツバキ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ツルドクダミ、ディアタング、ティスル、ディタニー、ディル、デーツ、テンダイウヤク、テンマ、トウガラシ、トウキ、ドウショクブツタンパクシツ、ドウショクブツユ、トウミツ、トウモロコシ、ドクダミ、トチュウ、ドッググラス、トマト、ドラゴンブラッド、ドリアン、トリュフ、トルーバルサム、トンカ、ナギナタコウジュ、ナシ、ナスターシャム、ナッツ、ナットウ、ナツメ、ナツメグ、ナデシコ、ナメコ、ナラタケ、ニアウリ、ニュウサンキンバイヨウエキ、ニンジン、ニンニク、ネズミモチ、ネットル、ネムノキ、ノットグラス、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、麦芽、ハコベ、バジル、ハス、ハスカップ、パースカップ、パセリ、バター、バターオイル、バターミルク、バーチ、ハチミツ、パチュリー、
ハッカ、バックビーン、ハッコウシュ、ハッコウニュウ、ハッコウミエキ、パッションフルーツ、ハツタケ、バッファローベリー、ハトムギ、ハナスゲ、バナナ、バニラ、ハネーサックル、パパイヤ、バーベリー、ハマゴウ、ハマスゲ、ハマナス、ハマボウフウ、ハマメリス、バラ、パルマローザ、バンレイシ、ヒキオコシ、ヒシ、ピスタチオ、ヒソップ、ヒッコリー、ピーナッツ、ヒノキ、ヒバ、ピプシシワ、ヒメハギ、ヒヤシンス、ヒラタケ、ビワ、ビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキ、フスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモ、
ブナ、ブナハリタケ、ブラックキャラウェイ、ブラックベリー、プラム、ブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、
ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイ、ヘーゼルナッツ、ベチバー、ベーテル、ベニバナ、ペニーロイヤル、ペパーミント、ヘビ、ペピーノ、ペプトン、ベルガモット、ベルガモットミント、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾイン、ボアドローズ、ホアハウンド、ホウ、ホウキタケ、ホウショウ、ボウフウ、ホエイ、ホオノキ、ホースミント、ホースラディッシュ、ボタン、ホップ、ポピー、ポプラ、ポポー、ホホバ、ホヤ、ボルドー、ボロニア、マイタケ、マグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、マタタビ、マチコ、マツ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホド、マテチャ、マメ、マリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロ、マレイン、マロー、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミシマサイコ、
ミソ、ミツマタ、ミツロウ、ミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイル、ミルラ、ミロバラン、ムギチャ、ムスク、ムラサキ、メスキート、メドウスィート、メハジキ、メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料などが例示され、適宜選択して使用される。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例の記載に限定されるものではない。
(1)活性炭によるコーヒーエキス組成物の製造例
ブラジル産アラビカコーヒー粉砕豆(#4/5、L値16.5、株式会社ユニカフェ社製品)を水蒸気蒸留機に2.6kg仕込んだ。
減圧(47.5kPa)にて、原料豆の下から蒸気(80℃)を1.3kg/hで導入し、豆を通過した抽出水蒸気をコンデンサー(5℃)で冷却し、コーヒーエキスAであるリカバリー(1.3kg)を得た。
コーヒー豆残渣は、上から80℃の水9000gを散布し、5250g(Brix値8.5)の抽出液を得た。得られた抽出液は5℃に冷却した後、粉末活性炭(フタムラ化学社製「太閤SW50」)を66.3g添加し、攪拌しながら30分間吸着処理を行った。
活性炭処理した抽出液を珪藻土で濾過し、清澄な抽出液を4160g(Brix値7.5)得た。
この抽出液を減圧濃縮によってBrix 25.5まで濃縮し、コーヒーエキスBである濃縮エキス1200gを得た。
この濃縮エキスとリカバリーを任意に配合し、コーヒーエキス組成物を得た。
コーヒーエキス組成物は、重曹でpH4.4に調整し、134℃×30秒間のUHT殺菌を行った。
(2)コーヒーエキス組成物の官能評価
表2〜4に示すように、リカバリーと活性炭吸着処理を行った濃縮エキスの配合比を変えて、実施例1〜9と比較例1〜4のコーヒーエキス組成物試料を製造した。
製造した試料について、熟練したパネル5名により、下記の通りコーヒーエキス組成物の風味について官能評価を行った。
評価方法:イオン交換水に1%添加
採点方法:苦味とナチュラルなコーヒー感を指標に、絶対評価にて評価。苦味が5点以上、もしくは、ナチュラルなコーヒー感が3点以下で総合判定を×とし、それら以外を○とした(1点:非常に弱い、2点:弱い、3点:やや弱い、4点:普通、5点:やや強い、6点:強い、7点:非常に強い)。
結果を表2〜4に示す。
Figure 2013055916
Figure 2013055916
Figure 2013055916
(3)合成吸着剤によるコーヒーエキス組成物の製造例
ブラジル産アラビカコーヒー粉砕豆(#4/5、L値16.5、株式会社ユニカフェ社製品)を水蒸気蒸留機に2.6kg仕込んだ。
減圧(47.5kPa)にて、原料豆の下から蒸気(80℃)を1.3kg/hで導入し、豆を通過した抽出水蒸気をコンデンサー(5℃)で冷却し、コーヒーエキスAであるリカバリー(1.3kg)を得た。
コーヒー豆残渣は、上から80℃の水9000gを散布し、5200g(Brix値8.5)の抽出液を得た。
得られた抽出液を5℃に冷却した後、合成吸着剤(三菱化学社製「SP−70」)397.8mLを1Lのイオン交換水と一緒に添加し、攪拌しながら60分間吸着処理を行った。
吸着剤処理した抽出液を珪藻土で濾過し、清澄な抽出液を5538g(Brix値6.2)得た。
この抽出液を減圧濃縮によってBrix25.5まで濃縮し、コーヒーエキスBである濃縮エキス1300gを得た。
この濃縮エキスとリカバリーを任意に配合し、コーヒーエキス組成物を得た。
コーヒーエキス組成物も、同様に、重曹でpH4.4に調整し、UHT殺菌の134℃×30秒間のUHT殺菌を行った。
(4)コーヒーエキス組成物の官能評価
表5に示すように、リカバリーと合成吸着剤処理を行った濃縮エキスの配合比を変えて、実施例10〜12と比較例5のコーヒーエキス組成物試料を製造した。
製造した試料について、熟練したパネル5名により、実施例1と同じ方法で官能評価を行った。
結果を表5に示す。
Figure 2013055916
表2〜5における各種成分の分析方法等は以下の通りである。
(A)香気成分(ピリジン)分析
・試料の調製方法
各エキス[2×対原料収率(%)/100]gをカラム濃縮法(使用樹脂:SP700、抽出溶媒:ジエチルエーテル)にて濃縮し、分析用試料とした。
(I.S.(phenyl isothiocyanate:0.1026% in MeOH w/v)を100μL添加)
・GC−MS分析
定性・定量方法
GC−MSを用いて、内部標準物質と各成分のレスポンスファクターを1と仮定して定量した。
・測定条件
Instrument : SOZAI-246 装置:6890N/5973 inert GC/MSおよび7683 オートサンプラー(アジレント社製)
Column : DB-WAX (0.25mm i.d. × 60m, film thickness 0.25μm、アジレント社製)
Carrier gas : He (1.0mL/min)
Oven temp . : 80℃-230℃, 3℃/min.
Injection : 250℃, Split ratio 30:1
Injection vol.: 1.0μL
(B)乾燥固形量
サンプル約4gを海砂約20gに混ぜ、105℃オーブンで2時間加熱する。
デシケーターで30分程度放冷後、重量を測定し、乾燥固形量を求めた。
(C)カフェイン
・試料の調製方法
適当な濃度に希釈した各抽出液を0.45μmのメンブランフィルターで濾過し、分析用試料とした。
・定量方法
HPLCを用いて、濃度既知の標準カフェインのピーク面積値から検量線を作成し、ピーク面積比により未知試料中のカフェイン含量を測定した。
装置:HPLC 1100Series (アジレント社製)
Column : CAPCELL Pak C18 MG (4.6φmm × 250mm、5μm、
アジレント社製)
Solvent : A:Acetonitrile/Water=10/90 pH 2.5(H3PO4) 、
B:Acetonitrile
Detector : Agilent 1100 Diode Array Detector 1 (カフェイン 280 nm)
Flow rate : 1mL/min.
Oven temp. : 25℃
Injection Vol. : 10μL
グラディエント法で溶離
グラディエント表
Time (min) 溶離液比
A : B
0 100 : 0
20 95 : 5
35 50 : 50
40 0 : 100
(5)コーヒーエキス組成物の保存安定性評価
表6〜7に示すように、リカバリーと濃縮エキスの配合比を変えて、実施例5、6、9と比較例1、6〜8のコーヒーエキス組成物試料を製造し、1週間5℃で冷蔵庫に保管した。
保管後の各試料について、物性評価(沈殿量、濁り)、並びに実施例1と同様の方法で熟練したパネル5名による官能評価を行った。
評価方法:イオン交換水に1%添加
採点方法:官能はそれぞれ冷蔵保管に対する相対評価でおこなった。沈殿量、濁りは目視で判定した。
物性値の○:沈殿がない、もしくはややある。
△:沈殿が見られるが、許容できる量。
×:沈殿が多い。
結果を表6〜7に示す。
Figure 2013055916
Figure 2013055916
(6)ブラックコーヒーの試作と評価
コーヒー豆はブラジル産、アラビカ種のL値20の焙煎豆を使用した。粉砕豆250gを濾紙上に仕込み、90〜95℃の水2500gでドリップ抽出し、2000gまでドリップを回収した。
抽出したコーヒー液を20℃以下まで冷却し、ブリックスを測定した。
次いで、抽出したコーヒー液のブリックスが1.2になるまで希釈し、重層でpH値を調整して、実施例5、6および比較例1、4のコーヒーエキス組成物を1質量%添加した後、121℃で10分間のレトルト殺菌を行い、ブラックコーヒーを得た。
評価は、コク、飲み応え感、苦味を指標にコーヒーエキス組成物無添加品をコントロールにして、相対評価で行った。
特に、コク、飲み応え感の向上が見られない、もしくは、苦味がコントロール品に比べて1.2倍以上強くなっているものを×として、それ以外を○とした。
Figure 2013055916
(7)深煎りコーヒー豆の焙煎度による比較
L値が異なるブラジル産アラビカコーヒー粉砕豆(L値15、コロラド株式会社製品)を用い、リカバリーと活性炭吸着処理を行った濃縮エキスを試作し、それぞれの配合比を変えて、実施例13〜16のコーヒーエキス組成物を製造した。
製造した試料について、熟練したパネル5名により、実施例1と同じ方法で官能評価を行った。
結果を表9に示す。
Figure 2013055916
本発明のコーヒーエキス組成物はコーヒーをはじめとする飲食品に添加することができ、従来の香味料素材では成しえなかった独特の香気と呈味による風味付けをすることができるので、飲食品の嗜好性を高めることができる。

Claims (8)

  1. L値が20以下の深煎りコーヒー豆より抽出液を得る前の段階において、コーヒー粉砕豆またはコーヒースラリーから蒸留により香気成分であるコーヒーエキスAを分画する工程1、
    工程1のコーヒー豆残渣を温度が50〜100℃の水で抽出して得られる抽出液または工程1のコーヒースラリー残渣から得られた抽出液を吸着剤による吸着処理を行って非吸着画分であるコーヒーエキスBを分画する工程2、及び、
    コーヒーエキスBの乾燥固形量に対してコーヒーエキスAに含まれるピリジン量の質量比が0.0026〜3.312となるように、コーヒーエキスAとコーヒーエキスBを混合する工程3、
    を含む製造方法により得られるコーヒーエキス組成物。
  2. コーヒーエキス組成物を構成するコーヒーエキスBの乾燥固形量が0.008〜6.8質量%である請求項1に記載の組成物。
  3. コーヒーエキス組成物に含まれるカフェインの濃度が3.18〜2958ppmである請求項1又は2に記載の組成物。
  4. コーヒーエキス組成物を構成するコーヒーエキスAとコーヒーエキスBのブリックス換算での溶質量比が、A:B=10055:1〜1:13である請求項1〜3のいずれかの1項に記載の組成物。
  5. 工程1の蒸留が、水蒸気蒸留装置又は気液向流接触装置を用いた蒸留である請求項1〜4のいずれか1項に記載のコーヒーエキス組成物。
  6. L値が20以下の深煎りコーヒー豆より抽出液を得る前の段階において、コーヒー粉砕豆から水蒸気蒸留により、またはコーヒースラリーから気液向流接触法により得られる香気成分であるコーヒーエキスA、及び、
    水蒸気蒸留残渣のコーヒー豆を温度が50〜100℃の水で抽出して得られる抽出液、または気液向流接触残渣スラリーから得られた抽出液をさらに吸着剤による吸着処理を行って得られる非吸着画分であるコーヒーエキスBからなり、
    コーヒーエキスBの乾燥固形量に対してコーヒーエキスAに含まれるピリジン量の質量比が0.0026〜3.312であることを特徴とする保存安定性に優れるコーヒーエキス組成物。
  7. L値が20以下の深煎りコーヒー豆より抽出液を得る前の段階において、コーヒー粉砕豆から水蒸気蒸留により、またはコーヒースラリーから気液向流接触法により香気成分であるコーヒーエキスAとコーヒー豆残渣を分画する工程1、
    水蒸気蒸留残渣のコーヒー豆を温度が50〜100℃の水で抽出して得られる抽出液、または気液向流接触残渣スラリーから得られた抽出液を吸着剤による吸着処理を行って非吸着画分であるコーヒーエキスBを分画する工程2、及び、
    コーヒーエキスBの乾燥固形量に対してコーヒーエキスAに含まれるピリジン量の質量比が0.0026〜3.312となるように、コーヒーエキスAとコーヒーエキスBを混合する工程3、
    を含むコーヒーエキス組成物の製造方法。
  8. 請求項1〜6のコーヒーエキス組成物を添加したことを特徴とする飲食品。
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