JP2013054080A - 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子 - Google Patents

着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2013054080A
JP2013054080A JP2011190185A JP2011190185A JP2013054080A JP 2013054080 A JP2013054080 A JP 2013054080A JP 2011190185 A JP2011190185 A JP 2011190185A JP 2011190185 A JP2011190185 A JP 2011190185A JP 2013054080 A JP2013054080 A JP 2013054080A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
colored
group
layer
color filter
green
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011190185A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5941635B2 (ja
Inventor
Suketsugu Muro
祐継 室
Yasuo Sugishima
泰雄 杉島
Kaoru Aoyanagi
薫 青柳
Koji Yoshibayashi
光司 吉林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2011190185A priority Critical patent/JP5941635B2/ja
Priority to TW101131352A priority patent/TWI557441B/zh
Priority to KR1020147005209A priority patent/KR101617237B1/ko
Priority to PCT/JP2012/072827 priority patent/WO2013032034A1/en
Publication of JP2013054080A publication Critical patent/JP2013054080A/ja
Priority to US14/172,239 priority patent/US9664827B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP5941635B2 publication Critical patent/JP5941635B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14601Structural or functional details thereof
    • H01L27/1462Coatings
    • H01L27/14621Colour filter arrangements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/22Absorbing filters
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B13/00Optical objectives specially designed for the purposes specified below
    • G02B13/001Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras
    • G02B13/0085Miniaturised objectives for electronic devices, e.g. portable telephones, webcams, PDAs, small digital cameras employing wafer level optics
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/20Filters
    • G02B5/201Filters in the form of arrays
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14643Photodiode arrays; MOS imagers
    • H01L27/14645Colour imagers
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L27/00Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate
    • H01L27/14Devices consisting of a plurality of semiconductor or other solid-state components formed in or on a common substrate including semiconductor components sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation and specially adapted either for the conversion of the energy of such radiation into electrical energy or for the control of electrical energy by such radiation
    • H01L27/144Devices controlled by radiation
    • H01L27/146Imager structures
    • H01L27/14683Processes or apparatus peculiar to the manufacture or treatment of these devices or parts thereof
    • H01L27/14685Process for coatings or optical elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B3/00Simple or compound lenses
    • G02B3/0006Arrays

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Optical Filters (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)

Abstract

【課題】 緑色画素形成用の緑色層を色分離が非常に優れた状態で形成できるとともに、緑色層にドライエッチングを適用して緑色画素を形成した場合に、緑色層における分光特性と、緑色画素における分光特性との差が小さく、緑色層が発現する優れた色分離特性を、緑色画素に確実に引き継ぐことができる、緑色フィルタ形成用着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ及び固体撮像素子を提供する。
【解決手段】 着色顔料を含有する、緑色フィルタ形成用着色組成物であって、前記着色組成物の全固形分に対する前記着色顔料の含有量が60質量%以上であり、かつ、前記着色組成物から得られる膜厚0.6μmを有する膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であり、前記膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下である、緑色フィルタ形成用着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子。
【選択図】なし

Description

本発明は、着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子に関する。
例えば固体撮像素子には、半導体基板等の支持体上に赤色画素、緑色画素、青色画素などの複数色の着色画素が2次元配列されたカラーフィルタが設けられている。この固体撮像装置においては、近年、画素数の増加は顕著であり、従来と同じインチサイズの固体撮像素子と比較した場合、その画素サイズの縮小化は顕著である。また、画素サイズが縮小するにつれて、色分離の性能要求は厳しくなり、色シェーディング特性、混色防止などのデバイス特性維持のため、カラーフィルタに求められる性能に薄膜化、矩形化、及び各着色画素間に色同士が重なり合うオーバーラップ領域をなくす等の性能が要求されている。
このようなカラーフィルタの製造方法として、以前からフォトリソ法が多く用いられている。フォトリソ法は、支持体上に着色感光性組成物を塗布・乾燥させて着色層を形成した後、この着色層をパターン露光・現像等を行なって第1色目(例えば緑色)の着色画素を形成し、以下同様にして残りの色の着色画素を形成する方法である。
ところが、固体撮像装置の画素の微細化にともない、いわゆるフォトリソ法によるパターン形成では、カラーフィルタの微細化及び薄膜化の要求に対して、カラーフィルタの分光特性とパターン形成性の両立が困難になってきている。具体的には、固体撮像素子用のカラーフィルタにおいて、着色パターンの薄層化については例えば厚みが1μm以下、画素パターンサイズについては2μm以下(例えば0.5〜2.0μm)となるような微小サイズ化が図られる傾向にある。
特に薄膜化が進むにつれ、顔料等の着色剤の膜中の相対量が増える反面、着色剤以外のフォトリソ性に寄与する成分の膜中の量が相対的に減少しており、この減少によるパターン形成性は、2.0μmを下回るパターン形成の要求に対し、OPCなどの補正を行なった場合であっても、上面から観察されるパターンの形状改善効果はあるが、断面を観察した場合のパターン形状はパターンエッジが丸く矩形性に乏しい等の問題が存在する。これは、顔料分散液を使用したカラーフィルタ(顔料を種々の組成物に分散させた着色感放射線性組成物を用いてフォトリソ法によって作製したカラーフィルタ)では、顔料による露光時の光散乱の影響により、パターンエッジの丸まりが顕著になることが知られている。
特に最近では、固体撮像素子用カラーフィルタの更なる高精細化の要求から例えば1.4μmパターンの形成性が問われるようになってきており、従来のフォトリソ法では解像力の限界に近い。
フォトリソ法を利用したカラーフィルタの製造方法に対して、パターンの微細化と薄膜化を実現するのに有効な方法として、ドライエッチング法を用いた加工方法が提案されている。ドライエッチング法は、パターン(各着色画素)を矩形に形成する方法として従来から採用されており、フォトリソ法とドライエッチング法とを組み合わせたパターン形成法などが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
特開2006−222290号公報 特開2007−48774号公報
しかしながら、固体撮像素子の更なる性能向上を目的に、カラーフィルタの更なる性能向上が要求されている。
本発明者らは、鋭意検討の結果、特定の着色組成物を用いて緑色層を形成したところ、色分離に極めて優れる緑色層が得られることが分かった。また、本発明者らは、得られた緑色層をドライエッチングによりパターン形成することによって緑色画素を製造したところ、ドライエッチングによる分光特性の変化が極めて抑制されていることが分かった。
すなわち、本発明は、緑色画素形成用の緑色層を色分離が非常に優れた状態で形成できるとともに、緑色層にドライエッチングを適用して緑色画素を形成した場合に、緑色層における分光特性と、緑色画素における分光特性との差が小さく、緑色層が発現する優れた色分離特性を、緑色画素に確実に引き継ぐことができる、緑色フィルタ形成用着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ及び固体撮像素子を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための具体的手段は以下の通りである。
〔1〕 着色顔料を含有する、緑色フィルタ形成用着色組成物であって、前記着色組成物の全固形分に対する前記着色顔料の含有量が60質量%以上であり、かつ、前記着色組成物から得られる膜厚0.6μmを有する膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であり、前記膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下である、緑色フィルタ形成用着色組成物。
〔2〕 前記着色顔料として緑色顔料を含有する、上記〔1〕に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
〔3〕 前記緑色顔料が、C.I.Pigment Green 7、C.I. Pigment Green 36、及び、C.I.Pigment Green 58からなる群から選択される1種以上である、上記〔2〕に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
〔4〕 前記緑色顔料が、C.I.Pigment Green 58である、請求項3に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
〔5〕 前記着色顔料として黄色顔料を更に含有する上記〔2〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
〔6〕 前記黄色顔料が、C.I.Pigment Yellow 139、C.I.Pigment Yellow 150、及び、C.I.Pigment Yellow 185からなる群から選択される1種以上である、上記〔5〕に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
〔7〕 ドライエッチングによるパターン形成方法用である、上記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
〔8〕 (ア)第1着色組成物による第1着色層を形成する工程、及び、
(イ)前記第1着色層に貫通孔群が形成されるようにドライエッチングによりパターニングする工程、
を有するカラーフィルタの製造方法であって、
前記第1着色組成物が、上記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の着色組成物である、着色組成物。
〔9〕 前記貫通孔群が、第1貫通孔部分群と第2貫通孔部分群とを有し、かつ、
(ウ)前記第1貫通孔部分群及び前記第2貫通孔部分群における各貫通孔の内部に第2着色感放射線性組成物を埋設させて複数の第2着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第2着色感放射線性組成物による第2着色感放射線性層を積層する工程、
(エ)前記第2着色感放射線性層の、前記第1着色層に設けられた第1貫通孔部分群に対応する位置を露光し、現像することによって、前記第2着色感放射線性層と、前記第1着色層に設けられた第2貫通孔部分群の各貫通孔の内部に形成された複数の第2着色画素とを除去する工程、
(オ)前記第2貫通孔部分群における各貫通孔の内部に第3着色感放射線性組成物を埋設させて、複数の第3着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第3着色感放射線性組成物による第3着色感放射線性層を積層する工程、及び、
(カ)前記第3着色感放射線性層の、前記第1着色層に設けられた第2貫通孔部分群に対応する位置を露光し、現像することによって、前記第3着色感放射線性層を除去する工程
を更に有する、上記〔8〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔10〕 前記貫通孔群が、複数の第1貫通孔であり、かつ、
(ウ’)前記第1貫通孔の各々の内部に第2着色組成物を埋設させて複数の第2着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第2着色組成物による第2着色層を積層する工程、
(エ’)前記第1貫通孔とは別の複数の第2貫通孔が前記第1着色層に形成されるようにドライエッチングによりパターニングして、複数の第1着色画素を形成する工程、
(エ’’)前記第2着色層を前記第1着色層が少なくとも露出するまで平坦化処理する工程、
(オ)前記第2貫通孔の各々の内部に第3着色感放射線性組成物を埋設させて複数の第3着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第3着色感放射線性組成物による第3着色感放射線性層を積層する工程、及び
(カ)前記第3着色感放射線性層の、前記第1着色層に設けられた前記第2貫通孔に対応する位置を露光し、現像することによって、前記第3着色感放射線性層を除去する工程
を更に有するカラーフィルタの製造方法であって、
前記平坦化処理する工程(エ’’)は、前記第2着色層を積層する工程(ウ’)の後、前記ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の前に行われるか、又は、前記ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の後、前記第3着色感放射線性層を積層する工程(オ)の前に行われる、上記〔8〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔11〕
前記平坦化処理する工程(エ’’)が、前記第2着色層を積層する工程(ウ’)の後、前記ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の前に行われる、上記〔10〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔12〕 前記平坦化処理する工程(エ’’)が、前記ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の後、前記第3着色感放射線性層を積層する工程(オ)の前に行われる、上記〔10〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔13〕 前記ドライエッチングによるパターニング工程(イ’)及び(エ’)の各々において、前記第1着色層上に更にフォトレジスト層を形成する工程、
露光及び現像することにより前記フォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程、及び
前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記第1着色層をドライエッチングする工程
を有する、上記〔11〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔14〕 前記ドライエッチングによるパターニング工程(イ’)においては、前記第1着色層上に、前記パターニング工程(エ’)においては、前記第2着色層上に、それぞれ、更にフォトレジスト層を形成する工程、
露光及び現像することにより前記フォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程、及び
前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記着色層をドライエッチングする工程
を有する、上記〔12〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔15〕 前記平坦化処理する工程(エ’’)が、エッチバック処理又は化学的機械的研磨処理により行われる、上記〔10〕〜〔14〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔16〕 前記貫通孔群が、複数の第1貫通孔であり、かつ、
(ウ’)前記第1貫通孔の各々の内部に第2着色組成物を埋設させて複数の第2着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第2着色組成物による第2着色層を積層する工程、
(エ’)前記第1貫通孔とは別の複数の第2貫通孔が前記第1着色層に形成されるようにドライエッチングによりパターニングして、前記複数の第1着色画素を形成する工程、
(オ’)前記第2貫通孔の各々の内部に第3着色組成物を埋設させて複数の第3着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第3着色組成物による第3着色層を含む1層以上の着色層を積層する工程、及び
(カ’)前記第1着色層上に積層された1層以上の着色層を前記第1着色層が少なくとも露出するまで平坦化処理する工程
を有する、上記〔8〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔17〕 前記第2着色層を積層する工程(ウ’)の後、ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の前に、(エ’’)前記第2着色層を前記第1着色層が少なくとも露出するまで平坦化処理する工程を更に有し、前記工程(オ’)及び(カ’)における前記第1着色層上に積層された1層以上の着色層が前記第3着色層である、上記〔16〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔18〕 前記平坦化処理工程(エ’’)が、エッチバック処理又は化学的機械的研磨処理により行われる、上記〔17〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔19〕 前記工程(オ’)及び(カ’)における前記第1着色層上に積層された1層以上の着色層が前記第2着色層と前記第3着色層とからなる層である、上記〔16〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔20〕 前記ドライエッチングによるパターニング工程(イ)及び(エ’)の各々において、前記第1着色層上に更にフォトレジスト層を形成する工程、
露光及び現像することにより前記フォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程、及び
前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記第1着色層をドライエッチングする工程
を有する、上記〔17〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔21〕 前記ドライエッチングによるパターニング工程(イ)においては、前記第1着色層上に、前記パターニング工程(エ’)においては、前記第2着色層上に、それぞれ、更にフォトレジスト層を形成する工程、
露光及び現像することにより前記フォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程、及び
前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記第1着色層をドライエッチングする工程
を有する、上記〔19〕に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔22〕 前記平坦化処理工程(カ’)が、エッチバック処理又は化学的機械的研磨処理により行われる、上記〔16〕〜〔21〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔23〕 前記第1着色層が緑色透過層である、上記〔8〕〜〔22〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔24〕 前記第2着色画素及び前記第3着色画素の一方が赤色透過部であり、他方が青色透過部である、上記〔9〕〜〔23〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔25〕 前記第2着色画素に対する前記着色剤の含有量が30質量%以上であり、前記第3着色画素に対する前記着色剤の含有量が30質量%以上である、上記〔9〕〜〔23〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
〔26〕 上記〔8〕〜〔25〕のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法により得られるカラーフィルタ。
〔27〕 上記〔26〕に記載のカラーフィルタを有する固体撮像素子。
本発明によれば、緑色画素形成用の緑色層を色分離が非常に優れた状態で形成できるとともに、緑色層にドライエッチングを適用して緑色画素を形成した場合に、緑色層における分光特性と、緑色画素における分光特性との差が小さく、緑色層が発現する優れた色分離特性を、緑色画素に確実に引き継ぐことができる、緑色フィルタ形成用着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ及び固体撮像素子を提供できる。
カラーフィルタ及び固体撮像素子の構成例を示す概略断面図である。 第1着色層の概略断面図である。 第1着色層の上にフォトレジスト層が形成された状態を示す概略断面図である。 第1着色層の上にレジストパターンが形成された状態を示す概略断面図である。 エッチングによって第1着色層に貫通孔群が設けられることにより、第1着色パターンが形成された状態を示す概略断面図である。 図5におけるレジストパターンが除去された状態を示す概略断面図である。 第2着色パターン及び第2着色感放射線性層が形成された状態を示す概略断面図である。 図7における第2着色感放射線性層と、第2着色パターンを構成する第2着色画素の一部とが、除去された状態を示す概略断面図である。 第3着色パターン及び第3着色感放射線性層が形成された状態を示す概略断面図である。 図9における第3着色感放射線性層が除去された状態を示す概略断面図である。 第1着色層の上にレジストパターンが形成された状態を示す概略断面図である。 エッチングによって第1着色層に複数の貫通孔が設けられることにより、第1の着色パターンが形成された状態を示す概略断面図である。 図12におけるレジストパターンが除去された状態を示す概略断面図である。 第2着色パターン及び第2着色層が形成された状態を示す概略断面図である。 平坦化処理により図14における第2着色層が除去された状態を示す概略断面図である。 平坦化処理により図14における第2着色層が除去され、第1着色層の上にレジストパターンが形成された状態を示す概略断面図である。 エッチングによって第1着色層に更に複数の貫通孔が設けられた状態を示す概略断面図である。 第2着色層の上にレジストパターンが形成された状態を示す概略断面図である。 エッチングによって第1及び第2着色層に複数の貫通孔が設けられた状態を示す概略断面図である。 図19におけるレジストパターンが除去された状態を示す概略断面図である。 第3着色パターン及び第3着色層が形成された状態を示す概略断面図である。 第3着色パターン及び第3着色層が形成された状態を示す概略断面図である。
以下、本発明の組成物について詳細に説明する。
なお、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
なお、本明細書において、“(メタ)アクリレート”はアクリレート及びメタアクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリル及びメタアクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”は、アクリロイル及びメタクリロイルを表す。また、本明細書中において、“単量体”と“モノマー”とは同義である。本発明における単量体は、オリゴマー及びポリマーと区別され、質量平均分子量が2,000以下の化合物をいう。本明細書中において、重合性化合物とは、重合性基を有する化合物のことをいい、単量体であっても、ポリマーであってもよい。重合性基とは、重合反応に関与する基を言う。
<緑色フィルタ形成用着色組成物>
本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物は、着色顔料を含有する、緑色フィルタ形成用着色組成物であって、前記着色組成物の全固形分に対する前記着色顔料の含有量が60質量%以上であり、かつ、前記着色組成物から得られる膜厚0.6μmを有する膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であり、前記膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下である。
上記膜の波長550nmにおける光透過率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。上記膜の波長550nmにおける光透過率の上限は特に限定されないが、該光透過率は、通常、95%以下である。
上記膜の波長450nmにおける光透過率は50%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましく、30%以下であることが更に好ましい。上記膜の波長450nmにおける光透過率の下限は特に限定されないが、該光透過率は、通常、5%以上である。
上記膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であるとともに、該膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下であることにより、本発明の着色組成物により形成される緑色画素形成用の緑色層は、光の緑色成分を充分に透過させるのに対して、青色成分を十分にカットするため、色分離が非常に優れたものとなる。
また、上記膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であるとともに、該膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下であることに起因するのか、あるいは、着色組成物の全固形分に対する着色顔料の含有量が60質量%以上であることに起因するのかが完全に明らかではないが、本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物をより形成された緑色層に対してドライエッチングを適用して緑色画素を形成した場合、緑色層における分光特性と、緑色画素における分光特性との差が小さく、緑色層が発現する優れた色分離特性を、緑色画素に確実に引き継ぐことができる。
よって、本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物は、ドライエッチングによるパターン形成用の着色組成物であることが好ましい。
本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物から得られる膜の上記光透過率は以下の方法で測定される。
すなわち、ガラス基板上に緑色フィルタ形成用着色組成物をスピンコート等の方法により塗布し、100℃180秒間ホットプレートで乾燥し、乾燥した後、さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行うことで、膜厚0.6μmを有する膜を形成する。
このようにして得られた膜を有する基板を、紫外可視近赤外分光光度計UV3600(島津製作所製)の分光光度計(ref.ガラス基板)を用いて、波長450nmにおける光透過率、及び、波長550nmにおける光透過率を得る。
以下、本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物を構成する各成分について説明する。
[1]着色顔料
本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物は、着色顔料を含有する。着色組成物により得られるフィルタが、緑色フィルタであれば、着色顔料は、特に限定されず、1種又は2種以上を混合して用いることができる。
顔料としては、従来公知の種々の有機顔料を挙げることができる。また、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、平均粒子径がなるべく小さい顔料の使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均粒子径は、0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05μmがより好ましい。
本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物は、着色顔料として緑色顔料を含有することが好ましい。
緑色顔料としては、C.I.Pigment Green 7,10,36,37,58を挙げることができる。
緑色顔料は、C.I.Pigment Green 7、C.I.Pigment Green 36、及び、C.I.Pigment Green 58からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
緑色顔料は、緑色層における分光特性と、緑色画素における分光特性との差が更に小さく、緑色層が発現する優れた色分離特性を、緑色画素に更に確実に引き継ぐことができる観点から、C.I.Pigment Green 58であることが、より好ましい。
また、本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物は、着色顔料として上記緑色顔料に加えて、黄色顔料を更に含有することが好ましく、これにより、着色組成物から得られる膜厚0.6μmを有する膜の波長450nmにおける光透過率を、より確実に、50%以下にすることができる。
黄色顔料としては、C.I.Pigment Yellow 1,2,3,4,5,6,10,11,12,13,14,15,16,17,18,20,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,86,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,125,126,127,128,129,137,138,139,147,148,150,151,152,153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,193,194,199,213,214等を挙げることができる。
黄色顔料は、C.I.Pigment Yellow 139、C.I.Pigment Yellow 150、及び、C.I.Pigment Yellow 185からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
本発明における着色顔料は、とりわけ、平均粒子径(r)が、20nm≦r≦300nm、好ましくは125nm≦r≦250nm、特に好ましくは30nm≦r≦200nmを満たす顔料が望ましい。このような平均粒子径の顔料を用いることにより、高コントラスト比であり、かつ高光透過率の画素を得ることができる。ここでいう「平均粒子径」とは、顔料の一次粒子(単微結晶)が集合した二次粒子についての平均粒子径を意味する。平均一次粒子径は、SEMあるいはTEMで観察し、粒子が凝集していない部分で粒子サイズを100個計測し、平均値を算出することによって求めることができる。
また、本発明において使用しうる顔料の二次粒子の粒子径分布(以下、単に「粒子径分布」という。)は、(平均粒子径±100)nmに入る二次粒子が全体の70質量%以上、好ましくは80質量%以上であることが望ましい。なお、本発明においては、粒子径分布は、散乱強度分布を用いて測定した。
前記した平均粒子径及び粒子径分布を有する顔料は、市販の顔料を、場合により使用される他の顔料(平均粒子径は通常、300nmを越える。)と共に、好ましくは分散剤及び溶媒と混合した顔料混合液として、例えばビーズミル、ロールミル等の粉砕機を用いて、粉砕しつつ混合・分散することにより調製することができる。このようにして得られる顔料は、通常、顔料分散液の形態をとる。
−顔料の微細化−
本発明においては、必要に応じて、微細でかつ整粒化された着色顔料を用いることができる。顔料の微細化は、顔料と水溶性有機溶剤と水溶性無機塩類と共に高粘度な液状組成物を調製し、湿式粉砕装置等を使用して、応力を付加して摩砕する工程を経ることで達成される。
顔料の微細化工程に使用される水溶性有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、イソブタノール、n−ブタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等を挙げることができる。
また、少量用いることで顔料に吸着して、廃水中に流失しない限りにおいては、水溶性は低いか、或いは、水溶性を有しない他の溶剤、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、アニリン、ピリジン、キノリン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ハロゲン化炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等を用いてもよい。
顔料の微細化工程に使用する溶剤は、1種のみでもよく、必要に応じて2種類以上を混合して使用してもよい。
本発明において顔料の微細化工程に使用される水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化バリウム、硫酸ナトリウム等が挙げられる。
微細化工程における水溶性無機塩の使用量は顔料の1〜50質量倍であり、多い方が摩砕効果はあるが、より好ましい量は生産性の点で1〜10質量倍である。また、水分が1%以下の無機塩類を用いることが好ましい。
微細化工程における水溶性有機溶剤の使用量は、顔料100質量部に対して50質量部から300質量部の範囲であり、好ましくは100質量部から200質量部の範囲である。
顔料の微細化工程における湿式粉砕装置の運転条件については特に制限はないが、粉砕メディアによる磨砕を効果的に進行させるため、装置がニーダーの場合の運転条件は、装置内のブレードの回転数は、10〜200rpmが好ましく、また2軸の回転比が相対的に大きいほうが摩砕効果が大きく好ましい。運転時間は乾式粉砕時間と併せて1時間〜8時間が好ましく、装置の内温は50〜150℃が好ましい。また粉砕メディアである水溶性無機塩は粉砕粒度が5〜50μmで粒子径の分布がシャープで、且つ球形が好ましい。
−顔料の調合−(色合わせ)
これら着色顔料は、単独もしくは色純度を上げるため種々組合せて用いることができる。
すなわち、緑色の顔料としては、ハロゲン化フタロシアニン系顔料を1種単独で又は、これとジスアゾ系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料、アゾメチン系黄色顔料若しくはイソインドリン系黄色顔料との混合を用いることができる。例えば、このような例としては、C.I.Pigment Green 7、C.I.Pigment Green 36、C.I.Pigment Green 37、又は、C.I.Pigment Green 58と、C.I.Pigment Yellow 83、C.I.Pigment Yellow 138、C.I.Pigment Yellow 139、C.I.Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 180又はC.I.Pigment Yellow 185との混合が挙げられる。
緑色顔料と黄色顔料との質量比は、100:5〜100:200が好ましい。質量比上記範囲において、400〜450nmの光透過率をより確実に抑えることができ、色純度の向上が図れ、且つ、主波長が長波長寄りになることがなく、設計値どおりのNTSC目標色相近傍の色相を得ることができる。上記質量比としては100:20〜100:150の範囲が特に好ましい。
本発明の着色組成物において、着色組成物の全固形分に対する着色顔料の含有量は、60質量%以上であり、好ましくは62質量%以上であり、より好ましくは65質量%以上である。これにより、上記した「着色組成物から得られる膜厚0.6μmを有する膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であり、該膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下である」の特性を、より確実に達成し易くなる。
また、着色組成物の全固形分に対する着色剤の含有量は、80質量%以下であることが好ましく、これにより、特に着色組成物が硬化性化合物を含有する場合、硬化を充分に進めることができ、膜としての強度低下を抑制することができる。
[2]分散剤
本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物は、分散剤を含有することが好ましい。
本発明に用いうる分散剤としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン等の界面活性剤等を挙げることができる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子としては、例えば、特開平3−112992号公報、特表2003−533455号公報等に記載の末端にりん酸基を有する高分子、特開2002−273191号公報等に記載の末端にスルホン酸基を有する高分子、特開平9−77994号公報等に記載の有機色素の部分骨格や複素環を有する高分子、特開2008−29901号公報等に記載の片末端に水酸基又はアミノ基を有するオリゴマー又はポリマーと酸無水物で変性して製造される高分子などが挙げられる。また、特開2007−277514号公報に記載の高分子末端に2個以上の赤外線遮蔽材表面へのアンカー部位(酸基、塩基性基、有機色素の部分骨格やヘテロ環等)を導入した高分子も分散安定性に優れ好ましい。
表面へのアンカー部位を有するグラフト型高分子としては、例えば、特開昭54−37082号公報、特表平8−507960号公報、特開2009−258668公報等に記載のポリ(低級アルキレンイミン)とポリエステルの反応生成物、特開平9−169821号公報等に記載のポリアリルアミンとポリエステルの反応生成物、特開2009−203462号公報に記載の塩基性基と酸性基を有する両性分散樹脂、特開平10−339949号、特開2004−37986号公報等に記載のマクロモノマーと、窒素原子モノマーとの共重合体、特開2003−238837号公報、特開2008−9426号公報、特開2008−81732号公報等に記載の有機色素の部分骨格や複素環を有するグラフト型高分子、特開2010−106268号公報等に記載のマクロモノマーと酸基含有モノマーの共重合体等が挙げられる。
表面へのアンカー部位を有するグラフト型高分子をラジカル重合で製造する際に用いるマクロモノマーとしては、公知のマクロモノマーを用いることができ、東亜合成(株)製のマクロモノマーAA−6(末端基がメタクリロイル基であるポリメタクリル酸メチル)、AS−6(末端基がメタクリロイル基であるポリスチレン)、AN−6S(末端基がメタクリロイル基であるスチレンとアクリロニトリルの共重合体)、AB−6(末端基がメタクリロイル基であるポリアクリル酸ブチル)、ダイセル化学工業(株)製のプラクセルFM5(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン5モル当量付加品)、FA10L(アクリル酸2−ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン10モル当量付加品)、及び特開平2−272009号公報に記載のポリエステル系マクロモノマー等が挙げられる。これらの中でも、特に柔軟性かつ親溶剤性に優れるポリエステル系マクロモノマーが、着色組成物における顔料の分散性、及び分散安定性の観点から特に好ましく、更に、特開平2−272009号公報に記載のポリエステル系マクロモノマーで表されるポリエステル系マクロモノマーが最も好ましい。
表面へのアンカー部位を有するブロック型高分子としては、特開2003−49110号公報、特開2009−52010号公報等に記載のブロック型高分子が好ましい。
分散剤としては、例えば、公知の分散剤や界面活性剤を適宜選択して用いることができる。
そのような具体例としては、BYKChemie社製「Disperbyk−101(ポリアミドアミン燐酸塩)、107(カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和ポリカルボン酸)、EFKA社製「EFKA4047、4050〜4010〜4165(ポリウレタン系)、EFKA4330〜4340(ブロック共重合体)、4400〜4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、5765(高分子量ポリカルボン酸塩)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)」、味の素ファンテクノ社製「アジスパーPB821、PB822、PB880、PB881」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物)」、「ホモゲノールL−18(高分子ポリカルボン酸)」、「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、日本ルーブリゾール(株)製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、17000、27000(末端部に機能部を有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト型高分子)」、日光ケミカル者製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」、川研ファインケミカル(株)製
ヒノアクトT−8000E等、信越化学工業(株)製、オルガノシロキサンポリマーKP341、裕商(株)製「W001:カチオン系界面活性剤」、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、「W004、W005、W017」等のアニオン系界面活性剤、森下産業(株)製「EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450」、サンノプコ(株)製「ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100」等の高分子分散剤、(株)ADEKA製「アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123」、及び三洋化成(株)製「イオネット(商品名)S−20」等が挙げられる。
これらの分散剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、本発明の分散剤は、前記着色顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子と伴に、アルカリ可溶性樹脂と併用して用いても良い。アルカリ可溶性樹脂としては、(メタ)アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を変性した樹脂が挙げられるが、特に(メタ)アクリル酸共重合体が好ましい。また、特開平10−300922号公報に記載のN位置換マレイミドモノマー共重合体、特開2004−300204号公報に記載のエーテルダイマー共重合体、特開平7−319161号公報に記載の重合性基を含有するアルカリ可溶性樹脂も好ましい。
分散性、沈降性等の観点から、好ましくは、特開2010−106268号公報に記載の以下に示す樹脂が好ましく、特に、分散性の観点から、側鎖にポリエステル鎖を有する高分子分散剤が好ましく、酸基とポリエステル鎖とを有する樹脂がより好ましい。分散剤における好ましい酸基としては、吸着性の観点から、pKaが6以下の酸基が好ましく、特にカルボン酸、スルホン酸、リン酸が好ましい。
以下に、特開2010−106268号公報に記載される分散剤について説明する。
好ましい分散剤としては、水素原子を除いた原子数が40〜10000の範囲であるグラフト鎖を有するグラフト重合体である。
この場合のグラフト鎖とは、重合体の主鎖の根元(主鎖から枝分かれしている基において主鎖に結合する原子)から、主鎖から枝分かれしている基の末端までを示す。着色組成物において、この分散剤は、着色顔料に分散性を付与する分散剤であり、グラフト鎖によって分散剤が溶媒との親和性を有するために、着色顔料の分散性、及び、経時後の分散安定性に優れる。また、着色組成物としたとき、グラフト鎖と溶媒とが良好な相互作用を示すことにより、塗布膜における膜厚の均一性がより良好なものとなる。
グラフト重合体としては、グラフト鎖1本あたりの水素原子を除いた原子数が40から10000であることが好ましいが、グラフト鎖1本あたりの水素原子を除いた原子数が100から500であることがより好ましく、グラフト鎖1本あたりの水素原子を除いた原子数が150から260であることが更に好ましい。
グラフト鎖1本あたりの水素原子を除いた原子数が40未満では、グラフト鎖が短いため、立体反発効果が小さくなり分散性や分散安定性が低下する場合がある。一方、グラフト鎖1本あたりの水素原子を除いた原子数が10000を超えると、グラフト鎖が長くなりすぎ、着色顔料への吸着力が低下して分散性や分散安定性が低下する場合がある。
なお、グラフト鎖1本あたりの水素原子を除いた原子数とは、主鎖を構成する高分子鎖に結合している根元の原子から、主鎖から枝分かれしている枝ポリマーの末端までに含まれる水素原子以外の原子の数である。またグラフト重合体にグラフト鎖が2種以上含まれる場合、少なくとも1種のグラフト鎖の水素原子を除いた原子数が上記要件を満たしていればよい。
グラフト鎖のポリマー構造としては、ポリ(メタ)アクリル構造、ポリエステル構造、ポリウレタン構造、ポリウレア構造、ポリアミド構造、ポリエーテル構造などを用いることができるが、グラフト鎖と溶媒との相互作用性を向上させ、それにより分散性や分散安定性を高めるために、ポリ(メタ)アクリル構造、ポリエステル構造、ポリエーテル構造を有するグラフト鎖であることが好ましく、ポリエステル構造、ポリエーテル構造を有することがより好ましい。
グラフト重合体は、上記グラフト鎖を有する構造単位(繰り返し単位)を有することが好ましく、例えば、ポリマー構造をグラフト鎖として有するマクロモノマーを、常法に基づいて重合させることにより得ることができ、このようなマクロモノマーの構造としては、ポリマー主鎖部と反応可能な置換基を有し、かつ本発明の要件を満たすグラフト鎖を有していれば、特に限定されないが、好ましくは、反応性二重結合性基を有するマクロモノマーを好適に使用することができる。
このグラフト重合体の合成に好適に用いられる市販マクロモノマーとしては、AA−6(東亞合成社製)、AA−10(東亞合成社製)、AB−6(東亞合成社製)、AS−6(東亞合成社製)、AN−6(東亞合成社製)、AW−6(東亞合成社製)、AA−714(東亞合成社製)、AY−707(東亞合成社製)、AY−714(東亞合成社製)、AK−5(東亞合成社製)、AK−30(東亞合成社製)、AK−32(東亞合成社製)、ブレンマーPP−100(日油社製)、ブレンマーPP−500(日油社製)、ブレンマーPP−800(日油社製)、ブレンマーPP−1000(日油社製)、ブレンマー55−PET−800(日油社製)、ブレンマーPME−4000(日油社製)、ブレンマーPSE−400(日油社製)、ブレンマーPSE−1300(日油社製)、ブレンマー43PAPE−600B(日油社製)、などが挙げられる。この中でも、好ましくは、AA−6(東亞合成社製)、AA−10 (東亞合成社製)、AB−6(東亞合成社製)、AS−6(東亞合成社製)、AN−6(東亞合成社製)、ブレンマーPME−4000(日油社製)などが挙げられる。
グラフト重合体は、上記グラフト鎖を有する構造単位として、少なくとも下記式(1)〜式(4)のいずれかで表される構造単位を含むことが好ましく、少なくとも、下記式(1A)、下記式(2A)、下記式(3A)、下記式(3B)、及び、下記式(4)のいずれかで表される構造単位を含むことがより好ましい。
式(1)〜式(4)において、X、X、X、X、及び、Xはそれぞれ独立に水素原子或いは1価の有機基を表す。合成上の制約の観点から、好ましくは水素原子、或いは炭素数1から12のアルキル基であり、水素原子或いはメチル基であることがより好ましく、メチル基が特に好ましい。
式(1)〜式(4)において、W、W、W、及び、Wはそれぞれ独立に酸素原子或いはNHを表し、特に酸素原子が好ましい。
式(1)〜式(4)において、Y、Y、Y、及び、Yはそれぞれ独立に2価の連結基であり、特に構造上制約されない。具体的には、下記の(Y−1)から(Y−21)の連結基などが挙げられる。下記構造でA、Bはそれぞれ、式(1)〜式(4)における左末端基、右末端基との結合を意味する。下記に示した構造のうち、合成の簡便性から、(Y−2)、(Y−13)であることがより好ましい。
式(1)〜式(4)において、Z、Z、Z、及び、Zは、それぞれ独立に、水素原子又は1価の置換基であり、置換基の構造は特に限定されないが、具体的には、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アリールオキシ基、或いはヘテロアリールオキシ基、アルキルチオエーテル基、アリールチオエーテル基、或いはヘテロアリールチオエーテル基、アミノ基などが挙げられる。この中でも、特に分散性向上の観点から、立体反発効果を有することが好ましく、Z〜Zで表される1価の置換基としては、各々独立に炭素数5〜24のアルキル基又は炭素数5〜24のアルコキシ基が好ましく、その中でも、特に各々独立に炭素数5〜24の分岐アルキル基を有するアルコキシ基或いは炭素数5〜24の環状アルキル基を有するアルコキシ基が好ましい。また、Zで表される1価の置換基としては、炭素数5〜24のアルキル基が好ましく、その中でも、各々独立に炭素数5〜24の分岐アルキル基或いは炭素数5〜24の環状アルキル基が好ましい。
式(1)〜式(4)において、n、m、p、及び、qはそれぞれ1から500の整数である。
式(1)及び式(2)において、j及びkは、それぞれ独立に、2〜8の整数を表す。式(1)及び式(2)におけるj及びkは、分散安定性の観点から、4〜6の整数が好ましく、5が最も好ましい。
式(3)中、R’は、分岐若しくは直鎖のアルキレン基を表す。式(3)中のR’は、炭素数1〜10のアルキレン基であることが好ましく、炭素数2又は3のアルキレン基であることがより好ましい。
また、式(3)中のR’としてはグラフト重合体中に構造の異なるR’を2種以上混合して用いても良い。
式(4)中、Rは水素原子又は1価の有機基を表し、特に構造上限定はされないが、好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基である。該Rがアルキル基である場合、該アルキル基としては、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基、炭素数3〜20の分岐状アルキル基、又は炭素数5〜20の環状アルキル基が好ましく、炭素数1〜20の直鎖状アルキル基がより好ましく、炭素数1〜6の直鎖状アルキル基が特に好ましい。
また、式(4)中のRとしてはグラフト重合体中に構造の異なるRを2種以上混合して用いても良い。
前記式(1)で表される構造単位としては、分散安定性の観点から、下記式(1A)又は(2A)で表される構造単位であることがより好ましい。
式(1A)中、X、Y、Z及びnは、式(1)におけるX、Y、Z及びnと同義であり、好ましい範囲も同様である。
式(2A)中、X、Y、Z及びmは、式(2)におけるX、Y、Z及びmと同義であり、好ましい範囲も同様である。
また、前記式(3)で表される構造単位としては、分散安定性の観点から、下記式(3A)又は下記式(3B)で表される構造単位であることがより好ましい。
式(3A)又は(3B)中、X、Y、Z及びpは、前記式(3)におけるX、Y、Z及びpと同義であり、好ましい範囲も同様である。
グラフト重合体としては、前記式(1A)で表される構造単位を有するものであることが更に好ましい。
本発明に使用されるグラフト重合体において、上記グラフト鎖を有する構造単位(繰り返し単位)は、質量換算で、グラフト重合体の総質量に対し10%〜75%の範囲で含むことが好ましく、12%〜50%の範囲で含むことがより好ましく、15%〜40%の範囲で含むことが特に好ましい。この範囲内であると着色剤の分散性や分散安定性が高く、着色組成物を用いた形成した塗布膜における膜厚の均一性が更に良好になる。また、本発明に使用されるグラフト重合体としては、2種以上の構造が異なるグラフト重合体の組み合わせであってもよい。
また、本発明におけるグラフト重合体は、酸基を有する構造単位(繰り返し単位)を、有していても良い。酸基を有する構造単位は、グラフト重合体の総質量に対し25質量%以上90質量%以下であることが好ましく、30質量%以上80質量%以下であることがより好ましく、40質量%以上60質量%以下であることが最も好ましい。
また、酸基を有する構造単位の含有量が上記範囲内であることにより、グラフト重合体の酸価を下記の好ましい範囲内に好適に調整できる。
また、酸基は、グラフト鎖以外に着色顔料と相互作用を形成しうる官能基としても機能し得る。
前記酸基としては、例えば、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられ、金属酸化物粒子への吸着力と、分散性・分散安定性の観点から、カルボン酸基、スルホン酸基、及びリン酸基から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、カルボン酸基が特に好ましい。
更に、酸基構造は、樹脂構造の主鎖より5原子分以上離れている構造が好ましい。さらに酸基としては、芳香環に結合したカルボン酸が最も好ましい。
前記酸基としては、これらを1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記グラフト重合体の酸価は、40mgKOH/g以上300mgKOH/g以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは50mgKOH/g以上200mgKOH/g以下の範囲、更に好ましくは60mgKOH/g以上100mgKOH/g以下の範囲である。
本発明において、グラフト重合体の酸価は、例えば、グラフト重合体中における酸基の平均含有量から算出することができる。また、グラフト重合体を構成する酸基を含有するモノマー単位の含有量を変化させることで所望の酸価を有する樹脂を得ることができる。
また、本発明におけるグラフト重合体は、強度などの諸性能を向上する目的で、本発明の効果を損なわない限りにおいて、更に種々の機能を有する他の構造単位、例えば、分散物に用いられる分散媒との親和性を有する官能基、などを有する構造単位を共重合成分に由来する構造単位として含むことができる。
本発明に係るグラフト重合体に共重合可能な共重合成分としては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、スチレン類、アクリロニトリル類、メタクリロニトリル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類などから選ばれるラジカル重合性化合物が挙げられる。
具体的には、例えば、アルキルアクリレート(該アルキル基の炭素原子数は1〜20のものが好ましい)等のアクリル酸エステル類、(具体的には、例えば、ベンジルアクリレート、4−ビフェニルアクリレート、ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、4−t−ブチルフェニルアクリレート、4−クロロフェニルアクリレート、ペンタクロロフェニルアクリレート、4−シアノベンジルアクリレート、シアノメチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、エチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ヘプチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、イソボルニルアクリレート、イソプロピルアクリレート、メチルアクリレート、3,5−ジメチルアダマンチルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、ネオペンチルアクリレート、オクチルアクリレート、フェネチルアクリレート、フェニルアクリレート、プロピルアクリレート、トリルアクリレート、アミルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、アリルアクリレート、2−アリロキシエチルアクリレート、プロパギルアクリレートなど)、
アルキルメタクリレート(該アルキル基の炭素原子は1〜20のものが好ましい)等のメタクリル酸エステル類(例えば、ベンジルメタクリレート、4−ビフェニルメタクリレート、ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、4−t−ブチルフェニルメタクリレート、4−クロロフェニルメタクリレート、ペンタクロロフェニルメタクリレート、4−シアノフェニルメタクリレート、シアノメチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ヘプチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、メチルメタクリレート、3,5−ジメチルアダマンチルメタクリレート、2−ナフチルメタクリレート、ネオペンチルメタクリレート、オクチルメタクリレート、フェネチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、プロピルメタクリレート、トリルメタクリレート、アミルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレート、アリルメタクリレート、2−アリロキシエチルメタクリレート、プロパギルメタクリレート、2−ジエチルアミノエチルメタクリレート、2−ジメチルアミノメタクリレートなど)、
スチレン、アルキルスチレン等のスチレン類(例えば、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロへキシルスチレン、デシルスチレン、ベンジルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレンなど)、アルコキシスチレン(例えばメトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレンなど)、ハロゲンスチレン(例えばクロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレン、テトラクロロスチレン、ペンタクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、トリフルオロスチレン、2−ブロモ−4−トリフルオロメチルスチレン、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルスチレンなど)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
これらラジカル重合性化合物のうち、好適に使用されるのは、メタクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリルアミド類、スチレン類であり、特に好適に使用されるのは、ベンジルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、4−t−ブチルフェニルメタクリレート、ペンタクロロフェニルメタクリレート、4−シアノフェニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、メチルメタクリレート、3,5−ジメチルアダマンチルメタクリレート、2−ナフチルメタクリレート、ネオペンチルメタクリレート、フェニルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、アリルメタクリレート、
アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、モルホリルアクリルアミド、ピペリジルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−ナフチルアクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−アリルアクリルアミド、4−ヒドロキシフェニルアクリルアミド、2−ヒドロキシフェニルアクリルアミド、N、N−ジメチルアクリルアミド、N、N−ジイソプロピルアクリルアミド、N、N−ジ−t−ブチルアクリルアミド、N、N−ジシクロヘキシルアクリルアミド、N、N−フェニルアクリルアミド、N、N−ジヒドロキシエチルアクリルアミド、N、N−ジアリルアクリルアミド、
メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、モルホリルメタクリルアミド、ピペリジルメタクリルアミド、N−t−ブチルメタクリルアミド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N−ナフチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルメタクリルアミド、N−ヒドロキシエチルメタクリルアミド、N−アリルメタクリルアミド、4−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド、2−ヒドロキシフェニルメタクリルアミド、N、N−ジメチルメタクリルアミド、N、N−ジイソプロピルメタクリルアミド、N、N−ジ−t−ブチルメタクリルアミド、N、N−ジシクロヘキシルメタクリルアミド、N、N−フェニルメタクリルアミド、N、N−ジヒドロキシエチルメタクリルアミド、N、N−ジアリルメタクリルアミド、
スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、シクロへキシルスチレン、クロロメチルスチレン、トリフルオロメチルスチレン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレン、メトキシスチレン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレン、テトラクロロスチレン、ペンタクロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、フルオロスチレン、トリフルオロスチレン、2−ブロモ−4−トリフルオロメチルスチレン、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルスチレンである。
これらのラジカル重合性化合物は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。グラフト重合体は、上記のラジカル重合性化合物を含有してもしなくても良いが、含有する場合、これらのラジカル重合性化合物に対応する構造単位の含有量は、グラフト重合体の総質量に対し0.1質量%以上50質量%以下であり、特に好ましくは、0.1質量%以上30質量%以下である。
本発明におけるグラフト重合体は、従来公知の方法により合成することができる。合成する際に用いられる溶媒としては、例えば、エチレンジクロリド、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどが挙げられる。これらの溶媒は単独あるいは2種以上混合してもよい。
本発明におけるグラフト重合体の好ましい具体例としては、以下の例示化合物1〜32が挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。下記例示化合物中、各構造単位に併記される数値(主鎖繰り返し単位に併記される数値)は、当該構造単位の含有量〔質量%:(wt%)と記載〕を表す。側鎖の繰り返し部位に併記される数値は、当該繰り返し部位の繰り返し数を示す。
本発明におけるグラフト重合体の重量平均分子量(GPC法で測定されたポリスチレン換算値)は、5,000以上300,000以下であることが好ましく、7,000以上100,000以下であることがより好ましく、10,000以上50,000以下であることが特に好ましい。
本発明の着色組成物において、分散剤は、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の着色組成物の全固形分に対する分散剤の含有量は、10〜50質量%の範囲が好ましく、11〜40質量%の範囲がより好ましく、12〜30質量%の範囲が更に好ましい。
[3]硬化性化合物
本発明の着色組成物は、硬化性化合物の少なくとも一種を含有することが好ましい。
硬化性化合物は、加熱により膜硬化が行なえるものであることが好ましく、例えば、熱硬化性官能基を有する化合物を用いることができる。このような熱硬化性化合物は、熱硬化性官能基として、例えば、エポキシ基、メチロール基、アルコキシメチル基、アシルオキシメチル基、(メタ)アクリロイル基、イソシアネート基、ビニル基、及びメルカプト基から選ばれる少なくとも1つの基を有するものが好ましい。熱硬化性化合物としては、一分子内に熱硬化性官能基を2つ以上で有するものがより好ましい。
更に好ましくは、エポキシ樹脂、アルコキシメチル化、アシルオキシメチル化メラミン化合物あるいは樹脂、アルコキシメチル化、アシルオキシメチル化ウレア化合物あるいは樹脂、ヒドロキシメチル化又はアルコキシメチル化フェノール化合物あるいは樹脂、及びアルコキシメチルエーテル化フェノール化合物あるいは樹脂等が挙げられる。
特に好ましい硬化性化合物としては、分子量が1200以下、分子内にベンゼン環を3〜5個含み、更にヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、そのヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基を少なくともいずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振り分けて結合してなるフェノール誘導体を挙げることができる。このようなフェノール誘導体を用いることにより、本発明の効果をより顕著にすることができる。ベンゼン環に結合するアルコキシメチル基としては、炭素数6個以下のものが好ましい。具体的にはメトキシメチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、i−プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、i−ブトキシメチル基、sec−ブトキシメチル基、t−ブトキシメチル基が好ましい。更に、2−メトキシエトキシ基及び、2−メトキシ−1−プロポキシ基の様に、アルコキシ置換されたアルコキシ基も好ましい。
硬化性化合物は、分子内にベンゼン環を有するフェノール化合物であることが好ましく、分子内にベンゼン環を2個以上有するフェノール化合物であることがより好ましく、また、窒素原子を含まないフェノール化合物であることが好ましい。
硬化性化合物は、熱硬化性官能基を1分子あたり2〜8個有するフェノール化合物であることが好ましく、熱硬化性官能基を3〜6個有することがより好ましい。
これらのフェノール誘導体の内、特に好ましいものを以下に挙げる。式中、L〜Lはアルコキシメチル基等の熱硬化性官能基を示し、同じであっても異なっていてもよく、熱硬化性官能基としては好ましくはヒドロキシメチル基、メトキシメチル基又はエトキシメチル基を示す。
硬化性化合物は、市販されているものを用いることもでき、また公知の方法で合成することもできる。例えば、ヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有さないフェノール化合物(上記式においてL〜Lが水素原子である化合物)とホルムアルデヒドを塩基触媒下で反応させることによって得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐために、反応温度を60℃以下で行うことが好ましい。具体的には、特開平6−282067号、特開平7−64285号等に記載されている方法にて合成することができる。
アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は、対応するヒドロキシメチル基を有するフェノール誘導体とアルコールを酸触媒下で反応させることによって得ることができる。この際、樹脂化やゲル化を防ぐために、反応温度を100℃以下で行うことが好ましい。具体的には、EP632003A1等に記載されている方法にて合成することができる。このようにして合成されたヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は、保存時の安定性の点で好ましいが、アルコキシメチル基を有するフェノール誘導体は保存時の安定性の観点から特に好ましい。ヒドロキシメチル基又はアルコキシメチル基を合わせて2個以上有し、いずれかのベンゼン環に集中させ、あるいは振り分けて結合してなるこのようなフェノール誘導体は、単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
また硬化性化合物としては、以下の(i)N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物、及び(ii)エポキシ化合物も挙げることができる。
(i)N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、若しくはN−アシルオキシメチル基を有する化合物としては、下記一般式(CLNM−1)で表される部分構造を2個以上(より好ましくは2〜8個)有する化合物が好ましい。
一般式(CLNM−1)に於いて、RNM1は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はオキソアルキル基を表す。
一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1のアルキル基は、炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基が好ましい。RNM1のシクロアルキル基は、炭素数5〜6のシクロアルキル基が好ましい。RNM1のオキソアルキル基は、炭素数3〜6のオキソアルキル基が好ましく、例えば、β‐オキソプロピル基、β‐オキソブチル基、β‐オキソペンチル基、β‐オキソへキシル基等を挙げることができる。
一般式(CLNM−1)で表される部分構造を2個以上有する化合物のより好ましい態様として、下記一般式(CLNM−2)で表されるウレア系架橋剤、下記一般式(CLNM−3)で表されるアルキレンウレア系架橋剤、下記一般式(CLNM−4)で表されるグリコールウリル系架橋剤、下記一般式(CLNM−5)で表されるメラミン系架橋剤が挙げられる。
一般式(CLNM−2)に於いて、
NM1は、各々独立に、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。
NM2は、各々独立に、水素原子、アルキル基(炭素数1〜6が好ましい)、又はシクロアルキル基(炭素数5〜6が好ましい)を表す。
一般式(CLNM−2)で表されるウレア系架橋剤の具体例としては、例えば、N,N−ジ(メトキシメチル)ウレア、N,N−ジ(エトキシメチル)ウレア、N,N−ジ(プロポキシメチル)ウレア、N,N−ジ(イソプロポキシメチル)ウレア、N,N−ジ(ブトキシメチル)ウレア、N,N−ジ(t−ブトキシメチル)ウレア、N,N−ジ(シクロヘキシルオキシメチル)ウレア、N,N−ジ(シクロペンチルオキシメチル)ウレア、N,N−ジ(アダマンチルオキシメチル)ウレア、N,N−ジ(ノルボルニルオキシメチル)ウレア等が挙げられる。
一般式(CLNM−3)に於いて、
NM1は、各々独立に、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。
NM3は、各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、直鎖又は分岐のアルキル基(炭素数1〜6が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数5〜6が好ましい)、オキソアルキル基(炭素数1〜6が好ましい)、アルコキシ基(炭素数1〜6が好ましい)又はオキソアルコキシ基(炭素数1〜6が好ましい)を表す。
Gは、単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基(炭素数1〜3が好ましい)又はカルボニル基を表す。より具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、1−メチルエチレン基、ヒドロキシメチレン基、シアノメチレン基等が挙げられる。
一般式(CLNM−3)で表されるアルキレンウレア系架橋剤の具体例としては、例えば、N,N−ジ(メトキシメチル)‐4,5−ジ(メトキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(エトキシメチル)‐4,5−ジ(エトキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(プロポキシメチル)‐4,5−ジ(プロポキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(イソプロポキシメチル)‐4,5−ジ(イソプロポキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(ブトキシメチル)‐4,5−ジ(ブトキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(t−ブトキシメチル)‐4,5−ジ(t−ブトキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(シクロヘキシルオキシメチル)‐4,5−ジ(シクロヘキシルオキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(シクロペンチルオキシメチル)‐4,5−ジ(シクロペンチルオキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(アダマンチルオキシメチル)‐4,5−ジ(アダマンチルオキシメチル)エチレンウレア、N,N−ジ(ノルボルニルオキシメチル)‐4,5−ジ(ノルボルニルオキシメチル)エチレンウレア等が挙げられる。
一般式(CLNM−4)に於いて、
NM1は、各々独立に、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。
NM4は、各々独立に、水素原子、ヒドロキシル基、アルキル基、シクロアルキル基又はアルコキシ基を表す。
NM4のアルキル基(炭素数1〜6が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数5〜6が好ましい)、アルコキシ基(炭素数1〜6が好ましい)として、より具体的には、メチル基、エチル基、ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。
一般式(CLNM−4)で表されるグリコールウリル系架橋剤の具体例としては、例えば、N,N,N,N−テトラ(メトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(エトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(プロポキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(イソプロポキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(ブトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(t−ブトキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(シクロヘキシルオキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(シクロペンチルオキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(アダマンチルオキシメチル)グリコールウリル、N,N,N,N−テトラ(ノルボルニルオキシメチル)グリコールウリル等が挙げられる。
一般式(CLNM−5)に於いて、
NM1は、各々独立に、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。
NM5は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は下記一般式(CLNM−5´)で表される原子団を表す。
NM6は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又は下記一般式(CLNM−5´´)で表される原子団を表す。
一般式(CLNM−5´)において、
NM1は、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものである。
一般式(CLNM−5´´)において、
NM1は、一般式(CLNM−1)に於ける、RNM1と同様のものであり、RNM5は、一般式(CLNM−5)に於けるRNM5と同様のものである。
NM5及びRNM6のアルキル基(炭素数1〜6が好ましい)、シクロアルキル基(炭素数5〜6が好ましい)、アリール基(炭素数6〜10が好ましい)として、より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t‐ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
一般式(CLNM−5)で表されるメラミン系架橋剤としては、例えば、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(メトキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(エトキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(プロポキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(イソプロポキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(ブトキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(t−ブトキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(シクロヘキシルオキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(シクロペンチルオキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(アダマンチルオキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(ノルボルニルオキシメチル)メラミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(メトキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(エトキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(プロポキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(イソプロポキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(ブトキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(t−ブトキシメチル)アセトグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(メトキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(エトキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(プロポキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(イソプロポキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(ブトキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N,N,N,N−ヘキサ(t−ブトキシメチル)ベンゾグアナミン、等が挙げられる。
一般式(CLNM−1)〜(CLNM−5)に於ける、RNM1〜RNM6で表される基は、更に置換基を有してもよい。RNM1〜RNM6が有してもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、シアノ基、カルボキシル基、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)、アリール基(好ましくは炭素数6〜14)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20)、シクロアルコキシ基(好ましくは炭素数3〜20)、アシル基(好ましくは炭素数2〜20)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20)等を挙げることができる。
以下に、上記一般式(CLNM−1)で表される部分構造を2個以上有する化合物の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

(ii)エポキシ化合物としては、下記一般式(EP1)で表される化合物が挙げられる。
式(EP1)中、
EP1〜REP3は各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表し、該アルキル基及びシクロアルキル基は置換基を有していてもよい。またREP1とREP2、REP2とREP3は、互いに結合して環構造を形成していてもよい。
アルキル基及びシクロアルキル基が有していてもよい置換基としては例えば、ヒドロキシル基、シアノ基、アルコキシ基、アルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルチオ基、アルキルスルホン基、アルキルスルホニル基、アルキルアミノ基、アルキルアミド基、などが挙げられる。
EPは単結合若しくはnEP価の有機基を表す。REP1〜REP3は、これら同士だけでなくQEPとも結合して環構造を形成していても良い。
EPは2以上の整数を表し、好ましくは2〜10、更に好ましくは2〜6である。但しQEPが単結合の場合、nEPは2である。
EPがnEP価の有機基の場合、鎖状若しくは環状のnEP価の飽和炭化水素基(炭素数2〜20が好ましい)、nEP価の芳香環基(炭素数6〜30が好ましい)、又は鎖状若しくは環状の飽和炭化水素若しくは芳香族炭化水素に、エーテル、エステル、アミド、スルホンアミド、アルキレン(炭素数1〜4が好ましく、メチレンがより好ましい)等の2価の連結基、−N(−)等の3価の連結基又はこれらの組み合わせが連結した構造を有するnEP価の有機基などが好ましい。
以下に(B)エポキシ構造を有する化合物の具体例を例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明において、硬化性化合物は単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
着色組成物中における硬化性化合物の総含有量としては、素材により異なるが、着色組成物の全固形分(質量)に対して、0.1〜30質量%が好ましく、0.2〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が特に好ましい。
[4]顔料誘導体
本発明の着色化合物は、着色剤として顔料を含有する場合、顔料に対する分散樹脂の吸着性を上げるため、更に、顔料誘導体を含有することが好ましい。
顔料誘導体とは、有機顔料の一部分を、酸性基、塩基性基又はフタルイミドメチル基で置換した構造を有する化合物である。顔料誘導体としては、分散性及び分散安定性の観点から、酸性基又は塩基性基を有する顔料誘導体を含有することが好ましい。
顔料誘導体を構成するための有機顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられる。
また、顔料誘導体が有する酸性基としては、スルホン酸、カルボン酸及びその4級アンモニウム塩が好ましく、カルボン酸基及びスルホン酸基がさらに好ましく、スルホン酸基が特に好ましい。顔料誘導体が有する塩基性基としては、アミノ基が好ましく、特に三級アミノ基が好ましい。
顔料誘導体としては、特に、キノリン系、ベンズイミダゾロン系及びイソインドリン系の顔料誘導体が好ましく、キノリン系及びベンズイミダゾロン系の顔料誘導体がさらに好ましい。特に、下記構造を有する顔料誘導体が好ましい。
一般式(P)中、Aは、下記一般式(PA−1)〜(PA−3)から選ばれる部分構造を表す。Bは単結合、又は(t+1)価の連結基を表す。Cは、単結合、−NH−、−CONH−、−CO−、−SONH−、−O−、−S−又は−SO−を表す。Dは、単結合、アルキレン基、シクロアルキレン基又はアリーレン基を表す。Eは、−SOH、−SOM(Mはアルカリ金属原子を表す)、−COH又は−N(Rpa)(Rpb)を表す。Rpa及びRpbは、各々独立して、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表し、Rpa及びRpbは互いに連結して環を形成してもよい。tは1〜5の整数を表す。
一般式(PA−1)及び(PA−2)中、Rp1は、炭素数1〜5のアルキル基又はアリール基を表す。一般式(PA−3)中、Rp2は、ハロゲン原子、アルキル基、又はヒドロキシル基を表す。sは、0〜4の整数を表す。sが2以上の場合、複数のRp2は、互いに同じであっても、異なっていてもよい。一般式(PA−1)及び一般式(PA−3)中、Rp3は、単結合、−NH−、−CONH−、−CO−、−SONH−、−O−、−S−又は−SO−を表す。*はBとの連結部を表す。
一般式(P)中、Rp1は、特にメチル基又はフェニル基が好ましく、メチル基が最も好ましい。一般式(PA−3)中、Rp2は、ハロゲン原子が好ましく、塩素原子が最も好ましい。
一般式(P)中、Bで表される(t+1)価の連結基としては、例えば、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基及びヘテロアリーレン基が挙げられる。これらのうちでも、特に、下記構造式(PA−4)〜(PA−9)で表される連結基が好ましい。
構造式(PA−4)〜(PA−9)のうちでも、特にBとして、構造式(PA−5)又は(PA−8)で表される連結基を有する顔料誘導体が、分散性により優れることから好ましい。
一般式(P)中、Dで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基及びアリーレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、デシレン、シクロプロピレン、シクロブチレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロオクチレン、シクロデシレン、フェニレン、ナフチレン等が挙げられる。これらのうちでも、Dとしては、特にアルキレン基が好ましく、炭素数1〜5のアルキレンが最も好ましい。
一般式(P)中、Eが−N(Rpa)(Rpb)を表す場合に、Rpa及びRpbにおけるアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロデシル、フェニル、ナフチル等を挙げることができる。Rpa及びRpbとしては、特にアルキル基が好ましく、炭素数1〜5のアルキル基が最も好ましい。前記tは1又は2が好ましい。
以下に、顔料誘導体の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、下記具体例中、Mは、アルカリ金属(Na,K等)を表す。
前記顔料誘導体のうち、(A−1)、(A−2)、(A−5)、(A−9)、(A−10)、(A−11)、(A−19)、(A−20)、(A−21)、(A−22)、(A−23)、(A−24)及び(A−25)が好ましく、(A−1)、(A−2)、(A−9)、(A−10)及び(A−23)がさらに好ましい。
本発明の着色組成物における顔料誘導体の含有量は、着色顔料の全質量に対し、1〜30質量%が好ましく、3〜20質量%がさらに好ましい。顔料誘導体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
[5]酸無水物
本発明の着色組成物は、酸無水物を含有しても良い。酸無水物を含有することにより、硬化性化合物、特にエポキシ化合物の熱硬化による架橋性を向上させることができる。
酸無水物としては、例えば、フタル酸無水物、ナジック酸無水物、マレイン酸無水物、琥珀酸無水物などが挙げられる。中でも、酸無水物は、顔料分散への影響が少ない点で、フタル酸無水物が好ましい。
エポキシ硬化剤としてアミン系化合物も一般的であるが、ポットライフが比較的長いなどの利点がある。
酸無水物の着色組成物中における含有量としては、硬化性化合物(特にエポキシ化合物)の含有量に対して、10〜40質量%の範囲が好ましく、15〜30質量%の範囲がより好ましい。酸無水物の含有量は、10質量%以上であると硬化性化合物、特にエポキシの架橋密度が向上し、機械的強度を高めることができ、30質量%以下であると塗膜中の熱硬化成分が抑制され、色材の濃度を高めるのに有利である。
[6]溶剤
本発明の着色組成物は、一般には、溶剤(通常、有機溶剤)を用いて構成することができる。溶剤は、各成分の溶解性や着色硬化性組成物の塗布性を満足すれば基本的には特に制限はない。
有機溶剤としては、エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキル(例:オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル及び2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等、並びに、エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等、並びに、ケトン類として、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等、並びに、芳香族炭化水素類として、例えば、トルエン、キシレン等が好適に挙げられる。
これらの溶剤は、塗布面状の改良などの観点から、2種以上を混合する形態も好ましい。この場合、特に好ましくは、上記の3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エチルセロソルブアセテート、乳酸エチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールメチルエーテル、及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートから選択される2種以上で構成される混合溶液である。
溶剤の着色組成物中における含有量は、塗布性の観点から、組成物の全固形分濃度が5〜80質量%になる量とすることが好ましく、5〜60質量%が更に好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。
[7]各種添加物
本発明の着色組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、各種添加物、例えば、バインダー、重合開始剤、重合性化合物、界面活性剤、硬化剤、硬化触媒、重合禁止剤、シランカップリング剤、充填剤、密着促進剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止剤等を配合することができる。
(バインダー)
バインダーは、顔料分散液調製時に添加する場合が多く、アルカリ可溶性を必要とせず、有機溶剤に可溶であればよい。
バインダーとしては、線状有機高分子重合体で、有機溶剤に可溶であるものが好ましい。このような線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー、例えば、特公昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載されているような、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、また同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体が有用である。
これら各種バインダーの中でも、耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
アクリル系樹脂としては、ベンジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド等から選ばれるモノマーからなる共重合体、例えばベンジルメタアクリレート/メタアクリル酸、ベンジルメタアクリレート/ベンジルメタアクリルアミドのような各共重合体、KSレジスト−106(大阪有機化学工業(株)製)、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業(株)製)等が好ましい。
これらのバインダー中に既述の着色剤を高濃度に分散させることで、下層等との密着性を付与でき、これらはスピンコート、スリットコート(着色層形成)時の塗布面状にも寄与している。
(重合開始剤)
本発明の着色組成物は、さらに重合開始剤を含有しても良い。
本発明における重合開始剤としては、以下に述べる重合開始剤として知られているものを用いることができる。
重合開始剤としては、後に詳述する重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の重合開始剤の中から適宜選択することができる。例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。また、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。
また、重合開始剤は、約300nm〜800nm(330nm〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する化合物を、少なくとも1種含有していることが好ましい。
重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの、など)、アシルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体等のオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、アミノアセトフェノン化合物、ヒドロキシアセトフェノンなどが挙げられる。
前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.SchaeferなどによるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
前記米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物(例えば、2−トリクロロメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロロフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−フェニル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリブロモメチル−5−(2−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール;2−トリクロロメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−クロルスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−メトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリクロロメチル−5−(4−n−ブトキシスチリル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−トリプロモメチル−5−スチリル−1,3,4−オキサジアゾールなど)などが挙げられる。
また、上記以外の重合開始剤として、アクリジン誘導体(例えば、9−フェニルアクリジン、1,7−ビス(9,9’−アクリジニル)ヘプタンなど)、N−フェニルグリシンなど、ポリハロゲン化合物(例えば、四臭化炭素、フェニルトリブロモメチルスルホン、フェニルトリクロロメチルケトンなど)、クマリン類(例えば、3−(2−ベンゾフラノイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−ベンゾフロイル)−7−(1−ピロリジニル)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−(2−メトキシベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−(2−フロイル)−7−ジエチルアミノクマリン、3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチルアミノクマリン、7−メトキシ−3−(3−ピリジルカルボニル)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ベンゾトリアゾール−2−イルクマリン、また、特開平5−19475号公報、特開平7−271028号公報、特開2002−363206号公報、特開2002−363207号公報、特開2002−363208号公報、特開2002−363209号公報などに記載のクマリン化合物など)、アシルホスフィンオキサイド類(例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルホスフィンオキサイド、LucirinTPOなど)、メタロセン類(例えば、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフロロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、η5−シクロペンタジエニル−η6−クメニル−アイアン(1+)−ヘキサフロロホスフェート(1−)など)、特開昭53−133428号公報、特公昭57−1819号公報、同57−6096号公報、及び米国特許第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
前記ケトン化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、2−メチルベンゾフェノン、3−メチルベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4−ブロモベンゾフェノン、2−カルボキシベンゾフェノン、2−エトキシカルボニルベンゾフェノン、ベンゾフェノンテトラカルボン酸又はそのテトラメチルエステル、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン類(例えば、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビスジシクロヘキシルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジヒドロキシエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−メトキシ−4’−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノアセトフェノン、ベンジル、アントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、2−メチルアントラキノン、フェナントラキノン、キサントン、チオキサントン、2−クロル−チオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、フルオレノン、2−ベンジル−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパノールオリゴマー、ベンゾイン、ベンゾインエーテル類(例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンジルジメチルケタール)、アクリドン、クロロアクリドン、N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドン、N−ブチル−クロロアクリドンなどが挙げられる。
重合開始剤としては、ヒドロキシアセトフェノン化合物、アミノアセトフェノン化合物、及び、アシルホスフィン化合物も好適に用いることができる。より具体的には、例えば、特開平10−291969号公報に記載のアミノアセトフェノン系開始剤、特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィンオキシド系開始剤も用いることができる。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959,IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nmまたは405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179公報に記載の化合物も用いることができる。また、アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
重合開始剤として、より好ましくはオキシム系化合物が挙げられる。オキシム系開始剤の具体例としては、特開2001−233842号記載の化合物、特開2000−80068号記載の化合物、特開2006−342166号記載の化合物を用いることができる。
本発明で重合開始剤として好適に用いられるオキシム誘導体等のオキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
オキシム化合物としては、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.1653−1660)、J.C.S.Perkin II(1979年)pp.15
6−162、Journal of Photopolymer Science and Technology(1995年)pp.202−232、特開2000−66385号公報記載の化合物、特開2000−80068号公報、特表2004−534797号公報、特開2006−342166号公報の各公報に記載の化合物等が挙げられる。
市販品ではIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)も好適に用いられる。
また上記記載以外のオキシム化合物として、カルバゾールN位にオキシムが連結した特表2009−519904号公報に記載の化合物、ベンゾフェノン部位にヘテロ置換基が導入された米国特許7626957号公報に記載の化合物、色素部位にニトロ基が導入された特開2010−15025号公報および米国特許公開2009−292039号記載の化合物、国際公開特許2009−131189号公報に記載のケトオキシム系化合物、トリアジン骨格とオキシム骨格を同一分子内に含有する米国特許7556910号公報に記載の化合物、405nmに吸収極大を有しg線光源に対して良好な感度を有する特開2009−221114号公報記載の化合物、などを用いてもよい。
好ましくはさらに、特開2007−231000号公報、及び、特開2007−322744号公報に記載される環状オキシム化合物に対しても好適に用いることができる。環状オキシム化合物の中でも、特に特開2010−32985号公報、特開2010−185072号公報に記載されるカルバゾール色素に縮環した環状オキシム化合物は、高い光吸収性を有し高感度化の観点から好ましい。
また、オキシム化合物の特定部位に不飽和結合を有する特開2009−242469号公報に記載の化合物も、重合不活性ラジカルから活性ラジカルを再生することで高感度化を達成でき好適に使用することができる。
最も好ましくは、特開2007−269779号公報に示される特定置換基を有するオキシム化合物や、特開2009−191061号公報に示されるチオアリール基を有するオキシム化合物が挙げられる。
具体的には、オキシム系重合開始剤としては、下記式(OX−1)で表される化合物が好ましい。なお、オキシム結合のN−O結合が(E)体のオキシム化合物であっても、(Z)体のオキシム化合物であっても、(E)体と(Z)体との混合物であってもよい。
(式(OX−1)中、R及びBは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。)
前記式(OX−1)中、Rで表される一価の置換基としては、一価の非金属原子団であることが好ましい。
前記一価の非金属原子団としては、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基等が挙げられる。また、これらの基は、1以上の置換基を有していてもよい。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
置換基としてはハロゲン原子、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
置換基を有していてもよいアルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、1−エチルペンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、トリフルオロメチル基、2−エチルヘキシル基、フェナシル基、1−ナフトイルメチル基、2−ナフトイルメチル基、4−メチルスルファニルフェナシル基、4−フェニルスルファニルフェナシル基、4−ジメチルアミノフェナシル基、4−シアノフェナシル基、4−メチルフェナシル基、2−メチルフェナシル基、3−フルオロフェナシル基、3−トリフルオロメチルフェナシル基、及び、3−ニトロフェナシル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、具体的には、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、キシリル基、o−クメニル基、m−クメニル基及びp−クメニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、並びに、オバレニル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアシル基としては、炭素数2〜20のアシル基が好ましく、具体的には、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、トリフルオロアセチル基、ペンタノイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、4−メチルスルファニルベンゾイル基、4−フェニルスルファニルベンゾイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジエチルアミノベンゾイル基、2−クロロベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、2−メトキシベンゾイル基、2−ブトキシベンゾイル基、3−クロロベンゾイル基、3−トリフルオロメチルベンゾイル基、3−シアノベンゾイル基、3−ニトロベンゾイル基、4−フルオロベンゾイル基、4−シアノベンゾイル基、及び、4−メトキシベンゾイル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、具体的には、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、ヘキシルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、デシルオキシカルボニル基、オクタデシルオキシカルボニル基、及び、トリフルオロメチルオキシカルボニル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアリールオキシカルボニル基として具体的には、フェノキシカルボニル基、1−ナフチルオキシカルボニル基、2−ナフチルオキシカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルオキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基、2−メトキシフェニルオキシカルボニル基、2−ブトキシフェニルオキシカルボニル基、3−クロロフェニルオキシカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルオキシカルボニル基、3−シアノフェニルオキシカルボニル基、3−ニトロフェニルオキシカルボニル基、4−フルオロフェニルオキシカルボニル基、4−シアノフェニルオキシカルボニル基、及び、4−メトキシフェニルオキシカルボニル基が例示できる。
置換基を有していてもよい複素環基としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子若しくはリン原子を含む、芳香族又は脂肪族の複素環が好ましい。
具体的には、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基、及び、チオキサントリル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアルキルチオカルボニル基として具体的には、メチルチオカルボニル基、プロピルチオカルボニル基、ブチルチオカルボニル基、ヘキシルチオカルボニル基、オクチルチオカルボニル基、デシルチオカルボニル基、オクタデシルチオカルボニル基、及び、トリフルオロメチルチオカルボニル基が例示できる。
置換基を有していてもよいアリールチオカルボニル基として具体的には、1−ナフチルチオカルボニル基、2−ナフチルチオカルボニル基、4−メチルスルファニルフェニルチオカルボニル基、4−フェニルスルファニルフェニルチオカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルチオカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルチオカルボニル基、2−クロロフェニルチオカルボニル基、2−メチルフェニルチオカルボニル基、2−メトキシフェニルチオカルボニル基、2−ブトキシフェニルチオカルボニル基、3−クロロフェニルチオカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルチオカルボニル基、3−シアノフェニルチオカルボニル基、3−ニトロフェニルチオカルボニル基、4−フルオロフェニルチオカルボニル基、4−シアノフェニルチオカルボニル基、及び、4−メトキシフェニルチオカルボニル基が挙げられる。
前記式(OX−1)中、Bで表される一価の置換基としては、アリール基、複素環基、アリールカルボニル基、又は、複素環カルボニル基を表す。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
なかでも、特に好ましくは以下に示す構造である。
下記の構造中、Y、X、及び、nは、それぞれ、後述する式(OX−2)におけるY、X、及び、nと同義であり、好ましい例も同様である。
前記式(OX−1)中、Aで表される二価の有機基としては、炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜12のシクロアルキレン基、炭素数2〜12のアルキニレン基が挙げられる。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
中でも、式(OX−1)におけるAとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
前記式(OX−1)中、Arで表されるアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、また、置換基を有していてもよい。置換基としては、先に置換基を有していてもよいアリール基の具体例として挙げた置換アリール基に導入された置換基と同様のものが例示できる。
なかでも、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。
式(OX−1)においては、前記式(OX−1)中のArとそれに隣接するSとで形成される「SAr」の構造が、以下に示す構造であることが感度の点で好ましい。なお、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
オキシム化合物は、下記式(OX−2)で表される化合物であることが好ましい。
(式(OX−2)中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、A及びYは各々独立に二価の有機基を表し、Arはアリール基を表し、nは0〜5の整数である。)
式(OX−2)におけるR、A、及びArは、前記式(OX−1)におけるR、A、及びArと同義であり、好ましい例も同様である。
前記式(OX−2)中、Xで表される一価の置換基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、複素環基、ハロゲン原子が挙げられる。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
これらの中でも、式(OX−2)におけるXとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、アルキル基が好ましい。
また、式(2)におけるnは、0〜5の整数を表し、0〜2の整数が好ましい。
前記式(OX−2)中、Yで表される二価の有機基としては、以下に示す構造が挙げられる。なお、以下に示される基において、「*」は、前記式(OX−2)において、Yと隣接する炭素原子との結合位置を示す。
中でも、高感度化の観点から、下記に示す構造が好ましい。
さらにオキシム化合物は、下記式(OX−3)で表される化合物であることが好ましい。
(式(OX−3)中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表し、nは0〜5の整数である。)
式(OX−3)におけるR、X、A、Ar、及び、nは、前記式(OX−2)におけるR、X、A、Ar、及び、nとそれぞれ同義であり、好ましい例も同様である。
以下好適に用いられるオキシム化合物の具体例(B−1)〜(B−10)を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
オキシム化合物は、350nm〜500nmの波長領域に極大吸収波長を有するものであり、360nm〜480nmの波長領域に吸収波長を有するものであることが好ましく、365nm及び455nmの吸光度が高いものが特に好ましい。
オキシム化合物は、365nm又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、1,000〜300,000であることが好ましく、2,000〜300,000であることがより好ましく、5,000〜200,000であることが特に好ましい。
化合物のモル吸光係数は、公知の方法を用いることができるが、具体的には、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Carry−5 spctrophotometer)にて、酢酸エチル溶媒を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
本発明に用いられる重合開始剤は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用しても良い。
本発明の着色組成物に用いられる重合開始剤としては、露光感度の観点から、トリハロメチルトリアジン化合物、ベンジルジメチルケタール化合物、α−ヒドロキシケトン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、フォスフィンオキサイド化合物、メタロセン化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム化合物、ベンゾチアゾール化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物及びその誘導体、シクロペンタジエン−ベンゼン−鉄錯体及びその塩、ハロメチルオキサジアゾール化合物、3−アリール置換クマリン化合物からなる群より選択される化合物が好ましい。
さらに好ましくは、トリハロメチルトリアジン化合物、α−アミノケトン化合物、アシルホスフィン化合物、フォスフィンオキサイド化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、オニウム化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物であり、トリハロメチルトリアジン化合物、α−アミノケトン化合物、オキシム化合物、トリアリルイミダゾールダイマー、ベンゾフェノン化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の化合物が最も好ましい。
本発明の着色組成物に含有される重合開始剤の含有量(2種以上の場合は総含有量)は、着色組成物の全固形分に対し0.1質量%以上50質量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%以上30質量%以下、更に好ましくは1質量%以上20質量%以下である。
(重合性化合物)
重合性化合物は、具体的には、末端エチレン性不飽和結合を少なくとも1個、好ましくは2個以上有する化合物から選ばれる。このような化合物群は当該産業分野において広く知られているものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができる。これらは、例えば、モノマー、プレポリマー、すなわち2量体、3量体及びオリゴマー、又はそれらの混合物並びにそれらの多量体などの化学的形態のいずれであってもよい。本発明における重合性化合物は一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
より具体的には、モノマー及びそのプレポリマーの例としては、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸など)やそのエステル類、アミド類、並びにこれらの多量体が挙げられ、好ましくは、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、及び不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド類、並びにこれらの多量体である。また、ヒドロキシル基やアミノ基、メルカプト基等の求核性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能イソシアネート類或いはエポキシ類との付加反応物や、単官能若しくは多官能のカルボン酸との脱水縮合反応物等も好適に使用される。また、イソシアネート基やエポキシ基等の親電子性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との付加反応物、更に、ハロゲン基やトシルオキシ基等の脱離性置換基を有する不飽和カルボン酸エステル或いはアミド類と、単官能若しくは多官能のアルコール類、アミン類、チオール類との置換反応物も好適である。また、別の例として、上記の不飽和カルボン酸の代わりに、不飽和ホスホン酸、スチレン等のビニルベンゼン誘導体、ビニルエーテル、アリルエーテル等に置き換えた化合物群を使用することも可能である。
これらの具体的な化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号〔0095〕〜〔0108〕に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
また、前記重合性化合物としては、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン基を有する、常圧下で100℃以上の沸点を持つエチレン性不飽和基を持つ化合物も好ましい。その例としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、等の単官能のアクリレートやメタアクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイロキシエチル)イソシアヌレート、グリセリンやトリメチロールエタン等の多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリレート化したもの、特公昭48−41708号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193号各公報に記載されているようなウレタン(メタ)アクリレート類、特開昭48−64183号、特公昭49−43191号、特公昭52−30490号各公報に記載されているポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸との反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能のアクリレートやメタアクリレート及びこれらの混合物を挙げることができる。
多官能カルボン酸にグリシジル(メタ)アクリレート等の環状エーテル基とエチレン性不飽和基を有する化合物を反応させ得られる多官能(メタ)アクリレートなども挙げることができる。
また、その他の好ましい重合性化合物として、特開2010−160418、特開2010−129825、特許4364216等に記載される、フルオレン環を有し、エチレン性不飽和基を2官能以上有する化合物、カルド樹脂も使用することが可能である。
また、常圧下で100℃以上の沸点を有し、少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を持つ化合物としては、特開2008−292970号公報の段落番号[0254]〜[0257]に記載の化合物も好適である。
上記のほか、下記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される、ラジカル重合性モノマーも好適に用いることができる。なお、式中、Tがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がRに結合する。
前記一般式において、nは0〜14であり、mは1〜8である。一分子内に複数存在するR、T、は、各々同一であっても、異なっていてもよい。
前記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される重合性化合物の各々において、複数存在するRの少なくとも1つは、−OC(=O)CH=CH、又は、−OC(=O)C(CH)=CHで表される基を表す。
前記一般式(MO−1)〜(MO−5)で表される重合性化合物の具体例としては、特開2007−269779号公報の段落番号0248〜段落番号0251に記載されている化合物を本発明においても好適に用いることができる。
また、特開平10−62986号公報において一般式(1)及び(2)としてその具体例と共に記載の前記多官能アルコールにエチレンオキサイドやプロピレンオキサイドを付加させた後に(メタ)アクリレート化した化合物も、重合性化合物として用いることができる。
中でも、重合性化合物としては、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としてはKAYARAD D−330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としてはKAYARAD D−320;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD D−310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としてはKAYARAD DPHA;日本化薬株式会社製)、多官能アクリレート(市販品としてはKAYARAD RP−1040;日本化薬株式会社製)及びこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造が好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。以下に好ましい重合性化合物の態様を示す。
重合性化合物としては、多官能モノマーであって、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸基を有していてもよい。エチレン性化合物が、上記のように混合物である場合のように未反応のカルボキシル基を有するものであれば、これをそのまま利用することができるが、必要において、上述のエチレン性化合物のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を導入してもよい。この場合、使用される非芳香族カルボン酸無水物の具体例としては、無水テトラヒドロフタル酸、アルキル化無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アルキル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸が挙げられる。
本発明において、酸基を有するモノマーとしては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた多官能モノマーが好ましく、 特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、M−510、M−520などが挙げられる。
これらのモノマーは1種を単独で用いてもよいが、製造上、単一の化合物を用いることは難しいことから、2種以上を混合して用いてもよい。また、必要に応じてモノマーとして酸基を有しない多官能モノマーと酸基を有する多官能モノマーを併用してもよい。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸基が上記範囲に入るように調整することが好ましい。
また、重合性モノマーとして、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体を含有することも好ましい態様である。
カプロラクトン構造を有する多官能性単量体としては、その分子内にカプロラクトン構造を有する限り特に限定されるものではないが、例えば、トリメチロールエタン、ジトリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセロール、トリメチロールメラミン等の多価アルコールと、(メタ)アクリル酸及びε−カプロラクトンをエステル化することにより得られる、ε−カプロラクトン変性多官能(メタ)アクリレートを挙げることができる。なかでも下記一般式(Z−1)で表されるカプロラクトン構造を有する多官能性単量体が好ましい。
一般式(Z−1)中、6個のRは全てが下記一般式(Z−2)で表される基であるか、又は6個のRのうち1〜5個が下記一般式(Z−2)で表される基であり、残余が下記一般式(Z−3)で表される基である。
一般式(Z−2)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、mは1又は2の数を示し、「*」は結合手であることを示す。
一般式(Z−3)中、Rは水素原子又はメチル基を示し、「*」は結合手であることを示す。)
このようなカプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、例えば、日本化薬(株)からKAYARAD DPCAシリーズとして市販されており、DPCA−20(上記式(Z−1)〜(Z−3)においてm=1、式(Z−2)で表される基の数=2、Rが全て水素原子である化合物)、DPCA−30(同式、m=1、式(Z−2)で表される基の数=3、Rが全て水素原子である化合物)、DPCA−60(同式、m=1、式(Z−2)で表される基の数=6、Rが全て水素原子である化合物)、DPCA−120(同式においてm=2、式(Z−2)で表される基の数=6、Rが全て水素原子である化合物)等を挙げることができる。
本発明において、カプロラクトン構造を有する多官能性単量体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、本発明における特定モノマーとしては、下記一般式(Z−4)又は(Z−5)で表される化合物の群から選択される少なくとも1種であることも好ましい。
前記一般式(Z−4)及び(Z−5)中、Eは、各々独立に、−((CH)yCHO)−、又は−((CH)yCH(CH)O)−を表し、yは、各々独立に0〜10の整数を表し、Xは、各々独立に、アクリロイル基、メタクリロイル基、水素原子、又はカルボキシル基を表す。
前記一般式(Z−4)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は3個又は4個であり、mは各々独立に0〜10の整数を表し、各mの合計は0〜40の整数である。但し、各mの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
前記一般式(ii)中、アクリロイル基及びメタクリロイル基の合計は5個又は6個であり、nは各々独立に0〜10の整数を表し、各nの合計は0〜60の整数である。但し、各nの合計が0の場合、Xのうちいずれか1つはカルボキシル基である。
前記一般式(Z−4)中、mは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各mの合計は、2〜40の整数が好ましく、2〜16の整数がより好ましく、4〜8の整数が特に好ましい。
前記一般式(Z−5)中、nは、0〜6の整数が好ましく、0〜4の整数がより好ましい。
また、各nの合計は、3〜60の整数が好ましく、3〜24の整数がより好ましく、6〜12の整数が特に好ましい。
また、一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)中の−((CH)yCHO)−又は−((CH)yCH(CH)O)−は、酸素原子側の末端がXに結合する形態が好ましい。
前記一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物は1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。特に、一般式(ii)において、6個のX全てがアクリロイル基である形態が好ましい。
また、一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物の重合性化合物中における全含有量としては、20質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましい。
前記一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物は、従来公知の工程である、ペンタエリスリト−ル又はジペンタエリスリト−ルにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを開環付加反応により開環骨格を結合する工程と、開環骨格の末端水酸基に、例えば(メタ)アクリロイルクロライドを反応させて(メタ)アクリロイル基を導入する工程と、から合成することができる。各工程は良く知られた工程であり、当業者は容易に一般式(i)又は(ii)で表される化合物を合成することができる。
前記一般式(Z−4)又は一般式(Z−5)で表される化合物の中でも、ペンタエリスリトール誘導体及び/又はジペンタエリスリトール誘導体がより好ましい。
具体的には、下記式(a)〜(f)で表される化合物(以下、「例示化合物(a)〜(f)」ともいう。)が挙げられ、中でも、例示化合物(a)、(b)、(e)、(f)が好ましい。
一般式(Z−4)、(Z−5)で表される重合性化合物の市販品としては、例えばサートマー社製のエチレンオキシ鎖を4個有する4官能アクリレートであるSR−494、日本化薬株式会社製のペンチレンオキシ鎖を6個有する6官能アクリレートであるDPCA−60、イソブチレンオキシ鎖を3個有する3官能アクリレートであるTPA−330などが挙げられる。
また、重合性化合物としては、特公昭48−41708号、特開昭51−37193号、特公平2−32293号、特公平2−16765号に記載されているようなウレタンアクリレート類や、特公昭58−49860号、特公昭56−17654号、特公昭62−39417号、特公昭62−39418号記載のエチレンオキサイド系骨格を有するウレタン化合物類も好適である。更に、重合性化合物として、特開昭63−277653号、特開昭63−260909号、特開平1−105238号に記載される、分子内にアミノ構造やスルフィド構造を有する付加重合性化合物類を用いることによって、非常に感光スピードに優れた硬化性組成物を得ることができる。
重合性化合物の市販品としては、ウレタンオリゴマーUAS−10、UAB−140(山陽国策パルプ社製)、UA−7200」(新中村化学社製、DPHA−40H(日本化薬社製)、UA−306H、UA−306T、UA−306I、AH−600、T−600、AI−600(共栄社製)などが挙げられる。
これらの重合性化合物について、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、着色組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。例えば、感度の観点では、1分子あたりの不飽和基含量が多い構造が好ましく、多くの場合は2官能以上が好ましい。また、着色硬化膜の強度を高める観点では、3官能以上のものがよく、4官能以上のものが好ましく、さらに5官能以上のものが好ましい。更に、異なる官能数・異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。さらに、3官能以上のものでエチレンオキサイド鎖長の異なる重合性化合物を併用することも好ましい。
また、着色組成物に含有される他の成分(例えば、光重合開始剤、着色剤(顔料)、バインダーポリマー等)との相溶性、分散性に対しても、重合性化合物の選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、支持体などの硬質表面との密着性を向上させる観点で特定の構造を選択することもあり得る。
本発明の着色組成物中における重合性化合物の含有量は、着色組成物中の固形分に対して0.1質量%〜90質量%が好ましく、1.0質量%〜80質量%がさらに好ましく、2.0質量%〜70質量%が特に好ましい。
(界面活性剤)
本発明の着色組成物は、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
特に、本発明の着色組成物は、フッ素系界面活性剤を含有することで、塗布液として調製したときの液特性(特に、流動性)がより向上することから、塗布厚の均一性や省液性をより改善することができる。
即ち、フッ素系界面活性剤を含有する着色組成物を適用した塗布液を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
フッ素系界面活性剤中のフッ素含有率は、3質量%〜40質量%が好適であり、より好ましくは5質量%〜30質量%であり、特に好ましくは7質量%〜25質量%である。フッ素含有率がこの範囲内であるフッ素系界面活性剤は、塗布膜の厚さの均一性や省液性の点で効果的であり、着色組成物中における溶解性も良好である。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、同F780、同F781(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤として具体的には、グリセロール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン並びにそれらのエトキシレート及びプロポキシレート(例えば、グリセロールプロポキシレート、グリセリンエトキシレート等)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル(BASF社製のプルロニックL10、L31、L61、L62、10R5、17R2、25R2、テトロニック304、701、704、901、904、150R1)、ソルスパース20000(日本ルーブリゾール(株)製)等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤として具体的には、フタロシアニン誘導体(商品名:EFKA−745、森下産業(株)製)、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo.75、No.90、No.95(共栄社化学(株)製)、W001(裕商(株)製)等が挙げられる。
アニオン系界面活性剤として具体的には、W004、W005、W017(裕商(株)社製)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、東レ・ダウコーニング(株)製「トーレシリコーンDC3PA」、「トーレシリコーンSH7PA」、「トーレシリコーンDC11PA」,「トーレシリコーンSH21PA」,「トーレシリコーンSH28PA」、「トーレシリコーンSH29PA」、「トーレシリコーンSH30PA」、「トーレシリコーンSH8400」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「TSF−4440」、「TSF−4300」、「TSF−4445」、「TSF−4460」、「TSF−4452」、信越シリコーン株式会社製「KP341」、「KF6001」、「KF6002」、ビックケミー社製「BYK307」、「BYK323」、「BYK330」等が挙げられる。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
着色組成物は、界面活性剤を含有してもしなくても良いが、含有する場合、界面活性剤の添加量は、着色組成物の全質量に対して、0.001質量%〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜1.0質量%である。
(硬化剤)
硬化性化合物としてエポキシ樹脂を使用する場合、硬化剤を添加することが好ましい。エポキシ樹脂の硬化剤は種類が非常に多く、性質、樹脂と硬化剤の混合物との可使時間、粘度、硬化温度、硬化時間、発熱などが使用する硬化剤の種類によって非常に異なるため、硬化剤の使用目的、使用条件、作業条件などによって適当な硬化剤を選ばねばならない。硬化剤に関しては、垣内弘編「エポキシ樹脂(昇晃堂)」第5章に詳しく解説されている。以下、硬化剤の例を示す。
触媒的に作用するものとしては、第三アミン類、三フッ化ホウ素−アミンコンプレックス、エポキシ樹脂の官能基と化学量論的に反応するものとして、ポリアミン、酸無水物等;また、常温硬化のものとして、ジエチレントリアミン、ポリアミド樹脂、中温硬化のものの例としてジエチルアミノプロピルアミン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;高温硬化の例として、無水フタル酸、メタフェニレンジアミン等がある。また化学構造別にみるとアミン類では、脂肪族ポリアミンとしてはジエチレントリアミン;芳香族ポリアミンとしてはメタフェニレンジアミン;第三アミンとしてはトリス(ジメチルアミノメチル)フェノール;酸無水物としては無水フタル酸、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三フッ化ホウ素−モノエチルアミンコンプレックス;合成樹脂初期縮合物としてはフェノール樹脂、その他ジシアンジアミド等が挙げられる。
これら硬化剤は、加熱によりエポキシ基と反応し、重合することによって架橋密度が上がり硬化するものである。薄膜化のためには、バインダー、硬化剤とも極力少量の方が好ましく、特に硬化剤に関しては熱硬化性化合物に対して35質量%以下、好ましくは30質量%以下、さらに好ましくは25質量%以下とすることが好ましい。
(硬化触媒)
着色剤濃度の高い組成を実現するためには、硬化剤との反応による硬化のほか、主としてエポキシ基同士の反応による硬化が有効である。このため、硬化剤は用いず、硬化触媒を使用することもできる。硬化触媒の添加量としては、エポキシ当量が150〜200程度のエポキシ樹脂に対して、質量基準で1/10〜1/1000程度、好ましくは1/20〜1/500程度さらに好ましくは1/30〜1/250程度のわずかな量で硬化させることが可能である。
(重合禁止剤)
本発明の着色組成物においては、該着色組成物の製造中又は保存中において、重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために、少量の重合禁止剤を添加することが望ましい。
本発明に用いうる重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。
重合禁止剤の添加量は、全組成物の質量に対して、約0.01質量%〜約5質量%が好ましい。
(シランカップリング剤)
本発明の着色組成物には、更なる基板との密着性向上の観点から、シランカップリング剤を使用することができる。
シランカップリング剤は、無機材料と化学結合可能な加水分解性基としてアルコキシシリル基を有するものが好ましい。また有機樹脂との間で相互作用もしくは結合形成して親和性を示す基を有することが好ましく、そのような基としては(メタ)アクリロイル基、フェニル基、メルカプト基、グリシジル基、オキセタニル基を有するものが好ましく、その中でも(メタ)アクリロイル基又はグリシジル基を有するものが好ましい。
即ち、本発明に用いるシランカップリング剤としては、アルコキシシリル基と、(メタ)アクリロイル基又はエポキシ基と、を有する化合物であることが好ましく、具体的には下記構造の(メタ)アクリロイル−トリメトキシシラン化合物、グリシジル−トリメトキシシラン化合物等が挙げられる。
また、本発明におけるシランカップリング剤は、一分子中に少なくとも2種の反応性の異なる官能基を有するシラン化合物も好ましく、特に、官能基としてアミノ基とアルコキシ基とを有するものが好ましい。このようなシランカップリング剤としては、例えば、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル−メチルジメトキシシラン(信越化学工業社製商品名 KBM−602)、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル−トリメトキシシラン(信越化学工業社製商品名 KBM−603、信越化学工業社製)、N−β−アミノエチル−γ−アミノプロピル−トリエトキシシラン(信越化学工業社製商品名 KBE−602)、γ−アミノプロピル−トリメトキシシラン(信越化学工業社製商品名 KBM−903)、γ−アミノプロピル−トリエトキシシラン(信越化学工業社製商品名 KBE−903)等がある。
シランカップリング剤を用いる場合の添加量としては、本発明に用いられる着色組成物中の全固形分中、0.1質量%〜5.0質量%の範囲であることが好ましく、0.2質量%〜3.0質量%がより好ましい。
上記したように、本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物は、該着色組成物から得られる膜厚0.6μmを有する膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であり、該膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下である。
前記膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であり、前記膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下であるという物性は、どのような手段によって達成されても良いが、この物性に対する支配的要因は、着色顔料の含有量である。よって、本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物に関して上述したように、着色組成物の全固形分に対する着色顔料の含有量を60質量%以上にするとともに、必要に応じて、着色顔料の種類、及び、着色顔料以外の成分の種類・含有量を微調整することにより、上記物性は、好適に達成される。特に、着色組成物において、着色顔料以外の成分の含有量を、上記した好ましい含有量範囲内とすることで、上記した光透過率に関する物性をより容易に達成できる。
<着色組成物の調製方法>
本発明の着色組成物の好ましい調製方法について説明する。但し、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の着色組成物は、着色顔料としての顔料粒子を微粒子化し、且つその粒子サイズ分布をシャープにした顔料を用いる方法が好適である。具体的には、平均粒子径が0.01μm程度であり、且つ粒子径が0.01±0.005μmの範囲にある顔料粒子を75質量%以上含んで構成される顔料を用いる方法が好ましい。顔料の粒子サイズ分布を上述の範囲に調整するためには、顔料の分散方法が特に重要となる。そのような分散方法としては、例えば、ニーダーや二本ロールなどのロールミルを用いて高粘度状態で分散する乾式分散(混練分散処理)と三本ロールやビーズミル等を用いて比較的低粘度状態で分散する湿式分散(微分散処理)とを組合せた分散方法が挙げられる。また、前記分散方法においては、2種以上の顔料を共分散したり、混練分散処理時には、溶剤を使用しないか若しくは使用量をできるだけ少なくしたり、各種分散剤を用いるのも好ましい。更に、ソルベントショックを和らげるために樹脂成分を前記混練分散処理時と微分散処理時とに分けて添加(2分割使用)したりすることが好ましく、また、混練分散処理から微分散処理に移行する際に顔料粒子が再凝集するのを防止するために溶解性に優れた樹脂成分を用いるのが好ましい。更に、微分散処理時に使用するビーズミルのビーズに高硬度のセラミックスを使用したり、粒径の小さいビーズを使用したりする手段も有効である。尚、前記樹脂成分としては、例えば、上述のアルカリ可溶性樹脂を用いることができる。
特に、熱硬化性化合物がエポキシ化合物である場合、このようにして得られた顔料の分散物又は染料の溶液に熱硬化性化合物と硬化触媒や硬化剤とを添加、あるいは既にバインダーが熱硬化性化合物である場合には、硬化触媒や硬化剤を添加して熱硬化機能を付与し、必要に応じて溶剤を添加することで本発明における着色組成物を調製することが好ましい。
<フィルターろ過>
本発明の着色組成物は、異物の除去や欠陥の低減などの目的で、フィルターで濾過することが好ましい。
フィルターろ過に用いるフィルターとしては、従来からろ過用途等に用いられているフィルターであれば特に限定されることなく用いることができる。
前記フィルターの材質の例としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度、超高分子量を含む);等が挙げられる。これら素材の中でもポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)が好ましい。
前記フィルターの孔径には特に限定はないが、例えば0.01〜20.0μm程度であり、好ましくは0.01〜5μm程度であり、さらに好ましくは0.01〜2.0μm程度である。
フィルターの孔径を上記範囲とすることにより、微細な粒子をより効果的に取り除くことができ、濁度をより低減することができる。
ここで、フィルターの孔径は、フィルタメーカーの公称値を参照することができる。市販のフィルターとしては、例えば、日本ポール株式会社、アドバンテック東洋株式会社、日本インテグリス株式会社(旧日本マイクロリス株式会社)又は株式会社キッツマイクロフィルタ等が提供する各種フィルタの中から選択することができる。
前記フィルターろ過では、2種以上のフィルターを組み合わせて用いてもよい。
例えば、まず第1のフィルターを用いてろ過を行い、次に、第1のフィルターとは孔径が異なる第2のフィルターを用いてろ過を行うことができる。
その際、第1のフィルターでのフィルタリング及び第2のフィルターでのフィルタリングは、それぞれ、1回のみでもよいし、2回以上行ってもよい。
第2のフィルターは、上述した第1のフィルターと同様の材料等で形成されたものを使用することができる。
<カラーフィルタ及びその製造方法>
本発明のカラーフィルタは、これを構成するパターンのうち、少なくとも一種のパターンが、上記した本発明の着色組成物から形成された着色パターンである。本発明のカラーフィルタは、少なくとも一種のパターンが、上記した本発明の着色組成物から形成された着色パターンであれば特に制限されるものではないが、好ましくは以下に示す本発明のカラーフィルタの製造方法により作製される。
本発明のカラーフィルタの製造方法は、既述の本発明の着色組成物(第1の着色組成物とも言う)を用いて第1の着色層を形成する。
ここで、第1着色層は、本発明の着色組成物により形成されているため、上述したように、色分離が非常に優れた緑色層となっている。
更に、後に詳細に述べる、第1着色層に対してドライエッチングを行う工程によって緑色画素を形成しても、緑色層における分光特性と、緑色画素における分光特性との差が小さく、緑色層が発現する優れた色分離特性を、緑色画素に確実に引き継ぐことができる。その結果、最終的に得られるカラーフィルタの性能を優れたものにできる。
特に、例えば厚みが0.7μm以下及び/又は画素パターンサイズ(正方パターンにおける一辺)が2μm以下(例えば0.5〜2.0μm)となるような微小サイズが求められる固体撮像素子用のカラーフィルタを作製するのに有効である。
ここで、固体撮像素子について、一例として図1を参照して略説する。
図1に示すように、固体撮像素子10は、シリコン基板上に設けられた受光素子(フォトダイオード)42、カラーフィルタ13、平坦化膜14、マイクロレンズ15等から構成される。本発明においては、平坦化膜14は必ずしも設ける必要はない。なお、図1では、各部を明確にするため、相互の厚みや幅の比率は無視して一部誇張して表示している。
支持体としては、シリコン基板のほか、カラーフィルタに用いられるものであれば特に制限はなく、例えば、液晶表示素子等に用いられるソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス及びこれらに透明導電膜を付着させたものや、固体撮像素子等に用いられる光電変換素子基板、例えば酸化膜、窒化シリコン等が挙げられる。また、これら支持体とカラーフィルタ13との間には本発明を損なわない限り中間層などを設けてもよい。
シリコン基板上には、Pウエル41を有し、このPウエルの表面の一部にフォトダイオード42を有している。フォトダイオード42は、Pウエルの表面の一部にPやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより形成される。また、シリコン基板のPウエル41の表面であって前記一部とは異なる領域には、フォトダイオード42よりN型不純物濃度の高い不純物拡散層43を有している。この不純物拡散層43は、PやAs等のN型不純物をイオン注入した後、熱処理を行うことにより形成され、フォトダイオード42が入射光を受けることにより発生した電荷を転送する浮遊拡散層の役割を果たす。ウエル41をP型不純物層、フォトダイオード42及び不純物拡散層43をN型不純物層とする以外にも、ウエル41をN型不純物層、フォトダイオード42及び不純物拡散層43をP型不純物層として実施することもできる。
Pウエル41、フォトダイオード42、及び不純物拡散層43上には、SiO又はSiO/SiN/SiO等の絶縁膜47を有しており、この絶縁膜47上にはポリSi、タングステン、タングステンシリサイド、Al、Cu等からなる電極44が設けられている。電極44は、ゲートMOSトランジスタのゲートの役割を果たし、フォトダイオード42に発生した電荷を不純物拡散層43に転送するための転送ゲートとしての役割を果たすことができる。さらに、電極44の上方には、配線層45が形成されている。配線層45の更に上方には、BPSG膜46、P−SiN膜48を有している。BPSG膜46とP−SiN膜48の界面がフォトダイオード42の上方で下に湾曲する形状になるように形成されており、入射光を効率よくフォトダイオード42に導くための層内レンズの役割を果たす。BPSG膜46上には、P−SiN膜48表面又は画素領域以外の凹凸部を平坦化する目的で平坦化膜層49が形成されている。
この平坦化膜層49上にカラーフィルタ13が形成されている。なお、以下の説明では、領域を区切らずにシリコン基板上に形成されている着色膜(いわゆるベタ膜)を「着色(着色感放射線性)層」といい、パターン状に領域を区切って形成されている着色膜(例えば、ストライプ状にパターニングされている膜等)を「着色パターン」という。また、着色パターンのうち、カラーフィルタ13を構成する要素となっている着色パターン(例えば、正方形や長方形にパターン化された着色パターン等)を「着色(赤色、緑色、青色)画素」という。
カラーフィルタ13は、2次元配列された複数の緑色画素(第1色画素)20G、赤色画素(第2色画素)20R、及び青色画素(第3色画素)20Bから構成されている。各着色画素20R,20G,20Bは、それぞれ受光素子42の上方位置に形成されている。緑色画素20Gが市松模様に形成されるとともに、青色画素20B及び赤色画素20Rは、各緑色画素20Gの間に形成されている。なお、図1では、カラーフィルタ13が3色の画素から構成されていることを説明するために、各着色画素20R,20G,20Bを1列に並べて表示している。
平坦化膜14は、カラーフィルタ13の上面を覆うように形成されており、カラーフィルタ表面を平坦化している。なお、カラーフィルタの製造方法の最終段階において、平坦化処理を行なう場合には、必ずしもこの平坦化層は必要ではない。
マイクロレンズ15は、凸面を上にして配置された集光レンズであり、平坦化膜14(平坦化膜を有しない場合はカラーフィルタ)の上方でかつ受光素子42の上方に設けられている。各マイクロレンズ15は、被写体からの光を効率良く各受光素子42へ導く。
次に、本発明の第1〜第5の実施形態に係るカラーフィルタの製造方法について説明する。
本発明の第1の実施形態に係るカラーフィルタの製造方法においては、先ず、図2の概略断面図に示すように、第1着色組成物によって第1着色層11を形成する(工程(ア))。ここで、第1着色組成物は、既述の本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物である。よって、第1着色層11は緑色透過層となる。
第1着色層11の形成は、着色組成物を支持体上に回転塗布、スリット塗布、スプレー塗布等の塗布方法により塗布し、乾燥させて着色層を形成することにより行なえる。
ここでの第1着色層11の厚みとしては、0.3〜1μmの範囲が好ましく、0.35〜0.8の範囲がより好ましく、0.35〜0.7μmの範囲がより好ましい。
第1着色組成物が硬化性化合物を含有している場合、ホットプレート、オーブン等の加熱装置により、第1着色層11を加熱して、硬化させることが好ましい。加熱温度は、120℃〜250℃であることが好ましく、160℃〜230℃であることがより好ましい。加熱時間は、加熱手段により異なるが、ホットプレート上で加熱する場合、通常3〜30分間程度であり、オーブン中で加熱する場合、通常、30〜90分間程度である。
次いで、第1着色層11に貫通孔群が形成されるようにドライエッチングによりパターニングする(工程(イ))。これにより第1の着色パターンを形成する。この手法によれば、着色感放射線性組成物により第1着色層を形成し、当該第1着色層を露光、現像することによって貫通孔群を設ける場合と比較して、所望の形状の貫通孔群をより確実に設けることができる。これは、組成物の全固形分に対する着色剤の含有量が60質量%以上とされた着色感放射線性組成物においては、組成物中に現像能に寄与する成分を添加できる余地が限られてくるため、確実なパターニングが困難になるためである。
第1着色パターンは、支持体上に第1色目として設けられる着色パターンでもよいし、場合によっては、既設のパターンを有する支持体上に例えば第2色目あるいは第3色目以降のパターンとして設けられる着色パターンでもよい。
ドライエッチングは、第1着色層11を、パターニングされたフォトレジスト層をマスクとしてエッチングガスを用いて行うことができる。例えば、図3の概略断面図に示すように、先ず、第1着色層11の上にフォトレジスト層51を形成する。
具体的には、着色層上にポジ型又はネガ型の感放射線性組成物を塗布し、これを乾燥させることによりフォトレジスト層を形成する。フォトレジスト層51の形成においては、更にプリベーク処理を施すことが好ましい。特に、フォトレジストの形成プロセスとしては、露光後の加熱処理(PEB)、現像後の加熱処理(ポストベーク処理)を実施する形態が望ましい。
フォトレジストとしては、例えば、ポジ型の感放射線性組成物が用いられる。このポジ型の感放射線性組成物としては、紫外線(g線、h線、i線)、エキシマー・レーザー等を含む遠紫外線、電子線、イオンビームおよびX線等の放射線に感応するポジ型フォトレジスト用に好適なポジ型レジスト組成物が使用できる。放射線のうち、g線、h線、i線が好ましく、中でもi線が好ましい。
具体的には、ポジ型の感放射線性組成物として、キノンジアジド化合物及びアルカリ可溶性樹脂を含有する組成物が好ましい。キノンジアジド化合物及びアルカリ可溶性樹脂を含有するポジ型の感放射線性組成物は、500nm以下の波長の光照射によりキノンジアジド基が分解してカルボキシル基を生じ、結果としてアルカリ不溶状態からアルカリ可溶性になることを利用するものである。このポジ型フォトレジストは解像力が著しく優れているので、ICやLSI等の集積回路の作製に用いられている。キノンジアジド化合物としては、ナフトキノンジアジド化合物が挙げられる。
フォトレジスト層51の厚みとしては、0.1〜3μmが好ましく、0.2〜2.5μmが好ましく、0.3〜2μmが更に好ましい。なお、フォトレジスト層51の塗布は、既述の第1着色層11における塗布方法を用いて好適に行なえる。
次いで、図4の概略断面図に示すように、このフォトレジスト層51を露光、現像することにより、レジスト貫通孔群51Aが設けられたレジストパターン(パターニングされたフォトレジスト層)52を形成する。
レジストパターン52の形成は、特に制限なく、従来公知のフォトリソグラフィーの技術を適宜最適化して行なうことができる。露光、現像によりフォトレジスト層51に、レジスト貫通孔群51Aが設けられることによって、次のエッチングで用いられるエッチングマスクとしてのレジストパターン52が、第1着色層11上に設けられる。
フォトレジスト層51の露光は、所定のマスクパターンを介して、ポジ型又はネガ型の感放射線性組成物に、g線、h線、i線等、好ましくはi線で露光を施すことにより行なうことができる。露光後は、現像液で現像処理することにより、着色パターンを形成しようとする領域に合わせてフォトレジストが除去される。
前記現像液としては、着色剤を含む第1着色層には影響を与えず、ポジレジストの露光部及びネガレジストの未硬化部を溶解するものであればいずれも使用可能であり、例えば、種々の有機溶剤の組み合わせやアルカリ性の水溶液を用いることができる。アルカリ性の水溶液としては、アルカリ性化合物を濃度が0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%となるように溶解して調製されたアルカリ性水溶液が好適である。アルカリ性化合物は、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム,硅酸ナトリウム、メタ硅酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、ジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等が挙げられる。尚、アルカリ性水溶液を現像液として用いた場合は、一般に現像後に水で洗浄処理が施される。
次に、図5の概略断面図に示すように、レジストパターン52をエッチングマスクとして、第1着色層11に貫通孔群120が形成されるようにドライエッチングによりパターニングする。これにより、第1着色パターン12が形成される。ここで、貫通孔群120は、第1貫通孔部分群121と第2貫通孔部分群122とを有している。
貫通孔群120は、第1着色層11に、市松状に設けられている。よって、第1着色層11に貫通孔群120が設けられてなる第1着色パターン12は、複数の四角形状の第1着色画素を市松状に有している。
具体的には、ドライエッチングは、レジストパターン52をエッチングマスクとして、第1着色層11をドライエッチングする。ドライエッチングの代表的な例としては、特開昭59−126506号、特開昭59−46628号、同58−9108号、同58−2809号、同57−148706号、同61−41102号などの公報に記載の方法がある。
ドライエッチングとしては、パターン断面をより矩形に近く形成する観点や支持体へのダメージをより低減する観点から、以下の形態で行なうのが好ましい。
フッ素系ガスと酸素ガス(O)との混合ガスを用い、支持体が露出しない領域(深さ)までエッチングを行なう第1段階のエッチングと、この第1段階のエッチングの後に、窒素ガス(N)と酸素ガス(O)との混合ガスを用い、好ましくは支持体が露出する領域(深さ)付近までエッチングを行なう第2段階のエッチングと、支持体が露出した後に行なうオーバーエッチングとを含む形態が好ましい。以下、ドライエッチングの具体的手法、並びに第1段階のエッチング、第2段階のエッチング、及びオーバーエッチングについて説明する。
ドライエッチングは、下記手法により事前にエッチング条件を求めて行なう。
(1)第1段階のエッチングにおけるエッチングレート(nm/min)と、第2段階のエッチングにおけるエッチングレート(nm/min)とをそれぞれ算出する。
(2)第1段階のエッチングで所望の厚さをエッチングする時間と、第2段階のエッチングで所望の厚さをエッチングする時間とをそれぞれ算出する。
(3)前記(2)で算出したエッチング時間に従って第1段階のエッチングを実施する。(4)前記(2)で算出したエッチング時間に従って第2段階のエッチングを実施する。あるいはエンドポイント検出でエッチング時間を決定し、決定したエッチング時間に従って第2段階のエッチングを実施してもよい。
(5)前記(3)、(4)の合計時間に対してオーバーエッチング時間を算出し、オーバーエッチングを実施する。
前記第1段階のエッチング工程で用いる混合ガスとしては、被エッチング膜である有機材料を矩形に加工する観点から、フッ素系ガス及び酸素ガス(O)を含むことが好ましい。また、第1段階のエッチング工程は、支持体が露出しない領域までエッチングする形態にすることで、支持体のダメージを回避することができる。
また、前記第2段階のエッチング工程及び前記オーバーエッチング工程は、第1段階のエッチング工程でフッ素系ガス及び酸素ガスの混合ガスにより支持体が露出しない領域までエッチングを実施した後、支持体のダメージ回避の観点から、窒素ガス及び酸素ガスの混合ガスを用いてエッチング処理を行なうのが好ましい。
第1段階のエッチング工程でのエッチング量と、第2段階のエッチング工程でのエッチング量との比率は、第1段階のエッチング工程でのエッチング処理による矩形性を損なわないように決定することが重要である。なお、全エッチング量(第1段階のエッチング工程でのエッチング量と第2段階のエッチング工程でのエッチング量との総和)中における後者の比率は、0%より大きく50%以下である範囲が好ましく、10〜20%がより好ましい。エッチング量とは、被エッチング膜の残存する膜厚のことをいう。
また、エッチングは、オーバーエッチング処理を含むことが好ましい。オーバーエッチング処理は、オーバーエッチング比率を設定して行なうことが好ましい。また、オーバーエッチング比率は、初めに行なうエッチング処理時間より算出することが好ましい。オーバーエッチング比率は任意に設定できるが、フォトレジストのエッチング耐性と被エッチングパターンの矩形性維持の点で、エッチング工程におけるエッチング処理時間の30%以下であることが好ましく、5〜25%であることがより好ましく、10〜15%であることが特に好ましい。
次いで、図6の概略断面図に示すように、エッチング後に残存するレジストパターン(すなわちエッチングマスク)52を除去する。レジストパターン52の除去は、レジストパターン52上に剥離液又は溶剤を付与して、レジストパターン52を除去可能な状態にする工程と、レジストパターン52を洗浄水を用いて除去する工程とを含むことが好ましい。
レジストパターン52上に剥離液又は溶剤を付与し、レジストパターン52を除去可能な状態にする工程としては、例えば、剥離液又は溶剤を少なくともレジストパターン52上に付与し、所定の時間停滞させてパドル現像する工程を挙げることができる。剥離液又は溶剤を停滞させる時間としては、特に制限はないが、数十秒から数分であることが好ましい。
また、レジストパターン52を洗浄水を用いて除去する工程としては、例えば、スプレー式又はシャワー式の噴射ノズルからレジストパターン52に洗浄水を噴射して、レジストパターン52を除去する工程を挙げることができる。洗浄水としては、純水を好ましく用いることができる。また、噴射ノズルとしては、その噴射範囲内に支持体全体が包含される噴射ノズルや、可動式の噴射ノズルであってその可動範囲が支持体全体を包含する噴射ノズルを挙げることができる。噴射ノズルが可動式の場合、レジストパターン52を除去する工程中に支持体中心部から支持体端部までを2回以上移動して洗浄水を噴射することで、より効果的にレジストパターン52を除去することができる。
剥離液は、一般には有機溶剤を含有するが、無機溶媒を更に含有してもよい。有機溶剤としては、例えば、1)炭化水素系化合物、2)ハロゲン化炭化水素系化合物、3)アルコール系化合物、4)エーテル又はアセタール系化合物、5)ケトン又はアルデヒド系化合物、6)エステル系化合物、7)多価アルコール系化合物、8)カルボン酸又はその酸無水物系化合物、9)フェノール系化合物、10)含窒素化合物、11)含硫黄化合物、12)含フッ素化合物が挙げられる。剥離液としては、含窒素化合物を含有することが好ましく、非環状含窒素化合物と環状含窒素化合物とを含むことがより好ましい。
非環状含窒素化合物としては、水酸基を有する非環状含窒素化合物であることが好ましい。具体的には、例えば、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、N−エチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、N−ブチルエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられ、好ましくはモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンであり、より好ましくはモノエタノールアミン(HNCH
CHOH)である。また、環状含窒素化合物としては、イソキノリン、イミダゾール
、N−エチルモルホリン、ε−カプロラクタム、キノリン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、ピペラジン、ピペリジン、ピラジン、ピリジン、ピロリジン、N−メチル−2−ピロリドン、N−フェニルモルホリン、2,4−ルチジン、2,6−ルチジンなどが挙げられ、好ましくは、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチルモルホリンであり、より好ましくはN−メチル−2−ピロリドン(NMP)である。
剥離液は、非環状含窒素化合物と環状含窒素化合物とを含むことが好ましいが、中でも、非環状含窒素化合物として、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンから選ばれる少なくとも1種と、環状含窒素化合物として、N−メチル−2−ピロリドン及びN−エチルモルホリンから選ばれる少なくとも1種とを含むことがより好ましく、モノエタノールアミンとN−メチル−2−ピロリドンとを含むことが更に好ましい。
剥離液で除去するときには、第1着色パターン12の上に形成されたレジストパターン52が除去されていればよく、第1着色パターン12の側壁にエッチング生成物であるデポ物が付着している場合でも、該デポ物が完全に除去されていなくてもよい。デポ物とは、エッチング生成物が着色層の側壁に付着し堆積したものをいう。
剥離液としては、非環状含窒素化合物の含有量が、剥離液100質量部に対して9質量部以上11質量部以下であって、環状含窒素化合物の含有量が、剥離液100質量部に対して65質量部以上70質量部以下であるものが望ましい。また、剥離液は、非環状含窒素化合物と環状含窒素化合物との混合物を純水で希釈したものが好ましい。
次いで、図7の概略断面図に示すように、第1貫通孔部分群121及び第2貫通孔部分群122における各貫通孔の内部に第2着色感放射線性組成物を埋設させて、複数の第2着色画素が形成されるように、第1着色層(すなわち、第1着色層11に貫通孔群120が形成されてなる第1着色パターン12)上に第2着色感放射線性組成物により第2着色感放射線性層21を積層する(工程(ウ))。これにより、第1着色層11の貫通孔群120の中に、複数の第2着色画素を有する第2着色パターン22が形成されるここで、第2着色画素は四角形状の画素となっている。第2着色感放射線性層21の形成は、既述の第1着色層11を形成する方法と同様にして行なえる。
ここでの第2着色感放射線性層21の厚みとしては、0.3〜1μmの範囲が好ましく、0.35〜0.8の範囲がより好ましく、0.35〜0.7μmの範囲がより好ましい。
そして、第2着色感放射線性層21の、第1着色層11に設けられた第1貫通孔部分群121に対応する位置21Aを露光し、現像することによって、第2着色感放射線性層21と、第2貫通孔部分群122の各貫通孔の内部に設けられた複数の第2着色画素22Rとを除去する(工程(エ))(図8の概略断面図を参照)。
次いで、図9の概略断面図に示すように、第2貫通孔部分群122における各貫通孔の内部に第3着色感放射線性組成物を埋設させて、複数の第3着色画素が形成されるように、第1着色層(すなわち、第1貫通孔部分群121の中に第2着色パターン22が形成されてなる第1着色パターン12)上に第3着色感放射線性組成物により第3着色感放射線性層31を形成する(工程(オ))。これにより、第1着色層11の第2貫通孔部分群122の中に、複数の第3着色画素を有する第3着色パターン32が形成される。ここで、第3着色画素は四角形状の画素となっている。第3着色感放射線性層31の形成は、既述の第1着色層11を形成する方法と同様にして行なえる。
ここでの第3着色感放射線性層31の厚みとしては、0.3〜1μmの範囲が好ましく、0.35〜0.8の範囲がより好ましく、0.35〜0.7μmの範囲がより好ましい。
そして、第3着色感放射線性層31の、第1着色層11に設けられた第2貫通孔部分群122に対応する位置31Aを露光し、現像することによって、第3着色感放射線性層31を除去することで、図10の概略断面図に示すように、第1着色パターン12と、第2着色パターン22と、第3着色パターン32とを有するカラーフィルタ100が製造される(工程(カ))。
次に、本発明の第2及び第3の実施形態に係るカラーフィルタの製造方法について説明する。
本発明の第2及び第3の実施形態に係るカラーフィルタの製造方法においては、先ず、上記した第1の実施形態の工程(ア)と同様に、既述の本発明の着色組成物(第1着色組成物)を用いて第1着色層を形成する。
次いで、第1着色層に、貫通孔群として複数の第1貫通孔が形成されるようにドライエッチングしてパターニングする(工程(イ))。これにより第1着色パターンを形成する。
ドライエッチングは、第1着色層11を、パターニングされたフォトレジスト層をマスクとしてエッチングガスを用いて行うことができる。第1の実施形態と同様、例えば、図2の概略断面図に示すように、先ず、第1着色層11の上にフォトレジスト層51を形成する。フォトレジスト層の形成方法、フォトレジスト層の材料及び好ましい厚みは、第1の実施形態で述べたものと同様である。
第2及び第3の実施形態においては、図11の概略断面図に示すように、このフォトレジスト層51を露光、現像することにより、複数のレジスト貫通孔51A’が設けられたレジストパターン(パターニングされたフォトレジスト層)52’を形成する。
レジストパターン52’の形成は、特に制限なく、従来公知のフォトリソグラフィーの技術を適宜最適化して行なうことができる。露光、現像によりフォトレジスト層51に、複数のレジスト貫通孔51Aが設けられることによって、次のエッチングで用いられるエッチングマスクとしてのレジストパターン52’が、第1着色層11上に設けられる。
次に、図12の概略断面図に示すように、レジストパターン52’をエッチングマスクとして、第1着色層11に複数の第1貫通孔121が形成されるようにドライエッチングしてパターニングする。これにより、第1着色パターン12’が形成される。第1貫通孔121は、第1実施形態における第1貫通孔部分群121に相当するものである。よって、第1着色層11に形成される複数の第1貫通孔121は四角形状であることが好ましい。
フォトレジスト層の形成、露光及び現像することによりパターニングしてレジストパターン52’を得る方法及びその好ましい態様、ドライエッチングの方法及びその好ましい態様は、第1の実施形態において記載した方法及びその好ましい態様と同様である。
次いで、図13の概略断面図に示すように、エッチング後に残存するレジストパターン(すなわちエッチングマスク)52’を除去することが好ましい。レジストパターン52’の除去は、第1の実施形態で述べたレジストパターン52の除去と同様して行うことができる。
次いで、図14の概略断面図に示すように、第1貫通孔121の各々の内部に第2着色組成物を埋設させて、複数の第2着色画素が形成されるように、第1着色層11上に、第2着色組成物による第2着色層21’を積層する(工程(ウ’))。これにより、第1着色層11の複数の第1貫通孔121の中に、複数の第2着色画素を有する第2着色パターン22が形成される。
ここで、第2着色画素は四角形状の画素となっていることが好ましい。第2着色層21’の形成は、既述の第1着色層11を形成する方法と同様にして行なえる。
ここでの第2着色層21’の厚みの好ましい範囲は、第1の実施形態における第2着色感放射線性層の厚みの好ましい範囲と同様である。
次に、第1貫通孔とは別の複数の第2貫通孔が第1着色層に形成されるようにドライエッチングによりパターニングして、複数の第1着色画素を形成する(工程(エ’))。
そして、工程(エ’)を行う前、又は、工程(エ’)を行った後に、平坦化処理する工程(エ’’)を行う。
工程(エ’)を行う前に平坦化処理する工程(エ’’)を行うか、又は工程(エ’)を行った後に平坦化処理する工程(エ’’)を行うかの違いにより2つの実施態様がある。以下、工程(エ’)を行う前に平坦化処理する工程(エ’)を行う態様を第2の実施態様、工程(エ’)を行った後に平坦化処理する工程(エ’’)を行う態様を第3の実施態様という。
まず、本発明のカラーフィルタの製造方法における工程(エ’)を行う前、かつ、前記第2着色層を積層する工程(ウ’)の後に平坦化処理を行う第2の実施態様について説明する。
第2の実施態様においては、第1貫通孔とは別の複数の第2貫通孔が第1着色層に形成されるようにドライエッチングによりパターニングして、複数の第1着色画素を形成する工程(エ’)を行う前に、第2着色層を前記第1着色層が少なくとも露出するまで平坦化処理する工程(エ’’)を行う。
これにより、図14の概略断面図に示される第2着色層21’を除去することができる。図15の概略断面図は、図14の概略断面図における第2着色層21が平坦化処理により除去された状態を示している。
平坦化処理としては、製造工程の簡略化や製造コストの観点から、全面をドライエッチングするエッチバック処理、又は全面を化学的・機械的に研磨する化学的機械的研磨(Chemical Mechanical Polishing;CMP)処理等の研磨処理などが挙げられる。
研磨(CMP)処理に用いるスラリーとしては、粒径10〜100nmのSiO砥粒を0.5〜20質量%含有させたpH9〜11の水溶液を用いることが好ましい。研磨パッドとしては、連続発砲ウレタン等の軟質タイプを好ましく用いることができる。前述のスラリー及び研磨パッドを使用して、スラリー流量:50〜250ml/min、ウエハ圧:0.2〜5.0psi、リテーナーリング圧:1.0〜2.5psiの条件により研磨することができる。また、研磨処理が終了した後、被研磨面を精密洗浄処理する洗浄工程、脱水ベーク(好ましくは、100〜200℃で1〜5分間)処理(脱水処理)を施す脱水処理工程を行なう。
次に、工程(エ’)は、図16の概略断面図に示すように、露光及び現像することによりフォトレジスト層をパターニングして複数のレジスト貫通孔51Cが設けられたレジストパターン52”を得る工程と、図17の概略断面図に示すように、レジストパターン52”をエッチングマスクとして第1着色層11をドライエッチングする工程とにより、行うことができる。これにより、第1着色パターン12’に、複数の第2貫通孔122が形成される。その結果、第1着色層11に複数の第1貫通孔121と複数の第2貫通孔122が市松状に設けられ、得られる第1着色パターン12は、複数の四角形状の第1着色画素を有することになる。
フォトレジスト層の形成、露光及び現像することによりパターニングしてレジストパターン52”を得る方法及びその好ましい態様、ドライエッチングの方法及びその好ましい態様は、第1の実施形態において記載した方法及びその好ましい態様と同様である。
そして、図8の概略断面図に示すように、エッチング後に残存するレジストパターン(すなわちエッチングマスク)52”を除去する。レジストパターン52”の除去の態様としては、レジストパターン52’の除去について前述した方法と同様に行うことができる。
次に、工程(エ’)を行った後、かつ、後述の第3着色感放射線性層を積層する工程(オ)の前に平坦化処理を行う第3の実施態様について説明する。
第3の実施態様においては、工程(エ’)は、図18の概略断面図に示すように、露光及び現像することによりフォトレジスト層をパターニングして複数のレジスト貫通孔51Bが設けられたレジストパターン52”’を得る工程と、図19の概略断面図に示すように、前記レジストパターン52”’をエッチングマスクとして第1着色層11をドライエッチングする工程とにより、行うことができる。これにより、第1着色パターン12’に、複数の第2貫通孔122が形成される。その結果、第1着色層11に複数の第1貫通孔121と複数の第2貫通孔122が市松状に設けられ、得られる第1着色パターン12は、複数の四角形状の第1着色画素を有することになる。
フォトレジスト層の形成、露光及び現像することによりパターニングしてレジストパターン52”’を得る方法及びその好ましい態様、ドライエッチングの方法及びその好ましい態様としては前述した方法及びその好ましい態様と同様である。
そして、図20の概略断面図に示すように、エッチング後に残存するレジストパターン(すなわちエッチングマスク)52”’を除去する。レジストパターン52”’の除去方法としては、レジストパターン52’の除去について前述した方法と同様に行うことができる。
その後、平坦化処理を行うことにより、図20の概略断面図に示される第2着色層21’を除去することができる。これにより、図20の概略断面図における第2着色層21’が平坦化処理により除去され、第1又は第2の実施態様と同様に図8の概略断面図に示した状態が得られる。
平坦化処理の方法及び好ましい態様としては前述の通りである。
次いで、上述の第2又は第3の実施態様で得られた、図8の概略断面図に示すような複数の第2貫通孔122が形成された第1着色層11について、第1の実施形態と同様、図9の概略断面図に示すように、第2貫通孔122の各々の内部に第3着色感放射線性組成物を埋設させて、複数の第3着色画素が形成されるように、第1着色層(すなわち、第1貫通孔部分群121の中に第2着色パターン22が形成されてなる第1着色パターン12)上に、第3着色感放射線性組成物による第3着色感放射線性層31を積層する(工程(オ))。これにより、第1着色層11の複数の第2貫通孔122の中に、複数の第3の着色画素を有する第3着色パターン32が形成される。
ここで、第3着色画素は四角形状の画素となっていることが好ましい。第3着色感放射線性層31の形成は、既述の第1着色層11を形成する方法と同様にして行なえる。
ここでの第3着色感放射線性層31の厚みの好ましい範囲は、第1の実施形態における第3着色感放射線性層31の厚みの好ましい範囲と同様である。
そして、第1の実施形態と同様、第3着色感放射線性層31の、第1着色層11に設けられた第2貫通孔122に対応する位置31Aを露光し、現像することによって、第3着色感放射線性層31を除去する(工程(カ))。これにより、図10の概略断面図に示すように、第1着色パターン12と、第2着色パターン22と、第3着色パターン32とを有するカラーフィルタ100が製造される。
次に、本発明の第4の実施形態に係るカラーフィルタの製造方法について説明する。
本発明の第4の実施形態においては、第2の実施形態と同様の方法により、図8の概略断面図に示すような第1着色層、すなわち、第1貫通孔部分群(複数の第1貫通孔)121の中に第2着色パターン22が形成されるとともに、複数の第2貫通孔122が形成されてなる第1着色パターン12を形成する。
次いで、図21の概略断面図に示すように、第2貫通孔122の各々の内部に第3着色組成物を埋設させて、複数の第3着色画素が形成されるように、第1着色層(すなわち、第1貫通孔部分群121の中に第2着色パターン22が形成されてなる第1着色パターン12)上に、第3着色組成物による第3着色層31’を積層する工程(オ’)を行う。これにより、第1着色層11の複数の第2貫通孔122の中に、複数の第3着色画素を有する第3着色パターン32が形成される。
ここで、第3着色画素は四角形状の画素となっていることが好ましい。第3着色層31の形成は、既述の第1着色層11を形成する方法と同様にして行なえる。
ここでの第3着色層31’の厚みの好ましい範囲は、第1の実施形態における第3着色感放射線性層31の厚みの好ましい範囲と同様である。
次いで、第1着色層(すなわち、第1貫通孔部分群121の中に第2着色パターン22が、第2貫通孔部分群122の中に第3着色パターン32がそれぞれ形成されてなる第1着色パターン12)上に積層された第3着色層31’を第1着色層が少なくとも露出するまで平坦化処理する工程を行い(工程(カ’))、除去する。
平坦化処理の方法及びその好ましい形態は、第2及び第3の実施形態において記載した方法及びその好ましい態様と同様である。
これにより、図10の概略断面図に示すように、第1着色パターン12と、第2着色パターン22と、第3着色パターン32とを有するカラーフィルタ100が製造される。
次に、本発明の第5の実施形態に係るカラーフィルタの製造方法について説明する。
本発明の第5の実施形態は、第4の実施形態における「第1貫通孔とは別の複数の第2貫通孔が第1着色層に形成されるようにドライエッチングによりパターニングして、複数の第1着色画素を形成する工程(工程(エ’))」を行う前に平坦化処理を行わない態様である。換言すれば、第5の実施形態において、上記工程(エ’)を行った直後は、第3実施形態で説明した図20の概略断面図の状態となる。
次いで、図22の概略断面図に示すように、第2貫通孔122の各々の内部に第3着色組成物を埋設させて、複数の第3着色画素が形成されるように、第1着色層(すなわち、第1貫通孔部分群121の中に第2着色パターン22が形成されてなる第1着色パターン12)上に、第2着色層21’と、第3着色組成物による第3着色層31”とからなる層を積層する(工程(オ’))。
ここで、第3着色画素は四角形状の画素となっていることが好ましい。第3着色層31の形成は、既述の第1着色層11を形成する方法と同様にして行なえる。
ここでの第3着色層31’’の厚みの好ましい範囲は、第1の実施形態における第3着色感放射線性層31の厚みの好ましい範囲と同様である。
そして、第1着色層(すなわち、第1貫通孔部分群121の中に第2着色パターン22が、第2貫通孔部分群122の中に第3着色パターン32がそれぞれ形成されてなる第1着色パターン12)上に積層された第2着色層21’と第3着色層31’’とからなる層を第1着色層が少なくとも露出するまで平坦化処理し(工程(カ’))、除去する。
これにより、図10の概略断面図に示すように、第1着色パターン12と、第2着色パターン22と、第3着色パターン32とを有するカラーフィルタ100が製造される。
平坦化処理の方法及びその好ましい形態は、第2及び第3の実施形態において記載した方法及びその好ましい態様と同様である。
上述した第2着色組成物(第2着色感放射線性組成物の形態も含む)、及び、第3着色組成物(第3着色感放射線性組成物の形態も含む)は、それぞれ、着色剤を含有する。着色剤は、本発明の着色組成物において上述したものを同様に挙げることができるが、第2着色画素及び第3着色画素の一方が赤色透過部であり、他方が青色透過部であることが好ましい。赤色透過部を形成するための着色組成物に含有される着色剤は、C.I.Pigment Orange 2,5,13,16,17:1,31,34,36,38,43,46,48,49,51,52,55,59,60,61,62,64,71,73、及び、C.I.Pigment Red 1,2,3,4,5,6,7,9,10,14,17,22,23,31,38,41,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,52:1,52:2,53:1,57:1,60:1,63:1,66,67,81:1,81:2,81:3,83,88,90,105,112,119,122,123,144,146,149,150,155,166,168,169,170,171,172,175,176,177,178,179,184,185,187,188,190,200,202,206,207,208,209,210,216,220,224,226,242,246,254,255,264,270,272,279から選択される1種以上であることが好ましく、青色透過部を形成するための着色組成物に含有される着色剤は、C.I.Pigment Violet 1,19,23,27,32,37,42、及び、C.I.Pigment Blue 1,2,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,22,60,64,66,79,80から選択される1種以上であることが好ましい。
第2着色組成物及び第3着色組成物は、各々、着色剤以外の成分として、上述した本発明の着色組成物における着色剤以外の成分を含有できる。着色剤以外の成分の着色組成物の全固形分に対する好ましい範囲は、上述した本発明の着色組成物における範囲と同様である。
また、第2着色感放射線性組成物、及び、第3着色感放射線性組成物は、それぞれ、ネガ型の感放射線性組成物が用いられることが好ましい。このネガ型の感放射線性組成物としては、紫外線(g線、h線、i線)、エキシマー・レーザー等を含む遠紫外線、電子線、イオンビームおよびX線等の放射線に感応するネガ型感放射線性組成物が使用できる。放射線のうち、g線、h線、i線が好ましく、中でもi線が好ましい。
具体的には、ネガ型の感放射線性組成物として、光重合開始剤、重合成分(重合性化合物)、及び、バインダー樹脂(アルカリ可溶性樹脂等)などを含有する組成物が好ましく、例えば、特開2005−326453号公報の段落番号[0017]〜[0064]に記載のものを挙げることができる。このようなネガ型の感放射線性組成物は、放射線の照射により、光重合開始剤が、重合性化合物の重合反応を開始させ、結果として、アルカリ可溶状態から、アルカリ不溶性になることを利用するものである。
第2着色感放射線性層21及び第3着色感放射線性層31に対する露光は、g線、h線、i線等、好ましくはi線で露光を施すことにより行なうことができる。
また、露光後に実施される現像は、通常、現像液で現像処理することにより行われる。
現像液としては、フォトレジスト層51に対する露光、現像において既述した現像液と同様のものを挙げることができる。
また、アルカリ性水溶液を現像液として用いた場合は、一般に現像後に水で洗浄処理が施される。
第2着色画素、及び、第3着色画素の各々において、着色剤の画素に対する含有量は、30質量%以上であることが好ましく、35質量%以上であることがより好ましく、40質量%以上であることが更に好ましい。また、着色剤の画素に対する含有量は、通常、90質量%以下であり、80質量%以下であることが好ましい。
すなわち、第2着色画素、及び、第3着色画素を形成するための着色組成物の全固形分に対する着色剤の含有量は、上記範囲内であることが好ましい。
第1着色画素、第2着色画素及び第3着色画素における一辺の長さ(画素が長方形である場合は短辺の長さであり、画素が正方形である場合は一辺の長さを指す)は、画像解像度の観点から、0.5〜1.7μmが好ましく、0.6〜1.5μmがより好ましい。
以上に説明した本発明のカラーフィルタの製造方法によれば、本発明の緑色フィルタ形成用着色組成物を用いることにより、緑色画素形成用の緑色層を色分離が非常に優れた状態で形成できる。また、緑色層にドライエッチングを適用して緑色画素を形成した場合に、緑色層における分光特性と、緑色画素における分光特性との差が小さく、緑色層が発現する優れた色分離特性を、緑色画素に確実に引き継ぐことができる。その結果、高性能のカラーフィルタを製造できる。
本発明の着色組成物から得られるカラーフィルタは、液晶表示装置(LCD)や固体撮像素子(例えば、CCD、CMOS等)用として好適に用いることができる。また電子ペーパーや有機EL等の画像表示デバイスにも好適に用いることができる。特に、本発明のカラーフィルタは、CCD、及びCMOS等の固体撮像素子用として好適に用いることができる。
また、本発明のカラーフィルタは、液晶表示装置用のカラーフィルタとしても好適である。このようなカラーフィルタを備えた液晶表示装置は、表示画像の色合いが良好で表示特性に優れた高画質画像を表示することができる。
表示装置の定義や各表示装置の詳細については、例えば「電子ディスプレイデバイス(佐々木 昭夫著、(株)工業調査会 1990年発行)」、「ディスプレイデバイス(伊吹 順章著、産業図書(株)平成元年発行)」などに記載されている。また、液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田 龍男編集、(株)工業調査会 1994年発行)」に記載されている。本発明が適用できる液晶表示装置に特に制限はなく、例えば、上記の「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載されている色々な方式の液晶表示装置に適用できる。
本発明のカラーフィルタは、カラーTFT方式の液晶表示装置に対して有用である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)1996年発行)」に記載されている。更に、本発明はIPSなどの横電界駆動方式、MVAなどの画素分割方式などの視野角が拡大された液晶表示装置や、STN、TN、VA、OCS、FFS、及びR−OCB等にも適用できる。
また、本発明のカラーフィルタは、明るく高精細なCOA(Color−filter On Array)方式にも供することが可能である。
COA方式により形成される着色層には、着色層上に配置されるITO電極と着色層の下方の駆動用基板の端子とを導通させるために、一辺の長さが1〜15μm程度の矩形のスルーホールあるいはコの字型の窪み等の導通路を形成する必要であり、導通路の寸法(即ち、一辺の長さ)を特に5μm以下にすることが好ましいが、本発明を用いることにより、5μm以下の導通路を形成することも可能である。これらの画像表示方式については、例えば、「EL、PDP、LCDディスプレイ−技術と市場の最新動向−(東レリサーチセンター調査研究部門 2001年発行)」の43ページなどに記載されている。
本発明の液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタ以外に、電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角保障フィルムなど様々な部材から構成される。本発明のカラーフィルタは、これらの公知の部材で構成される液晶表示素子に適用することができる。これらの部材については、例えば、「’94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島 健太郎 (株)シーエムシー 1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表 良吉(株)富士キメラ総研、2003年発行)」に記載されている。
バックライトに関しては、SID meeting Digest 1380(2005)(A.Konno et.al)や、月刊ディスプレイ 2005年12月号の18〜24ページ(島 康裕)、同25〜30ページ(八木隆明)などに記載されている。
本発明のカラーフィルタを液晶表示装置に用いると、従来公知の冷陰極管の三波長管と組み合わせたときに高いコントラストを実現できるが、更に、赤、緑、青のLED光源(RGB−LED)をバックライトとすることによって輝度が高く、また、色純度の高い色再現性の良好な液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。なお、各工程において、市販の処理液を用いた処理を行なう場合、特記しない限りメーカー指定の方法に従って各処理を行なった。
[実施例1〜11、比較例1〜6]
<緑色フィルタ形成用着色組成物の調製>
表1に示す成分を表1に示す溶剤に溶解させ、ビーズミルにより15時間混合・分散して、全固形分17質量%の緑色フィルタ形成用着色組成物を調製した。
表1に掲載した略号及び化合物は、次の通りである。
(着色顔料)
PG36: C.I.ピグメント・グリーン 36
PG58: C.I.ピグメント・グリーン 58
PY139: C.I.ピグメント・イエロー 139
PY150: C.I.ピグメント・イエロー 150
PY185: C.I.ピグメント・イエロー 185
(分散剤)
下記分散剤Aにおいて、各構造単位に併記される数値(主鎖繰り返し単位に併記される数値)は、当該構造単位の含有量〔質量%:(wt%)と記載〕を表す。側鎖の繰り返し部位に併記される数値は、当該繰り返し部位の繰り返し数を示す。
また、分散剤Bにおける3.5及び2.5は、それぞれ、括弧内で表される部分構造の数を表す。
(硬化性化合物)
EHPE3150:ダイセル化学工業株式会社製のエポキシ樹脂の商品名
(溶剤)
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
<ドライエッチングによる緑色パターン(緑色画素)形成工程>
(緑色層の形成)
ガラスウエハ上にスピンコータにて、実施例及び比較例の緑色フィルタ形成用着色組成物を膜厚0.6μmの塗布膜となるように塗布した後、100℃180秒間ホットプレートで乾燥し、乾燥した後、さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行うことで、緑色層を形成した。この緑色層の膜厚は0.6μmであった。
(マスク用レジストの塗布)
次いで、緑色層の上に、ポジ型フォトレジスト「FHi622BC」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を塗布し、プリベークを実施し、膜厚0.8μmのフォトレジスト層を形成した。
(マスク用レジストのパターン露光と現像)
続いて、フォトレジスト層を、i線ステッパー(キャノン(株)製)を用い、350mJ/cmの露光量でパターン露光し、フォトレジスト層の温度又は雰囲気温度が90℃となる温度で1分間、加熱処理を行なった。その後、現像液「FHD−5」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)で1分間の現像処理を行ない、さらに110℃で1分間のポストベーク処理を実施して、レジストパターンを形成した。このレジストパターンは、エッチング変換差(エッチングによるパターン幅の縮小)を考慮して、一辺1.25μmで形成された正方形状のレジスト膜が市松状に配列されてなるパターンである。
(ドライエッチング)
次に、レジストパターンをエッチングマスクとして、緑色層のドライエッチングを以下の手順で行った。
ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジーズ社製、U−621)にて、RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウエハバイアス:200W、チャンバーの内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をCF:80mL/min.、O:40mL/min.、Ar:800mL/min.として、80秒の第1段階のエッチング処理を実施した。
このエッチング条件での緑色層の削れ量は534nm(89%のエッチング量)となり、約58nmの残膜がある状態になった。
次いで、同一のエッチングチャンバーにて、RFパワー:600W、アンテナバイアス:100W、ウエハバイアス:250W、チャンバーの内部圧力:2.0Pa、基板温度:50℃、混合ガスのガス種及び流量をN:500mL/min.、O:50mL/min.、Ar:500mL/min.とし(N/O/Ar=10/1/10)、エッチングトータルでのオーバーエッチング率を20%として、第2段階エッチング処理、オーバーエッチング処理を実施した。
第2段階のエッチング条件での緑色層のエッチングレートは600nm/min以上であって、緑色層の残膜をエッチングするのに約10秒の時間を要した。第1段階のエッチング時間の80秒と第2段階のエッチング時間10秒を加算したものをエッチング時間と算出した。その結果、エッチング時間:80+10=90秒、オーバーエッチング時間:90×0.2=18秒になり、全エッチング時間は90+18=108秒に設定した。
上記条件でドライエッチングを行った後、フォトレジスト剥離液「MS230C」(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ社製)を使用して120秒間、剥離処理を実施してレジストパターンを除去し、更に純水による洗浄、スピン乾燥を実施した。その後、100℃で2分間の脱水ベーク処理を行った。以上により、一辺1.2μmの正方形状の緑色画素が市松状に配列されてなる緑色パターンを得た。
<評価方法>
(1)緑色層の光透過率測定
上記(緑色層の形成)において形成した緑色層の波長450nmにおける光透過率(以下、「Tl(450)」という)、及び、波長550nmにおける光透過率を、紫外可視近赤外分光光度計UV3600(島津製作所製)の分光光度計により測定した。測定結果を表1に示す。
(2)ドライエッチング後に形成された緑色画素の光透過率測定
上記(ドライエッチング)において形成した緑色画素の波長450nmにおける光透過率(以下、「Tp(450)」という)を、紫外可視近赤外分光光度計UV3600(島津製作所製)の分光光度計により測定した。|Tp(450)−Tl(450)|で表される光透過率変化量(%)を表2に示す。この変化量が少ないほど、緑色層における分光特性と、緑色画素における分光特性との差が小さく、緑色層が発現する色分離特性が、緑色画素により引き継がれていることを意味する。測定結果を表2に示す。
上記表1に示すように、比較例1の緑色フィルタ形成用着色組成物と比較して、実施例1〜11の緑色フィルタ形成用着色組成物によれば、着色組成物から得られた膜厚0.6μmを有する膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であり、該膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下であることにより、緑色画素形成用の緑色層を色分離が非常に優れた状態で形成することができた。
また、上記表2に示すように、比較例1の緑色フィルタ形成用着色組成物と比較して、実施例1〜11の緑色フィルタ形成用着色組成物によれば、緑色層の波長450nmにおける光透過率と、緑色画素の波長450nmにおける光透過率との差が小さく、緑色層が発現する優れた色分離特性を、緑色画素に確実に引き継げることができ、その結果、優れた性能を有するカラーフィルタを製造できることが分かった。この効果は、特に、着色顔料としてC.I.ピグメント・グリーン 58を用いた実施例5〜11において顕著であった。
(Red顔料分散液の調製)
顔料としてPigment Red254 8.3部、およびPigment Yellow139 3.7部と、顔料分散剤としてBYK−161(BYK社製)4.8部と、PGMEA 83.2部とからなる混合液を、ビーズミルにより15時間混合・分散して、Red顔料分散液R1を調製した。
(Blue顔料分散液の調製)
顔料としてPigment Blue15:6 9.5部、およびPigment Violet23 2.4部と、顔料分散剤としてBYK−161(BYK社製)5.6部と、PGMEA 82.5部とからなる混合液を、ビーズミルにより15時間混合・分散して、Blue顔料分散液B1を調製した。
(赤色フィルタ形成用着色感放射線性組成物の調製)
・顔料分散液:上記Red顔料分散液R1 51.2部
・光重合開始剤:IRGACURE OXE−01(BASF(株)製)
0.87部
・重合性化合物:KAYARAD RP−1040(日本化薬(株)製) 4.7部
・バインダー:ACA230AA (ダイセル化学工業(株)製) 7.4部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.002部
・添加剤:パイオニンD−6112−W(竹本油脂(株)製) 0.19部
・シランカップリング剤:KBM−602(信越化学(株)製)のシクロヘキサノン0.9%溶液 10.8部
・有機溶剤:PGMEA 14.3部
・有機溶剤:シクロヘキサノン 6.4部
・フッ素系界面活性剤:F−781(DIC(株)製)のシクロヘキサノン0.2%溶液
4.2部
(青色フィルタ形成用着色感放射線性組成物の調製)
・顔料分散液:上記Blue顔料分散液B1 51.2部
・光重合開始剤:IRGACURE OXE−01(BASF(株)製)
0.87部
・重合性化合物:KAYARAD RP−1040(日本化薬(株)製) 4.7部
・バインダー:ACA230AA (ダイセル化学工業(株)製) 7.4部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.002部
・添加剤:パイオニンD−6112−W(竹本油脂(株)製) 0.19部
・シランカップリング剤:KBM−602(信越化学(株)製)のシクロヘキサノン0.9%溶液 10.8部
・有機溶剤:PGMEA 14.3部
・有機溶剤:シクロヘキサノン 6.4部
・フッ素系界面活性剤:F−781(DIC(株)製)のシクロヘキサノン0.2%溶液
4.2部
上記<ドライエッチングによる緑色パターン(緑色画素)形成工程>において、各実施例の緑色フィルタ形成用着色組成物を用いることにより作成した、一辺1.2μmの正方形状の緑色画素が市松状に配列されてなる緑色パターンをそれぞれ準備し、この緑色パターンの各貫通孔の内部に赤色フィルタ形成用着色感放射線性組成物が埋設されるように、かつ、乾燥及びポストベーク後の厚みが0.40μmになるように、赤色フィルタ形成用着色感放射線性組成物を上記緑色パターン上に塗布し、緑色層上に赤色感放射線性層が形成されてなる積層カラーフィルタを得た(図7の状態に相当)。
このようにして得た積層カラーフィルタの赤色感放射線性層に対して、i線ステッパー(キャノン(株)製)を用い、350mJ/cmの露光量でパターン露光した。ここで、露光領域は、上記緑色パターンの市松模様において偶数列に位置する貫通孔に対応する領域(上記した、第2着色感放射線性層21の、第1着色層11に設けられた第1貫通孔部分群121に対応する位置21A(図7参照)に相当)である。
次いで、露光後の積層カラーフィルタをスピン・シャワー現像機(DW−30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の60%希釈液を用いて23℃で60秒間パドル現像を行った。その後、カラーフィルタを真空チャック方式で前記水平回転テーブルに固定し、回転装置によって該カラーフィルタを回転数50rpmで回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行い、その後スプレー乾燥した。
以上により、積層カラーフィルタにおける赤色感放射線性層と、上記緑色パターンの市松模様において奇数列に位置する貫通孔の内部に設けられた赤色画素とが除去されてなるカラーフィルタ前駆体(図8の状態に相当)を得た。
このカラーフィルタ前駆体の緑色画素に対して、上記した方法により波長450nmにおける光透過率を測定したところ、測定値は、上記したTp(450)の測定値とほぼ同等であった。
次に、カラーフィルタ前駆体の緑色パターンの各貫通孔の内部に青色フィルタ形成用着色感放射線性組成物が埋設されるように、かつ、乾燥及びポストベーク後の厚みが0.40μmになるように、青色フィルタ形成用着色感放射線性組成物を上記カラーフィルタ前駆体上に塗布し、緑色層上に青色感放射線性層が形成されてなる積層カラーフィルタを得た(図9の状態に相当)。
このようにして得た積層カラーフィルタの青色感放射線性層に対して、i線ステッパー(キャノン(株)製)を用い、350mJ/cmの露光量でパターン露光した。ここで、露光領域は、上記緑色パターンの市松模様において奇数列に位置する貫通孔に対応する領域(上記した、第3着色感放射線性層31の、第1着色層11に設けられた第2貫通孔部分群122に対応する位置31A(図9参照)に相当)である。
次いで、露光後の積層カラーフィルタをスピン・シャワー現像機(DW−30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、CD−2000(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)の60%希釈液を用いて23℃で60秒間パドル現像を行った。その後、カラーフィルタを真空チャック方式で前記水平回転テーブルに固定し、回転装置によって該カラーフィルタを回転数50rpmで回転させつつ、その回転中心の上方より純水を噴出ノズルからシャワー状に供給してリンス処理を行い、その後スプレー乾燥した。
以上により、積層カラーフィルタにおける青色感放射線性層が除去されてなるカラーフィルタ(図10の状態に相当)を得た。
このカラーフィルタの緑色画素に対して、上記した方法により波長450nmにおける光透過率を測定したところ、測定値は、上記したTp(450)の測定値とほぼ同等であった。
すなわち、上記のカラーフィルタ前駆体の製造後においても、上記の最終的なカラーフィルタの製造後においても、波長450nmにおける光透過率は、上記したTp(450)の測定値とほぼ同等であり、緑色層が発現する優れた色分離特性が、最終的に得られたカラーフィルタにおける緑色画素にまで確実に引き継がれていることが分かった。
10 固体撮像素子
11 第1着色層
12,12’ 第1着色パターン
13,100 カラーフィルタ
14 平坦化膜
15 マイクロレンズ
20G 緑色画素(第1色画素)
20R 赤色画素(第2色画素)
20B 青色画素(第3色画素)
21 第2着色感放射線性層
21A 第1貫通孔部分群121に対応する位置
21’ 第2着色層
22 第2着色パターン
22R 第2貫通孔部分群122の各貫通孔の内部に設けられた複数の第2着色画素
31 第3着色感放射線性層
31A 第2貫通孔部分群122に対応する位置
31’,31” 第3着色層
32 第3着色パターン
41 Pウエル
42 受光素子(フォトダイオード)
43 不純物拡散層
44 電極
45 配線層
46 BPSG膜
47 絶縁膜
48 P−SiN膜
49 平坦化膜層
51 フォトレジスト層
51A,51A’,51B,51C レジスト貫通孔
52,52’,52”,52”’ レジストパターン(パターニングされたフォトレジスト層)
120 貫通孔群
121 第1貫通孔部分群(第1貫通孔)
122 第2貫通孔部分群(第2貫通孔)

Claims (27)

  1. 着色顔料を含有する、緑色フィルタ形成用着色組成物であって、前記着色組成物の全固形分に対する前記着色顔料の含有量が60質量%以上であり、かつ、前記着色組成物から得られる膜厚0.6μmを有する膜の波長550nmにおける光透過率が80%以上であり、前記膜の波長450nmにおける光透過率が50%以下である、緑色フィルタ形成用着色組成物。
  2. 前記着色顔料として緑色顔料を含有する、請求項1に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
  3. 前記緑色顔料が、C.I.Pigment Green 7、C.I.Pigment Green 36、及び、C.I.Pigment Green 58からなる群から選択される1種以上である、請求項2に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
  4. 前記緑色顔料が、C.I.Pigment Green 58である、請求項3に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
  5. 前記着色顔料として黄色顔料を更に含有する請求項2〜4のいずれか1項に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
  6. 前記黄色顔料が、C.I.Pigment Yellow 139、C.I.Pigment Yellow 150、及び、C.I.Pigment Yellow 185からなる群から選択される1種以上である、請求項5に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
  7. ドライエッチングによるパターン形成方法用である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の緑色フィルタ形成用着色組成物。
  8. (ア)第1着色組成物による第1着色層を形成する工程、及び、
    (イ)前記第1着色層に貫通孔群が形成されるようにドライエッチングによりパターニングする工程、
    を有するカラーフィルタの製造方法であって、
    前記第1着色組成物が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の着色組成物である、着色組成物。
  9. 前記貫通孔群が、第1貫通孔部分群と第2貫通孔部分群とを有し、かつ、
    (ウ)前記第1貫通孔部分群及び前記第2貫通孔部分群における各貫通孔の内部に第2着色感放射線性組成物を埋設させて複数の第2着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第2着色感放射線性組成物による第2着色感放射線性層を積層する工程、
    (エ)前記第2着色感放射線性層の、前記第1着色層に設けられた第1貫通孔部分群に対応する位置を露光し、現像することによって、前記第2着色感放射線性層と、前記第1着色層に設けられた第2貫通孔部分群の各貫通孔の内部に形成された複数の第2着色画素とを除去する工程、
    (オ)前記第2貫通孔部分群における各貫通孔の内部に第3着色感放射線性組成物を埋設させて、複数の第3着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第3着色感放射線性組成物による第3着色感放射線性層を積層する工程、及び、
    (カ)前記第3着色感放射線性層の、前記第1着色層に設けられた第2貫通孔部分群に対応する位置を露光し、現像することによって、前記第3着色感放射線性層を除去する工程
    を更に有する、請求項8に記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. 前記貫通孔群が、複数の第1貫通孔であり、かつ、
    (ウ’)前記第1貫通孔の各々の内部に第2着色組成物を埋設させて複数の第2着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第2着色組成物による第2着色層を積層する工程、
    (エ’)前記第1貫通孔とは別の複数の第2貫通孔が前記第1着色層に形成されるようにドライエッチングによりパターニングして、複数の第1着色画素を形成する工程、
    (エ’’)前記第2着色層を前記第1着色層が少なくとも露出するまで平坦化処理する工程、
    (オ)前記第2貫通孔の各々の内部に第3着色感放射線性組成物を埋設させて複数の第3着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第3着色感放射線性組成物による第3着色感放射線性層を積層する工程、及び
    (カ)前記第3着色感放射線性層の、前記第1着色層に設けられた前記第2貫通孔に対応する位置を露光し、現像することによって、前記第3着色感放射線性層を除去する工程
    を更に有するカラーフィルタの製造方法であって、
    前記平坦化処理する工程(エ’’)は、前記第2着色層を積層する工程(ウ’)の後、前記ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の前に行われるか、又は、前記ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の後、前記第3着色感放射線性層を積層する工程(オ)の前に行われる、請求項8に記載のカラーフィルタの製造方法。
  11. 前記平坦化処理する工程(エ’’)が、前記第2着色層を積層する工程(ウ’)の後、前記ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の前に行われる、請求項10に記載のカラーフィルタの製造方法。
  12. 前記平坦化処理する工程(エ’’)が、前記ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の後、前記第3着色感放射線性層を積層する工程(オ)の前に行われる、請求項10に記載のカラーフィルタの製造方法。
  13. 前記ドライエッチングによるパターニング工程(イ’)及び(エ’)の各々において、前記第1着色層上に更にフォトレジスト層を形成する工程、
    露光及び現像することにより前記フォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程、及び
    前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記第1着色層をドライエッチングする工程
    を有する、請求項11に記載のカラーフィルタの製造方法。
  14. 前記ドライエッチングによるパターニング工程(イ’)においては、前記第1着色層上に、前記パターニング工程(エ’)においては、前記第2着色層上に、それぞれ、更にフォトレジスト層を形成する工程、
    露光及び現像することにより前記フォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程、及び
    前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記着色層をドライエッチングする工程
    を有する、請求項12に記載のカラーフィルタの製造方法。
  15. 前記平坦化処理する工程(エ’’)が、エッチバック処理又は化学的機械的研磨処理により行われる、請求項10〜14のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  16. 前記貫通孔群が、複数の第1貫通孔であり、かつ、
    (ウ’)前記第1貫通孔の各々の内部に第2着色組成物を埋設させて複数の第2着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第2着色組成物による第2着色層を積層する工程、
    (エ’)前記第1貫通孔とは別の複数の第2貫通孔が前記第1着色層に形成されるようにドライエッチングによりパターニングして、前記複数の第1着色画素を形成する工程、
    (オ’)前記第2貫通孔の各々の内部に第3着色組成物を埋設させて複数の第3着色画素が形成されるように、前記第1着色層上に、前記第3着色組成物による第3着色層を含む1層以上の着色層を積層する工程、及び
    (カ’)前記第1着色層上に積層された1層以上の着色層を前記第1着色層が少なくとも露出するまで平坦化処理する工程
    を有する、請求項8に記載のカラーフィルタの製造方法。
  17. 前記第2着色層を積層する工程(ウ’)の後、ドライエッチングによるパターニング工程(エ’)の前に、(エ’’)前記第2着色層を前記第1着色層が少なくとも露出するまで平坦化処理する工程を更に有し、前記工程(オ’)及び(カ’)における前記第1着色層上に積層された1層以上の着色層が前記第3着色層である、請求項16に記載のカラーフィルタの製造方法。
  18. 前記平坦化処理工程(エ’’)が、エッチバック処理又は化学的機械的研磨処理により行われる、請求項17に記載のカラーフィルタの製造方法。
  19. 前記工程(オ’)及び(カ’)における前記第1着色層上に積層された1層以上の着色層が前記第2着色層と前記第3着色層とからなる層である、請求項16に記載のカラーフィルタの製造方法。
  20. 前記ドライエッチングによるパターニング工程(イ)及び(エ’)の各々において、前記第1着色層上に更にフォトレジスト層を形成する工程、
    露光及び現像することにより前記フォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程、及び
    前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記第1着色層をドライエッチングする工程
    を有する、請求項17に記載のカラーフィルタの製造方法。
  21. 前記ドライエッチングによるパターニング工程(イ)においては、前記第1着色層上に、前記パターニング工程(エ’)においては、前記第2着色層上に、それぞれ、更にフォトレジスト層を形成する工程、
    露光及び現像することにより前記フォトレジスト層をパターニングしてレジストパターンを得る工程、及び
    前記レジストパターンをエッチングマスクとして前記第1着色層をドライエッチングする工程
    を有する、請求項19に記載のカラーフィルタの製造方法。
  22. 前記平坦化処理工程(カ’)が、エッチバック処理又は化学的機械的研磨処理により行われる、請求項16〜21のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  23. 前記第1着色層が緑色透過層である、請求項8〜22のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  24. 前記第2着色画素及び前記第3着色画素の一方が赤色透過部であり、他方が青色透過部である、請求項9〜23のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  25. 前記第2着色画素に対する前記着色剤の含有量が30質量%以上であり、前記第3着色画素に対する前記着色剤の含有量が30質量%以上である、請求項9〜23のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法。
  26. 請求項8〜25のいずれか1項に記載のカラーフィルタの製造方法により得られるカラーフィルタ。
  27. 請求項26に記載のカラーフィルタを有する固体撮像素子。
JP2011190185A 2011-08-31 2011-08-31 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子 Active JP5941635B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011190185A JP5941635B2 (ja) 2011-08-31 2011-08-31 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子
TW101131352A TWI557441B (zh) 2011-08-31 2012-08-29 著色組成物、使用其的彩色濾光片的製造方法、彩色濾光片及固態影像裝置
KR1020147005209A KR101617237B1 (ko) 2011-08-31 2012-08-31 착색 조성물, 이것을 이용한 컬러 필터의 제조 방법, 컬러 필터 및 고체 촬상 소자
PCT/JP2012/072827 WO2013032034A1 (en) 2011-08-31 2012-08-31 Colored composition, method of producing color filter using the same, color filter and solid-state imaging device
US14/172,239 US9664827B2 (en) 2011-08-31 2014-02-04 Colored composition, method of producing color filter using the same, color filter and solid-state imaging device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011190185A JP5941635B2 (ja) 2011-08-31 2011-08-31 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013054080A true JP2013054080A (ja) 2013-03-21
JP5941635B2 JP5941635B2 (ja) 2016-06-29

Family

ID=47756493

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011190185A Active JP5941635B2 (ja) 2011-08-31 2011-08-31 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子

Country Status (5)

Country Link
US (1) US9664827B2 (ja)
JP (1) JP5941635B2 (ja)
KR (1) KR101617237B1 (ja)
TW (1) TWI557441B (ja)
WO (1) WO2013032034A1 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015135476A (ja) * 2013-12-16 2015-07-27 Jsr株式会社 着色組成物、着色硬化膜及び表示素子
WO2015122372A1 (ja) * 2014-02-14 2015-08-20 富士フイルム株式会社 着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、および、画像表示装置
WO2015146804A1 (ja) * 2014-03-26 2015-10-01 富士フイルム株式会社 着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、および、画像表示装置
KR20160098033A (ko) * 2015-01-16 2016-08-18 제이에스알 가부시끼가이샤 감방사선성 착색 조성물, 착색 패턴, 그의 형성 방법 및 액정 표시 소자
KR20160105500A (ko) 2014-02-14 2016-09-06 후지필름 가부시키가이샤 착색 조성물, 경화막, 컬러 필터, 패턴 형성 방법, 컬러 필터의 제조 방법, 고체 촬상 소자, 및 화상 표시 장치
JP2018107324A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 凸版印刷株式会社 固体撮像素子およびその製造方法
WO2018123884A1 (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 凸版印刷株式会社 固体撮像素子及びその製造方法
JP2018107327A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 凸版印刷株式会社 固体撮像素子およびその製造方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015026708A (ja) 2013-07-26 2015-02-05 株式会社東芝 固体撮像装置および固体撮像装置の製造方法
JP6512777B2 (ja) * 2014-08-29 2019-05-15 キヤノン株式会社 カラーフィルタアレイの形成方法、撮像装置の製造方法
KR102335628B1 (ko) * 2015-12-28 2021-12-03 동우 화인켐 주식회사 착색 감광성 수지 조성물, 이를 이용하여 제조된 컬러필터 및 화상 표시 장치
JP6704337B2 (ja) * 2015-12-28 2020-06-03 住友化学株式会社 着色感光性樹脂組成物、カラーフィルタ及びそれを含む表示装置
CN107026121A (zh) * 2017-05-17 2017-08-08 京东方科技集团股份有限公司 阵列基板的制备方法、阵列基板及显示装置
JP2019087545A (ja) * 2017-11-01 2019-06-06 凸版印刷株式会社 固体撮像素子及びその製造方法
JP2019130457A (ja) * 2018-01-30 2019-08-08 イビデン株式会社 フィルタ膜

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006349828A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Fujifilm Holdings Corp カラーフィルタの製造方法
JP2008046584A (ja) * 2006-07-19 2008-02-28 Fujifilm Corp カラーフィルタの製造方法
JP2008248120A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Fujifilm Corp 顔料分散組成物、硬化性組成物、並びにカラーフィルタ及びその製造方法
WO2009116442A1 (ja) * 2008-03-17 2009-09-24 富士フイルム株式会社 顔料分散組成物、着色感光性組成物、光硬化性組成物、カラーフィルタ、液晶表示素子、及び固体撮像素子
JP2009227839A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Fujifilm Corp 顔料分散組成物、光硬化性組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、および固体撮像素子

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08220743A (ja) 1995-02-10 1996-08-30 Mitsubishi Chem Corp カラーフィルターレジスト溶液
JP4857569B2 (ja) 2005-02-10 2012-01-18 凸版印刷株式会社 固体撮像素子及びその製造方法
KR100934513B1 (ko) 2005-02-10 2009-12-29 도판 인사츠 가부시키가이샤 고체 촬상 소자 및 그 제조 방법
JP4835065B2 (ja) 2005-08-05 2011-12-14 凸版印刷株式会社 撮像素子の製造方法
JP2010085701A (ja) 2008-09-30 2010-04-15 Fujifilm Corp カラーフィルタの製造方法
JP5757925B2 (ja) * 2011-08-31 2015-08-05 富士フイルム株式会社 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子
JP5757924B2 (ja) * 2011-08-31 2015-08-05 富士フイルム株式会社 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006349828A (ja) * 2005-06-14 2006-12-28 Fujifilm Holdings Corp カラーフィルタの製造方法
JP2008046584A (ja) * 2006-07-19 2008-02-28 Fujifilm Corp カラーフィルタの製造方法
JP2008248120A (ja) * 2007-03-30 2008-10-16 Fujifilm Corp 顔料分散組成物、硬化性組成物、並びにカラーフィルタ及びその製造方法
WO2009116442A1 (ja) * 2008-03-17 2009-09-24 富士フイルム株式会社 顔料分散組成物、着色感光性組成物、光硬化性組成物、カラーフィルタ、液晶表示素子、及び固体撮像素子
JP2009227839A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Fujifilm Corp 顔料分散組成物、光硬化性組成物、カラーフィルタ、液晶表示装置、および固体撮像素子

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015135476A (ja) * 2013-12-16 2015-07-27 Jsr株式会社 着色組成物、着色硬化膜及び表示素子
WO2015122372A1 (ja) * 2014-02-14 2015-08-20 富士フイルム株式会社 着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、および、画像表示装置
KR20160105500A (ko) 2014-02-14 2016-09-06 후지필름 가부시키가이샤 착색 조성물, 경화막, 컬러 필터, 패턴 형성 방법, 컬러 필터의 제조 방법, 고체 촬상 소자, 및 화상 표시 장치
KR20160105850A (ko) 2014-02-14 2016-09-07 후지필름 가부시키가이샤 착색 조성물, 경화막, 컬러 필터, 패턴 형성 방법, 컬러 필터의 제조 방법, 고체 촬상 소자, 및 화상 표시 장치
US9650493B2 (en) 2014-02-14 2017-05-16 Fujifilm Corporation Coloring composition, cured film, color filter, pattern forming method, method for manufacturing color filter, solid-state imaging device, and image display device
KR101827778B1 (ko) 2014-03-26 2018-02-09 후지필름 가부시키가이샤 착색 조성물, 경화막, 컬러 필터, 패턴 형성 방법, 컬러 필터의 제조 방법, 고체 촬상 소자, 및 화상 표시 장치
WO2015146804A1 (ja) * 2014-03-26 2015-10-01 富士フイルム株式会社 着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、および、画像表示装置
JP2015187211A (ja) * 2014-03-26 2015-10-29 富士フイルム株式会社 着色組成物、硬化膜、カラーフィルタ、パターン形成方法、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、および、画像表示装置
KR20160098033A (ko) * 2015-01-16 2016-08-18 제이에스알 가부시끼가이샤 감방사선성 착색 조성물, 착색 패턴, 그의 형성 방법 및 액정 표시 소자
KR102141926B1 (ko) 2015-01-16 2020-08-06 제이에스알 가부시끼가이샤 감방사선성 착색 조성물, 스페이서, 그의 형성 방법 및 액정 표시 소자
JP2018107324A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 凸版印刷株式会社 固体撮像素子およびその製造方法
WO2018123884A1 (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 凸版印刷株式会社 固体撮像素子及びその製造方法
JP2018107327A (ja) * 2016-12-27 2018-07-05 凸版印刷株式会社 固体撮像素子およびその製造方法
KR20190099051A (ko) * 2016-12-27 2019-08-23 도판 인사츠 가부시키가이샤 고체 촬상 소자 및 그 제조 방법
TWI749137B (zh) * 2016-12-27 2021-12-11 日商凸版印刷股份有限公司 固態攝影元件及其製造方法
US11205671B2 (en) 2016-12-27 2021-12-21 Toppan Printing Co., Ltd. Solid-state image sensor and method of manufacturing the same
KR102471568B1 (ko) * 2016-12-27 2022-11-29 도판 인사츠 가부시키가이샤 고체 촬상 소자 및 그 제조 방법

Also Published As

Publication number Publication date
US9664827B2 (en) 2017-05-30
KR20140068904A (ko) 2014-06-09
WO2013032034A1 (en) 2013-03-07
JP5941635B2 (ja) 2016-06-29
KR101617237B1 (ko) 2016-05-02
TWI557441B (zh) 2016-11-11
US20140151614A1 (en) 2014-06-05
TW201314276A (zh) 2013-04-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5941635B2 (ja) 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子
JP5757925B2 (ja) 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子
US9632222B2 (en) Method for manufacturing a color filter, color filter and solid-state imaging device
JP5657442B2 (ja) 着色感放射線性組成物、パターンの形成方法、カラーフィルタ及びそのカラーフィルタの製造方法、並びに、固体撮像素子
JP5743588B2 (ja) 着色感放射線性組成物、パターンの形成方法、カラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、および固体撮像素子
JP5728336B2 (ja) カラーフィルタの製造方法、及び固体撮像素子の製造方法
JP6147135B2 (ja) 着色感光性樹脂組成物、硬化膜、カラーフィルタ、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子、および画像表示装置
JP2013077009A (ja) カラーフィルタ用着色感放射線性組成物、パターンの形成方法、カラーフィルタ、及びその製造方法、並びに固体撮像素子
JP6166997B2 (ja) 感光性樹脂組成物、赤外線透過フィルタおよびその製造方法、赤外線センサならびにカラーフィルタ。
JP5757924B2 (ja) 着色組成物、並びに、これを用いたカラーフィルタの製造方法、カラーフィルタ、及び、固体撮像素子
EP2420871A1 (en) Polymerizable composition for color filter, color filter, and solid imaging element
JP2013231878A (ja) 硬化層又は硬化パターンの形成方法、及び、カラーフィルタの製造方法、並びに、これらを用いて製造されるカラーフィルタ、固体撮像素子、及び、液晶表示装置
JP5679860B2 (ja) 着色感放射線性組成物、カラーフィルタ及びそのカラーフィルタの製造方法、並びに、固体撮像素子
JP2013054079A (ja) 光硬化性組成物、カラーフィルタ及びその製造方法、並びに固体撮像素子
JP5726514B2 (ja) 着色感放射線性組成物、カラーフィルタおよびその製造方法、固体撮像素子、並びに液晶表示装置
JP2013210542A (ja) カラーフィルタの製造方法、並びにこれを用いて製造されるカラーフィルタ、固体撮像素子、及び液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20131209

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140902

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150407

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150604

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151006

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160426

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5941635

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250