JP2013052939A - 用紙後処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙に確実に折り目を付けることのできる用紙後処理装置を提供する。
【解決手段】用紙束Pに、第1折ローラー506によって折り目が付けられる。その後、ヒーターユニット560によって、用紙束Pの折り目を付けられた部分が、所定時間加熱される。その後、ヒーターユニット560は、用紙束Pの搬送経路から退避するように、移動する。
【選択図】図10

Description

本発明は、用紙後処理装置に関し、特に、用紙やその束に対して中綴じや折り目を付ける等の後処理を施す用紙後処理装置に関する。
従来から、用紙に折り目を付す装置が種々開示されている。このような装置では、板状の部材で折り目を付す部分をローラに押し込み、そして、ローラで挟み込むことにより用紙に折り目が付される。そして、このような装置において、確実に折り目を付すための技術が種々提案されている。
たとえば、特許文献1(特開2006−62803号公報)では、用紙を折り畳むことにより折り目を付した後、折り目部分を挟んで加熱する機構を備えた紙折り装置が開示されている。
また、特許文献2(特開2007−84324号公報)では、突き板によって用紙を加熱ローラに送り込み、加熱ローラで用紙を加熱した後、用紙を折りローラに押し込む技術が開示されている。
また、特許文献3(特開2008−230814号公報)では、折りローラの下流側に、用紙の折り目に沿って移動し、折り目を挟持して加熱するプレスローラ対を備えたシート処理装置が開示されている。
特開2006−62803号公報 特開2007−84324号公報 特開2008−230814号公報
上記のように、従来の用紙後処理装置では、確実に折り目を付すための種々の工夫がなされているものの、更に確実に折り目を付すための技術が必要とされている。
本発明は、かかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、用紙に確実に折り目を付けることのできる用紙後処理装置を提供することである。
本発明に従った用紙後処理装置は、1枚以上の用紙からなる用紙束を収容するための収容トレイと、収容トレイに収容された用紙束を折るための折りローラー対と、折りローラー対の下流側に配置され、折りローラー対で折られた用紙束の折り目を加熱するための加熱手段と、折りローラー対によって折られた用紙束を、当該用紙束の折り目を加熱手段に接触させるように搬送するための搬送手段とを備える。
好ましくは、加熱手段を、用紙束と接触する加熱位置と加熱位置とは異なる位置である退避位置の少なくとも2つ以上の位置の間で移動させるための加熱手段移動手段をさらに備え、加熱位置は、折りローラー対によって折られた後の用紙束の通紙経路を塞ぐ位置である。
好ましくは、加熱手段が退避位置に位置するときに、用紙束の折り目を冷却するための冷却手段をさらに備える。
好ましくは、冷却手段は、冷却ファンである。
好ましくは、冷却手段は、金属からなる部材であり、冷却手段を、用紙束の折り目を冷却するための位置である冷却位置と冷却位置とは異なる位置である退避位置の少なくとも2つ以上の位置の間で移動させるための冷却手段移動手段をさらに備える。
好ましくは、加熱手段は、折りローラー対によって折られた用紙束の折り目を覆うことが可能な袋状の構造を有し、かつ、用紙束の折り目に押圧されることにより形状を変化できる程度の柔軟な部材で構成されている。
好ましくは、加熱手段は、シート状の発熱部材を含む。
好ましくは、加熱手段は、発熱部材の用紙束と対向する面と反対側の面側に、断熱部材が配置されている。
好ましくは、折りローラー対は、用紙束に折るために当該用紙束を所定の方向に搬送し、搬送手段は、折りローラー対によって折り目を付けられた用紙束をさらに所定の方向に搬送し、加熱手段は、加熱手段によって搬送された用紙束の搬送経路を塞ぐ位置に位置し、加熱手段を、搬送手段によって搬送された用紙束によって当該搬送経路から退避するように支持するための支持手段をさらに備える。
好ましくは、折りローラーは、収容トレイに収容された用紙束に第1の折り目を付けるための第1折りローラー対と、第1折りローラー対によって第1の折り目を付けられた用紙束に第2の折り目を付けるための第2折りローラー対とを含み、第2折りローラー対へ用紙束を押し込む第2折りナイフと、第2折りナイフを、用紙束を第2折りローラー対に押し込むための第1の位置と、第1の位置とは異なる第2の位置の少なくとも2つの位置へ移動させるための第2折りナイフ移動機構とをさらに備え、加熱手段は、第1の折り目を加熱するために、第2折りナイフと一体的に設けられている。
好ましくは、加熱手段は、さらに、第2折りナイフの第2折りローラー対への用紙押し込み箇所を加熱する。
好ましくは、第2折りナイフ移動機構は、第2折りナイフを、第2折ローラーと接触せず、かつ、第1の折り目を加熱するための、第3の位置へ移動させる。
好ましくは、第1折りローラーは、第1の折り目が加熱手段によって加熱された後、第2折りナイフ移動機構が第2折りナイフを第2の位置へ移動する前に、第1の折り目を付けるための搬送の向きとは逆の向きに回転する。
本発明によれば、折りローラー対によって折られた用紙束の折り目が、加熱手段によって加熱される。
これにより、より確実に、用紙束に折り目を付けることができる。
本発明の第1の実施の形態である用紙後処理装置を含む画像形成システムの概略構成を示す図である。 図1の後処理装置の内部構成を模式的に示す図である。 図1の後処理装置の制御ブロック図である。 図1の後処理装置において、用紙束を構成する所定枚数の用紙が、収容トレイに収容された状態を示す図である。 図4に示された状態から、ステープルクリンチャーが用紙束に向けて移動した状態を示す図である。 図5に示された状態から第2ストッパーが移動した状態を示す図である。 図1の後処理装置における、用紙束に対して折り目を付けるための動作を説明するための図である。 図1の後処理装置における、第1折りローラー近傍の拡大図である。 図1の後処理装置における、ヒーターユニットの構成の一例を説明するための図である。 図1の後処理装置において、第1折りローラーから送り出された用紙束がヒーターユニットのヒーターと当接する状態を模式的に示す図である。 図9のヒーターユニットの構造の変形例を模式的に示す図である。 図9のヒーターユニットの構造の変形例を模式的に示す図である。 図11および図12を参照して説明した変形例のヒーターユニットに、第1折りローラーにおいて折り目を付けられた用紙束が送り込まれた状態を模式的に示す図である。 図1の後処理装置における、用紙束が搬送される前のヒーターユニットの支持状態を示す図である。 図1の後処理装置において、ヒーターユニットによって用紙束が加熱されている状態を示す図である。 図1の後処理装置において、用紙の搬送のためにヒーターユニットが退避する状態を示す図である。 図1の後処理装置における、ヒーターユニットを退避させる機構を説明するための図である。 図1の後処理装置において、モーターの駆動によってヒーターユニットの退避が行なわれる例を説明するための図である。 図1の後処理装置において折り目を付けられた用紙束の広がりの測定方法を説明するための図である。 図19に示された方法に従って測定された用紙束の広がりを、条件に応じてプロットした図である。 図1の後処理装置に設けられた、冷却するための要素を、模式的に示す図である。 図1の後処理装置に設けられた、冷却するための要素を、模式的に示す図である。 図1の後処理装置の変形例の後処理装置の制御ブロック図である。 本発明の第2の実施の形態である用紙後処理装置を含む画像形成システムの概略構成を示す図である。 図24の後処理装置における、後処理装置の内部構成を模式的に示す図である。 図24の後処理装置における、後処理装置の制御ブロック図である。 図24の後処理装置において、用紙束を構成する所定枚数の用紙が、収容トレイに収容された状態を示す図である。 図27に示された状態から第2ストッパーが移動した状態を示す図である。 図24の後処理装置において、用紙束に対して1つ目の折り目を付けるための動作を説明するための図である。 図27の円C1で囲われた第2折りナイフ近傍の拡大図である。 図24の後処理装置における、ヒーターユニットの構成の一例を説明するための図である。 図24の後処理装置にいて、第1折りローラーから送り出された用紙束がヒーターユニットのヒーターと当接する状態を模式的に示す図である。 図24の後処理装置における、ヒーターユニットの構造の変形例を模式的に示す図である。 図24の後処理装置における、ヒーターユニットの構造の変形例を模式的に示す図である。 図34のヒーターが用紙束を加熱している状態を示す図である。 図24の後処理装置において、用紙束に第2の折り目を付けるための処理を説明するための図である。 図24の後処理装置において、用紙束に第2の折り目を付けるための処理を説明するための図である。 図21および図22の冷却装置の変形例を説明するための図である。 図21および図22の冷却装置の変形例を説明するための図である。 図23の制御ブロック図の変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る用紙後処理装置を含む画像処理システムについて、図面を参照しつつ説明する。なお、各図において、同じ機能を奏する要素については、同一の参照符号を付し、その説明は繰返さない。
<第1の実施の形態>
[画像形成システムの概略構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態である用紙後処理装置を含む画像形成システムの概略構成を示す図である。
図1を参照して、画像形成システムは、主に、用紙上に画像を形成する画像形成装置100と、画像を形成された用紙の折畳などの後処理を行なう後処理装置500とによって構成される。
画像形成装置100では、給紙トレイ101に収容された用紙が、給紙ローラー102および搬送ローラー103,104によって図示せぬ画像形成部へ搬送され、画像を形成された後、定着装置105において画像を定着され、冷却装置106によって冷却された後、搬送ローラー107によって、後処理装置500へと搬送される。
[後処理装置の概略構成]
図2は、後処理装置500の内部構成を模式的に示す図である。
図1および図2を参照して、後処理装置500は、搬送ローラー501と、搬送経路切替部材502と、ステープルユニット503と、第1折りナイフ504と、第1ストッパー508と、第2ストッパー505と、第1折りローラー506と、ヒーターユニット560とをさらに備える。
搬送ローラー501は、画像形成装置100から送られてきた用紙を、搬送経路切替部材502に送る。搬送経路切替部材502は、画像形成装置100から送られてきた用紙を、後処理を施すことなくそのまま排紙トレイ601または排紙トレイ602へと排出するための経路と、後処理を施すために収容トレイ550へ送るための経路との間で、用紙の搬送経路を切替える。
ステープルユニット503は、用紙を綴じるためにステープル針を当該用紙に差し込むために動作するステープルクリンチャー530を含む。
収容トレイ550に搬送された用紙は、図示しない搬送方向整合部材により、平綴じの場合は第1ストッパー508で、中綴じの場合は第2ストッパー505で、それぞれ用紙の後端を規制される。また、収容トレイ550に搬送された用紙は、当該搬送方向と直行する方向に動作する規制部材(図示略)によって、当該搬送方向と直行する方向に整合される。
以上の動作が、用紙束を構成するべき用紙の枚数分だけ繰り返されることにより、用紙束分の用紙が収容トレイ550に収容される。
そして、後処理装置500では、用紙束に対して、後処理(折り目を付ける、綴じる、等)がなされる。
[後処理装置の制御ブロック]
図3は、後処理装置500の制御ブロック図である。
図3を参照して、後処理装置500は、経路切替モーター581、ステープラーモーター582、ナイフ用モーター583、第1ストッパーモーター584、第2ストッパーモーター585、折りローラーモーター586、搬送モーター587、ヒーターユニット用モーター588、および、ヒーターユニット560の加熱部材であるヒーター589を含む。
経路切替モーター581は、搬送経路切替部材502を駆動する。ステープラーモーター582は、ステープルユニット503のステープルクリンチャー530を駆動する。ナイフ用モーター583は、第1折りナイフ504を駆動する。第1ストッパーモーター584,第2ストッパーモーター585は、それぞれ、第1ストッパー508,第2ストッパー505を駆動する。折りローラーモーター586は、折りローラー506を回転(正回転および逆回転の両方向のそれぞれで)させる。搬送モーター587は、搬送ローラー501や後処理装置500において後処理を施された後の用紙等、種々の場面で用紙を搬送するためのローラーを回転させるためのモーターである。ヒーターユニット用モーター588は、ヒーターユニット560を後述するように移動させる。また、ヒーターユニット560は、加熱部材であるヒーター589を含む。
後処理装置500には、モーター581〜588およびヒーター589への通電(駆動)を制御するためのドライバ591〜599が設けられている。
後処理装置500には、当該後処理装置500の動作を全体的に制御する中央制御部500Aが設けられている。中央制御部500Aは、中央処理ユニット551と、タイマー552と、記憶装置553とを含む。中央処理ユニット551は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などのプロセッサーを含む。
中央処理ユニット551は、後処理装置500における後処理のために所定のプログラムを実行するプログラム実行部551Aと、上記した各モーターやヒーターを駆動制御するためにドライバ591〜599に制御信号を出力するための駆動制御部551Bとを含む。
また、後処理装置500は、ハードディスク等によって構成される記憶装置553を含む。記憶装置553は、プログラム実行部551Aが実行するプログラムを記憶するプログラム記憶部553Aと、当該プログラムの実行に必要なデータを記憶するデータ記憶部553Bとを含む。
中央処理ユニット551は、画像形成装置100と通信可能に構成されている。そして、用紙束の後処理を行なう場合、プログラム実行部551Aは、後処理の種類(中綴じ、平綴じ、等)、用紙束を構成する用紙の搬送方向の枚数やサイズなどの情報を、画像形成装置100から取得する。なお、後処理装置500が、情報の入力操作を受付ける入力装置を備え、プログラム実行部551Aは、当該入力装置を介して上記した用紙のサイズ等の、後処理処理を実行するために必要な情報を取得することもできる。
[中綴じ処理]
以下、本実施の形態の後処理装置500における中綴じ処理について、説明する。
中綴じ処理では、用紙束に対して、綴じ処理が施された後、折り処理が施される。
図4は、用紙束を構成する所定枚数の用紙が、収容トレイ550に収容された状態を示す図である。図5は、図4に示された状態から、ステープルクリンチャー530が用紙束Pに向けて移動した状態を示す図である。
図4では、第2ストッパー505が図2に示された状態に対して上方に移動されることにより、収容トレイ550に収容された用紙束Pが、ステープルユニット503による綴じ処理に適した位置で保持される。
そして、図4に示されたように収容トレイ550に用紙束Pが収容された状態で、ステープラーモーター582が駆動されると、ステープルクリンチャー530が図5の矢印R1の向きに移動して用紙束Pに針を打ち込む。これにより、当該用紙束Pが綴じられる。用紙束Pへの針の打ち込みが完了すると、ステープルクリンチャー530は、再度図4に示された状態へと移動される。
次に、用紙束Pに折り目が付けられる。
図6は、図5に示された状態から第2ストッパー505が移動した状態を示す図である。
図6に示された状態では、第2ストッパー505が矢印R2に移動されたことにより、図5に示された状態に対して下方に移動する。第2ストッパー505は、第2ストッパーモーター585が駆動されることにより、移動する。本実施の形態では、第2ストッパーモーター585等を含む用紙束Pを移動させる要素により、用紙束移動機構が構成される。
図7は、用紙束Pに対して折り目を付けるための動作を説明するための図である。図7において、矢印R3,R4は、第1折りローラー506を構成する2つのローラーの回転方向を示す。また、矢印R5は、第1折りナイフ504の移動方向を示す。
第1折りローラー506を構成する2つのローラーが矢印R3,R4にそれぞれ回転することにより、収容トレイ550に収容された用紙束Pがこれらのローラーの間に挟みこまれる。また、第1折りナイフ504が矢印R5の向きに移動されることにより、当該用紙束Pが上記ローラー側へと押し出される。これにより、確実に、用紙束Pがローラーに巻き込まれる。用紙束Pは、上記ローラーに巻き込まれることにより、折り目を付けられる。
図8は、第1折りローラー506近傍の拡大図である。
第1折りローラー506は、ローラー506Aとローラー506Bを含む。たとえば、折りローラーモーター586が駆動することにより、ローラー506Aが回転駆動される。ローラー506Bは、ローラー506Aと当接(または、近接)する部分との摩擦により、ローラー506Aの回転に伴って回転する。なお、ローラー506Aとローラー506Bの間に用紙束Pが位置する場合には、ローラー506Aの回転に伴って用紙束Pが移動する。ローラー506Bは、当該用紙束Pとの接触部における摩擦により、用紙束Pの移動に伴って回転する。
図8において、ローラー506Aとローラー506Bの中に記載された矢印は、用紙を巻き込む際の、それぞれの回転方向を示す。
第1折りローラー506に対して、用紙が送り出される側(図8の左側)には、ヒーターユニット560が設けられている。ヒーターユニット560は、フレーム561とヒーター562とを含む。ヒーター562は、図3のヒーター589に相当し、シート状や板状の発熱部材から構成される。フレーム561は、断熱性の樹脂等により構成される。
[ヒーターユニットの構造]
図9は、ヒーターユニット560の構成の一例を説明するための図である。図9(B)はヒーターユニット560の正面図であり、図9(A)は図9(B)におけるA−A線に沿う矢視断面図である。また、図10は、第1折りローラー506から送り出された用紙束Pがヒーターユニット560のヒーター562と当接(または、近接)する状態を模式的に示す図である。
図9(A)および図9(B)ならびに図10を参照して、ヒーターユニット560では、ヒーター562は、ポリイミドヒーター等のシート状であり、フレーム561に支持されている。そして、ヒーターユニット560のヒーター562は、第1折りローラー506から送り出される用紙束Pの折り目と当接(または、近接)する場所に位置している。
本実施の形態における、用紙束に折り目を付ける処理(以下、適宜「折り処理」ともいう)では、ローラーによって用紙束に折り目が付けられた後、当該折り目に熱が加えられる。つまり、本実施の形態では、ローラー506Aとローラー506Bによって挟み込まれることにより力を加えられて折り目が付けられ、そして、当該折り目に対して熱が与えられる。力が加えられることに加えて、熱を与えられることにより、当該折り目の部分の分子間の結合が破壊される。その後、冷却されることにより、折り目を付けられた状態で再度分子間が結合する。これにより、用紙束において、折り目を付けられた状態をより確実に保持することができる。
また、折り目を付された際に用紙束において変形量が大きい、折り目の先端が加熱されることにより、熱エネルギーを効率よく、紙の剛性低下に利用することが可能となる。
なお、ヒーター652による加熱温度は、用紙束Pの材質や枚数等に応じて適宜設定されるものであるが、たとえば80℃程度とすることができる。
[ヒーターユニットの構造の変形例]
図11および図12は、ヒーターユニット560の構造の変形例を模式的に示す図である。なお、図12(A)は、図12(B)におけるB−B線に沿う矢視断面図である。
図11および図12に示された変形例では、ヒーターユニット560は、フレーム561と、ヒーター562と、支持部563と、断熱部564とを含む。フレーム561の一部にヒーター562が埋め込まれ、そして、当該フレーム561が支持部563内に収容されている。支持部563の形状は、概ね、蓋と底を有しない四角柱である。そして、ヒーター562の、第1折りローラー506と対向する面以外の面を覆うように、断熱部564が設けられている。断熱部564は、ゴムや樹脂などの断熱性の素材によって構成される。これにより、ヒーター652における加熱効率を高めることができ、かつ、後処理装置500内の他の領域の温度が上昇することを極力回避できる。
また、本変形例では、ヒーター562は、シリコンラバーヒーター等の柔軟性のある素材によって構成される。
図12(A)の寸法D1は、ヒーターユニット560へ送り込まれる用紙束Pの搬送方向の寸法を示している。ヒーター562は、当該搬送方向において、寸法D1に渡って設けられている。これにより、用紙束Pに付された折り目に対してより広範に熱を与えることができる。なお、寸法D1については、後処理装置500において処理対象とされる用紙のサイズや種類等によって設定されるが、たとえば1cm程度とされる。
図13は、図11および図12を参照して説明した変形例のヒーターユニット560に、第1折りローラー506において折り目を付けられた用紙束が送り込まれた状態を模式的に示す図である。
図12(A)を参照して説明したように、ヒーター562が上記搬送方向において寸法D1の長さに渡って設けられていることにより、図13に示されるように、ヒーター562は、点(線)ではなく面で、用紙束Pの折り目を付された部分に熱を与えることができる。
また、ヒーター562は用紙束の折り目の部分を覆い得る袋状の構造を有しており、図13に示された状態では、ヒーター562は、図12(A)に示した状態から用紙束Pの形状に合わせて変形して、用紙束Pの折り目を付された部分に接触している。本変形例において、ヒーター562が柔軟性のある素材によって構成されることにより、より密接に用紙束Pと接触でき、より短時間で確実に、用紙束Pを加熱できる。
[ヒーターユニットを退避させるための機構]
ヒーターユニット560は、用紙束Pを加熱する際、第1折りローラー506による用紙束Pの搬送経路を塞ぐ位置(加熱位置)に位置している。なお、ヒーターユニット560は、当該搬送経路から退避して、用紙束Pの搬送を妨げないように構成されている。図14〜図16は、ヒーターユニットを退避させる機構を説明するための図である。
図14は、用紙束が搬送される前のヒーターユニット560の支持状態を示している。図15は、ヒーターユニット560によって用紙束が加熱されている状態を示している。図16は、用紙の搬送のためにヒーターユニット560が退避する状態を示している。
まず図14を参照して、ヒーターユニット560は、後処理装置500に本体に固定された支持部567と、支持部567に対してバネ565によって第1折ローラー506に向けて付勢された腕部566と、腕部566に固定された加熱部561Aとを含む。加熱部561Aには、上記したヒーター562等が設けられる。
図14に示された状態では、腕部566は、バネ565による付勢に従った位置にある。
図15を参照して、加熱部561Aが、第1折りローラー506の回転によって搬送されてきた用紙束Pによって付勢される。当該付勢の力が、バネ565による付勢の力に打ち勝つと、加熱部561Aと腕部566は、用紙束Pからの付勢に従って移動する。なお、駆動制御部551Bは、プログラム実行部551Aの指示に従って、折りローラーモーター586を、用紙束Pの搬送方向の先端(折り目を付されたところ)が加熱部561Aに当接(または、近接)する位置で用紙束Pの搬送が一時停止するように、制御する。
なお、図15に示されたように、加熱部561Aが、用紙束Pの搬送に従って用紙束Pと当接(または、近接)したままの状態で移動するように構成されることにより、上記のような一時停止制御にずれが生じ、用紙束Pの搬送が停止すべきタイミングに遅れて停止された場合でも、用紙束Pがその先端をヒーター562に無理に押し付けられて変形するといった不都合を極力回避できる。
そして、本実施の形態では、図15に示された状態で所定時間用紙束Pの搬送が停止された後、用紙束Pの搬送が再開される。
用紙束Pの搬送がさらに進められると、図16に示されるように、用紙束Pの先端が図の左方向に移動する。このとき、加熱部561Aは、用紙束Pの先端によってさらに付勢され、腕部566とともに、矢印R6の向きに移動する。用紙束Pの搬送が続けられると、加熱部561Aは用紙束Pの搬送経路から退避する位置まで、用紙束Pによって付勢され続ける。その後、第1折りローラー506の回転による搬送を続けられた用紙束Pは、第1折りローラー506の支持から解放され、自重により、排紙トレイ603へと移動する。
以上図14〜図16を参照して説明したヒーターユニット560の退避機構は一例であって、ヒーターユニット560の退避はモーター等の制御によって行なわれても良い。
[ヒーターユニットを退避させるための機構の変形例]
図17は、モーターの駆動によってヒーターユニット560の退避が行なわれる例を説明するための図である。
第1折りローラー506によって折り目を付けられた用紙束Pがヒーターユニット560によって所定時間加熱された後、ヒーターユニット560は、プログラム実行部551Aがヒーターユニット用モーター588を駆動することにより、図17の矢印R6Aで示される向きに移動する。これにより、ヒーターユニット560は、用紙束Pの搬送経路から退避する。さらに、第1折りローラー506のローラー506Bとローラー506Aがそれぞれ矢印R7,R8に示す向きに回転することにより、用紙束Pの搬送が進められる。そして、図18に示されるように、用紙束Pは、第1折りローラー506による支持から解放されて、自重により、矢印R9の向きに移動して、排紙トレイ603へと導かれる。
加熱時間である上記の「所定時間」は、用紙束Pを構成する用紙の種類や枚数等に応じて設定され、たとえば、薄紙や少数枚の用紙から構成される場合には数秒程度、厚紙や多数枚の用紙から構成される場合には30秒程度とすることが考えられる。
[実施の形態の効果]
以下に、本実施の形態の効果について、説明する。
図19は、折り目を付けられた用紙束の広がりの測定方法を説明するための図である。
図20は、図19に示された方法に従って測定された用紙束の広がりを、条件に応じてプロットした図である。
本実施の形態では、用紙束の広がりとして、図19に示したように、折り目を付けられた用紙束を、硬い板体上に、折り目が当該板体の主面に沿うように配置し、最も広がりが大きい場所の寸法を測定した。
測定は、ヒーター562の温度が80℃と160℃の場合について、加熱時間が5秒,10秒,30秒のそれぞれの場合について、測定した。なお、測定の対象となった用紙束は、A4サイズ、90g/mの用紙10枚によって構成されたものであった。
比較例として、同サイズ、同坪量、同枚数の用紙束に第1折りローラーで506で折り目を付けた後、ヒーター562による加熱を行なわずに構成した冊子を作成した。なお、比較例の冊子は、それぞれ、5秒,10秒,30秒の間、第1折りローラー506において挟持され、それぞれ、同じ時間だけヒーター562によって加熱された本実施の形態の実施例である用紙束と比較した。
図20に示されるように、各温度で加熱された用紙束は、いずれも、加熱時間が長くなるほど、用紙束の広がりが小さくなっている。また、同じ加熱時間(比較例では第1折りローラー506における挟持時間)については、ヒーター562による加熱が無かった場合よりも加熱が有った場合の方が用紙束の広がりが小さく、さらに、加熱温度が高いほど用紙束の広がりが小さくなっている。
よって、加熱を行なった方が行なわない場合よりも用紙束に確実に折り目を付けることができる。また、上記の温度範囲では、加熱温度が高いほど確実に折り目を付けることができる。また、上記の時間範囲では、加熱時間が長いほど確実に折り目を付けることができる。
[用紙束の冷却]
後処理装置500では、上記したように、折り目部分を加熱された用紙束の冷却は、自然放熱によって行なわれてもよいし、また、別途設けられた冷却用の要素によって行われても良い。
図21および図22は、後処理装置500に設けられた冷却するための要素を模式的に示す図である。
まず図21を参照して、後処理装置500には、第1折りローラー506の近傍に、冷却用のファン801が設けられている。ファン801は、用紙束Pがヒーターユニット560によって加熱されている期間は、図21に示される退避位置に位置している。なお、図21は、後処理装置500の内部の第1折りローラー506近傍を、上方から見た図に相当する。
加熱が終了し、ヒーターユニット560が矢印RA1方向に移動されると、ファン801が、矢印RA2方向に移動させる。図22に、移動後のファン801の位置を示す。
図22中の矢印RB1は、ファン801の送風方向を示している。なお、図22に示されるファン801の位置を適宜冷却位置という。ファン801は、当該冷却位置で、一定期間、用紙束Pの冷却のために送風を行なった後、再度、図21に示された退避位置に移動される。
この場合の一定期間(冷却時間)は、用紙束Pを構成する用紙の種類や枚数等に応じて設定され、たとえば、用紙束Pが、薄紙や少数枚の用紙から構成される場合には数秒程度、厚紙や多数枚の用紙から構成される場合には30秒程度とすることが考えられる。
図23は、本変形例の後処理装置500の制御ブロック図である。
図23を参照して、本変形例の後処理装置500では、図3に示されたものに対して、ファン801を駆動するためのドライバー802、ファン801を図21および図22を参照して説明するために移動するためのファンユニット用モーター811、ならびに、当該ファンユニット用モーターを駆動するためのドライバー812を含む。プログラム実行部551Aは、ドライバー802,812を介して、ファン801およびファンユニット用モーター811のそれぞれの動作を制御する。
<第2の実施の形態>
[画像形成システムの概略構成]
図24は、本発明の第2の実施の形態である用紙後処理装置を含む画像形成システムの概略構成を示す図である。
図24を参照して、画像形成システムは、主に、用紙上に画像を形成する画像形成装置100と、画像を形成された用紙の折畳などの後処理を行なう後処理装置500Xとによって構成される。
画像形成装置100では、給紙トレイ101に収容された用紙が、給紙ローラー102および搬送ローラー103,104によって図示せぬ画像形成部へ搬送され、画像を形成された後、定着装置105において画像を定着され、冷却装置106によって冷却された後、搬送ローラー107によって、後処理装置500Xへと搬送される。
本実施の形態の後処理装置500Xは、特に言及しない限り、第1の実施の形態における後処理装置500と同様の構成を有する。
[後処理装置の概略構成]
図25は、後処理装置500Xの内部構成を模式的に示す図である。
図24および図25を参照して、後処理装置500Xは、後処理装置500と同様に、搬送ローラー501と、搬送経路切替部材502と、ステープルユニット503と、第1折りナイフ504と、第1ストッパー508と、第2ストッパー505と、第1折りローラー506と、ヒーターユニット560とを備える。また、後処理装置500Xは、第2折りローラー521と第2折りナイフ522とをさらに備える。
[後処理装置の制御ブロック]
図26は、後処理装置500Xの制御ブロック図である。
図26を参照して、後処理装置500Xは、図3を参照して説明した後処理装置500に対して、ナイフ用モーター583の代わりに第1ナイフ用モーター583Aおよび第2ナイフ用モーター583Bを含む。第1折りナイフ用モーター583Aは、第1折りナイフ504を移動させる。第2折りナイフ用モーター583Bは、第2折りナイフ522を移動させる。
また、後処理装置500Xは、図3を参照して説明した後処理装置500に対して、折ローラーモーター586の代わりに第1ローラーモーター586Aおよび第2ローラーモーター586Bを含む。第1ローラーモーター586Aは、第1折ローラー506を回転させる。第2ローラーモーター586Bは、第2折ローラー521を回転させる。
後処理装置500Xは、また、図3を参照して説明した後処理装置500に対して、ドライバー593,596の代わりに、ドライバー593A,593B,596A,596Bを含む。ドライバー593Aは、第1ナイフ用モーター583Aを駆動する。ドライバー593Bは、第2ナイフ用モーター583Bを駆動する。ドライバー596Aは、第1ローラーモーター586Aを駆動する。そして、ドライバー596Bは、第2ローラーモーター586Bを駆動する。
[三つ折り処理]
後処理装置500Xは、用紙束に、第1の実施の形態の後処理装置500と同様に中綴じ処理を施すことができ、また、三つ折り処理を施すことができる。以下、本実施の形態の後処理装置500Xにおける三つ折り処理について、説明する。三つ折り処理は、用紙束Pに対して2箇所に折り目を付ける処理であり、第1折り処理と第2折り処理を含む。
図27は、用紙束を構成する所定枚数の用紙が、収容トレイ550に収容された状態を示す図である。図28は、図27に示された状態から第2ストッパー505が移動した状態を示す図である。図28に示された状態では、図27に示された状態から第2ストッパー505が下方に移動している。
[第1折り処理]
図29は、用紙束Pに対して1つ目の折り目(以下、適宜「第1の折り目」ともいう)を付けるための動作を説明するための図である。図29において、矢印R12,R13は、第1折りローラー506を構成する2つのローラーの回転方向を示す。また、矢印R11は、第1折りナイフ504の移動方向を示す。
第1折りローラー506を構成する2つのローラーが矢印R12,R13にそれぞれ回転することにより、収容トレイ550に収容された用紙束Pがこれらのローラーの間に挟みこまれる。また、第1折りナイフ504が矢印R11の向きに移動されることにより、当該用紙束Pが上記ローラー側へと押し出される。これにより、確実に、用紙束Pがローラーに巻き込まれる。用紙束Pは、上記ローラーに巻き込まれることにより、折り目を付けられる。
図30は、図27の円C1で囲われた第2折りナイフ522近傍の拡大図である。
第2折りナイフ522は、第1折りローラー506を構成する2つのローラーのうちの1つであるローラー506Aと、第2折りローラー521の間に用紙束を押し込む。第2折りナイフ522には、ヒーターユニット560Aが取り付けられている。ヒーターユニット560Aは、フレーム561Xとヒーター562Aとを含む。第2折りナイフ522は、第2ナイフ用モーター583Bが駆動されることにより、少なくとも図30中の両矢印RX方向に移動する。図30は、第2折りナイフ522の加熱位置を示している。図30に示された位置では、第2折りナイフ522に取り付けられたヒーターユニット560Aのヒーター562Aは、第1折りローラー506によって送り出された用紙束を加熱する。
[ヒーターユニットの構造]
図31は、ヒーターユニット560Aの構成の一例を説明するための図である。図31(B)はヒーターユニット560Aの正面図であり、図31(A)は図31(B)におけるA−A線に沿う矢視断面図である。また、図32は、第1折りローラー506から送り出された用紙束Pがヒーターユニット560のヒーター562と当接(または近接)する状態を模式的に示す図である。
図31(A)および図31(B)ならびに図32を参照して、ヒーターユニット560Aでは、ヒーター562Aは、フレーム561Xに支持されている。
本実施の形態における、用紙束に第1の折り目を付ける処理(本明細書では、適宜「第1折り処理」ともいう)では、第1折りローラー506によって用紙束Pに第1の折り目が付けられた後、当該折り目に熱が加えられる。
[ヒーターユニットの構造の変形例]
図33および図34は、ヒーターユニット560Aの構造の変形例を模式的に示す図である。なお、図34(A)は、図34(B)におけるB−B線に沿う矢視断面図である。
図33および図34に示された変形例では、ヒーターユニット560Bは、フレーム561Bと、ヒーター562Bと、断熱部564Bとを含む。ヒーター562Bは、図26のヒーター589に相当する。フレーム561Bの一部にヒーター562Bが埋め込まれ、そして、当該フレーム561が断熱部564内に収容されている。断熱部564は、ゴムや樹脂などの断熱性の素材によって構成される。これにより、ヒーター652における加熱効率を高めることができ、かつ、後処理装置500X内の他の領域の温度が上昇することを極力回避できる。
図35は、ヒーター562Bが用紙束Pを加熱している状態を示す図である。
本変形例では、ヒーター562Bは、シリコンラバーヒーター等の柔軟性のある素材によって構成される。ヒーター562Bは、図12(A)を参照して説明したヒーター562と同様に、用紙束Pの搬送方向において、1cm程度の寸法を有する。これにより、用紙束Pの第1の折り目を付された部分に対して、点(線)ではなく面で、熱を与えることができる。
また、図35に示された状態では、ヒーター562Bは、図34(A)に示した状態から用紙束Pの形状に合わせて変形して、用紙束Pの折り目を付された部分に接触している。本変形例において、ヒーター562Bが柔軟性のある素材によって構成されることにより、より密接に用紙束Pと接触でき、より短時間で確実に、用紙束Pを加熱できる。
[第2折り処理]
図36および図37は、後処理装置500Xにおいて、用紙束Pに第2の折り目を付けるための処理(第2折り処理)を説明するための図である。ここでは、ヒーターユニット560Aが用いられている。
図36では、図32に示された状態から、第2折りナイフ522が矢印RX1の向きに移動した状態が示されている。図32中の矢印RX1が示す向きは、図30の両矢印RXが示す方向の一方側に相当し、図36中の矢印R14に相当する。このように第2折りナイフ522が移動することにより、第2折りナイフ522は、第1折りローラー506によって送り出される用紙束Pの搬送経路から退避する。
図37には、図36に示された状態からさらに第1折りローラー506による用紙束Pの搬送が進められた状態が示されている。用紙束Pが、第2の折り目を付けるべき位置が第2折りローラー521とローラー506Aの間に対向する位置まで搬送されると、第1折りローラー506による用紙束Pの搬送が停止される。このようなさらなる搬送は、第2折りナイフ522の退避の後、一定時間の、加熱された第1の折り目部分を冷却するための期間を経て、行なわれることが好ましい。この場合の一定期間(冷却時間)は、用紙束Pを構成する用紙の種類や枚数等に応じて設定され、たとえば、用紙束Pが、薄紙や少数枚の用紙から構成される場合には数秒程度、厚紙や多数枚の用紙から構成される場合には30秒程度とすることが考えられる。
そして、第2折りローラー521が矢印R16の向きに回転し、ローラー506Aが矢印R17の向きに回転する。また、第2折りナイフ522が図37の矢印R15の向きに移動する。これにより、用紙束Pが第2折りローラー521とローラー506Aの間に押し込まれ、これらのローラーにより第2の折り目を付けられる。
その後、さらに、第2折りローラー521が矢印R16の向きに回転し、ローラー506Aが矢印R17の向きに回転することにより、用紙束Pは、排紙トレイ603へと送り出される。
本実施の形態において、ヒーター562Aを発熱させて第2折りナイフ522自体を加熱し、第2折りナイフ522が用紙束Pを第2折りローラー521とローラー506Aの間に押し込むときに用紙束Pを加熱するようにしてもよい。また、加熱にあたって、用紙束Pが第2折りローラー521とローラー506Aの間に押し込まれた状態で停止させても良い。これにより、第1の折り目部分を加熱したヒーター562Aによって、第2の折り目部分も加熱することができる。これにより、第2の折り目部分を加熱する部材を別途設ける必要がなく、後処理装置の省スペース化および低コスト化を実現できる。
以上説明した本実施の形態によれば、第1の折り目を付けられた部分を、その後に第2の折り目を付ける部材である第2折りナイフ522に設けられている。これにより、用紙束Pを、第1の折り目を付けられた後、加熱し、第2の折り目を付けるにあたり、用紙束Pの移動距離を極力短くできる。これにより、後処理装置の省スペース化および低コスト化を実現できる。
また、本実施の形態では、図30および図32を参照して説明したような加熱位置では、第2折りナイフ522が第2折りローラー521と接触していない。これにより、第2折りローラー521の回転の有無に関わらず、第1折りローラー506で用紙束が第1の折り目を付けられる前に、第2折りナイフ522(およびヒーターユニット560A)を加熱位置に配置することができる。したがって、第1折りローラー506と第2折りローラー521の回転駆動機構を同一の機構によって兼用で構成することが可能となる。これによっても、後処理装置の省スペース化および低コスト化を実現できる。
また、本実施の形態では、図33等を参照して説明したように、ヒーターユニット560Aによる第1の折り目部分の加熱の後、図34を参照して説明した第2の折り目を付すための位置に搬送する前に、第1折りローラー506を多少逆回転させても良い。これにより、第2折りローラー522の退避の際に、第2折りローラー522が用紙束Pに引っかかる事態を確実に回避できる。これにより、第2折りナイフ522の移動機構の簡素化による省スペースおよび低コスト化、ならびに、ヒーターユニット560A(用紙加熱手段)と用紙束Pの接触面積の拡大によるより短時間での用紙束の加熱を、より確実に実現することができる。
<その他の変形例等>
第2の実施の形態の後処理装置500Xにおいても、第1の実施の形態の後処理装置500と同様に、図21〜図23を参照して説明したような冷却機構を設けることもできる。
また、第1の実施の形態において説明された冷却装置は、ファン以外の要素によって構成されても良い。図38および図39に、冷却装置の変形例を説明するための図を示す。
図38と図39には、後処理装置500における第1折ローラー506近傍が示されている。これらの図に示された変形例では、図17のファン801の代わりに、冷却装置569が設けられている。冷却装置569は、冷却用の部材を含み、図38に示されるように用紙束Pの折り目部分に当接(または近接)することにより、当該部分を冷却する。冷却用の部材の材料としては、たとえば、比熱が比較的高い金属やそのような金属を含む合金を挙げることができる。
このような変形例の制御ブロック図を図40に示す。
図40に示された制御ブロック図では、図23に示された制御ブロック図に対して、ファン801およびドライバー802が削除され、また、ファンユニット用モーター811の代わりに、冷却装置用モーター811Xが備えられている。冷却装置用モーター811Xは、冷却装置569を移動させるために利用される。
図39には、冷却装置569が、図示しない移動機構により、図38の矢印RC方向に移動することにより、用紙束Pの搬送経路から退避している状態が示されている。
この変形例では、ヒーターユニット560によって用紙束の加熱が終了するまでは、冷却装置569は、図39に示される退避位置に位置する。そして、加熱が終了すると、プログラム実行部551Aは、冷却装置用モーター811Xを駆動することにより、冷却装置569を、図39に示された退避位置から、図38に示された冷却位置へと移動させる。そして、一定時間、用紙束Pを冷却させた後、再度、プログラム実行部551Aは、冷却装置569を、図39の退避位置へと移動させる。
今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、各実施の形態において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
100 画像形成装置、362B,562,562A,562B,589,652 ヒーター、500,500X 後処理装置、500A 中央制御部、502 搬送経路切替部材、503 ステープルユニット、504 第1折りナイフ、505 第2ストッパー、506 第1折ローラー、508 第1ストッパー、521 第2折ローラー、530 ステープルクリンチャー、550 収容トレイ、551 中央処理ユニット、551A プログラム実行部、551B 駆動制御部、552 タイマー、553 記憶装置、553A プログラム記憶部、553B データ記憶部。

Claims (13)

  1. 1枚以上の用紙からなる用紙束を収容するための収容トレイと、
    前記収容トレイに収容された用紙束を折るための折りローラー対と、
    前記折りローラー対の下流側に配置され、前記折りローラー対で折られた用紙束の折り目を加熱するための加熱手段と、
    前記折りローラー対によって折られた用紙束を、当該用紙束の折り目を前記加熱手段に接触させるように搬送するための搬送手段とを備える、用紙後処理装置。
  2. 前記加熱手段を、前記用紙束と接触する加熱位置と前記加熱位置とは異なる位置である退避位置の少なくとも2つ以上の位置の間で移動させるための加熱手段移動手段をさらに備え、
    前記加熱位置は、前記折りローラー対によって折られた後の用紙束の通紙経路を塞ぐ位置である、請求項1に記載の用紙後処理装置。
  3. 前記加熱手段が前記退避位置に位置するときに、前記用紙束の折り目を冷却するための冷却手段をさらに備える、請求項2に記載の用紙後処理装置。
  4. 前記冷却手段は、冷却ファンである、請求項3に記載の用紙後処理装置。
  5. 前記冷却手段は、金属からなる部材であり、
    前記冷却手段を、前記用紙束の折り目を冷却するための位置である冷却位置と前記冷却位置とは異なる位置である退避位置の少なくとも2つ以上の位置の間で移動させるための冷却手段移動手段をさらに備える、請求項3に記載の用紙後処理装置。
  6. 前記加熱手段は、前記折りローラー対によって折られた用紙束の折り目を覆うことが可能な袋状の構造を有し、かつ、前記用紙束の折り目に押圧されることにより形状を変化できる程度の柔軟な部材で構成されている、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の用紙後処理装置。
  7. 前記加熱手段は、シート状の発熱部材を含む、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の用紙後処理装置。
  8. 前記加熱手段は、前記発熱部材の前記用紙束と対向する面と反対側の面側に、断熱部材が配置されている、請求項7に記載の用紙後処理装置。
  9. 前記折りローラー対は、用紙束に折るために当該用紙束を所定の方向に搬送し、
    前記搬送手段は、前記折りローラー対によって折り目を付けられた用紙束をさらに前記所定の方向に搬送し、
    前記加熱手段は、前記加熱手段によって搬送された用紙束の搬送経路を塞ぐ位置に位置し、
    前記加熱手段を、前記搬送手段によって搬送された用紙束によって当該搬送経路から退避するように支持するための支持手段をさらに備える、請求項1〜請求項8のいずれかに記載の用紙後処理装置。
  10. 前記折りローラーは、前記収容トレイに収容された用紙束に第1の折り目を付けるための第1折りローラー対と、前記第1折りローラー対によって前記第1の折り目を付けられた用紙束に第2の折り目を付けるための第2折りローラー対とを含み、
    前記第2折りローラー対へ用紙束を押し込む第2折りナイフと、
    前記第2折りナイフを、用紙束を前記第2折りローラー対に押し込むための第1の位置と、前記第1の位置とは異なる第2の位置の少なくとも2つの位置へ移動させるための第2折りナイフ移動機構とをさらに備え、
    前記加熱手段は、前記第1の折り目を加熱するために、前記第2折りナイフと一体的に設けられている、請求項1〜請求項9のいずれかに記載の用紙後処理装置。
  11. 前記加熱手段は、さらに、前記第2折りナイフの前記第2折りローラー対への用紙押し込み箇所を加熱する、請求項10に記載の用紙後処理装置。
  12. 前記第2折りナイフ移動機構は、前記第2折りナイフを、前記第2折ローラーと接触せず、かつ、前記第1の折り目を加熱するための、第3の位置へ移動させる、請求項10または請求項11に記載の用紙後処理装置。
  13. 前記第1折りローラーは、前記第1の折り目が前記加熱手段によって加熱された後、前記第2折りナイフ移動機構が前記第2折りナイフを前記第2の位置へ移動する前に、前記第1の折り目を付けるための搬送の向きとは逆の向きに回転する、請求項10〜請求項12のいずれかに記載の用紙後処理装置。
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