JP2013043893A - 化学機械研磨用水系分散体およびそれを用いた化学機械研磨方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリカ粒子が沈降しない安定性と、高いアルミニウム膜の研磨速度と、低いシリコン酸化膜の研磨速度の全ての特性を充足さする化学機械研磨用分散体およびそれを用いた化学機械研磨方法を提供する。
【解決手段】(A)スルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するシリカ粒子と、(B)N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含む水溶性高分子とを含有し、pHが2以上8以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、化学機械研磨用水系分散体およびそれを用いた化学機械研磨方法に関する。
近年、化学機械研磨(以下、「CMP」と記す)法は、LSI製造工程、特に、多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線(ダマシン配線)形成において頻繁に利用されている。
ダマシン配線の材質としては、高速性能が要求されるロジックデバイスでは価格は高いが低抵抗である銅が主に用いられている。一方、DRAMに代表されるメモリデバイスでは高速化よりも、低コスト化が要求されているためにアルミニウムまたはタングステンが用いられているが特に、銅に次ぐ低い抵抗を有するアルミニウムが有力視されている。
化学機械研磨によるアルミニウム配線の形成方法として、特許文献1に記載されているように、絶縁膜の上部に溝を形成し、この溝にアルミニウムを埋め込み、さらに成膜後、このアルミニウム膜の上部を研磨により除去して配線を形成する方法がある。
図1〜5は従来の研磨による配線の形成方法を工程順に示した模式的断面図である。図1は絶縁膜に溝を形成し、この絶縁膜の上面にアルミニウム膜を形成した状態、図2は研磨により絶縁膜表面までアルミニウム膜を除去した状態、図3は研磨をさらに続行した状態を示している。このようなアルミニウム配線の形成方法の場合、まず例えばスパッタリングにより基板(図示せず)上にSiO等の絶縁膜11を形成する。絶縁膜11の厚さtは配線となるアルミニウム膜12aの厚さtと配線となるアルミニウム膜12aの下方に位置する絶縁膜11aの厚さtとの和に等しくなるように設定(t=t+t)する。次にフォトリソグラフィ技術を用い、絶縁膜11上にパターニング処理を施し、溝11bを形成する。この後、絶縁膜11上にアルミニウム膜12を形成する(図1)。次に絶縁膜表面11c上にあるアルミニウム膜12を研磨により除去し、全体的に平坦化するとともに絶縁膜11の溝11bに配線としてのアルミニウム膜12aを埋め込み形成する。
このような研磨工程に用いられる化学機械研磨用組成物には、砥粒としてアルミナ粒子やシリカ粒子等を使用し、硫酸、硝酸、酢酸等によって酸性に調整された組成物が用いられる。またアルミニウム膜には、純アルミニウムや、アルミニウムの電気的性質を損なわずに、機械的応力による配線破断の抑制のためにシリコン、銅といった元素を添加し物理的性質を改良したアルミニウム合金が用いられる。これらの化学機械研磨用組成物では、アルミニウム膜の表層部に形成される酸化層の機械的除去と、その酸化層の除去後に露出したアルミニウムイオンの溶解により研磨が進行する。その結果、絶縁膜11の研磨速度よりアルミニウム膜12の研磨速度を高くすることができる。また機械的研磨特性が優勢であるため、比較的高圧となる凸部から優先的に研磨し平坦化を行うことができ、研磨終了時における配線となるアルミニウム膜の厚さtを制御することができる(図2)。
上述した配線の形成方法において、上述の化学機械研磨用組成物を用い、絶縁膜11とアルミニウム膜12とを研磨する場合、アルミニウム膜12の絶縁膜11に対する研磨速度比R(R=アルミニウム膜の研磨速度/絶縁膜の研磨速度)は比較的小さい。そのため図2に示したように、絶縁膜表面11cまで研磨が到達した後、さらに絶縁膜11とアルミニウム膜12aとが同時に研磨されてアルミニウム膜12aの厚さが薄くなり易い(図3)。したがって研磨終了時に配線となるアルミニウム膜12aの厚さを目的の厚さtに制御することが難しくなる。
この現象はシンニング(thinning)と呼ばれ、特に配線密度が高い部分(絶縁層密度の低い部分)にて発生する。シンニングは配線部での局所的な圧力分布の発生による、研磨速度比Rの低下によって生じる。高配線密度部において相対的に研磨速度が上昇した絶縁膜の研磨に伴ってアルミニウム膜の膜厚が減少することにより、高配線密度部の配線抵抗値増大と、高配線密度部及び低配線密度部の間で配線抵抗値の分布が発生するという課題があった(非特許文献1)。
本課題に対し、特許文献2では、絶縁膜に対する研磨速度よりアルミニウム膜に対する研磨速度を高める方法が提案されている。しかし配線の多層化が進むにつれ、各層のt及びの薄膜化も進んでおり、絶縁膜の研磨速度が抑制されていない特許文献2の技術ではシンニングによる各配線密度部の分布は抑制できても、半導体基板全体のtの膜厚制御が困難となる課題があった。
特開昭62−102543号公報 特開平7−221055号公報
柏木正弘編 「CMPのサイエンス」(株)サイエンスフォーラム 1997年8月20日発行、327頁−329頁
絶縁膜の研磨速度抑制を付与する方法の一つとして、目的に見合った添加剤を添加する方法がある。この添加剤を選択する上の重要な点として、化学機械研磨用水系分散体に用いられる砥粒の安定性を損なわないことが挙げられる。
前述の配線形成方法に用いられるような化学機械研磨用水系分散体では、pHを酸性にすることでアルミニウム膜の研磨速度を向上させることができる。しかし一般的なシリカ粒子の場合、pHが酸性から中性の場合、ゼータ電位の絶対値が0に近づくことからシリカ粒子の安定性が悪化し、沈降しやすくなる。そのため絶縁膜の研磨速度を抑制する為の添加剤の導入が困難であった。
本発明は前述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体の一態様は、
(A)スルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するシリカ粒子と、
(B)N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含む水溶性高分子と
を含有し、
pHが2以上8以下であることを特徴とする。
[適用例2]
適用例1において、
化学機械研磨用水系分散体に対する前記(A)成分の含有量をMa(重量%)、前記(B)成分の含有量をMb(重量%)とした場合、
Maが0.1〜10重量%であり
Mbが0.001〜10重量%であることができる。
[適用例3]
適用例1または適用例2において、
Ma/Mb=0.01〜10,000であることができる。
[適用例4]
適用例ないし適用例3のいずれか一例において、
化学機械研磨用水系分散体中における前記(A)シリカ粒子のゼータ電位が、−20mV以下であることができる。
[適用例5]
適用例1ないし適用例4のいずれか一例において、
前記化学機械研磨用水系分散体はシリコン酸化物とアルミニウムから選択される1種以上の材質を含む被研磨面を同時に研磨するために用いることができる。
[適用例6]
本発明に係る化学機械研磨方法の一態様は、
適用例1ないし適用例5のいずれか一例に記載の化学機械研磨用水系分散体を用いて、化学機械研磨することを特徴とする。
本発明に係る化学機械研磨用水系分散体によれば、(A)スルホ基およびその塩から選択される少なくとも1種の官能基を有するシリカ粒子と、(B)N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含む水溶性高分子とを含有し、pHが2以上8以下であるため、シリカ粒子が沈降しない安定性と、高いアルミニウム膜の研磨速度と、低いシリコン酸化膜の研磨速度の全ての特性を充足させることができる。その結果、上述したような研磨工程においても、シンニングを発生させることなくアルミニウム配線層の膜厚を制御することができる。
従来の研磨による配線の形成方法を工程順に示した模式的断面図であり、絶縁膜に溝を形成し、この絶縁膜の上面にアルミニウム膜を形成した状態である。 従来の研磨による配線の形成方法を工程順に示した模式的断面図であり、研磨により絶縁膜表面までアルミニウム膜を除去した状態である 従来の研磨による配線の形成方法を工程順に示した模式的断面図であり、図2の状態から研磨をさらに続行した状態の断面図である。 本実施の形態に係る化学機械研磨方法の使用に適した被処理体を模式的に示した断面図である。 化学機械研磨終了時の被処理体を模式的に示した断面図である。 化学機械研磨装置を模式的に示した斜視図である。
以下、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変型例も含む。
1.化学機械研磨用水系分散体
本発明の一実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(A)スルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するシリカ粒子(以下、単に「(A)シリカ粒子」ともいう)と、(B)N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含む水溶性高分子と、を含有し、pHが2以上8以下であることを特徴とする。以下、本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体に含まれる各成分、組成物の特徴について、詳細に説明する。
1.1.(A)シリカ粒子
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、砥粒として(A)スルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するシリカ粒子を含有する。すなわち、本実施の形態において使用されるシリカ粒子は、その表面にスルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基が共有結合を介して表面に固定されたシリカ粒子であり、その表面にスルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有する化合物が物理的あるいはイオン的に吸着したようなものは含まれない。また、本発明において、「スルホ基の塩」とは、スルホ基(−SOH)に含まれている水素イオンを金属イオンやアンモニウムイオン等の陽イオンで置換した官能基のことをいう。
従来のシリカ粒子は、粒子の表面の電荷が0となる等電点がpHが4から5の範囲にあるため、pHが2以上8以下の範囲において不安定となり、凝集により沈降してしまう。しかし、(A)スルホ基およびその塩から選択される少なくとも1種の官能基を有するシリカ粒子では、粒子表面が負の電荷を帯びているため、pHが2以上8以下の範囲においても凝集が発生せずに、安定に分散状態を維持することができる。その結果、後述する(B)N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含む水溶性高分子と混合した場合でも、沈降しない安定な化学機械研磨用水系分散体を作製することができる。
その結果、アルミニウム膜の研磨速度を向上させことが可能であるpHが2以上8以下の範囲の化学機械研磨用水系分散体を作製することができる。しかも、(B)成分を含有することにより、シリコン酸化膜の研磨速度を抑制することができ、高いアルミニウム研磨速度と低いシリコン酸化膜研磨速度を両立させた化学機械研磨用水系分散体を作製することができる。
本実施の形態において使用されるシリカ粒子は、以下のようにして製造することができる。
まず、シリカ粒子を用意する。シリカ粒子としては、例えば、ヒュームドシリカ、コロイダルシリカ等が挙げられるが、スクラッチ等の研磨欠陥を低減する観点から、コロイダルシリカが好ましい。コロイダルシリカは、例えば、特開2003−109921号公報等に記載されているような公知の方法で製造されたものを使用することができる。このようなシリカ粒子の表面を修飾することにより、本実施の形態で使用可能な(A)スルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するシリカ粒子を製造することができる。以下にシリカ粒子の表面を修飾する方法を例示するが、本発明はこの具体例により何ら限定されるものではない。
シリカ粒子の表面の修飾は、特開2010−269985号公報、J.Ind.Eng.Chem.,Vol.12,No.6,(2006)911−917等に記載されているような公知の方法を適用することが可能である。例えば前記シリカ粒子とメルカプト基含有シランカップリング剤を酸性媒体中で十分に撹拌することにより、前記シリカ粒子の表面にメルカプト基含有シランカップリング剤を共有結合させることで達成できる。メルカプト基含有シランカップリング剤としては、例えば、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
次に、さらに過酸化水素を適量添加して十分に放置することにより、スルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するシリカ粒子を得ることができる。
(A)シリカ粒子の平均粒子径は、本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体を動的光散乱法で測定することによって得られる。かかる場合、(A)シリカ粒子の平均粒子径は、15nm以上100nm以下であることが好ましく、30nm以上70nm以下であることがより好ましい。(A)シリカ粒子の平均粒子径が前記範囲であると、実用的な研磨速度を達成することができる場合がある。さらに、シリコン酸化膜の研磨速度が抑制できる傾向がある。動的光散乱法による粒子径測定装置としては、株式会社堀場製作所製の「LB550」、ベックマン・コールター社製のナノ粒子アナライザー「DelsaNano S」、Malvern社製の「Zetasizer nano zs」等が挙げられる。なお、動的光散乱法を用いて測定した平均粒子径は、一次粒子が複数個凝集して形成された二次粒子の平均粒子径を表している。
(A)シリカ粒子のゼータ電位は、化学機械研磨用水系分散体のpHが2以上8以下の場合、化学機械研磨用水系分散体中において負電位であり、その負電位は−20mV以下であることが好ましい。負電位が−20mV以下であると、粒子間の静電反発力によって効果的に粒子同士の凝集を防ぐと共に、化学機械研磨の際に正電荷を帯びる基板を選択的に研磨できる場合がある。なお、ゼータ電位測定装置としては、大塚電子株式会社製の「ELS−6000」、「ELSZ−1」、Malvern社製の「Zetasizer nano zs」等が挙げられる。(A)シリカ粒子のゼータ電位は、前述したメルカプト基含有シランカップリング剤の添加量を増減することにより適宜調整することができる。
(A)シリカ粒子の含有量は、化学機械研磨用水系分散体の全質量に対して、好ましくは0.1質量%以上10質量%以下、より好ましくは1質量%以上8質量%以下、特に好ましくは2質量%以上6質量%以下である。(A)シリカ粒子の含有量が前記範囲であると、(B)N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含む水溶性高分子と混合した場合に、より安定な化学機械研磨用水系分散体を作製することができる。
1.2.(B)N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含む水溶性高分子
本実施形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、(B)N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含む水溶性高分子を含有する。前記(B)水溶性高分子は、ルイス塩基としての性質を有することによりシリコン酸化膜の表面に吸着しやすく、シリコン酸化膜の研磨速度を抑制する効果がある。
前記(B)水溶性高分子は、N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含むが、このような繰り返し単位の他に含窒素複素環およびカチオン性官能基から選択される少なくとも1種の分子構造を有していても良い。含窒素複素環およびカチオン性官能基はルイス塩基としての性質を有し、効果的にシリコン酸化膜の表面に吸着し、シリコン酸化膜の研磨速度を抑制する効果がある。また、洗浄工程において容易に除去することができるため、被研磨物を汚染することがなく好ましい場合がある。
前記(B)水溶性高分子は、窒素含有モノマーを繰り返し単位として含有する共重合体でも良い。窒素含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、アクリロイルモルフォリン、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドおよびそのジエチル硫酸塩、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸およびそのジエチル硫酸塩、ならびにN−ビニルホルムアミドが挙げられる。これらのモノマーの中でも、分子構造中に窒素含有複素五員環を有するN−ビニルピロリドンであることが特に好ましい。N−ビニルピロリドンは、環上の窒素原子を介してシリコン酸化膜の表面に吸着して適度に保護することができる。
前記(B)水溶性高分子が窒素含有モノマーを繰り返し単位として含有する共重合体である場合には、全てのモノマーが窒素含有モノマーである必要はなく、前記の窒素含有モノマーのうち少なくとも1種が含まれていればよい。窒素含有モノマーと共重合できるモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ビニルエチルエーテル、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
前記(B)水溶性高分子は、カチオン性官能基を有する共重合体であっても良く、例えば、下記一般式(2)または(3)で表される繰り返し単位の少なくとも一方を含有する単重合体または共重合体(以下、「特定重合体」ともいう。)であってもよい。
Figure 2013043893
Figure 2013043893
(上記一般式(2)および(3)において、Rは水素原子または炭素数が1〜6の置換もしくは非置換アルキル基を表し、Rは置換もしくは非置換のメチレン基もしくは炭素数が2〜8の置換もしくは非置換アルキレン基を表し、R、R、Rはそれぞれ独立に、水素原子または炭素数が1〜10の置換もしくは無置換アルキル基を表し、Aは単結合もしくは−O−もしくは−NH−を表す。Mは陰イオンを表す。)
上記一般式(2)および(3)で表される繰り返し単位中のAは、−O−または−NH−を表すが、−O−の方がより好ましい。Aが−O−の場合、特定重合体または他の成分の含有量との関係でシリカ粒子の安定性が向上し、長時間保存した場合に砥粒の沈降をより抑制することができる。
対アニオン(M)は、ハロゲン化物イオン、有機アニオン、無機アニオンであることが好ましい。より好ましくは水酸化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、NHの共役塩基NH 、アルキル硫酸イオン、過塩素酸イオン、硫酸水素イオン、酢酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオンである。特に好ましいのは塩化物イオン、アルキル硫酸イオン、硫酸水素イオン、酢酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオンである。有機アニオンを用いることにより被研磨物の金属汚染を避けることができ、研磨終了後に容易に除去できることからアルキル硫酸イオンが特に好ましい。
さらに、特定重合体は、下記一般式(4)で表される繰り返し単位を含有する共重合体であっても良い。また、下記一般式(4)で表される繰り返し単位を含有する共重合体は、前記一般式(2)および前記一般式(3)で表される繰り返し単位と下記一般式(4)で表される繰り返し単位がランダムに結合した重合体であってもよく、前記一般式(2)および前記一般式(3)で表される繰り返し単位と下記一般式(4)で表される繰り返し単位のブロックコポリマーであってもよい。
Figure 2013043893
(上記一般式(4)において、Rは炭素数が1〜6の置換もしくは非置換アルキル基を表す。)
特定重合体は、上記一般式(2)で表される繰り返し単位と上記一般式(3)で表される繰り返し単位を含む共重合体である場合、上記一般式(2)で表される繰り返し単位のモル数をn、上記一般式(3)で表される繰り返し単位のモル数をmとすると、モル比n/mが10/0〜0/10の比率であっても十分な性能を得ることができるが、好ましくは10/0〜1/9、より好ましくは10/0〜2/8、特に好ましくは9/1〜3/7の比率である場合に良好な結果を得ることができる。
なお、上記一般式(2)で表される繰り返し単位および上記一般式(3)で表される繰り返し単位の含有量は、アミノ基を含有するモノマーの仕込量とその後の中和量から算出することができ、また特定重合体を酸あるいは塩基で滴定することにより測定することもできる。
特定重合体は、上記一般式(2)または(3)で表される繰り返し単位と上記一般式(4)で表される繰り返し単位を含む共重合体である場合、上記一般式(4)で表される繰り返し単位のモル数をq、上記一般式(2)または(3)で表される繰り返し単位のモル数をpとすると、モル比q/pが、9/1〜1/9の範囲内である場合に特に良好な結果を得ることができる。
特定重合体のアミノ基含量は、モノマーの仕込量より計算した場合、0〜0.100モル/gであることができるが、好ましくは0.0005〜0.010モル/gであり、より好ましくは0.002〜0.006モル/gである。
特定重合体のカチオン性官能基含量は、モノマーの仕込量より計算した場合、0〜0.100モル/gであることができるが、好ましくは0.0005〜0.010モル/gであり、さらに好ましくは0.002〜0.006モル/gである。
前記(B)水溶性高分子の重量平均分子量は、例えば、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によって測定されたポリエチレングリコール換算の重量平均分子量(Mw)を適用できる。前記(B)水溶性高分子の重量平均分子量(Mw)は、1,000以上100、000以下、好ましくは5,000以上80,000、さらに好ましくは8,000以上60,000以下である。重量平均分子量が前記範囲内にあると、効果的にシリコン酸化表面を保護することができ、シリコン酸化膜の研磨速度を抑制することができる。
前記(B)水溶性高分子の含有量は、化学機械研磨用水系分散体の全質量に対して、好ましくは0.001〜10質量%であり、より好ましくは0.01〜5質量%である。前記(B)水溶性高分子の含有量が前記範囲であると、シリコン酸化膜の研磨速度を効果的に抑制することができる。
前記(A)シリカ粒子と前記(B)水溶性高分子の比率は、化学機械研磨用水系分散体に対する前記(A)成分の含有量をMa(重量%)、前記(B)成分の含有量をMb(重量%)とした場合、好ましくはMa/Mb=0.01〜10,000であることができる。前記(A)シリカ粒子と前記(B)水溶性高分子の比率が前記範囲であると、優れた貯蔵安定性とシリコン酸化膜の研磨速度の抑制を両立した化学機械研磨用水系分散体を得ることが出来る。
1.3.分散媒
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、分散媒を含有する。分散媒としては、水、水およびアルコールの混合媒体、水および水との相溶性を有する有機溶媒を含む混合媒体等が挙げられる。これらの中でも、水、水およびアルコールの混合媒体を用いることが好ましく、水を用いることがより好ましい。
1.4.その他の添加剤
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、さらに必要に応じて界面活性剤、水溶性高分子、防蝕剤、pH調整剤等の添加剤を添加してもよい。以下、各添加剤について説明する。
1.4.1.界面活性剤
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、さらに必要に応じて界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤には、化学機械研磨用水系分散体に適度な粘性を付与する効果がある。化学機械研磨用水系分散体の粘度は、25℃において0.5mPa・s以上10mPa・s未満となるように調製することが好ましい。
界面活性剤としては、特に制限されず、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪酸石鹸、アルキルエーテルカルボン酸塩等のカルボン酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩等の硫酸塩;アルキルリン酸エステル等のリン酸エステル塩;パーフルオロアルキル化合物等の含フッ素系界面活性剤等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、脂肪族アミン塩、脂肪族アンモニウム塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール、アセチレングリコールエチレンオキサイド付加物、アセチレンアルコール等の三重結合を有する非イオン性界面活性剤;ポリエチレングリコール型界面活性剤等が挙げられる。また、ポリビニルアルコール、シクロデキストリン、ポリビニルメチルエーテル、ヒドロキシエチルセルロース等を用いることもできる。
前記例示した界面活性剤の中でも、アルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましく、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸アンモニウムがより好ましい。
これらの界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
界面活性剤の含有量は、化学機械研磨用水系分散体の全質量に対して、好ましくは0.001質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.001質量%以上3質量%以下、特に好ましくは0.01質量%以上1質量%以下である。
1.4.2.水溶性高分子
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、さらに必要に応じて前記(B)成分以外の水溶性高分子を添加してもよい。水溶性高分子には、化学機械研磨用水系分散体に適度な粘度を与えることができる。
水溶性高分子としては、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
水溶性高分子の含有量は、化学機械研磨用水系分散体の粘度が10mPa・s未満となるように調整することができる。
1.4.3.防蝕剤
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、さらに必要に応じて防蝕剤を添加してもよい。防蝕剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールおよびその誘導体が挙げられる。ここで、ベンゾトリアゾール誘導体とは、ベンゾトリアゾールの有する1個または2個以上の水素原子を、例えば、カルボキシル基、メチル基、アミノ基、ヒドロキシル基等で置換したものをいう。ベンゾトリアゾール誘導体としては、4−カルボキシルベンゾトリアゾールおよびその塩、7−カルボキシベンゾトリアゾールおよびその塩、ベンゾトリアゾールブチルエステル、1−ヒドロキシメチルベンゾトリアゾールまたは1−ヒドロキシベンゾトリアゾール等が挙げられる。
防蝕剤の添加量は、化学機械研磨用水系分散体の全質量に対して、好ましくは1質量%以下であり、より好ましくは0.001質量%以上0.1質量%以下である。
1.4.4.pH調整剤
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、さらに必要に応じてpH調整剤を添加してもよい。pH調整剤としては、酸性化合物や塩基性化合物が挙げられる。
酸性化合物としては、有機酸や無機酸が挙げられるが、有機酸としては、特に制限されないが、例えば、マロン酸、マレイン酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、シュウ酸、乳酸等、およびこれらの塩が挙げられる。無機酸としては、特に制限されないが、例えば、リン酸、硫酸、塩酸、硝酸等、これらの塩および誘導体が挙げられる。
塩基性化合物としては、特に制限されないが、例えば、水酸化カリウム、エチレンジアミン、TMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)、アンモニア等の塩基性化合物が挙げられる。
これらのpH調整剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
1.5.pH
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体のpHは、2以上8以下である必要があるが、より好ましくは2以上5以下である。pHが前記範囲にあると、アルミニウム膜の研磨速度を低下させず、シリコン酸化膜の研磨速度を低下させることができる。その結果、アルミニウム膜を選択的に研磨することができる。さらに、pHが2以上8以下であると、化学機械研磨用水系分散体の貯蔵安定性が良好となるためより好ましい。
1.6.用途
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、主として半導体装置を構成する複数の基板のうち、シリコン酸化物とアルミニウムから選択される1種以上の材質を含む被研磨面を同時に研磨するために使用することができる。
なお、本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体のシリコン酸化膜とアルミニウム膜の研磨速度比R(R=アルミニウム膜の研磨速度/シリコン酸化膜の研磨速度)は10以上であることが望ましい。研磨速度比Rが10以上であることにより、高配線密度部での十分な研磨速度比を確保することができ、シンニングを抑制することができる。
また本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体のシリコン酸化膜の研磨速度は100Å/分以下であることが好ましい。研磨速度が100Å/分以下より大きい場合、シリコン酸化膜露出後の膜厚制御に用いることのできる時間のマージンが小さくなり、歩留まりが悪化する恐れがある。
さらに、本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体のアルミニウム膜の研磨速度は300Å/分以上であることが好ましい。アルミニウム膜の研磨速度が300Å/分よりも小さい場合はアルミニウム膜の除去とシリコン酸化膜の露出に多大な時間がかかり、生産効率が低下する。またアルミニウム膜の局所的な残存も起こりうる。
なお、本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体の研磨対象として、シリコン酸化物とアルミニウム又はアルミニウム合金を含む基板だけでなく、さらにバリアメタルやシリコン窒化物、多結晶シリコンを含んでいても良い。バリアメタルの材質としてはタンタル及びその窒化物、チタン及びその窒化物、タングステン窒化物、ルテニウム、コバルト、マンガンなどが挙げられる。
1.7.化学機械研磨用水系分散体の調製方法
本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、水等の分散媒に前述した各成分を溶解または分散させることにより調製することができる。溶解または分散させる方法は、特に制限されず、均一に溶解または分散できればどのような方法を適用してもよい。また、前述した各成分の混合順序や混合方法についても特に制限されない。
また、本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、濃縮タイプの原液として調製し、使用時に水等の分散媒で希釈して使用することもできる。
2.化学機械研磨方法
本実施の形態に係る化学機械研磨方法は、前述した本発明に係る化学機械研磨用水系分散体を用いて、半導体装置を構成する複数の基板のうち、シリコン酸化物とアルミニウム又はアルミニウム合金から選択される1種以上の材質を含む被研磨面を研磨することを特徴とする。以下、本実施の形態に係る化学機械研磨方法の一具体例について、図面を用いて詳細に説明する。
2.1.被処理体
図4は、本実施の形態に係る化学機械研磨方法の使用に適した被処理体を模式的に示した断面図である。被処理体200は、以下の工程(1)ないし(3)を経ることにより形成される。
(1)まず、半導体素子が形成された半導体基板20(図示せず)上に、CVD法にてシリコン酸化膜からなる絶縁膜21を設ける
(2)次に、フォトリソグラフィ技術を用い、絶縁膜21上にパターニング処理を施し、配線部となる溝21bを形成する。
(3)次に、配線部21bを充填するように、アルミニウム膜22をスパッタ法により堆積させると、被処理体200が得られる。
2.2.化学機械研磨方法
図4に示すような被処理体200のアルミニウム膜を除去するために、研磨速度比R(R=アルミニウム膜の研磨速度/シリコン酸化膜の研磨速度)が十分に大きく、シリコン酸化膜研磨速度が十分に低く、アルミニウム膜の研磨速度が十分に高い化学機械研磨用水系分散体を用いて化学機械研磨工程を行う。図5は、化学機械研磨工程終了時の被処理体を模式的に示した断面図である。アルミニウム膜の研磨速度が十分に大きいことにより図2の21c上のアルミニウム膜を適切な速度で除去することが出来、またシリコン酸化膜の速度が十分に小さいことより、tの厚さが薄くなりすぎることなく制御することができる。さらに研磨速度比Rが十分に大きいため、シンニングの発生を抑制し、優れた配線抵抗分布の半導体基板を得ることができる(図示せず)。なおアルミニウム膜は安定な不動態層を形成するため、研磨終了時にエッチングによるディッシングを発生させず、シリコン酸化膜21c表面とアルミニウム膜22a表面との平坦化を確実に発現させることができる。
2.3.化学機械研磨装置
前述した化学機械研磨工程には、例えば、図6に示すような化学機械研磨装置400を用いることができる。図4は、化学機械研磨装置400を模式的に示した斜視図である。各研磨工程は、スラリー供給ノズル42からスラリー(化学機械研磨用水系分散体)44を供給し、かつ、研磨布46が貼付されたターンテーブル48を回転させながら、半導体基板50を保持したキャリアーヘッド52を当接させることにより行う。なお、図4には、水供給ノズル54およびドレッサー56も併せて示してある。
キャリアーヘッド52の押し付け圧は、10〜1,000hPaの範囲内で選択することができ、好ましくは30〜500hPaである。また、ターンテーブル48およびキャリアーヘッド52の回転数は10〜400rpmの範囲内で適宜選択することができ、好ましくは30〜150rpmである。スラリー供給ノズル42から供給されるスラリー(化学機械研磨用水系分散体)44の流量は、10〜1,000mL/分の範囲内で選択することができ、好ましくは50〜400mL/分である。
市販の研磨装置として、例えば、株式会社荏原製作所製、形式「EPO−112」、「EPO−222」;ラップマスターSFT社製、型式「LGP−510」、「LGP−552」;アプライドマテリアル社製、型式「Mirra」、「Reflexion」等が挙げられる。
3.実施例
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
3.1.コロイダルシリカを含む水分散体の調製
容量2000cmのフラスコに、25質量%濃度のアンモニア水70g、イオン交換水40g、エタノール175gおよびテトラエトキシシラン21gを投入し、180rpmで撹拌しながら60℃に昇温した。60℃のまま1時間撹拌した後冷却し、コロイダルシリカ/アルコール分散体を得た。次いで、エバポレータにより、80℃でこの分散体にイオン交換水を添加しながらアルコール分を除去する操作を数回繰り返すことにより分散体中のアルコールを除き、固形分濃度15%の水分散体を調製した。この水分散体の一部を取り出しイオン交換水で希釈したサンプルについて、動的光散乱式粒子径測定装置(株式会社堀場製作所製、形式「LB550」)を用い、算術平均径を平均粒子径として測定したところ、35nmであった。
なお、表1および表2において、上記のようにして得られた通常のコロイダルシリカを含む水分散体を「シリカタイプB」と称する。
3.2.スルホ基修飾コロイダルシリカを含む水分散体の調製
イオン交換水50gに酢酸5gを投入し、撹拌しながらさらにメルカプト基含有シランカップリング剤(信越化学工業株式会社製、商品名「KBE803」)5gを徐々に滴下した。30分後、「3.1.コロイダルシリカを含む水分散体の調製」において調製された水分散体を1000g添加し、さらに1時間撹拌を継続した。その後、31%過酸化水素水を200g投入し、48時間室温にて放置することにより、スルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するコロイダルシリカを得た。この水分散体の一部を取り出しイオン交換水で希釈したサンプルについて、動的光散乱式粒子径測定装置(株式会社堀場製作所製、形式「LB550」)を用い、算術平均径を平均粒子径として測定したところ35nmであった。また、得られたスルホ基修飾コロイダルシリカを含む水分散体にアンモニアを添加してpHを3.0に調製したものについて、大塚電子株式会社製の「ELS−6000」を用いてゼータ電位を測定したところ−32mVであった
3.3.化学機械研磨用水系分散体の調製
「3.1.コロイダルシリカを含む水分散体の調製」もしくは「3.2.スルホ基修飾コロイダルシリカを含む水分散体の調製」において調製された水分散体の所定量を容量1000cmのポリエチレン製の瓶に投入し、その後、撹拌しながらイオン交換水を加え、所定のシリカ濃度となるように調節した。これに表記載のpH調整剤を加え、化学機械研磨用水系分散体のpHが表記載の値となるようにそれぞれ添加し十分に撹拌した。その後、孔径5μmのフィルタで濾過し、実施例1〜13及び比較例1〜6の化学機械研磨用水系分散体を得た。
3.4.化学機械研磨試験
「3.3.化学機械研磨用水系分散体の調製」において調製した化学機械研磨用水系分散体を用いて、直径8インチのアルミニウム膜またはシリコン酸化膜付きシリコン基板を被研磨体として、下記の研磨条件1でそれぞれの膜について化学機械研磨を行った。
<研磨条件1>
・研磨装置:株式会社荏原製作所製、形式「EPO−112」
・研磨パッド:ロデール・ニッタ株式会社製、「IC1000/K−Groove」
・化学機械研磨用水系分散体供給速度:200mL/分
・定盤回転数:90rpm
・研磨ヘッド回転数:90rpm
・研磨ヘッド押し付け圧:140hPa
3.4.1.研磨速度の算出
被研磨体である直径8インチのシリコン酸化膜付き基板について、研磨前の膜厚をナノメトリクス・ジャパン株式会社製の光干渉式膜厚計「NanoSpec 6100」を用いて予め測定しておき、上記の条件で1分間研磨を行った。研磨後の被研磨体の膜厚を、同様に光干渉式膜厚計を用いて測定し、研磨前と研磨後の膜厚の差、すなわち化学機械研磨により減少した膜厚を求めた。そして、化学機械研磨により減少した膜厚および研磨時間から研磨速度を算出した。この結果を表1および表2に併せて示す。シリコン酸化膜の研磨速度が100Å/min以下の場合は良好、100Å/minより大きい場合は不良と判断した。
被研磨体である直径8インチのアルミニウム膜付き基板について、研磨前の膜厚をKLA−Tencor株式会社製の金属膜厚計「Omnimap A−RS75tc」を用いて予め測定しておき、上記の条件で1分間研磨を行った。研磨後の被研磨体の膜厚を、同様に金属膜厚計を用いて測定し、研磨前と研磨後の膜厚の差、すなわち化学機械研磨により減少した膜厚を求めた。そして、化学機械研磨により減少した膜厚および研磨時間から研磨速度を算出した。この結果を表1および表2に併せて示す。アルミニウム膜の研磨速度が300Å/min以上の場合は良好、300Å/minより小さい場合は不良と判断した。
3.4.2.研磨速度比の算出
シリコン酸化膜の研磨速度とアルミニウム膜の研磨速度から、下記計算式(1)に基づき研磨速度比Rを算出した。
=アルミニウム膜の研磨速度/シリコン酸化膜の研磨速度 …(1)
この結果を表1および表2に併せて示す。研磨速度比Rが10以上の場合は良好、10より小さい場合は不良と判断した。
3.4.3.貯蔵安定性の評価
「3.3.化学機械研磨用水系分散体の調製」の項で作製した化学機械研磨用水系分散体を、500ccのポリ瓶に500cc入れ、25℃の環境下で1日貯蔵した。貯蔵前後の化学機械研磨用水系分散体の変化について、目視で観察した。貯蔵後に沈降が観察されなかった場合には貯蔵安定性が非常に良好と判断し「○」、沈降が見られた場合は不良と判断し「×」と表に記載した。
Figure 2013043893
Figure 2013043893
3.4.4.評価結果
実施例1〜13では、シリコン酸化膜の研磨速度が100Å/min以下に、アルミニウム膜の研磨速度が300Å/min以上であり、しかもシリコン酸化膜に対するアルミニウム膜の研磨速度比(Al/TEOS)が10以上に高められている。
比較例1〜3は、通常のコロイダルシリカを用いた例である。いずれの比較例においても、貯蔵安定性が不良であるため本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体として適用できない。
比較例4は、(B)成分を用いない例である。アルミニウム膜の研磨速度は高められているが、それに伴いシリコン酸化膜の研磨速度も研磨速度が増大しているので本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体としては適さない。
比較例5〜6は、(A)成分と(B)成分を共に含有しているが、化学機械研磨用水系分散体のpHが2〜8の範囲外である例である。この場合には、アルミニウム膜の研磨速度が不十分である
以上のことから、本実施の形態に係る化学機械研磨用水系分散体は、十分に低いシリコン酸化膜研磨速度と高いアルミニウム膜研磨速度を有し、シリコン酸化膜に対するアルミニウム膜の研磨速度比が十分に大きいため、シリコン酸化膜とアルミニウム膜とが共存する半導体装置製造において必要な研磨速度を有することが分かった。
11・21…シリコン酸化膜、11a・21a…配線部の下方のシリコン酸化膜、11b・21b…シリコン酸化膜、11c・21c…配線部を分離するシリコン酸化膜表面、12・22…アルミニウム膜、12a・22a…配線部となるアルミニウム膜、42…スラリー供給ノズル、44…スラリー、46…研磨布、48…ターンテーブル、50…半導体基板、52…キャリアーヘッド、54…水供給ノズル、56…ドレッサー、100・200…被処理体、300…化学機械研磨装置、t…配線層全体の厚さ、t…配線層の厚さ、t…絶縁層の厚さ

Claims (6)

  1. (A)スルホ基およびその塩からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するシリカ粒子と、
    (B)N−ビニルピロリドンおよびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種に由来する繰り返し単位を含む水溶性高分子と
    を含有し、
    pHが2以上8以下である、化学機械研磨用水系分散体。
  2. 請求項1において、
    化学機械研磨用水系分散体に対する前記(A)成分の含有量をMa(重量%)、前記(B)成分の含有量をMb(重量%)とした場合、
    Maが0.1〜10重量%であり
    Mbが0.001〜10重量%である、化学機械研磨用水系分散体。
  3. 請求項1または請求項2において、
    Ma/Mb=0.01〜10,000である、化学機械研磨用水系分散体。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項において、
    化学機械研磨用水系分散体中における前記(A)シリカ粒子のゼータ電位が、−20mV以下である、化学機械研磨用水系分散体。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか一項において、
    シリコン酸化物とアルミニウムから選択される1種以上の材質を含む被研磨面を同時に研磨するために用いられる、化学機械研磨用水系分散体。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の化学機械研磨用水系分散体を用いた化学機械研磨方法。
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