JP2013042124A - 光硬化性ナノインプリント用組成物を用いたパターンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を基板上に塗布し塗膜を形成し、金型と前記塗膜とを接触させ、金型のパターンを転写し、光照射して塗膜を硬化させた後に、120℃〜250℃で熱処理をすることで金型のパターンよりも微細なパターンを基板上に形成する。
【選択図】なし
Description
通常、数百〜数ナノメートル(nm)の超微細なパターンを形成するには、電子線描画によって作製された金型を用いる。電子線描画で金型にパターンを形成する場合、その工程に時間を非常に要するほか、装置自体も高価なため、得られる金型が非常に高価なものとなる。また、20nm以下のパターンになると、金型からのパターン転写の難易度が高くなり、さらに、金型を作製することも容易ではないという問題がある。
このため、微細なパターンを得るため、得られたパターンにプラズマ処理をしたり、ポリマー部分の一部を選択的除去してパターンの大きさを減少させる工夫がなされている。
例えば、特開2007−80455号公報には、金属アルコキシドとシリコン系またはフッ素系の界面活性剤を塗布し、凸凹を形成させ、プラズマ処理または加熱処理により有機成分を除去するパターン形成方法が開示されている。
しかしながら、上記した特開2007−80455号公報に記載のパターン形成方法は、パターン欠陥低減の改善が図れるものの、特にパターンの大きさを減少させるには十分でないばかりか金型からの転写に高い圧力が必要で、金型を破損する恐れといった問題があった。
また、ポリマー部分の一部を選択的除去してパターンの大きさを減少させる方法として、特開2011−68126号公報には、無機部分の融点よりも低い気化温度を有するポリマー部分を含む無機−有機化合物からなるインプリント構造物からポリマー部分の一部を選択的に除去してインプリント構造物の大きさを減少させる方法が開示されているが、かかる方法においても有機物が分解するほどの高温で処理する場合は、基板が高温でも変形、変性しないものでなければならないという基板選択上の制約があり、未だ改善の余地があった。
即ち、本発明は、下記の工程A)〜D)を含むことを特徴とするパターンの製造方法である。
A)アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を基板上に塗布し塗膜を形成する工程、
B)パターンが形成された金型のパターン形成面と前記塗膜とを接触させ、金型のパターンを転写する工程、
C)光照射して塗膜を硬化させる工程、
D)塗膜を硬化させた後に、120℃〜250℃で熱処理をすることで金型のパターンよりも微細なパターンを基板上に形成する工程。
R1は、炭素数1〜10のアルキル基であり、同一の基であっても、異なる基であっても良い。)
下記の工程A)〜D)を含むことを特徴とするパターンの製造方法である。
A)アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を基板上に塗布し塗膜を形成する工程、
B)パターンが形成された金型のパターン形成面と前記塗膜とを接触させ、金型のパターンを転写する工程、
C)光照射して塗膜を硬化させる工程、
D)塗膜を硬化させた後に、120℃〜250℃で熱処理をすることで金型のパターンよりも微細なパターンを基板上に形成する工程。
〈工程A)〉
本発明における工程A)は、「アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を基板上に塗布し塗膜を形成する工程」である。
アルコキシシラン類の加水分解物は、アルコキシシラン類のアルコキシ基の一部又は全部の加水分解による生成物、アルコキシシランの重縮合体、該重縮合体のアルコキシ基の一部又は全部の加水分解による生成物、およびこれらの種々の混合物を意味する。アルコキシシラン類としては、アルコキシ基がシリコン元素(Si)に対し1つ以上あり加水分解可能であれば、特に限定されず、一般的なアルコキシシランの他に、シリコン元素に1つ以上のアルキル基やフェニル基等が結合していても良く、(メタ)アクリル基やエポキシ基やチオール基、水酸基、カルボキシル基、ホスホニウム基、スルホニル基等の官能基を有するアルコキシシランやフッ素、塩素等のハロゲン元素を有するアルコキシシランであっても良く、それらの混合物から構成されていても良い。アルコキシシラン類の加水分解物と光硬化性樹脂組成物の分散性がより良いほど、パターン転写が容易になり、後述する熱処理によりパターン寸法がより均等方向に収縮すると考えられるため好ましい。その場合、光硬化性樹脂組成物が有する官能基に応じ、例えば、光硬化性樹脂組成物が(メタ)アクリル基を有する重合性単量体を含有する場合、(メタ)アクリル基を有するアルコキシシランの加水分解物を含むことが好ましく、光硬化性樹脂組成物がエポキシ基を有する重合性単量体を含有する場合、アルコキシシランとしてエポキシ基含有アルコキシシランの加水分解物を含むものが好ましい。
上記アルコキシシラン類の内、一般的なアルコキシシランとしては、下記式(2)
R2は、炭素数1〜4のアルキル基であり、同一の基であっても、異なる基であっても良く、nは、1〜10の整数である。)
で示されるアルコキシシラン(以下、単に「アルコキシシラン」とする場合もある)を好ましく用いることができる。
また、上記(メタ)アクリル基含有アルコキシシランとしては、下記式(3)
R3は、水素原子、またはメチル基であり、
R4は、炭素数1〜20のアルキレン基、又は炭素数3〜10のシクロアルキレン基、であり、
R5は、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜4のシクロアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基であり、
R6は、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数3〜4のシクロアルキル基であり、
lは0〜2の整数であり、mは1〜3の整数であり、ただし、l+m=1〜3であり、
R3、R4、R5およびR6がそれぞれ複数存在する場合には、その複数のR3、R4、R5およびR6は、同一であっても、異なる基であっても良い。)
で示される(メタ)アクリル基含有アルコキシシラン(以下、単に「(メタ)アクリル基含有アルコキシシラン」とする場合もある)を好ましく用いることができる。上記(メタ)アクリル基含有アルコキシシランの加水分解物を使用することにより、酸素ガスによるエッチング耐性を向上することができ、分散性の良い光硬化性ナノインプリント用組成物が得られ、濾過による精製が容易となり生産性が良好となり好ましい。また、上記アルコキシシランの加水分解物を含む場合、光硬化により得られる硬化膜の微細な構造において、無機成分と有機成分とが比較的均質な状態で分散したものとなる(無機成分が極端に凝集したような分散状態とはならない。)。その結果、均一な転写パターン、及び均一な残膜を形成することができ、エッチング耐性のバラツキが小さくなるものと推定される。
メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基、2,2−ジメチルプロピレン基、2−メチルブチレン基、2−メチル−2−ブチレン基、3−メチルブチレン基、3−メチル−2−ブチレン基、ペンチレン基、2−ペンチレン基、3−ペンチレン基、3−ジメチル−2−ブチレン基、3,3−ジメチルブチレン基、3,3−ジメチル−2−ブチレン基、2−エチルブチレン基、ヘキシレン基、2−ヘキシレン基、3−ヘキシレン基、2−メチルペンチレン基、2−メチル−2−ペンチレン基、2−メチル−3−ペンチレン基、3−メチルペンチレン基、3−メチル−2−ペンチレン基、3−メチル−3−ペンチレン基、4−メチルペンチレン基、4−メチル−2−ペンチレン基、2,2−ジメチル−3−ペンチレン基、2,3−ジメチル−3−ペンチレン基、2,4−ジメチル−3−ペンチレン基、4,4−ジメチル−2−ペンチレン基、3−エチル−3−ペンチレン基、ヘプチレン基、2−ヘプチレン基、3−ヘプチレン基、2−メチル−2−ヘキシレン基、2−メチル−3−ヘキシレン基、5−メチルヘキシレン基、5−メチル−2−ヘキシレン基、2−エチルヘキシレン基、6−メチル−2−ヘプチレン基、4−メチル−3−ヘプチレン基、オクチレン基、2−オクチレン基、3−オクチレン基、2−プロピルペンチレン基、2,4,4−トリメチルペンチレン基、デカオクチレン基等のアルキレン基;シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロプロピルメチレン基、シクロペンチルレン基、シクロへキシレン基、シクロオクチレン基等のシクロアルキレン基が挙げられる。
これらの中でも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、ブチレン基等の炭素数1〜4のアルキレン基、シクロプロピレン基、シクロブチレン基等の炭素数3〜4のシクロアルキレン基が好ましい。
R7、およびR9は、それぞれ、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数3〜10のシクロアルキル基であり;R8は、含フッ素アルキル基、含フッ素シクロアルキル基、または含フッ素アルコキシエーテル基であり;aは、1〜3の整数であり、bは、0〜2の整数であり、ただし、a+b=1〜3であり;R7、R8およびR9がそれぞれ複数存在する場合には、複数のR7、R8およびR9は、それぞれ同一であっても、異なる基であってもよい。)で示されるフッ素化有機シラン化合物(以下、単に「フッ素化シラン化合物」とする場合もある)が挙げられる。このフッ素化有機シラン化合物を使用することにより、パターンの基板との密着性を損なわずに金型からの離型性を向上することができる。
前記式(4)において、R7およびR9は、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数3〜10のシクロアルキル基であり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、ter−ブチル基が挙げられる。前記式(4)の−OR7からなるアルコキシ基は、加水分解時にR7由来のアルコールを生成するが、本発明の光硬化性ナノインプリント用組成物は、このアルコールを含んでいてもよい。そのため、他成分と容易に混合できるアルコールとなること、及び基板上に塗膜を形成した後、容易に除去できるアルコールとなることを考慮すると、具体的には、R7は、メチル基、エチル基、プロピル基であることがより好ましい。
R8は、含フッ素アルキル基、含フッ素シクロアルキル基、または含フッ素アルコキシエーテル基である。ここで含フッ素アルキル基とは、アルキル基の1又は2以上の水素原子をフッ素原子に置換したものを意味し、その他の含フッ素シクロアルキル基、または含フッ素アルコキシエーテル基も同様にそれぞれシクロアルキル基、アルコキシエーテル基の1又は2以上の水素原子をフッ素原子に置換したものを意味する。含フッ素アルキル基、及び含フッ素アルコキシ基の炭素数は1〜10が好ましく、含フッ素シクロアルキル基の炭素数は3〜10が好ましい。また、本発明における含フッ素アルコキシエーテル基は、下記式(5)で表されるアルコキシエーテル基において1又は2以上の水素原子をフッ素原子に置換したものが好ましい。
上記式(5)において、Xは1〜6、Yは5〜50が好ましい。
また、R7、R8、およびR9がそれぞれ複数存在する場合には、その複数のR7、R8、およびR9は、同一であっても、異なる基であってもよい。
これらフッ素化有機シラン化合物を具体的に例示すれば、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)−トリエトキシシラン、(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロデシル)−トリメトキシシラン、ノナフルオロヘキシルトリエトキシシラン、ノナフルオロヘキシルトリメトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)−トリエトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)−トリメトキシシラン、ペンタフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロペンチルトリエトキシシラン、ペンタフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロペンチルトリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメチルエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルジエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルジメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、パーフルオロプロピルトリエトキシシラン、パーフルオロプロピルトリメトキシシラン、5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−トリデカフルオロ−2−(トリデカフルオロヘキシル)デシルトリエトキシシラン、5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−トリデカフルオロ−2−(トリデカフルオロヘキシル)デシルトリメトキシシラン、パーフルオロドデシル−1H,1H,2H,2H−トリエトキシシラン、パーフルオロドデシル−1H,1H,2H,2H−トリメトキシシラン、パーフルオロテトラデシル−1H,1H,2H,2H−トリエトキシシラン、パーフルオロテトラデシル−1H,1H,2H,2H−トリメトキシシラン、3−(パーフルオロシクロヘキシルオキシ)プロピルトリメトキシシラン等が挙げられ、上記式(5)の含フッ素アルコキシエーテル基を有するフッ素化有機シラン化合物の例としては、商品名としては、例えば、ダイキン工業株式会社製Optool−DSXが挙げられる。これらの中でも、分子同士の相互作用が比較的弱く分子配列構造の乱れから表面剥離性に有利と思われる点や前記式(4)の−OR7からなるアルコキシ基の加水分解のし易さを考慮すると、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)−トリメトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランが好ましい。
本発明において、アルコキシシラン類の加水分解物は、例えば、光硬化性樹脂組成物が(メタ)アクリル基を有する重合性単量体を含有する場合、アルコキシシラン類である前記一般的なアルコキシシラン、前記(メタ)アクリル基含有アルコキシシラン及びハロゲン元素を有するアルコキシシランである上記式(4)のフッ素化シラン化合物を加水分解したものが好ましく、さらにこれらアルコキシシラン類の他に後述する金属アルコキシドを含む混合物を加水分解したものが好ましい。
本発明において、上記のアルコキシシラン類の加水分解物の好ましい配合量は、例えば、光硬化性樹脂組成物が(メタ)アクリル基を有する重合性単量体を含有する場合、(メタ)アクリル基を有する重合性単量体100重量部に対して、アルコキシシラン類である前記一般的なアルコキシシラン10〜250質量部、前記(メタ)アクリル基含有アルコキシシラン3〜300質量部、及び上記式(4)のフッ素化シラン化合物を含む場合、フッ素化シラン化合物0.001〜4質量部、さらに後述する金属アルコキシドを含む場合、金属アルコキシド1〜50重量部をそれぞれ加水分解した配合量であることが好ましい。かかる光硬化性ナノインプリント用組成物を用いた場合、金型からの転写を低い圧力で行うことができ、かつ熱処理によりパターンの微細化が可能である。また、かかる光硬化性ナノインプリント組成物は、分散性が良好で熱処理により均等、均質に収縮する。
本発明のアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の化学構造を正確に反映しないものの、例えば、光硬化性樹脂組成物が(メタ)アクリル基を有する重合性単量体を含有する場合、アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物は、以下の組成を満足することが基板への密着性および金型からの離型性を両立化するという点から好ましい。つまり、便宜上、前記一般的なアルコキシシラン、前記(メタ)アクリル基含有アルコキシシラン、前記金属アルコキシドを酸化物換算量として、それらの量を換算すると、(メタ)アクリル基を有する重合性単量体100質量部に対して、一般的なアルコキシシランの珪素酸化物換算重量として3〜100質量部、(メタ)アクリル基含有アルコキシシランの珪素酸化物換算重量として1〜80質量部、金属アルコキシドの金属酸化物換算重量として1〜15質量部となる加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物であることが好ましい。なお、上記酸化物換算重量は、含有する珪素分子が全て酸化物であると仮定して算出した量を意味し、配合量から換算した値である。
(メタ)アクリル基を有する重合性単量体について説明する。
(メタ)アクリル基を有する重合性単量体の例を具体的に例示すれば、1分子中に1つの(メタ)アクリル基を有する単官能重合性単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、n−ラウリル(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、長鎖アルキル(メタ)アクリレート、n−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコール(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、エトキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、プロポキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、エトキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、プロポキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、及び芳香環を有するモノ(メタ)アクリレート、例えば、フェノキシメチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、フェノキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロフェノキシキシエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェノキシプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、アルキルフェノールエチレングリコール変性(メタ)アクリレート、アルキルフェノールプロピレングリコール変性(メタ)アクリレート、エトキシ化o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン等が挙げられ、ビニルエーテル基も有するものとして、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレートが挙げられる。
R10、R11、R12及びR13は、それぞれ独立に、水素原子、またはメチル基であり、
a、及びbは、それぞれ、0以上の整数であり、
ただし、a+bの平均値は2〜25である)
で示されるポリオレフィングリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、特に制限されず、例えば、有機ケイ素基を疎水基としたポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、(メタ)アクリル変性シリコーン等が挙げられる。
フッ素含有界面活性剤としては、特に制限されず、例えば、脂肪族系界面活性剤のアルキル鎖長の水素原子の一部または全部をフッ素原子に置換したものや、(メタ)アクリル酸フルオロアルコールエステル等、重合性を付与したフッ素化合物等が挙げられる。
界面活性剤は、それぞれ単独で使用できるだけでなく、必要に応じて、複数の種類を組み合わせて併用することもできる。
上記した光硬化性ナノインプリント用組成物を、基板上に公知の方法に従って塗布することにより、塗膜を形成する。
本発明における工程B)は、「パターンが形成された金型のパターン形成面と前記塗膜とを接触させ、金型のパターンを転写する工程」である。
本発明における工程C)は、「光照射して塗膜を硬化させる工程」である。
本発明における工程D)は、「塗膜を硬化させた後に、120℃〜250℃で熱処理をすることで金型のパターンよりも微細なパターンを基板上に形成する工程」である。
本発明における工程E)は、「基板上に形成したパターンの表面を、加湿処理により加水分解し、フッ素を含有するシランカップリング剤で処理する工程」である。
該シランカップリング剤は、離型性を向上できるフッ素原子を含有するシランカップリング剤であれば、公知のものを使用できる。具体的には、トリハロゲン化有機シラン分子やトリアルコキシ有機シラン分子のアルキル鎖の水素の一部ないし全部をフッ素に置換したものが挙げられる。
〈アルコキシシラン類を除く金属アルコキシドの加水分解物〉
本発明において、上記工程A)に用いる光硬化性ナノインプリント用組成物には、さらに、アルコキシラン類を除く金属アルコキシドである下記式(1)
Mは、ジルコニウム、またはチタニウムであり、
R1は、炭素数1〜10のアルキル基であり、同一の基であっても、異なる基であっても良い。)で示される金属アルコキシド(以下、単に「金属アルコキシド」とする場合もある)の加水分解物を含むことができる。本発明で用いられる光硬化性ナノインプリント用組成物は、酸素ガスに対するエッチング耐性の優れた硬化膜を形成することができるが、この金属アルコキシドを含有させることにより、さらに、フッ素系ガスに対するエッチング耐性も向上することができる。そして、金属アルコキシドの使用量に併せて、フッ素系ガスのエッチング速度を調整することもできる。
〈硬化膜によりパターンを形成した積層体の使用(レプリカ金型として使用)〉
本発明で用いられる光硬化性ナノインプリント用組成物は、優れた性能を有するため、その他の用途にも使用できる。例えば、該光硬化性ナノインプリント用組成物よりなる硬化膜は、無機成分の分散状態が良いため、優れた硬度を有する。そのため、上記工程C)で得られる基板上に硬化膜よりなるパターンが形成された積層体、及び上記工程D)で得られる熱処理により微細なパターンが形成された積層体は、ナノインプリント用のレプリカ金型として使用することもできる。アルコキシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物は、アルコキシラン類の加水分解物と光硬化性樹脂組成物の分散性が良好である程、熱処理によって均質で等方的に収縮したパターンおよびそのレプリカ金型を得ることができる。
シリコンウエハー(P型、片鏡面、酸化膜なし)上に硬化膜を形成した。超微小押込み硬さ試験機(エリオニクス社製 ENT−1100a)により、硬化膜の硬度(マルテンス硬さ)を測定した。試験荷重200μNとし、n=20の平均値を求めた。
走査型電子顕微鏡(SEM)観察により、パターンの幅を評価した。
(アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
エタノール13.6g、(メタ)アクリル基含有アルコキシシランとしてトリメトキシシリルトリメチレンアクリレート(信越化学工業(株)製KBM-5103)3.0g、一般的なアルコキシシランとしてエチルシリケート40(コルコール(株)製 テトラエトキシシランの平均5量体物)6.8g、金属アルコキシドとして、85質量%ジルコニウムブトキシド(テトラブチルジルコニウムアルコキシド)の1−ブタノール溶液 1.7gとを混合し、この混合物を攪拌混合しながら、エタノール4.25g/水0.85g/2N−HCl 0.16gの2N−HCl/エタノール混合水溶液を室温下、徐々に滴下した。さらに、エタノール1g/水0.46gのエタノール水溶液を徐々に滴下し、室温下1時間攪拌し、一般的なアルコキシシランと(メタ)アクリル基含有アルコキシシラン及び金属アルコキシドからなる加水分解物(a)を得た。全アルコキシ基のモル数に対する水の使用モル数は、0.5当量である。
該混合物4.0gに、得られた加水分解物(a)14.2gを添加し、室温で15分間攪拌することによりアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を得た。
得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を、シリコンウエハー(P型、片鏡面、酸化膜なし)に、1000rpm、30秒間でスピンコートし、110℃で2分間乾燥して、アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされたシリコンウエハーを得た。この塗膜を窒素雰囲気下、高圧水銀ランプにて60秒照射し、光硬化させ、硬化膜を得た。得られた硬化膜の硬度を上記条件で評価した。その結果、硬度は110N/mm2であった。
得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を、1−メトキシ−2−プロパノールにて40重量%となるよう希釈した。希釈した光硬化性ナノインプリント用組成物を、シリコンウエハー(P型、片鏡面、酸化膜なし)に、2000rpm、30秒間でスピンコートし、110℃で2分間乾燥して、アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされたシリコンウエハーを得た。該シリコンウエハーと、凹格子ラインパターンでライン幅700nmの樹脂製モールドを用い、光ナノインプリント装置において、圧力3MPaをかけLED365nm光源から光を60秒間照射して、光ナノインプリントを行った。光ナノインプリント後のライン幅をSEMにて観察し、700nm幅の凸格子ライン転写が出来ていることを確認した。そのSEM写真を図1に示した。
上記のようにして得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされたシリコンウエハーを160℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。熱処理後の硬化膜の硬度を上記条件で評価した。その結果、硬度は135N/mm2であった。
上記のようにして得られた700nm幅の格子ラインパターンが転写された石英板を160℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。SEMにて観察したところ、熱処理後、格子ライン幅が700nmから640nmに縮小したことを確認した。そのSEM写真を図2に示した。
(アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
ハロゲン元素を有するアルコキシシラン類であるフッ素化シラン化合物として(3,3,3,−トリフルオロプロピル)トリメトキシシランを固形分10%となるようエタノールで希釈した溶液0.28g、(メタ)アクリル基含有アルコキシシランとしてトリメトキシシリルトリメチレンアクリレート(信越化学工業(株)製KBM-5103)3.0g、エタノール13.6gとを攪拌混合しながら、エタノール1.63g/水0.31g/2N−HCl 0.06gの2N−HCl/エタノール混合水溶液を徐々に滴下し、室温下1時間攪拌し、フッ素化シラン化合物、及び(メタ)アクリル基含有アルコキシシランの混合物からなる加水分解物を得た。得られた加水分解物に、一般的なアルコキシシランとして、エチルシリケート40(コルコート(株)製 テトラエトキシシランの平均5量体物)6.8g、金属アルコキシドとして85質量%ジルコニウムブトキシド(テトラブチルジルコニウムアルコキシド)の1−ブタノール溶液1.70gとを混合し、この混合物を攪拌混合しながら、エタノール2.62g/水0.66g/2N−HCl 0.10gの2N−HCl/エタノール混合水溶液を室温下、徐々に滴下した。さらに、エタノール1.00g/水0.37gのエタノール水溶液を徐々に滴下し、室温下1時間攪拌し、アルコキシシランの加水分解物及び金属アルコキシドの加水分解物をさらに含んだ加水分解物(a)を得た。全アルコキシ基のモル数に対する水の使用モル数は、0.5当量である。
得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を用い、シリコンウエハー(P型、片鏡面、酸化膜なし)に、1000rpm、30秒間でスピンコートし、110℃で2分間乾燥して、アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされたシリコンウエハーを得た。この塗膜を窒素雰囲気下、高圧水銀ランプにて60秒照射し、光硬化させ、硬化膜を得た。得られた硬化膜の硬度は、110N/mm2であった。
得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を、1−メトキシ−2−プロパノールにて25重量%となるよう希釈した。希釈した光硬化性ナノインプリント用組成物を、石英板上に、2000rpm、30秒間でスピンコートし、110℃で2分間乾燥して、アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされた石英板を得た。該石英板と、凹ラインパターンのライン幅22nmのシリコン製モールドを用い、光ナノインプリント装置において、圧力1MPaをかけLED365nm光源から光を60秒間照射して、光ナノインプリントを行った。用いたシリコン製モールドは、あらかじめフッ素系表面処理(ダイキン工業(株)製、オプツールDSX)で離型処理を施した。光ナノインプリント後のライン幅をSEMにて観察し、ライン幅22nmの凸ライン転写が出来ていることを確認した。そのSEM写真を図3に示した。
上記のようにして得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜をシリコンウエハー(P型、片鏡面、酸化膜なし)上にスピンコートし、光硬化させた。その後、該シリコンウエハーを160℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。熱処理後の硬化膜の硬度は180N/mm2であった。
上記のようにして得られた22nm幅のラインパターンが転写された石英板を160℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。SEMにて観察したところ、熱処理後、ライン幅が22nmから18nmに縮小したことを確認した。そのSEM写真を図4に示した。
(アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の製造)
(メタ)アクリル基を有する重合性単量体(b)として、ポリエチレングリコールジアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル A−200)2.5g、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル A−BPE−10)7.5g、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル AMP−10G)5.0g、ヒドロキシエチル化o−フェニルフェノールアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル A−LEN−10)5.0g、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート(新中村化学工業(株)製、NKエステル A−DCP)5.0g、2−(2−ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート((株)日本触媒製、VEEA)5.0gを使用したこと以外は、実施例1と同様にしてアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を得た。
得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を用い、シリコンウエハー(P型、片鏡面、酸化膜なし)に、1000rpm、30秒間でスピンコートし、110℃で2分間乾燥して、アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされたシリコンウエハーを得た。この塗膜を窒素雰囲気下、高圧水銀ランプにて60秒照射し、光硬化させ、硬化膜を得た。得られた硬化膜の硬度は、110N/mm2であった。
得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を、1−メトキシ−2−プロパノールにて25重量%となるよう希釈した。希釈した光硬化性ナノインプリント用組成物を、石英板上に、2000rpm、30秒間でスピンコートし、110℃で2分間乾燥して、アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜がコーティングされた石英板を得た。該石英板と、凹ラインパターンのライン幅28nm、スペース幅30nmのシリコン製モールドを用い、光ナノインプリント装置において、圧力1MPaをかけLED365nm光源から光を60秒間照射して、光ナノインプリントを行った。用いたシリコン製モールドは、あらかじめフッ素系表面処理(ダイキン工業(株)製、オプツールDSX)で離型処理を施した。光ナノインプリント後のライン幅をSEMにて観察し、ライン幅28nmの凸ライン転写が出来ていることを確認した。そのSEM写真を図5に示した。
上記のようにして得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜をシリコンウエハー(P型、片鏡面、酸化膜なし)上にスピンコートし、光硬化させた。その後、該シリコンウエハーを160℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。熱処理後の硬化膜の硬度は180N/mm2であった。
上記のようにして得られた28nm幅のラインパターンが転写された石英板を160℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。SEMにて観察したところ、熱処理後、ライン幅が28nmから23nmに縮小したことを確認した。スペース幅は30nmのままであった。そのSEM写真を図6に示した。スペース部分が収縮率0%なのは、ラインが収縮したことでできるスペース部分がそのまま収縮したため(全体的に収縮する)と考えられる。
実施例3と同様にして得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜をシリコンウエハー(P型、片鏡面、酸化膜なし)上にスピンコートし光硬化させた。該シリコンウエハーを135℃に保ったホットプレート上に置いて60分間熱処理を行った。熱処理後の硬化膜の硬度は、170N/mm2であった。
実施例3と同様にして得られた28nm幅のラインパターンが転写された石英板を135℃に保ったホットプレート上に置き、60分間熱処理を行った。SEMにて観察したところ、熱処理後、ライン幅が28nmから23nmに縮小したことを確認した。スペース幅は30nmのままであった。
実施例3と同様にして得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜をシリコンウエハー(P型、片鏡面、酸化膜なし)上にスピンコートし光硬化させた。該シリコンウエハーを200℃に保ったホットプレート上に置いて5分間熱処理を行った。熱処理後の硬化膜の硬度は、245N/mm2であった。
実施例3と同様にして得られた28nm幅のラインパターンが転写された石英板を200℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。SEMにて観察したところ、熱処理後、ライン幅が28nmから23nmに縮小したことを確認した。スペース幅は30nmのままであった。
実施例3で得られた160℃で5分間熱処理を行いライン幅23nm、スペース幅30nmのラインパターンが形成された石英板を用い、離型処理を施すための前処理として、加湿条件下でパターン表面の加水分解処理を行った。該加水分解処理は、上記のライン幅23nm、スペース幅30nmのラインパターンが形成された石英板を水の入った容器に存在させて、蓋をして、オーブン中で70℃、1時間の加湿処理を行うことにより実施した。その後、加湿処理した石英板のパターン面をフッ素系表面処理剤(ダイキン工業(株)製、オプツールDSX)に接触させて、さらに加湿処理することで離型処理を施した。
実施例3で得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を石英板上にスピンコートし、110℃で2分間乾燥させ、石英板上に塗膜を形成させた。該塗膜を形成した石英板と上記の離型処理したパターン面を金型として、光ナノインプリント装置にセットし、圧力1MPa、LED365nm光源で60秒間照射の条件で光ナノインプリントを行った。石英板を剥離後、レプリカ金型を得た。得られたパターン面のSEM観察を行い、使用した金型パターンと同じ大きさで逆パターン(23nm凹ライン)に転写できていることを確認した。
実施例6で得られたレプリカ金型を、160℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。SEMにて観察したところ、熱処理後、ライン幅が23nmから19nmに縮小したことを確認した。スペース幅は30nmのままであった。1サイクルのレプリカ金型作製工程で、熱処置を施すことで、28nmラインから19nmラインに縮小したレプリカ金型を作製することができた。
比較例1
実施例3と同様にして得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜をコーティングし光硬化させた石英板を110℃に保ったホットプレート上に置いて5分間熱処理を行った。熱処理後の硬化膜の硬度は、110N/mm2であった。
実施例3と同様にして得られた28nm幅のラインパターンが転写された石英板を110℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。SEMにて観察したところ、熱処理後、ライン幅は28nmと変化なかった。
比較例2
実施例3と同様にして得られたアルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物の塗膜をコーティングし光硬化させた石英板を260℃に保ったホットプレート上に置いて5分間熱処理を行った。熱処理後の硬化膜の硬度は、240N/mm2であった。
実施例3と同様にして得られた28nm幅のラインパターンが転写された石英板を260℃に保ったホットプレート上に置き、5分間熱処理を行った。SEMにて観察したところ、熱処理後、ライン幅は28nmから21nmに縮小したが、ラインパターンが一部丸くなり、途切れていた。
Claims (5)
- 下記の工程A)〜D)を含むことを特徴とするパターンの製造方法。
A)アルコキシシラン類の加水分解物を含有する光硬化性ナノインプリント用組成物を基板上に塗布し塗膜を形成する工程、
B)パターンが形成された金型のパターン形成面と前記塗膜とを接触させ、金型のパターンを転写する工程、
C)光照射して塗膜を硬化させる工程、
D)塗膜を硬化させた後に、120℃〜250℃で熱処理をすることで金型のパターンよりも微細なパターンを基板上に形成する工程。 - 前記D)工程を、金型を硬化した塗膜から分離した後に行うことを特徴とする請求項1記載のパターンの製造方法。
- 前記D)工程の後に、さらに、下記工程E)を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のパターンの製造方法。
E)基板上に形成したパターンの表面を、加湿処理により加水分解し、フッ素を含有するシランカップリング剤で処理する工程。 - 光硬化性ナノインプリント用組成物が、アルコキシシラン類を除く金属アルコキシドの加水分解物をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のパターンの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のパターンの製造方法で作製されてなるレプリカ金型。
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