JP2013041976A - 窒化物系半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ダイオード部とトランジスタ部の面積比率を自由に設定することが可能な窒化物系半導体装置を提供することを目的とする。
【解決手段】第1HEMT部30及び第2HEMT部31から成るトランジスタ部1と、第1電極24と電気的に短絡された第1ショットキー電極28及び第1ゲート電極26と電気的に第2ショットキー電極29から成るダイオード部2と、を備えて構成されている。また、第1電極24と第2電極25との間の領域に第1電極24に沿って、第1ゲート電極26及び第1ショットキー電極28が交互に形成され、かつ、第2電極25に沿って、第2ゲート電極27及び第2ショットキー電極29が交互に形成されている。さらに、第1ゲート電極26と第2ゲート電極27とは、対向して形成されており、第1ショットキー電極28と第2ショットキー電極29とは対向して形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、双方向性を有する窒化物系の半導体装置に関するものである。
従来から高周波デバイス用半導体素子には、半導体材料として窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体装置(以下、GaN系半導体素子という)が用いられている。GaN系半導体素子では、基板の表面に、例えば有機金属化学気相蒸着(MOCVD:Metal−Organic Chemical Vapor Deposirion)法を用いて形成されたバッファ層や、不純物がドープされた電子走行層が設けられている。最近では、高周波用途に加え、電力用半導体素子(パワーデバイス)にも適用可能であるという認識から、高耐圧、大電流を扱うGaN系半導体素子の検討が行われている。
特許文献1には、MOS構造を有する窒化ガリウム系半導体素子が記載されている。特許文献1に記載されたMOS構造を有する窒化ガリウム系半導体素子の概略構成図を図15に示す。図15に示すように、従来の窒化ガリウム系半導体素子100は、基板112上に、GaN結晶を積層するためのバッファ層114を介して電子走行層として機能するGaN層116及び電子供給層として機能するAlGaN層120が積層され、ヘテロ接合構造が形成されている。図15の窒化ガリウム系半導体では、GaN層116とAlGaN層120との界面直下(GaN層116の表面)に形成された2次元電子ガス(2DEG:Two Dimensional Electron Gas、以下2DEGという)がキャリアとして利用される。
AlGaN層120の表面の一部にはリセス部132が形成される。当該リセス部132にゲート絶縁膜122を介して、ゲート電極126が配置されて、MOS(n型MOS)構造(MOSFET部)を構成する。
ゲート電極126に電圧を印加すると、ゲート絶縁膜122と接したGaN層116の表面に電子が集まり、MOSチャネルを形成し(オン状態になり)、GaN層116とAlGaN層120との界面に形成された2DEG層118と電気的に接続されて、ソース電極124とドレイン電極125との間が電気的に導通された状態になる。
また、MOSチャネルがオフ状態の場合には、ソース電極124とドレイン電極125との間に電圧が印加されるとゲート端部から2DEG層118が空乏化して高耐圧を維持することが可能となり、大電力かつ、高耐圧の半導体素子として機能する。そのため、近年、高周波で高効率の電力用半導体素子として窒化物系半導体素子の開発が進んでいる。従来、ゲート部がショットキー接合となっているいわゆるHEMTと呼ばれるデバイスが主に開発されてきた。このようなデバイスは、絶縁ゲートのほうが駆動回路が容易であること、及びMOSFET部に印加されるゲート電圧が0Vの場合(ゲート電圧を印加しない場合)に、電気的にオフ状態になる、いわゆるノーマリオフデバイスに用いることが容易であることから、注目されている。
また、近年では、ソースとドレインに双方向に耐圧が印加できるような素子が、AC−ACの直接変換回路、例えば、マトリクスコンバータ等に使用できるとして注目されている。特許文献2には、GaNを主たる半導体とした逆耐圧を有する半導体素子が記載されている。特許文献2に記載された逆耐圧を有する半導体素子の概略構成図の断面図を図16に示す。また、図16に示した半導体素子200の等価回路図を図17に示す。図16に示した半導体素子200で、基板212、バッファ層214、電子走行層216、2DEG層218、電子供給層220、第1主電極224、第2主電極225、第1ゲート電極226、第2ゲート電極227、第1ダイオード形成用電極228、及び第2ダイオード形成用電極229を備えて構成されている。半導体素子200は、図17に示すように、一対のトランジスタ及びダイオードを備えており、双方向耐圧を有する半導体素子としての機能を有している。半導体素子200では、図16中、左右の第1主電極224及び第2主電極225が電圧の印加方向によってソース電極またはドレイン電極として動作が可能である。それぞれの第1ゲート電極226(G1)及び第2ゲート電極227(G2)に信号を印加することによって左右のトランジスタのオン、オフの制御が可能であり、双方向に耐圧を維持することが可能である。このような双方向耐圧を有する半導体素子を用いたマトリクスコンバータは、従来のインバータを用いたモーター制御と比較して、なめらかなモーター制御が可能で高調波が出にくくノイズが少ない。また、電力回生動作が容易等の特徴を備えており、省エネ技術において重要な変換回路と言われている。
国際公開第2003/071607号パンフレット 特開2009−200149号公報
上記従来の技術では、ダイオードとして機能する部分(ダイオード部という)の面積(基板・チップ上の面積)とトランジスタとして機能する部分(トランジスタ部という)の面積との比率が、1:1となってしまう。例えば、特許文献2に記載の半導体素子200では、図17の等価回路図に示したように一対のダイオード部と、一対のトランジスタ部との比率が1:1となっている。半導体素子200を上面(各電極が形成されている側)から見た上面図の一例を図18に示す。なお、上述した図16は、図18のA−A断面図の一例にあたる。半導体素子200は、第1主電極224、第2主電極225、第1ゲート電極226、及び第2ゲート電極227より成るトランジスタとして機能するトランジスタ部201と、第1主電極224、第2主電極225、第1ダイオード形成用電極228、及び第2ダイオード形成用電極229より成るダイオードとして機能するダイオード部202と、を備えて構成されている。図18に示されるように、半導体素子200では、トランジスタ部201とダイオード部202との面積比率が、1:1になってしまう。
従来の半導体素子では、上述のようにダイオード部の面積とトランジスタ部の面積との比率が、1:1となってしまい、ダイオード部及びトランジスタ部の面積比率を自由に設定することができない。一般にトランジスタは、ダイオードよりも抵抗が高いため、同じ電流(電流値が同じ電流)を流すのに必要な各部の面積は、ダイオードの方が小さくてよい。しかしながら、ダイオード部及びトランジスタ部の面積比率を自由に設定することができないため、半導体素子に最適な設計が不可能な場合や、面積が増大する等の問題が生じる場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ダイオード部とトランジスタ部の面積比率を自由に設定することが可能な窒化物系半導体装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の窒化物系半導体装置は、基板と、前記基板上に形成されたバッファ層と、前記バッファ層上に形成された窒化物系化合物より成る電子走行層と、前記電子走行層上に形成され、前記電子走行層とはバンドギャップエネルギーが異なる電子供給層と、前記電子供給層上の対向する位置に形成された第1電極及び第2電極と、複数の第1ゲート電極及び第2ゲート電極と、前記電子供給層に整流性を有する接合によって接合され、かつ、前記第1電極に接続されて前記第1電極にキャリアを輸送するための複数の第1キャリア輸送用電極と、前記電子供給層に整流性を有する接合によって接合され、かつ、前記第2電極に接続されて前記第2電極にキャリアを輸送するための複数の第2キャリア輸送用電極と、を備え、前記第1ゲート電極及び前記第1キャリア輸送用電極は、前記第1電極と前記第2電極との間に前記第1電極に沿って交互に配置され、かつ、前記第2ゲート電極及び前記第2キャリア輸送用電極は、前記第1ゲート電極及び前記第1キャリア輸送用電極と前記第2電極との間に前記第2電極に沿って交互に配置されている。
請求項2に記載の窒化物系半導体装置は、請求項1に記載の窒化物系半導体装置において、前記第1ゲート電極は前記第2ゲート電極と対向する位置に設けられており、かつ前記第1キャリア輸送用電極は前記第2キャリア電極と対向する位置に設けられている。
請求項3に記載の窒化物系半導体装置は、請求項1に記載の窒化物系半導体装置において、前記第1ゲート電極は前記第2キャリア輸送用電極と対向する位置に設けられており、かつ前記第1キャリア輸送用電極は前記第2ゲート電極と対向する位置に設けられている。
請求項4に記載の窒化物系半導体装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の窒化物系半導体装置において、前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極は、前記電子供給層上に形成されている。
請求項5に記載の窒化物系半導体装置は、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の窒化物系半導体装置において、前記電子供給層を分断する第1リセス部と、前記第1リセス部内部を覆うように、前記第1リセス部から前記電子供給層の表面にわたって形成された第1ゲート絶縁膜と、前記電子供給層を分断する第2リセス部と、前記第2リセス部内部を覆うように、前記第2リセス部から前記電子供給層の表面にわたって形成された第2ゲート絶縁膜と、を備え、前記第1ゲート電極は、前記第1ゲート絶縁膜上に形成されており、前記第2ゲート電極は、前記第2ゲート絶縁膜上に形成されている。
請求項6に記載の窒化物系半導体装置は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の窒化物系半導体装置において、前記第1キャリア輸送用電極及び前記第2キャリア輸送用電極における整流性を有する接合は、ヘテロ接合、pn接合、及びショットキー接合のいずれかである。
ダイオード部とトランジスタ部の面積比率を自由に設定することが可能な窒化物系半導体装置を提供することができる、という効果を奏する。
本発明の第1の実施の形態に係る窒化物系半導体素子の概略構成の一例を示す上面図である。 図1に示した窒化物系半導体素子のA−A断面の一例を示す断面図である。 図1に示した窒化物系半導体素子のB−B断面の一例を示す断面図である。 図1に示した窒化物系半導体素子のC−C断面の一例を示す断面図である。 図1に示した窒化物系半導体素子の等価回路を示した回路図である。 図1に示した窒化物系半導体素子の製造方法の一例の一工程を説明するための説明図である。 図1に示した窒化物系半導体素子の製造方法の一例の一工程を説明するための説明図である。 第1の実施の形態に係る窒化物系半導体素子の概略構成のその他の一例を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る窒化物系半導体素子の概略構成のその他の一例を示す上面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る窒化物系半導体素子の概略構成の一例を示す上面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る窒化物系半導体素子の概略構成の一例を示す上面図である。 図11に示した窒化物系半導体素子のA−A断面の一例を示す断面図である。 図11に示した窒化物系半導体素子のB−B断面の一例を示す断面図である。 図11に示した窒化物系半導体素子のC−C断面の一例を示す断面図である。 従来の窒化物系半導体素子の概略構成の一例を示す断面図である。 従来の窒化物系半導体素子の概略構成の一例を示す断面図である。 図16に示した窒化物系半導体素子の概略構成の一例の等価回路を示した回路図である 図16に示した窒化物系半導体素子の概略構成の一例を示す上面図である。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本実施の形態の窒化物系半導体装置について詳細に説明する。なお、本実施の形態は本発明の半導体装置の一例であり、本実施の形態により本発明が限定されるものではない。
本実施の形態の窒化物系半導体装置である窒化物系半導体素子を上面から見た概略構成の一例の上面図を図1に示す。また、図1に示した窒化物系半導体素子のA−A断面図を図2に、B−B断面図を図3に、C−C断面図を図4にそれぞれ示す。さらに、図1に示した窒化物系半導体素子の等価回路図を図5に示す。
本実施の形態の窒化物系半導体素子10は、基板12、バッファ層14、GaN層16、AlGaN層20、第1電極24、第2電極25、第1ゲート電極26、第2ゲート電極27、第1ショットキー電極28、及び第2ショットキー電極29を備えて構成されており、略左右対称な構造を有している。また、第1電極24、第2電極25、第1ゲート電極26、及び第2ゲート電極27より構成される2つのHEMT(High Electron Mobility Transistor:高電子移動度トランジスタ)として機能する第1HEMT部30及び第2HEMT部31を含むトランジスタ部1と、第1電極24、第2電極25、第1ショットキー電極28、及び第2ショットキー電極29より構成される2つのショットキーダイオードとして機能するダイオード部2と、を備えている。
基板12の具体的一例としては、シリコン、サファイア、SiC、ZrB、Si、GaN、MgO等の窒化物系化合物半導体を結晶成長させることが可能な基板が挙げられる。バッファ層14は、GaN結晶を積層するための機能を有する層であり、GaN、AlN、AlGaN等を用いることができ、バッファ層14上に形成される電子走行層(本実施の形態ではGaN層16)を形成するGaN結晶と格子整合すればよい。基板12は、バイアス条件に応じて、第1電極24及び第2電極25の一方に短絡(接続)してもよいし、また、いずれとも接続しなくともよい。
GaN層16は、電子走行層として機能するものであり、アンドープのGaN等からなる。また、GaN層16はN型でもP型でもよい。AlGaN層20は、電子供給層として機能するものであり、GaN層16とバンドギャップエネルギーが異なるAlGaNからなる。また、AlGaN層20は、Al濃度の異なる複数の層構成を有していてもよい。GaN層16とAlGaN層20との界面にバンドオフセットが形成されると共に、AlGaN/GaN界面にAlGaN層20及びGaN層16の自発分極及びピエゾ分極によって、正の電荷が発生することにより、GaN層16の表面には、2DEGが生成される。本実施の形態では、2DEGが生成されたGaN層16の表面層を2DEG層18という。このとき、正の電荷の量は、GaN層16及びAlGaN層20の膜厚とAl組成の調整によって、制御される。なお、本実施の形態では、GaN層16の厚さは2nm以上、500nm以下が好ましい。また、AlGaN層20の厚さは1nm以上、50nm以下であり、Al組成比が0.01以上、0.99以下であることが好ましい。
電子走行層と電子供給層の組み合わせとしては、GaN/AlGaNの組み合わせに限定されず、電子供給層が電子走行層よりもバンドギャップエネルギーの大きい材料の組み合わせであればよく、例えばGaN/AlInGaN、InGaN/GaN、GaNAs/GaN、GaInNAsP/GaN、GaInNP/GaN、GaNP/GaN、GaN/AlGaInNAsP、または、AlInGaN/AlGaNの組み合わせであってもよい。これらの組み合わせの場合であっても、2DEGの濃度を最適範囲内とするため、電子供給層及び電子走行層の膜厚及び組成比を適宜調整すればよい。
第1電極24及び第2電極25は、オーミック電極であり、AlGaN層20上に直接形成されている。第1電極24及び第2電極25は、第1ゲート電極26及び第2ゲート電極27に印加されるゲート信号(電圧)の組み合わせによって、いずれもソース電極、またはドレイン電極として動作する機能を有している。
第1ゲート電極26及び第2ゲート電極27は、AlGaN層20上に形成されている。第1ゲート電極26に電圧を印加することにより、ゲート電圧が印加され、また、第2ゲート電極27に電圧を印加することにより、ゲート電圧が印加される。第1ゲート電極26及び第2ゲート電極27に電圧(オン信号のゲート電圧)が印加されることにより第1HEMT部30及び第2HEMT部31各々、トランジスタ動作が可能であり、本実施の形態では、双方共にノーマリオンであり、双方向動作する。
第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29は、AlGaN層20上に、各々AlGaN層20とショットキー接合されて形成されている。第1ショットキー電極28は、第1電極24に電気的に接続されており、短絡されている。また、第2ショットキー電極29は、第2電極25に電気的に接続されており、短絡されている。図1及び図4に示すように、第1ゲート電極26及び第1ショットキー電極28は、第1電極24及び第2電極25の間の領域に第1電極24に沿って、交互に配置されている。また同様に、第2ゲート電極27及び第2ショットキー電極29は、第1電極24及び第2電極25の間の領域に第2電極25に沿って交互に配置されている。また、第1ショットキー電極28上には第1電極24と接続し、キャリアを輸送するための接続配線24aが形成されている。また同様に、第2ショットキー電極29上には第2電極25と接続し、キャリアを輸送するための接続配線25aが形成されている。
なお、図1〜図4では図示を省略したが、窒化物系半導体素子10の上面(第1電極24及び第2電極25等の電極が形成されている側の面)には、外部からのごみや影響等を最低限に抑えるための表面保護膜が設けられている。また、基板12の裏面には、裏面電極が形成されている。裏面電極は、バイアス条件や用途、パッケージ構造等に合わせて、第1電極24及び第2電極25の一方と短絡させたり、両者と短絡させない(接続しない)ようにしたりすることができる。
本実施の形態の窒化物系半導体素子10では、第1HEMT部30及び第2HEMT部31がノーマリオンであり、第1ゲート電極(G1)26及び第2ゲート電極(G2)27共にオン信号が入力されると、双方向トランジスタとして動作する。一方、第1ゲート電極(G1)26及び第2ゲート電極(G2)27の少なくとも一方にオフ信号が入力されると、他方に入力される信号がオン信号及びオフ信号のいずれであるかにかかわらず、ダイオードとして動作する。
本実施の形態の窒化物系半導体素子10では、第1HEMT部30または第2HEMT部31のドレイン側が負バイアスされた場合(ダイオードとして動作する場合)、それぞれ、第1ショットキー電極28・第2ショットキー電極29が第1ゲート電極26・第2ゲート電極27下部のキャリアを引き抜いて、それぞれ第1電極24・第2電極25に排出(輸送)するため、第1ゲート電極26・第2ゲート電極27に大きな電流が流れてゲート配線が破壊されるのを防止することができる。
なお一般に、2DEG(2DEG層18)のキャリア濃度は、2×1012cm−2以上、1×1013cm−2以下で用いられる。しかしながら図16に示したような従来の窒化物系半導体素子100では、2DEGのキャリア濃度を2×1012cm−2以上に大きくすると耐圧が極端に低下するが、本実施の形態の窒化物系半導体素子10は、上述した構造をとることにより、2DEG(2DEG層18)のキャリア濃度を一般に、好ましいとされている濃度である5×1012cm−2以上に大きくしても、耐圧を維持することができるようになった。すなわち、低いオン抵抗と高い耐圧とを同時に実現することが可能となった。
また、本実施の形態の窒化物系半導体素子10は、第1電極24と第2電極25との間の領域に第1電極24に沿って、第1ゲート電極26及び第1ショットキー電極28が交互に形成されている。同様に、第1電極24と第2電極25との間の領域に第2電極25に沿って、第2ゲート電極27及び第2ショットキー電極29が交互に形成されている。さらに、第1ゲート電極26と第2ゲート電極27とは、対向して形成されており、第1ショットキー電極28と第2ショットキー電極29とは対向して形成されている。すなわち、本実施の形態では、HEMT同士が対向して形成されており、かつ、ダイオード同士が対向して形成されている。従って、トランジスタ部1の面積及びダイオード部2の面積比率を任意に設定することができる。具体的には、図1における第1ゲート電極26及び第2ゲート電極27の占める面積と、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29の占める面積との比率を任意に設定することができる。
上述したように、一般にトランジスタは、ダイオードよりも抵抗が高いため、同じ電流(電流値が同じ電流)を流すのに必要な各部の面積は、ダイオードの方が小さくてよい。このような場合、例えば、図1に示すようにダイオード部2の面積比率をトランジスタ部1に比べて小さくすることができる。従って、半導体素子に最適な設計を可能にすることができ、面積(基板12やチップ)の増大を抑制することができる。
さらに、本実施の形態の窒化物系半導体素子10では、第1HEMT部30と第2HEMT部31との間に、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29が形成されていないため、第1HEMT部30と第2HEMT部31との間の距離を短くすることができる。
また、例えば、図16に示した従来の半導体素子200のように、第1HEMT部30と第2HEMT部31との間に、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29が形成されている場合、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29形成時のプロセスダメージを受けて、抵抗が上昇しやすいという不具合が発生する場合がある。また、流れる電流が増加してくると、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29直下での2DEG領域(2DEG層18)の電位が上昇し、そのため、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29が逆バイアスされて2DEG濃度が減少し、当該領域の抵抗が上昇するという不具合が発生する場合がある。これに対して、本実施の形態の窒化物系半導体素子10では、第1HEMT部30と第2HEMT部31との間に、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29が形成されていないため、トランジスタとして動作する場合、電流が第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29の下部を通過しなくてよい。従って、上述のような不具合の発生を防止することができる。
なお、上述した本実施の形態の窒化物系半導体素子10は、例えば、以下のようにして製造することができる。なお、以下に示す製造方法は一例であり、これに限定されるものではない。
MOCVD法や、分子線エピタキシャル成長(Molecular Beam Epitaxial、MBE)法等のエピタキシャル結晶成長法により、基板12上にバッファ層14及びGaN層16を順次積層させる。さらに、GaN層16の上にAlGaN層20を同様にエピタキシャル成長法により形成する(A−A断面である図6参照)。なお、2DEGのキャリア濃度を制御するため、AlGaN層20では、Alの組成や層厚が調整される。
次に、AlGaN層20の表面にフォトレジストを塗布して、当該フォトレジストをマスクとしてフォトリソグラフィ工程により、パターニングを行って予め定められたパターンを形成する(A−A断面である図6参照)。
さらに、スパッタ法や真空蒸着法等により第1ゲート電極26、第2ゲート電極27、第1ショットキー電極28、及び第2ショットキー電極29を形成する。さらに、第1電極24及び第2電極25を形成し、第1電極24と第1ショットキー電極28とを接続配線24aにより電気的に接続し、第2電極25と第2ショットキー電極29とを接続配線25aにより電気的に接続することにより、図1に示した本実施の形態の窒化物系半導体素子10が製造される。
以上説明したように、本発明者の多くの実験と破壊メカニズムの解析の結果得られた本実施の形態の窒化物系半導体素子10では、第1HEMT部30及び第2HEMT部31から成るトランジスタ部1と、第1電極24と電気的に短絡された第1ショットキー電極28及び第1ゲート電極26と電気的に第2ショットキー電極29から成るダイオード部2と、を備えて構成されている。また、第1電極24と第2電極25との間の領域に第1電極24に沿って、第1ゲート電極26及び第1ショットキー電極28が交互に形成され、かつ、第2電極25に沿って、第2ゲート電極27及び第2ショットキー電極29が交互に形成されている。さらに、第1ゲート電極26と第2ゲート電極27とは、対向して形成されており、第1ショットキー電極28と第2ショットキー電極29とは対向して形成されている。
従って、トランジスタ部1の面積及びダイオード部2の面積比率を任意に設定することができる。例えば、にダイオード部2の面積比率をトランジスタ部1に比べて小さくすることができる。従って、半導体素子に最適な設計を可能にすることができ、面積(基板12やチップ)の増大を抑制することができる。
さらに、本実施の形態の窒化物系半導体素子10では、第1HEMT部30と第2HEMT部31との間に、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29が形成されていないため、第1HEMT部30と第2HEMT部31との間の距離を短くすると共に、トランジスタとして動作する場合、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29の下部を電流が通過するのを抑制することができる。従って、第1ショットキー電極28及び第2ショットキー電極29の下部を電流が通過することにより生じる不具合を防止することができる。
なお、本実施の形態の窒化物系半導体素子10は、上述の構成に限定されず、例えば、本発明の主旨を逸脱しない限り、種々の構成を採用することができる。例えば、以下の用に構成してもよい。窒化物系半導体素子10のその他の構成の一例の断面図(A−A断面図)を図8に示す。図8に示した窒化物系半導体素子10では、第1電極24の下部領域にn+領域となるn+AlGan層34及びn+GaN層32が設けられている。また同様に、第2電極25の下部領域にn+領域となるn+AlGan層35及びn+GaN層33が設けられている。
第1電極24の下部領域のn+領域であるn+AlGaN層34は、第1電極24と接合されている。第2電極25の下部領域のn+領域であるn+AlGaN層35は、第2電極25と接合されている。
当該n+領域(n+GaN層32、34及びn+AlGaN層33、35)は、AlGaN層20を形成後、該当個所にSiを1015cm−2程度でイオン注入し、その後1000℃前後で熱処理することにより、AlGaN層20がn+AlGaN層33、35に、GaN層16がn+GaN層32、33に変化することで形成される。
このように第1電極24及び第2電極25下部領域にn+領域が設けられていることにより、第1電極24及び第2電極25下部がチャネル領域となっているために、抵抗成分を除去することができ、窒化物系半導体素子10全体の抵抗を小さくすることができる。
また、例えば、第1電極24で第1ショットキー電極28に加えて第1ゲート電極26の上部も覆うように構成すると共に、第2電極25で第2ショットキー電極29に加えて第2ゲート電極2726の上部も覆うように構成(図9、上面図参照)し、第1電極24及び第2電極25をフィールドプレートして機能させるように構成してもよい。また、図示を省略するが、トランジスタ部1をノーマリオフ型のHEMTにより構成してもよい。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態の窒化物系半導体素子は、第1の実施の形態の窒化物系半導体素子10と略同様の構成及び動作であるため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる部分のみ詳細に説明する。
本実施の形態では、第1ゲート電極26、第2ゲート電極27、第1ショットキー電極28、及び第2ショットキー電極29の配置が第1の実施の形態と異なる。本実施の形態の窒化物系半導体装置である窒化物系半導体素子の概略構成の一例の上面図を図10に示す。
図10に示すように、本実施の形態の窒化物系半導体素子10では、第1の実施の形態と同様に、第1電極24と第1電極24と第2電極25との間の領域に第1電極24に沿って、第1ゲート電極26及び第1ショットキー電極28が交互に形成されている。同様に、第1電極24と第2電極25との間の領域に第2電極25に沿って、第2ゲート電極27及び第2ショットキー電極29が交互に形成されている。
一方、第1の実施の形態と異なり、第1ゲート電極26は、第2ショットキー電極29と対向する位置に形成されている。また、第1ショットキー電極28は、第2ゲート電極27と対向する位置に形成されている。このように、本実施の形態では、ゲート電極とショットキー電極とが千鳥配置されている。すなわち、本実施の形態の窒化物系半導体素子10では、トランジスタとダイオードとが対向して設けられている。なお、第1ゲート電極26と第2ショットキー電極29、及び第2ゲート電極27と第1ショットキー電極28は、それぞれ、少なくとも一部が対向しておればよく、その程度は、窒化物系半導体素子10の仕様等により、定めればよい。
第1の実施の形態の窒化物系半導体素子10(図1参照)では、第1HEMT部30及び第2HEMT部31が対向しているため、トランジスタとして動作する場合の第1HEMT部30及び第2HEMT部31(トランジスタ部1)の抵抗は小さくなる一方で、ダイオードとして動作する場合は、第1HEMT部30(第1ゲート電極26)及び第2HEMT部31(第2ゲート電極27)が電流が通過するルートになり、ダイオード動作の際の抵抗が高くなる。通常、FETの抵抗は2DEGのドリフト領域よりもチャネル部分(ゲート部分)が大きいため、多少ドリフト距離をのばしても、ダイオード(ダイオード部2)の面積比率を相対的に小さくし、トランジスタ部1の面積比率を高める方が有利である。
以上説明したように、本実施の形態では、ダイオードとトランジスタとを対向させることにより、ダイオードとして動作する場合に、第1HEMT部30(第1ゲート電極26)及び第2HEMT部31(第2ゲート電極27)を電流が通過するルートとなることを抑制する。これにより、ダイオード動作の際の抵抗を低くすることができ、ダイオード部2の面積比率を相対的に小さくすることができる。
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態の窒化物系半導体素子は、第1の実施の形態の窒化物系半導体素子10と略同様の構成及び動作を含むため、同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略し、異なる部分のみ詳細に説明する。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、トランジスタ部1がHEMTで構成されている場合について説明したが、本実施の形態では、トランジスタ部がノーマリオフのMOSFETで構成されている場合について詳細に説明する。
本実施の形態の窒化物系半導体装置である窒化物系半導体素子を上面から見た概略構成の一例の上面図を図11に示す。また、図11に示した窒化物系半導体素子のA−A断面図を図12に、B−B断面図を図13に、C−C断面図を図14にそれぞれ示す。
本実施の形態の窒化物系半導体素子50は、基板12、バッファ層14、GaN層16、AlGaN層20、絶縁膜51、第1ゲート絶縁膜52、第2ゲート絶縁膜53、第1電極54、第2電極55、第1ゲート電極56、第2ゲート電極57、第1ショットキー電極58、及び第2ショットキー電極59を備えて構成されており、略左右対称な構造を有している。また、第1電極54、第2電極55、第1ゲート電極56、及び第2ゲート電極57より構成される2つのMOSFETとして機能する第1MOSFET部60及び第2MOSFET部61を含むトランジスタ部71と、第1電極54、第2電極55、第1ショットキー電極58、及び第2ショットキー電極59より構成される2つのショットキーダイオードとして機能するダイオード部72と、を備えている。
本実施の形態では、AlGaN層20を貫通してGaN層16に達する深さまでAlGaN層20の少なくとも一部を分断するように、第1リセス部62及び第2リセス部63が形成されている。図12に示すように第1ゲート絶縁膜52が第1リセス部62の内部を覆うように形成されている。また、第2ゲート絶縁膜53が第2リセス部63の内部を覆うように形成されている。また、第1ゲート電極56と第2ゲート電極57との間の領域のAlGaN層20上には、絶縁膜51が形成されている。
第1ゲート電極56は、第1リセス部62に形成されており、本実施の形態では、第1ゲート電極56の下部(第1MOSFET部60の下部)がGaN層16になっている。第1ゲート電極56に電圧を印加することにより、第1ゲート絶縁膜62を介して、ゲート電圧が印加される。また、第2ゲート電極57は、第2リセス部63に形成されており、本実施の形態では、第2ゲート電極57の下部(第2MOSFET部61の下部)がGaN層16になっている。第2ゲート電極57に電圧を印加することにより、第2ゲート絶縁膜53を介して、ゲート電圧が印加される。第1ゲート電極56及び第2ゲート電極57に電圧(オン信号のゲート電圧)が印加されることにより第1MOSFET部60及び第2MOSFET部61各々、トランジスタ動作が可能であり、本実施の形態では、いずれにおいてもAlGaN層20が分断されているため、両方共にノーマリオフであり、双方向動作する。
第1ショットキー電極58及び第2ショットキー電極59は、AlGaN層20上に、各々AlGaN層20とショットキー接合されて形成されている。第1ショットキー電極58は、第1電極54に電気的に接続されており、短絡されている。また、第2ショットキー電極59は、第2電極55に電気的に接続されており、短絡されている。図11及び図14に示すように、第1ゲート電極56及び第1ショットキー電極58は、第1電極54及び第2電極55の間の領域に第1電極54に沿って、交互に配置されている。また同様に、第2ゲート電極57及び第2ショットキー電極59は、第1電極54及び第2電極55の間の領域に第2電極55に沿って交互に配置されている。また、第1ショットキー電極58上には第1電極54と接続し、キャリアを輸送するための接続配線54aが形成されている。また同様に、第2ショットキー電極59上には第2電極55と接続し、キャリアを輸送するための接続配線55aが形成されている。
本実施の形態の窒化物系半導体素子10では、第1MOSFET部60及び第2MOSFET部61がノーマリオフであり、第1ゲート電極(G1)56及び第2ゲート電極(G2)57共にオン信号が入力されると、双方向トランジスタとして動作する。一方、第1ゲート電極(G1)56及び第2ゲート電極(G2)57の少なくとも一方にオフ信号が入力されると、他方に入力される信号がオン信号及びオフ信号のいずれであるかにかかわらず、ダイオードとして動作する。本実施の形態の窒化物系半導体素子50では、ダイオードとして動作する場合、それぞれ、第1ショットキー電極58・第2ショットキー電極59が第1ゲート電極56の第1リセス部62の端部付近・第2ゲート電極57下部の第2リセス部63の端部付近に蓄積するキャリアを引き抜いて、それぞれ第1電極54・第2電極55に排出(輸送)する。その結果、第1ゲート絶縁膜52及び第2ゲート絶縁膜53に過大な電圧が印加されるのを防止し、第1ゲート絶縁膜52及び第2ゲート絶縁膜53が破壊するのを防止することができる。
このように構成することにより、第1の実施の形態の窒化物系半導体素子10と同様の効果を得ることができる。すなわち、低いオン抵抗と高い耐圧とを同時に実現することが可能となった。
また、第1電極54と第2電極55との間の領域に第1電極54に沿って、第1ゲート電極56及び第1ショットキー電極58が交互に形成され、かつ、第2電極55に沿って、第2ゲート電極57及び第2ショットキー電極59が交互に形成されている。さらに、第1ゲート電極56と第2ゲート電極57とは、対向して形成されており、第1ショットキー電極58と第2ショットキー電極59とは対向して形成されている。従って、第1の実施の形態と同様に、トランジスタ部71の面積及びダイオード部72の面積比率を任意に設定することができる。例えば、にダイオード部72の面積比率をトランジスタ部71に比べて小さくすることができる。従って、半導体素子に最適な設計を可能にすることができ、面積(基板12やチップ)の増大を抑制することができる。
さらに、窒化物系半導体素子50では、第1MOSFET部60と第2MOSFET部61との間に、第1ショットキー電極58及び第2ショットキー電極59が形成されていないため、第1MOSFET部60と第2MOSFET部61との間の距離を短くすると共に、トランジスタとして動作する場合、第1ショットキー電極58及び第2ショットキー電極59の下部を電流が通過するのを抑制することができる。従って、第1の実施の形態と同様に、第1ショットキー電極58及び第2ショットキー電極59の下部を電流が通過することにより生じる不具合を防止することができる。
このように、トランジスタ部71を第1MOSFET部60及び第2MOSFET部61で構成した場合においても、HEMTでトランジスタ部を構成した場合(第1の実施の形態及び第2の実施の形態)と同様の効果が得られる。なお、第1の実施の形態で説明したように、第1電極54及び第2電極55の下部(本実施の形態では、さらに第1リセス部62及び第2MOSFET部61の側壁を覆うように)にn+領域を設ける(図8参照)ようにしてもよい。また、第1電極54で第1ゲート電極56を覆うと共に、第2電極55で第2ゲート電極57を覆ってフィールドプレートして機能させるように構成(図9参照)してもよい)。さらに、第2の実施の形態で説明したように、第1ゲート電極56と第2ショットキー電極59とを対向させると共に第1ショットキー電極58と第2電極55とを対向させる、千鳥配置(図10参照)に形成してもよい。
なお、上述の第1の実施の形態〜第3の実施の形態の窒化物系半導体素子(10、50)では、電子供給層としてAlGaN層20を用いているがこれに限らず、AlGaNが主成分であればよい。また、上述の第1の実施の形態〜第3の実施の形態の窒化物系半導体素子(10、50)では、基板12上に1つの窒化物系半導体素子(10、50)が形成されている構成について説明したがこれに限らず、1つの基板12上に、お互いに電気的に絶縁された複数の上述の第1の実施の形態〜第5の実施の形態の窒化物系半導体素子(10、50)を配置して、お互いに配線することによってインバータ等を構成してもよい。
また、上述の第1の実施の形態〜第3の実施の形態の窒化物系半導体素子(10、50)では、AlGaN層20にショットキー接合されたショットキー電極(第1ショットキー電極28、58、第2ショットキー電極29、59)により構成される場合について説明したが、また、第1ショットキー電極28、58、第2ショットキー電極29、59は、AlGaN層20上に整流性を有する結合により形成されていればよく、当該整流性を有する結合は、ヘテロ接合、pn接合、及びショットキー接合のいずれであってもよい。また、当該ショットキー電極をp−AlGaN電極、またはp−GaN電極に置き換えてもよい。をp−AlGaN電極、またはp−GaN電極を用いる場合は、窒化物系半導体素子(10、50)を製造するためにをp−AlGaN電極、またはp−GaN電極を成膜しなければならないため、製造方法がショットキー電極を設ける場合に比べてやや複雑になる反面、ゲート電極(第1ゲート電極26、56及び第2ゲート電極27、57)のリーク電流を各段に減少させることができる。
1、71 トランジスタ部
2、72 ダイオード部
10、50 窒化物系半導体素子
12 基板
14 バッファ層
16 GaN層
18 2DEG層
20 AlGaN層
24、54 第1電極
25、55 第2電極
26、56 第1ゲート電極
27、57 第2ゲート電極
28、58 第1ショットキー電極
29、59 第2ショットキー電極
30 第1HEMT部
31 第2HEMT部
60 第1MOSFET部
61 第2MOSFET部
32 第1リセス部
33 第2リセス部

Claims (6)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成されたバッファ層と、
    前記バッファ層上に形成された窒化物系化合物より成る電子走行層と、
    前記電子走行層上に形成され、前記電子走行層とはバンドギャップエネルギーが異なる電子供給層と、
    前記電子供給層上の対向する位置に形成された第1電極及び第2電極と、
    複数の第1ゲート電極及び第2ゲート電極と、
    前記電子供給層に整流性を有する接合によって接合され、かつ、前記第1電極に接続されて前記第1電極にキャリアを輸送するための複数の第1キャリア輸送用電極と、
    前記電子供給層に整流性を有する接合によって接合され、かつ、前記第2電極に接続されて前記第2電極にキャリアを輸送するための複数の第2キャリア輸送用電極と、
    を備え、
    前記第1ゲート電極及び前記第1キャリア輸送用電極は、前記第1電極と前記第2電極との間に前記第1電極に沿って交互に配置され、かつ、前記第2ゲート電極及び前記第2キャリア輸送用電極は、前記第1ゲート電極及び前記第1キャリア輸送用電極と前記第2電極との間に前記第2電極に沿って交互に配置された、窒化物系半導体装置。
  2. 前記第1ゲート電極は前記第2ゲート電極と対向する位置に設けられており、かつ前記第1キャリア輸送用電極は前記第2キャリア電極と対向する位置に設けられている、請求項1に記載の窒化物系半導体装置。
  3. 前記第1ゲート電極は前記第2キャリア輸送用電極と対向する位置に設けられており、かつ前記第1キャリア輸送用電極は前記第2ゲート電極と対向する位置に設けられている、請求項1に記載の窒化物系半導体装置。
  4. 前記第1ゲート電極及び前記第2ゲート電極は、前記電子供給層上に形成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の窒化物系半導体装置。
  5. 前記電子供給層を分断する第1リセス部と、
    前記第1リセス部内部を覆うように、前記第1リセス部から前記電子供給層の表面にわたって形成された第1ゲート絶縁膜と、
    前記電子供給層を分断する第2リセス部と、
    前記第2リセス部内部を覆うように、前記第2リセス部から前記電子供給層の表面にわたって形成された第2ゲート絶縁膜と、
    を備え、前記第1ゲート電極は、前記第1ゲート絶縁膜上に形成されており、前記第2ゲート電極は、前記第2ゲート絶縁膜上に形成されている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の窒化物系半導体装置。
  6. 前記第1キャリア輸送用電極及び前記第2キャリア輸送用電極における整流性を有する接合は、ヘテロ接合、pn接合、及びショットキー接合のいずれかである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の窒化物系半導体装置。
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