JP2013032068A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2013032068A
JP2013032068A JP2011168427A JP2011168427A JP2013032068A JP 2013032068 A JP2013032068 A JP 2013032068A JP 2011168427 A JP2011168427 A JP 2011168427A JP 2011168427 A JP2011168427 A JP 2011168427A JP 2013032068 A JP2013032068 A JP 2013032068A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raised portion
tire
block
protrusion
supporting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011168427A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5801133B2 (ja
Inventor
Kentaro Saeki
賢太郎 佐伯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2011168427A priority Critical patent/JP5801133B2/ja
Publication of JP2013032068A publication Critical patent/JP2013032068A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5801133B2 publication Critical patent/JP5801133B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

【課題】雪上路面でのトラクション性能を確保しつつ、耐偏摩耗性能を向上させる。
【解決手段】トレッド12のタイヤ周方向に延びる複数の周方向溝14と、トレッド12のタイヤ幅方向に延びる複数のラグ溝20とによって区画された複数のブロック26と、ラグ溝20に設けられ、該ラグ溝の溝底からのタイヤ径方向高さが該ラグ溝20の溝深さより小さい隆起部28と、該隆起部28に、タイヤ周方向に隣接するブロック26の壁部38から離間して設けられ、タイヤ径方向外側に突出し、ブロック26の接地時に接地する隆起部支え用突起30と、を有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
重荷重用空気入りタイヤにおいて、ブロックの耐偏摩耗性を改善するために、ラグ溝内に底上げ部を設けた構造が開示されている(特許文献1参照)。
特開2006−155789号公報
ところで、雪上での走行を想定したタイヤにおいては、ラグ溝による雪柱せん断力及びブロックのエッジによる引っかき効果を発生させるために、ブロックパターンが用いられる。しかしながら、ブロック単体では、ゴムの非圧縮性によるゴムの蹴出し端のラグ溝内への膨出により、ブレーキ方向に大きなせん断ひずみが発生する。これによって、ブロックにおける蹴出し端側が踏込み端側よりも磨耗する、H&T(ヒール アンド トゥ)摩耗と呼ばれる偏摩耗が発生し易い。
この偏摩耗を解消するために、上記した従来例のように、ブロック間のラグ溝内に底上げ部を設け、該ラグ溝内へのブロックのゴムの膨出を抑制する手法が用いられてきた。
しかしながら、この場合、ブロックの踏込み端側において、ラグ溝の溝底の路面側(タイヤ径方向外側)への膨出変形が生ずる。そして、この変形を起点とするブロックの踏込み端の曲げ変形に加え、底上げ部によってラグ溝内へのブロックのゴムの膨出が抑制されることで、ブレーキ方向のせん断ひずみが発生し、踏込み端が他の部分よりも大きな摩擦力を受けて摩耗する偏摩耗が発生する可能性がある。
本発明は、上記事実を考慮して、雪上路面でのトラクション性能を確保しつつ、耐偏摩耗性能を向上させることを目的とする。
請求項1の発明は、トレッドのタイヤ周方向に延びる複数の周方向溝と、前記トレッドのタイヤ幅方向に延びる複数のラグ溝とによって区画された複数のブロックと、前記ラグ溝に設けられ、該ラグ溝の溝底からのタイヤ径方向高さが該ラグ溝の溝深さより小さい隆起部と、該隆起部に、タイヤ周方向に隣接する前記ブロックから離間して設けられ、タイヤ径方向外側に突出し、前記ブロックの接地時に接地する隆起部支え用突起と、を有している。
請求項1に記載の空気入りタイヤでは、ラグ溝に設けられた隆起部に隆起部支え用突起が設けられ、該隆起部支え用突起が、タイヤ周方向に隣接するブロックから離間しているので、ラグ溝による雪柱せん断力及びブロックのエッジによる引っかき効果により、雪上路面でのトラクション性能を確保することができる。また、トレッドのラグ溝に隆起部が設けられているので、ブロックの接地時に、ラグ溝内への該ブロックの膨出が抑制される。更に、隆起部には隆起部支え用突起が設けられており、該隆起部支え用突起は、ブロックの接地時に接地する。この隆起部支え用突起が隆起部の支えになることで、ラグ溝の溝底の路面側(タイヤ径方向外側)への膨出変形が抑制される。これにより、ブロックの踏込み端の曲げ変形が抑制される。
このように、ブロックの踏込み端において、ラグ溝内へのブロックの膨出が抑制され、該踏込み端の曲げ変形が抑制されることで、ブレーキ方向のせん断ひずみの発生が抑制され、偏摩耗が抑制される。このため、雪上路面でのトラクション性能を確保しつつ、耐偏摩耗性能を向上させることができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の空気入りタイヤにおいて、前記隆起部支え用突起は、前記隆起部のタイヤ幅方向中央に対してタイヤ幅方向外側に少なくとも設けられている。
請求項2に記載の空気入りタイヤでは、隆起部支え用突起が、隆起部のタイヤ幅方向中央に対してタイヤ幅方向外側に少なくとも設けられているので、一般にタイヤ幅方向外側に向かうに従って発生し易い偏摩耗を、有効に抑制することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤにおいて、前記隆起部支え用突起は、前記周方向溝により区画される複数のブロック列のうち、少なくとも、最もタイヤ幅方向外側に位置するショルダーブロック列に属する前記ラグ溝に設けられている。
請求項3に記載の空気入りタイヤでは、隆起部支え用突起が少なくともショルダーブロック列に属するラグ溝に設けられているので、一般にタイヤ幅方向外側に向かうに従って発生し易い偏摩耗を、より有効に抑制することができる。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、タイヤ周方向における前記隆起部支え用突起と前記ブロックとの離間距離は、3〜10mmである。
ここで、下限値を3mmとしたのは、これを下回ると、ブロックと隆起部支え用突起との間隔が狭すぎるために、ラグ溝による雪柱せん断力を十分に発揮できなくなるからである。また上限値を10mmとしたのは、これを上回ると、隆起部の支えとしての機能を十分に発揮できなくなるからである。
請求項4に記載の空気入りタイヤでは、タイヤ周方向における隆起部支え用突起とブロックとの離間距離を適切に設定しているので、雪上路面でのトラクション性能と、耐偏摩耗性能を十分に両立することができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の空気入りタイヤによれば、雪上路面でのトラクション性能を確保しつつ、耐偏摩耗性能を向上させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載の空気入りタイヤによれば、偏摩耗を有効に抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載の空気入りタイヤによれば、偏摩耗をより有効に抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載の空気入りタイヤによれば、雪上路面でのトラクション性能と、耐偏摩耗性能を十分に両立することができる、という優れた効果が得られる。
空気入りタイヤのトレッドを示す展開図である。 (A)隆起部支え用突起の構成例を示す拡大斜視図である。(B)隆起部支え用突起の構成例を示す拡大斜視図である。(C)隆起部支え用突起の構成例を示す拡大斜視図である。(D)隆起部支え用突起の構成例を示す拡大斜視図である。(E)図2(D)における隆起部支え用突起を示す平面図である。 ブロック及び隆起部支え用突起の接地状態を示す拡大側面図である。 (A)従来例1に係り、隆起部を有するラグ溝を示す拡大斜視図である。(B)従来例2に係り、隆起部を有するラグ溝を示す拡大斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。図面において、矢印Cはタイヤ周方向を示し、矢印Wはタイヤ幅方向を示し、矢印Rはタイヤ径方向を示している。
図1において、本実施形態に係る空気入りタイヤ10は、雪上路面50(図3)での使用が考慮されたタイヤであり、トレッド12の複数の周方向溝14,16と、トレッド12のラグ溝18,20とによって区画された複数のブロック22,24,26と、隆起部28と、隆起部支え用突起30と、を有している。この他、トレッド12には、例えば、中央ブロック列32、中間ブロック列34及びショルダーブロック列36が形成されている。トレッド12は、例えばゴムにより構成されている。
周方向溝14,16は、タイヤ赤道面CLの両側において、タイヤ周方向に夫々延びている。周方向溝14は、タイヤ赤道面CL側に位置している。周方向溝16は該周方向溝14よりもタイヤ幅方向外側に位置している。中央ブロック列32は、タイヤ赤道面CLの両側の周方向溝14により区画され、該タイヤ赤道面CLを含む位置に配置されている。中間ブロック列34は、タイヤ赤道面CLの両側において、互いに隣り合う周方向溝14と周方向溝16との間に夫々区画されている。ショルダーブロック列36は、周方向溝16により区画され、該周方向溝16のタイヤ幅方向外側に隣接している。このショルダーブロック列36は、トレッド12において周方向溝14,16により区画される複数のブロック列のうち、最もタイヤ幅方向外側に位置している。
ラグ溝18,20は、タイヤ幅方向に夫々延びている。ラグ溝18は、中央ブロック列32及び中間ブロック列34に夫々属している。ラグ溝20は、ショルダーブロック列36に属している。
複数のブロック22,24,26は、周方向溝14,16及びラグ溝18,20によって区画されている。ブロック22は、中央ブロック列32において、ラグ溝18により区画された、例えば矩形の陸部である。ブロック24は、中間ブロック列34において、ラグ溝18により区画された、例えば矩形の陸部である。ブロック26は、ショルダーブロック列36において、ラグ溝20により区画された、例えば矩形の陸部である。
ラグ溝20のタイヤ周方向両側にはブロック26が夫々隣接しており、該ブロック26の壁部38がラグ溝20の溝壁となっている。図1に示される例では、タイヤ周方向に対向する壁部38は、隆起部28が存在する部位38Aにおいて、タイヤ幅方向と夫々平行となっている。換言すれば、ラグ溝20の溝幅は、隆起部28が存在する部位38Aにおいて一定となっている。また該壁部38のタイヤ周方向の離間距離は、隆起部28が存在しないタイヤ幅方向外側端部38Bにおいて、タイヤ幅方向外側に向かうに従って拡大している。換言すれば、ラグ溝20の溝幅は、ショルダーブロック列36のタイヤ幅方向外側端部において拡大している。
なお、壁部38の形状はこれに限られるものではない。例えば、図2(A)〜(D)に示されるように、タイヤ周方向に対向する壁部38が、隆起部28が存在する部位38Aから該隆起部28が存在しないタイヤ幅方向外側端部38Bにかけて境目なく一様に連続し、タイヤ幅方向と夫々平行であってもよい。また、ラグ溝20の溝壁である壁部38は、タイヤ成形時の型抜き性を考慮して、タイヤ径方向外側に向かうに従って、ラグ溝20の溝幅が増加するように、タイヤ径方向に対して傾斜していてもよい。
図2(A)〜(D)において、隆起部28は、ラグ溝20に設けられ、該ラグ溝20の溝底からのタイヤ径方向高さH1が該ラグ溝20の溝深さHより小さく構成されている。この隆起部28は、ラグ溝20の範囲内の任意の位置に、タイヤ周方向に隣接するブロック26と一体的に形成されている。隆起部28とブロック26の間には、切込み(図示せず)が形成されていてもよい。切込みが存在していても、接地時にブロック26の壁部38を隆起部28によって支えることができ、これによって該ブロック26のラグ溝20内への膨出変形を抑制できるからである。図1,図2(A)〜(D)に示される例では、隆起部28のタイヤ幅方向長さは、ショルダーブロック列36のタイヤ幅方向寸法よりも小さく設定されており、隆起部28は、該ショルダーブロック列36を区画する周方向溝16側に寄せて配置されている。これにより、ラグ溝20のタイヤ幅方向外側端部には、隆起部28が存在しない領域が設けられ、該領域がラグ溝20の溝底となっている。
隆起部支え用突起30は、隆起部28に、タイヤ周方向に隣接するブロック26から離間して設けられ、タイヤ径方向外側に突出する部位であり、ブロック26の接地時に接地するように構成されている。ここで、「ブロック26の接地時」とは、空気入りタイヤ10を正規リムに装着し、正規内圧を付与し、正規荷重を負荷したときを意味する。「正規リム」とは、例えばJATMAが発行する2010年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズにおける標準リムを指し、「正規荷重」及び「正規内圧」とは、同様に、JATMAが発行する2010年版のYEAR BOOKに定められた適用サイズ・プライレーティングにおける最大荷重及び最大荷重に対する空気圧を指す。使用地又は製造地において、TRA規格、ETRTO規格が適用される場合は、各々の規格に従う。
隆起部支え用突起30は、そのタイヤ径方向外側端面の少なくとも一部が接地すればよい。また隆起部支え用突起30が、タイヤ新品時に全く接地しないものであってもよく、ある程度摩耗が進んだとき、例えばトレッドウェアインジケータのある主溝深さが5%摩耗したときに接地するものであればよい。
図1において、隆起部支え用突起30は、周方向溝14により区画される複数のブロック列のうち、少なくとも、最もタイヤ幅方向外側に位置するショルダーブロック列36に属するラグ溝20に設けられている。本実施形態では、隆起部支え用突起30が、ショルダーブロック列36のみに設けられている。また、図2(A)〜(D)に示されるように、隆起部支え用突起30は、隆起部28のタイヤ幅方向中央に対してタイヤ幅方向外側に少なくとも設けられている。隆起部支え用突起30は、例えば中実に構成されている。また隆起部支え用突起30の先端30Aは、例えば平坦に形成されている。これにより、隆起部支え用突起30の接地時に、該隆起部支え用突起30のタイヤ径方向の変形を抑制して、隆起部28を安定して支持できるようになっている。
図2(A)〜(D)には、隆起部支え用突起30の構成例が示されている。図2(A)に示される隆起部支え用突起30は、隆起部28の全長にわたって堤状に設けられている。この隆起部支え用突起30は、トレッド平面視で直線状に形成されている。この構成例は、図1に示される隆起部支え用突起30に対応している。図2(B)に示される隆起部支え用突起30は、隆起部28のタイヤ幅方向外側の端部にブロック状に設けられている。図2(C)に示される隆起部支え用突起30は、隆起部28のタイヤ幅方向外側の端部、タイヤ幅方向内側の端部、及びその間の計3箇所に、直列かつ断続的に設けられている。
図2(D)に示される隆起部支え用突起30は、隆起部28のタイヤ幅方向中央のタイヤ幅方向内側から外側にかけて、複数の屈曲部40を有する堤状に設けられている。換言すれば、隆起部支え用突起30は、例えば振幅及び周期が一定のジグザグ状に形成されている。屈曲部40は、例えば、タイヤ周方向の一方と他方に2箇所ずつ、計4箇所形成されている。なお隆起部支え用突起30の振幅及び周期は、一定でなくてもよい。図2(D)では、タイヤ幅方向における隆起部支え用突起30の両端部が、隆起部28のタイヤ幅方向内側端部及び外側端部に至ることなく終端しているが、これに限られず、隆起部28のタイヤ幅方向両端部まで延びていてもよい。なお、隆起部支え用突起30のタイヤ幅方向寸法は、隆起部支え用突起30の高さ方向において変化していてもよい。例えば、隆起部支え用突起30のタイヤ幅方向寸法について、根元側(隆起部28側)を広く、先端30A側を狭くして、該隆起部支え用突起30を山型に形成してもよい。
図2に示される何れの構成例についても、タイヤ周方向における隆起部支え用突起30とブロック26との離間距離D1,D2は、夫々3〜10mmである。ここで、下限値を3mmとしたのは、これを下回ると、ブロックと隆起部支え用突起との間隔が狭すぎるために、ラグ溝による雪柱せん断力を十分に発揮できなくなるからである。また上限値を10mmとしたのは、これを上回ると、隆起部の支えとしての機能を十分に発揮できなくなるからである。図示の構成例では、離間距離D1,D2の大きさが異なっているが、これに限られず、D1=D2としてもよい。また空気入りタイヤ10を、車両装着時に回転方向が指定される形式としておき、離間距離D1,D2のうち、ブロック26の踏込み端26Aに近い側の離間距離を、車両前進時の蹴出し端26C(図3)に近い側の離間距離よりも小さく設定してもよい。ブロック26の接地時における踏込み端26Aの曲げ変形をより有効に抑制できるからである。
離間距離D1は、隆起部支え用突起30と、タイヤ周方向の一方に隣接するブロック26との離間距離である。離間距離D2は、隆起部支え用突起30と、タイヤ周方向の他方に隣接するブロック26との離間距離である。ブロック26の壁部38が、タイヤ径方向に対して傾斜している場合、離間距離D1,D2の測定基準は、トレッド12の踏面、即ちブロック26の表面の位置とされる。
図2(D)に示されるジグザグ状の隆起部支え用突起30については、離間距離D1,D2は、ブロック26から、該ブロック26の壁部38と対向する屈曲部40の頂点までの距離である。図示は省略するが、隆起部支え用突起30の振幅が変化している場合には、離間距離D1,D2の測定基準は、ブロック26の壁部38に最も近い屈曲部40の頂点とされる。
また接地時の抗圧縮性を確保すると共に座屈変形を抑制する観点から、隆起部支え用突起30の厚さは、3mm以上であることが好ましい。この厚さとは、図2(A)〜(C)に示される例については、タイヤ周方向寸法であり、図2(D)に示される例については、屈曲部40以外の平面部分の厚さ寸法である。隆起部28を基準とした隆起部支え用突起30の高さは、例えば5〜8mmであるが、この高さはタイヤサイズによって異なる。また、図2,図3において、隆起部支え用突起30の先端30Aのタイヤ径方向位置は、ブロック26の接地面26Bのタイヤ径方向位置と等しいか、又は該接地面26Bのタイヤ径方向位置よりも低く設定されている。なお、後者の場合でも、隆起部支え用突起30は、ブロック26の接地時に接地することが必要である。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、本実施形態に係る空気入りタイヤ10では、ラグ溝20に設けられた隆起部28に隆起部支え用突起30が設けられ、該隆起部支え用突起30が、タイヤ周方向に隣接するブロック26から離間しているので、ラグ溝20内で雪(図示せず)が踏み固められることにより生ずる雪柱せん断力、及びブロック26のエッジによる引っかき効果により、雪上路面50でのトラクション性能を確保することができる。
また、図3に示されるように、トレッド12のラグ溝20に隆起部28が設けられているので、ブロック26の接地時に、該ブロック26が、例えば二点鎖線L1に示されるようにラグ溝20内へ膨出することは抑制される。
更に、隆起部28には隆起部支え用突起30が設けられており、該隆起部支え用突起30は、ブロック26の接地時に接地する。この隆起部支え用突起30が隆起部28の支えになることで、ラグ溝20の溝底の路面側(タイヤ径方向外側)への膨出変形、即ち、隆起部28が例えば二点鎖線L2で示されるように膨出変形することは抑制される。これにより、ブロック26の踏込み端26Aの曲げ変形が抑制される。このように、ブロック26の踏込み端26Aにおいて、ラグ溝20内へのブロック26の膨出が抑制され、該踏込み端26Aの曲げ変形が抑制されることで、ブレーキ方向(矢印A方向)のせん断ひずみの発生が抑制され、偏摩耗が抑制される。
具体的には、ブロック26の踏込み端26A付近における微小部分42の変形に着目すると、隆起部28に隆起部支え用突起30が設けられていない場合、該隆起部28が二点鎖線L2で示されるように膨出変形することによって、踏込み端26Aに曲げ変形が生じ、これによって、微小部分42にブレーキ方向(矢印A方向)のせん断ひずみが発生し、該微小部分42が二点鎖線L3で示されるように平行四辺形に変形する。
これに対し、本実施形態のように、隆起部28に隆起部支え用突起30を設け、隆起部28の路面側への膨出変形を抑制して、踏込み端26Aの曲げ変形を抑制することにより、微小部分42におけるブレーキ方向(矢印A方向)のせん断ひずみの発生を抑制することができ、該微小部分42が実線L4で示されるように略矩形の状態に維持される。これにより、ブロック26の偏摩耗が抑制される。
このように、本実施形態では、雪上路面50でのトラクション性能を確保しつつ、耐偏摩耗性能を向上させることができる。
また、図2(A)〜(D)に示されるように、隆起部支え用突起30が、隆起部28のタイヤ幅方向中央に対してタイヤ幅方向外側に少なくとも設けられているので、一般にタイヤ幅方向外側に向かうに従って発生し易い偏摩耗を、有効に抑制することができる。更に、タイヤ周方向における隆起部支え用突起30とブロック26の壁部38との離間距離D1,D2を適切に設定しているので、雪上路面でのトラクション性能と、耐偏摩耗性能を十分に両立することができる。
更に、図1に示されるように、隆起部支え用突起30が少なくともショルダーブロック列36に設けられているので、一般にタイヤ幅方向外側に向かうに従って発生し易い偏摩耗を、より有効に抑制することができる。
(他の実施形態)
複数の周方向溝として、周方向溝14,16を挙げたが、周方向溝の構成はこれに限られるものではなく、例えばタイヤ赤道面CLを含む位置、及びそのタイヤ幅方向両側に周方向溝を設けてもよい(図示せず)。
ラグ溝18,20は、タイヤ幅方向に延びるものに限られず、タイヤ赤道面CLと交差する方向に延びるものであってもよい。従って、ラグ溝18,20が、タイヤ幅方向に対して傾斜していてもよい。
図1では、隆起部28及び隆起部支え用突起30が、ショルダーブロック列36のラグ溝20に設けられているが、これに限られず、該隆起部28及び隆起部支え用突起30を、更に中央ブロック列32や中間ブロック列34のラグ溝18に設けることもできる。
ラグ溝20のタイヤ幅方向外側端部に、隆起部28が存在しないものとしたが、これに限られず、ラグ溝20の全長にわたって隆起部28が存在するように構成してもよい。また1箇所のラグ溝20に、複数の隆起部28をタイヤ幅方向に断続的に設けてもよい。図2においては、隆起部28のタイヤ径方向高さH1が一定となっているが、これに限られず、該タイヤ径方向高さH1が部位に応じて適宜変化していてもよい。
図2(A)〜(D)に、隆起部支え用突起30の構成例が示されているが、隆起部支え用突起30の構成はこれらに限られるものではない。
(試験例)
実施例に係る空気入りタイヤ4種(図2(A)〜(D))と、従来例に係る空気入りタイヤ2種(図4(A),(B))について、雪上路面でのトラクション性能及び耐偏摩耗性能を測定した。タイヤサイズは、295/80R22.5であり、内圧として900kPaを充填した。何れも、隆起部28のタイヤ径方向高さH1が11.5mm、ラグ溝20の溝深さHが16.0mmである。図2(A)〜(C)については、離間距離D1=D2=4.0mmである。図2(D)については、離間距離D1=D2=3.0mmである。その他の各部の寸法は、図2に示されるとおりである。なお図2(E)は、図2(D)における隆起部支え用突起30を示す平面図である。
なお、図4(A),(B)において、100は空気入りタイヤ、116は周方向溝、120はラグ溝、126はブロック、128は隆起部、138は壁部、138Aは隆起部128が存在する部位、138Bは隆起部128が存在しないタイヤ幅方向外側端部である。従来例1については、ラグ溝120の溝幅は、隆起部128が存在する部位138Aから、隆起部128が存在しないタイヤ幅方向外側端部138Bまで一定である。従来例2については、ラグ溝120の溝幅は、隆起部128が存在する部位138Aにおいて一定であり、隆起部128が存在しないタイヤ幅方向外側端部138において拡大している。
トラクション性能については、雪上路面において、停止状態から40km/hまで加速するのに要した時間を測定した。耐偏摩耗性能については、5万km走行後におけるブロック26内の摩耗段差量を測定した。
結果は表1に示されるとおりである。表1においては、雪上路面でのトラクション性能及び耐偏摩耗性能の何れも、従来例(図4(A))を100とした指数で夫々示しており、数値が大きいほど良好な結果であることを示す。従来例に係る空気入りタイヤ(図4(B))では、トラクション性能が1%向上しているものの、耐偏摩耗性能が1%低下している。これに対し、実施例に係る空気入りタイヤ4種では、トラクション性能及び耐偏摩耗性能が共に向上しており、ラグ溝20の隆起部28に設けた隆起部支え用突起30の有効性が確認できた。
Figure 2013032068
10 空気入りタイヤ
12 トレッド
14 周方向溝
16 周方向溝
18 ラグ溝
20 ラグ溝
22 ブロック
24 ブロック
26 ブロック
28 隆起部
30 隆起部支え用突起
32 中央ブロック列(ブロック列)
34 中間ブロック列(ブロック列)
36 ショルダーブロック列(ブロック列)
38 壁部
D1 離間距離
D2 離間距離

Claims (4)

  1. トレッドのタイヤ周方向に延びる複数の周方向溝と、前記トレッドのタイヤ幅方向に延びる複数のラグ溝とによって区画された複数のブロックと、
    前記ラグ溝に設けられ、該ラグ溝の溝底からのタイヤ径方向高さが該ラグ溝の溝深さより小さい隆起部と、
    該隆起部に、タイヤ周方向に隣接する前記ブロックから離間して設けられ、タイヤ径方向外側に突出し、前記ブロックの接地時に接地する隆起部支え用突起と、
    を有する空気入りタイヤ。
  2. 前記隆起部支え用突起は、前記隆起部のタイヤ幅方向中央に対してタイヤ幅方向外側に少なくとも設けられている請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記隆起部支え用突起は、前記周方向溝により区画される複数のブロック列のうち、少なくとも、最もタイヤ幅方向外側に位置するショルダーブロック列に属する前記ラグ溝に設けられている請求項1又は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤ周方向における前記隆起部支え用突起と前記ブロックとの離間距離は、3〜10mmである請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤ。
JP2011168427A 2011-08-01 2011-08-01 空気入りタイヤ Expired - Fee Related JP5801133B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011168427A JP5801133B2 (ja) 2011-08-01 2011-08-01 空気入りタイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011168427A JP5801133B2 (ja) 2011-08-01 2011-08-01 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013032068A true JP2013032068A (ja) 2013-02-14
JP5801133B2 JP5801133B2 (ja) 2015-10-28

Family

ID=47788336

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011168427A Expired - Fee Related JP5801133B2 (ja) 2011-08-01 2011-08-01 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5801133B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105431306A (zh) * 2013-08-02 2016-03-23 株式会社普利司通 航空器轮胎
JP2019034672A (ja) * 2017-08-18 2019-03-07 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
DE102019126482A1 (de) 2018-10-25 2020-04-30 Toyo Tire Corporation Pneumatischer Reifen

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06297917A (ja) * 1993-04-08 1994-10-25 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りラジアルタイヤ
JPH09175120A (ja) * 1995-12-28 1997-07-08 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06297917A (ja) * 1993-04-08 1994-10-25 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 空気入りラジアルタイヤ
JPH09175120A (ja) * 1995-12-28 1997-07-08 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105431306A (zh) * 2013-08-02 2016-03-23 株式会社普利司通 航空器轮胎
JP2019034672A (ja) * 2017-08-18 2019-03-07 住友ゴム工業株式会社 タイヤ
DE102019126482A1 (de) 2018-10-25 2020-04-30 Toyo Tire Corporation Pneumatischer Reifen
US11241916B2 (en) 2018-10-25 2022-02-08 Toyo Tire Corporation Pneumatic tire
DE102019126482B4 (de) 2018-10-25 2024-03-07 Toyo Tire Corporation Pneumatischer Reifen

Also Published As

Publication number Publication date
JP5801133B2 (ja) 2015-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6211414B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2007326433A (ja) 空気入りタイヤ
JP2011143896A (ja) 空気入りタイヤ
JP6194885B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6317356B2 (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JP2017019353A (ja) 重荷重用空気入りタイヤ
JP5993400B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5509714B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5270407B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2011240773A (ja) 空気入りタイヤ
JP6134583B2 (ja) タイヤ
JP2012086632A (ja) 空気入りタイヤ
JP5801133B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6517598B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6198577B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6449004B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6949649B2 (ja) タイヤ
JP2015003702A (ja) 空気入りタイヤ
JP4787352B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2011245996A (ja) 空気入りタイヤ
JP5506463B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2012006414A (ja) 空気入りタイヤ
WO2011111352A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP2007253768A (ja) 空気入りタイヤ
JP2012180008A (ja) タイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140603

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150424

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150428

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150804

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150826

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5801133

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees