JP2013030268A5 - - Google Patents
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本発明者は、前記課題を解決すべく研究を進めた結果、磁気ディスク用ガラス基板において、研削加工により円盤状に仕上げられたガラスディスクの端面部を鏡面研磨を行うことにより、前記課題が解決できることを見出した。
端面部の鏡面研磨工程、すなわち、メカニカルな研磨方式においては、サーマルアスペリテイ障害を防止できる優れた鏡面品質が得られる一方で、研磨表面にごく微細なクラックを生成させてしまうことが知られている。
研磨中においては、研磨の進行に伴ってガラスが削減され、表面が次第に鏡面状態に研磨されていくが、研磨表面に生成された微細なクラックが表層部(表面下)に徐々に伸展していってしまう場合がある。
したがって、鏡面研磨後の端面部は、表面は鏡面であるが、表層部には、微細なクラックが残留している場合がある。
本発明においては、このようなクラックを除去することにより、「モバイル機器」用のハードディスクドライブに用いても十分な耐衝撃性を有する磁気ディスク用ガラス基板を製造することに成功した。
すなわち、この磁気ディスク用ガラス基板においては、ガラスディスクの端面部の鏡面加工工程は、「鏡面研磨」工程と「化学処理」工程の2つのサブプロセスで構成される。「鏡面研磨」工程では、端面部の表面が鏡面状態とされ、「化学処理」工程では、端面部の表層部に存在するクラックが除去される。ここで、「表層部」とは、端面部の表面下の微小な深さまでの領域のことである。また、クラックを除去する処理とは、凹状の欠陥そのものを除去しないとしても、クラックの底部の先鋭形状を鈍化させることによって実質的にクラック形状ではない形状に変質させることによりクラックを除去する処理を含む。
この化学処理では、ガラスディスクを構成するガラスに対する溶解能が所定の処理液、言い換えると、溶解速度が所定の処理液を用い、この化学処理によって除去されるガラスの量は1μm以下の少量とされているので、この化学処理によって、すでに鏡面研磨工程によって形成されている鏡面状態が乱されることはない。
なお、ガラスに対する溶解能は、ガラスの種類、処理液の組成や濃度や、環境温度などにより変動するが、本発明は、この化学処理を行うときにおいて、ガラスに対する溶解速度が毎分10nm乃至毎分800nmとなる溶解能であるようにすることが好ましい。
端面部の鏡面研磨工程、すなわち、メカニカルな研磨方式においては、サーマルアスペリテイ障害を防止できる優れた鏡面品質が得られる一方で、研磨表面にごく微細なクラックを生成させてしまうことが知られている。
研磨中においては、研磨の進行に伴ってガラスが削減され、表面が次第に鏡面状態に研磨されていくが、研磨表面に生成された微細なクラックが表層部(表面下)に徐々に伸展していってしまう場合がある。
したがって、鏡面研磨後の端面部は、表面は鏡面であるが、表層部には、微細なクラックが残留している場合がある。
本発明においては、このようなクラックを除去することにより、「モバイル機器」用のハードディスクドライブに用いても十分な耐衝撃性を有する磁気ディスク用ガラス基板を製造することに成功した。
すなわち、この磁気ディスク用ガラス基板においては、ガラスディスクの端面部の鏡面加工工程は、「鏡面研磨」工程と「化学処理」工程の2つのサブプロセスで構成される。「鏡面研磨」工程では、端面部の表面が鏡面状態とされ、「化学処理」工程では、端面部の表層部に存在するクラックが除去される。ここで、「表層部」とは、端面部の表面下の微小な深さまでの領域のことである。また、クラックを除去する処理とは、凹状の欠陥そのものを除去しないとしても、クラックの底部の先鋭形状を鈍化させることによって実質的にクラック形状ではない形状に変質させることによりクラックを除去する処理を含む。
この化学処理では、ガラスディスクを構成するガラスに対する溶解能が所定の処理液、言い換えると、溶解速度が所定の処理液を用い、この化学処理によって除去されるガラスの量は1μm以下の少量とされているので、この化学処理によって、すでに鏡面研磨工程によって形成されている鏡面状態が乱されることはない。
なお、ガラスに対する溶解能は、ガラスの種類、処理液の組成や濃度や、環境温度などにより変動するが、本発明は、この化学処理を行うときにおいて、ガラスに対する溶解速度が毎分10nm乃至毎分800nmとなる溶解能であるようにすることが好ましい。
本発明は以下の構成を有する。
〔構成1〕
端面部が鏡面加工された磁気ディスク用ガラス基板であって、端面部は化学処理された表面を有し、端面部の表面の算術平均粗さ(Ra)が100nm以下であることを特徴とするものである。
端面部が鏡面加工された磁気ディスク用ガラス基板であって、端面部は化学処理された表面を有し、端面部の表面の算術平均粗さ(Ra)が100nm以下であることを特徴とするものである。
〔構成2〕
構成1を有する磁気ディスク用ガラス基板において、抗折強度が2.2kgf以上であることを特徴とするものである。
構成1を有する磁気ディスク用ガラス基板において、抗折強度が2.2kgf以上であることを特徴とするものである。
〔構成3〕
構成1、または、構成2を有する磁気ディスク用ガラス基板において、耐衝撃性が5000G以上であることを特徴とするものである。
構成1、または、構成2を有する磁気ディスク用ガラス基板において、耐衝撃性が5000G以上であることを特徴とするものである。
〔構成4〕
構成1乃至構成3のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板において、板厚が0.5mm未満であることを特徴とするものである。
〔構成5〕
構成1乃至構成4のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板において、リチウムを含有するアルミノシリケートガラスにより構成されていることを特徴とするものである。
〔構成6〕
構成1乃至構成5のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板において、主成分として、SiO 2 を58乃至75重量%、Al 2 O 3 を5乃至23重量%、Li 2 Oを3乃至10重量%、Na 2 Oを4乃至13重量%含有するアルミノシリケートガラスで構成されていることを特徴とするものである。
構成1乃至構成3のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板において、板厚が0.5mm未満であることを特徴とするものである。
〔構成5〕
構成1乃至構成4のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板において、リチウムを含有するアルミノシリケートガラスにより構成されていることを特徴とするものである。
〔構成6〕
構成1乃至構成5のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板において、主成分として、SiO 2 を58乃至75重量%、Al 2 O 3 を5乃至23重量%、Li 2 Oを3乃至10重量%、Na 2 Oを4乃至13重量%含有するアルミノシリケートガラスで構成されていることを特徴とするものである。
〔構成7〕
構成1乃至構成6のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板において、化学処理の後に、化学強化処理がなされていることを特徴とするものである。
構成1乃至構成6のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板において、化学処理の後に、化学強化処理がなされていることを特徴とするものである。
〔構成8〕
磁気ディスクであって、構成1乃至構成7のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の主表面上に、少なくとも磁性層が成膜されていることを特徴とするものである。
磁気ディスクであって、構成1乃至構成7のいずれか一を有する磁気ディスク用ガラス基板の主表面上に、少なくとも磁性層が成膜されていることを特徴とするものである。
Claims (8)
- 端面部が鏡面加工された磁気ディスク用ガラス基板であって、
前記端面部は、化学処理された表面を有し、
前記端面部の表面の算術平均粗さ(Ra)が100nm以下である
ことを特徴とする磁気ディスク用ガラス基板。 - 抗折強度が2.2kgf以上である
ことを特徴とする請求項1記載の磁気ディスク用ガラス基板。 - 耐衝撃性が5000G以上である
ことを特徴とする請求項1、または、請求項2記載の磁気ディスク用ガラス基板。 - 板厚が0.5mm未満である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板。 - リチウムを含有するアルミノシリケートガラスにより構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板。 - 主成分として、SiO 2 を58乃至75重量%、Al 2 O 3 を5乃至23重量%、Li 2 Oを3乃至10重量%、Na 2 Oを4乃至13重量%含有するアルミノシリケートガラスで構成されている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板。 - 前記化学処理の後に、化学強化処理がなされている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板。 - 請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載の磁気ディスク用ガラス基板の主表面上に、少なくとも磁性層が成膜されている
ことを特徴とする磁気ディスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012244017A JP5492276B2 (ja) | 2012-11-05 | 2012-11-05 | 磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012244017A JP5492276B2 (ja) | 2012-11-05 | 2012-11-05 | 磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスク |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010007869A Division JP5235916B2 (ja) | 2010-01-18 | 2010-01-18 | 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスクの製造方法及び磁気ディスク |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013030268A JP2013030268A (ja) | 2013-02-07 |
JP2013030268A5 true JP2013030268A5 (ja) | 2013-07-11 |
JP5492276B2 JP5492276B2 (ja) | 2014-05-14 |
Family
ID=47787137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2012244017A Expired - Lifetime JP5492276B2 (ja) | 2012-11-05 | 2012-11-05 | 磁気ディスク用ガラス基板及び磁気ディスク |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP5492276B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7058358B1 (ja) * | 2021-03-05 | 2022-04-21 | 株式会社Uacj | 磁気ディスク装置および磁気ディスク装置を製造する方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07230621A (ja) * | 1993-07-07 | 1995-08-29 | A G Technol Kk | 磁気ディスク用ガラス基板およびその製造方法 |
JP2001019466A (ja) * | 1999-07-06 | 2001-01-23 | Hitachi Ltd | 磁気ディスク用ガラス基板 |
JP2001162510A (ja) * | 1999-09-30 | 2001-06-19 | Hoya Corp | 研磨方法並びに磁気記録媒体用ガラス基板の製造方法及び磁気記録媒体の製造方法 |
JP2002140816A (ja) * | 2000-11-01 | 2002-05-17 | Fuji Electric Co Ltd | 情報記録媒体用基板の特性評価方法 |
JP2005108306A (ja) * | 2003-09-29 | 2005-04-21 | Hoya Corp | 磁気ディスク用ガラス基板の化学強化処理方法、磁気ディスク用化学強化ガラス基板の製造方法及び磁気ディスクの製造方法 |
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- 2012-11-05 JP JP2012244017A patent/JP5492276B2/ja not_active Expired - Lifetime
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