JP2013024262A - 転がり軸受用樹脂製保持器およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、真円度に優れる転がり軸受用樹脂製保持器およびその製造方法を提供する。
【解決手段】軸受に組込まれて複数の転動体を保持する複数のポケットを備えた転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法である。転がり軸受用樹脂製保持器を成形するときのゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさとし、かつゲート36を、保持器1の回転軸に直交する平面上に、保持器円周方向等間隔でポケット数を割り切れる3以上の整数個備える金型30を用いて射出成形を行う。また、成形するときのゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさとし、かつゲート36を、保持器円周方向等間隔で配置し、かつ式:ゲート数=ポケット数/n(nは3以下の正の整数)を満足する整数個備える金型30を用いて射出成形を行う。
【選択図】図2
【解決手段】軸受に組込まれて複数の転動体を保持する複数のポケットを備えた転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法である。転がり軸受用樹脂製保持器を成形するときのゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさとし、かつゲート36を、保持器1の回転軸に直交する平面上に、保持器円周方向等間隔でポケット数を割り切れる3以上の整数個備える金型30を用いて射出成形を行う。また、成形するときのゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさとし、かつゲート36を、保持器円周方向等間隔で配置し、かつ式:ゲート数=ポケット数/n(nは3以下の正の整数)を満足する整数個備える金型30を用いて射出成形を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は複数の転動体を軸受内に保持する転がり軸受用樹脂製保持器およびその製造方法に関し、特に、射出成形によって製造される転がり軸受用樹脂製保持器およびその製造方法に関する。
従来から知られている転がり軸受においては、例えば、円筒ころ、或いは円すいころ、玉等の転動体を適宜保持する保持器が設けられている。保持器としては、転動体によりその形状や構造が異なるが、基本構造として円環状の部材に転動体を収容する複数のポケットが、周方向に等間隔で配置された構造となっている。
近年、保持器の材料としては合成樹脂を用いる場合が多く、また、強度を得るために強化繊維(ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等)が添加されるのが一般的である。このような樹脂製の保持器を射出成形する場合、ゲートから注入された樹脂は金型内で分流され、ある地点で合流してウエルド部が形成される。このウエルド部では、添加された強化繊維の配向状態が他の部分とは異なる等の理由から、樹脂冷却時における寸法収縮が他の部分とは異なる傾向が見られる。特に、成形時の樹脂をキャビティ内に射出するゲートのサイズが小さかったり、ウエルド部までの流動長が長かったりする場合、ウエルド部に十分な圧力が作用し難くなるため、保持器の真円度が低下してしまい、設計上の精度を確保できないという問題があった。
このような状況下において、例えば、特許文献1,2,3に示されているような保持器が提案されている。
このような状況下において、例えば、特許文献1,2,3に示されているような保持器が提案されている。
特許文献1においては、保持器の真円度を向上させる技術として、3点あるいは4点の射出ゲートを有する金型による射出成形で保持器を製造する技術が開示されている。
また、特許文献2においては、保持器の真円度を向上させる技術として、ポケット数が偶数である保持器の内径側にポケット数の半分の数のゲートを等間隔で配置した金型による射出成形で保持器を製造する技術が開示されている。
また、特許文献3においては、ころ軸受用保持器の真円度を向上させる技術として、ゲートを全ての柱部に設置して射出成形する技術が開示されている。
このように従来においては、特許文献1に開示されているような保持器の製造方法においては、ゲート数の上限が定められるため、サイズが大きい保持器では溶融樹脂の流動長が長くなりすぎてしまい、成形精度が出難いという欠点があった。
また、特許文献2に開示されているような保持器の製造方法においては、ポケット数が奇数である保持器には適用できないという欠点があった。
また、特許文献3に開示されているような保持器の製造方法においては、ゲートサイズと保持器サイズとの組み合わせによっては真円度向上効果が期待できず常に安定した真円度の保持器を得ることができないという欠点があった。
また、特許文献2に開示されているような保持器の製造方法においては、ポケット数が奇数である保持器には適用できないという欠点があった。
また、特許文献3に開示されているような保持器の製造方法においては、ゲートサイズと保持器サイズとの組み合わせによっては真円度向上効果が期待できず常に安定した真円度の保持器を得ることができないという欠点があった。
本発明の目的は、上記従来の課題を解決することにあり、真円度に優れる転がり軸受用樹脂製保持器およびその製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1)軸受に組込まれて複数の転動体を保持する複数のポケットを備えた転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法であって、前記転がり軸受用樹脂製保持器を成形するときのゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさとし、かつ前記ゲートを、前記保持器の回転軸に直交する平面上に、保持器円周方向等間隔で前記ポケット数を割り切れる3以上の整数個備える金型を用いて射出成形することを特徴とする転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。
(2)前記ゲートの前記最小径サイズのバラツキ寸法を0.06mm以下に設定することを特徴とする上記(1)に記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。
(3)前記転がり軸受用樹脂製保持器の最大外径を120mm以上に設定することを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。
(4)軸受に組込まれて複数の転動体を保持する複数のポケットを備えた転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法であって、
前記転がり軸受用樹脂製保持器を成形するときのゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさとし、且つ前記ゲートを、前記保持器の回転軸に直交する平面上に、保持器円周方向等間隔で配置し、
式:ゲート数=ポケット数/n(nは3以下の正の整数)
を満足する整数個備える金型を用いて射出成形することを特徴とする転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。
前記転がり軸受用樹脂製保持器を成形するときのゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさとし、且つ前記ゲートを、前記保持器の回転軸に直交する平面上に、保持器円周方向等間隔で配置し、
式:ゲート数=ポケット数/n(nは3以下の正の整数)
を満足する整数個備える金型を用いて射出成形することを特徴とする転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。
(5)前記ポケットが一対の円環部を等間隔で連結する複数の柱部にて形成され、前記ゲートの位置を、隣り合う前記柱部の中間位置あるいは前記柱部の中心線の延長線上位置になるように設定することを特徴とする上記(1)〜(4)の何れか一項に記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。
(6)上記(1)〜(5)の何れかに一項に記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする転がり軸受用樹脂製保持器。
前記(1)記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法では、金型のゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさに規定することによって、溶融樹脂がゲートを通過する際の圧力損失が抑えられ、キャビティ内の溶融樹脂の末端まで射出圧力を十分に作用させることができ、キャビティ内の樹脂充填密度の均一化を図ることができる。また、ゲート数を、ポケット数を割り切れる数で3以上に設定することにより、保持器の円周方向において形成されるウエルド部を確実に3カ所以上にすることができ、ウエルド部による樹脂収縮時の作用による楕円変形を回避して樹脂変形を小さく抑えることができる。
前記(2)記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法では、ゲートの最小寸法サイズのバラツキ寸法を0.06mm以下に設定することにより、各ゲートからキャビティ内に注入される溶融樹脂の注入時流動状態を均一化することができ、ウエルド部の形成位置や形状がキャビティ全域にわたってより均一化される。
前記(3)記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法では、最大外径を120mm以上の大きさの転がり軸受用樹脂製保持器の製造とすることにより、真円度の改善度合い(真円良化度)を各段に向上させることができる。
前記(4)記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法では、金型のゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさに規定することによって、溶融樹脂がゲートを通過する際の圧力損失が抑えられ、キャビティ内の溶融樹脂の末端まで射出圧力を十分に作用させることができるので、キャビティ内の樹脂充填密度の均一化を図ることができる。また、前記ゲートを、保持器円周方向等間隔で配置し、
式:ゲート数=ポケット数/n(nは3以下の正の整数)
を満足する金型を用いることで、ポケット数を割り切れる多くのゲートを設けるように設定できると共にウエルド部の形成位置の予測、制御が容易になり、また流動長も短く保つことができるので、樹脂の流動末端であるウエルド部に十分な圧力を作用させ、樹脂充填の均一化を良好にすることができる。
式:ゲート数=ポケット数/n(nは3以下の正の整数)
を満足する金型を用いることで、ポケット数を割り切れる多くのゲートを設けるように設定できると共にウエルド部の形成位置の予測、制御が容易になり、また流動長も短く保つことができるので、樹脂の流動末端であるウエルド部に十分な圧力を作用させ、樹脂充填の均一化を良好にすることができる。
前記(5)記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法では、ゲート位置が保持器の隣り合う柱部の中間位置あるいは柱部中心の延長線上の位置に配置されることで、キャビティ内を流動する樹脂の流れ初めの位置、樹脂流動における分岐位置ならびに合流位置が、保持器のポケットに対して対称性が維持される。したがって、ウエルド部の位置も正確に制御できて円環部円周上の対称位置に正確に形成することができ、樹脂収縮の影響を円環部円周上で均一にすることができる。
前記(6)記載の転がり軸受用樹脂製保持器では、金型のゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさに規定された金型にて製造されることによって、溶融樹脂の圧力損失が抑えられキャビティ内の樹脂充填密度が均一化されて樹脂の収縮が均一化された真円度の良い保持器となる。また、ゲート数ならびにゲート位置が規定された金型を用いた本発明の製造方法にて製造されたことにより、樹脂充填の均一化に加えてウエルド部の形成位置が良好に制御された樹脂変形が小さく抑えられた構造とすることができる。
以下、本発明に係る転がり軸受用樹脂製保持器およびその製造方法について添付図面を参照して説明する。
なお、以下説明する実施形態においては、転がり軸受用樹脂製保持器が組み込まれる軸受の構成については従来と同じ構成であるので、軸受全体の説明は省略する。
なお、以下説明する実施形態においては、転がり軸受用樹脂製保持器が組み込まれる軸受の構成については従来と同じ構成であるので、軸受全体の説明は省略する。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について図1を参照して詳細に説明する。
本実施形態の転がり軸受用樹脂製保持器は、図1に示すように、円筒ころ軸受用保持器1(以下、単に「保持器」という)である。この保持器1は、図中上下2つの円環部12u,12dが多数(13個)の柱部13によって連結されて13個のポケット14が設けられている。そして、本実施形態における保持器1は、転動体としての円筒ころ(図示せず)を各ポケット14内に回転自在に保持可能に構成されている。
以下、第1実施形態について図1を参照して詳細に説明する。
本実施形態の転がり軸受用樹脂製保持器は、図1に示すように、円筒ころ軸受用保持器1(以下、単に「保持器」という)である。この保持器1は、図中上下2つの円環部12u,12dが多数(13個)の柱部13によって連結されて13個のポケット14が設けられている。そして、本実施形態における保持器1は、転動体としての円筒ころ(図示せず)を各ポケット14内に回転自在に保持可能に構成されている。
また、本実施形態の保持器1は、成形金型30のゲート36(図2参照)によってキャビティ34(図2および図3参照)内に射出されたゲート跡10が13個形成されている。ゲート跡10は、保持器1の回転軸に直交する平面上に、円周方向等間隔に設置される。このゲート跡10の形成位置は、保持器1の内面側で各柱部13の中心線C1の延長線上にそれぞれ形成されている。
したがって、実際には目視にて見えないがウエルド部9(ウエルド部9については模式的に図示する)が後述する射出成形によって円環部12u,12dに複数形成されている。
したがって、実際には目視にて見えないがウエルド部9(ウエルド部9については模式的に図示する)が後述する射出成形によって円環部12u,12dに複数形成されている。
本実施形態の保持器1は、図2から図4に示す成形金型30を用いて射出成形にて製造することができる。
図2および図3に示す成形金型30は、保持器1の内周面を形成する金型部分31の外周に、円環部12u,12dを形成する一対の金型部分32(図3参照)が組み込まれるとともに、各金型部分31,32の間に、各ポケット14及び各柱部13を形成するスライドコア33が適宜組み込まれた構成である。各金型部分31,32及びスライドコア33によって、各柱部13が成形されるキャビティ34と、円環部12u,12dが成形されるキャビティ35とが、それぞれ形成さている。また、金型部分31には、キャビティ34に開口されるゲート36が、柱部13と同数(13個)だけ円周等配に設けられている。
本実施形態の各ゲート36は、図4に示すように最小径サイズdが、1.50mm以上となるように構成されている。また、各ゲート36の最小径サイズdのバラツキ、即ち、本実施形態のゲート出口先端部36aのバラツキは0.06mm以下に設定されている。
なお、本発明でいうゲート36の最小径サイズdとは、図4に示すように、ゲート36がキャビティ35に臨むゲート出口先端部36aの大きさであって、かつこのゲート出口先端部36aの形状が円形以外の形状、例えば楕円形状あるいは多角形状等において、その最小径の部分の寸法を示すものである。例えば、ゲート出口先端部36aが楕円形の場合には、ゲート36の最小径サイズdとは、その短径部分の寸法を云う。
なお、本発明でいうゲート36の最小径サイズdとは、図4に示すように、ゲート36がキャビティ35に臨むゲート出口先端部36aの大きさであって、かつこのゲート出口先端部36aの形状が円形以外の形状、例えば楕円形状あるいは多角形状等において、その最小径の部分の寸法を示すものである。例えば、ゲート出口先端部36aが楕円形の場合には、ゲート36の最小径サイズdとは、その短径部分の寸法を云う。
本実施形態の保持器1の製造方法について、図1、図2、図3及び図4を参照して説明する。
前掲のように構成された各ゲート36を介して、各キャビティ34,35内に以下説明するように合成樹脂が射出される。
先ず、全てのゲート36から射出された溶融樹脂の樹脂流FLは、図2及び図3に示すように、ゲート36に対面した壁面に向って流れながらキャビティ34,35内全方向に広がるように流れていく。そして、キャビティ34においては柱部13を形成する柱部樹脂流FL1(図1および図3参照)とゲート36が配置された側の円環部12uを形成する円環部樹脂流FL2,FL2(図1および図2参照)とが形成される。このうち柱部樹脂流FL1は、円環部12dを形成するキャビティ35に向って流れ(図3においては左側に流れ、図1においては下方側に向って流れ)、キャビティ35の対面壁35aに当ってキャビティ35の円周方向(円環部の円周方向)に分岐して円環部樹脂流FL3,FL3(図1および図2参照)を形成する。
先ず、全てのゲート36から射出された溶融樹脂の樹脂流FLは、図2及び図3に示すように、ゲート36に対面した壁面に向って流れながらキャビティ34,35内全方向に広がるように流れていく。そして、キャビティ34においては柱部13を形成する柱部樹脂流FL1(図1および図3参照)とゲート36が配置された側の円環部12uを形成する円環部樹脂流FL2,FL2(図1および図2参照)とが形成される。このうち柱部樹脂流FL1は、円環部12dを形成するキャビティ35に向って流れ(図3においては左側に流れ、図1においては下方側に向って流れ)、キャビティ35の対面壁35aに当ってキャビティ35の円周方向(円環部の円周方向)に分岐して円環部樹脂流FL3,FL3(図1および図2参照)を形成する。
このような円環部樹脂流FL2,FL2と円環部樹脂流FL3,FL3の樹脂流によってウエルド部9が形成される。すなわち、隣同士の各ゲート36から射出された溶融樹脂はポケット14の上下において合流することによってウエルド部9が形成される。このウエルド部9は、本実施形態においては、図1に示すように円環部12u,12dに円周方向に等間隔で13カ所に形成される。
なお、本実施形態においては、保持器1に用いられる合成樹脂の具体的な例としては、例えば、46ナイロン樹脂、66ナイロン樹脂、9Tナイロン樹脂、ポロフェニレンサルファイド樹脂等が用いられている。さらに、その他の合成樹脂でも、熱可塑性樹脂であれば、どの樹脂であっても良く、これらは単独又は2種類以上を任意の割合で混合して用いることができる。この合成樹脂の高温での剛性を高めるために、ガラス繊維、カーボン繊維、シリカ粒子、チタン酸カリウムウィスカー等を単独又は2種類以上を10〜40wt%で混合し、高温での剛性を高めることができる。
また、ゲート36の構造については、特に限定するものではなく、保持器構造や金型構造に応じて、サブマリンゲート、ピンポイントゲート、サイドゲート、オーバーラップゲート等を適宜選択して用いることができる。
また、ゲート36の構造については、特に限定するものではなく、保持器構造や金型構造に応じて、サブマリンゲート、ピンポイントゲート、サイドゲート、オーバーラップゲート等を適宜選択して用いることができる。
このように、成形金型30のゲートの最小径サイズdを、1.50mm以上の大きさに規定することによって、溶融樹脂が各ゲート36を通過する際の圧力損失が抑えられる。これにより、キャビティ34内の溶融樹脂の末端である各ウエルド部9まで射出圧力を十分に作用させることができる。この結果、キャビティ34,35内への樹脂充填密度の均一化を図ることができる。
また、本実施形態ではゲート36を13個としたが、ゲート36の数を、ポケット14の数を割り切れる数でかつ3以上に設定することによって、保持器1の円周方向において形成されるウエルド部9を確実に3カ所以上にすることができる。これはウエルド部9の数を多く形成することが真円度を良くすることを意味する。すなわち、このウエルド部9は、添加された強化繊維の配向状態が他の部分とは異なり、成形後の樹脂冷却によって寸法収縮傾向が多く見られる部分であるが、本実施形態の如く等間隔に多数のウエルド部9が形成されることで、保持器1は全体としての偏った変形が抑えられてその真円度が良好に維持される。さらに、ゲート数をポケット数と同数とすることで、収縮の影響を最大限分散できる。
また、ゲート36の最小径サイズdのバラツキ寸法が前掲のように0.06mm以下に設定されていることにより、各ゲート36からキャビティ34,35内への樹脂注入がキャビティ全域にわたって均一化される。
さらに、ゲート跡10は、保持器1の回転軸に直交する平面上に、円周方向等間隔に設置される。ゲートを円周方向に等間隔に設置することで、ウエルド部9も円周上の対称位置に形成され易くなり、ウエルド位置の円周上の偏りによる真円度の低下を抑えることができる。より好ましくは、ゲートを保持器内周面に、円周方向等間隔に設置する。これにより、ランナー部の容積及び流動長を最小限に抑えることができ、金型構造の複雑化も防ぐことができる。さらに好ましくは、円環部内周面の隣り合う柱部の中間位置、或いは、柱部内周面の周方向中央位置にゲートを設置する。このようにゲートを設置することで、キャビティ内を分岐しながら流動する溶融樹脂の流動対称性が完全に確保されるため、ウエルド部9が確実に円周上の対称位置に形成され、収縮の影響が円周上で均一に分散される。
また、本実施形態における保持器1においては、後述する実施例にて示されるように、その外径が大きい方が真円度の良化効果が良くなっている。そして、特に保持器1の最大外径が120mm以上場合、真円度の良化効果が非常に良くなっている。
(第2実施形態)
第2実施形態について図5を参照して詳細に説明する。
なお、図5においては第1実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付して示しその説明を省略する。また、
本実施形態における製造時における射出樹脂の流動について、図5を参照して説明する。なお、図5は保持器2を示しているが、金型のキャビティの仮想斜視図として樹脂流動の説明に利用する。
第2実施形態について図5を参照して詳細に説明する。
なお、図5においては第1実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付して示しその説明を省略する。また、
本実施形態における製造時における射出樹脂の流動について、図5を参照して説明する。なお、図5は保持器2を示しているが、金型のキャビティの仮想斜視図として樹脂流動の説明に利用する。
本実施形態の転がり軸受用樹脂製保持器は、図5に示すように、円すいころ軸受用保持器2(以下、単に「保持器」という)である。この保持器2は、ポケット14が18個設けられた構造である。そして、成形時のゲート36(図2及び図3参照)の位置に対応してゲート跡10が9個形成されている。すなわち、本実施形態の保持器2は、キャビティ形状並びにゲート数は異なるものの基本的には第1実施形態に示した金型と同様な金型によって成形される。また、各ゲート跡10は、図5に示すように、小さい径の円環部12u側(図中において上側)で1つおきのポケット14の中心線C2の上側の延長線上に形成されている。
成形時において、先ず、ゲート跡10に対応した全てのゲートから射出された溶融樹脂の樹脂流FL(図2〜図4参照)は、図5に示すように、円環部12uのキャビティにおいて円周方向へ円環部樹脂流FL4,FL4に流れ、柱部13にさしかかった領域で分岐して柱部13を形成する柱部樹脂流FL5となり、この柱部樹脂流FL5が図中下側に配置された円環部12dを形成する下端壁面に当って分岐して下側の円環部樹脂流FL6,FL6が形成される。
したがって、円環部12uには円環部樹脂流FL4,FL4によってウエルド部9が形成され、円環部樹脂流FL6,FL6によってウエルド部9が形成される。すなわち、小径の円環部12u側には9個のウエルド部9が等間隔で形成され、大径の円環部12d側にはその倍の18個のウエルド部9が等間隔で形成される。
このように、本実施形態においては、保持器円周方向に等間隔に多数のウエルド部9が形成され、特に大径の円環部12d側により多くのウエルド部9が形成されることで、保持器全体としての真円度をより良好に維持するように構成されている。
また、本実施形態においては、図5に示すように各ゲート跡10は、保持器2の円環部12uの内径面側に形成されている。このことは、ゲートの位置が金型における小径の円環部に配置されているので、このゲート配置構造により、ランナー部の容積および樹脂流動長を最小限に抑えることができる。また、ランナー部に繋がる樹脂流路を1つに集約できるなど、金型の複雑化を防ぐこともできる。
(第3実施形態)
第3実施形態について図6を参照して詳細に説明する。
なお、図6においては第2実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付して示しその説明を省略する。図6は円すいころ軸受用保持器3(以下、単に「保持器」という)を示しているが、本実施形態における製造時における射出樹脂の流動については、図6を、金型のキャビティの仮想斜視図として説明する。
本実施形態における保持器3は、第2実施形態とはゲート位置およびゲート数が異なる構成である。すなわち、図6に示すように、ゲート跡10は、円環部12uにおいて各柱部13の中心線C1上に形成されている。
第3実施形態について図6を参照して詳細に説明する。
なお、図6においては第2実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付して示しその説明を省略する。図6は円すいころ軸受用保持器3(以下、単に「保持器」という)を示しているが、本実施形態における製造時における射出樹脂の流動については、図6を、金型のキャビティの仮想斜視図として説明する。
本実施形態における保持器3は、第2実施形態とはゲート位置およびゲート数が異なる構成である。すなわち、図6に示すように、ゲート跡10は、円環部12uにおいて各柱部13の中心線C1上に形成されている。
したがって、金型のゲートから射出された溶融樹脂の樹脂流FL(図2〜図4参照)は、図6に示すように、円環部12uのキャビティにおいて円周方向へ円環部樹脂流FL7,FL7に流れとともに柱部13の下方に向った柱部樹脂流FL8とを有し、この柱部樹脂流FL8が図中下側に配置された円環部12dを形成する下端壁面に当って分岐して下側の円環部樹脂流FL9,FL9が形成される。この結果、円環部12uには円環部樹脂流FL7,FL7によってウエルド部9が形成され、円環部樹脂流FL9,FL9によってウエルド部9が形成される。このウエルド部9は各ポケット14上下にポケット14と同数が等間隔で形成される。
本実施形態においては、ゲート跡10の位置、すなわち、ゲートの位置は、保持器3における隣り合う柱部13の中間位置である中心線C1の延長線上に配置されている。このように、ゲート位置が柱部13の中間位置に配置されることで、キャビティ内を流動する樹脂の流れ初めの位置、樹脂流動の分岐位置、合流位置が、保持器3のポケットに対して対称性が維持される。こ結果、ウエルド部9の位置を正確に制御できて樹脂収縮の影響を円環部円周上で均一にすることが容易である。
(第4実施形態)
第4実施形態について図7を参照して詳細に説明する。なお、前掲の各実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付して示しその説明を省略する。図7は玉軸受用冠型保持器を示しているが、本実施形態における製造時における射出樹脂の流動については、図7を、金型のキャビティの仮想斜視図として説明する。
本実施形態においては、図7に示すように玉軸受用冠型保持器4(以下、単に「保持器」という)である。この保持器4は、ゲート跡10は、各ポケット14の下側に配置された構成である。したがって、金型のゲートから射出された溶融樹脂の樹脂流FLは、図7に示すように、円環部12dの円周方向へ円環部樹脂流FL10,FL10に流れとともに各ポケット14の形状に沿って上方に広がるような樹脂流FL11,FL11を有している。この結果、ウエルド部9は、各ポケット14間にポケット14と同数が等間隔で形成される。
本実施形態においても、ゲート跡10は保持器4の内側の側面に形成されている。
第4実施形態について図7を参照して詳細に説明する。なお、前掲の各実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付して示しその説明を省略する。図7は玉軸受用冠型保持器を示しているが、本実施形態における製造時における射出樹脂の流動については、図7を、金型のキャビティの仮想斜視図として説明する。
本実施形態においては、図7に示すように玉軸受用冠型保持器4(以下、単に「保持器」という)である。この保持器4は、ゲート跡10は、各ポケット14の下側に配置された構成である。したがって、金型のゲートから射出された溶融樹脂の樹脂流FLは、図7に示すように、円環部12dの円周方向へ円環部樹脂流FL10,FL10に流れとともに各ポケット14の形状に沿って上方に広がるような樹脂流FL11,FL11を有している。この結果、ウエルド部9は、各ポケット14間にポケット14と同数が等間隔で形成される。
本実施形態においても、ゲート跡10は保持器4の内側の側面に形成されている。
また、玉軸受用保持器においては、図7に示すような冠型の保持器4に限らず、例えば、図8に示す玉軸受用の保持器5ならびに図9に示すような玉軸受用の保持器6であっても、ゲートの数および配置を本発明の要旨に対応させて適宜設定することにより真円度に優れたものを提供することができる。
また、本発明においては、前掲の図1に示した第1実施形態におけるゲート数が、ポケット数13個に対して13個であり、図5に示した第2実施形態におけるゲート数が、ポケット数18個に対して9個である。このように本発明では、このゲート数を、
ゲート数=ポケット数/n(nは3以下の正の整数)を満足する整数個として規定することができる。
ゲート数=ポケット数/n(nは3以下の正の整数)を満足する整数個として規定することができる。
即ち、上記式により、円周方向等間隔に設置されるゲートの位相と、保持器円周方向に繰り返されるポケット部/柱部構造の位相とを一致させることができる。こうすることで、ウエルド部が円環部円周上の対称位置に形成され易くなる。
また、nを3以下の正の整数とするのは、隣り合うゲート間に存在する柱およびポケットの数を、ともに3以下とするためである。隣接ゲート間の柱数およびポケット数がともに3以下であれば、ゲート間の溶融樹脂の流動挙動(樹脂が分流、合流する挙動)が比較的単純となるため、ウエルド部形成位置の予測、制御が可能となる。また、流動末端であるウエルド部に十分な圧力が作用し易くなるという観点からも、流動長を比較的短く保つため、nの値は3以下が好ましい。
逆に、nの値が3を超える場合は、隣接ゲート間の間隔が広くなるので、ゲート間の溶融樹脂の流動挙動が複雑化し、ウエルド部形成位置の予測、制御の精度が低下してしまう。その結果、保持器の応力集中部位であるポケット隅部にウエルド部が形成してしまう不具合が生ずるおそれがある。
また、nを3以下の正の整数とするのは、隣り合うゲート間に存在する柱およびポケットの数を、ともに3以下とするためである。隣接ゲート間の柱数およびポケット数がともに3以下であれば、ゲート間の溶融樹脂の流動挙動(樹脂が分流、合流する挙動)が比較的単純となるため、ウエルド部形成位置の予測、制御が可能となる。また、流動末端であるウエルド部に十分な圧力が作用し易くなるという観点からも、流動長を比較的短く保つため、nの値は3以下が好ましい。
逆に、nの値が3を超える場合は、隣接ゲート間の間隔が広くなるので、ゲート間の溶融樹脂の流動挙動が複雑化し、ウエルド部形成位置の予測、制御の精度が低下してしまう。その結果、保持器の応力集中部位であるポケット隅部にウエルド部が形成してしまう不具合が生ずるおそれがある。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態により何ら制限されるものではなく、ポケット数ならびにケート数等は種々変更することができる。
以下、本発明にかかる転がり軸受用樹脂製保持器を作成した実施例1〜実施例10に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例1は、図1に示した形態の円筒ころ軸受用保持器について8種類のサンプル(実施例1-1〜実施例1-5および比較例1-1〜比較例1-3)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。
そして、真円度の評価ならびに軸受回転試験の評価を行った。その結果を表1に表した。
ここで、真円度の評価は、各サンプルの10個の保持器について、外径の真円度を測定してその平均値を記載した。なお、真円度については、設計上の上限値(軸受の軌道輪(外輪あるいは内輪)と保持器との干渉により定まる真円度の許容上限値)を1.0として比較し、これ以下の値を良好、これよりも大きい値を不良と評価した。
本実施例1は、図1に示した形態の円筒ころ軸受用保持器について8種類のサンプル(実施例1-1〜実施例1-5および比較例1-1〜比較例1-3)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。
そして、真円度の評価ならびに軸受回転試験の評価を行った。その結果を表1に表した。
ここで、真円度の評価は、各サンプルの10個の保持器について、外径の真円度を測定してその平均値を記載した。なお、真円度については、設計上の上限値(軸受の軌道輪(外輪あるいは内輪)と保持器との干渉により定まる真円度の許容上限値)を1.0として比較し、これ以下の値を良好、これよりも大きい値を不良と評価した。
また、軸受回転試験の評価は、各サンプルの10個の保持器のうち、真円度の最も悪かった保持器を軸受に組み込んで1時間の連続回転試験を実施し、回転試験中に保持器が軸受の軌道輪と接触したか否かを、回転試験後の保持器の外観を観察して判定した。そして、接触なしの場合を良好と評価し、接触ありの場合を不良と評価した。なお、表1においては、良好は“○”印にて記載し、不良は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
〈製作条件〉
・円筒ころ軸受用保持器のサイズ・・・外径(D)182mm,幅(L)60mm。
・ポケット数・・・21個。
・ゲート数・・・・21個。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.25mm,1.50mm,1.75mm,2.00mm,2.25mmの6種類、およびゲートサイズのバラツキ寸法について、バラツキ寸法の大きいものを2種類作成(サンプルNo.の実施例1-5と比較例1-3)。
・円筒ころ軸受用保持器のサイズ・・・外径(D)182mm,幅(L)60mm。
・ポケット数・・・21個。
・ゲート数・・・・21個。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.25mm,1.50mm,1.75mm,2.00mm,2.25mmの6種類、およびゲートサイズのバラツキ寸法について、バラツキ寸法の大きいものを2種類作成(サンプルNo.の実施例1-5と比較例1-3)。
表1に示す比較例1-1〜比較例1-3に比べて実施例1-1〜実施例1-5に示すように、ゲートサイズを1.50mm以上とすることで、円筒ころ軸受用保持器の真円度は良好な結果となり、軌道輪とも干渉することのない保持器が得られることが判った。また、ゲートサイズの寸法バラツキが大きくなると真円度が悪化する傾向が認められた。
(実施例2)
本実施例2は、図1に示した形態の円筒ころ軸受用保持器について3種類のサンプル(実施例2-1、実施例2-2および比較例2-1)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表2に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表2においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
本実施例2は、図1に示した形態の円筒ころ軸受用保持器について3種類のサンプル(実施例2-1、実施例2-2および比較例2-1)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表2に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表2においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
〈製作条件〉
・円筒ころ軸受用保持器のサイズ・・・外径(D)108mm,幅(L)42mm。
・ポケット数・・・14個。
・ゲート数・・・・7個(ポケット数の1/2)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
・円筒ころ軸受用保持器のサイズ・・・外径(D)108mm,幅(L)42mm。
・ポケット数・・・14個。
・ゲート数・・・・7個(ポケット数の1/2)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
表2に示す比較例2-1に比べて実施例2-1および実施例2-5に示すように、ゲートサイズを1.50mm以上とすることで、円筒ころ軸受用保持器の真円度は良好な結果となり、軌道輪とも干渉することのない保持器が得られることが判った。
(実施例3)
本実施例3は、図5に示した形態の円すいころ軸受用保持器について3種類のサンプル(実施例3-1、実施例3-2および比較例3-1)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表3に表した。
ここで、真円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表3においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
本実施例3は、図5に示した形態の円すいころ軸受用保持器について3種類のサンプル(実施例3-1、実施例3-2および比較例3-1)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表3に表した。
ここで、真円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表3においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
〈製作条件〉
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)94mm,小径外径(D2)80mm,幅(L)28mm。
・ポケット数・・・13個。
・ゲート数・・・・13個。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)94mm,小径外径(D2)80mm,幅(L)28mm。
・ポケット数・・・13個。
・ゲート数・・・・13個。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
表3に示す比較例3-1に比べて実施例3-1および実施例3-2に示すように、ゲートサイズを1.50mm以上とすることで、円すいころ軸受用保持器の真円度は良好な結果となり、軌道輪とも干渉することのない保持器が得られることが判った。
(実施例4)
本実施例4は、図7に示した形態の玉軸受用冠型保持器について3種類のサンプル(実施例4-1、実施例4-2および比較例4-1)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表4に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表4においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
本実施例4は、図7に示した形態の玉軸受用冠型保持器について3種類のサンプル(実施例4-1、実施例4-2および比較例4-1)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表4に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表4においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
〈製作条件〉
・玉軸受用保持器のサイズ・・・外径(D)120mm,幅(L)8mm。
・ポケット数・・・34個。
・ゲート数・・・・17個(ポケット数の1/2)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
・玉軸受用保持器のサイズ・・・外径(D)120mm,幅(L)8mm。
・ポケット数・・・34個。
・ゲート数・・・・17個(ポケット数の1/2)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
表4に示す比較例4-1に比べて実施例4-1および実施例4-5に示すように、ゲートサイズを1.50mm以上とすることで、玉軸受用冠型保持器の真円度は良好な結果となり、軌道輪とも干渉することのない保持器が得られることが判った。
(実施例5)
本実施例5は、図5に示した形態の円すいころ軸受用保持器について9種類のサンプル(実施例5-1〜実施例5-5および比較例5-1〜比較例5-4)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表5に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表5においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
本実施例5は、図5に示した形態の円すいころ軸受用保持器について9種類のサンプル(実施例5-1〜実施例5-5および比較例5-1〜比較例5-4)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表5に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表5においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
〈製作条件〉
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)160mm,小径外径(D2)142mm,幅(L)55mm。
・ポケット数・・・18個。
・ゲート数・・・・9個(n=2とした場合に相当)。
・ゲートサイズ・・0.50mm,1.00mm,1.25mm,1.50mm,1.75mm,2.00mm,2.25mmの7種類、およびゲートサイズのバラツキ寸法についてバラツキの大きいものを2種類作成(サンプルNo.の実施例5-5と比較例5-4)。
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)160mm,小径外径(D2)142mm,幅(L)55mm。
・ポケット数・・・18個。
・ゲート数・・・・9個(n=2とした場合に相当)。
・ゲートサイズ・・0.50mm,1.00mm,1.25mm,1.50mm,1.75mm,2.00mm,2.25mmの7種類、およびゲートサイズのバラツキ寸法についてバラツキの大きいものを2種類作成(サンプルNo.の実施例5-5と比較例5-4)。
表5に示す比較例5-1〜比較例5-4に比べて実施例5-1〜実施例5-5に示すように、ゲートサイズを1.50mm以上とすることで、円すいころ軸受用保持器の真円度は良好な結果となり、軌道輪とも干渉することのない保持器が得られることが判った。また、ゲートサイズの寸法バラツキが大きくなると真円度が悪化する傾向が認められた。
(実施例6)
本実施例6は、図6に示した形態の円すいころ軸受用保持器について5種類のサンプル(実施例6-1〜実施例6-3および比較例6-1、比較例6-2)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表6に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表6においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
本実施例6は、図6に示した形態の円すいころ軸受用保持器について5種類のサンプル(実施例6-1〜実施例6-3および比較例6-1、比較例6-2)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表6に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表6においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
〈製作条件〉
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)94mm,小径外径(D2)80mm,幅(L)28mm。
・ポケット数・・・13個。
・ゲート数・・・・13個(n=1とした場合に相当)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類、およびゲートサイズのバラツキ寸法についてバラツキの大きいものを2種類作成(ゲートサイズ1.00mmおよび1.50mm)。
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)94mm,小径外径(D2)80mm,幅(L)28mm。
・ポケット数・・・13個。
・ゲート数・・・・13個(n=1とした場合に相当)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類、およびゲートサイズのバラツキ寸法についてバラツキの大きいものを2種類作成(ゲートサイズ1.00mmおよび1.50mm)。
表6に示す比較例6-1および比較例6-2に比べて実施例6-1〜実施例6-3に示すように、ゲートサイズを1.50mm以上とすることで、円すいころ軸受用保持器の真円度は良好な結果となり、軌道輪とも干渉することのない保持器が得られることが判った。また、ゲートサイズの寸法バラツキが大きくなると真円度が悪化する傾向が認められた。
(実施例7)
本実施例7は、図6に示した形態の円すいころ軸受用保持器について4種類のサンプル(実施例7-1、実施例7-2、比較例7-1、比較例7-2)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表7に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表7においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
本実施例7は、図6に示した形態の円すいころ軸受用保持器について4種類のサンプル(実施例7-1、実施例7-2、比較例7-1、比較例7-2)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表7に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表7においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
〈製作条件〉
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)120mm,小径外径(D2)104mm,幅(L)36mm。
・ポケット数・・・15個。
・ゲート数・・・・5個(n=3とした場合)および3個(n=5とした場合)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)120mm,小径外径(D2)104mm,幅(L)36mm。
・ポケット数・・・15個。
・ゲート数・・・・5個(n=3とした場合)および3個(n=5とした場合)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
表7に示す比較例7-1および比較例7-2に比べて実施例7-1および実施例7-2に示すように、ゲートサイズを1.50mm以上とすることで、円すいころ軸受用保持器の真円度は良好な結果となり、軌道輪とも干渉することのない保持器が得られることが判った。また、ゲート数を3個(n=5とした場合)と少なくした場合には、ポケットの隅部分(角部分)にウエルド部が形成された保持器が見られた。
(実施例8)
本実施例8は、図5に示した形態の円すいころ軸受用保持器について4種類のサンプル(実施例8-1、実施例8-2、比較例8-1、比較例8-2)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表7に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表8においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
本実施例8は、図5に示した形態の円すいころ軸受用保持器について4種類のサンプル(実施例8-1、実施例8-2、比較例8-1、比較例8-2)を下記の製作条件にて製作した。製作した各サンプルはサンプル毎に各10個ずつ射出成形で製作した。そして、真円度の評価および軸受回転試験の評価を行った。その結果を表7に表した。
ここで、円度の評価および軸受回転試験の評価は、実施例1と同様に行った。また、表8においても軸受回転試験の評価の評価結果を、良好の場合は“○”印にて記載し、不良の場合は“×”印にて記載した。
また、ゲートサイズのバラツキ寸法については、ゲート跡の寸法を測定してバラツキ寸法を測定した。
〈製作条件〉
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)106mm,小径外径(D2)94mm,幅(L)24mm。
・ポケット数・・・20個。
・ゲート数・・・・10個(n=2とした場合)及び5個(n=4とした場合)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
・円すいころ軸受用保持器のサイズ・・・大径外径(D1)106mm,小径外径(D2)94mm,幅(L)24mm。
・ポケット数・・・20個。
・ゲート数・・・・10個(n=2とした場合)及び5個(n=4とした場合)。
・ゲートサイズ・・1.00mm,1.50mm,2.00mmの3種類。
表8に示す比較例8-1および比較例8-2に比べて実施例8-1および実施例8-2に示すように、ゲートサイズを1.50mm以上とすることで、円すいころ軸受用保持器の真円度は良好な結果となり、軌道輪とも干渉することのない保持器が得られることが判った。また、ゲート数を5個(n=4とした場合)と少なくした場合には、ポケットの隅部分(角部分)にウエルド部が形成された保持器が見られた。
このように、実施例7および実施例8からゲート数とポケット数の本発明の関係式における“n”は3以下の正の整数であるとよいことが判る。
このように、実施例7および実施例8からゲート数とポケット数の本発明の関係式における“n”は3以下の正の整数であるとよいことが判る。
また、実施例1〜実施例5に例示した各種形態の保持器(円筒ころ軸受用保持器、円すいころ軸受用保持器、玉軸受用冠型保持器)において、保持器の形態は特定せずに保持器の外径の大きさと真円度との関わりについて観察した。
ここでは、保持器外径とゲートサイズ変更に伴う真円度の良化度について観察し、その結果を図12のグラフに示す。
なお、図12は、ゲートサイズ1.00mmでの真円度(A)とゲートサイズ1.50mmでの真円度(B)との比(A/B)を真円度の良化度とした。
この観察結果について、図12を見てみると、実施例2および実施例3(図12においてグラフ左側の2点)は真円度の良化度が2.2以下と低い値であるのに比べて、実施例1,実施例4,実施例5においては真円度の良化度が急激に良くなっており、保持器外径が120mm以上で急激に改善されていることが判る。
ここでは、保持器外径とゲートサイズ変更に伴う真円度の良化度について観察し、その結果を図12のグラフに示す。
なお、図12は、ゲートサイズ1.00mmでの真円度(A)とゲートサイズ1.50mmでの真円度(B)との比(A/B)を真円度の良化度とした。
この観察結果について、図12を見てみると、実施例2および実施例3(図12においてグラフ左側の2点)は真円度の良化度が2.2以下と低い値であるのに比べて、実施例1,実施例4,実施例5においては真円度の良化度が急激に良くなっており、保持器外径が120mm以上で急激に改善されていることが判る。
また、実施例5〜実施例8に例示した円すいころ軸受用保持器においても、保持器の外径の大きさと真円度との関わりについて観察した。
ここでは、保持器外径とゲートサイズ変更に伴う真円度の良化度について観察し、その結果を図13のグラフに示す。
ここでは、保持器外径とゲートサイズ変更に伴う真円度の良化度について観察し、その結果を図13のグラフに示す。
なお、図13は、ゲートサイズ1.00mmでの真円度(A)とゲートサイズ1.50mmでの真円度(B)との比(A/B)を真円度の良化度とした。
この観察結果について、図13を見てみると、実施例6および実施例8(図13においてグラフ左側の2点)は真円度の良化度が2.5以下と低い値であるのに比べて、実施例5,実施例7においては真円度の良化度が急激に良くなっており、保持器外径が120mm以上で急激に改善されていることが判る。
このように実施例1〜実施例8に例示した各種形態の保持器においては、その形態にかかわらず保持器外径が120mm以上で極めて良好になるという結果が得られた。
この観察結果について、図13を見てみると、実施例6および実施例8(図13においてグラフ左側の2点)は真円度の良化度が2.5以下と低い値であるのに比べて、実施例5,実施例7においては真円度の良化度が急激に良くなっており、保持器外径が120mm以上で急激に改善されていることが判る。
このように実施例1〜実施例8に例示した各種形態の保持器においては、その形態にかかわらず保持器外径が120mm以上で極めて良好になるという結果が得られた。
(実施例9)
本実施例9においては、ゲート数と真円度との関係について調べた。対象とした保持器の形態は、図5に示した円すいころ軸受用保持器を作成した。サンプルは各条件でそれぞれ10個ずつ製作した。
製作条件としては、保持器サイズは実施例5と同じとし、ポケット数は18個、ゲートサイズは1.50mmで、ゲート数を1個、2個、3個、6個、9個、18個と変化させて製作した。
本実施例9においては、ゲート数と真円度との関係について調べた。対象とした保持器の形態は、図5に示した円すいころ軸受用保持器を作成した。サンプルは各条件でそれぞれ10個ずつ製作した。
製作条件としては、保持器サイズは実施例5と同じとし、ポケット数は18個、ゲートサイズは1.50mmで、ゲート数を1個、2個、3個、6個、9個、18個と変化させて製作した。
この結果を、円すいころ軸受用保持器における真円度とゲート数の関係を示す図10のグラフに示す。なお、グラフ中においては、結果が良好のサンプルは“○”印にて記載し、不良は“×”印にて記載した。
図10から明らかなように、ゲート数が3個以上のときに真円度が良好であることが判る。
図10から明らかなように、ゲート数が3個以上のときに真円度が良好であることが判る。
(実施例10)
本実施例10においては、ゲート数と真円度との関係について調べた。対象とした保持器の形態は、図1に示した円筒ころ軸受用保持器を作成した。サンプルは各条件でそれぞれ10個ずつ製作した。
製作条件としては、保持器サイズは実施例1と同じとし、ポケット数は21個、ゲートサイズは1.50mmで、ゲート数を1個、3個、7個、21個と変化させて製作した。
本実施例10においては、ゲート数と真円度との関係について調べた。対象とした保持器の形態は、図1に示した円筒ころ軸受用保持器を作成した。サンプルは各条件でそれぞれ10個ずつ製作した。
製作条件としては、保持器サイズは実施例1と同じとし、ポケット数は21個、ゲートサイズは1.50mmで、ゲート数を1個、3個、7個、21個と変化させて製作した。
この結果を、円筒ころ軸受用保持器における真円度とゲート数の関係を示す図10のグラフに示す。なお、グラフ中においては、結果が良好のサンプルは“○”印にて記載し、不良は“×”印にて記載した。
図10から明らかなように、ゲート数が3個以上のときに真円度が良好であることが判る。
図10から明らかなように、ゲート数が3個以上のときに真円度が良好であることが判る。
1,2,3,4,5,6 転がり軸受用樹脂製保持器(保持器)
9 ウエルド部
10 ゲート跡
12u,12d 円環部
13 柱部
14 ポケット
30 成形金型
34,35 キャビティ
36 ゲート
9 ウエルド部
10 ゲート跡
12u,12d 円環部
13 柱部
14 ポケット
30 成形金型
34,35 キャビティ
36 ゲート
Claims (6)
- 軸受に組込まれて複数の転動体を保持する複数のポケットを備えた転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法であって、
前記転がり軸受用樹脂製保持器を成形するときのゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさとし、かつ前記ゲートを、前記保持器の回転軸に直交する平面上に、保持器円周方向等間隔で前記ポケット数を割り切れる3以上の整数個備える金型を用いて射出成形することを特徴とする転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。 - 前記ゲートの前記最小径サイズのバラツキ寸法を0.06mm以下に設定することを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。
- 前記転がり軸受用樹脂製保持器の最大外径を120mm以上に設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。
- 軸受に組込まれて複数の転動体を保持する複数のポケットを備えた転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法であって、
前記転がり軸受用樹脂製保持器を成形するときのゲートの最小径サイズを、1.50mm以上の大きさとし、且つ前記ゲートを、前記保持器の回転軸に直交する平面上に、保持器円周方向等間隔で配置し、
式:ゲート数=ポケット数/n(nは3以下の正の整数)
を満足する整数個備える金型を用いて射出成形することを特徴とする転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。 - 前記ポケットが一対の円環部を等間隔で連結する複数の柱部にて形成され、前記ゲートの位置を、隣り合う前記柱部の中間位置あるいは前記柱部の中心線の延長線上位置になるように設定することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法。
- 請求項1〜5の何れか一項に記載の転がり軸受用樹脂製保持器の製造方法を用いて製造されたことを特徴とする転がり軸受用樹脂製保持器。
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JP2011156749A JP2013024262A (ja) | 2011-07-15 | 2011-07-15 | 転がり軸受用樹脂製保持器およびその製造方法 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015075229A (ja) * | 2013-10-11 | 2015-04-20 | 日本精工株式会社 | ころ軸受用保持器、及びその製造方法、並びにころ軸受 |
DE102014213634A1 (de) * | 2014-07-14 | 2016-01-14 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Kammkäfig aus Kunststoff und Verfahren zu seiner Herstellung |
JP2016050616A (ja) * | 2014-08-29 | 2016-04-11 | 日本精工株式会社 | 軸受用保持器、及びその製造方法 |
JP2016114100A (ja) * | 2014-12-11 | 2016-06-23 | 日本精工株式会社 | 軸受用保持器の製造方法 |
EP3257651A4 (en) * | 2015-03-13 | 2018-05-23 | NSK Ltd. | Method of manufacturing bearing holder |
JP2019007626A (ja) * | 2018-09-20 | 2019-01-17 | 日本精工株式会社 | 軸受用保持器 |
-
2011
- 2011-07-15 JP JP2011156749A patent/JP2013024262A/ja not_active Withdrawn
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