JP2013022674A - 主軸装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主軸装置の熱が工作機械本体側に伝わり難くすることにより、工作機械本体の熱変形を小さくして加工精度を向上させるようにした主軸装置を提供する。
【解決手段】回転軸13と、回転軸13をハウジングHに対して回転自在にそれぞれ支持する前側及び後側軸受50,60と、を備え、ハウジングHは、少なくとも後側軸受60に外嵌する金属製のインナースリーブ11と、インナースリーブ11に外嵌する炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、主軸装置に関し、より詳細には、門形マシニングセンタなどの主軸ヘッドに取り付けられる主軸装置に関する。
従来、大物ワークと工具との三次元的な相対移動によって、切削、穴あけ等の加工を行なう複合加工工作機械として、例えば、ワークを取り付けたテーブルを直進往復運動させると共に、工具を有する主軸をX軸、Y軸、Z軸方向に制御する門形マシニングセンタが使用されている。
門形マシニングセンタでは、2つのコラムによって支持されたクロスレールにサドルが取り付けられ、サドルに対して上下方向に移動するラムの端部に主軸ヘッドが取り付けられ、さらに、この主軸ヘッドの2本の支持アームにブラケットを介して主軸装置が旋回可能に取り付けられる。
従来、このような工作機械に配設される主軸としては、炭素繊維又はアラミド繊維が2種類の捲付角度で巻き付けられた繊維強化複合材料からなる中空円筒状構造物と、中空円筒状構造物に内嵌固定された低熱膨張のインバー合金と、インバー合金に内嵌固定される中空円筒部材と、中空円筒状構造物の外周面に形成された被覆層である金属又はセラミックス層と、工具が嵌挿されるテーパ面を有する主軸端部材と、を備える主軸が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。当該主軸においては、中空円筒状構造物と中空円筒部材との間に、金属又はセラミックスより低熱膨張のインバー合金を介装することによって、軽量化と共に、主軸の軸方向の熱膨張を少なくして加工精度の向上を図っている。
特許第2756155号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている工作機械の主軸は、熱膨張による主軸の軸方向の熱膨張を抑制して加工精度の向上を図ったものであり、主軸から主軸が装着されるヘッド(ハウジング)に伝達される熱の影響については考慮されていない。また、主軸の内面側に低熱膨張のインバー合金が介装されるため、構造が複雑であり、製作し難い問題があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、主軸装置の熱が工作機械本体側に伝わり難くすることにより、工作機械本体の熱変形を小さくし加工精度を向上させるようにした主軸装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 回転軸と、
前記回転軸をハウジングに対して回転自在にそれぞれ支持する前側及び後側軸受と、
を備える主軸装置であって、
前記ハウジングは、少なくとも前記後側軸受に外嵌する金属製のインナースリーブと、前記インナースリーブに外嵌する炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブと、を備えることを特徴とする主軸装置。
(2) 前記インナースリーブは、前記前側軸受及び前記後側軸受に外嵌し、
前記インナースリーブと前記アウタースリーブとはスキマ嵌めで嵌合することを特徴とする上記(1)に記載の主軸装置。
(3) 前記ハウジングは、前記インナースリーブ及び前記アウタースリーブの軸方向前方に、前側軸受ハウジングを更に備え、
前記前側軸受に前記前側軸受ハウジングが外嵌することを特徴とする上記(1)に記載の主軸装置。
(4) 前記インナースリーブと前記アウタースリーブとの嵌合部に、冷媒を循環供給する冷媒供給路が配置されることを特徴とする上記(1)から(3)のいずれかに1つに記載の主軸装置。
(5) 前記冷媒供給路を外部から封止するシール部材が、前記インナースリーブと前記アウタースリーブとの嵌合部の軸方向両端部に配置されることを特徴とする上記(4)に記載の主軸装置。
上記(1)に記載の主軸装置によれば、回転軸を回転自在に支持する前側及び後側軸受が配設されるハウジングは、少なくとも後側軸受に外嵌する金属製のインナースリーブと、インナースリーブに外嵌する炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブと、を備えるので、熱伝導率が小さな炭素繊維複合材料で形成されたアウタースリーブの作用により、回転軸からの熱を機械側ブラケットに伝わり難くすることができ、機械側の温度上昇による熱変形を抑制して高精度での加工を行うことができる。特に、主軸装置内に駆動用モータを内蔵したモータビルトイン型の主軸装置では、モータの発熱が、機械側に伝達されるのを抑制することができるので効果的である。更に、炭素繊維複合材料の比重が小さいので、主軸装置の質量、慣性力を低減することができ、主軸ヘッドのより高速での移動が可能となって生産効率が向上する。
上記(2)に記載の主軸装置によれば、インナースリーブは前側軸受及び後側軸受に外嵌し、インナースリーブとアウタースリーブとがスキマ嵌めで嵌合するので、インナースリーブが回転軸からの熱により径方向に熱膨張したとしても、インナースリーブはアウタースリーブによって押さえ込まれることがなく、インナースリーブと前側及び後側軸受とのハメアイすきま減少、ひいては軸受の内部荷重に及ぼす影響が低減する。
上記(3)に記載の主軸装置によれば、ハウジングは、インナースリーブ及びアウタースリーブの軸方向前方に、前側軸受ハウジングを更に備え、前側軸受に前側軸受ハウジングが外嵌するので、前側軸受ハウジングの熱膨張が炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブによって制限されず、前側軸受ハウジングに内嵌する前側軸受に影響を及ぼすことがない。
上記(4)に記載の主軸装置によれば、インナースリーブとアウタースリーブとの嵌合部に、冷媒を循環供給する冷媒供給路が配置されるので、冷媒によってインナースリーブを効果的に冷却することができ、更に炭素繊維複合材料の低熱伝達特性と相俟って機械側の温度上昇が抑制される。これにより、機械側の温度上昇による熱変形を抑制して高精度での加工が可能となる。
上記(5)に記載の主軸装置によれば、冷媒供給路を外部から封止するシール部材が、インナースリーブとアウタースリーブとの嵌合部の軸方向両端部に配置されるので、冷媒供給路からの冷媒漏れを確実に防止することができる。
本発明の主軸装置が適用される門形マシニングセンタの概略図である。 本発明に係る第1実施形態の主軸装置の断面図である。 本発明に係る第2実施形態の主軸装置の断面図である。 本発明に係る第3実施形態の主軸装置の断面図である。
以下、本発明に係る主軸装置の各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の主軸装置が適用される門形マシニングセンタの概略斜視図、図2は図1における主軸装置の断面図である。図1に示すように、門形マシニングセンタ1では、ベッド2の上にテーブル3がX軸方向へ移動可能に支持されており、ベッド2の両側には一対のコラム4が立設されている。コラム4の上端にはクロスレール5が架設されており、クロスレール5には、サドル6がY軸方向へ移動可能に設けられる。また、サドル6には、Z軸方向に昇降可能なラム7が支持されており、ラム7の下端には、本発明の主軸装置10をY軸回り及びZ軸回りに回転割出し駆動可能に保持する主軸ヘッド8が装着されている。主軸ヘッド8の2本の支持アーム8a内には、図示しないチルト機構が設けられており、主軸装置10は、このチルト機構によってブラケット9を介してY軸回りに回転割出しされる。
図2に示すように、主軸装置10は、ブラケット9に内嵌されるハウジングHと、ハウジングHの内部に挿入された回転軸13と、回転軸13をハウジングHに対して回転自在にそれぞれ支持する前側及び後側軸受50,60と、を備える。
回転軸13は、中空状に形成されており、その内部には、軸方向に延びるドローバーと、ドローバーの先端側に設けられるコレットと、ドローバーと回転軸13との間に設けられ、コレットを反工具側に引き込む皿バネ(いずれも図示せず)と、が組み込まれている。これにより、コレットに装着された工具ホルダが、反工具側(図2中、右側)に引き込まれることで、回転軸13の工具側内周面に形成されたテーパ面13aと嵌合して工具が回転軸13に取り付けられる。
また、回転軸13は、その工具側(図2中、左側)を支承する4列の前側軸受50と、反工具側を支承する2列の後側軸受60とによって、ハウジングHに回転自在に支持されている。ハウジングHは、複数の前側軸受50及び後側軸受60に外嵌する金属製のインナースリーブ11と、インナースリーブ11に外嵌する炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12と、を備え、アウタースリーブ12は、締まり嵌め、又はスキマ嵌めと接着剤との併用によってインナースリーブ11に外嵌固定されている。
アウタースリーブ12は、その軸方向前端に設けられた鍔部12aのボルト孔14にボルト(図示せず)を挿通して機械側となる主軸ヘッド8のブラケット9に固定されている。
インナースリーブ11とアウタースリーブ12との嵌合部には、より具体的にインナースリーブ11の外周面には、冷媒を循環供給するための冷媒供給路15を形成する冷却用溝16が螺旋状に形成されている。冷却用溝16は、その軸方向両端が、当該冷却用溝16より内径側において軸方向に沿って延設された供給孔17に連通しており、この供給孔17は、後述の後側軸受外輪抑え27に形成された冷媒供給排出口30に連通する。そして、冷媒供給排出口30には、図示しない冷媒供給装置が配管を介して接続され、冷却水などの冷媒が供給孔17を介して冷媒供給路15に循環供給されて、インナースリーブ11を冷却する。
また、インナースリーブ11の外周面の軸方向両端部には、Oリング溝18が形成されており、Oリング溝18にはシール部材であるOリング19が装着される。したがって、冷媒供給路15の軸方向両側は、Oリング19によって外部から封止され、冷媒の漏れが防止される。
各前側軸受50は、外輪51と、内輪52と、接触角を持って配置される転動体としての玉53と、図示しない保持器と、をそれぞれ有するアンギュラ玉軸受であり、各後側軸受60は、外輪61と、内輪62と、転動体としての玉63と、図示しない保持器と、を有するアンギュラ玉軸受である。
4列の前側軸受50は、軸方向前方(図中左側)から2列ずつの前側軸受50が並列組合せされて対を形成し、それぞれの対同士が背面組み合わせとなるように配置されている。また、2列の後側軸受60は、背面組み合わせとなるように配置されている。
各前側軸受50の外輪51は、インナースリーブ11に内嵌し、これらの外輪51よりも反工具側においてインナースリーブ11に形成された段部20に突き当てられると共に、インナースリーブ11の軸方向前端に締結固定された前側軸受外輪押え22により外輪間座21を介して軸方向に位置決め固定されている。また、各前側軸受50の内輪52は、回転軸13に外嵌し、これらの内輪52よりも反工具側において回転軸13に形成された段部23に突き当てられると共に、回転軸13に締結されたナット24によって内輪間座25を介して回転軸13に対し軸方向に位置決め固定されている。
各後側軸受60の外輪61は、インナースリーブ11に内嵌し、これらの外輪61よりも工具側においてインナースリーブ11に形成された段部26との間、及びインナースリーブ11の軸方向後端に締結固定された後側軸受外輪押え27との間には、軸方向隙間が形成されている。このように後側軸受60の外輪61を軸方向に固定しない構成とすることによって、回転軸13とハウジングHの熱膨張差を逃がすことを可能としている。また、各後側軸受60の内輪62は、回転軸13に外嵌し、これらの内輪62よりも工具側において回転軸13に形成された段部28に突き当てられると共に、回転軸13に締結されたナット29によって位置決め固定されている。
上記のように構成された本実施形態の主軸装置10は、金属よりも熱伝導率の小さな炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12を介して機械側のブラケット9に固定されている。これにより、主軸装置10側の発熱が、機械側のブラケット9に伝わり難く、機械側の熱変形を抑制することができ、高精度での加工が可能となる。特に、主軸装置10内に駆動用モータを内蔵したモータビルトイン型主軸装置では、ロータ及びステータの発熱が、機械側に伝達され難いので、本発明の効果が大きい。
また、比較的体積が大きなアウタースリーブ12が、比重の小さな炭素繊維複合材料で形成されるので、主軸装置10の質量が減少する。これにより、主軸装置10を搭載した送り軸のイナーシャが小さくなり、主軸装置10の移動加速度を大きくすることができる。したがって、工具交換時間や、加工部位への主軸装置10の移動時間などを短縮して実加工時間を増加させることができ、加工効率が向上する。主軸旋回型加工装置においても、同様に主軸装置10のイナーシャを小さくすることができるので、旋回加速性が向上し、高効率での加工が可能となる。
更に、例えば、チタンなどの難削材の加工時や、刃物の切れ味が低下した際などにビビリが発生する場合があるが、炭素繊維複合材料は良好な振動減衰特性を有するので、主軸装置10側の振動が機械側のブラケット9に伝達され難く、共振現象が防止されるので、高い加工精度が維持される。
以上説明したように、本実施形態の主軸装置10によれば、回転軸13を回転自在に支持する前側及び後側軸受50,60が配設されるハウジングHは、少なくとも後側軸受60に外嵌する金属製のインナースリーブ11と、インナースリーブ11に外嵌する炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12と、を備えるので、熱伝導率が小さな炭素繊維複合材料で形成されたアウタースリーブ12の作用により、回転軸13からの熱を機械側ブラケット9に伝わり難くすることができ、機械側の温度上昇による熱変形を抑制して高精度での加工を行うことができる。特に、主軸装置10内に駆動用モータを内蔵したモータビルトイン型の主軸装置10では、モータの発熱が、機械側に伝達されるのを抑制することができるので効果的である。更に、炭素繊維複合材料の比重が小さいので、主軸装置10の質量、慣性力を低減することができ、主軸ヘッドのより高速での移動が可能となって生産効率が向上する。
また、本実施形態の主軸装置10によれば、インナースリーブ11とアウタースリーブ12との嵌合部に、冷媒を循環供給する冷媒供給路15が配置されるので、冷媒によってインナースリーブ11を効果的に冷却することができ、更に炭素繊維複合材料の低熱伝導特性と相俟って、機械側の温度上昇が抑制される。これにより、機械側の温度上昇による熱変形を抑制して高精度での加工が可能となる。
更に、本実施形態の主軸装置10によれば、冷媒供給路15を外部から封止するOリング19が、インナースリーブ11とアウタースリーブ12との嵌合部の軸方向両端部に配置されるので、冷媒供給路15からの冷媒漏れを確実に防止することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態の主軸装置について図3を参照して説明する。第2実施形態の主軸装置10は、基本的構成を第1実施形態の主軸装置10と同一とするが、インナースリーブ11とアウタースリーブ12とがスキマ嵌めで嵌合し、インナースリーブ11がその軸方向前端に形成された鍔部11aにおいてボルト31によってアウタースリーブ12に締結されている点で異なる。
ここで、作動に伴って主軸装置10の温度が上昇すると、金属製のインナースリーブ11が径方向に熱膨張する。一方、炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12は、インナースリーブ11と比較して膨張し難く、結果としてインナースリーブ11を外側から押さえ込み、インナースリーブ11に内嵌する前側及び後側軸受50,60に影響を及ぼす可能性がある。しかし、本実施形態の主軸装置10においては、インナースリーブ11とアウタースリーブ12とが適正なすきまでスキマ嵌合しているので、アウタースリーブ12によるインナースリーブ11の押さえ込みを防止することができ、インナースリーブ11と前側及び後側軸受50,60とのハメアイすきま減少、ひいては軸受50,60の内部荷重に及ぼす影響が低減する。その他の作用効果は、第1実施形態の主軸装置10と同様である。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態の主軸装置について図4を参照して説明する。第3実施形態の主軸装置10は、基本的構成を上記実施形態の主軸装置10と同一とするので、同一部分及び相当部分には同一符号を付すことによって、その説明を簡略化又は省略し、相違部分について詳述する。
本実施形態の主軸装置10のハウジングHは、インナースリーブ11と、アウタースリーブ12と、前側軸受ハウジング35と、から構成される。前側軸受ハウジング35は金属製であり、インナースリーブ11の軸方向前方の端面12bに固定されており、インナースリーブ11及びアウタースリーブ12の軸方向前方に配設されている。換言すれば、前側軸受ハウジング35は、アウタースリーブ12に内嵌しないように構成されている。
4列の前側軸受50は、前側軸受ハウジング35に内嵌して配置され、インナースリーブ11の反工具側に配置される2列の後側軸受60と協働して回転軸13を回転自在に支持する。各前側軸受50の外輪51は、前側軸受ハウジング35に内嵌し、これらの外輪51よりも反工具側において前側軸受ハウジング35に形成された段部36に突き当てられると共に、前側軸受ハウジング35の軸方向前端に締結された前側軸受外輪押え22により外輪間座21を介して軸方向に位置決め固定されている。また、各前側軸受50の内輪52は、回転軸13に外嵌し、これらの内輪52よりも反工具側において回転軸13に形成された段部37に突き当てられると共に、回転軸13に締結されたナット24によって内輪間座25を介して回転軸13に対し軸方向に位置決め固定されている。
ここで、各前側軸受50に金属製のインナースリーブ11が外嵌し、インナースリーブ11に炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12が外嵌する場合、主軸装置10の温度上昇に伴って金属製のインナースリーブ11、回転軸13、外輪51、内輪52などが径方向に熱膨張するが、炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12は膨張し難いため、アウタースリーブ12がインナースリーブ11を外側から押さえ込む現象が生じ、外輪51を収縮させる。この結果、前側軸受50の内部荷重が上昇する可能性がある。比較的低速回転のときは問題ないが、例えば、dmn値が100万以上となる高速回転においては、玉53の遠心力による内部荷重増加も加わって、軸受50の転がり摩擦トルクが増大して発熱が大きくなってしまうため、回転数が制約される虞がある。
特に、工具側に配設された前側軸受50は、切削荷重を負荷する軸受であるため、剛性確保のために、後側軸受60に比べて内径を大きく設定する必要がある。さらに、主軸装置10の工具側には、工具を保持するテーパ面13aが設けられているので、軸剛性や軸系の固有振動数を確保するために肉厚を要し、前側軸受50の内径が大きくなる。したがって、前側軸受50は、そのdmn値が後側軸受60に比べて大きくなる傾向にある。
これに対して、本実施形態の主軸装置10は、各前側軸受50が内嵌する前側軸受ハウジング35に炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12が外嵌していないため、外側からの押さえ込み作用がなく、高速回転中であっても、上記した前側軸受50の内部荷重の上昇が抑えられ、焼付き等の不具合が生じることを抑制することが可能である。
また、前側軸受ハウジング35は、金属材料からなるインナースリーブ11に固定されており、適切なはめあい選定が難しい炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12との嵌合部がないため、設計が容易である。
以上説明したように、本実施形態の主軸装置10によれば、ハウジングHは、インナースリーブ11及びアウタースリーブ12の軸方向前方に、前側軸受ハウジング35を更に備え、前側軸受50に前側軸受ハウジング35が外嵌するので、前側軸受ハウジング35の熱膨張が炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブ12によって制限されることがなく、前側軸受ハウジング35に内嵌する前側軸受50に悪影響を及ぼすことを抑制できる。
尚、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。例えば、前側及び後側軸受50,60は、アンギュラ玉軸受として説明したが、これに限定されず、玉軸受と円筒ころ軸受との組み合わせなど、軸受の種類、列数、配置、配列などは任意に設定することができる。
また、本発明は、主軸装置内に駆動用モータを内蔵したモータビルトイン型の主軸装置にも適用可能である。
10 主軸装置
11 インナースリーブ
12 アウタースリーブ
13 回転軸
15 冷媒供給路
19 Oリング(シール部材)
35 前側軸受ハウジング
50 前側軸受
60 後側軸受
H ハウジング

Claims (5)

  1. 回転軸と、
    前記回転軸をハウジングに対して回転自在にそれぞれ支持する前側及び後側軸受と、
    を備える主軸装置であって、
    前記ハウジングは、少なくとも前記後側軸受に外嵌する金属製のインナースリーブと、前記インナースリーブに外嵌する炭素繊維複合材料からなるアウタースリーブと、を備えることを特徴とする主軸装置。
  2. 前記インナースリーブは前記前側軸受及び前記後側軸受に外嵌し、
    前記インナースリーブと前記アウタースリーブとはスキマ嵌めで嵌合する
    ことを特徴とする請求項1に記載の主軸装置。
  3. 前記ハウジングは、前記インナースリーブ及び前記アウタースリーブの軸方向前方に、前側軸受ハウジングを更に備え、
    前記前側軸受に前記前側軸受ハウジングが外嵌することを特徴とする請求項1に記載の主軸装置。
  4. 前記インナースリーブと前記アウタースリーブとの嵌合部に、冷媒を循環供給する冷媒供給路が配置されることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の主軸装置。
  5. 前記冷媒供給路を外部から封止するシール部材が、前記インナースリーブと前記アウタースリーブとの嵌合部の軸方向両端部に配置されることを特徴とする請求項4に記載の主軸装置。
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