JP4853419B2 - 主軸装置 - Google Patents

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Description

本発明は、主軸装置に関し、より詳細には、工作機械等に用いられる高速回転可能な主軸装置に関する。
従来、工作機械等の主軸装置として、高速回転する主軸を支持するため、転がり軸受に定圧予圧を付与するモータビルトインタイプの主軸装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。図6に示すように、特許文献1に記載の主軸装置100は、前部カバー101,外筒102,後部カバー103,内ハウジング104,スリーブハウジング105とからなるハウジング106と、ハウジング106の前側に配された一組のアンギュラ玉軸受107と、ハウジング106の後側に配された一組のアンギュラ玉軸受109を備えている。
アンギュラ玉軸受107及び109によって回転自在に支持される回転軸113には、ロータ114が固定され、外筒102にはステータ115が固定されて、ビルトインモータ116を構成する。回転軸113内には、ドローバー117が配置されている。また、後側のアンギュラ玉軸受109の外輪は軸受スリーブ111に内嵌固定され、前側のアンギュラ玉軸受107の外輪は内ハウジング104に内嵌固定されている。
軸受スリーブ111は、スリーブハウジング105の内径面に摺動自在に支持されている。スリーブハウジング105と軸受スリーブ111との間には、予圧ばね112が配置されてアンギュラ玉軸受107及び109に定圧予圧を付与する。
また、図7に示す、特許文献1の主軸装置120は、外輪がハウジング122に内嵌する一対の転がり軸受123と、ハウジング122に対して軸方向に摺動自在に嵌合する軸受スリーブ124と、該軸受スリーブ124に外輪が内嵌する一対の転がり軸受125と、ハウジング122と軸受スリーブ124との間に配設された予圧ばね126と、を備え、ビルトインモータ121より工具側に配置された転がり軸受123,125に定圧予圧が付与されている。また、ビルトインモータ121より後側には円筒ころ軸受127が配置されている。
特開2004−195587号公報
ところで、図6及び図7に示される主軸装置のように、定圧予圧方式を用いる場合には、定位置予圧を用いる主軸装置に比べて、高速回転での使用が可能であるが、スピンドル剛性が低いため、さらなる改善が望まれている。特に、図7に示す主軸装置の場合には、後側に円筒ころ軸受127が配置されており、高速回転での使用においても改善が必要である。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高速回転での使用が可能であると共に、高いスピンドル剛性を有する主軸装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) ステータを有するハウジングと、
前記ステータと対向配置されるロータを有し、一端で工具をクランプ可能な回転軸と、
前記ロータに対して工具側で前記回転軸を支持する第1軸受部と、
前記ロータに対して反工具側で前記回転軸を支持する第2軸受部と、
を備えた主軸装置であって、
前記第1軸受部の軸受には定圧予圧が付与されており、前記第2軸受部の軸受には定位置予圧が付与されることを特徴とする主軸装置。
(2) 前記ハウジングに対して軸方向に摺動自在に嵌合する軸受スリーブと、
外輪が前記ハウジングに内嵌されると共に、内輪が前記回転軸に外嵌される前側転がり軸受、及び、該前側転がり軸受より反工具側で、外輪が前記軸受スリーブに内嵌されると共に、内輪が前記回転軸に外嵌される中間転がり軸受を備え、前記前側転がり軸受と前記中間転がり軸受が背面組合せされる前記第1軸受部と、
前記ハウジングと前記軸受スリーブとの間に配設され、前記前側転がり軸受と前記中間転がり軸受とに定圧予圧を付与する予圧付加機構と、
を備えることを特徴とする(1)に記載の主軸装置。
(3) 前記前側転がり軸受及び前記中間転がり軸受は、それぞれ並列に組み合された2個ずつのアンギュラ玉軸受で構成され、互いに背面組み合わせされることを特徴とする(2)に記載の主軸装置。
(4) 前記前側転がり軸受は並列に組み合された2個のアンギュラ玉軸受であり、前記中間転がり軸受は1個のアンギュラ玉軸受であり、互いに背面組み合わせされることを特徴とする(2)に記載の主軸装置。
(5) 前記ハウジングに対して軸方向に摺動自在に嵌合し、且つ、前記第2軸受部の軸受の外輪が内嵌される他の軸受スリーブ、をさらに備え、
前記ハウジングは、前記ステータが取り付けられる中間ハウジングと、前記中間ハウジングに着脱自在に締結され、前記第1軸受部が内部に配設されるフロントハウジングと、を備え、
前記ステータの内径は、前記他の軸受スリーブの外径より大きく設定されており、
前記フロントハウジング、前記回転軸、前記ロータ、前記第1軸受部、前記第2軸受部、及び、前記他の軸受スリーブを有する半組立体は、前記フロントハウジングと前記中間ハウジングとの締結を解除することで、前記中間ハウジングから前記工具側に一体に抜き取り可能であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の主軸装置。
(6) 前記軸受スリーブの外周面に、40℃における動粘度が5000〜30000cstのシリコン油が塗布されていることを特徴とする(2)〜(5)のいずれかに記載の主軸装置。
(7) 前記ハウジングに対して軸方向に摺動自在に嵌合する他の軸受スリーブ、をさらに備え、
前記第2軸受部は、前記他の軸受スリーブと外輪とのはめあい寸法が互いに異なる一対の転がり軸受を備えることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の主軸装置。
(8) 前記中間転がり軸受の外輪端面と当接して前記軸受スリーブに固定されると共に、前記フロントハウジングの反工具側端面と対向するフランジ部を有する外輪押えと、
前記フロントハウジングの反工具側端面と前記外輪押えのフランジ部との間に配置され、前記フロントハウジングに対する前記軸受スリーブの移動量を規制する調整リングと、
を備えることを特徴とする(2)〜(7)のいずれかに記載の主軸装置。
(9) 前記調整リングは、半径方向から着脱可能となるように分割されていることを特徴とする(8)に記載の主軸装置。
本発明によれば、モータビルトインタイプの主軸装置において、ロータに対して工具側で回転軸を支持する第1軸受部の軸受に定圧予圧が付与され、ロータに対して反工具側で回転軸を支持する第2軸受部の軸受に定位置予圧が付与される。これにより、定圧予圧が付与される第1軸受部に加えて、定位置予圧が付与される第2軸受部を備えることで、高速回転での使用が可能であると共に、高いスピンドル剛性を有することができる。
また、回転軸は、第1軸受部によって支持される位置の外径が、第2軸受部によって支持される位置の外径より大きくなるように形成されてもよい。これにより、第1軸受部には軸受内径の大きな軸受が使用されるので、工具側のスピンドル剛性を高くすることができ、第2軸受部には軸受内径の小さな軸受が使用されるので、定位置予圧が付与される軸受においても高速回転を許容することができる。
以下、本発明に係る主軸装置の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1に示すように、本実施形態の主軸装置1は、モータビルトインタイプのものであり、ロータ3が固定され、一端で図示しない工具をクランプ可能な回転軸2と、ロータ3より工具側(以下、前側とも言う)で回転軸2を支持する第1軸受部4と、ロータ3より反工具側(以下、後側とも言う)で回転軸2を支持する第2軸受部5と、ハウジング6と、を備える。
ハウジング6は、第1軸受部4が内部に配設されるフロントハウジング7と、第2軸受部5が内部に配設されるリヤハウジング8と、フロントハウジング7及びリヤハウジング8の間に配置された中間ハウジング9と、を備え、それぞれボルト等によって着脱自在に締結されている。また、フロントハウジング7の前端部には、フロントカバー10が配置され、リヤハウジング8の後端部には、リヤカバー11が配置される。中間ハウジング9にはスリーブ12を介してステータ13が配置されており、回転軸2に固定されるロータ3はこのステータ13に対向配置されている。
図2に示すように、第1軸受部4は、外輪60がフロントハウジング7に内嵌されると共に内輪61が回転軸2に外嵌される2つのアンギュラ玉軸受である前側転がり軸受15A,15Bと、前側転がり軸受15A,15Bより反工具側で、外輪62が軸受スリーブ16に内嵌されると共に内輪63が回転軸2に外嵌される2つのアンギュラ玉軸受である中間転がり軸受17A,17Bと、を有する。2つの前側転がり軸受15A,15Bと、2つの中間転がり軸受17A,17Bは、背面組み合わせされている。
前側転がり軸受15A,15B及び中間転がり軸受17A,17Bの各内輪61,63は、複数の間座64を介して回転軸2の段差部2aと回転軸2に締結されるナット65によって回転軸2に対して位置決めされている。また、前側転がり軸受15A,15Bの各外輪60は、複数の間座66を介してフロントハウジング7の段差部7aとフロントハウジング7に固定されたフロントカバー10によって、フロントハウジング7に対して位置決めされている。さらに、中間転がり軸受17A,17Bの各外輪62は、複数の間座67を介して軸受スリーブ16の段差部16aと軸受スリーブ16に固定される外輪押え20によって、軸受スリーブ16に対して位置決めされる。
軸受スリーブ16は、フロントハウジング7に対して軸方向に摺動自在に嵌合する。また、フロントハウジング7と軸受スリーブ16との軸方向対向面間には、フロントハウジング7と軸受スリーブ16を互いに離間する方向に付勢する予圧付加機構である予圧ばね18が設けられている。従って、前側転がり軸受15A,15Bと中間転がり軸受17A,17Bには、互いの相対的な位置が変化しても予圧ばね18によって一定の予圧荷重が保たれる定圧予圧が付与されている。
図4に示すように、第2軸受部5は、リヤハウジング8に摺動自在に内嵌される他の軸受スリーブ21に外輪70が内嵌されると共に、内輪71が回転軸2のロータ3より反工具側で外嵌され、背面組み合わせされた2つのアンギュラ玉軸受(一対の転がり軸受)22A、22Bを備える。各内輪71は、複数の間座72を介して回転軸2の段差部2bと回転軸2に固定されたナット73によって、速度センサ74を構成する被検出部75と共に回転軸2に位置決めされている。また、各外輪70は、複数の間座76を介して他の軸受スリーブ21の段差部21aと他の軸受スリーブ21に固定された他の外輪押え23によって、他の軸受スリーブ21に固定されている。これにより、2つのアンギュラ玉軸受22A、22Bには定位置予圧が付与されている。
また、2つのアンギュラ玉軸受22A、22Bの外輪70と他の軸受スリーブ21とのはめあい寸法は、互いに異なるように設定されている。これは、一方のはめあい隙間を通常のはめあい隙間(3〜8μm程度)より大きくすることで、高速回転時での外輪の熱膨張や玉の遠心力による外輪の膨張を逃がして、外輪膨張の影響を緩和する。これによって内部予圧の増加が抑制され焼付きが防止される。また、他方のはめあい隙間を3〜8μm程度とすることで、同軸度の悪化によるスライド不良を防止することができる。なお、図3に誇張して示すように、主軸装置1のモーメント剛性を考慮すると、アンギュラ玉軸受22Aの外輪70のはめあい隙間g1をアンギュラ玉軸受22Bの外輪70のはめあい隙間g2より大きくすることが好ましい。
また、図1に示すように、回転軸2は、第1軸受部4によって支持される部分2cの外径d1が、第2軸受部5によって支持される部分2dの外径d2より大きくなるように形成されてもよい。これにより、第1軸受部4には軸受内径の大きな軸受15A,15B,17A,17Bが使用されるので、工具側のスピンドル剛性を高くすることができ、第2軸受部5には軸受内径の小さな軸受22A,22Bが使用されるので、定位置予圧が付与される軸受においても高速回転を許容することができる。
回転軸2の内部には、回転軸2に対して軸方向に相対移動可能に装着されるドローバー30と、ドローバー30に外装されて、回転軸2とドローバー30の大径部30aとの間に圧縮可能に配置された複数のバネ32と、が配置される。ドローバー30は、バネ32の作用によって工具ホルダ37を軸方向内方(図1において右方向)に引き込む。尚、バネ32としては、皿バネを使用しているが、コイルバネや螺旋皿バネ等を使用してもよい。
ドローバー30の先端には、工具ホルダ37をクランプするコレット部38が設けられている。また、ドローバー30の後端には、油圧クランプ機構40が設けられている。油圧クランプ機構40は、第1圧力油供給口41Aと第2圧力油供給口41Bを備えるシリンダ42と、該シリンダ42内で移動するピストン43とを備える。図示しない油圧ポンプから供給される圧力油を第1圧力油供給口41Aからシリンダ42に供給すると、ピストン43が図中左方向に移動してドローバー30を工具ホルダ37側に押し出して、アンクランプ状態となる。また、第2圧力油供給口41Bに圧力油を供給すると、ピストン43が右方向に移動して、ドローバー30が工具ホルダ37をクランプする。
また、本実施形態では、ステータ13の内径Dは、ステータ13より反工具側で回転軸2に取り付けられる構成部品、即ち、ロータ3の外径Da、他の軸受スリーブ21の外径Db、速度センサ74を構成する被検出部75の外径Dcより大きく設定されている。従って、ボルトを取り外すことによって、第1軸受部4を備えるフロントハウジング7、回転軸2、ロータ3、第2軸受部5、及び他の軸受スリーブ21等からなる半組立体Uを、中間ハウジング9から工具側に一体に抜き取ることが可能であり、メンテナンス性が大幅に向上する。
フロントハウジング7と軸受スリーブ16との半径方向隙間、及びリヤハウジング8と他の軸受スリーブ21との半径方向隙間は、スリーブ寸法、要求される剛性、回転軸2の回転に伴う発熱による熱膨張等を考慮して決められ、例えば、10〜70μmの範囲から適宜選択して設計される。また、これら半径方向隙間には、40℃における動粘度が5000〜30000cst(本実施形態では、10000cst)の高粘度シリコン油が塗布されている。これにより、軸受スリーブ16や他の軸受スリーブ21が振動したとき、フロントハウジング7と軸受スリーブ16の間、及びリヤハウジング8と他の軸受スリーブ21の間に介在する高粘度シリコン油のせん断抵抗によって振動を効果的に減衰させることができる。
また、図2に示すように、軸受スリーブ16の側面にボルトにて締結固定される外輪押え20は、中間転がり軸受17Bの外輪に当接すると共に、フロントハウジング7の反工具側端面と対向するフランジ部20aを有する。そして、フロントハウジング7の反工具側端面と外輪押え20のフランジ部20aとの間には、このフランジ部20aに固定される調節リング19が配置されている。調整リング19は、調節リング19の工具側側面19aと、対向するフロントハウジング7の反工具側端面7aとの間の隙間Δ1を規定し、フロントハウジング7に対する軸受スリーブ16の移動量を規制する。
そして、調節リング19の工具側端面19aとフロントハウジング7の反工具側端面7aとの隙間Δ1は、前側転がり軸受15A、15Bの玉68の軸方向移動許容量Δ2より小さく設定されている。
ここで、玉68の軸方向移動許容量Δ2は、軸受15A,15Bの形状によって決定される。具体的に、図5(a)に示す、玉径をDa、外輪溝半径をre、内輪溝半径をri、外輪軌道最大径をφde、内輪軌道最小径をφDi、外輪60のカウンターボア基部(外輪軌道との境界部)から外輪軌道最大径までの高さをwとした軸受15A,15Bについて、内輪61を固定し、外輪60を図中右側に移動すると、図5(b)に示すような位置関係となる。
この図5(b)に示すような位置関係から、軸方向移動許容量Δ2は、Δ2=δ2−δ1で与えられる。ここで、δ1は、δ1=(Da−ri)・sinθ1で与えられ、θ1は、カウンターボア基部を通る半径方向の直線と、カウンターボア基部と内輪溝半径の曲率中心O1とを結ぶ直線との為す角度である。また、δ2は、δ2=re・sinθ2で与えられ、θ2は、外輪溝半径の曲率中心O2を通る半径方向の直線と、この曲率中心O2とカウンターボア基部とを結ぶ直線との為す角度である。
圧力油を第1圧力油供給口41Aからシリンダ42に供給して、ドローバー30を工具ホルダ37側に押し出すと(アンクランプ状態)、回転軸2は皿ばね32のバネ力によって前方(図1において左方向)に押圧され、回転軸2に嵌合・固定されている前側転がり軸受15A、15B及び中間転がり軸受17A、17Bの内輪61,63も軸受スリーブ16と共に左方向に移動する。
この時、前側転がり軸受15A、15Bの内輪61の移動量が大きくなると、玉68が外輪60から外れて損傷してしまうが、内輪61の移動量は、軸受スリーブ16に固定された調節リング19の移動量Δ1によって、玉68の軸方向移動許容量Δ2より小さく制限されている。これにより、前側転がり軸受15A、15Bに重大な影響を及ぼすような予圧抜けが発生することはなく、回転軸2が回転しても、前側転がり軸受15A、15Bに与える損傷を防止することができる。
また、調節リング19は、一対の略半円弧状板部材であるので、図3において一点鎖線で示すように、半径方向から着脱することができる。従って、定圧予圧を付与する軸受スリーブ16がロータ3より工具側(前側)に配置される場合であっても、半組立体Uを中間ハウジング9から取り外した後に、所定の厚みを有する調節リング19を半径方向から交換することで、第1軸受部4や軸受スリーブ16をフロントハウジング7から分解することなくギャップ調整を容易に行うことができる。
上記したように、本実施形態の主軸装置1によれば、ロータ3に対して工具側で回転軸2を支持する第1軸受部4の軸受15A,15B,17A,17Bに定圧予圧が付与され、ロータ3に対して反工具側で回転軸2を支持する第2軸受部5の軸受22A,22Bに定位置予圧が付与される。これにより、定圧予圧が付与される第1軸受部4に加えて、定位置予圧が付与される第2軸受部5を備えることで、高速回転での使用が可能であると共に、高いスピンドル剛性を有することができる。よって、主軸装置1は、グリース潤滑される従来の主軸装置では困難であった、dmN値が180万を超える領域、更には、200万を超える領域でも使用することができる。また、このような主軸装置1を工作機械の主軸に用いることによって、高速、且つ高精度での機械加工が可能となる。
また、主軸装置1は、ハウジング6に対して軸方向に摺動自在に嵌合する軸受スリーブ16と、外輪60がハウジング6に内嵌されると共に、内輪61が回転軸2に外嵌される前側転がり軸受15A,15B、及び、前側転がり軸受15A,15Bより反工具側で、外輪62が軸受スリーブ16に内嵌されると共に、内輪63が回転軸2に外嵌される中間転がり軸受17A,17Bを備え、前側転がり軸受15A,15Bと中間転がり軸受17A,17Bが背面組合せされる第1軸受部4と、ハウジング6と軸受スリーブ16との間に配設され、前側転がり軸受15A,15Bと中間転がり軸受17A,17Bとに定圧予圧を付与する予圧ばね18と、を備える。これにより、ロータ3に対して工具側で定圧予圧が付与される第1軸受部5を構成することができる。
なお、前側転がり軸受15A,15B及び中間転がり軸受17A,17Bは、サイズや種類において任意に設定することが可能である。例えば、本実施形態のように、前側転がり軸受15A,15B及び中間転がり軸受17A,17Bは、それぞれ並列に組み合された2個ずつのアンギュラ玉軸受で構成され、互いに背面組み合わせされる場合には、アンクランプ時にスラスト力が作用した際、軸受スリーブ16を安定してスライドさせることができ、安定した定圧予圧を付与できる。また、前側転がり軸受が並列に組み合された2個のアンギュラ玉軸受、中間転がり軸受が1個のアンギュラ玉軸受で、互いに背面組み合わせされる場合には、負荷を2個の前側転がり軸受で受けて、負荷性能を低下させることなく主軸装置1の長さを短くすることができる。
また、主軸装置1は、ハウジング6に対して軸方向に摺動自在に嵌合し、且つ、第2軸受部5の軸受22A,22Bの外輪70が内嵌される他の軸受スリーブ21、をさらに備える。ハウジング6は、ステータ13が取り付けられる中間ハウジング9と、中間ハウジング9に着脱自在に締結され、第1軸受部4が内部に配設されるフロントハウジング7と、を備え、ステータ13の内径Dは、他の軸受スリーブ21の外径Dbより大きく設定されている。よって、フロントハウジング7、回転軸2、ロータ3、第1軸受部4、第2軸受部5、及び、他の軸受スリーブ21を有する半組立体Uは、フロントハウジング7と中間ハウジング9との締結を解除することで、中間ハウジング9から工具側に一体に抜き取り可能である。
従って、半組立体Uがハウジング6から抜き取り可能であるので、組立性が向上すると共に、破損時に速やかに交換することができ、メンテナンス性が大幅に向上する。また、半組立体Uを別のハウジングを用いて予め慣らし運転を行って在庫しておけば、万一、回転軸が破損したとき、半組立体を交換することにより直ちに復旧させることができる。
また、軸受スリーブ16の外周面に、40℃における動粘度が5000〜30000cstのシリコン油が塗布されているので、わずかな振動振幅においても、振動エネルギを効果的に吸収して優れた減衰機能を有する主軸装置が得られる。また、このような主軸装置を備える工作機械によれば、加工精度の高い加工が可能となる。
さらに、第2軸受部5は、他の軸受スリーブ21と外輪とのはめあい寸法が互いに異なる一対の転がり軸受22A,22Bを備えるので、同軸度を良好に保って安定した回転を維持しつつ、運転熱等に起因する外輪の熱膨張を吸収して焼付きを防止することができる。
加えて、主軸装置1は、中間転がり軸受17Bの外輪端面と当接して軸受スリーブ16に固定されると共に、フロントハウジング7の反工具側端面7bと対向するフランジ部20aを有する外輪押え20と、フロントハウジング7の反工具側端面7bと外輪押え20のフランジ部20aとの間に配置され、フロントハウジング7に対する軸受スリーブ16の移動量を規制する調整リング19と、を備える。これにより、アンクランプ等の際、回転軸に作用する力によって前側転がり軸受15A,15Bの内輪61の移動量を規制して、予圧抜けによる前側転がり軸受15A,15Bの損傷を防止することができる。
また、調整リング19は、半径方向から着脱可能となるように分割されているので、第1軸受部4や軸受スリーブ16をフロントハウジング7から分解することなく、中間転がり軸受17A,17Bの軸方向移動距離を調整する調整リング19の交換を容易に行うことができる。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
本発明の1実施形態である主軸装置の縦断面図である。 図1のIIで囲まれた部分の拡大図である。 図2のIII方向から見た調整リングの位置を示す図である。 図1にIVで囲まれた部分の拡大図である。 アンギュラ玉軸受の玉の軸方向移動許容量を説明するための図である。 従来の主軸装置の縦断面図である。 従来の他の主軸装置の縦断面図である。
符号の説明
1 主軸装置
2 回転軸
3 ロータ
4 第1軸受部
5 第2軸受部
6 ハウジング
7 フロントハウジング
9 中間ハウジング
13 ステータ
15A、15B アンギュラ玉軸受(前側転がり軸受、第1軸受部の軸受)
16 軸受スリーブ
17A、17B アンギュラ玉軸受(中間転がり軸受、第1軸受部の軸受)
18 予圧ばね(予圧付加機構)
19 調節リング
21 他の軸受スリーブ
22A、22B アンギュラ玉軸受(第2軸受部の軸受)
U 半組立体

Claims (9)

  1. ステータを有するハウジングと、
    前記ステータと対向配置されるロータを有し、一端で工具をクランプ可能な回転軸と、
    前記ロータに対して工具側で前記回転軸を支持する第1軸受部と、
    前記ロータに対して反工具側で前記回転軸を支持する第2軸受部と、
    を備えた主軸装置であって、
    前記第1軸受部の軸受には定圧予圧が付与されており、前記第2軸受部の軸受には定位置予圧が付与されることを特徴とする主軸装置。
  2. 前記ハウジングに対して軸方向に摺動自在に嵌合する軸受スリーブと、
    外輪が前記ハウジングに内嵌されると共に、内輪が前記回転軸に外嵌される前側転がり軸受、及び、該前側転がり軸受より反工具側で、外輪が前記軸受スリーブに内嵌されると共に、内輪が前記回転軸に外嵌される中間転がり軸受を備え、前記前側転がり軸受と前記中間転がり軸受が背面組合せされる前記第1軸受部と、
    前記ハウジングと前記軸受スリーブとの間に配設され、前記前側転がり軸受と前記中間転がり軸受とに定圧予圧を付与する予圧付加機構と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の主軸装置。
  3. 前記前側転がり軸受及び前記中間転がり軸受は、それぞれ並列に組み合された2個ずつのアンギュラ玉軸受で構成され、互いに背面組み合わせされることを特徴とする請求項2に記載の主軸装置。
  4. 前記前側転がり軸受は並列に組み合された2個のアンギュラ玉軸受であり、前記中間転がり軸受は1個のアンギュラ玉軸受であり、互いに背面組み合わせされることを特徴とする請求項2に記載の主軸装置。
  5. 前記ハウジングに対して軸方向に摺動自在に嵌合し、且つ、前記第2軸受部の軸受の外輪が内嵌される他の軸受スリーブ、をさらに備え、
    前記ハウジングは、前記ステータが取り付けられる中間ハウジングと、前記中間ハウジングに着脱自在に締結され、前記第1軸受部が内部に配設されるフロントハウジングと、を備え、
    前記ステータの内径は、前記他の軸受スリーブの外径より大きく設定されており、
    前記フロントハウジング、前記回転軸、前記ロータ、前記第1軸受部、前記第2軸受部、及び、前記他の軸受スリーブを有する半組立体は、前記フロントハウジングと前記中間ハウジングとの締結を解除することで、前記中間ハウジングから前記工具側に一体に抜き取り可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の主軸装置。
  6. 前記軸受スリーブの外周面に、40℃における動粘度が5000〜30000cstのシリコン油が塗布されていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の主軸装置。
  7. 前記ハウジングに対して軸方向に摺動自在に嵌合する他の軸受スリーブ、をさらに備え、
    前記第2軸受部は、前記他の軸受スリーブと外輪とのはめあい寸法が互いに異なる一対の転がり軸受を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の主軸装置。
  8. 前記中間転がり軸受の外輪端面と当接して前記軸受スリーブに固定されると共に、前記フロントハウジングの反工具側端面と対向するフランジ部を有する外輪押えと、
    前記フロントハウジングの反工具側端面と前記外輪押えのフランジ部との間に配置され、前記フロントハウジングに対する前記軸受スリーブの移動量を規制する調整リングと、
    を備えることを特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載の主軸装置。
  9. 前記調整リングは、半径方向から着脱可能となるように分割されていることを特徴とする請求項8に記載の主軸装置。
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