JP4459207B2 - 工作機械の主軸装置及び主軸の交換方法 - Google Patents

工作機械の主軸装置及び主軸の交換方法 Download PDF

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Description

本発明は、立形又は横形のフライス盤やマシニングセンタ等の主軸の交換を容易にした、工作機械の主軸装置及び主軸の交換方法に関する。
工作機械の主軸装置は、多種類の工具を交換可能に把持し、高速で回転し、ワークの加工中には大きな切削抵抗を受ける。すると、主軸の工具装着孔が摩耗したり、工具をクランプするコレットや皿ばねが破損することがあったり、軸受が摩耗したり損傷したりする。このように主軸装置の故障、障害は主軸自体、主軸の内部、軸受に発生するケースが多い。
工作機械の使用現場でこのような故障や障害の修理を行う場合、潤滑、冷却、清掃のための油空圧の配管、モータやリミットスイッチへの電気配線を外し、主軸装置全体を分解し、主軸、主軸内の部品、又は軸受を交換し、再組立を行うのが一般的である。この修理作業は大がかりとなり、高度な専門知識と技能が要求され、また多大な時間がかかっていた。
そのため、主軸自体を交換可能にした発明、主軸と軸受とを一体で主軸装置から抜き出したり挿着できたりする発明、主軸装置を含んだ主軸ハウジング全体を1つのカートリッジと考える発明等の従来技術が現われている。
特許文献1の主軸装置(第1の従来技術)は、主軸を前部軸と後部軸の2つに分割し、両者を結合して一体形成したものである。主軸交換時は、まず軸受とリヤベアリングハウジングとを主軸から取り外し、前部軸と後部軸との結合を外し、前部軸又は後部軸を交換し再組み立てするものである。
特許文献2の工作機械の主軸支持構造(第2の従来技術)は、主軸と前側軸受、ビルトインモータのロータ、後側軸受とを一体にしてハウジング内径と軸受外輪外径とをすべらせてハウジングから抜き出すものである。そして外部で主軸又は軸受を交換して組み立て後、ハウジング内に再組み付けする。
特許文献3の工作機械の主軸装置(第3の従来技術)は、主軸と軸受とが組み込まれたハウジング全体をカートリッジ式ハウジングと称し、このカートリッジ式ハウジングを主軸台に取り付けるのみで各種の工作機械に適応可能な主軸装置を提供するものである。工作機械の使用現場における主軸の交換については直接的に開示されていないものの、このカートリッジ式ハウジングごと交換することが示唆されている。
特許文献4のモータ内蔵形主軸台(第4の従来技術)は、主軸台をメイン軸受部分とモータ部分とに分割したものである。こうしてメイン軸受部分は共通に用い、モータ部分だけを要求仕様に合った各種サイズのものにフレキシブルに変更可能にしている。
特開平11−99403号公報 実開平3−103102号公報 特開平4−57608号公報 特開平3−142101号公報
第1の従来技術は主軸を2分割しているので、前後どちらか一方の主軸を交換すれば良く経済的である特徴を有している。しかし前後主軸の結合部の焼ばめをはずし、新しい主軸を焼ばめで結合したり、主軸にしまりばめで嵌合している軸受やビルトインモータのロータを着脱したりする作業は、高度な知識と技能、専用の設備を要し、事実上工作機械の使用現場では行えない。
第2の従来技術は、第1の従来技術に比べ主軸の交換性は向上しているが、主軸の回転精度に直接的に影響を与える軸受の外輪をハウジングに対して着脱するので、やはり作業に高度な知識と技能が必要となる。そして主軸交換後には軸受の慣らし運転をし、騒音、振動、発熱が正常か否かの確認作業を行うため、主軸交換に伴う工作機械の停止時間が長くなる。
第3の従来技術は、ハウジング全体を交換するため交換費用が高くなり、不経済である。また交換範囲が広いため、配管、配線類、カバー類などを着脱する手間が増え、交換時間はあまり短縮できない。
第4の従来技術は、工作機械の使用現場で、主軸台のメイン軸受部分をモータ部分から分離し、主軸と前部軸受及び後部軸受をそっくり交換する構成にはなっていない。特に後部軸受は軸受ケースから分解しなければならず、主軸の交換作業はかなり困難である。
本発明は、こうした従来の問題点を解決することを技術課題としており、主軸装置が故障したとき、工作機械の使用現場で、主軸及び軸受を容易に、かつ短時間で交換でき、工作機械の停止時間を極力少なくした工作機械の主軸装置及び主軸の交換方法を提供することを目的とする。
上記目的に鑑み、本発明は、ハウジングを前部ハウジングと後部ハウジングに分割し、前部ハウジングと前部軸受部、主軸及び後部軸受部とを一体的に組み付けた前部ハウジングユニットを構成し、この前部ハウジングユニットを後部ハウジングとの間で着脱可能に締結したものである。
すなわち本発明は、ハウジングに前部軸受及び後部軸受により回転支持された主軸を有する工作機械の主軸装置において、前記ハウジングは前部ハウジングと後部ハウジングとに分離可能に締結され、前記主軸の前部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を前記前部ハウジングの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記前部軸受部を前記前部ハウジングに組み込み、前記主軸の後部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を後部軸受ケースの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記後部軸受部を組み込んだ後部軸受ケースを前記後部ハウジングに嵌合して支持し、前記前部ハウジングを前記後部ハウジングから分離したとき、前記前部軸受部、前記主軸及び前記後部軸受部を組み込んだ前記軸受ケースが前記前部ハウジングと一体的に前記後部ハウジングから分離するように構成したことを特徴とする工作機械の主軸装置を要旨とする。
また本発明は、ハウジングに前部軸受及び後部軸受により回転支持され、ビルトインモータにより回転駆動される主軸を有する工作機械の主軸装置において、前部ハウジングと後部ハウジングとが分離可能に締結された前記ハウジングの前方部を形成し、前記主軸の前部を支持する前部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を前記前部ハウジングの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して前記前部軸受部を組み込んだ前部ハウジングと、前記ハウジングの後方部を形成し、前記ビルトインモータのステータを組み込み、前記主軸の後部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を後部軸受ケースの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記後部軸受部を組み込んだ後部軸受ケースを嵌合して支持する後部ハウジングと、を具備し、前記前部ハウジングを前記後部ハウジングから分離したとき、前記前部軸受部、主軸、ビルトインモータのロータ及び後部軸受部を組み込んだ前記軸受ケースが前記前部ハウジングと一体的に取り出せる構成にしたことを特徴とする工作機械の主軸装置を要旨とする。
さらに本発明は、工具とワークとを相対移動させて前記ワークを加工する工作機械において、前記工具を把持して回転する主軸を有した主軸装置と、前記ワークを載置するテーブルと、前記主軸装置と前記テーブルとを相対移動させる移動手段と、を具備し、前記主軸装置は、ハウジングが前部ハウジングと後部ハウジングとに分離可能に締結され、前記主軸の前部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を前記前部ハウジングの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記前部軸受部を前記前部ハウジングに組み込み、前記主軸の後部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を後部軸受ケースの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記後部軸受部を組み込んだ後部軸受ケースを前記後部ハウジングに嵌合して支持し、前記前部ハウジングを前記後部ハウジングから分離したとき、前記前部軸受部、前記主軸及び前記後部軸受部を組み込んだ前記軸受ケースが前記前部ハウジングと一体的に前記後部ハウジングから分離するように構成されたことを特徴とする工作機械を要旨とする。
さらに本発明は、上記の工作機械における主軸の交換方法であって、前記工作機械のテーブル上に主軸交換治具を取り付け、前記主軸交換治具と前記前部ハウジングとを固定するステップと、前記前部ハウジングと後部ハウジングとの締結部材を外し、前記前部ハウジングを前記後部ハウジングから前記主軸の軸線方向に抜き出し、内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を前記前部ハウジングの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して前部軸受部を組み込んだ前部ハウジングと、主軸と、内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を後部軸受ケースの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して後部軸受部を組み込んだ軸受ケースとを前部ハウジングユニットとして一体的に取り出すステップと、前記主軸交換治具に交換する新しい前記前部ハウジングユニットを固定し、前記新しい前部ハウジングユニットを前記後部ハウジング内に挿入するステップと、前記新しい前部ハウジングと前記後部ハウジングとを締結し、前記主軸交換治具を前記前部ハウジングから取り外すステップと、
を含むことを特徴とした主軸の交換方法を要旨とする。
主軸装置の故障の大半は主軸自体及び軸受に集中していることに着目し、これらを前部ハウジングと一体的に組み付けた前部ハウジングユニットとして構成したため、この前部ハウジングユニットは後部ハウジングとの締結を外すことによって容易に引き抜くことができる。工作機械の使用現場に互換性のある予め調整された新しい前部ハウジングユニットを用意しさえすれば、その新しい前部ハウジングユニットを後部ハウジングに挿入し、締結部材で結合することにより短時間で交換作業が完了できる。
本発明によれば、主軸装置の故障の大半は、回転する主軸とそれを支持する軸受に集中することに着目し、ハウジングを前部ハウジングと後部ハウジングとに分割し、前部ハウジングと前部軸受部、主軸及び後部軸受部とを一体化した前部ハウジングユニットを構成し、この前部ハウジングユニットごと前部軸受部、主軸及び後部軸受部を交換するという思想を導入したことにより、主軸装置が故障したとき、工作機械の使用現場で主軸交換を短時間で行える。よって、工作機械の停止時間が短くなり、稼働率が上がる。
また、主軸の交換作業に高い知識と技能を必要としない。そして、機械のカバーや配線、配管などを外す作業もほとんど必要ない。本実施形態では供給パイプ73の着脱作業だけであり、あとの配管の接続は、前部ハウジング23と後部ハウジング25の締結作業によって自動的に配管の断続ができたり、分解しなくて良い後部ハウジング25にのみ配線、配管をする構造がとれる。
新しい前部ハウジングユニットは、工作機械メーカで組み立て、慣らし運転、性能検査が完了したものであり、交換によりその新しい前部ハウジングユニットを組み込んだ工作機械は、慣らし運転や主軸装置の所望の機能が働くかの確認作業がほとんど不要となり、主軸交換に伴う作業時間の短縮に寄与している。
以下、添付図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1は、本発明の工作機械の主軸装置の断面図、図2は、本発明の主軸装置を備えた工作機械の前部ハウジングユニットを抜き出した状態を示す側面図、図3は、図2のIII −III 断面図、図4は、本発明の主軸の交換方法のステップを示したフローチャートである。
横形マシニングセンタを例にして、本発明の実施形態を説明する。ベッド1に立設固定されたコラム(図示せず)のY軸案内レール3に沿って主軸頭5が上下動する。主軸頭5の内部にはビルトインモータで回転駆動される主軸7が前部軸受9及び後部軸受11によって回転支持されている。主軸7の先端のテーパ孔13には種々の工具(図示せず)が取り付けられた工具ホルダ15が交換可能に装着される。一方、ベッド1にはZ軸案内レール17が取り付けられ、その上でテーブル19が前後動する。テーブル19上にはパレット21が着脱可能に固定され、パレットチェンジャ(図示せず)によってパレット交換される。パレット21上には通常ワーク(図示せず)が載置され、主軸7を回転させながらワークと工具とのX、Y、Z軸方向の相対移動を行わせてワークを加工する。95は、主軸頭5とともにY軸方向に追従動作し、Y軸案内レール3等のY軸案内部に切屑やクーラントが侵入しないようにするテレスコピックカバーである。
主軸頭5のハウジングは、前部ハウジング23と後部ハウジング25とで構成され、両者はボルト27で一体的に締結されている。前部ハウジング23内には2個の前部軸受9が設けられ、その前部軸受9は主軸7の前部を回転支持している。左側の前部軸受9の内輪は、主軸7の肩に当たり、内輪用カラーを挟んで右側の前部軸受9の内輪がナット29で主軸7に固定される。そして、右側の前部軸受9の外輪は前部ハウジング23の肩に当たり、外輪用カラーを挟んで左側の前部軸受9の外輪が軸受押え31で固定される。
後部ハウジング25に形成された穴35内には、軸受ケース33が嵌合され、軸受ケース33内には2個の後部軸受11が設けられ、その後部軸受11は主軸7の後部を回転支持している。左側の後部軸受11の内輪は、主軸7の肩に当たり、内輪用カラーを挟んで右側の後部軸受11の内輪がナット37で主軸7に固定される。そして左側の後部軸受11の外輪は軸受ケース33の肩に当たり、外輪カラーを挟んで右側の後部軸受11の外輪は軸受押え39で固定される。このように後部軸受部は後部ハウジング25に支持されている。
後部ハウジング25内には、ビルトインモータのステータ41が設けられ、半径方向の微小すき間を介して主軸7側にロータ43が設けられる。ロータ43は、焼ばめスリーブ45に焼ばめされ、焼ばめスリーブ45は主軸7に焼ばめされる。
主軸7の先端のテーパ孔13には工具ホルダ15が挿入され、工具ホルダ15の後部に設けられたプルスタッド47がコレット49に把持される。コレット49はドローバー51により軸線方向に進退可能になっている。主軸7の内周面にスリーブ53を介して皿ばね55が多数設けられ、皿ばね55の右側はカラーを挟んでドローバー51の後端にねじ止めされたナット57で規制されている。皿ばね55はドローバー51に後方向きの弾性付勢力を付与し、コレット49が工具ホルダ15のテーパシャンクを主軸7のテーパ孔13に密着させ、クランプする。
後部ハウジング25の後部には後部蓋59が固定され、その後部には更にシリンダ61が形成されている。シリンダ61内には油圧で作動するピストン63が設けられ、皿ばね55の力で後方向きに付勢されているドローバー51の後端を前方へ押圧し、工具ホルダ15をアンクランプすることができる。シリンダ61の右側の圧油供給口65に圧油を供給するとピストン63は前方へ移動し、ドローバー51を介してコレット49を前方へ移動させる。するとコレット49の先端部はスリーブ53の内径の大きい箇所に位置することになり、コレット49とプルスタッド47との係合が外れ、工具ホルダ15はアンクランプされる。
前部軸受9は、オイルエアノズル69から供給されるオイルエアで潤滑される。オイルエアは後部ハウジング25に設けられたオイルエア供給口71から供給され、後部ハウジング25及び前部ハウジング23内に穿設されたオイルエア通路を通ってオイルエアノズル69に運ばれる。後部軸受11は、供給パイプ73の下端のノズルから供給されるオイルエアで潤滑される。オイルエアは供給パイプ73上部からオイルエア通路75を通って運ばれる。供給パイプ73は軸受ケース33及び外輪カラーを貫通しており、取付フランジ77のボルト79をゆるめると、上方へ抜き取ることができる。軸受がグリース潤滑の場合は、オイルエアの通路や供給パイプ等は不要である。
主軸頭5の前端面にはクーラントノズル81が複数個設けられており、加工部へ向ってクーラントを噴出する。クーラントは後部ハウジング25に設けられたクーラント供給口83から供給され、後部ハウジング25、前部ハウジング23及び軸受押え31内に穿設されたクーラント通路を通ってクーラントノズル81に運ばれる。
テーパ孔13の中程にはエア通路85が開口しており、工具交換時に圧縮空気が噴出され、テーパ孔13のクリーニングをしている。圧縮空気は、後部ハウジング25のエア供給口87から供給され、後部ハウジング25、前部ハウジング23、軸受押え31及び主軸7内に穿設されたエア通路を通ってテーパ孔13に噴出される。
前部ハウジング23にはフランジ89及びインロー91が形成されており、後部ハウジング25と着脱可能にボルト27によって締結される。ボルト79をゆるめ供給パイプ73を上方へ抜き取り、ボルト27をゆるめ前部ハウジング23を前方へ引くと、前部ハウジング23は、前部軸受9を介して主軸7と一体の状態で後部ハウジング25から分離する。このとき主軸7にはロータ43、後部軸受11を内蔵した軸受ケース33及び工具ホルダ15、コレット49、ドローバー51、皿ばね55等で成る主軸7の内蔵物が付属している。この前部ハウジング23と一体的に取り出すことのできる部分を前部ハウジングユニット93と称する。
本発明では、主軸7、前部軸受9、後部軸受11を交換する場合、この前部ハウジングユニット93ごと交換する。以下に前部ハウジングユニット93の交換方法を説明する。
主軸交換治具97は、パレット21上に固定されたベースプレート99のZ軸方向に設けられたレール101に沿って滑動するスライダA103と、スライダA103のZ軸方向に設けられたレール105に沿って滑動するスライダB107とで成る。スライダB107の立壁には前部ハウジング23の外周が貫通できる穴が開いており、前部ハウジング23のフランジ89のねじ穴109に向けて4本のボルト111をねじ込むことによって、前部ハウジングユニット93を主軸交換治具97に固定することができる。
フランジ89をスライダB107に固定した後、フランジ89の下方へ固定補助及び交換する新しい前部ハウジングユニットを取り付ける時の位置決めのために左右1対でVブロック形状をしたサポートブロック113をブラケット115にねじ込まれた調整ボルト117によって中心に向けて押し当てる。そして固定ねじ119によってサポートブロック113をスライダB107の立壁に固定できるようになっている。
工作機械の使用現場で前部ハウジングユニット93を交換する場合、まずパレット21に主軸交換治具97を取り付け、パレットチェンジャを用いてそのパレット21をテーブル19上に固定する(ステップS1)。パレットチェンジャのない工作機械の場合は、主軸交換治具97をテーブル19に直接固定する。
工作機械の後方からボルト79をゆるめ、供給パイプ73を抜き取る。X、Y、Z軸の送り動作により、主軸交換治具97と主軸7との位置合わせをし、スライダB107と前部ハウジング23のフランジ89とをボルト111を用いて固定する(ステップS2)。サポートブロック113を左右からフランジ89の下部に押し当て、固定ねじ119でサポートブロック113をスライダB107に固定する。ボルト27をゆるめると前部ハウジング23と後部ハウジング25との締結が解除される(ステップS3)。そしてスライダB107を前方へ引くと前部ハウジングユニット93を後部ハウジング25から抜き出せる(ステップS4)。スライダA103及びスライダB107を各々レール101及び105に固定ねじ(図示せず)でロックし、パレットチェンジャで前部ハウジングユニット93の載置されたパレット21をパレットローディングステーション(図示せず)に載置する。そこで主軸交換治具97から前部ハウジングユニット93を取り外し、交換する新しい前部ハウジングユニットをサポートブロック113を基準にして主軸交換治具97に固定する(ステップS5)。
新しい前部ハウジングユニットの取り付けられたパレット21をテーブル19上に固定する。そして、現在位置表示装置の値を頼りに古い前部ハウジングユニット93を抜き出したX、Y、Z軸位置に位置合わせをすることにより、ほぼ心出しができる。必要に応じてマイクロインジケータなどの変位計を新しい前部ハウジングユニットの回転部に取り付けて、後部ハウジング25の内径部に押し当て、周回させて正確な心出しを行っても良い。このようにして新しい前部ハウジングユニットを後部ハウジング25内に挿入し(ステップS6)、ボルト27で新しい前部ハウジングユニットの前部ハウジングを後部ハウジング25に締結する(ステップS7)。このとき軸受ケース33の外周と後部ハウジング25の穴35の内周との嵌合及びインロー91の嵌合により、新しい前部ハウジングユニットは互換性を持って後部ハウジング25に挿着されたことになる。そして供給パイプ73を元通り取り付け、主軸交換治具97を前部ハウジングから取り外し、テーブル19上から撤去して、主軸の交換作業は完了する。
本実施形態では、スライダA103、スライダB107から成る主軸交換治具97を用いて前部ハウジングユニット93を手動で後部ハウジング25から引き抜いたが、スライダB107のフランジ89を取り付ける立壁相当部材が直接ベースプレート99に固着した滑動しない治具を用い、Z軸の送り動作を利用して前部ハウジングユニット93を後部ハウジング25から引き抜く構成にしても良い。
また、立形のマシニングセンタの主軸装置にも本発明の構成を用いることができる。すなわちテーブル上に固定した治具に立形主軸装置の前部ハウジングのフランジ相当部材を固定し、上下方向のZ軸の送り動作を利用して、横形マシニングセンタと同様に前部ハウジングユニットを後部ハウジングから抜き出すことができる。
マシニングセンタやNC工作機械に限らず、手動で送り動作を行う汎用工作機械にも本発明は適用できる。
本発明の工作機械の主軸装置の断面図である。 本発明の主軸装置を備えた工作機械の前部ハウジングユニットを抜き出した状態を示す側面図である。 図2のIII −III 断面図である。 本発明の主軸の交換方法のステップを示したフローチャートである。
符号の説明
5 主軸頭
7 主軸
9 前部軸受
11 後部軸受
19 テーブル
21 パレット
23 前部ハウジング
25 後部ハウジング
27 ボルト
33 軸受ケース
41 ステータ
43 ロータ
49 コレット
51 ドローバー
61 シリンダ
63 ピストン
89 フランジ
93 前部ハウジングユニット
97 主軸交換治具
103 スライダA
107 スライダB

Claims (4)

  1. ハウジングに前部軸受及び後部軸受により回転支持された主軸を有する工作機械の主軸装置において、
    前記ハウジングは前部ハウジングと後部ハウジングとに分離可能に締結され、
    前記主軸の前部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を前記前部ハウジングの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記前部軸受部を前記前部ハウジングに組み込み、
    前記主軸の後部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を後部軸受ケースの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記後部軸受部を組み込んだ後部軸受ケースを前記後部ハウジングに嵌合して支持し、
    前記前部ハウジングを前記後部ハウジングから分離したとき、前記前部軸受部、前記主軸及び前記後部軸受部を組み込んだ前記軸受ケースが前記前部ハウジングと一体的に前記後部ハウジングから分離するように構成したことを特徴とする工作機械の主軸装置。
  2. ハウジングに前部軸受及び後部軸受により回転支持され、ビルトインモータにより回転駆動される主軸を有する工作機械の主軸装置において、
    前部ハウジングと後部ハウジングとが分離可能に締結された前記ハウジングの前方部を形成し、前記主軸の前部を支持する前部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を前記前部ハウジングの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して前記前部軸受部を組み込んだ前部ハウジングと、
    前記ハウジングの後方部を形成し、前記ビルトインモータのステータを組み込み、前記主軸の後部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を後部軸受ケースの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記後部軸受部を組み込んだ後部軸受ケースを嵌合して支持する後部ハウジングと、
    を具備し、前記前部ハウジングを前記後部ハウジングから分離したとき、前記前部軸受部、主軸、ビルトインモータのロータ及び後部軸受部を組み込んだ前記軸受ケースが前記前部ハウジングと一体的に取り出せる構成にしたことを特徴とする工作機械の主軸装置。
  3. 工具とワークとを相対移動させて前記ワークを加工する工作機械において、
    前記工具を把持して回転する主軸を有した主軸装置と、
    前記ワークを載置するテーブルと、
    前記主軸装置と前記テーブルとを相対移動させる移動手段と、
    を具備し、
    前記主軸装置は、ハウジングが前部ハウジングと後部ハウジングとに分離可能に締結され、
    前記主軸の前部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を前記前部ハウジングの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記前部軸受部を前記前部ハウジングに組み込み、
    前記主軸の後部軸受部の内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を後部軸受ケースの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して、前記後部軸受部を組み込んだ後部軸受ケースを前記後部ハウジングに嵌合して支持し、
    前記前部ハウジングを前記後部ハウジングから分離したとき、前記前部軸受部、前記主軸及び前記後部軸受部を組み込んだ前記軸受ケースが前記前部ハウジングと一体的に前記後部ハウジングから分離するように構成されたことを特徴とする工作機械。
  4. 請求項3に記載の前記工作機械における主軸の交換方法であって、
    前記工作機械のテーブル上に主軸交換治具を取り付け、前記主軸交換治具と前記前部ハウジングとを固定するステップと、
    前記前部ハウジングと後部ハウジングとの締結部材を外し、前記前部ハウジングを前記後部ハウジングから前記主軸の軸線方向に抜き出し、
    内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を前記前部ハウジングの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して前部軸受部を組み込んだ前部ハウジングと、主軸と、内輪側の一方を主軸の肩に当て、他方を軸受内輪押えで固定し、外輪側の一方を後部軸受ケースの肩に当て、他方を軸受外輪押えで固定して後部軸受部を組み込んだ軸受ケースとを前部ハウジングユニットとして一体的に取り出すステップと、
    前記主軸交換治具に交換する新しい前記前部ハウジングユニットを固定し、前記新しい前部ハウジングユニットを前記後部ハウジング内に挿入するステップと、
    前記新しい前部ハウジングと前記後部ハウジングとを締結し、前記主軸交換治具を前記前部ハウジングから取り外すステップと、
    を含むことを特徴とした主軸の交換方法。
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