JP2008240858A - 工作機械用アンギュラ玉軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】 工具交換時に転動体に圧痕が生じるのを防止でき、かつ内外輪を非分離とできる工作機械用アンギュラ玉軸受を提供する。
【解決手段】 このアンギュラ玉軸受10は、内輪1と外輪2の転走面1a,2a間に、保持器4に保持された複数のボール3を介在させ、前記内輪1の転走面1aを最小径部分1acの両側が大径となる溝状に形成する。前記外輪2の転走面2aにおける最大径部分2acから、軸受正面側に続く外輪内周面部分2bは、前記最大径と同径の円筒面部2ba、およびこの円筒部分2baの端から外輪端面側へ拡径するテーパ面部2bbが順に続く形状とするか、または前記外輪内周面部分2bの全体を外輪端面側へ拡径するテーパ面部2bbとする。前記外輪内周面部分2bには止め環溝5を設け、この止め環溝5に、ボール3の外輪2に対する軸方向の抜け止めを行う止め環6を取付ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、マシニングセンタや複合加工機などの工作機械の主軸支持に用いられる工作機械用アンギュラ玉軸受に関する。
工作機械の主軸を玉軸受で支持する場合、主軸リア側の支持には主軸の熱膨張などを吸収し得る構造のサポート軸受が用いられる。主軸リア側を支持するサポート軸受としては、ボールが転動する内輪あるいは外輪の転走面を直線軌道とすることにより主軸の軸方向への移動を許容し、主軸の熱膨張を吸収するようにしたものが提案されている(例えば特許文献1)。
上記した構造のサポート軸受はアキシアル荷重を支持できないので、この軸受をアキシアル荷重が負荷される主軸フロント側の支持に適用することはできない。主軸フロント側の支持には、図8に示すようなアンギュラ玉軸受40が用いられる。このアンギュラ玉軸受40は、内輪41と外輪42の転走面41a,42a間に、保持器44に保持されるボール43を介在させたものである。内輪41の転走面41aは、最小径部分41acの両側が大径となる溝状に形成されている。外輪42の転走面42aにおける最大径部分42acから軸受正面側に続く外輪内周面部分は、図9に拡大断面図で示すように、転走面42aの一部であり前記最大径部分42acよりも小径となる小径部分42ab、およびこの小径部分42abの端から外輪端面側へ拡径するテーパ面部42bが順に続く形状とされている。これにより、小径部分42abからテーパ面部42bに続く部分に、ボール43の外輪42に対する軸方向の抜け止めとなるカウンタ突部42cが形成される。
特開2000−120703号公報
ところで、マシニングセンタや複合加工機において、工具交換時には主軸とハウジングとの間に相対変位が生じる。この場合、主軸とハウジングの間に配置されて主軸フロント側を支持する図8のアンギュラ玉軸受40における内外輪41,42間の軸方向許容変位量δは、図10に示すようにわずかであり、このときボール43が外輪42のカウンタ突部42c(図9)に接触してボール43に圧痕が生じ、回転精度の低下を招くという問題がある。
この発明の目的は、工具交換時に転動体に圧痕が生じるのを防止でき、かつ内外輪を非分離とできる工作機械用アンギュラ玉軸受を提供することである。
この発明の工作機械用アンギュラ玉軸受は、内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記内輪の転走面を最小径部分の両側が大径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記外輪の転走面における最大径部分から、軸受正面側に続く外輪内周面部分を、前記最大径と同径の円筒面部、およびこの円筒面部の端から外輪端面側へ拡径するテーパ面部が順に続く形状とし、または前記外輪内周面部分の全体を外輪端面側へ拡径するテーパ面部とし、前記外輪内周面部分に止め環溝を設け、この止め環溝に、前記ボールの外輪に対する軸方向の抜け止めを行う止め環を取付けたことを特徴とする。
この構成によると、工作機械の主軸フロント側の支持に用いた場合、工具交換において主軸とハウジングの間に生じる相対変位に応じて、ボールが前記止め環に当たるまで、外輪に対して内輪が軸受正面側に相対移動して前記相対変位を吸収できる。また、止め環に当たることで、内外輪の分離を防止できる。このとき、止め環の軸方向位置を、工具交換において通常にボールが移動する範囲よりも転走面から離れた位置とすることで、工具交換時にボールが当たることを回避して、ボールに圧痕が生じることを防止できる。また、止め環は、外輪の内径面に形成される環状突部と異なり、止め環溝に嵌合させる部品であるため、内径側に大きく突出させることができ、そのためボールが乗り越えることを不可として、乗り越えによってボールに圧痕が生じることが防止できる。したがって、圧痕に起因する回転精度の低下を回避できる。また、止め環があることで、軸受を機器に未装着の単独状態で取り扱うときに、内外輪が分離することが防止でき、軸受の運搬等の取り扱いが容易となる。
この発明の他の工作機械用アンギュラ玉軸受は、内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記内輪の転走面を最小径部分の両側が大径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記外輪の転走面における最大径部分よりも背面側部分を断面円弧状とし、前記転走面における最大径部分よりも軸受正面側部分を、ボールの外輪軸方向の相対移動を許す形状とし、この転走面の軸受正面側部分の正面側端に、前記ボールの外輪に対する軸方向の抜け止めを行う環状の抜け止め突部を設けたことを特徴とする。
この構成によると、外輪の転走面における最大径部分よりも軸受正面側部分を、ボールの外輪軸方向の相対移動を許す形状としたため、工作機械の主軸フロント側の支持に用いた場合、工具交換において主軸とハウジングの間に生じる相対変位に応じて、外輪に対して内輪が軸受正面側に相対移動することが許容できる。このため、上記相対変位に伴いボールが外輪の内周面の突起等と接触して、ボールに圧痕が生じるのを防止でき、圧痕に起因する回転精度の低下を回避できる。また、外輪の転走面の軸受正面側部分の正面側端に、ボールの外輪に対する軸方向の抜け止めを行う環状の抜け止め突部を設けたため、軸受を機器に未装着の単独状態で取り扱うときに、内外輪が分離することが防止でき、軸受の運搬等の取り扱いが容易となる。
この発明のさらに他の工作機械用アンギュラ玉軸受は、内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記外輪の転走面を最大径部分の両側が小径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記内輪の転走面における最小径部分から、軸受背面側に続く内輪外周面部分を、前記最小径と同径の円筒面部、およびこの円筒面部の端から内輪端面側へ縮径するテーパ面部が順に続く形状とし、または前記内輪外周面部分の全体を内輪端面側へ縮径するテーパ面部とし、前記内輪外周面部分に止め環溝を設け、この止め環溝に、前記ボールの内輪に対する軸方向の抜け止めを行う止め環を取付けたことを特徴とする。
この構成によると、上記の外輪に止め環を設けた構成の場合と同様に、工作機械の主軸フロント側の支持に用いた場合、工具交換において主軸とハウジングの間に生じる相対変位に応じて、外輪に対して内輪が軸受正面側に相対移動して前記相対変位を吸収できると共に、内外輪の分離を防止できる。このため、上記相対変位に伴いボールが外輪の内周面の突部等と接触して、ボールに圧痕が生じるのを防止でき、圧痕に起因する回転精度の低下を回避できる。
この発明のさらに他の工作機械用アンギュラ玉軸受は、内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記外輪の転走面を最大径部分の両側が小径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記内輪の転走面における最小径部分よりも軸受正面側部分を断面円弧状とし、前記転走面における最小径部分よりも軸受背面側部分を、ボールの内輪軸方向の相対移動を許す形状とし、この転走面の軸受背面側部分の背面側端に、前記ボールの内輪に対する軸方向の抜け止めを行う環状の抜け止め突部を設けたことを特徴とする。
この構成によると、上記の外輪の転走面を相対移動を許す形状として抜け止め突部を設けた構成の場合と同様に、工作機械の主軸フロント側の支持に用いた場合、工具交換において主軸とハウジングの間に生じる相対変位に応じて、外輪に対して内輪が軸受正面側に相対移動して前記相対変位を吸収できると共に、内外輪の分離を防止できる。このため、上記相対変位に伴いボールが外輪の内周面の突部等と接触して、ボールに圧痕が生じるのを防止でき、圧痕に起因する回転精度の低下を回避できる。
この発明の第1の発明にかかる工作機械用アンギュラ玉軸受は、内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記内輪の転走面を最小径部分の両側が大径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記外輪の転走面における最大径部分から、軸受正面側に続く外輪内周面部分を、前記最大径と同径の円筒面部、およびこの円筒面部の端から外輪端面側へ拡径するテーパ面部が順に続く形状とし、または前記外輪内周面部分の全体を外輪端面側へ拡径するテーパ面部とし、前記外輪内周面部分に止め環溝を設け、この止め環溝に、前記ボールの外輪に対する軸方向の抜け止めを行う止め環を取付けたため、工具交換時にボールに圧痕が生じるのを防止でき、かつ内外輪を非分離とすることができる。
この発明の第2の発明にかかる工作機械用アンギュラ玉軸受は、内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記内輪の転走面を最小径部分の両側が大径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記外輪の転走面における最大径部分よりも背面側部分を断面円弧状とし、前記転走面における最大径部分よりも軸受正面側部分を、ボールの外輪軸方向の相対移動を許す形状とし、この転走面の軸受正面側部分の正面側端に、前記ボールの外輪に対する軸方向の抜け止めを行う環状の抜け止め突部を設けたため、工具交換時にボールに圧痕が生じるのを防止でき、かつ内外輪を非分離とすることができる。
この発明の第3の発明にかかる工作機械用アンギュラ玉軸受は、内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記外輪の転走面を最大径部分の両側が小径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記内輪の転走面における最小径部分から、軸受背面側に続く内輪外周面部分を、前記最小径と同径の円筒面部、およびこの円筒面部の端から内輪端面側へ縮径するテーパ面部が順に続く形状とし、または前記内輪外周面部分の全体を内輪端面側へ縮径するテーパ面部とし、前記内輪外周面部分に止め環溝を設け、この止め環溝に、前記ボールの内輪に対する軸方向の抜け止めを行う止め環を取付けたため、工具交換時にボールに圧痕が生じるのを防止でき、かつ内外輪を非分離とすることができる。
この発明の第4の発明にかかる工作機械用アンギュラ玉軸受は、内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記外輪の転走面を最大径部分の両側が小径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記内輪の転走面における最小径部分よりも軸受正面側部分を断面円弧状とし、前記転走面における最小径部分よりも軸受背面側部分を、ボールの内輪軸方向の相対移動を許す形状とし、この転走面の軸受背面側部分の背面側端に、前記ボールの内輪に対する軸方向の抜け止めを行う環状の抜け止め突部を設けたため、工具交換時にボールに圧痕が生じるのを防止でき、かつ内外輪を非分離とすることができる。
この発明の一実施形態を図1および図2と共に説明する。図1(A)において、この工作機械用アンギュラ玉軸受10は、内輪1、外輪2、およびこれら内外輪1,2の転走面1a,2a間に介在した複数のボール3を有する。複数のボール3は、保持器4に保持されている。内輪1は、図示しない主軸に嵌合して回転可能とされ、外輪2は図示しないハウジングの内周に嵌合状態で固定支持される。
図1(B)に拡大断面図で示すように、外輪2の転走面2aにおける最大径部分2acから軸受正面側に続く外輪内周面部分2bは、前記最大径と同径の円筒面部2ba、およびこの円筒面部2baの端から外輪端面側へ拡径するテーパ面部2bbが順に続く形状とされている。さらに、外輪内周面部分2bの軸方向中間部、具体的には前記円筒面部2baの外輪端面側に片寄った位置には止め環溝5が設けられ、この止め環溝5に、ボール3の外輪2に対する軸方向の抜け止めを行う止め環6が取付けられている。止め環溝5の位置は、外輪2の転走面2aに通常に接する状態のボール3に対して、軸受正面側に離れた位置であり、例えば上記の状態のボール3がボール直径の数分の1程度軸方向に移動した状態でボール3が止め環6に当たる位置とされる。内輪1の転走面1aは、最小径部分1acの両側が大径となる溝状に形成されている。これにより、この工作機械用アンギュラ玉軸受10は、外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動できるが、内外輪1,2は分離できない構造とされる。
この工作機械用アンギュラ玉軸受10は、外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動できる構造とされているので、工作機械の主軸フロント側の支持に用いた場合、工具交換において主軸とハウジングの間に生じる相対変位に応じて、図2のように外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動して前記相対変位を吸収できる。このため、上記相対変位に伴いボール3が外輪2の内周面のカウンタ突部等と接触して、ボール3に圧痕が生じるのを防止でき、圧痕に起因する回転精度の低下を回避できる。また、内外輪1,2間に上記相対移動が生じても、外輪2の止め環溝5に取付けられた止め環6でボール3の抜け止めが行われるので、軸受単独で取り扱うときに、内外輪1,2が分離するのを防止することもできる。
なお、上記実施形態では、外輪内周面部分2bを、外輪転走面2aの最大径と同径の円筒面部2ba、およびこの円筒面部2baの端から外輪端面側へ拡径するテーパ面部2bbが順に続く形状としているが、これに限らず、前記外輪内周面部分2bの全体を外輪端面側へ拡径するテーパ面部2bbとしても良く、この場合にも内外輪1,2が相対移動可能で分離しない構造とできる。
図3は、この発明の他の実施形態を示す。この実施形態の工作機械用アンギュラ玉軸受10Aでは、図1に示す実施形態において図3(B)に拡大断面図で示すように、外輪2の転走面2aにおける最大径部分2acよりも軸受背面側部分2aaを断面円弧状とし、この転走面2aにおける最大径部分2acよりも軸受正面側部分2abを、ボール3の外輪軸方向の相対移動を許す形状としている。この軸受正面側部分2abの正面側端には、図1の実施形態における止め環6に代えて、ボール3の外輪2に対する軸方向の抜け止めを行う環状の抜け止め突部2cが設けられている。この軸受正面側部分2abの形状は、例えば最大径部分2acから同一径で正面側へ延びる円筒面状部分と、この円筒面状部分から次第に小径となる断面円弧状ないし放物線状の曲面部分とされ、その曲面部分が前記抜け止め突部2cとなる。この抜け止め突部2cから外輪端面側に続く外輪内周面部分2bは、外輪端面側へ拡径するテーパ面部とされている。上記軸受正面側部分2abが、ボール3の外輪軸方向の相対移動を許す範囲は、従来の通常のカウンタ突部が設けられる位置よりも軸受正面側の位置であり、例えば、軸受背面側部分2aaに通常の状態で接するボール3が、正面側へボール3の直径の数分の1程度移動できる範囲とされる。その他の構成は図1の実施形態の場合と同様である。
この工作機械用アンギュラ玉軸受10Aも、外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動できる構造とされているので、工作機械の主軸フロント側の支持に用いた場合、工具交換において主軸とハウジングの間に生じる相対変位に応じて、図4のように外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動して前記相対変位を吸収できる。このため、上記相対変位に伴いボール3が外輪2の内周面のカウンタ突部等と接触して、ボール3に圧痕が生じるのを防止でき、圧痕に起因する回転精度の低下を回避できる。また、内外輪1,2間に上記相対移動が生じても、外輪2の転走面2aの軸受正面側部分2abの正面側端に設けられた抜け止め突部2cでボール3の抜け止めが行われるので、軸受単独で取り扱うときに、内外輪1,2が分離するのを防止することができる。
図5は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の工作機械用アンギュラ玉軸受10Bでは、図1に示す実施形態において、図5(B)に拡大断面図で示すように、内輪1の転走面1aにおける最小径部分1acから軸受背面側に続く内輪外周面部分1bは、前記最小径と同径の円筒面部1ba、およびこの円筒面部1baの端から内輪端面側へ縮径するテーパ面部1bbが順に続く形状とされている。さらに、内輪外周面部分1bの軸方向中間部、具体的には前記円筒面部1baの内輪端面側に片寄った位置には止め環溝5が設けられ、この止め環溝5に、ボール3の内輪1に対する軸方向の抜け止めを行う止め環6が取付けられている。止め環溝5の位置は、図1の実施形態で述べた止め環溝5の位置と同様である。外輪2の転走面2aは、図5(A)のように、最大径部分2acの両側が小径となる溝状に形成されている。その他の構成は図1の実施形態の場合と同様である。これにより、この工作機械用アンギュラ玉軸受10Bは、外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動可能であるが、内外輪1,2は分離できない構造とされる。
この工作機械用アンギュラ玉軸受10Bも、外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動できる構造とされているので、工作機械の主軸フロント側の支持に用いた場合、工具交換において主軸とハウジングの間に生じる相対変位に応じて、外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動して前記相対変位を吸収できる。このため、上記相対変位に伴いボール3が外輪2の内周面のカウンタ突部等と接触して、ボール3に圧痕が生じるのを防止でき、圧痕に起因する回転精度の低下を回避できる。また、内外輪1,2間に上記相対移動が生じても、内輪1の止め環溝5に取付けられた止め環6でボール3の抜け止めが行われるので、軸受単独での取り扱い時に、内外輪1,2が分離するのを防止することができる。
なお、上記実施形態では、内輪外周面部分1bを、内輪転走面1aの最小径と同径の円筒面部1ba、およびこの円筒面部1baの端から内輪端面側へ縮径するテーパ面部1bbが順に続く形状としているが、これに限らず、前記内輪外周面部分1bの全体を内輪端面側へ縮径するテーパ面部1bbとしても良く、この場合にも内外輪1,2が相対移動可能で分離しない構造とできる。
図6は、この発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態の工作機械用アンギュラ玉軸受10Cでは、図5に示す実施形態において、図6(B)に拡大断面図で示すように、内輪1の転走面1aにおける最小径部分1acよりも軸受正面側部分1aaを断面円弧状とし、この転走面1aにおける最小径部分1acよりも軸受背面側部分1abを、ボール3の内輪軸方向の相対移動を許す形状としている。この軸受背面側部分1abの背面側端には、図5の実施形態における止め環6に代えて、ボール3の内輪1に対する軸方向の抜け止めを行う環状の抜け止め突部1cが設けられている。この抜け止め突部1cから内輪端面側に続く内輪外周面部分1bは、内輪端面側へ縮径するテーパ面部とされている。転走面1の軸受背面側部分1abの断面形状および抜け止め突部1cの位置は、図3の実施形態につき述べた位置と同様である。その他の構成は図5の実施形態の場合と同様である。
この工作機械用アンギュラ玉軸受10Cも、外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動できる構造とされているので、工作機械の主軸フロント側の支持に用いた場合、工具交換において主軸とハウジングの間に生じる相対変位に応じて、外輪2に対して内輪1が軸受正面側に相対移動して前記相対変位を吸収できる。このため、上記相対変位に伴いボール3が外輪2の内周面のカウンタ突部等と接触して、ボール3に圧痕が生じるのを防止でき、圧痕に起因する回転精度の低下を回避できる。また、内外輪1,2間に上記相対移動が生じても、内輪1の転走面1aの軸受背面側部分1abの背面側端に設けられた抜け止め突部1cでボール3の抜け止めが行われるので、内外輪1,2が分離するのを防止することもできる。
図7は、図1に示す実施形態の工作機械用アンギュラ玉軸受10を用いた工作機械用スピンドル装置の一例を示す。この工作機械用スピンドル装置24では、主軸25のフロント側端部(同図の左側)に工具またはワークのチャックが取付けられる。主軸25のフロント側は背面組合せとした上記工作機械用アンギュラ玉軸受10の2個で支持され、主軸リア側が2個のサポート軸受11で支持されている。このサポート軸受11は、図示の例ではアンギュラ玉軸受を用いているが、円筒ころ軸受を用いても良い。主軸フロント側の両アンギュラ玉軸受10,10の間には、軸受潤滑用間座12が介在している。
前記両アンギュラ玉軸受10の内輪1は主軸25の外径面に嵌合し、外輪2はハウジング26の内径面に嵌合している。主軸リア側を支持するサポート軸受11の内輪13も主軸25の外径面に嵌合し、外輪14もハウジング26の内径面に嵌合している。ハウジング26内における軸方向の中間位置には、主軸25を駆動するモータ30が配置され、そのモータロータ31が主軸25に固定され、モータステータ32がハウジング26に固定されている。
両アンギュラ玉軸受10における主軸軸端側に位置する軸受10の内外輪1,2、および両サポート軸受11における主軸軸端側に位置する軸受11の内外輪13,14は、それぞれ内輪押さえ27および外輪押さえ28によりハウジング26内に固定されている。ハウジング26は、内周ハウジング26A、および外周ハウジング26Bからなる二重構造とされている。
主軸フロント側には、内輪押さえ27に押し当ててアンギュラ玉軸受10を固定する軸受固定ナット33が螺着されている。内周ハウジング26Aには前記軸受潤滑用間座12の給油路に連通する給油路34A,34Bと、軸受潤滑用間座12の潤滑油排出経路に連通する排油回収路35が設けられている。スピンドル装置の外部から、前記給油路34A,34Bを経て供給される潤滑油は、軸受潤滑用間座12のノズルから各アンギュラ玉軸受10の内輪転走面1aに向けて吐出されることで、これらアンギュラ玉軸受10の潤滑が行われる。軸受潤滑用間座12のノズルから吐出された潤滑油のうち、内輪転走面1aに供給されなかった潤滑油は、軸受潤滑用間座12の潤滑排出経路から前記排油回収路35を経て、スピンドル装置の外部の図示しない油回収タンクに回収される。
この構成のスピンドル装置24によると、主軸フロント側での工具交換時に、主軸25とハウジング26の相対変位が生じても、その変位を許容するようにアンギュラ玉軸受10において、外輪2に対して内輪1が相対移動できるので、アンギュラ玉軸受10のボール3に圧痕が生じず、圧痕に起因して回転精度が低下するのを防止できる。
(A)はこの発明の一実施形態にかかる工作機械用アンギュラ玉軸受の一部の断面図、(B)は(A)の部分拡大断面図である。 同アンギュラ玉軸受における内外輪の相対移動の説明図である。 (A)はこの発明の他の実施形態にかかる工作機械用アンギュラ玉軸受の一部の断面図、(B)は(A)の部分拡大断面図である。 同アンギュラ玉軸受における内外輪の相対移動の説明図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかる工作機械用アンギュラ玉軸受の一部の断面図、(B)は(A)の部分拡大断面図である。 (A)はこの発明のさらに他の実施形態にかかる工作機械用アンギュラ玉軸受の一部の断面図、(B)は(A)の部分拡大断面図である。 図1の実施形態のアンギュラ玉軸受を用いたスピンドル装置の断面図である。 従来のアンギュラ玉軸受の一部の断面図である。 同軸受の部分拡大断面図である。 同軸受の内外輪の相対移動の説明図である。
符号の説明
1…内輪
2…外輪
1a,2a…転走面
1aa…軸受正面側部分
1ab…軸受背面側部分
1ac…内輪転走面の最小径部分
1b…内輪外周面部分
1ba…内輪外周面部分の円筒面部
1bb…内輪外周面部分のテーパ面部
1c…抜け止め突部
2aa…軸受背面側部分
2ab…軸受正面側部分
2ac…外輪転走面の最大径部分
2b…外輪内周面部分
2ba…外輪内周面部分の円筒面部
2bb…外輪内周面部分のテーパ面部
2c…抜け止め突部
3…ボール
4…保持器
5…止め環溝
6…止め環
10,10A〜10C…工作機械用アンギュラ玉軸受

Claims (4)

  1. 内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記内輪の転走面を最小径部分の両側が大径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記外輪の転走面における最大径部分から、軸受正面側に続く外輪内周面部分を、前記最大径と同径の円筒面部、およびこの円筒面部の端から外輪端面側へ拡径するテーパ面部が順に続く形状とし、または前記外輪内周面部分の全体を外輪端面側へ拡径するテーパ面部とし、前記外輪内周面部分に止め環溝を設け、この止め環溝に、前記ボールの外輪に対する軸方向の抜け止めを行う止め環を取付けたことを特徴とする工作機械用アンギュラ玉軸受。
  2. 内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記内輪の転走面を最小径部分の両側が大径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記外輪の転走面における最大径部分よりも背面側部分を断面円弧状とし、前記転走面における最大径部分よりも軸受正面側部分を、ボールの外輪軸方向の相対移動を許す形状とし、この転走面の軸受正面側部分の正面側端に、前記ボールの外輪に対する軸方向の抜け止めを行う環状の抜け止め突部を設けたことを特徴とする工作機械用アンギュラ玉軸受。
  3. 内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記外輪の転走面を最大径部分の両側が小径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記内輪の転走面における最小径部分から、軸受背面側に続く内輪外周面部分を、前記最小径と同径の円筒面部、およびこの円筒面部の端から内輪端面側へ縮径するテーパ面部が順に続く形状とし、または前記内輪外周面部分の全体を内輪端面側へ縮径するテーパ面部とし、前記内輪外周面部分に止め環溝を設け、この止め環溝に、前記ボールの内輪に対する軸方向の抜け止めを行う止め環を取付けたことを特徴とする工作機械用アンギュラ玉軸受。
  4. 内輪と外輪の転走面間に、保持器に保持された複数のボールが介在し、前記外輪の転走面を最大径部分の両側が小径となる溝状に形成したアンギュラ玉軸受において、前記内輪の転走面における最小径部分よりも軸受正面側部分を断面円弧状とし、前記転走面における最小径部分よりも軸受背面側部分を、ボールの内輪軸方向の相対移動を許す形状とし、この転走面の軸受背面側部分の背面側端に、前記ボールの内輪に対する軸方向の抜け止めを行う環状の抜け止め突部を設けたことを特徴とする工作機械用アンギュラ玉軸受。
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