JP2013011187A - 一軸偏心ねじポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この一軸偏心ねじポンプ1は、モータ2の角速度、角加速度をそれぞれ測定する角速度センサ3、角加速度センサ4と、コントローラ5とを備え、コントローラ5は、取得した角速度情報および角加速度情報に基づいて、当該一軸偏心ねじポンプ1を起動した場合に、ロータ42とステータ41とのずれが生じない制限角加速度以内にモータ2の角加速度を抑えつつ定常運転に移行させる。
【選択図】図1
Description
ここで、本発明に係る一軸偏心ねじポンプにおいて、前記第一制限角加速度が、200πrad/s2であることは好ましい。
図1に示すように、この一軸偏心ねじポンプ1は、ねじポンプ部40を有する。そして、このねじポンプ部40の吸込み側14にケーシング30が設けられている。ケーシング30は、自身側面(この例では回転軸線L2よりも上部)に吸込口35を有する。ねじポンプ部40のハウジング46とケーシング30の吐出側14(ねじポンプ部40の吸込み側でもある)とは、へルールクランプ43によって着脱可能に連結されている。また、ハウジング46の吐出側46tには吐出部50が締めねじ50aによって装着されている。
上記ねじポンプ部40は、円筒状のハウジング46内に、雄ねじ状のロータ42と、雌ねじ状の内面をもつステータ41とを備えている。ロータ42は、先端側の螺旋部42aと、直線状の基端部42bとから構成されている。基端部42bは、ユニバーサルジョイントを用いることなく、水平に配置された駆動軸8の先端に直接連結している。そして、螺旋部42aは、自身の回転軸線L2に対して偏心した長円形断面を有しており、この螺旋部42aが、雌ねじ状の内面を形成したステータ41に内挿されている。そして、このステータ41の回転軸線L1に対して、上記ロータ42の回転軸線L2は、所定の偏心量Eだけ偏心して配置されている。
この例では、ステータ41は、ステータ内筒41aと、このステータ内筒41aを軸方向の両側から挟み込むように形成された段付き形状の二つのステータ外筒41b,41cとを有して構成されている。また、ステータ内筒41aは、内側に焼き嵌めされたエラストマ製の内周部を有し、上記雌ねじ状の内面がこの内周部によって形成されている。ステータ外筒41b,41cとステータ内筒41aとは、押しねじ41d,41dによって固定されることで全体として一体で回転するようになっている。そして、ケーシング30とハウジング46とには、相互が対向する側の内面に、凹の段部がそれぞれ形成されている。さらに、ステータ41の外周面には、各ステータ外筒41b,41cによって凸の段部が形成されており、各ステータ外筒41b,41cに、その凸の段部の両端部に自己潤滑軸受47、48が当接させつつ外嵌され、ケーシング30とハウジング46とをへルールクランプ43によって組み付けることでケーシング30とハウジング46相互の内面に形成された凹の段部の内側面が自己潤滑軸受47、48の軸方向への移動を拘束しつつ、ステータ41を回転自在に支持するように構成されている。
このような構成の一軸偏心ねじポンプ1は、上記モータ2の回転力によって駆動軸8が一体で回転すると、この駆動軸8に直接接続されたロータ42が回転する。そして、ねじポンプ部10は、ロータ42がその回転軸線L2を中心として回転し、ロータ12の螺旋部12aの動きに伴ってステータ41もその回転軸線L1を中心としてロータ42の回転と同期してロータ42の二分の一の回転数で従動回転(図6および図7参照)することにより、圧送流体を吸込口12から吐出口16に向けて圧送するようになっている。
つまり、例えば図3に示すように、この設定値が起動段階(フラグ有り)のときに大きすぎれば(この例では、起動時の角加速度が、666πrad/s2であり、最大トルクが定格トルクの180%に達している。)、ロータ42の回転にステータ41が追従回転できず、ロータ42とステータ41との本来の正確な位相関係が保てず、図8,図9に示す非追従状態(これらの図において、ロータ42とステータ41とのシールラインが崩れているため、図面上の線が相互に交差した状態)になる。このとき、エラストマーからなるステータ41が大きく弾性変形して、ロータ42とステータ41とのシールラインが崩れて圧送不能となる。
この一軸偏心ねじポンプ1によれば、上述のように、モータ2の角速度を測定する角速度センサ3と、モータ2の角加速度を測定する角加速度センサ4と、角速度センサ3から取得した角速度情報および角加速度センサ4から取得した角加速度情報に基づいて(図2でのステップS1,S2を含むループ)、モータの起動時の立ち上がり加速を制御するコントローラ5とを備え、コントローラ5は、当該一軸偏心ねじポンプ1を起動した場合(ステップS3)には、ロータ42とステータ41とのずれが生じない制限角加速度以内にモータ2の角加速度を抑えるとともに(ステップS4およびこれに続くステップS5,S6を含むループ)、起動時のフラグが無く(モータ2が所定の角速度を超えた)とき(ステップS3での「No」)には定常運転に移行させるので、ステータ41をロータ42の回転に確実に追従させることができる。
なお、本発明に係る一軸偏心ねじポンプは、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
2 モータ
3 角速度センサ(角速度測定手段)
4 角加速度センサ(角加速度測定手段)
5 コントローラ(制御手段)
8 駆動軸
10 ブラケット部
14 吸込み側
20 軸受部
30 ケーシング
35 吸込口 40 ねじポンプ部
41 ステータ
42 ロータ
E 偏心の所定距離
L1 ステータの回転軸線
L2 ロータの回転軸線
Claims (2)
- 雌ねじ状の内面を有する回転可能に支承されたステータと、該ステータに雄ねじ状の螺旋部が内挿されるとともに直線状の基端部がモータの駆動軸に直結されたロータとを備え、前記ロータの回転軸線が前記ステータの回転軸線に対して所定距離だけ偏心して配置されるとともに、前記ロータの回転力で前記ステータを前記ロータの二分の一の回転数で追従回転させるように構成された一軸偏心ねじポンプであって、
前記モータの角速度を測定する角速度測定手段と、前記モータの角加速度を測定する角加速度測定手段と、前記角速度測定手段から取得した角速度情報および前記角加速度測定手段から取得した角加速度情報に基づいて、前記モータの起動時の立ち上がり加速を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、当該一軸偏心ねじポンプを起動した場合に、前記ロータと前記ステータとのずれが生じない制限角加速度以内に前記モータの角加速度を抑えつつ定常運転に移行させることを特徴とする一軸偏心ねじポンプ。 - 前記制限角加速度が、200πrad/s2であることを特徴とする請求項1に記載の一軸偏心ねじポンプ。
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