JP2013010346A - 基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】断面角形状の長尺状の芯材2に繊維強化樹脂製のプリプレグ3を複数層巻きつけて内筒体4を形成する内筒体形成工程と、前記内筒体4の側面に、該内筒体4の軸方向に沿って、繊維強化樹脂製のプリプレグ3からなる補強層5を積層して予備成形体6を形成する積層工程と、前記予備成形体6の外層にラッピングテープ7を巻きつけるラッピング工程と、前記ラッピングされた予備成形体6を加熱する加熱硬化工程と、により、基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーを製造する。
【選択図】図7
Description
つまり、サポートバーに高い曲げ剛性を付与しようとすると、サポートバーを構成する部材の縦弾性係数を上げるか、断面二次モーメントを上げる必要がある。
図10に示すような通常の角パイプ200をシートラッピング製法により成形しようとする場合、角型の中芯の周りにプリプレグを巻回後、プリプレグ外周にラッピングテープを捲きつけると、ラッピングテープからの張力が芯材の四方の角部のプリプレグに集中的に作用することになる。当該張力がプリプレグの角部に集中した状態で加熱炉内での繊維強化樹脂の熱溶融が進行すると、角パイプの外周表面の繊維強化樹脂が、角部から径方向に押圧される状態で加熱溶融され、その後の硬化により、角パイプ表面に樹脂枯れ現象が生じることとなる。加熱硬化工程では、さらにラッピングテープの熱収縮による収縮力もプリプレグの角部に集中して作用することになるため、加熱硬化工程時におけるプリプレグの角部への圧力がより集中することになる。その結果、成形された角パイプ表面に皺201がよってしまい、外観形状が悪化することが考えられる。
図10に示すように、角部に面取り加工が施されていない断面角形状の芯材では、張力を掛けつつプリプレグを巻きつける際、芯材の角部でプリプレグが引っ張られることにより、成形後のサポートバーの角部202での肉厚が、側面203での肉厚に比較して薄肉化してしまうことになる。その結果、成形されたサポートバーの高い曲げ剛性が確保できないことが考えられる。
まず始めに、本発明の基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーの製造方法により製造される繊維強化樹脂製のサポートバー1の構造について図1に基づいて説明する。
図3、図4(a)に示すように、芯材にプリプレグ3を巻きつけて内筒体4を形成する内筒体形成工程では、芯材としてのマンドレル2にシート状の繊維強化樹脂製のプリプレグ3を巻きつけて複数層のプリプレグ3からなる内筒体4を形成する。
図2(a)、(b)に示すように、マンドレル2は、テーパ部23と、テーパ部23に連設されたストレート部24とから構成されている。テーパ部23は、断面略正方形状の長尺状であって、先端に行くに従い断面積が縮小するテーパ状に形成されている。また、ストレート部24は、テーパ部23の大径側に連接して、長手方向の外径が変化しない断面略正方形状に形成されている。
補強層5は、前記プリプレグシートを複数層積層したシート状のプリプレグ層を、長尺板状に切り出すことによって形成される。前記内筒体4を4層のプリプレグ3により形成した本実施形態では、補強層5も同様に、プリプレグシートを4層積層したシート状のプリプレグ層から切り出し形成している。切り出された補強層5は、図5に示すように、プリプレグ3の積層方向を長辺とした断面長方形状の長尺板状に形成されている。また、補強層5は、長手方向に長辺の長さが短くなる補強層テーパ部53と、当該補強層テーパ部53の大径側端部に連設されて、長手方向の長辺の長さが変化しない補強層ストレート部54として形成されている。つまり、補強層テーパ部53では、長辺側側面51は、その先端に向かうに従い、長手方向に直交する方向の長さが短くなるように形成されている。
本実施形態で成形された繊維強化樹脂製サポートバー1は、先端に向かうに従い外径が小さくなるテーパ筒部15と、長手方向の外径が変化しないストレート筒部16とが連設して構成されている。ガラス基板等を収納する基板収納カセット内にサポートバー1を配設する場合、ストレート筒部16が基板収納カセット奥に位置するようにして、当該ストレート筒部16を基板収納カセット奥に形成されたサポートバー支持部に挿入する。このようにして、繊維強化樹脂製サポートバー1を基板収納カセットに安定して取着することができる。
プリプレグ3を巻きつけた内筒体4に補強層5を積層して予備成形体6を形成することで、ラッピングテープ7からの張力が内筒体4の角部のみならず補強層5の角部にも分散して作用する。補強層5の積層に基づくこのような作用により、補強層5がない場合に比較して内筒体4の角部に掛かる張力を軽減することができる。加熱硬化工程では、分散して作用する張力と、ラッピングテープ7からの熱収縮力とに、繊維強化樹脂の加熱溶融が加わり、予備成形体6の外周面形状が徐々に断面円形状に近づいていく。それに伴い、ラッピングテープ7の張力及び熱収縮力は益々予備成形体6外周面全体に亘って分散していく。最終的には予備成形体6外周面全体に均等に圧力が分散し、予備成形体6は円筒状に成形される。
(1)本実施形態で製造された繊維強化樹脂製サポートバーは、内筒体4に補強層5を積層する構成を採用することにより、曲げ剛性に優れた角パイプ型のサポートバーでありながら、シートラッピング製法での製造が可能である。シートラッピング製法による製造により、金型を予備加熱したり、加熱成形後に金型を冷却したりといった作業が不要となるため、作業工程を単純化することができて、より早くサポートバーを製造することができる。また、高価な金型をいくつも用意する必要がないため、より安価に製造することができる。このように、金型を必要としない分、成形サイクルを短縮することが可能であり、また、設備費を軽減することもできるため、金型を用いた成形の問題は解消する。
・ マンドレル2の面取り部22は、断面正方形状の四方の角部を、マンドレル2の各側面21とそれぞれ45゜をなす平面状に面取りした形状としたが、その形状については特に限定されない。例えば、図8(a)、(b)に示すように、面取り部22内に角部が存在するように形成したり、面取り部22を球面状に形成したりしてもよい。或いは、面取り部22を形成しない構成としてもよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術思想について記載する。
[実施例]
本発明の基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーの製造方法により製造されたサポートバーについて、従来の丸パイプ型サポートバーと比較して、同等の撓み量を実現するためのプリプレグ3の積層条件について検討した。
[比較例]
断面真円形状の長尺状のマンドレルにプリプレグをストレート方向に18層巻回し、シートラッピング製法にて丸パイプ型のサポートバーを成形した。マンドレルの形状は、表1に示すように、ストレート部の直径が30mm、テーパ部の小径部側の直径が23mmのものを使用した。ストレート部の長手方向の長さ及びテーパ部の長手方向の長さは、実施例のマンドレル2と同一寸法である。巻回したプリプレグ18層のうち内層側と外層側では、その引張弾性率が異なるプリプレグを使用した。内層側プリプレグとしては、引張弾性率7kgf/mm2のガラス繊維を用いたプリプレグを2層巻回するとともに、外層プリプレグとしては、引張弾性率40kgf/mm2及び30kgf/mm2の炭素繊維を用いたプリプレグを16層巻回した。プリプレグの厚みは0.25mm、樹脂含有率33%であることは実施例1のプリプレグ3と同一である。
実施例のサポートバー、比較例のサポートバーともにストレート部端部より長さ250mmのジグを挿入し、片持ちはりの状態で先端に荷重0.9kgを掛けた。その状態での先端部での撓み量を測定した。その結果を表3に示す。
Claims (5)
- 基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーの製造方法であって、
断面角形状の長尺状の芯材に繊維強化樹脂製のプリプレグを複数層巻きつけて内筒体を形成する内筒体形成工程と、
前記内筒体の側面に、該内筒体の軸方向に沿って、繊維強化樹脂製のプリプレグからなる補強層を積層して予備成形体を形成する積層工程と、
前記予備成形体の外層にラッピングテープを巻きつけるラッピング工程と、
前記ラッピングされた予備成形体を加熱する加熱硬化工程と、
を備えた基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーの製造方法。 - 前記内筒体形成工程は、断面角形状の長尺状の芯材の各角部に面取り加工を施し、該芯材に前記プリプレグを巻きつけて内筒体を形成する請求項1に記載の基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーの製造方法。
- 前記積層工程は、繊維強化樹脂製のプリプレグを複数層積層して長尺板状の補強層を形成し、該補強層を前記内筒体の側面に積層する請求項1又は請求項2に記載の基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーの製造方法。
- 前記内筒体形成工程は、前記芯材を軸方向の外径が小径化するテーパ状に形成し、該芯材に前記プリプレグを巻きつけて内筒体を形成する請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーの製造方法。
- 前記内筒体形成工程は、前記芯材に、軸方向の外径が小径化するテーパ部を形成するとともに前記テーパ部の大径側端部に軸方向の外径が変化しないストレート部を形成し、該芯材に前記プリプレグを巻きつけて内筒体を形成する請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板収納カセット用繊維強化樹脂製サポートバーの製造方法。
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