JP2013009687A - ルアー - Google Patents
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Abstract
【解決手段】頭部側から尾部側にかけて複数に分割された分割体10a〜10dによりルアー本体10を構成し、複数の分割体10a〜10dを可撓性のある芯材20で連結してなるルアー1であって、芯材20は、頭部側が丸棒状に形成され、尾部側が尾部側の端部に向けてルアー本体の左右方向にテーパ状に漸次薄肉となる板状に形成されており、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きく、かつ、ルアー本体の上下方向に曲がる可撓性に比べて、ルアー本体の左右方向に曲がる可撓性が大きい構成とした。
【選択図】図4
Description
このようなルアーでは、連結部材を介して頭部と尾部とが別体として個々に動くので、水流やリトリーブ等による水の抵抗によって、魚に似せた動きを演出することができ、対象魚を誘う集魚効果を得ることができる。
このようなルアーでは、ルアー本体が複数個に分割されているので、その分、折れ曲がり箇所が多くなり、魚に似せた動きに近づけることができる。
ここで、頭部側とは、ルアーの推進方向に対して前部となる側をいい、また、尾部側とは、頭部側と反対側となる、ルアーの推進方向に対して後部となる側をいう。
ここで、一の方向とは、例えば、ルアー本体に釣糸の張力が掛かっていない状態においてルアー本体の体高方向(一般的な魚において体高方向をいうときと同義)となる上下方向をいい、また、一の方向と直角となる方向とは、ルアー本体の体高方向と直角となる方向であってルアー本体の体側面に直交する左右方向をいう。
また、水流やリトリーブ等による水の抵抗を受けてルアー本体が折れ曲がるときに、ルアー本体の体高方向となる上下方向に比べてルアー本体の左右方向の折れ曲がり量が大きくなる。
また、前記芯材は、前記ルアー本体の左右方向から見た側面視で、前記頭部側から前記尾部側へ向かうにしたがって前記ルアー本体の上下方向に漸次窄まるようにテーパ状に形成されていることを特徴とする。
また、ルアー本体を構成する複数の分割体が、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きい芯材で連結されているので、ルアーの動きは、各連結部分で一定に折れ曲がるような本来の魚にはあり得ない不自然な動きとならず、しかも、ルアーの動きを静止させた場合に、連結部分で折れ曲がったままの不自然な形態となり難い。したがって、本発明のルアーによれば、魚の動きに似せたリアルな動きが得られる。
図1各図に示すように、ルアー1は、外形を魚に似せて形成されたルアー本体10(図1(a)参照、以下同じ)とルアー本体10に挿通された芯材20とを備えて構成されている。ルアー本体10は、頭部側から尾部側にかけて複数に分割(本参考例では4個に分割)された分割体10a、10b、10c、10dからなる。各分割体10a〜10dは、頭部側から尾部側にかけて所定の間隔を置いて芯材20により連結されており、各分割体10a〜10d間には、図1(b)に示すように芯材20の連結部分Rが露出するように設けられている。
各分割体10a〜10dは、例えば合成樹脂からなり、芯材20と一体に成形される。各分割体10a〜10dに用いる合成樹脂としては、例えば、ABS樹脂やポリカーボネート等の硬質合成樹脂や塩化ビニル等の軟質合成樹脂等を用いることができる。また、各分割体10a〜10dは、合成樹脂に代えて金属や木材で形成してもよい。
なお、各分割体10a〜10dは、左右一対の半割部材として形成してもよく、それぞれの対向面を接着剤や係合手段を用いて接合することで、芯材20を半割部材間に挟持するように構成してもよい。
なお、分割体10aには、釣糸を係止するための図示しないアイ(止め輪)や図示しないリップを形成することができる。アイは、分割体10aを半割部材で構成した場合、半割部材の対向面に凹状の係合部等を形成して、この部分に挟持されるように配置することができる。また、分割体10aに形成したリップにアイを設けてもよい。
なお、分割体10aに図示しないリップを設けことで、水中におけるルアー1の姿勢を安定させることができ、魚の動きに似せたリアルな動きが得られて効果的である。
なお、分割体10a〜10dの少なくとも一つに、釣針を取り付けるためのアイを設けることもできる。
ここで、頭部側の分割体10aに対する分割体10bの折れ曲がり量(撓む度合いを示す目安であり、例えば、所定の外力を受けたときに分割体10aに対して分割体10bが変位する量(変位する角度等))をT1、分割体10bに対する分割体10cの折れ曲がり量をT2、分割体10cに対する分割体10dの折れ曲がり量をT3としたときに、これらの間に、T1<T2<T3の関係が成り立つように構成されている。
なお、各分割体10a〜10d内における各分割体10a〜10dと芯材20との接合部分において、例えば分割体10a〜10dと芯材20との一方あるいは両方に凹部や凸部を設けて、これらの間が相互に係合される係合構造となるように構成してもよい。このような係合構造とすることによって、各分割体10a〜10bと芯材20との固着強度を高めることができる。
また、本参考例のルアー1は、頭部側に比べて尾部側の可撓性が大きいので、分割体10a〜10dからなるルアー本体10を芯材20で連結したシンプルな構成であるにもかかわらず、魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
特に、芯材20が形状記憶合金で形成されている場合には、ルアーキャスト時に岩や固定構造物等に当たった衝撃によってルアー1が折れ曲がっても、頭部側から尾部側にかけて平面視で直線状となる形状に好適に回復させることができ、魚の動きにより似せたリアルな動きを演出することのできるルアー1が得られる。
次に、第2参考例のルアーについて図3各図を参照して説明する。本参考例では、図3各図に示すように、芯材20Aが、太さの異なる円柱形状とされている点が異なっている。なお、以下に説明する参考例や各実施形態では、ルアー本体10は第1参考例のものと同様のものを用いることができるので、詳細な説明は省略する。
なお、図3(a)中に破線で示すように、小径部22bの尾部側をさらに小径の段付き円柱状に形成して、これを細径部22cとしてもよい。このような細径部22cを設けることによって、細径部22cで折れ曲がり量をさらに大きくすることができ、尾部側(尾部側の最後端の分割体10d)をよりリアルに動かすことができる。これによって、さらに魚の動きに似せたリアルな動きが得られる。
次に、第1実施形態のルアーについて図4各図を参照して説明する。本実施形態が前記第1、第2参考例と異なるところは、頭部側が丸棒状に形成され、尾部側が板状に漸次薄肉になるように形成された芯材20Bを用いている点にある。
図4(a)(b)に示すように、芯材20Bは、軸方向の中央部分から尾部側に向けて左右両側面が面状に削られており、これによって尾部側が板状に漸次薄肉になるように形成されている。これによって、芯材20Bは、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量が大きくなるように構成されている。
このような芯材20Bは、板面に直交する方向がルアー本体10(図1参照、以下同じ)の左右方向となるように、ルアー本体10に一体成形される。これによって、ルアー本体10の体高方向となる上下方向の折れ曲がり量に比べてルアー本体10の体側面に直交する左右方向の折れ曲がり量が大きくなるようにすることができる。
次に、第2実施形態のルアーについて図5各図を参照して説明する。本実施形態では、芯材20Cに切込部23a〜23dを設けて、頭部側に比べて尾部側の折れ曲がり量が大きくなるようにした点が異なっている。
また、切込部23a〜23d間の軸方向の形成間隔は、頭部側から尾部側に向かうにしたがって順次狭くなるようにしてある。なお、各切込部23a〜23dは、図示しない各分割体の間に露出する状態に配置される。
次に、第3実施形態のルアーについて図6各図を参照して説明する。本実施形態が前記第1,第2実施形態と異なるところは、芯材20Dの全体が板状(薄板状)に形成されている点にある。
芯材20Dは、図6(b)に示すように、側面視で矩形状(横長の長方形状、帯状)とされているとともに、図6(a)に示すように、平面視で、頭部側から尾部側に向けて肉厚(板厚)が漸次薄くなるようにテーパ状に形成されており、尾部側の肉厚t2が頭部側の肉厚t1よりも薄くなっている。
次に、第4実施形態のルアーについて図7各図を参照して説明する。本実施形態は、前記第3実施形態の変形例であり、芯材20Eが側面視においても、頭部側から尾部側へ向かうにしたがって上下方向に漸次窄まるようにテーパ状に形成されている点が異なっている。
芯材20Eは、図7(a)に示すように、平面視で、頭部側から尾部側に向かうにしたがって肉厚(板厚)が漸次薄くなるようにテーパ状に形成され、図7(b)に示すように、側面視においても、頭部側から尾部側に向かうにしたがって上下方向に漸次窄まるようにテーパ状に形成されている。
なお、芯材20Eは、側面視においてもテーパ状に形成されているので、前記第3実施形態の芯材20Dを用いたルアー1に比べて、体高方向となる上下方向の折れ曲がり量が若干大きくなり、尾部側に対して左右方向から上下方向に捩れる方向の動きを加えることができる。これによって、より魚の動きに似せたリアルな動きを得ることができる。
次に、第5実施形態のルアーについて図8各図を参照して説明する。本実施形態が前記第1〜第4実施形態と異なるところは、芯材20Fが複合構造とされている点にある。
芯材20Fは、図8各図に示すように、少なくとも頭部側の構造が、芯材20Fの軸方向に沿って異なる材料からなる部材を層状に重ね合わせてなる複合構造とされている。
なお、基材24と被覆材25とは、接着剤やその他の固着手段によって固着することが可能である。
これによって、コストの低減を図ることができるとともに、所望の動きを有するルアー1を比較的簡単に構成することができる。
次に、第6実施形態のルアーについて図9各図を参照して説明する。本実施形態は、前記第5実施形態の変形例であり、板状(上下方向に幅狭の板材)とされた基材26と、この基材26の頭部側の左右側面に被覆された被覆材27とから芯材20Gが構成されている。
基材26と被覆材27とは、異なる材料からなり、前記第5実施形態と同様に、例えば、基材26をステンレスとしたときには、被覆材27の材料として形状記憶合金等を用いることができる。
これによって、コストの低減を図ることができるとともに、所望の動きを有するルアー1を比較的簡単に構成することができる。
なお、芯材20a、20b、20c、20dの少なくとも一つを異なる材料で形成して、可撓性を適宜調整するようにしてもよい。
さらに、芯材20(20A等)は、ルアー本体10の体高方向や体側面方向等に複数並設してもよい。
また、芯材20(20A等)は、頭部側に複数本配置して、尾部側に単数本配置してもよいし、その逆に、尾部側に複数本配置して、頭部側に単数本配置してもよい。
また、各分割体10a〜10d(変形例では分割体10a〜10e)の形状は、図に示したものに限られることはなく、種々の形状を採用し得る。
10 ルアー本体
10a〜10d(10e) 分割体
20、20A〜20G 芯材
20a〜20d 芯材
R 連結部分
t1、t2 肉厚
Claims (6)
- 頭部側から尾部側にかけて複数に分割された分割体によりルアー本体を構成し、
前記複数の分割体を可撓性のある芯材で連結してなるルアーであって、
前記芯材は、前記頭部側が丸棒状に形成され、前記尾部側が前記尾部側の端部に向けて前記ルアー本体の左右方向にテーパ状に漸次薄肉となる板状に形成されており、
前記頭部側に比べて前記尾部側の可撓性が大きく、かつ、前記ルアー本体の上下方向に曲がる可撓性に比べて、前記ルアー本体の左右方向に曲がる可撓性が大きいことを特徴とするルアー。 - 頭部側から尾部側にかけて複数に分割された分割体によりルアー本体を構成し、
前記複数の分割体を可撓性のある芯材で連結してなるルアーであって、
前記芯材は、全体が同径の丸棒状とされており、前記分割体の間に露出することとなる部分に切込部が設けられており、
前記切込部は、前記芯材の左右両側から径方向に切り込まれて形成され、前記頭部側から前記尾部側に向かうにしたがって切り込み深さが深くなるように形成されており、
前記頭部側に比べて前記尾部側の可撓性が大きく、かつ、前記ルアー本体の上下方向に曲がる可撓性に比べて、前記ルアー本体の左右方向に曲がる可撓性が大きいことを特徴とするルアー。 - 頭部側から尾部側にかけて複数に分割された分割体によりルアー本体を構成し、
前記複数の分割体を可撓性のある芯材で連結してなるルアーであって、
前記芯材は、
前記ルアー本体の左右方向を厚さ方向とする板状であり、
前記ルアー本体の左右方向から見た側面視で矩形状とされているとともに、前記ルアー本体の上方向から見た平面視で前記頭部側から前記尾部側に向けて肉厚が漸次薄くなるようにテーパ状に形成されて前記尾部側の肉厚が前記頭部側の肉厚よりも薄くなっており、
前記頭部側に比べて前記尾部側の可撓性が大きく、かつ、前記ルアー本体の上下方向に曲がる可撓性に比べて、前記ルアー本体の左右方向に曲がる可撓性が大きいことを特徴とするルアー。 - 前記芯材は、前記ルアー本体の左右方向から見た側面視で、前記頭部側から前記尾部側へ向かうにしたがって前記ルアー本体の上下方向に漸次窄まるようにテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載のルアー。
- 頭部側から尾部側にかけて複数に分割された分割体によりルアー本体を構成し、
前記複数の分割体を可撓性のある芯材で連結してなるルアーであって、
前記芯材は、前記頭部側において、前記芯材の軸方向に沿って異なる材料からなる部材を層状に重ね合わせてなる複合構造とされており、
前記頭部側に比べて前記尾部側の可撓性が大きいことを特徴とするルアー。 - 頭部側から尾部側にかけて複数に分割された分割体によりルアー本体を構成し、
前記複数の分割体を可撓性のある芯材で連結してなるルアーであって、
前記芯材は、前記頭部側において、前記ルアー本体の左右方向に層状に重ね合わされてなる複合構造とされており、
前記頭部側に比べて前記尾部側の可撓性が大きいことを特徴とするルアー。
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