JP2013009625A - 乾燥タケノコの粉末とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】背丈が40cmを超えて成長したタケノコは繊維が硬く人が食するに適さない。その40cmを越えて成長したタケノコを乾燥して粉末にして食用に出来るようにした乾燥タケノコの粉末とその製造方法を提供する。
【解決手段】タケノコAを乾燥し易くするため、維管束を横に断ち切るように5cm幅以下に切断、或いは維管束の長さが5cm以下になるよう粉砕、又は維管束を磨り潰した後、乾燥機にて乾燥させ、含水率15%以下にし、その後、粉砕して乾燥タケノコの粉末を得る。
【選択図】図3
【解決手段】タケノコAを乾燥し易くするため、維管束を横に断ち切るように5cm幅以下に切断、或いは維管束の長さが5cm以下になるよう粉砕、又は維管束を磨り潰した後、乾燥機にて乾燥させ、含水率15%以下にし、その後、粉砕して乾燥タケノコの粉末を得る。
【選択図】図3
Description
本発明は、現状、食用として利用されていない、背丈が地下茎から40cmを越えて成長したタケノコを乾燥して粉末にすることで、人が食する食材として有効利用ができるとともに、保存ができるようにすることを目的とする。
タケノコをミキサーでクリーム状にする特開2004−283148号公報(特許文献1)におろし竹の子がある。これは乾燥した食材ではないため保存に課題がある。
タケノコを料理素材として適したサイズにカットして乾燥して保存し、利用するとき水で戻して料理に使う方法の特開平7−23706号公報(特許文献2)がある。これは乾燥した粉末の食材ではない。
特開2008−30172号公報(特許文献3)には筍食材と食品とその製造方法がある。これは、茹でた筍に水を加えて乳化状態にした後、水分を除去して粘性を備えた食材や粉末にするもので、成長して繊維が硬くなり食用に適さないタケノコを食用にする為の技術としては合理的でない。
そのほかタケノコでなく成長した竹を生のまま粉砕して粉末状にして飼料にする方法、特開2000−224960号公報(特許文献4)が従来技術として知られている。しかし、これは竹でありタケノコではない。また、成長した竹をそのまま粉砕しているため、繊維が固くて人が食するには適さない問題を抱えている。
背丈が地下茎から40cmを越えて成長したタケノコは維管束が硬くなり人が食することが出来ない。一方、この成長したタケノコは人が食されず放置され、竹の繁茂を招き森林崩壊の一因になっている現状がある。本発明が解決しようとする課題は、この成長したタケノコを人が食することが出来るように乾燥させ、粉末にすることにより安価な乾燥タケノコの粉末を作ることである。
特許文献1の[おろし竹の子]はタケノコをクリーム状にして利用することで、乾燥した粉末ではない。
特許文献2の[乾燥タケノコの製造方法の製造]も粉末でないため穀物粉や他の食材と混ぜ合わせて幅広い食材として使うことができない。
特許文献3の[筍食材と食品とその製造方法]は40cmを越えて成長したタケノコを有効利用するための発明でない為、茹でたタケノコに水を加えて乳化状態にした後、水分を除去すると、あることから製造コストに課題がある。
特許文献4の[竹を粉末にして得る飼料又は食品]は竹でありタケノコではない。また、竹をそのまま粉砕するため繊維が硬く人がおいしく食することが出来ないという課題があった。
上記の課題を解決するために、本発明は、背丈が地下茎から40cmを越えて成長したタケノコでも、図3のA−1のように、維管束を断ち切るように5cm幅以下に切断、或いは図5にように、維管束の長さが5cm以下の粉砕物になるよう粉砕することで維管束の中の水分を抜きやすくして、乾燥機で低温乾燥させ、含水率15%以下にした状態で粉砕して粉末にするものである。或いは、図6のよう維管束を縦に断ち切るように厚さ1cm以下に薄く切断して、乾燥機で低温乾燥したあと粉砕して粉末にする。これら、何れかによる方法で切断或いは粉砕、又は磨り潰されたタケノコを低温で乾燥して粉末にすることで、タケノコの栄養分(表1参照)の損失を少なくして、同時に灰汁のえぐみをとり、維管束を破壊して食用に適するようにする。このときの乾燥温度は40℃から60℃が好ましい。また、乾燥温度が60℃以上でも含有成分の減少はあるものの、得られる乾燥タケノコの粉末は利用の用途によっては有用である。また、地下茎から40cm以下のタケノコでも同様の結果が得られることは云うまでもない。また、タケノコを茹でることなく、生のままでも、乾燥して粉末にすることにより灰汁がとれるが、勿論、茹でても良い。背丈が40cmを越えて成長したタケノコは維管束が硬く、乾燥に課題があったが本発明は、維管束を切断、或いは粉砕して、主に、維管束の切断面から水分を乾燥さすことによりこの課題を解決した。また、本発明で云う、タケノコとは図1のB−1のような枝がでた竹ではない。
タケノコは地下茎から40cm以内のものが、人が食する限度といわれている。40cmを越えて成長したタケノコは、現状、収穫されずに放置され竹の繁茂を招き森林荒廃の一因ともされている。本発明は、地下茎から40cmを越えて成長したタケノコを、切断或いは粉砕又は、磨り潰した後、乾燥して粉末にすることにより、タケノコの灰汁を取り除き、硬い維管束を破壊して、人が食することができる乾燥タケノコの粉末を作ることができる。また、乾燥して粉末にすることで保存が出来、他の食材とも混ぜ合させやすくなった。従来のタケノコの収穫は、芽が地上に出た直後の地下茎から40cmに成長するまでに収穫しなければならなかったものに比べ、本発明は、タケノコを充分成長させて収穫できることで、格段に収穫しやすくなった。また、タケノコの背丈が地下茎から40cmを越えて竹になる寸前でも収穫できることから、乾燥タケノコの粉末の原料コストを大幅に削減できる。そして、大きく成長しすぎて放置されて捨てられるタケノコが食用になることにより、小麦やトウモロコシの粉末のような有望な食料として期待できる。そのことにより、森林荒廃の一因でもあった竹の繁茂を防ぐこともできる。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本発明において、40cmを越えて成長したタケノコの皮をむき、図3のA−1ように、維管束を断ち切るように、5cm幅以下に切断した後、乾燥機で低温乾燥させ、含水率15%以下にして粉砕し粉末にする。この時の、乾燥温度は40℃から60℃が好ましい。A−1の切断幅は1cm以下が好ましい。また、背丈が、地下茎から40cm以下のタケノコでも良いことはいうまでもない。タケノコは茹でて、あく抜きする必要はない。その後、粉砕されなかった繊維をふるいにかけ食用に適する粉末のみ取り出す。
本発明において、背丈が40cmを越えて成長したタケノコの皮をむき、粉砕機にて図5のように維管束を5cm幅以下に切断するように粉砕した後、乾燥機で乾燥させ、含水率15%以下にして粉砕し粉末にする。この時の、乾燥温度は40℃から60℃が好ましい。また、背丈が、地下茎から40cm以下のタケノコでも良いことはいうまでもない。タケノコは茹でて、灰汁抜きする必要はない。その後、粉砕されなかった繊維をふるいにかけ食用に適する粉末のみ取り出す。
本発明において、背丈が40cmを越えて成長したタケノコの皮をむき、磨り潰して、予め繊維を潰して柔らかくした後、乾燥機で乾燥させ、含水率15%以下にして粉砕し粉末にする。この時の、乾燥温度は40℃から60℃が好ましい。また、背丈が、地下茎から40cm以下のタケノコでも良いことはいうまでもない。タケノコは茹でてあく抜きする必要はない。その後、粉砕されなかった繊維をふるいにかけ食用に適する粉末のみ取り出す。
本発明において、背丈が40cmを越えて成長したタケノコの皮をむき、粉砕機にて図6のように維管束を縦に断ち切るように厚さ1cm以下に薄く切断した後、乾燥機で乾燥させ、含水率15%以下にして粉砕し粉末にする。この時の、乾燥温度は40℃から60℃が好ましい。また、背丈が、地下茎から40cm以下のタケノコでも良いことはいうまでもない。タケノコは茹でてあく抜きする必要はない。その後、粉砕されなかった繊維をふるいにかけ食用に適する粉末のみ取り出す。
実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係るタケノコの乾燥粉末入り饅頭を説明する。実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末と小麦粉を混合させ砂糖をいれ、よくかき混ぜたあと卵と重曹と水で攪拌して団子状にして餡子をいれ蒸してタケノコ風味の饅頭を作ることが出来る。このほか同じ原料で蒸す工程を焼く工程にすると焼き饅頭になる。
実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係るタケノコの乾燥粉末入り饅頭を説明する。実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末入り麺を説明する。実施例1或いは実施例2又は、実施例3乃至、実施例4に係る乾燥タケノコの粉末と穀物粉を混合させ食塩をいれ、よくかき混ぜとあと水で攪拌して引き伸ばしタケノコ風味の麺を作ることが出来る。
実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係るタケノコの乾燥粉末入りお好み焼きを説明する。実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末と小麦粉を混ぜ合わせたものを出汁で液状に溶かし攪拌してお好み焼きの衣として使用する。
実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係るタケノコの乾燥粉末入りパンを説明する。実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末と小麦粉粉を混合させ食塩と砂糖とバターにイースト菌をいれ、よくかき混ぜ攪拌し形を整えて発酵させた後、オーブンや石窯で焼いてタケノコ風味のパンを作ることが出来る。
実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末入りタケノコ風味のアイスクリームを説明する。実施例1、或いは実施例2又は実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末と牛乳と生クリーム、グラニュー糖、バニラエッセンスを適量加えアイスクリーム製造器でタケノコ風味のアイスクリームを作る。
実施例1、或いは実施例2、又は、実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末のフレークを説明する。実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末に適量の塩と砂糖と牛乳を加え攪拌した後、適度に乾燥して油で揚げることによりタケノコのフレークを作ることができる。
実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末のチップスを説明する。実施例1、或いは実施例2、又は実施例3、乃至実施例4に係る乾燥タケノコの粉末に適量の塩と砂糖を加えて水と攪拌した後、適度に乾燥して油で揚げることによりタケノコのチップスを作ることができる。
タケノコが商品とし販売できるのは、図1のDのような背丈が、30cm以内が一般的で、人が食することの出来る限度は40cm以内である。その為、タケノコが地上へ芽吹いてすぐ収穫することが必要で、結果として、効率よく生産と収穫が出来ませんでした。本発明は、竹以外、全ての大きさに成長したタケノコを食料として利用できるため、乾燥タケノの粉末の原料を安価に抑えられる。また、粉末にすることで、他の食材に混ぜ合わせてやすくなり、食材としての利用範囲が大幅に広がった。背丈が40cmを越えて大きく成長させたタケノコでも乾燥粉末として利用できるため収穫が容易になったことと食用に利用できることにより、放置タケノコがなくなり、竹の繁茂による森林の荒廃を食い止めることが出来る。また、竹は1日に1メートルも成長することのある植物であり、且つ、有用なビタミンB1やB2そしてタンパク質やミネラルを含み、体内の余分な脂肪を排出する食物繊維が豊富なのでダイエット食品としても有望である。将来、米や小麦を補完する新たな食料になる可能性も持っている。
A タケノコ
A−1 乾燥のために切断されたタケノコ
B 竹
B−1 竹の枝
C 地面
D 地下茎
ア 維管束
A−1 乾燥のために切断されたタケノコ
B 竹
B−1 竹の枝
C 地面
D 地下茎
ア 維管束
Claims (8)
- タケノコの維管束を横に切断するように5cm幅以下に切断したあと乾燥して粉末にした乾燥タケノコの粉末。
- タケノコの維管束を切断するように粉砕したあと、乾燥して粉末にした乾燥タケノコの粉末。
- タケノコを磨り潰したあと乾燥して粉末にした乾燥タケノコの粉末。
- タケノコの維管束を縦に断ち切るよう1cm以下で切断した後、乾燥して粉末にした乾燥タケノコの粉末。
- 上記請求項1記載、乃至請求項2或いは請求項3又は請求項4の何れかに記載の乾燥タケノコの粉末を混ぜ合させた穀物粉。
- 上記請求項1記載、乃至請求項2或いは請求項3又は請求項4の何れかに記載の乾燥タケノコの粉末を混ぜ合させた加工食品。
- 上記請求項1記載、乃至請求項2或いは請求項3又は請求項4の何れかに記載の乾燥タケノコの粉末を使った加工食品
- 上記請求項1記載、乃至請求項2或いは請求項3又は請求項4の何れかに記載の製造方法
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JP2011144285A JP2013009625A (ja) | 2011-06-29 | 2011-06-29 | 乾燥タケノコの粉末とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011144285A Withdrawn JP2013009625A (ja) | 2011-06-29 | 2011-06-29 | 乾燥タケノコの粉末とその製造方法 |
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JP (1) | JP2013009625A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110301571A (zh) * | 2019-03-08 | 2019-10-08 | 刘效全 | 一种植物纤维素固体饮品及其制备方法 |
CN114698780A (zh) * | 2021-11-05 | 2022-07-05 | 杭州西马克食品有限公司 | 一种竹笋膳食纤维休闲薯片及其加工方法 |
-
2011
- 2011-06-29 JP JP2011144285A patent/JP2013009625A/ja not_active Withdrawn
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