JP2013008848A - 導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板シートの表面に導電性ペーストを塗工する工程の回数を減少させることができ、このため導電性バンプ付き基板シートの製造時間を短縮することができる導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法を提供する。
【解決手段】導電性ペースト供給ユニット60は、導電性ペースト38を収容し、底部に開口62aが設けられた収容部62と、収容部62に収容された導電性ペースト38を押圧することにより収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出す押圧機構64と、収容部62および押圧機構64を移動させる駆動部69とを有している。導電性ペースト供給ユニット60の収容部62に収容された導電性ペースト38は、85重量%以上98重量%以下の金属粉を含んでいる。
【選択図】図2
【解決手段】導電性ペースト供給ユニット60は、導電性ペースト38を収容し、底部に開口62aが設けられた収容部62と、収容部62に収容された導電性ペースト38を押圧することにより収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出す押圧機構64と、収容部62および押圧機構64を移動させる駆動部69とを有している。導電性ペースト供給ユニット60の収容部62に収容された導電性ペースト38は、85重量%以上98重量%以下の金属粉を含んでいる。
【選択図】図2
Description
本発明は、複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法に関する。
従来から、平板状の銅箔等の基板シートの表面に複数の略円錐状の導電性バンプを形成し、このような導電性バンプ付き基板シートと、プリプレグ等の非導電性シート(絶縁性シート)とを交互に重ね合わせることにより多層プリント配線板を製造することが知られている。このような多層プリント配線板において、導電性バンプ付き基板シートの表面に形成された略円錐状の導電性バンプが非導電性シートを貫通することによって、当該非導電性シートの両側にある基板シート同士が導電性バンプによって電気的に接続されるようになっている(例えば、特許文献1乃至3参照)。
以下、複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造方法について、図11乃至図18を用いて説明する。図11乃至図16は、基板シートに導電性バンプを形成する動作の一連の流れを順に示す側面図であり、図17は、図13の部分拡大側面図であり、図18は、図11乃至図16に示す一連の動作により製造される導電性バンプ付き基板シートの側面図である。
図11乃至図16に示すように、一般的な導電性バンプ付き基板シートの製造装置には、基板シート10を吸引孔(図示せず)からの吸引力によって保持する印刷定盤30と、所定のパターンからなる複数の貫通穴(版孔)32aが設けられたメタルマスク版32と、このメタルマスク版32を保持する保持部材34とがそれぞれ設けられている。ここで、各貫通穴32aは、基板シート10に導電性バンプ12が形成されるべき位置に対応するようメタルマスク版32に設けられている。
また、一般的な導電性バンプ付き基板シートの製造装置には、メタルマスク版32上で走査し、このメタルマスク版32上に載置された銀ペースト、半田ペースト等の導電性ペースト38を、メタルマスク版32の貫通穴32aを介して基板シート10上に転移させるスキージ36と、スキージ36を移動させるスキージ駆動部37とが設けられている。スキージ36は例えばウレタン樹脂等から形成されており、スキージゴムの硬度は例えば70〜90度となっている。スキージ駆動部37には、スキージ36を支持する支持部材33と、支持部材33を水平方向(図11等の左右方向)に移動させるよう案内を行うガイド部材31とが設けられており、支持部材33は、スキージ36を図11等の下方に進出させたり上方に退避させたりすることができるようになっている。このようなスキージ駆動部37によって、スキージ36はガイド部材31に沿って図11等における左右方向に移動するとともにメタルマスク版32に向かって進退移動(図11等における上下方向の移動)を行うようになっている。ここで、スキージ36およびスキージ駆動部37によりスキージユニットが構成されている。
さらに、導電性バンプ付き基板シートの製造装置には、印刷定盤30上にある基板シート10の表面の撮像を行うCCDカメラ等の撮像手段39が設けられている。また、印刷定盤30の下方にはガイド部材30aが配置されており、印刷定盤30は、ガイド部材30aに沿って水平方向(図11等における左右方向)に移動可能となっている。
次に、基板シート10に導電性バンプ12を形成する動作の一連の流れについて具体的に説明する。まず、図11に示すように、印刷定盤30の上に基板シート10を載置し、吸引孔(図示せず)からの吸引力によって印刷定盤30上に基板シート10を保持させる。このときに、基板シート10に位置合わせマークを予め形成しておくことにより、この位置合わせマークを撮像手段39で撮像し、撮像された画像における位置合わせマークに基づいて印刷定盤30の位置を微調整することにより、後工程において基板シート10における導電性バンプ12が形成されるべき位置と、メタルマスク版32の貫通穴32aの位置とを容易に位置合わせすることができるようになる。
そして、図12に示すように、印刷定盤30をガイド部材30aに沿って水平方向(図12の右方)に移動させ、この印刷定盤30をメタルマスク版32の下方に位置させる。この際に、メタルマスク版32の各貫通穴32aが、基板シート10における導電性バンプ12が形成されるべき位置に対向するようにする。
そして、図13に示すように、スキージ36が支持部材33から下方に進出し、このスキージ36がメタルマスク版32を下方に押して当該メタルマスク版32が印刷定盤30上の基板シート10の表面に当接する。そして、図13および図14に示すように、支持部材33をガイド部材31に沿って水平方向(図13の左方向)に移動させることによりスキージ36を水平方向(図13の左方向)に移動させ、このときにスキージ36がメタルマスク版32を下方に押し続けるようにする。この際に、導電性ペースト38はメタルマスク版32の貫通穴32aを通過して基板シート10の表面に付着する。
ここで、スキージ36による基板シート10に対する導電性ペースト38の塗工原理についてより詳細に説明すると、図17に示すように、導電性ペースト38はスキージ36によってメタルマスク版32の表面を移動させられるが、メタルマスク版32に貫通穴32aが形成されている箇所においてはこの貫通穴32aに導電性ペースト38が入り込む。そして、スキージ36がメタルマスク版32を基板シート10に向かって押圧することによって、貫通穴32aに入った導電性ペースト38の一部が基板シート10の表面に付着することとなる。
そして、図14に示すようにスキージ36による基板シート10に対する導電性ペースト38の塗工が終了したら、図15に示すようにスキージ36がメタルマスク版32から離間するよう上方に退避し、メタルマスク版32が基板シート10から隔離される。そして、図16に示すように、印刷定盤30をガイド部材30aに沿って水平方向(図16の左方)に移動させ、この印刷定盤30をメタルマスク版32の下方の位置から退避させる。そして、印刷定盤30から導電性ペースト38付きの基板シート10を取り出す。
その後、導電性ペースト38付きの基板シート10の乾燥を行う。このことにより、基板シート10の表面に付着した導電性ペースト38が熱硬化して略円錐状の導電性バンプ12が形成されることとなる(図18参照)。
ここで、基板シート10に形成される導電性バンプ12は、当該基板シート10の厚さ方向(図18の上下方向)において非導電性シート(絶縁性シート、図示せず)を貫通させるのに十分な高さが必要とされる。具体的には、非導電性シートの厚さは例えば60〜80μmであるため、導電性バンプ12の高さを例えば185±45μmとする必要がある。また、多層プリント配線板のファインピッチ化を行う場合には、略円錐状の導電性バンプ12について、同じ高さであっても底面積が小さくなるような形状、すなわちいわゆるアスペクト比の高い略円錐状とする必要がある。
しかしながら、従来の導電性バンプ付き基板シートの製造方法においては、平板状の基板シート10上に導電性バンプ12を形成するにあたり、スクリーン印刷工程1回あたりの基板シート10に付着する導電性ペースト38の量はメタルマスク版32の貫通穴32aの大きさにより制限されるため、基板シート10に転移される導電性ペースト38の量が十分ではなく1回のスクリーン印刷工程では導電性バンプ12の高さが非導電性シートを貫通させるのに十分な高さに達しない場合が多い。図面を用いてより詳細に説明すると、図19(a)〜(d)は、従来の方法により基板シート10に導電性バンプ12が形成される過程を示す図であって、(a)は1回目のスクリーン印刷工程および乾燥工程後の導電性バンプ12の形状を示し、(b)は2回目のスクリーン印刷工程および乾燥工程後の導電性バンプ12の形状を示している。また、図19(c)は3回目のスクリーン印刷工程および乾燥工程後の導電性バンプ12の形状を示し、(d)は4回目のスクリーン印刷工程および乾燥工程後の導電性バンプ12の形状を示している。
ここで、導電性バンプ12により非導電性シートを貫通させる際に、図19(d)に示すような高さを有する略円錐状の導電性バンプ12が求められる。このため、図11乃至図16に示すようなスクリーン印刷工程を複数回、具体的には例えば4回繰り返して行うことが必要とされる。しかしながら、スクリーン印刷工程を1回行うたびに基板シート10の乾燥工程およびCCDカメラ等によるメタルマスク版32の位置合わせ工程が必要となり、十分な高さの導電性バンプ12が形成されるまでこれらの工程を何度も繰り返す必要があった。また、上述のようなスクリーン印刷工程の回数を減らした場合には、基板シート10に形成された導電性バンプ12の先端形状が細くなり、基板シート10と非導電性シートとを交互に重ね合わせたときに、非導電性シートを突き破った導電性バンプ12の先端部分とこの非導電性シートに当接する他の基板シートとが接触する面積が小さくなり、この導電性バンプ12を介して接続される非導電性シートを挟んだ2つの基板シート10間における抵抗値が大きくなるという問題があった。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、従来のような導電性ペーストを多数回繰り返して平板状の基板シートに塗工し所望の高さになるまで塗工層を累積させて導電性バンプを形成する方法と比較して、基板シートの表面に導電性ペーストを塗工する工程の回数を減少させることができ、このため導電性バンプ付き基板シートの製造時間を短縮することができる導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造装置であって、平板状の基板シートが載置される印刷定盤と、所定のパターンからなる複数の貫通穴が設けられたメタルマスク版と、導電性ペーストを収容し、底部に開口が設けられた収容部と、前記収容部に収容された導電性ペーストを押圧することにより前記収容部の底部に設けられた開口から導電性ペーストを下方に押し出す押圧機構と、前記収容部および前記押圧機構を移動させる駆動部とを有し、前記収容部の底部により前記メタルマスク版を前記印刷定盤上の前記基板シートに向かって押圧しながら当該収容部を前記メタルマスク版に沿って移動させ、この際に前記押圧機構により前記収容部の底部に設けられた開口から導電性ペーストを下方に押し出すことにより当該導電性ペーストを前記貫通穴を介して前記基板シート上に転移させる導電性ペースト供給ユニットと、を備え、前記導電性ペースト供給ユニットの前記収容部に収容された導電性ペーストは、85重量%以上98重量%以下の金属粉を含むことを特徴とする導電性バンプ付き基板シートの製造装置である。
本発明の導電性バンプ付き基板シートの製造装置においては、前記メタルマスク版における前記各貫通穴について、前記印刷定盤上の前記基板シート側の開口の直径が、前記導電性ペースト供給ユニット側の開口の直径よりも大きくなっていることが好ましい。
本発明は、複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造方法であって、印刷定盤に平板状の基板シートを載置する工程と、前記基板シートが載置された前記印刷定盤を、所定のパターンからなる複数の貫通穴が設けられたメタルマスク版の下方の位置に移動させる工程と、導電性ペースト供給ユニットにおける導電性ペーストを収容する収容部の底部により前記メタルマスク版を前記印刷定盤上の前記基板シートに向かって押圧しながら当該収容部を前記メタルマスク版に沿って移動させ、この際に前記収容部に収容された導電性ペーストを押圧することにより当該収容部の底部に設けられた開口から導電性ペーストを下方に押し出し、押し出された導電性ペーストを前記貫通穴を介して前記基板シート上に転移させる工程と、を備え、前記導電性ペースト供給ユニットの前記収容部に収容された導電性ペーストは、85重量%以上98重量%以下の金属粉を含むことを特徴とする導電性バンプ付き基板シートの製造方法である。
本発明の導電性バンプ付き基板シートの製造方法においては、前記メタルマスク版における前記各貫通穴について、前記印刷定盤上の前記基板シート側の開口の直径が、前記導電性ペースト供給ユニット側の開口の直径よりも大きくなっていることが好ましい。
本発明の導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法によれば、基板シートの表面に導電性ペーストを塗工する工程の回数を減少させることができ、このため導電性バンプ付き基板シートの製造時間を短縮することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図10は、本実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法を示す図である。
本実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造装置は、図1に示すように、基板シート10を吸引孔(図示せず)からの吸引力によって保持する印刷定盤30と、所定のパターンからなる複数の貫通穴(版孔)32aが設けられたメタルマスク版32と、このメタルマスク版32を保持する保持部材34とを備えている。ここで、各貫通穴32aは、基板シート10に導電性バンプ12が形成されるべき位置に対応するようメタルマスク版32に設けられている。
また、本実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造装置には、メタルマスク版32の上方から、当該メタルマスク版32の貫通穴32aを介して導電性ペースト38を基板シート10上に転移させる導電性ペースト供給ユニット60が設けられている。図1および図2に示すように、導電性ペースト供給ユニット60は、銀ペースト、半田ペースト等の導電性ペースト38を収容し、底部に開口62aがスリット状に設けられた収容部62と、収容部62に収容された導電性ペースト38を上方から押圧することにより当該収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出す押圧機構64とを有している。なお、収容部62の底部に設けられた開口62aの幅の大きさは、例えば1〜20mmの範囲内で、導電性ペースト38の粘度や押し出し量に基づいて調整することができるようになっている。また、押圧機構64により収容部62内の導電性ペースト38に加えられる圧力の大きさは例えば80×10−2N/mmとなっているが、この圧力の大きさも、導電性ペースト38の粘度や押し出し量に基づいて調整することができるようになっている。また、収容部62自体は、例えばウレタン樹脂等から形成されている。
また、導電性ペースト供給ユニット60には、収容部62および押圧機構64を移動させる駆動部69が設けられている。駆動部69には、収容部62および押圧機構64を支持する支持部材66と、支持部材66を水平方向(図1の左右方向)に移動させるよう案内を行うガイド部材68とが設けられており、支持部材66は、収容部62および押圧機構64を図1の下方に進出させたり上方に退避させたりすることができるようになっている。このような駆動部69によって、収容部62はガイド部材68に沿って図1における左右方向に移動するとともにメタルマスク版32に向かって進退移動(図1における上下方向の移動)を行うようになっている。
さらに、導電性バンプ付き基板シートの製造装置には、印刷定盤30上にある基板シート10の表面の撮像を行うCCDカメラ等の撮像手段39が設けられている。また、印刷定盤30の下方にはガイド部材30aが配置されており、印刷定盤30は、ガイド部材30aに沿って水平方向(図1における左右方向)に移動可能となっている。
本実施の形態による導電性バンプ付き基板シートの製造方法、具体的には基板シート10に導電性バンプ12を形成する動作の一連の流れについて、図1および図3乃至図5を用いて説明する。
まず、図1に示すように、印刷定盤30に平板状の基板シート10を載置し、次に、基板シート10が載置された印刷定盤30を、所定のパターンからなる複数の貫通穴32aが設けられたメタルマスク版32の下方の位置に移動させる。そして、図3および図4に示すように、導電性ペースト供給ユニット60の収容部62を下方に進出させ、この収容部62の底部によりメタルマスク版32を印刷定盤30上の基板シート10に向かって押圧しながら当該収容部62をメタルマスク版32に沿って図3における左方に移動させる。この際に、押圧機構64(図2参照)により、収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出すことにより、押し出された導電性ペースト38をメタルマスク版32の貫通穴32aを介して基板シート10上に転移させる。このようにして、基板シート10の表面に導電性ペースト38が付着するようになる。なお、導電性ペースト供給ユニット60の収容部62がメタルマスク版32を印刷定盤30上の基板シート10に向かって押圧しながら当該メタルマスク版32に沿って移動する際に、メタルマスク版32の縁部にフレームが形成されていない場合には、図3等における左右一対の保持部材34のうち右側の保持部材34が徐々に上昇するようになっていてもよい。このことにより、導電性ペースト供給ユニット60の収容部62に押圧されることによって基板シート10の表面に付着したメタルマスク版32を、強制的に基板シート10から版離れさせることができる。
まず、図1に示すように、印刷定盤30に平板状の基板シート10を載置し、次に、基板シート10が載置された印刷定盤30を、所定のパターンからなる複数の貫通穴32aが設けられたメタルマスク版32の下方の位置に移動させる。そして、図3および図4に示すように、導電性ペースト供給ユニット60の収容部62を下方に進出させ、この収容部62の底部によりメタルマスク版32を印刷定盤30上の基板シート10に向かって押圧しながら当該収容部62をメタルマスク版32に沿って図3における左方に移動させる。この際に、押圧機構64(図2参照)により、収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出すことにより、押し出された導電性ペースト38をメタルマスク版32の貫通穴32aを介して基板シート10上に転移させる。このようにして、基板シート10の表面に導電性ペースト38が付着するようになる。なお、導電性ペースト供給ユニット60の収容部62がメタルマスク版32を印刷定盤30上の基板シート10に向かって押圧しながら当該メタルマスク版32に沿って移動する際に、メタルマスク版32の縁部にフレームが形成されていない場合には、図3等における左右一対の保持部材34のうち右側の保持部材34が徐々に上昇するようになっていてもよい。このことにより、導電性ペースト供給ユニット60の収容部62に押圧されることによって基板シート10の表面に付着したメタルマスク版32を、強制的に基板シート10から版離れさせることができる。
そして、図4に示すように導電性ペースト供給ユニット60による基板シート10に対する導電性ペースト38の塗工が終了したら、図5に示すように導電性ペースト供給ユニット60の収容部62がメタルマスク版32から離間するよう上方に退避し、メタルマスク版32が基板シート10から隔離される。そして、印刷定盤30をガイド部材30aに沿って水平方向(図5の左方)に移動させ、この印刷定盤30をメタルマスク版32の下方の位置から退避させる。そして、印刷定盤30から導電性ペースト38付きの基板シート10を取り出す。
なお、上述のような導電性バンプ付き基板シートの製造方法において、印刷環境は、温度23±3℃、湿度50±5%となるように調整されている。
その後、印刷定盤30から取り出された導電性ペースト38付きの基板シート10の乾燥を例えば160〜200℃で行う。このことにより、基板シート10の表面に付着した導電性ペースト38が熱硬化して略円錐状の導電性バンプ12が形成されることとなる(図18参照)。
本実施の形態の導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法においては、使用されるメタルマスク版32は例えばアルミニウム、ステンレス、ニッケル等の金属から形成されている。メタルマスク版32の厚さは例えば0.1〜0.2mmとなっている。また、本実施の形態で用いられるメタルマスク版32の構成は例えば図6に示すようなものとなっている。
図6に示すように、メタルマスク版32の各貫通穴32bにおける基板シート10側(図6における下側)の開口の近傍には突出部26が形成されている。突出部26は例えば輪状となっており、貫通穴32bにおける基板シート10側の開口を囲むようになっている。また、このような突出部26は例えば樹脂等から形成されている。図6に示すようなメタルマスク版32を製造するにあたり、まず円板状の樹脂シートをメタルマスク版32における基板シート10側の表面に接着させ、ドリル20によりメタルマスク版32における導電性ペースト供給ユニット60側(図6における上側)から貫通穴32bを形成した後、メタルマスク版32における基板シート10側の円板状の樹脂シートに対してエッチングを行うことにより輪状の突出部26を形成する。図6に示すようなメタルマスク版32によれば、メタルマスク版32における各貫通穴は、ドリル20により形成される貫通穴32bと、輪状の突出部26の内部空間26aとが組み合わせられたものとなり、このような貫通穴は、基板シート10側の開口の直径r1が、導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きくなる。より詳細には、貫通穴における導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2が0.15mmであるのに対し、輪状の突出部26の内部空間26aにおける、基板シート10側の開口の直径r1を0.2〜0.25mm、好ましくは0.21mmとした。また、このような突出部26の厚みを0.03〜0.1mm程度とした。なお、メタルマスク版32における各貫通穴32bのピッチは0.3mmとなっている。
また、図7に、本実施の形態で用いられるメタルマスク版32の他の構成が示されている。このようなメタルマスク版32の貫通穴32cも、基板シート10側の開口の直径r1が、導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きくなっている。図7に示すようなメタルマスク版32を製造するにあたり、メタルマスク版32には円板状の突出部32pが予め形成されている。そして、二段ドリル22によりメタルマスク版32における基板シート10側から貫通穴32cを形成する。二段ドリル22を用いることにより、形成される貫通穴32cにはその縦断面(図7に沿った面)において段差が形成されるようになる。すなわち、このような貫通穴32cにおいて、基板シート10側の開口の直径r1が、導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きくなる。
また、図8に、本実施の形態で用いられるメタルマスク版32の更に他の構成が示されている。このようなメタルマスク版32の貫通穴32dも、基板シート10側の開口の直径r1が、導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きくなっている。図8に示すようなメタルマスク版32を製造するにあたり、まず、ドリル20またはエッチングによりメタルマスク版32における導電性ペースト供給ユニット60側から貫通穴32dを形成した後、メタルマスク版32における基板シート10側からエッチングを行うことにより、貫通穴32dに湾曲部32eが形成される。このような湾曲部32eが形成されることにより、貫通穴32dにおいて、基板シート10側の開口の直径r1が、導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きくなる。
また、図9に、本実施の形態で用いられるメタルマスク版32の更に他の構成が示されている。このようなメタルマスク版32の貫通穴32fも、基板シート10側の開口の直径r1が、導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きくなっている。図9に示すようなメタルマスク版32を製造するにあたり、メタルマスク版32には円板状の突出部32pが予め形成されている。そして、ドリル20によりメタルマスク版32における導電性ペースト供給ユニット60側から貫通穴を形成した後、エンドミル(先端が平らなドリル)24によりメタルマスク版32における基板シート10側から前述の貫通穴の直径よりも大きな直径の貫通穴をメタルマスク版32の厚さ方向における途中部分まで形成する。このことにより、貫通穴32fにおいて、基板シート10側の開口の直径r1が、導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きくなる。
以上のように図6乃至図9を用いて本実施の形態におけるメタルマスク版32の様々な構成を示したが、本実施の形態では上述したようなメタルマスク版32に限定されることはない。メタルマスク版32に形成される貫通穴において、基板シート10側の開口の直径が導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径よりも大きいものであれば、図6乃至図9に示すもの以外の構成のメタルマスク版32を用いてもよい。
ここで、メタルマスク版32の貫通穴について、その断面積がメタルマスク版32の厚さ方向に沿って均一になっているものと、基板シート10側の開口の直径が導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径よりも大きいものとを図10を用いて比較する。図10(a)は、その断面積がメタルマスク版32の厚さ方向に沿って均一になっているような貫通穴32mを有するメタルマスク版32を示し、図10(b)は、基板シート10側の開口の直径が導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径よりも大きい貫通穴32nを有するメタルマスク版32を示している。
図10(a)に示すように、メタルマスク版32の貫通穴32mの断面積がメタルマスク版32の厚さ方向に沿って均一になっている場合、具体的には貫通穴32mが円柱形状となっている場合には、基板シート10とメタルマスク版32とが当接した後、メタルマスク版32が基板シート10から離間すると貫通穴32m内に導電性ペースト38の大部分が残存してしまい、基板シート10には一部の導電性ペースト38しか転移されない。なぜならば、メタルマスク版32が基板シート10から離間する際に導電性ペースト38の切れる位置が貫通穴32mの下端箇所(図10(a)における参照符号Aで示される位置)となるからである。
これに対し、図10(b)に示すように、基板シート10側の開口の直径が導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径よりも大きい貫通穴32nを用いた場合には、メタルマスク版32が基板シート10から離間する際に導電性ペースト38の切れる位置が貫通穴32nの下端箇所ではなく、この貫通穴32nの断面積が変化する箇所、すなわち図10における参照符号Bに示す位置となる。このため、この位置Bよりも下方にある導電性ペースト38は全て基板シート10に転移されるようになり、図10(a)の場合と比較して、メタルマスク版32が基板シート10から離間したときに当該基板シート10に転移される導電性ペースト38の量が多くなる。このように、メタルマスク版32の貫通穴32nについて、基板シート10側の開口の直径が導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径よりも大きい場合には、メタルマスク版32が基板シート10から離間する際に導電性ペースト38の切れる位置を当該貫通穴32nにおける下端箇所ではなく中間箇所とすることができるので、基板シート10に転移される導電性ペースト38の量を増加させることができる。
また、本実施の形態の導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法においては、導電性ペースト供給ユニット60の収容部62に収容された導電性ペースト38は、少なくとも熱硬化樹脂(例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等)、金属粉(例えば、銀、金、銅、半田等)、溶剤、体質顔料等を含んでいるが、金属粉の含有率は85重量%以上98重量%以下となっている。導電性ペースト38における金属粉の含有率が85重量%よりも小さい場合には、導電性ペースト38における熱硬化樹脂の含有率が大きくなることにより導電性ペースト38の粘着性が増す。この場合、メタルマスク版32に形成される貫通穴について図6乃至図9に示すように基板シート10側の開口の直径r1が導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きいときには、図6における参照符号28aで示す部分や図7における参照符号28bで示す部分、あるいは図8における湾曲部32eや図9における参照符号28cで示す部分に導電性ペースト38が残存してしまうおそれがある。このため、メタルマスク版32に、基板シート10側の開口の直径r1が導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きいような貫通穴が形成される場合には、導電性ペースト38における金属粉の含有率を85重量%以上として導電性ペースト38の粘着性を低下させることにより、貫通穴における段差部分(具体的には、図6、図7および図9における参照符号28a〜28cで示される部分や、図8における湾曲部32e)に導電性ペースト38が残存してしまうことを防止することができる。
また、導電性ペースト38における金属粉の含有率が98重量%よりも大きい場合には、導電性ペースト38における熱硬化樹脂の含有率が非常に小さくなることにより導電性ペースト38の粘着性がほとんどなくなってしまうという問題がある。この場合には、メタルマスク版32上から基板シート10に導電性ペースト38を安定的に転移させることができない。
また、本実施の形態の導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法では、導電性ペースト供給ユニット60において収容部62に収容された導電性ペースト38を押圧機構64により下方に押圧することにより当該収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出すようになっている。このため、押圧機構64によって導電性ペースト38が収容部62内で大きな力で圧縮されることにより、導電性ペースト38が貫通穴32aから下方に押し出される力も強くなる。このことにより、基板シート10に転移される導電性ペースト38の量を増加させることができる。
とりわけ、導電性ペースト38における金属粉の含有率が85重量%以上である場合には、メタルマスク版32の貫通穴32aに導電性ペースト38の金属粉が詰まりやすくなるという問題があるが、導電性ペースト供給ユニット60を用いた場合には、導電性ペースト38が貫通穴32aから下方に押し出される力も強くなるので、メタルマスク版32の貫通穴32aに導電性ペースト38の金属粉が詰まってしまうことを防止することができる。
次に、図20および図21を用いて多層プリント配線板の製造方法について説明する。図20は、図19に示す導電性バンプ12付きの基板シート10とプリプレグ等の非導電性シート(絶縁性シート)40とを交互に重ね合わせたときの状態を示す側面図であり、図21は、図20に示す重ね合わせ体を挟圧することにより製造される多層プリント配線板50を示す側面図である。
図20に示すように、まず、導電性バンプ12付きの基板シート10と非導電性シート40とを交互に重ね合わせる。ここで、非導電性シート40の厚さは例えば60〜80μmとなっている。そして、この重ね合わせ体を一対のロールの間で非常に大きな圧力で挟圧する。あるいは、重ね合わせ体を印刷定盤の上に載せ、押圧ロール等によりこの重ね合わせ体を全面にわたって印刷定盤に向かって非常に大きな圧力で押圧してもよい。重ね合わせ体の挟圧を行う際に、図示しないヒータにより例えば100〜150℃で重ね合わせ体に対して加熱も行うようにする。
このように、図20に示すような重ね合わせ体が上下方向から挟圧されるとともに加熱されることにより、非導電性シート40の裏面(図20の下側の面)がその下方に設けられた基板シート10の導電性バンプ12の先端部分に押圧され、この非導電性シート40における押圧された箇所が破断される。このことにより導電性バンプ12が非導電性シート40を貫通し、非導電性シート40の上方に設けられた他の基板シート10と導電性バンプ12とが連結されることとなる(図21参照)。このため、一の非導電性シート40の両側にある基板シート10同士が導電性バンプ12によって電気的に接続される。このようにして、多層プリント配線板50が製造される。
以上のように本実施の形態の導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法によれば、図1および図2に示すように、導電性ペースト供給ユニット60は、導電性ペースト38を収容し、底部に開口62aが設けられた収容部62と、収容部62に収容された導電性ペースト38を押圧することにより収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出す押圧機構64と、収容部62および押圧機構64を移動させる駆動部69とを有しており、収容部62の底部によりメタルマスク版32を印刷定盤30上の基板シート10に向かって押圧しながら当該収容部62をメタルマスク版32に沿って移動させ、この際に押圧機構64により収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出すことにより当該導電性ペースト38を貫通穴32aを介して基板シート10上に転移させるようになっている。また、導電性ペースト供給ユニット60の収容部62に収容された導電性ペースト38は、85重量%以上98重量%以下の金属粉を含んでいる。上述のような構成の導電性ペースト供給ユニット60を用いた場合には、収容部62に収容された導電性ペースト38を押圧機構64によって下方に押圧することにより当該収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出すようになっているので、押圧機構64によって導電性ペースト38が収容部62内で大きな力で圧縮されるようになり、導電性ペースト38が貫通穴32aから下方に押し出される力も強くなる。このことにより、基板シート10に転移される導電性ペースト38の量を増加させることができる。このため、従来のような導電性ペースト38を多数回繰り返して平板状の基板シート10に塗工し所望の高さになるまで塗工層を累積させて導電性バンプ12を形成する方法と比較して、基板シート10の表面に導電性ペースト38を塗工する工程の回数を減少させることができ、このため導電性バンプ12付きの基板シート10の製造時間を短縮することができる。とりわけ、導電性ペースト38における金属粉の含有率が85重量%以上である場合には、メタルマスク版32の貫通穴32aに導電性ペースト38の金属粉が詰まりやすくなるという問題があるが、導電性ペースト供給ユニット60を用いた場合には導電性ペースト38が貫通穴32aから下方に押し出される力も強くなるので、メタルマスク版32の貫通穴32aに導電性ペースト38の金属粉が詰まってしまうことを防止することができる。
また、本実施の形態の導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法においては、図6乃至図9に示すように、メタルマスク版32における各貫通穴について、印刷定盤30上の基板シート10側の開口の直径r1が、導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きくなっている。このため、図10(b)に示すように、メタルマスク版32が基板シート10から離間する際に貫通穴内にある導電性ペースト38の切れる位置を当該貫通穴における下端箇所ではなく中間箇所とすることができるので、メタルマスク版32の貫通穴の断面積が当該メタルマスク版32の厚さ方向に沿って均一になっている場合と比較して、基板シート10に転移される導電性ペースト38の量をより一層増加させることができる。また、メタルマスク版32に、基板シート10側の開口の直径r1が導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きいような貫通穴が形成される場合には、導電性ペースト38における金属粉の含有率を85重量%以上として粘着性を低下させることにより、貫通穴における段差部分(図6、図7および図9における参照符号28a〜28cで示される部分や、図8における湾曲部32e)に導電性ペースト38が残存してしまうことを防止することができる。
次に、本発明による導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法の実施例について説明する。実施例において、図1および図2に示すような、導電性ペースト38を収容し、底部に開口62aが設けられた収容部62と、収容部62に収容された導電性ペースト38を押圧することにより収容部62の底部に設けられた開口62aから導電性ペースト38を下方に押し出す押圧機構64と、収容部62および押圧機構64を移動させる駆動部69とを有する導電性ペースト供給ユニット60を用いた。
また、実施例において、図6に示すように、メタルマスク版32の各貫通穴32bにおける基板シート10側の開口の近傍に、樹脂から形成される突出部26を形成した。より詳細には、まず円板状の樹脂シートをメタルマスク版32における基板シート10側の表面に接着させ、ドリル20によりメタルマスク版32における導電性ペースト供給ユニット60側(図6における上側)から貫通穴32bを形成した後、メタルマスク版32における基板シート10側の円板状の樹脂シートに対してエッチングを行うことにより輪状の突出部26を形成した。このようなメタルマスク版32によれば、メタルマスク版32における各貫通穴は、ドリル20により形成される貫通穴32bと、輪状の突出部26の内部空間26aとが組み合わせられたものとなり、このような貫通穴は、基板シート10側の開口の直径r1が、導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2よりも大きくなる。より詳細には、貫通穴における導電性ペースト供給ユニット60側の開口の直径r2が0.15mmであるのに対し、輪状の突出部26の内部空間26aにおける、基板シート10側の開口の直径r1を0.21mmとした。また、このような突出部26の厚みを0.05mm程度とした。なお、メタルマスク版32における各貫通穴32bのピッチは0.3mmとなっている。
また、メタルマスク版32が導電性ペースト供給ユニット60の収容部62の底部により印刷定盤30上の基板シート10に向かって押圧されていないときのメタルマスク版32と印刷定盤30上の基板シート10との間の隙間の大きさを2mmに設定した。
また、導電性ペースト38として、銀粉を92重量%、エポキシ系熱硬化樹脂、エステル系溶剤とグリコール系溶剤を混合した溶剤、シリカ系体質顔料を計8重量%含むものを使用した。この導電性ペースト38の粘度は418[Pa・s](レオメータ測定(アントンパール社製MCR301)):剪断速度1[1/s])であった。
上述のような各条件を満たす実施例において、1回のスクリーン印刷工程で210μmの高さの導電性バンプ12付きの基板シート10を得ることができた。多層プリント配線板50を製造する際に非導電性シート40を貫通させるためには導電性バンプ12の高さを185±45μmとする必要があるが、実施例によれば、1回のスクリーン印刷工程で所定の要件を満たす導電性バンプ12付きの基板シート10を得ることができることがわかった。
次に、比較例について説明する。比較例では、図11乃至図16に示すような、メタルマスク版32上に載置された導電性ペースト38を、メタルマスク版32の貫通穴32aを介して基板シート10上に転移させるスキージ36を用いた。また、比較例では、図10(a)に示すような、その断面積がメタルマスク版32の厚さ方向に沿って均一になっているような貫通穴が形成されたメタルマスク版32を使用した。また、導電性ペースト38として、銀粉を78重量%、エポキシ系熱硬化樹脂、エステル系溶剤とグリコール系溶剤を混合した溶剤、シリカ系体質顔料を計22重量%含むものを使用した。
比較例では、1回のスクリーン印刷工程で基板シート10に形成される導電性バンプ12の高さは45μmであった。前述のように、多層プリント配線板50を製造する際に非導電性シート40を貫通させるためには導電性バンプ12の高さを185±45μmとする必要があるため、比較例ではスクリーン印刷工程を複数回、具体的には例えば4回繰り返して行う必要がある。
このように、上述のような実施例および比較例によれば、本発明による導電性バンプ付き基板シートの製造装置および製造方法を用いることにより、基板シート10に転移される導電性ペースト38の量を増加させることができることがわかった。
10 基板シート
12 導電性バンプ
20 ドリル
22 二段ドリル
24 エンドミル
26 突出部
26a 内部空間
30 印刷定盤
30a ガイド部材
31 ガイド部材
32 メタルマスク版
32a、32b、32c、32d、32f、32m、32n 貫通穴
32e 湾曲部
32p 突出部
33 支持部材
34 保持部材
36 スキージ
37 スキージ駆動部
38 導電性ペースト
39 撮像手段
40 非導電性シート
50 多層プリント配線板
60 導電性ペースト供給ユニット
62 収容部
64 押圧機構
66 支持部材
68 ガイド部材
69 駆動部
12 導電性バンプ
20 ドリル
22 二段ドリル
24 エンドミル
26 突出部
26a 内部空間
30 印刷定盤
30a ガイド部材
31 ガイド部材
32 メタルマスク版
32a、32b、32c、32d、32f、32m、32n 貫通穴
32e 湾曲部
32p 突出部
33 支持部材
34 保持部材
36 スキージ
37 スキージ駆動部
38 導電性ペースト
39 撮像手段
40 非導電性シート
50 多層プリント配線板
60 導電性ペースト供給ユニット
62 収容部
64 押圧機構
66 支持部材
68 ガイド部材
69 駆動部
Claims (4)
- 複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造装置であって、
平板状の基板シートが載置される印刷定盤と、
所定のパターンからなる複数の貫通穴が設けられたメタルマスク版と、
導電性ペーストを収容し、底部に開口が設けられた収容部と、前記収容部に収容された導電性ペーストを押圧することにより前記収容部の底部に設けられた開口から導電性ペーストを下方に押し出す押圧機構と、前記収容部および前記押圧機構を移動させる駆動部とを有し、前記収容部の底部により前記メタルマスク版を前記印刷定盤上の前記基板シートに向かって押圧しながら当該収容部を前記メタルマスク版に沿って移動させ、この際に前記押圧機構により前記収容部の底部に設けられた開口から導電性ペーストを下方に押し出すことにより当該導電性ペーストを前記貫通穴を介して前記基板シート上に転移させる導電性ペースト供給ユニットと、
を備え、
前記導電性ペースト供給ユニットの前記収容部に収容された導電性ペーストは、85重量%以上98重量%以下の金属粉を含むことを特徴とする導電性バンプ付き基板シートの製造装置。 - 前記メタルマスク版における前記各貫通穴について、前記印刷定盤上の前記基板シート側の開口の直径が、前記導電性ペースト供給ユニット側の開口の直径よりも大きくなっていることを特徴とする請求項1記載の導電性バンプ付き基板シートの製造装置。
- 複数の導電性バンプが表面に形成された導電性バンプ付き基板シートの製造方法であって、
印刷定盤に平板状の基板シートを載置する工程と、
前記基板シートが載置された前記印刷定盤を、所定のパターンからなる複数の貫通穴が設けられたメタルマスク版の下方の位置に移動させる工程と、
導電性ペースト供給ユニットにおける導電性ペーストを収容する収容部の底部により前記メタルマスク版を前記印刷定盤上の前記基板シートに向かって押圧しながら当該収容部を前記メタルマスク版に沿って移動させ、この際に前記収容部に収容された導電性ペーストを押圧することにより当該収容部の底部に設けられた開口から導電性ペーストを下方に押し出し、押し出された導電性ペーストを前記貫通穴を介して前記基板シート上に転移させる工程と、
を備え、
前記導電性ペースト供給ユニットの前記収容部に収容された導電性ペーストは、85重量%以上98重量%以下の金属粉を含むことを特徴とする導電性バンプ付き基板シートの製造方法。 - 前記メタルマスク版における前記各貫通穴について、前記印刷定盤上の前記基板シート側の開口の直径が、前記導電性ペースト供給ユニット側の開口の直径よりも大きくなっていることを特徴とする請求項3記載の導電性バンプ付き基板シートの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109878203A (zh) * | 2019-04-13 | 2019-06-14 | 东莞市鹏利节能设备有限公司 | 一种活塞塞孔装置 |
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-
2011
- 2011-06-24 JP JP2011140688A patent/JP2013008848A/ja active Pending
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