JP6777583B2 - 回路基板の製造方法、及び回路基板の製造装置 - Google Patents

回路基板の製造方法、及び回路基板の製造装置 Download PDF

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Description

本開示は、回路基板の製造方法と回路基板の製造装置とに関する。
セラミック基板を備える回路基板の製造工程において、セラミックグリーンシートにビアホールを形成するための貫通孔を設ける加工が行われる。この加工では、パンチ金型のピンによって、セラミックグリーンシートの打ち抜き(つまりパンチング)が行われる。
セラミックグリーンシートの打ち抜きでは、打ち抜きに伴ってピンの先端が摩耗する。ピンの先端が摩耗すると、打ち抜きカスが持ち上がって孔の周囲にバリ等の不具合が発生する。そのため、ピンの先端を研磨するなどのメンテナンスが頻繁に必要となる。
そこで、ピンの摩耗を抑制するために、セラミックグリーンシートの表面に樹脂製のフィルムを接着し、フィルムの上からセラミックグリーンシートを打ち抜く方法が考案されている(特許文献1参照)。
特開平4−286182号公報
上述のようにセラミックグリーンシートにフィルムを接着して打ち抜くと、打ち抜き後にセラミックグリーンシートからフィルムを剥がす作業が必要となる。打ち抜き後のフィルムは、例えば粘着テープ等によってセラミックグリーンシートから引き剥がされる。このような剥離作業では、セラミックグリーンシートに変形、傷の発生、破損等の不良が起こり得る。その結果、回路基板の歩留まりが低下するおそれがある。
本開示の一局面は、セラミックグリーンシートにおける不良発生を抑制しつつ、打ち抜き用のピンの摩耗を抑制できる回路基板の製造方法とその製造装置とを提供することを目的とする。
本開示の一態様は、セラミック層と、セラミック層に配置された配線部とを備える回路基板の製造方法である。回路基板の製造方法は、パンチ金型の上型と下型との間にセラミックグリーンシートを設置する工程と、上型と下型との間で、セラミックグリーンシートに対し上方に離間する位置に樹脂製のフィルムを配する工程と、パンチ金型によりフィルムと共にセラミックグリーンシートに少なくとも1つの孔を開ける工程と、を備える。孔を開ける工程では、開孔後にセラミックグリーンシート及びフィルムが離間される。
このような構成によれば、セラミックグリーンシートが接着されていないフィルムの上から打ち抜かれ、打ち抜き後にはフィルムがセラミックグリーンシートから分離される。そのため、打ち抜き後にセラミックグリーンシートからフィルムを剥がす必要が無い。結果として、フィルムの剥離作業に起因するセラミックグリーンシートにおける不良発生を抑制しつつ、打ち抜き用のピンの摩耗を抑制できる。
また、フィルムを接着したセラミックグリーンシートでは、通常フィルムを接着した状態でビア導体が形成される。そのため、フィルムの厚み部分までビア導体が形成される。これに対し、本開示によれば、セラミックグリーンシートの厚み部分のみにビア導体を形成できるので、回路基板の製造効率が高められる。つまり、フィルムの厚み部分まで形成されたビア導体により、回路基板の表面の凹凸やうねりが発生することを抑制できる。
本開示の一態様では、パンチ金型の上型は、セラミックグリーンシートを打ち抜く少なくとも1つのピンと、セラミックグリーンシート及びフィルムを押圧するノックアウト板と、を有してもよい。少なくとも1つのピンは、ノックアウト板に設けられた少なくとも1つの貫通孔から出入り自在に設けられてもよい。また、孔を開ける工程では、ノックアウト板によりフィルムがセラミックグリーンシートに密着されてもよい。このような構成によれば、ノックアウト板によってフィルムがセラミックグリーンシートに密着されるので、他の部材を用いることなく、より確実にピンの摩耗を抑制できる。また、フィルムのセラミックグリーンシートへの密着から離間までが容易に行える。
本開示の一態様では、フィルムを配する工程では、ロール状のフィルムの送り出し及び巻き取りによってフィルムを供給してもよい。このような構成によれば、比較的簡潔な機構で、容易かつ確実にパンチ金型の上型とセラミックグリーンシートとの間にフィルムを供給することができる。
本開示の一態様は、導電ペーストを用い、セラミックグリーンシートに開けられた少なくとも1つの孔に充填された未焼結ビアと、セラミックグリーンシートに配置された未焼結配線部とを形成する工程と、セラミックグリーンシート、未焼結ビア、及び未焼結配線部を焼成する工程と、をさらに備えてもよい。このような構成によれば、セラミック基板にビア導体及び配線部が形成された回路基板を得ることができる。
本開示の一態様は、セラミックグリーンシートの焼成によりセラミック基板を形成する工程と、セラミック基板の少なくとも1つの孔に導体を充填する工程と、セラミック基板に配線部を形成する工程と、をさらに備えてもよい。このような構成によっても、セラミック基板にビア導体及び配線部が形成された回路基板を得ることができる。
本開示の別の態様は、セラミック層と、セラミック層に配置された配線部とを備える回路基板の製造装置である。回路基板の製造装置は、上型と下型とを有するパンチ金型と、セラミックグリーンシートを移送する移送部と、樹脂製のフィルムを供給するフィルム供給部と、を備える。移送部は、パンチ金型の上型と下型との間にセラミックグリーンシートを設置する。フィルム供給部は、上型と下型との間で、セラミックグリーンシートに対し上方に離間する位置にフィルムを配する。パンチ金型は、フィルムと共にセラミックグリーンシートに少なくとも1つの孔を開ける。また、回路基板の製造装置は、パンチ金型による開孔後にセラミックグリーンシート及びフィルムが離間されるように構成される。
このような構成によれば、セラミックグリーンシートが接着されていないフィルムの上から打ち抜かれ、打ち抜き後にはフィルムがセラミックグリーンシートから分離される。その結果、フィルムの剥離作業に起因するセラミックグリーンシートにおける不良発生を抑制しつつ、打ち抜き用のピンの摩耗を抑制できる。
実施形態における回路基板の製造装置の模式的な構成図である。 図1の回路基板の製造装置においてセラミックグリーンシートがパンチ金型で打ち抜かれた状態を示す模式的な部分拡大断面図である。 実施形態における回路基板の製造方法を示すフローチャートである。 図4Aは、図3の回路基板の製造方法の一工程を示す模式的な構成図であり、図4Bは、図4Aの次の工程を示す模式的な構成図であり、図4Cは、図4Bの次の工程を示す模式的な構成図であり、図4Dは、図4Cの次の工程を示す模式的な構成図である。 図3とは異なる実施形態の回路基板の製造方法を示すフローチャートである。 図6Aは、実施例1におけるパンチング回数とピン先の径との関係を示すグラフであり、図6Bは、比較例1におけるパンチング回数とピン先の径との関係を示すグラフである。 図7Aは、実施例1におけるピン先の写真であり、図7Bは、比較例1におけるピン先の写真である。
以下、本開示が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.第1実施形態]
[1−1.回路基板の製造装置]
図1に示す回路基板の製造装置1(以下、単に「製造装置1」ともいう。)は、セラミック層と、セラミック層に配置された配線部とを備える回路基板を製造するための装置である。
製造装置1は、パンチ金型2と、移送部3と、フィルム供給部4とを備える。製造装置1は、回路基板のセラミック層となるセラミックグリーンシートSに複数の孔を形成するように構成されている。
<パンチ金型>
パンチ金型2は、セラミックグリーンシートSに打ち抜きにより複数の貫通孔を形成するための金型である。パンチ金型2は、上型5と、下型6とを有する。
セラミックグリーンシートSを構成するセラミックとしては、例えばアルミナ、ベリリア、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、ガラス等が挙げられる。これらのセラミックは単体で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。セラミックグリーンシートSの平均厚さは、例えば0.1mm以上1mm以下である。
(上型)
上型5は、図1に示すように、支持プレート5Aと、複数のピン5Bと、ノックアウト板5Cとを有する。
支持プレート5Aは、複数のピン5Bを支持するプレートである。具体的には、支持プレート5Aには、複数のピン5Bが支持プレート5Aの下側に突出するように設けられている。
複数のピン5Bは、樹脂製のフィルムFと共にセラミックグリーンシートSを打ち抜くことで複数の孔を開ける。各ピン5Bの径は、セラミックグリーンシートSに形成される貫通孔の大きさに合わせて設計される。また、複数のピン5Bは、セラミックグリーンシートSに形成される複数の貫通孔の位置に合わせて配置される。
ノックアウト板5Cは、複数のピン5Bよりも下方に配置され、複数のピン5Bが出入り自在な複数の貫通孔5Dを有する。図2に示すように、ノックアウト板5Cは、セラミックグリーンシートSの打ち抜きの際に、複数のピン5Bよりも先にフィルムFに当接し、フィルムF及びセラミックグリーンシートSを下方に押圧する機能を有する。つまり、ノックアウト板5Cは、複数のピン5Bが孔を開ける前にフィルムFをセラミックグリーンシートSに密着させる。
なお、ノックアウト板5Cと支持プレート5Aとは、例えばバネ等の弾性体により接続されている。そのため、上型5が下降していくと、まずノックアウト板5Cが上型5とセラミックグリーンシートSとの間に配されたフィルムFに当接し、フィルムFはノックアウト板5CによってセラミックグリーンシートSに押さえつけられる。その後ノックアウト板5Cと支持プレート5Aとの距離が縮まっていくことで、複数のピン5Bがノックアウト板5Cの複数の貫通孔5Dを通過してフィルムF及びセラミックグリーンシートSを打ち抜く。
(下型)
下型6は、図1に示すように、本体6Aと、本体6Aに形成された複数の抜き孔6Bとを有する。
本体6Aは、枠Pに保持されたセラミックグリーンシートSが載置される載置面6Cを有する。本体6Aの載置面6Cは、本体6Aにおける上面、つまり上型5と対向する面である。
複数の抜き孔6Bは、載置面6Cに開口するように設けられている。また、複数の抜き孔6Bは、本体6Aの下方にまで貫通している。複数の抜き孔6Bは、対応するピン5Bをそれぞれ挿通可能である。
つまり、複数の抜き孔6Bは、中心軸が鉛直方向と平行となるように形成されている。また、セラミックグリーンシートSの打ち抜き時において、ピン5Bは抜き孔6Bの下方にまで突出する。なお、抜き孔6Bの径は、対応するピン5Bの径よりも若干大きく形成されている。
<移送部>
移送部3は、セラミックグリーンシートSを移送する装置である。移送部3は、図1に示すように、パンチ金型2の上型5と下型6との間、具体的にはフィルムFと下型6との間に枠Pに保持されたセラミックグリーンシートSを設置する。
移送部3としては、例えばセラミックグリーンシートSを把持して搬送することが可能な搬送ロボットが使用できる。また、ベルトコンベア等の搬送ロボット以外の搬送装置を用いてもよい。
なお、この移送部3は、孔開け後のセラミックグリーンシートSを次の工程へ移送する際、つまりセラミックグリーンシートSをパンチ金型2の上型5と下型6との間から排出する際にも使用される。
<フィルム供給部>
フィルム供給部4は、樹脂製のフィルムFを供給する装置である。フィルム供給部4は、図1に示すように、上型5と下型6との間で、セラミックグリーンシートSに対し上方に離間する位置にフィルムFを配する。
フィルムFの材質としては、特に限定されず、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)が使用できる。また、フィルムFの平均厚みは、例えば0.02mm以上0.05mm以下とされる。フィルムFの幅(送り方向と垂直な方向の長さ)は、セラミックグリーンシートSの幅よりも大きい。
本実施形態では、フィルム供給部4は、複数のロールから構成される。フィルム供給部4は、送り出しロール4Aと、巻き取りロール4Bと、第1補助ロール4Cと、第2補助ロール4Dとを有する。
送り出しロール4Aは、ロール状に巻回されたフィルムFをパンチ金型2に向かって送り出すロールである。巻き取りロール4Bは、送り出しロール4Aから送り出され、パンチ金型2によって孔が開けられたフィルムFをロール状に巻き取るロールである。送り出しロール4A及び巻き取りロール4Bは、これらのうち少なくとも一方のロールが回転駆動されるように構成されている。
第1補助ロール4Cは、送り出しロール4Aとパンチ金型2との間に配設されている。第2補助ロール4Dは、パンチ金型2と巻き取りロール4Bとの間に配設されている。第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dは、フィルムFが下側に架け渡されており、フィルムFのパンチ金型2への供給及び排出に伴い、それぞれ従動的に回転する。
また、第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dは、鉛直方向に移動可能に構成されている。具体的には、第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dは、パンチ金型2の上型5が下降してフィルムFが下方に押圧された際には、上型5が下降する前の位置(以下、「第1位置」ともいう。)からフィルムFの張力により下降し、一定の位置(以下、「第2位置」ともいう。)に到達する。一方、パンチ金型2の上型5が上昇し、フィルムFへの押圧が解除された際には、第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dは、第2位置から下降前の第1位置まで上昇する。
つまり、第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dは、セラミックグリーンシートSの開孔後にセラミックグリーンシートS及びフィルムFを離間させる離間機構として機能する。
なお、第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dは、例えば下方から上方に向かう弾性力が継続的に付与され、下方への力が加わった際に第2位置まで移動し、力が無くなった際に弾性力により第1位置まで復元する構成とすることで、上述の機能を奏することができる。また、これ以外の機械的な装置を用いて、強制的に第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dを上下に移動させてもよい。
[1−2.回路基板の製造方法]
次に、製造装置1を用いた回路基板の製造方法について説明する。
本実施形態は、セラミック層と、セラミック層に配置された配線部とを備える回路基板の製造方法であり、第1の製造方法と第2の製造方法とを含む。
<第1の製造方法>
第1の製造方法は、図3に示すように、成形工程S10と、フィルム配置工程S20と、設置工程S30と、孔開け工程S40と、未焼結導体形成工程S50と、焼成工程S60とを備える。
(成形工程)
本工程では、未焼結セラミックをセラミック基板状に成形する。具体的には、まず、セラミック粉末、有機バインダ、溶剤、及び可塑剤等の添加剤を混合して、スラリーを得る。次に、このスラリーを周知の方法によりシート状に成形することで、基板状の未焼結セラミックであるセラミックグリーンシートが得られる。
(フィルム配置工程)
本工程では、フィルム供給部4により、上型5と下型6との間で、後の設置工程S30で配置されるセラミックグリーンシートSに対し上方に離間する位置に樹脂製のフィルムFを配する。
具体的には、送り出しロール4A及び巻き取りロール4Bを回転させることで、ロール状のフィルムFの送り出し及び巻き取りを行う。これにより、上型5及び下型6に当接しないように、フィルムFを上型5及び下型6に挟まれた空間に送り出す。
(設置工程)
本工程では、図4Aに示すように、移送部3により、パンチ金型2の上型5と下型6との間に枠Pに保持されたセラミックグリーンシートSを設置する。具体的には、セラミックグリーンシートSは下型6の載置面6CにフィルムFと離間するように設置される。
枠Pは、中央に開口が形成された板状の部材である。枠Pは、金属製であり、例えばステンレスで構成される。セラミックグリーンシートSは、例えばテープによって四方を留めることで枠Pに固定される。
(孔開け工程)
本工程では、図4Bに示すように、パンチ金型2によりフィルムFと共にセラミックグリーンシートSに複数の孔を開ける。これにより、セラミックグリーンシートSの表面と裏面とを厚み方向に貫通する複数の孔が形成される。
本工程では、開孔に先立ち、ノックアウト板5CがフィルムFを下方に押圧する。このとき、第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dは、下方に押し下げられ第1位置から第2位置に移動する。その結果、フィルムFがセラミックグリーンシートSに密着する。この状態で、複数のピン5BがフィルムF及びセラミックグリーンシートSを貫通する。
複数のピン5Bによる開孔後、図4Cに示すように、上型5の上昇に伴って、複数のピン5B及びノックアウト板5CがフィルムF及びセラミックグリーンシートSから離間する。同時に、第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dも上昇し第1位置へ戻る。これにより、パンチ金型2による開孔後のフィルムFとセラミックグリーンシートSとが離間される。
フィルムFとセラミックグリーンシートSとの離間後、図4Dに示すように、セラミックグリーンシートSは、フィルムFとは別々にパンチ金型2から排出される。排出されたセラミックグリーンシートSは、例えばベルトコンベア等により、後工程に供される。
また、フィルムFとセラミックグリーンシートSとの離間後、次のセラミックグリーンシートSに対するフィルム配置工程S20が行われる。すなわち、送り出しロール4A及び巻き取りロール4Bが回転し、フィルムFの孔が開けられた部分が排出され、孔の開いていないフィルムFが新たに上型5と下型6との間に供給される。
(未焼結導体形成工程)
本工程では、導電ペーストを用い、セラミックグリーンシートSに開けられた複数の孔に充填された未焼結ビアと、セラミックグリーンシートSに配置された未焼結配線部とを形成する。
未焼結ビアは、焼結によりビア導体を構成する。ビア導体は、回路基板を厚み方向に貫通する導電性を有する部材である。ビア導体は、主成分として金属を含む。この金属としては、例えばタングステン(W)、モリブデン(Mo)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、銀(Ag)、これらの合金等が挙げられる。
上記未焼結ビアは、上述のビア導体の構成材料に溶剤等を加えてペーストにしたものである。未焼結ビアの複数の孔への充填方法としては、周知のペースト印刷方法が使用できる。
未焼結ビアの充填後、セラミックグリーンシートSの両面に対し、セラミックグリーンシートSを挟みつつ複数の孔と重なるように、配線部となる未焼結配線部をそれぞれ配置する。具体的な手順としては、例えば未焼結ビアの充填で用いたペーストを、スクリーン印刷によってセラミックグリーンシートSの両面に印刷することで未焼結配線部を形成する。
(焼成工程)
未焼結導体の形成後、セラミックグリーンシートS、未焼結ビア、及び未焼結配線部を焼成する。この焼成は、セラミックグリーンシートSが焼結する温度に加熱することで行われる。これにより、セラミックグリーンシートSが焼結され、セラミック基板が形成される。また、未焼結ビア及び未焼結配線部が焼結し、電気的に接続されたビア導体及び配線部が形成される。
<第2の製造方法>
第2の製造方法は、図5に示すように、成形工程S10と、フィルム配置工程S20と、設置工程S30と、孔開け工程S40と、焼成工程S70と、導体充填工程S80と、配線部形成工程S90とを備える。これらの工程のうち、成形工程S10、フィルム配置工程S20、設置工程S30、及び孔開け工程S40は、第1の製造方法と同じであるため、同一の符号を付して説明を省略する。
(焼成工程)
本工程では、セラミックグリーンシートSの焼成によりセラミック基板を形成する。本工程は、第1の製造方法の焼成工程S60とは異なり、孔開けをしたセラミックグリーンシートSのみを焼成する。つまり、本工程では、未焼結の導体は焼成しない。これにより、複数の孔を有するセラミック基板が得られる。
(導体充填工程)
本工程では、セラミック基板の複数の孔に導体を充填することで、ビア導体を形成する。ビア導体の形成方法としては、例えばメッキが挙げられる。
(配線部形成工程)
本工程では、セラミック基板の両面に配線部を形成する。配線部の形成方法としては、例えばセミアディティブ法やサブトラクティブ法等が使用できる。なお、導体充填工程S80と、配線部形成工程S90とは、同時に行われてもよい。
さらに、第2の製造方法では、導体充填工程S80及び配線部形成工程S90において、第1の製造方法で用いた導電ペーストを使用して未焼結導体を形成し、この未焼結導体を焼成することで、ビア導体及び配線部を形成してもよい。
[1−3.効果]
以上詳述した実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1a)フィルムFをセラミックグリーンシートSに離間して配し、開孔後にセラミックグリーンシートSとフィルムFとを離間することで、セラミックグリーンシートSが接着されていないフィルムFの上から打ち抜かれ、打ち抜き後にはフィルムFがセラミックグリーンシートSから分離される。そのため、打ち抜き後にセラミックグリーンシートSからフィルムFを剥がす必要が無い。結果として、フィルムFの剥離作業に起因するセラミックグリーンシートSにおける不良発生を抑制しつつ、打ち抜き用のピン5Bの摩耗を抑制できる。
また、ビア導体を形成する工程において、セラミックグリーンシートS又は焼成後のセラミック基板の厚み部分のみにビア導体を形成できるので、回路基板の製造効率が高められる。つまり、フィルムの厚み部分まで形成されたビア導体により、回路基板の表面の凹凸やうねりが発生することを抑制できる。
(1b)ノックアウト板5CによってフィルムFがセラミックグリーンシートSに密着されるので、他の部材を用いることなく、より確実にピンの摩耗を抑制できる。また、フィルムFのセラミックグリーンシートSへの密着から離間までが容易に行える。
(1c)ロール状のフィルムFの送り出し及び巻き取りによってフィルムFを供給するので、比較的簡潔な機構で、容易かつ確実にパンチ金型2の上型5とセラミックグリーンシートSとの間にフィルムFを供給することができる。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
(2a)上記実施形態の製造装置1及び回路基板の製造方法において、セラミックグリーンシートSをパンチ金型2に設置してから、フィルムFをセラミックグリーンシートSと上型5との間に供給してもよい。つまり、設置工程S30をフィルム配置工程S20より先に行ってもよい。また、これらの工程を同時に行ってもよい。
(2b)上記実施形態の製造装置1及び回路基板の製造方法において、フィルムFをノックアウト板5C以外の部材でセラミックグリーンシートSに押圧してもよい。また、必ずしもフィルムFをセラミックグリーンシートSに押圧する部材を設けなくてもよい。
(2c)上記実施形態の製造装置1及び回路基板の製造方法において、フィルムFはロール状のものでなくてもよい。例えば、複数のシート状のフィルムFを用意し、一枚ずつ供給してもよい。
(2d)上記実施形態の製造装置1及び回路基板の製造方法において、フィルム供給部4を構成する第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dは、必ずしも上下に移動可能に構成されなくてもよい。また、第1補助ロール4C及び第2補助ロール4Dは必須の構成要件ではない。
したがって、第1補助ロール4C及び第2補助ロール4D以外の機構によって、セラミックグリーンシートSの開孔後にセラミックグリーンシートS及びフィルムFを離間させてもよい。さらに、開孔後の上型5の上昇に伴って、セラミックグリーンシートS及びフィルムFが自動的に離間されれば、これらを離間させる機構を設ける必要はない。
(2e)上記実施形態の製造装置1及び回路基板の製造方法において、セラミックグリーンシートSとしてロール状に巻回されたものを用いてもよい。この場合、移送部3として、セラミックグリーンシートSをパンチ金型2へピッチ送りする装置が用いられる。
(2f)上記実施形態の回路基板の製造方法において、第1の製造方法及び第2の製造方法は、それぞれ、ビア導体及び配線部が形成された複数の回路基板又はセラミックシートを積層する工程を備えてもよい。この工程により、多層回路基板が得られる。
(2g)上記実施形態の回路基板の製造方法において、セラミックグリーンシートSに設けた孔に必ずしもビア導体を形成する必要はない。また、セラミックグリーンシートSに複数の孔ではなく1つの孔を設けてもよい。
(2h)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
[3.実施例]
以下に、本開示の効果を確認するために行った試験の内容とその評価とについて説明する。
(実施例1)
図1の製造装置1を用いて、フィルムFをセラミックグリーンシートSの上方に供給しながらセラミックグリーンシートSのパンチングを行い、10,000回、20,000回、30,000回、40,000回及び50,000回のパンチング後におけるピン先の径を測定した。
なお、セラミックグリーンシートSは、外形200mm×180mm、厚み0.18mm、枠Pは、外形200mm×200mm、開口140mm×170mm、厚み0.5mm、フィルムFは、厚み0.04mmとした。また、ピン5Bの径は約0.08mmとした。また、「ピン先の径」とは、ピン5Bの最下端の径を意味する。結果を図6Aに示す。また、50,000回パンチング後のピン先の写真を図7Aに示す。
(比較例1)
図1の製造装置1を用いて、フィルムFを供給せずにセラミックグリーンシートSのパンチングを行い、実施例1と同様にピン先の径を測定した。なお、セラミックグリーンシートSとフィルムFとは実施例1と同じものを用いたが、ピン5Bの径は約0.06mmとした。結果を図6Bに示す。また、50,000回パンチング後のピン先の写真を図7Bに示す。
(考察)
図6A,6B及び図7A,7Bに示されるように、実施例1は、比較例1に比べてピン先の径の減少が小さい。つまり、フィルムをセラミックグリーンシートに接着させずに供給しながらパンチングをすることで、ピン先の径の減少が著しく抑えられることが示された。
また、実施例1ではフィルムFをセラミックシートSと接着していないため、パンチング後、フィルムFが離間した後のセラミックシートSにキズや変形は確認されなかった。
1…製造装置、2…パンチ金型、3…移送部、4…フィルム供給部、
4A…送り出しロール、4B…巻き取りロール、4C…第1補助ロール、
4D…第2補助ロール、5…上型、5A…支持プレート、5B…ピン、
5C…ノックアウト板、5D…貫通孔、6…下型、6A…本体、6B…抜き孔、
6C…載置面。

Claims (6)

  1. セラミック層と、前記セラミック層に配置された配線部とを備える回路基板の製造方法であって、
    パンチ金型の上型と下型との間にセラミックグリーンシートを設置する工程と、
    前記上型と前記下型との間で、前記セラミックグリーンシートに対し上方に離間する位置に樹脂製のフィルムを配する工程と、
    前記パンチ金型により前記フィルムと共に前記セラミックグリーンシートに少なくとも1つの孔を開ける工程と、
    を備え、
    前記孔を開ける工程では、開孔後に前記セラミックグリーンシート及び前記フィルムが離間される、回路基板の製造方法。
  2. 前記パンチ金型の前記上型は、
    前記セラミックグリーンシートを打ち抜く少なくとも1つのピンと、
    前記セラミックグリーンシート及び前記フィルムを押圧するノックアウト板と、
    を有し、
    前記少なくとも1つのピンは、前記ノックアウト板に設けられた少なくとも1つの貫通孔から出入り自在に設けられ、
    前記孔を開ける工程では、前記ノックアウト板により前記フィルムが前記セラミックグリーンシートに密着される、請求項1に記載の回路基板の製造方法。
  3. 前記フィルムを配する工程では、ロール状の前記フィルムの送り出し及び巻き取りによって前記フィルムを供給する、請求項1又は請求項2に記載の回路基板の製造方法。
  4. 導電ペーストを用い、前記セラミックグリーンシートに開けられた前記少なくとも1つの孔に充填された未焼結ビアと、前記セラミックグリーンシートに配置された未焼結配線部とを形成する工程と、
    前記セラミックグリーンシート、前記未焼結ビア、及び前記未焼結配線部を焼成する工程と、
    をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  5. 前記セラミックグリーンシートの焼成によりセラミック基板を形成する工程と、
    前記セラミック基板の前記少なくとも1つの孔に導体を充填する工程と、
    前記セラミック基板に前記配線部を形成する工程と、
    をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回路基板の製造方法。
  6. セラミック層と、前記セラミック層に配置された配線部とを備える回路基板の製造装置であって、
    上型と下型とを有するパンチ金型と、
    セラミックグリーンシートを移送する移送部と、
    樹脂製のフィルムを供給するフィルム供給部と、
    を備え、
    前記移送部は、前記パンチ金型の前記上型と前記下型との間に前記セラミックグリーンシートを設置し、
    前記フィルム供給部は、前記上型と前記下型との間で、前記セラミックグリーンシートに対し上方に離間する位置に前記フィルムを配し、
    前記パンチ金型は、前記フィルムと共に前記セラミックグリーンシートに少なくとも1つの孔を開け、
    前記パンチ金型による開孔後に前記セラミックグリーンシート及び前記フィルムが離間されるように構成される、回路基板の製造装置。
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