JP2013006503A - 車両の下部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロアパネルの下面に沿って配策されたハーネスが排気管の熱影響を受けるのを簡単な構成で効果的に防止できるようにする。
【解決手段】フロアパネル4の車幅方向中央部を上方に膨出させたトンネル部12、該トンネル部12に沿ってフロアパネル4の下方部を車両の前後方向に延設された排気管11と、上記フロアパネル4の下面に沿って車両の前後方向に配策されたハーネス33とを備える車両の下部車体構造であって、上記トンネル部12内には排気管11の設置部を上方から覆うヒートインシュレータ15が設けられるとともに、該ヒートインシュレータ15には、その側面の一部を車幅方向の内方側に凹入させた凹入部45が形成され、該ヒートインシュレータ15の凹入部45と上記トンネル部12との間に形成された空間部内であって、該トンネル部12の上部下面よりも下方に離間した位置に上記ハーネス33が配置された。
【選択図】図4

Description

本発明は、フロアパネルのトンネル部に沿って車両の前後方向に延設された排気管と、上記フロアパネルの下面に沿って車両の前後方向に配策されたハーネスとを備える車両の下部車体構造に関するものである。
従来、下記特許文献1に示されるように、車両が外力で損傷を受けるような場合にも、できる限り高電圧ケーブル(ハーネス)への影響を避けること、高電圧ケーブル保護のための艤装部品を少なく保つこと、車両の前室をできる限りコンパクトにすることを目的として、ダッシュパネル前方の前室に搭載ユニットを備え、ダッシュパネル後方にバッテリを備え、そのバッテリに接続される高電圧ケーブルをダッシュパネルに沿うように設けた車両の高電圧ケーブルの配策構造において、上記搭載ユニットを構成する複数の細部ユニットをダッシュパネルの前方に車両幅方向に並べて設け、それら細部ユニットの後面を互いに車両前後方向の段差を生ずるように形成してダッシュパネルとの距離を異ならせて設け、高電圧ケーブルを、ダッシュパネルからの距離が大きい側の細部ユニットの後面に対向するダッシュパネル部分を通るように配策するとともに、該ダッシュパネル部分からフロアパネルのトンネル部内に導入して車体の後方側に延設することが行われている。
また、下記特許文献2に示されるように、作業性や安定性や耐久性や安全性等の向上を図ることが可能なワイヤハーネスを提供することを目的として、ハイブリッド自動車または電気自動車の車両内部前側から車体フレームの外側となる車体床下を通り車両内部後側まで延びてバッテリおよびインバータ間を接続し、またはモータ及びインバータ間を接続する複数の高圧電線と、該複数の高圧電線を保護する保護部材とを備えるワイヤハーネスにおいて、上記保護部材を、車両内部用保護部材と車体床下用保護部材とを含む複数種の別体部品で構成するとともに、上記車体床下用保護部材を、断面非円形状の絶縁性を有する合成樹脂製の平型チューブとし、該平型チューブを、部材の軸方向に沿って、独立した部材周方向の山部と谷部とを交互に連続させるとともに上記山部に床下設置面となり得る頂面を有する蛇腹状の形状に形成し、かつ上記車体床下への配索前において所定方向への曲げが自在となる形状に形成し、かつ上記部材の軸に沿ってスリットのないシームレス形状に形成し、かつ上記高圧電線を横一列に並べた状態に合わせた内部空間を有する形状に形成し、かつ上記車体床下から地面方向に突出するように上記車体フレームに設けられたリーンホースの横に設置可能な形状に形成し、かつ上記リーンホースよりも低背となる形状に形成することが行われている。
さらに、下記特許文献3に示されるように、電力ケーブルが挿通される金属製パイプ内で生じる結露により、金属製パイプが錆びることを防止することを目的として、車両内部に該車両の前後方向に間隔をもって配置された電源と電気負荷間を、電力ケーブルにより接続する車両の配線構造において、上記車両のフロア下面の上記電源の設置箇所の下方位置と上記電気負荷の設置箇所の下方位置との間に配置され、両端が上記車両内に挿入された金属製パイプと、該金属製パイプ内に挿通されて、上記電源と電気負荷を接続した電力ケーブルとを備えるとともに、上記金属製パイプは、フロアパネルに形成されたトンネル部内に配設されるとともに、両端から鉛直方向の最下部に向かって傾斜して設けられ、上記最下部を加熱する排気管からなる加熱手段を備えた構造としたものが知られている。
特開2011−063147号公報 特開2010−012868号公報 特開2010−143408号公報
上記特許文献1に係る高電圧ケーブルの配策構造では、ダッシュパネルに沿うように配策された高電圧ケーブルの後部をトンネル部内に導入し、該トンネル部の上部下面に沿って車両の後方側に延設するように構成されているため、車両の走行時に路面の障害物が上記高電圧ケーブルに接触するのを防止して該高電圧ケーブルを効果的に保護することができる。しかし、上記トンネル部内には、車両の走行時に高温状態となる排気管が配設されているため、該排気管の影響を受けて高電圧ケーブルに熱害が生じる可能性があり、これを防止するための対策を講じる必要がある。
なお、上記特許文献1には、上記高電圧ケーブルと排気管とをトンネル部内において車幅方向に反対側に互いに離間して配策することにより、狭く限られた空間内における高電圧ケーブルおよび排気管の熱膨張および干渉を避けるようにした構成が開示されているが、このように構成した場合においても、上記排気管に設けられた触媒等からなる大径部が上記高電圧ケーブルに近接した状態となるのを防止することが避けられず、該触媒の熱影響が高圧ケーブルに及ぶ虞がある。
また、上記ダッシュパネルの後方部において高電圧ケーブルを下方から覆うように設置された保護カバーを、断熱性を有する素材で形成することにより、上記排気管の輻射熱が高電圧ケーブルに対して直接的に作用するのを防止することも考えられる。しかし、このように構成した場合には、渋滞路の走行時等に上記排気管の熱影響を受けて加熱された空気が上記保護カバー内に滞留し易く、上記高電圧ケーブルに熱害が却って生じ易くなる可能性がある。
一方、上記引用文献2に開示されているように、複数の高圧電線を保護する保護部材を断面非円形状の絶縁性を有する合成樹脂製の平型チューブとし、該平型チューブを、車体床下から地面方向に突出するように上記車体フレームに設けられたリーンホースの横に設置可能な形状に形成し、かつ上記リーンホースよりも低背となる形状に形成した場合には、上記平型チューブが路面に接触するのを防止し、これを効果的に保護できるという利点がある。
しかし、上記のように車体床下部に沿って配策された高圧電線をエンジンルーム内に延設する際には、車体の前部下方に設置されたサスペンション支持用のサブフレームを避けて上記高圧電線を配策する必要があり、そのためには車体のフロアパネルに形成されたトンネル部を介してダッシュパネルの前方側に上記高圧電線を延設することが望ましいが、上記トンネル部に配策された高圧電線に排気管の熱影響が及ぶ可能性があり、これを防止するための対策を講じる必要がある。
また、上記特許文献3に開示されているように、電力ケーブルを金属製パイプ内により被覆するとともに、該電力ケーブルと排気管とを、フロアパネルに形成されたトンネル部内に相隣接して配設し、排気管からの放熱により上記金属製パイプを加熱するように構成した場合には、該金属製パイプ内で結露が生じるのを効果的に防止することができても、金属製パイプ内に配設された電力ケーブルが上記排気管の熱影響を受けて損傷する可能性があり、これを防止するためには、耐熱性を有する高価な電力ケーブルを用いなければならないという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、フロアパネルの下面に沿ってハーネスを適正に配策することにより、該ハーネスが排気管の熱影響を受けるのを簡単な構成で効果的に防止できる車両の下部車体構造を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明は、車両のエンジンルームとその後方の車室とを仕切るダッシュパネルと、該ダッシュパネルの下端部から車両の後方側に延びるように設置されたフロアパネルと、該フロアパネルの車幅方向中央部を上方に膨出させたトンネル部と、該トンネル部に沿ってフロアパネルの下方部を車両の前後方向に延設された排気管と、上記フロアパネルの下面に沿って車両の前後方向に配策されたハーネスとを備える車両の下部車体構造であって、上記トンネル部内には排気管の設置部を上方から覆うヒートインシュレータが設けられるとともに、該ヒートインシュレータには、その側面の一部を車幅方向の内方側に凹入させた凹入部が形成され、該ヒートインシュレータの凹入部と上記トンネル部との間に形成された空間部内であって、該トンネル部の上部下面よりも下方に離間した位置に上記ハーネスが配置されたものである。
請求項2に係る発明は、上記請求項1に記載の車両の下部車体構造において、上記ハーネスが、上記ヒートインシュレータの頂部よりも下方に離間した位置に配策されたものである。
請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の車両の下部車体構造において、上記ハーネスが、上記排気管よりも下方に配設されたハーネス後部と、該ハーネス後部の前端部から上記ヒートインシュレータの凹入部とトンネル部との間に形成された空間部を通って上方に延びて、上記排気管の車幅方向に隣り合う部分における最大幅部位よるも上方まで延設される上下延設部と、該上下延設部の上端から上記トンネル部内を通ってエンジンルーム内に延設されるハーネス前部とを備えたものである。
請求項4に係る発明は、上記請求項3に記載の車両の下部車体構造において、上記排気管の前方部に、該排気管の管状部よりも大径で高温になる触媒が配設され、該触媒の最大幅部位よりも前方または後方にずれた位置に上記ハーネスの上下延設部が配設されたものである。
請求項5に係る発明は、上記請求項4に記載の車両の下部車体構造において、上記排気管の触媒およびハーネスの上下延設部よりも後方側部位に、排気管の大径機能部が設けられたものである。
請求項6に係る発明は、上記請求項3〜5のいずれか1項に記載の車両の下部車体構造において、上記トンネル部の内壁面に沿ってトンネルクロスメンバが車幅方向に延設され、該トンネルクロスメンバの前方側に上記ハーネスの上下延設部が配置されたものである。
請求項7に係る発明は、上記請求項3〜6のいずれか1項に記載の車両の下部車体構造において、下面が上記トンネル部の下端よりも下方に突出した状態で上記フロアパネルの下面に沿って車両の前後方向に延設されたフレーム部材を有し、該フレーム部材の下面よりも上方に上記ハーネス後部が配策されたものである。
請求項8に係る発明は、上記請求項7に記載の車両の下部車体構造において、上記フレーム部材の前部下面が、その後部下面よりも上方に凹入した段上げ部が形成され、該段上げ部の前方側部位にサブフレームの後方部が取り付けられるとともに、該サブフレームの後縁部に沿って上記ハーネス後部の前端部からトンネル部側へ車幅方向に延びるように上記ハーネス前部が配策されたものである。
請求項9に係る発明は、上記請求項8に記載の車両の下部車体構造において、上記フレーム部材の設置部よりも車幅方向外方側に上記ハーネス後部が配策されるとともに、該ハーネス後部の前端から上記フレーム部材の段上げ部の下方を通って車幅方向内方側にハーネスが配策されたものである。
請求項10に係る発明は、上記請求項8または9に記載の車両の下部車体構造において、車両の前突時に上記サブフレームの後方部が下方に脱落するのを促進する脱落促進部を備えたものである。
請求項1に係る発明では、上記ヒートインシュレータの凹入部とトンネル部の壁面との間を通ってハーネスを配策するように構成したため、車両の走行時に該ハーネスが路面の障害物に接触することに起因した損傷を防止しつつ、上記トンネル部内に配設された排気管の熱影響を上記ヒートインシュレータにより遮断してハーネスに熱害が生じるのを効果的に防止することができる。また、上記ハーネスをトンネル部の上部下面よりも下方に離間した位置に配置したため、渋滞路の走行時等に上記排気管の熱影響を受けて高温に加熱された空気が上記トンネル部上部下面とヒートインシュレータの上部との間に滞留した場合においても、上記高温の空気によりハーネスが熱影響を受けるのを効果的に抑制することができる。
請求項2に係る発明では、上記ヒートインシュレータの頂部よりも下方に離間した位置に上記ハーネスを配策したため、トンネル部内の排気管から放出された熱気が溜まり易い傾向にあるヒートインシュレータの上部下面から上記ハーネスを離間させることができ、これによってハーネスが熱害を受けるのを、より効果的に抑制できるという利点がある。
請求項3に係る発明では、上記ハーネスが、トンネル部内の排気管よりも下方に配設されたハーネス後部と、該ハーネス後部の前端部から上記ヒートインシュレータの凹入部とトンネル部との間に形成された空間部を通って上方に延びて、上記排気管の車幅方向に隣り合う部分における最大幅部位よるも上方まで延設される上下延設部と、該上下延設部の上端から上記トンネル部内を通ってエンジンルーム内に延設されるハーネス前部とを備えた構造としたため、ハーネスが排気管の最大幅部位に近接した状態となるのを防止しつつ、上記ダッシュパネルの下方部を通ってハーネスの前方部をエンジンルーム内に導出するように構成した場合のように、車両の走行時に上記ダッシュパネルの下方に配策されたハーネスが路面の障害物に接触して損傷するという事態を生じることなく、上記ハーネスを適正に配策できるという利点がある。
請求項4に係る発明では、上記排気管の前方部に、該排気管の管状部よりも大径で高温になる触媒を配設し、該触媒の最大幅部位よりも前方または後方にずれた位置に上記ハーネスの上下延設部を配設したため、該ハーネスの上下延設部をトンネル部の限られた空間部内においてコンパクトに配設することができるとともに、上記触媒において発生した高熱の影響が上記ハーネスの上下延設部に及ぶのを制果的に抑制できるという利点がある。
請求項5に係る発明では、上記排気管の触媒およびハーネスの上下延設部よりも後方側部位に、サイレンサー、SCR(尿素選択還元型触媒システム)、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)、熱交換器または配管集合部等からなる排気管の大径機能部を設けたため、該大径機能部において発生した高熱の影響がハーネスの上下延設部に及ぶのを効果的に防止しつつ、上記各種の大径機能部をコンパクトかつ適正に配設できるという利点がある。
請求項6に係る発明では、上記トンネル部の内壁面に沿ってトンネルクロスメンバが車幅方向に延設されてなる車両の下部車体構造において、該トンネルクロスメンバの前方側に上記ハーネスの上下延設部を配置したため、上記トンネルクロスメンバによりトンネル部を補強して、その剛性を充分に確保しつつ、該トンネル部内に上記ハーネスの上下延設部をコンパクトに配設して、これを適正かつ効果的に保護できる等の利点がある。
請求項7に係る発明では、下面が上記トンネル部の下端よりも下方に突出した状態でフロアパネルの下面に沿って車両の前後方向に延設されたフレーム部材を有する車両の下部車体構造において、該フレーム部材の下面よりも上方に上記ハーネス後部を配策したため、該ハーネス後部が車両の走行時に路面の障害物に接触して損傷することのないように、上記フレーム部材によりハーネス後部を効果的に保護することできる。
請求項8に係る発明では、上記フレーム部材の前部下面を、その後部下面よりも上方に凹入させた段上げ部を形成し、該段上げ部の前方側部位にサブフレームの後方部を取り付けるとともに、該サブフレームの後縁部に沿って上記ハーネス後部の前端部からトンネル部側へ車幅方向に延びるようにハーネス前部を配策したため、上記サブフレームがフロアパネルから下方に大きく突出した状態となるのを抑制できるとともに、車両の走行時に前方から飛来する障害物が上記ハーネス前部に当接すること等を防止し、該ハーネス前部を上記サブフレームにより効果的に保護できるという利点がある。
請求項9に係る発明では、上記フレーム部材の設置部よりも車幅方向外方側に上記ハーネス後部を配策するとともに、上記フレーム部材の段上げ部の下方を通ってハーネス後部の前端から車幅方向内方側にハーネスを配策したため、トンネル部内に配設された排気管から上記ハーネス後部を離間させて該ハーネス後部が排気管の熱害を受けるのを効果的に防止できるとともに、上記ハーネスをフロアパネルの下方に突出させることなくトンネル部内に引き込んで、該ハーネスを適正に配策できるという利点がある。
請求項10に係る発明では、車両の前突時に上記サブフレームの後方部を下方に脱落させることにより、該サブフレームの後方部が後退して上記ハーネスにサブフレームに接触するのを防ぐことができるため、該ハーネスの損傷を効果的に防止できるという利点がある。
本発明に係る車両の下部車体構造の実施形態を示す側面断面図である。 上記下部車体構造の全体構成を示す底面図である。 図2のIII−III線断面図である。 上記下部車体構造の要部構成を示す底面図である。 図4のV−V線断面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 図4のVII−VII線断面図である。 インシュレータの具体的構造を示す正面図である。 インシュレータの具体的構造を示す平面図である。 インシュレータの具体的構造を示す側面図である。 車両の前突時におけるサブフレーム支持部の変形状態を示す平面図である。 車両の前突時におけるサブフレームの変形状態を示す側面断面図である。 車両の前突初期段階における車体の変形状態を示す側面断面図である。 車両の前突中期段階における車体の変形状態を示す側面断面図である。
図1および図2は、本発明に係る車両の下部車体構造の実施形態を示している。該車両は、エンジンルーム1とその後方の車室2とを仕切るダッシュパネル3と、該ダッシュパネル3の下端部から車両の後方側に延びるように設置されたフロアパネル4と、上記エンジンルーム1の側方部に沿って車両の前後方向に延びるように設置された左右一対のフロントサイドフレーム5とを有している。
上記フロントサイドフレーム5の先端部には、車両の前突時に潰れることにより衝突エネルギーを吸収するクラッシュカン6が取り付けられるとともに、該左右のクラッシュカン6を連結するように車幅方向に延びるバンパービーム7が設けられている。また、上記左右のフロントサイドフレーム5の間には、バイブリッド車両の駆動機構を構成するエンジン8と、モータジェネレータおよび動力分配機構等からなるトランスアクスル装置9とが配設されている。
上記エンジン8の後壁面には、排気管11が排気マニホールド10を介して接続されている。該排気管11は、フロアパネル4の車幅方向中央部を上方に膨出させたトンネル部12内に導入され、該トンネル部12に沿ってフロアパネル4の下方部を車両の前後方向に延設されている。上記排気管11には、該排気管11の管状部よりも大径で高温になる上流側の第1触媒13と下流側の第2触媒14とが配設されるとともに、その後方側にはサイレンサー等からなる排気管11の大径機能部(図示せず)が設けられ、かつ上記第1触媒13および第2触媒14の配設部を上方から覆うようにヒートインシュレータ15が設けられている。
上記フロアパネル4の左右両側辺部は、図3および図4に示すように、車室2の側辺部において車両の前後方向に延びるように設置されたサイドシル16の内壁面に接合されている。また、該サイドシル16の車幅方向内方側であって、上記フロントサイドフレーム5の後端部に連続する部位には、フロアフレーム17がフロアパネル4の下面に沿って車体の前後方向に延設されている。さらに、該フロアフレーム17の内方側には、上記トンネル部12の下端部を補強するトンネルロアフレーム18が車両の前後方向に延設されている。
上記フロアフレーム17およびトンネルロアフレーム18は、それぞれフロアパネル4の下面に接合される接合フランジ部と、下面が上記トンネル部12の下端よりも下方に突出するように設置された断面コ字状の本体部とを有している。そして、左右のフロアフレーム17は、上記トンネルロアフレーム18との設置間隔が後部に至るほど拡大するように傾斜した状態、つまり図2および図4に示すように、車体の底面視においてハの字状に配設されている。
上記フロアパネル4の左右両側方部下面には、サイドシル16の前端部とフロアフレーム17の前端部とを連結することによりフロアパネル4の前方部を補強するトルクボックス19が取り付けられている。また、上記トンネルロアフレーム18の前端には、図4に示すように、車体の底面視で円弧状に湾曲しつつ車体の外方側に延びるとともに、図5および図6に示すように、車体の側面視でその下面がトンネルロアフレーム18の本体部(後方部)よりも上方に位置するように凹入した段上げ部20が設けられ、該段上げ部20の車幅方向外側端部が上記フロアフレーム17の側壁面に接続されている。
上記トンネルロアフレーム18に前端に設けられた段上げ部20の前方側部位には、前輪用のサスペンション部材(図示せず)等を支持するサブフレーム21の後方部22が取り付けられている。該サブフレーム21の後方部22には、図5に示すように、取付ボルト23の挿通孔24が形成されるとともに、該挿通孔24の設置部を補強するスペーサ25が配設されている。また、上記挿通孔24およびスペーサ25の設置部近傍であって、その車幅方向内方側には、図6に示すように、基準ピン26が上方に向けて突設されている。
上記トンネルロアフレーム18の段上げ部20内には、サブフレーム21の後方部22に形成された挿通孔24およびスペーサ25を挿通するように設置された取付ボルト27が螺着されるウェルドナット28が固着されるとともに、上記段上げ部20を補強するレインフォースメント29が配設され、かつ上記ウェルドナット28の設置部近傍であって、その車幅方向内方側には上記基準ピン26が挿入される基準孔30が形成されている。
また、上記サブフレーム21に形成された挿通孔24およびスペーサ25の近傍であって、その前方側には、下方に凹入するビード部31が車幅方向に延びるように設置されている。該サブフレーム21に設けられたビード部31および基準ピン26と、上記トンネルロアフレーム18の段上げ部20に設けられた基準孔30とにより、後述するように車両の前突時に、上記サブフレーム21の後方部22が下方に脱落することを促進する脱落促進部が構成されている。
上記車体の後方部には、図1に示すように、トランスアクスル装置9のモータジェネレータに駆動電流を供給するとともに、該モータジェネレータから供給された発電エネルギーを蓄電する高圧バッテリ32が設置されている。そして、該高圧バッテリ32と上記トランスアクスル装置9のモータジェネレータとを接続する複数本の高圧電線が束ねられたハーネス33が、上記フロアパネル4の下面に沿って車両の前後方向に延びるように配策されている。
上記ハーネス33は、高圧バッテリ32の設置部からフロアパネル4の下方に導出された導出部から上記フロアフレーム17とトンネルロアフレーム18との間を通って車両の前方側に延設されたハーネス後部34と、その前端部から上記サブフレーム21の後縁部に沿ってトンネル部12側へ車幅方向内方側に延びる車幅方向延設部35と、その内側端部から上記ヒートインシュレータ15とトンネル部12の壁面との間を通って上方に延びる上下延設部36と、その上端部からトンネル部12を通ってエンジンルーム1内に導入されるハーネス前部37とを有し、その先端部が上記トランスアクスル装置9に接続されている。
上記ハーネス後部34は、その前後両端部が前方支持部材38および後方支持部材39と、その間に配設された前後一対の中間支持部材40,41とにより下方から覆われた状態でフロアパネル4の下面に支持されることにより、図3に示すように、車体の正面視において、上記フロアフレーム17およびトンネルロアフレーム18からなるフレーム部材の下面よりも上方に位置するように配策されている。
また、上記前方支持部材38には、図4〜図6に示すように、ハーネス33の車幅方向延設部35を下方から覆うように支持する延長部42が車幅方向内方側に突設されている。そして、上記ハーネス33の車幅方向延設部35は、トンネルロアフレーム18の段上げ部20に取り付けられたサブフレーム21の後方部22と、上記段上げ部20の後方側壁面との間において該段上げ部20の下方を通り、上記ヒートインシュレータ15の車幅方向内方側部と、上記トンネル部12の車幅方向外方側部との間に至るよう配策されている。
上記ヒートインシュレータ15は、アルミニウム合金材等に形成されるとともに、図7〜図10に示すように、断面コ字状のインシュレータ本体43と、その下端部から車幅方向外方側に突設された取付フランジ44とを有し、上記インシュレータ本体43の前方部は、トンネル部12の上部およびダッシュパネル3の下部に対応するように前上がり形状に傾斜している。上記ヒートインシュレータ15の取付フランジ44がトンネルロアフレーム18の下面に固定される等により、上記トンネル部12の下方に所定間隔を置いてヒートインシュレータ15が配設されている。そして、該ヒートインシュレータ15によって排気管11の設置部が上方から覆われることにより、該排気管11の熱が車室2内に進入することが防止されようになっている。
上記ヒートインシュレータ15の前部一側面、つまり上記ハーネス33の上下延設部36に近接した部位に位置する側壁面には、その一部を車幅方向の内方側、つまりトンネル部12の中心部側に凹入させた凹入部45が形成されている。そして、上記ハーネス33の上下延設部36が、ヒートインシュレータ15の凹入部45と上記トンネル部12との間に形成された空間部内に導入され、上記排気管11の前方部に設けられた第1触媒13の最大幅部位よりも後方側で、かつ第2触媒14の最大幅部位よりも前方側にずれた位置において上方に延びるように設置されている。
また、上記ヒートインシュレータ15に形成された凹入部45の後方側には、上記トンネル部12の内壁面に沿って車幅方向に延設されたトンネルクロスメンバ46との干渉を回避するために下方へ窪んだ凹部47が形成されている。そして、上記トンネルクロスメンバ46およびこれに対応する位置に形成されたヒートインシュレータ15の凹部47よりも前方側に上記ハーネス33の上下延設部36が配設されている。
上記ヒートインシュレータ15に設けられた凹入部45に対応する位置には、上記ハーネス33の上下延設部36と、その上端部から前方に延びる延長部48とを被覆した状態で上記トンネル部12の側壁面に支持する合成樹脂製の支持部材49が配設されている(図7参照)。そして、上記ハーネス前部37の延長部48は、トンネル部12の上部下面よりも下方に離間した位置であって、かつ上記ヒートインシュレータ15の頂部、つまりヒートインシュレータ15の最上部に位置する天板19aよりも下方に離間した位置において、車両の前後方向に延びるように配策されている。
また、上記ハーネス前部37は、図4および図8に示すように、トンネル部12とダッシュパネル3に形成されたトンネル状凹部50との間を通って車幅方向に延びる上方部51と、その先端部からエンジンルーム1内に延設されてトランスアクスル装置9に接続される接続部52とからなっている。そして、上記ハーネス前部37の上方部51は、合成樹脂製の支持部材53により被覆された状態で上記ダッシュパネル3のトンネル状凹部50に支持されている。
上記のように車両のエンジンルーム1とその後方の車室2とを仕切るダッシュパネル3と、該ダッシュパネル3の下端部から車両の後方側に延びるように設置されたフロアパネル4と、該フロアパネル4の車幅方向中央部を上方に膨出させたトンネル部12と、該トンネル部12に沿ってフロアパネル4の下方部を車両の前後方向に延設された排気管11と、上記フロアパネル4の下面に沿って車両の前後方向に配策されたハーネス33とを備える車両の下部車体構造において、上記トンネル部12内に排気管11の設置部を上方から覆うヒートインシュレータ15を設けるとともに、該ヒートインシュレータ15の側面にその一部を車幅方向の内方側に凹入させた凹入部45を形成し、該ヒートインシュレータ15の凹入部45と上記トンネル部12との間に形成された空間部内であって、該トンネル部12の上部下面よりも下方に離間した位置に上記ハーネス33を配置したため、上記フロアパネル4の下面に沿ってハーネス33を適正に配策して、該ハーネス33が排気管11の熱影響を受けるのを簡単な構成で効果的に防止できるという利点がある。
すなわち、上記実施形態では、排気管11よりも下方に配設されるとともにフロアパネル4の下面に沿って車両の前後方向に延びるハーネス後部34と、該ハーネス後部34の前端部に設けられた車幅方向延設部35の内側端部から上記ヒートインシュレータ15の凹入部45とトンネル部12の壁面との間を通って上方に延びる上下延設部36と、該上下延設部36の上端から上記トンネル部12の上方を通ってエンジンルーム1内に延設されるハーネス前部37とを上記ハーネス33に設け、図4および図7に示すように、該ハーネス33の上下延設部36と、上記ハーネス前部37の後部に設けられた上記延長部48とを、ヒートインシュレータ15の凹入部45と上記トンネル部12との間に形成された空間部内に配置したため、車両の走行時に上記ハーネス33の上下延設部36およびハーネス前部37の延長部48等が路面の障害物に接触することに起因した損傷を防止しつつ、排気管11の熱影響を上記ヒートインシュレータ15により遮断してハーネス33の熱害が発生するのを効果的に防止できるという利点がある。
しかも、上記ハーネス33の上下延設部36およびハーネス前部37の延長部48等をヒートインシュレータ15の凹入部45と上記トンネル部12との間に形成された空間部内であって、該トンネル部12の上部下面よりも下方に離間した位置に配置したため、渋滞路の走行時等に上記排気管11の熱影響を受けて高温に加熱された空気が上記トンネル部12の上部下面とヒートインシュレータ15の上部との間に滞留した場合においても、上記高温の空気によりハーネス33が熱害を受けるのを効果的に抑制することができる。
また、上記実施形態では、ハーネス33の上下延設部36およびハーネス前部37の延長部48等を、上記ヒートインシュレータ15の頂部よりも下方に離間した位置に配策したため、上記排気管11から放出された熱気が溜まり易い傾向にあるヒートインシュレータ15の上部下面から上記ハーネス33を離間させることができ、これによってハーネス33が熱害を受けるのを、より効果的に抑制できるという利点がある。
さらに、上記実施形態では、ヒートインシュレータ15の凹入部45とトンネル部12との間に配設されたハーネス33の上下延設部36の上端に連設されたハーネス前部37を、上記トンネル部12内を通ってエンジンルーム1内に延設するように構成したため、上記ダッシュパネル3の下方部を通ってハーネスの前方部をエンジンルーム1内に導出するように構成した場合のように、車両の走行時に上記ダッシュパネル3の下方に配策されたハーネスが路面の障害物に接触して損傷するという事態の発生を防止し、上記ハーネス前部37を効果的に保護することができる。
また、上記実施形態では、図2および図9に示すように、上記排気管11の前方部に該排気管11の管状部よりも大径で高温になる第1,第2触媒13,14を配設し、該第1触媒13の最大幅部位よりも後方にずれた位置であって、上記第2触媒14の最大幅部位よりも前方にずれた位置に上記ハーネス33の上下延設部36を配設したため、該ハーネス33の上下延設部36をトンネル部12の限られた空間部内においてコンパクトに配設できるとともに、上記第1,第2触媒13,14において発生した高熱の影響が上記ハーネス33の上下延設部36に及ぶのを充分に抑制し、該ハーネス33に熱害が発生するのを、さらに効果的に防止できるという利点がある。
さらに、上記実施形態に示すように、排気管11の前方部に配設された第1触媒13および第2触媒14のハーネス33の上下延設部36よりも後方側部位に、サイレンサー、SCR(尿素選択還元型触媒システム)、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)、熱交換器または配管集合部等からなる排気管11の大径機能部を設けた構造とした場合には、該大径機能部において発生した高熱の影響がハーネス33の上下延設部36に及ぶのを防止しつつ、上記各種の大径機能部をコンパクトかつ適正に配設することができる。
また、図9および図10に示すように、トンネル部12の内壁面に沿ってトンネルクロスメンバ46が車幅方向に延設されてなる車両の下部車体構造において、該トンネルクロスメンバ46の前方側に上記ハーネス33の上下延設部36を配置した場合には、上記トンネルクロスメンバ46によりトンネル部12を補強して、その剛性を充分に確保しつつ、該トンネル部12内に上記ハーネス33の上下延設部36をコンパクトに配設して、これを適正かつ効果的に保護することができる等の利点がある。
さらに、上記実施形態では、図3および図4に示すように、下面が上記トンネル部12の下端よりも下方に突出した状態で上記フロアパネル4の下面に沿って車両の前後方向に延設されたフロアフレーム17またはトンネルロアフレーム18からなるフレーム部材を有する車両の下部車体構造において、該フレーム部材の下面よりも上方に上記ハーネス後部34を位置させるように配策したため、該ハーネス後部34が車両の走行時に路面の障害物に接触して損傷することのないように、上記フレーム部材によりハーネス後部34を効果的に保護することできる。
また、図4〜図7に示すように、トンネルロアフレーム18からなるフレーム部材の前部下面を、その後部下面よりも上方に凹入させてなる段上げ部20を形成し、該段上げ部20の前方側部位にサブフレーム21の後方部22を取り付けるとともに、該サブフレーム21の後縁部に沿って上記ハーネス後部34の前端部からトンネル部12側へ車幅方向に延びる車幅方向延設部35を設けた構造とした場合には、上記サブフレーム21がフロアパネル4から下方に大きく突出した状態となるのを抑制することができるとともに、車両の走行時に前方から飛来する障害物が上記ハーネス33の車幅方向延設部35に当接すること等を防止し、該ハーネス33の車幅方向延設部35等からなるハーネス前部37を上記サブフレーム21により効果的に保護できるという利点がある。
特に、上記実施形態に示すように、トンネルロアフレーム18からなるフレーム部材の設置部よりも車幅方向外方側に上記ハーネス後部34を配策するとともに、上記フレーム部材の段上げ部20の下方を通って車幅方向内方側に上記ハーネス後部34の前端部、つまり上記ハーネス33の車幅方向延設部35を延設した構造とした場合には、トンネル部12内に配設された排気管11から上記ハーネス後部34を離間させて該ハーネス後部34が排気管11の熱害を受けるのを効果的に防止できるとともに、上記ハーネス33の車幅方向延設部35をフロアパネル4の下方に突出させることなく、トンネル部12内に引き込んで適正に配策できるという利点がある。
また、上記実施形態では、図5等に示すように、サブフレーム21に形成された挿通孔24およびスペーサ25の近傍であって、その前方側に下方に凹入するビード部31を幅方向に延びるように設置し、該サブフレーム21に設けられたビード部31および基準ピン26と、上記トンネルロアフレーム18の段上げ部20に設けられた基準孔30とにより、車両の前突時に、上記サブフレーム21の後方部22が下方に脱落することを促進する脱落促進部を構成したため、車両の前突時におけるハーネス33の損傷を、より効果的に防止することができる。
すなわち、車両の前突時に上記サブフレーム21を車両の後方に押圧する大きな衝撃荷重が入力された場合には、図11に示すように、上記取付ボルト23によりトンネルロアフレーム18の段上げ部20に支持されたサブフレーム21の後方部22が後退するとともに、これに対応して上記基準ピン26が後退することにより、上記トンネルロアフレーム18の段上げ部20に設けられた基準孔30が拡開変形し、該基準孔30の近傍に位置するウェルドナット28の支持剛性が著しく低下することになる。
また、上記サブフレーム21を後退させる押圧力に応じ、図12に示すように上記ビード部31を基点としてサブフレーム21の後方部22がV字状に変形するとともに、上記取付ボルト23の頭部が後方側に変位して取付ボルト23が前傾姿勢となるように変形する。これにより、図13に示すように、上記取付ボルト23が螺着されたウェルドナット28をトンネルロアフレーム18の段上げ部20から引き抜く方向に大きな荷重が作用し、図14に示すように、上記サブフレーム21の後方部22が下方に脱落することが促進されるようになっている。
このようにして車両の前突時にサブフレーム21の後方部22が下方に脱落するのを促進するように構成した場合には、上記エンジン8およびトランスアクスル装置9からなるパワートレインの後退がサブフレーム21により阻害されるのを防止し、該パワートレインの後退に応じて上記フロントサイドフレーム5を徐々に塑性変形させることにより、車両の前突時に入力された衝撃エネルギーを効果的に吸収することができる。そして、上記サブフレーム21の後方部22を下方に脱落させることにより、その後方に配設された上記ハーネス33の車幅方向延設部35にサブフレーム21の後方部22が干渉するのを防止して該ハーネス33の損傷を効果的に防止できるという利点がある。
なお、サブフレーム21に設けられたビード部31および基準ピン26と、上記トンネルロアフレーム18の段上げ部20に設けられた基準孔30とにより、サブフレーム21の脱落を促進する脱落促進部を構成した上記実施形態に代え、その何れか一方のみで上記脱落促進部を構成してもよい。
また、上記構成に代えて、サブフレーム21の後方部22およびこれと車両前後方向に対面する車体側部材に、サブフレーム21の後退時に互いに干渉する干渉部をそれぞれ設けるとともに、その少なくとも一方に、車両後方下側に傾斜するガイド部を設けることにより、車両の衝突時に後退するサブフレーム21を強制的に下方へガイドする従来周知のガイド構造(例えば特開2008−126796号公報参照)を、上記ハーネス33の設置部とは異なる位置で、かつハーネス33とサブフレーム21が衝突する前に先当たりする位置に設けた構成としてもよい。当該構成において、例えば上記干渉部間の前後距離を、サブフレーム21とハーネス33との間の前後距離よりも短くするか、あるいは上記両干渉部を予め当接した位置に設置して、車両の衝突時にサブフレーム21の後方部22を上記ガイド部に沿って車両後方下側に案内することにより、サブフレーム21の後方部22がハーネス33に干渉するのを防止することができる。
また、上記基準ピン26と基準孔26との組み合わせに代えて、位置決め基準としての機能を持たないピン、ボルト、リベット、あるいはサブフレーム21の一部を突出変形させた爪部と開口との組み合わせとし、または上記サブフレーム21の後方部22を取り付ける取付ボルトの近傍、好ましくは締結部に対して、U字状や四方から囲うような開口、薄肉部等の脆弱部を設け、車両の前突時に作用する衝撃荷重に応じて上記締結部から取付ボルトを容易に離脱させることにより、上記サブフレーム21の後方部22の脱落を促進するように構成してもよい。
1 エンジンルーム
2 車室
3 ダッシュパネル
4 フロアパネル
11 排気管
12 トンネル部
13,14 触媒
15 ヒートインシュレータ
17 フロアフレーム(フレーム部材)
18 トンネルロアフレーム(フレーム部材)
20 段上げ部
21 サブフレーム
26 基準ピン(脱落促進部)
30 基準孔(脱落促進部)
31 ビード部(脱落促進部)
33 ハーネス
34 ハーネス後部
36 上下延設部
37 ハーネス前部
45 凹入部
46 トンネルクロスメンバ

Claims (10)

  1. 車両のエンジンルームとその後方の車室とを仕切るダッシュパネルと、該ダッシュパネルの下端部から車両の後方側に延びるように設置されたフロアパネルと、該フロアパネルの車幅方向中央部を上方に膨出させたトンネル部と、該トンネル部に沿ってフロアパネルの下方部を車両の前後方向に延設された排気管と、上記フロアパネルの下面に沿って車両の前後方向に配策されたハーネスとを備える車両の下部車体構造であって、上記トンネル部内には排気管の設置部を上方から覆うヒートインシュレータが設けられるとともに、該ヒートインシュレータには、その側面の一部を車幅方向の内方側に凹入させた凹入部が形成され、該ヒートインシュレータの凹入部と上記トンネル部との間に形成された空間部内であって、該トンネル部の上部下面よりも下方に離間した位置に上記ハーネスが配置されたことを特徴とする車両の下部車体構造。
  2. 上記ハーネスが、上記ヒートインシュレータの頂部よりも下方に離間した位置に配策されたことを特徴とする請求項1に記載の車両の下部車体構造。
  3. 上記ハーネスは、上記排気管よりも下方に配設されたハーネス後部と、該ハーネス後部の前端部から上記ヒートインシュレータの凹入部とトンネル部との間に形成された空間部を通って上方に延びて、上記排気管の車幅方向に隣り合う部分における最大幅部位よるも上方まで延設される上下延設部と、該上下延設部の上端から上記トンネル部内を通ってエンジンルーム内に延設されるハーネス前部とを備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両の下部車体構造。
  4. 上記排気管の前方部には、該排気管の管状部よりも大径で高温になる触媒が配設され、該触媒の最大幅部位よりも前方または後方にずれた位置に上記ハーネスの上下延設部が配設されたことを特徴とする請求項3に記載の車両の下部車体構造。
  5. 上記排気管の触媒およびハーネスの上下延設部よりも後方側部位に、排気管の大径機能部が設けられたことを特徴とする請求項4に記載の車両の下部車体構造。
  6. 上記トンネル部の内壁面に沿ってトンネルクロスメンバが車幅方向に延設され、該トンネルクロスメンバの前方側に上記ハーネスの上下延設部が配置されたことを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の車両の下部車体構造。
  7. 下面が上記トンネル部の下端よりも下方に突出した状態で上記フロアパネルの下面に沿って車両の前後方向に延設されたフレーム部材を有し、該フレーム部材の下面よりも上方に上記ハーネス後部が配策されたことを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の車両の下部車体構造。
  8. 上記フレーム部材の前部下面が、その後部下面よりも上方に凹入した段上げ部が形成され、該段上げ部の前方側部位にサブフレームの後方部が取り付けられるとともに、該サブフレームの後縁部に沿って上記ハーネス後部の前端部からトンネル部側へ車幅方向に延びるように上記ハーネス前部が配策されたことを特徴とする請求項7に記載の車両の下部車体構造。
  9. 上記フレーム部材の設置部よりも車幅方向外方側に上記ハーネス後部が配策されるとともに、該ハーネス後部の前端から上記フレーム部材の段上げ部の下方を通って車幅方向内方側にハーネスが配策されたことを特徴とする請求項8に記載の車両の下部車体構造。
  10. 車両の前突時に上記サブフレームの後方部が下方に脱落するのを促進する脱落促進部を備えたことを特徴とする請求項8または9に記載の車両の下部車体構造。
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