JP2013001015A - フィードフォワード機能を有する射出成形機の温度制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続運転中に成形条件やパージ条件が変更された場合でも、条件変更による外乱の特性変化に即座に対応することができ、温度変動を防ぐことが可能な射出成形機の温度制御装置を提供する
【解決手段】設定温度SVから検出温度PVを減算して得られた温度偏差ETがPIDコントローラ102に入力される。PIDコントローラ102は、第1操作量PIDを演算し、加算器112に出力する。第2操作量MVは、第1操作量PIDとフィードフォワード量FFとを加算して得られた量である。ヒーター106は、第2操作量MVにより調整される。検出温度PVは、射出シリンダー108の実温度である。温度センサによって、射出シリンダー108の温度が測定され、検出温度PVとして、PIDコントローラの入力に負帰還される。これにより、フィードバック制御が行われ、ヒーター106によって射出シリンダー108は設定温度となるように加熱される。
【選択図】図1

Description

本発明は射出成形機に関し、特に、フィードフォワード機能を有する射出成形機の温度制御装置に関する。
射出成形機のシリンダー温度制御は、PID制御によって行われるのが一般的である。PID制御は温度の設定値(SV値)に対してシリンダー温度の検出値(PV値)に偏差ETが生じたときに、その偏差ETに基づいてヒーター通電の操作量を計算するものである。そのため、外乱に対する応答性が遅く、外乱による温度低下などの変動が生じることが知られている。例えば、連続成形運転やパージ動作の開始時には、それまで熱平衡状態であった射出シリンダーに対して急に冷たい樹脂材料が供給されて射出シリンダーの熱が奪われるため、射出シリンダーの温度が一時的に低下する。図10は、射出成形機のシリンダー温度の制御をPID制御により行った場合の、サイクル運転またはパージ動作における射出シリンダーの実温度とPIDコントローラによる操作量の時間変化を示している。
連続成形運転やパージ動作の開始時に射出シリンダーの温度が低下すると、樹脂温度が低下し、成形不良につながるおそれがあるため、好ましくない。また、連続成形の中断時やパージ動作の終了時には、冷たい樹脂材料の供給が停止するため、それまで樹脂に熱を奪われていた状態から熱を奪われない状態に変わり、射出シリンダー温度が一時的に上昇する。射出シリンダー温度が上昇すると樹脂の熱分解が発生したり、再び設定温度に収束して安定するのに時間がかかるという問題がある。
このような問題に鑑みて、外乱発生時の温度低下を抑制するために、射出成形機の射出シリンダー温度制御にPID制御に加えてフィードフォワード(FF)制御を適用することが従来から行われている。
特許文献1においては、成形機の成形開始時に、加熱シリンダーから奪われるであろう熱量を予め予測し、該予測した熱量をPID制御の操作量に加える技術が開示されている。しかし、PID制御の操作量に加える前記予測した熱量は予め実験により求めておく必要があるという問題があった。
特許文献2においては、動作や温度などの設定変更によって発生する外乱を相殺するための加熱調整量を補償データ記憶部にあらかじめ記憶しておき、設定変更時には前記あらかじめ記憶した加熱調整量を補償データ記憶部から読み出して、前記外乱を相殺するようにヒーターの加熱量を調整する技術が開示されている。しかし、様々な設定変更に対応する加熱調整量をあらかじめ求めて記憶しておくことは難しいという問題があった。
特許文献3においては、加熱対象に対する各運転状態の制御操作量の平均値を求めて記憶しておき、成形機の運転状態の状態変化時には前記記憶した制御操作量の平均値に基づいて制御操作量に補償値を付加する技術が開示されている。また、特許文献4においては、成形機の運転状態と停止状態における操作量とを学習して得られる学習変化操作量で加熱温度をフィードフォワード制御する技術が開示されている。しかし、あらかじめ制御操作量の補償値を算出するための試し運転が必要になるという問題があった。
特開平2−239916号公報 特開平3−164224号公報 特開平6−180613号公報 特開平7−266393号公報
本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、事前実験や試し成形運転の必要がなく、さらに様々な成形条件に対応可能な、連続成形運転やパージ動作の開始時の温度変動を防止する射出成形機の温度制御装置を提供することである。
さらに本発明の他の目的は、運転中に成形条件やパージ条件が変更された場合でも、条件変更による外乱の特性変化に即座に対応して、連続成形運転やパージ動作開始時の温度変動を防止する射出成形機の温度制御装置を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、射出シリンダーと、該射出シリンダーを加熱する加熱ヒーターと、前記射出シリンダーの温度を検出する温度検出部と、該検出した射出シリンダー温度をフィードバックして目標温度との温度偏差を求め、該温度偏差に応じた操作量で前記射出シリンダー温度をフィードバック制御する温度制御部と、前記射出シリンダー内に回転自在に、かつ、進退自在に配設されたスクリュと、該スクリュを回転駆動するスクリュ回転駆動部とを有する射出成形機において、所定区間において前記射出シリンダーが樹脂に奪われる熱量を補正熱量として求める補正熱量算出部と、前記補正熱量より求めた単位時間あたりの補正熱量からフィードフォワード量を求めるフィードフォワード量算出部と、を有し、前記温度制御部は、前記求めたフィードフォワード量を前記温度偏差に応じた操作量に加算して射出シリンダー温度を制御することを特徴とする射出成形機の温度制御装置である。
請求項2に係る発明は、前記所定区間は1サイクルとし、前記単位時間あたりの補正熱量は前記補正熱量を1サイクル時間で除した値であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の温度制御装置である。
請求項3に係る発明は、前記所定区間は可塑化工程を所定時間毎に分割した区間とし、前記単位時間あたりの補正熱量は前記補正熱量を所定時間で除した値であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の温度制御装置である。
請求項4に係る発明は、前記補正熱量算出部は、前記所定区間において可塑化する樹脂体積と、樹脂の体積比熱と、射出シリンダー温度と材料温度の温度差とを乗じて、前記所定区間において前記射出シリンダーが樹脂に奪われる熱量を算出し、該算出した樹脂に奪われる熱量を補正熱量として求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の射出成形機の温度制御装置である。
請求項5に係る発明は、さらに前記所定区間においてスクリュと樹脂材料との間で発生するせん断発熱量を求めるせん断発熱量算出部を有し、前記補正熱量算出部は、前記所定区間において前記射出シリンダーが樹脂に奪われる熱量を求め、該求めた熱量から前記所定区間におけるせん断発熱量を減じた値を補正熱量として求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の射出成形機の温度制御装置である。
請求項6に係る発明は、前記せん断発熱量算出部は、前記スクリュ回転駆動部の駆動トルクに前記スクリュ回転駆動部の回転速度を乗じた値を前記所定区間の開始から終了までの区間で時間積分することで、前記所定区間においてスクリュと樹脂材料との間で発生するせん断発熱量を求めることを特徴とする請求項5に記載の射出成形機の温度制御装置である。
本発明の射出成形機の温度制御装置により、事前実験や試し成形運転の必要がなく、さらに様々な成形条件に対応可能な、連続成形運転やパージ動作の開始時の温度変動を防止する温度制御が実現でき、さらには、計量ストロークやサイクル時間に応じてフィードフォワード量をサイクル毎に逐次算出するので、運転中に成形条件やパージ条件が変更された場合でも、条件変更による外乱の特性変化に即座に対応することができ、温度変動を防ぐことができる。
本発明に係る射出成形機の温度制御装置による温度制御のブロック図である。 本発明に係るフィードフォワード制御を使用した場合の、操作量および実温度の時間変化を説明する図である。 本発明を実施する射出成形機の要部ブロック図である。 ノズルおよび複数の加熱ゾーンにヒーターおよび温度検出手段を配置した射出成形機の射出シリンダーの構成図である。 成形サイクル運転の場合の本発明の温度制御を説明する図である。 パージ動作の場合の本発明の温度制御を説明する図である。 可塑化工程を所定時間毎に分割して補正熱量を算出する場合の温度制御を説明する図である。 成形サイクル運転の場合において、せん断発熱量を考慮した温度制御を説明する図である。 パージ動作の場合において、せん断発熱量を考慮した温度制御を説明する図である。 フィードフォワード制御を使用しない場合の、PID制御における操作量および実温度の時間変化を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
本発明は、所定区間において可塑化される溶融樹脂に奪われる熱量を求め、該所定区間の時間と前記溶融樹脂に奪われる熱量とに基づいて、温度のPID制御の第1操作量PIDにフィードフォワードで加える操作量(フィードフォワード量FF)を算出することを特徴とする。
連続成形の開始時にシリンダー温度が低下しないようにするには、射出シリンダーの熱が射出シリンダーに供給される冷たい樹脂材料に奪われる単位時間あたりの熱量を予め推定し、該推定した単位時間あたりの熱量に相当する操作量(フィードフォワード量FF)をフィードフォワードによって連続成形中に与えればよい。
本発明によれば、前記所定区間の時間と前記溶融樹脂に奪われる熱量とに基づいてフィードフォワード量を算出するので、事前実験や試し成形運転の必要がない。また、前記所定区間の時間と前記溶融樹脂に奪われる熱量は成形開始時にその場で算出するので、様々な成形条件に対応することができる。
図1は、本発明に係る射出成形機の温度制御装置による温度制御のブロック図である。当該温度制御は、上述したフィードフォワード量FFを用いて射出成形機の射出シリンダー108の温度制御を行う。温度の設定値である設定温度SVは、温度設定部100において設定される設定温度である。設定温度SVから検出温度PVを減算器110で減算して得られた温度偏差ETがPIDコントローラ102に入力される。PIDコントローラ102は、入力した温度偏差ETを基に第1操作量PIDを演算し、加算器112に出力する。
第2操作量MVは、PIDコントローラ102から出力される第1操作量PIDとフィードフォワード量算出部104で算出されたフィードフォワード量FFとを加算器112で加算して得られた量である。射出シリンダー108に装着されたヒーター106は、第2操作量MVにより加熱電力が調整される。
前記検出温度PVは、ヒーター106により加熱される射出シリンダー108の実温度である。射出シリンダー108に設けられた温度センサ(図示せず)によって、射出シリンダー108の温度が検出され、検出された実温度が検出温度PVとして、PIDコントローラの入力に負帰還される。これにより、設定温度SVと実温度を示す検出温度PVの偏差を減らすようにフィードバック制御が行われ、ヒーター106によって射出シリンダー108は設定温度となるように加熱される。
図2は、本発明に係るフィードフォワード制御を使用した場合のサイクル運転中またはパージ動作中における射出シリンダーの実温度と第2操作量MV(第1操作量PID+フィードフォワード量FF)の時間変化を示している。本発明に係るフィードフォワード制御を使用した場合は、図10に示される本発明に係るフィードフォワード制御を行わない場合に比較して、サイクル運転開始時またパージ動作開始時における設定温度に対する温度低下が少なく、かつ、サイクル運転終了後またはパージ動作終了後における設定温度に対する温度上昇が少ない。
次に、本発明の温度制御に係る、上記所定区間において可塑化される溶融樹脂に奪われる熱量を求め、フィードフォワード量FFを求める方法を説明する。なお、図1のフィードフォワード量算出部104は、以下で説明する算出方法によりフィードフォワード量FFを算出する。前記所定区間として、所定区間=成形動作中の1サイクルの場合、パージ動作の1サイクルの場合、可塑化工程を所定時間毎に分割した区間の場合を以下に説明する。
●樹脂に奪われる熱量の算出(所定区間=成形動作中の1サイクルの場合):
1サイクル中に可塑化する樹脂量は、数1式で求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Va :1サイクル中に可塑化する樹脂量
Xmeter :計量位置
Xmin :最小クッション位置
S :スクリュ断面積
なお、スクリュ断面積Sと射出シリンダー断面積は略等しいことから、スクリュ断面積Sにかえて射出シリンダーの断面積を用いてもよい。計量位置Xmeter、最小クッション位置Xminのデータは、射出成形機において従来から取得されているものである。
よって1サイクル中に樹脂に奪われる熱量は、数2式で求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Ea :1サイクル中に樹脂に奪われる熱量
C :樹脂の体積比熱
Tmelt :シリンダー温度
Tbase :材料温度
なお、樹脂の体積比熱Cは、樹脂の種類に応じて比熱値を画面から入力するようにしてもよいし、各種樹脂材料のなかで平均的な比熱値をあらかじめ設定しておくようにしてもよい。画面から入力する手段は射出成形機において従来から用いられている。
また、材料温度Tbaseは、射出シリンダーに供給されるときの樹脂材料の温度である。このとき、乾燥機から材料を供給する場合には、乾燥機の乾燥温度と材料温度がほぼ等しいとみなしてよい。また、材料を乾燥しないで用いる場合は、周囲温度と材料温度がほぼ等しいとみなしてよい。樹脂材料の温度も樹脂の種類に応じて比熱値を画面から入力するのと同様に画面から入力してもよいし、射出シリンダーに投入される前の樹脂材料の温度を測定する温度センサを射出成形機に配設し、該樹脂材料の温度を測定するようにしてもよい。
また、上記の樹脂に奪われる熱量の算出において、可塑化時にスクリュと樹脂材料との間で発生するせん断発熱を考慮するようにしてもよい。この場合、樹脂を溶融温度まで加熱するのに必要な熱量のうち、せん断発熱によって発生する熱量分はヒーターから供給しなくてよいと考えて、1サイクル中に樹脂に奪われる熱量を数3式により算出する。
Figure 2013001015
ただし、
Escrewa :1サイクル中のせん断発熱量
なお、せん断発熱の熱量は、可塑化中にスクリュ回転モータから与えられるエネルギー量とほぼ等しいため、可塑化中のスクリュ回転モータの仕事量に基づいて算出すればよい。可塑化中のスクリュ回転モータの仕事量は、例えば数4式に示されるように、スクリュ回転の駆動力とスクリュ回転速度の積を1サイクルの開始から終了まで時間積分することで求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Trq :スクリュ回転の駆動力
Speed :スクリュ回転速度
Tcycle :1サイクル時間
なお、スクリュ回転の駆動力Trqは、図3を用いて説明する射出成形機のスクリュ3を回転させるためのスクリュ回転用サーボモータM2の駆動電流の検出値を基に算出でき、スクリュ回転速度Speedは、スクリュ回転用サーボモータM2に内蔵された位置・速度検出器33から出力される速度検出信号を用いることができる。また、1サイクル時間Tcycleは射出成形機を制御する制御装置10が有する計時機能を用いることにより取得することができる。以下に記載する他の実施形態も同様である。
単位時間あたりに樹脂から奪われる熱量を補償するためのヒーター仕事率は、1サイクル中に樹脂に奪われる熱量を1サイクル時間で除した値として求められる。よって、PID制御の第1操作量PIDに加算するフィードフォワード量FFaは、数5式により算出することができる。ここで、kは仕事率の単位からPID制御の操作量の単位への単位換算係数である。
Figure 2013001015
ただし、
FFa :フィードフォワード量
k :換算係数
上記の説明は、連続成形中におけるフィードフォワード量の算出についてである。パージ動作中においても、連続成形中と同様にフィードフォワード量を算出すればよい。つまり、本発明における1サイクルとは、成形運転時の1サイクル、または、パージ動作時の1サイクルと定義される。なお、パージ動作時の1サイクルとは、樹脂を可塑化しながらスクリュをパージ動作のストローク位置まで後退させた後にスクリュを前進して溶融樹脂を排出するまでの動作と定義される。通常のパージ動作では、この1サイクル動作を数回実行することにより樹脂材料を置換または排出する。
●樹脂に奪われる熱量の算出(所定区間=パージ動作の1サイクルの場合):
パージ動作時においては、1サイクル中に樹脂に奪われる熱量はパージ動作1回につき樹脂に奪われる熱量とし、1サイクル時間はパージ動作1回にかかる時間として、下記のようにフィードフォワード量を算出すればよい。
パージ動作1回につき可塑化する樹脂量は、数6式により求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Vb :パージ動作1回につき可塑化する樹脂量
Xpurge :パージ動作のストローク
S :スクリュ断面積
パージ動作1回につき樹脂に奪われる熱量は、数7式により求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Eb :パージ動作1回につき樹脂に奪われる熱量
C :樹脂の体積比熱
Tmelt :シリンダー温度
Tbase :材料温度
また、せん断発熱量を考慮する場合は、パージ動作1回につき樹脂に奪われる熱量は、数8式により求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Escrewb :1サイクル中のせん断発熱量
パージ動作中のスクリュ回転モータの仕事量は、例えば数9式に示されるように、スクリュ回転の駆動力とスクリュ回転速度のパージ動作サイクルの開始から終了まで時間積分することで求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Trq :スクリュ回転の駆動力
Speed :スクリュ回転速度
Tpurge :パージ動作1回あたりの時間
フィードフォワード量FFbは、数10式により算出できる。
Figure 2013001015
ただし、
FFb :フィードフォワード量
k :換算係数
なお、上述したパージ動作時のフィードフォワード制御は、樹脂材料を供給しながら行うパージ動作の場合に行うことが望ましい。
上述した樹脂に奪われる熱量の算出方法は、所定区間として成形動作中またはパージ動作中の1サイクルをもとにして算出した。ここでは、所定区間を、可塑化工程を所定時間毎に分割したそれぞれの区間とし、前記それぞれの区間における樹脂に奪われる熱量を算出する場合を説明する。
●樹脂に奪われる熱量の算出(所定区間=可塑化工程を所定時間T毎に分割した区間の場合):
可塑化工程を所定時間T毎に分割した所定区間において可塑化する樹脂量は、数11式により求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Vc :所定区間において可塑化する樹脂量
X2 :所定区間終了時のスクリュ位置
X1 :所定区間開始時のスクリュ位置
S :スクリュ断面積
なお、所定時間T毎に分割した所定区間の開始時および終了時のスクリュ位置X1,X2は、従来公知の射出成形機の構成を用いて容易に取得することができる。
よって、可塑化工程を所定時間T毎に分割した所定区間において樹脂に奪われる熱量は、数12式により求められる。
Figure 2013001015
Ec :所定区間において樹脂に奪われる熱量
C :樹脂の体積比熱
Tmelt :シリンダー温度
Tbase :材料温度
また、せん断発熱量を考慮する場合は、所定区間において樹脂に奪われる熱量は、数13式により求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Escrewc :所定区間におけるせん断発熱量
所定区間におけるスクリュ回転モータの仕事量は、例えば数14式に示されるようにスクリュ回転の駆動力とスクリュ回転速度の積を所定区間の開始から終了まで時間積分することで求められる。
Figure 2013001015
ただし、
Trq :スクリュ回転の駆動力
Speed :スクリュ回転速度
T :所定時間
フィードフォワード量FFcは、数15式により求められる。
Figure 2013001015
ただし、
FFc :フィードフォワード量
k :換算係数
そして、第1操作量PID(PIDa,PIDb,PIDc)と上記算出方法により求めたフィードフォワード量FF(FFa,FFb,FFc)を加算することにより第2操作量MV(MVa,MVb,MVc)を求める(数16式参照)。
Figure 2013001015
なお、連続成形やパージ動作の運転停止時にはフィードフォワード量FFを加算しない、あるいはフィードフォワード量FFをゼロとし、連続成形やパージ動作の動作時においてのみフィードフォワード量FFを加算するようにしてもよい。このようにすれば、連続成形やパージ動作の動作時には温度制御の第1操作量PIDにフィードフォワード量FFが加算されるので、温度制御の第2操作量MVが大きくなり、射出シリンダー108の温度低下を抑制できる。また、連続成形の中断時やパージ動作の終了時には温度制御の第1操作量PIDにフィードフォワード量FFが加算されないので、温度制御の第2操作量MVが小さくなり、射出シリンダー108の温度上昇を抑制できる。
図3は、本発明を実施する一実施形態における射出成形機の要部ブロック図である。射出シリンダー2の先端にノズル1が取り付けられ、射出シリンダー2内にはスクリュ3が挿通されている。
射出シリンダー2にはヒーター5が装着されている。射出シリンダー2には温度検出手段7が取り付けられている。
スクリュ3には、射出シリンダー2内の樹脂圧力を測定するためにスクリュ3にかかる圧力を検出するロードセル等の圧力センサ34が設けられている。また、射出シリンダー2には樹脂材料を供給するホッパ9が取り付けられている。
スクリュ3は、射出用サーボモータM1によって、プーリ、ベルト、ボールネジ/ナット機構等の回転運動を直線運動に変換する機構を含む伝動手段30を介して駆動され、スクリュ3の軸方向に移動させられる。符号31は、サーボモータM1の位置、速度を検出することによって、スクリュ3の軸方向の位置、速度を検出する位置・速度検出器である。
また、スクリュ3は、スクリュ回転用サーボモータM2により、プーリやベルト等で構成された伝動手段32を介して回転させられる。符号33は、サーボモータM2の位置、速度を検出することによって、スクリュ3の回転位置(回転角度)、速度を検出する位置・速度検出器である。
本発明の温度制御装置を備えた射出成形機の制御装置10は、数値制御用のマイクロプロセッサであるCNCCPU20、プログラマブルマシンコントローラ用のマイクロプロセッサであるPMCCPU17、及び、サーボ制御用のマイクロプロセッサであるサーボCPU15を有し、バス26を介して相互の入出力を選択することにより、各マイクロプロセッサ間で情報伝達が行なえる。
サーボCPU15には、位置ループ、速度ループ、電流ループの処理を実行するサーボ制御専用の制御プログラムを格納したROM13やデータの一時記憶に用いられるRAM14が接続されている。また、サーボCPU15は、A/D(アナログ/デジタル)変換器16を介して、射出成形機本体側に設けられた射出圧力等の各種圧力を検出する圧力センサ34からの圧力信号を検出できるように接続されている。
更に、サーボCPU15には、サーボCPU15からの指令に基づいて、射出軸、スクリュ回転軸に接続された射出用、スクリュ回転用のサーボモータM1,M2を駆動するサーボアンプ11,12が接続されている。そして、各サーボモータM1,M2には位置・速度検出器31,33が取り付けられており、この位置・速度検出器31,33からの出力がサーボCPU15に帰還される。各サーボモータM1,M2の回転位置は、位置・速度検出器31,33からの位置のフィードバック信号に基づいてサーボCPU15により算出され、各現在位置記憶レジスタに更新記憶される。
図3においては、射出用サーボモータM1,スクリュ回転用サーボモータM2、サーボモータM1,M2の回転位置、速度を検出する位置・速度検出器31,33及びサーボアンプ11,12についてのみ示している。
PMCCPU17には射出成形機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等を記憶したROM18及び演算データの一時記憶等に用いられるRAM19が接続され、CNCCPU20には、射出成形機を全体的に制御する自動運転プログラム等を記憶したROM21、及び、演算データの一時記憶等に用いられるRAM22が接続されている。
不揮発性メモリで構成される成形データ保存用RAM23は、射出成形作業に関する成形条件と各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を記憶する成形データ保存用のメモリである。
LCD付手動入力装置(LCD/MDI)25はLCD表示回路24を介してバス26に接続され、数値データの入力用のテンキーや各種のファンクションキーが設けられ、グラフ表示画面や機能メニューの選択、及び、各種データの入力操作を行なえるようになっている。
入力回路28は、射出成形機の射出シリンダー2に配置された温度検出手段(ヒーター5)からの温度検出信号などを受信するためのインタフェースである。出力回路29は、射出成形機の射出シリンダー2に配置された加熱手段(図4参照)への電力の供給を制御する制御信号を電力供給制御手段8aに出力するためのインタフェースである。図3では、入力回路28と出力回路29は、本発明の温度制御に係る部分のみを示している。
前述したPMCCPU17は、射出シリンダー2の各加熱ゾーンに装着された加熱手段(ヒータ)ごとに、設定温度および温度検出手段で検出される検出温度に基いて、本発明に係るフィードフォワード制御を含むPID制御などを行い、各加熱ゾーンを加熱制御して設定温度に制御する。樹脂に奪われる熱量を算出する際に用いるシリンダー温度Tmeltとして、各加熱ゾーンの検出温度の平均値あるいはいずれか1つの加熱ゾーンの検出温度を代表値として用いることができる。
なお、後述する図4に示される温度コントローラ8は、PMCCPU17と電力供給制御手段8aなどからなる構成が相当する。
以上の構成により、PMCCPU17が射出成形機全体の温度制御を含むシーケンス動作を制御し、CNCCPU20がROM21の運転プログラムや成形データ保存用RAM23に格納された成形条件等に基づいて各サーボモータに対して移動指令の分配を行い、サーボCPU15は各軸に対して分配された移動指令と位置・速度検出器31,33で検出された位置および速度のフィードバック信号に基づいて、従来技術と同様に位置ループ制御,速度ループ制御,更には、電流ループ制御等のサーボ制御を行い、いわゆるデジタルサーボ処理を実行し、射出用サーボモータM1,スクリュ回転用サーボモータM2を駆動制御する。
図4は、ノズルおよび複数の加熱ゾーンにヒーターおよび温度検出手段を配置した射出成形機の射出シリンダー2の概略断面図である。図3について上述したように、射出成形機の射出シリンダー2の一端には樹脂を射出するノズル1が取り付けられ、射出シリンダー2内には、進退可能かつ軸回りに回転可能なスクリュ3が配置されている。そして、射出シリンダー2は射出シリンダーの中心軸方向に複数の加熱ゾーン2A〜2Cを有している。図4では、ノズル1が取り付けられた側からホッパ9が取り付けられた側に向かって加熱ゾーン2A〜2Cとしている。
射出シリンダー2の加熱ゾーン2A〜2Cには、シリンダーヒータ5A〜5Cが装着されている。シリンダーヒータとしては例えばバンドヒータ(図示せず)を用いることができる。シリンダーヒータ5A〜5Cは、射出シリンダー2の各加熱ゾーンの温度を測定する温度検出手段7A〜7Cが取り付けられている。
温度コントローラ8は、温度検出手段7A〜7Cからの温度検出信号に基いて、各加熱ゾーンに装着された加熱手段(ヒーター5)への電力供給を制御することによって、ノズルおよび各加熱ゾーンを設定温度になるように制御する制御手段である。本発明は、加熱手段(ヒーター5)への電力供給の制御を、上述したフィードフォワード量FFを加味したPID制御によって行う点に特徴がある。
なお、射出シリンダー2の加熱方式として、前記ヒーターにバンドヒータを用いて、射出シリンダー2の表面からヒーターの熱を伝える加熱方式としてもよいし、射出シリンダー2の部材に高周波の誘導電流を流すことで射出シリンダー2の部材を直接加熱する加熱方式(図示省略)としてもよい。
図4に示される実施形態では、射出シリンダー2のホッパ9が取り付けられた材料投入ゾーン2Dの温度を測定する温度検出手段7Dも取り付けられている。ホッパ9から固体状態の樹脂が成形材料として射出シリンダー2内に供給される。
以下、サイクル運転またはパージ動作において実行される本発明の温度制御をフローチャートを用いて説明する。
図5は、成形サイクル運転の場合の本発明の温度制御を説明するフローチャートである。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSA01]PID演算を行う。なお、PID演算はPID制御を行うために従来から用いられている方法により演算を行える。
●[ステップSA02]サイクル運転中か否か判断し、サイクル運転中ではない場合にはステップSA03へ移行し、サイクル運転中の場合にはステップSA04に移行する。
●[ステップSA03]フィードフォワード量をゼロクリアし(FFa=0)、ステップSA07へ移行する。
●[ステップSA04]樹脂体積の演算を行う。ステップSA04の式は数1式に対応する。
●[ステップSA05]補正熱量の演算を行う。ステップSA05の式は数2式に対応する。
●[ステップSA06]フィードフォワード量の演算を行う。ステップSA06の式は数5式に対応する。
●[ステップSA07]第2操作量の演算(MVa=PIDa+FFa)を行う。ステップSA07の式は数16式に対応する。
●[ステップSA08]温度制御終了か否か判断し、終了ではない場合には、ステップSA01に戻り処理を継続する。
図6は、パージ動作の場合の本発明の温度制御を説明するフローチャートである。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSB01]PID演算を行う。なお、PID演算はPID制御を行うために従来から用いられている方法により演算を行える。
●[ステップSB02]パージ動作中か否か判断し、パージ動作中ではない場合にはステップSB03へ移行し、パージ動作中の場合にはステップSB04に移行する。
●[ステップSB03]フィードフォワード量をゼロクリアし(FFb=0)、ステップSB07へ移行する。
●[ステップSB04]樹脂体積の演算を行う。ステップSB04の式は数6式に対応する。
●[ステップSB05]補正熱量の演算を行う。ステップSB05の式は数7式に対応する。
●[ステップSB06]フィードフォワード量の演算を行う。ステップSB06の式は数10式に対応する。
●[ステップSB07]第2操作量の演算(MVb=PIDb+FFb)を行う。ステップSB07の式は数16式に対応する。
●[ステップSB08]温度制御終了か否か判断し、終了ではない場合には、ステップSB01に戻り処理を継続する。
図7は、可塑化工程を所定時間毎に分割して補正熱量を算出する場合の温度制御を説明するフローチャートである。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSC01]PID演算を行う。なお、PID演算はPID制御を行うために従来から用いられている方法により演算を行える。
●[ステップSC02]可塑化中か否か判断し、可塑化中ではない場合にはステップSC03へ移行し、可塑化中の場合にはステップSC05に移行する。
●[ステップSC03]フィードフォワード量をゼロクリアする(FFc=0)。
●[ステップSC04]所定時間のカウンタをクリアし、ステップSC11に移行する。この処理は、所定時間のカウンタでカウントしている時、所定時間が経過する前に次の成形サイクルに移行する場合がある。そうすると、所定時間のカウンタは次の成形サイクルでゼロでない状態からカウントアップされることになり、問題である。そこで、ステップSC04において所定時間のカウンタのクリアを行う。
●[ステップSC05]所定時間を計測するカウンタのカウントを開始する。
●[ステップSC06]所定時間が経過したか否かを判断し、経過した場合にはステップSC07へ移行し、経過していない場合にはステップSC11へ移行する。
●[ステップSC07]所定時間を計測するカウンタのカウントをクリアする。
●[ステップSC08]樹脂体積の演算を行う。ステップSC08の式は数11式に対応する。
●[ステップSC09]補正熱量の演算を行う。ステップSC09の式は数12式に対応する。
●[ステップSC010]フィードフォワード量の演算を行う。ステップSC10の式は数15式に対応する。
●[ステップSC11]第2操作量の演算(MVc=PIDc+FFc)を行う。ステップSC11の式は数16式に対応する。
●[ステップSC12]温度制御終了か否か判断し、終了ではない場合には、ステップSC01に戻り処理を継続する。
次に、上述した図5,図6の操作量を求める際に、せん断発熱量を考慮した場合を説明する。
図8は、成形サイクル運転の場合において、せん断発熱量を考慮した温度制御を説明する図である。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSD01]PID演算を行う。なお、PID演算はPID制御を行うために従来から用いられている方法により演算を行える。
●[ステップSD02]サイクル運転中か否か判断し、サイクル運転中ではない場合にはステップSD03へ移行し、サイクル運転中の場合にはステップSD04に移行する。
●[ステップSD03]フィードフォワード量をゼロクリアし(FFa=0)、ステップSD07へ移行する。
●[ステップSD04]樹脂体積の演算を行う。ステップSD04の式は数1式に対応する。
●[ステップSD05]せん断発熱量の演算を行う。ステップSD05の式は数4式に対応する。
●[ステップSD06]補正熱量の演算を行う。ステップSD06の式は数3式に対応する。
●[ステップSD07]フィードフォワード量の演算を行う。ステップSD07の式は数5式に対応する。
●[ステップSD08]第2操作量の演算(MVa=PIDa+FFa)を行う。ステップSD08の式は数16式に対応する。
●[ステップSD09]温度制御終了か否か判断し、終了ではない場合には、ステップSD01に戻り処理を継続する。
図9は、パージ動作の場合において、せん断発熱量を考慮した温度制御を説明する図である。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSE01]PID演算を行う。なお、PID演算はPID制御を行うために従来から用いられている方法により演算を行える。
●[ステップSE02]パージ動作中か否か判断し、パージ動作中ではない場合にはステップSE03へ移行し、パージ動作中の場合にはステップSE04に移行する。
●[ステップSE03]フィードフォワード量をゼロクリアし(FFb=0)、ステップSE07へ移行する。
●[ステップSE04]樹脂体積の演算を行う。ステップSE04の式は数6式に対応する。
●[ステップSE05]せん断発熱量の演算を行う。ステップSE05の式は数9式に対応する。
●[ステップSE06]補正熱量の演算を行う。ステップSE06の式は数8式に対応する。
●[ステップSE07]フィードフォワード量の演算を行う。ステップSE07の式は数10式に対応する。
●[ステップSE08]第2操作量の演算(MVb=PIDb+FFb)を行う。ステップSE08の式は数16式に対応する。
●[ステップSE09]温度制御終了か否か判断し、終了ではない場合には、ステップSE01に戻り処理を継続する。
100 温度設定部
102 PIDコントローラ
104 フィードフォワード量算出部
106 ヒーター
108 射出シリンダー
110 減算器
112 加算器

Claims (6)

  1. 射出シリンダーと、該射出シリンダーを加熱する加熱ヒーターと、前記射出シリンダーの温度を検出する温度検出部と、該検出した射出シリンダー温度をフィードバックして目標温度との温度偏差を求め、該温度偏差に応じた操作量で前記射出シリンダー温度をフィードバック制御する温度制御部と、前記射出シリンダー内に回転自在に、かつ、進退自在に配設されたスクリュと、該スクリュを回転駆動するスクリュ回転駆動部とを有する射出成形機において、
    所定区間において前記射出シリンダーが樹脂に奪われる熱量を補正熱量として求める補正熱量算出部と、
    前記補正熱量より求めた単位時間あたりの補正熱量からフィードフォワード量を求めるフィードフォワード量算出部と、
    を有し、
    前記温度制御部は、前記求めたフィードフォワード量を前記温度偏差に応じた操作量に加算して射出シリンダー温度を制御することを特徴とする射出成形機の温度制御装置。
  2. 前記所定区間は1サイクルとし、前記単位時間あたりの補正熱量は前記補正熱量を1サイクル時間で除した値であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の温度制御装置。
  3. 前記所定区間は可塑化工程を所定時間毎に分割した区間とし、前記単位時間あたりの補正熱量は前記補正熱量を所定時間で除した値であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の温度制御装置。
  4. 前記補正熱量算出部は、前記所定区間において可塑化する樹脂体積と、樹脂の体積比熱と、射出シリンダー温度と材料温度の温度差とを乗じて、前記所定区間において前記射出シリンダーが樹脂に奪われる熱量を算出し、該算出した樹脂に奪われる熱量を補正熱量として求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の射出成形機の温度制御装置。
  5. さらに前記所定区間においてスクリュと樹脂材料との間で発生するせん断発熱量を求めるせん断発熱量算出部を有し、
    前記補正熱量算出部は、前記所定区間において前記射出シリンダーが樹脂に奪われる熱量を求め、該求めた熱量から前記所定区間におけるせん断発熱量を減じた値を補正熱量として求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の射出成形機の温度制御装置。
  6. 前記せん断発熱量算出部は、前記スクリュ回転駆動部の駆動トルクに前記スクリュ回転駆動部の回転速度を乗じた値を前記所定区間の開始から終了までの区間で時間積分することで、前記所定区間においてスクリュと樹脂材料との間で発生するせん断発熱量を求めることを特徴とする請求項5に記載の射出成形機の温度制御装置。
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