JP2012200879A - 射出成形機のノズルタッチ制御装置 - Google Patents

射出成形機のノズルタッチ制御装置 Download PDF

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淳史 堀内
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Abstract

【課題】射出シリンダの温度が上昇することで熱膨張し、全長が伸びて生じる過大な圧接力によって金型や射出装置が破損することを防止し、また、温度が下降することで熱収縮し、全長が縮むことでノズル先端より樹脂が漏れることを防止可能な射出成形機のノズルタッチ制御装置を提供する
【解決手段】射出装置を前進し(SA01)、ノズルと金型は圧接したか否か判断し(SA02)、圧接していない場合には射出装置の前進を継続し、圧接した場合にはブレーキを作動させ(SA03)、射出シリンダの現在温度Trを測定して監視温度Taとし、Taを基準温度Tbとして記憶し(SA04)、射出シリンダの現在温度Trを測定して監視温度Taとし(SA05)、|Ta―Tb|はTlimitより大きいか否か判断し(SA06)、大きくない場合にはステップSA05へ戻り、大きい場合にはブレーキを解除し、処理を終了する。
【選択図】図3

Description

射出成形機において、射出シリンダの熱膨張によって生じる金型や射出装置の破損、及び射出シリンダの熱収縮によって生じる樹脂漏れを防止するノズルタッチ制御装置に関する。
一般に、射出成形機の射出装置が有する射出シリンダ内で溶融した樹脂を射出シリンダに付設されたノズル先端より金型内のキャビティに射出充填するには、ノズルタッチ用のモータや油圧装置を駆動して射出装置を前進させ、射出シリンダに付設されたノズルを射出成形機の固定プラテンに取り付けた金型に圧接した状態にて行う必要がある。
ここで、射出シリンダに付設されたノズルが金型に圧接した状態を保つことは、連続した成形を行う上で極めて重要であり、例えば、ノズルと金型が離れた場合にはノズル先端より溶融した樹脂が漏れたり、また、ノズルと金型に過大な圧接力が働いた場合にはノズルや金型、あるいは射出装置が破損する場合がある。
一方、射出シリンダには射出シリンダ内の樹脂を加熱溶融して樹脂の溶融状態を維持する加熱装置が付設されており、射出シリンダの現在温度が上昇あるいは下降している状態でノズルを金型に圧接させた場合、あるいはノズルが金型に圧接した状態で加熱装置の設定温度を変更した場合、射出シリンダの温度が変動する。ここで、射出シリンダの温度が上昇すると射出シリンダが熱膨張して射出シリンダの全長が伸びるが(図9参照)、射出装置が有するブレーキまたはノズルタッチ用モータの位置制御によって射出シリンダの位置が保持されているので、金型や射出装置に過大な圧接力が働き(図10参照)、金型や射出装置が破損する場合もある。また、射出シリンダの温度が下降すると射出シリンダが熱収縮して射出シリンダの全長が縮み、ノズルと金型の圧接力が低下し、ノズルと金型とが離接し、ノズル先端より射出シリンダ内で溶融した樹脂が漏れ、成形を継続することができない。
射出成形機の射出装置が有するノズルと金型とを圧接させるには、手動操作で、射出装置や金型が破損しないような低速度かつ低トルクでノズルタッチ用モータを駆動し、ノズルが金型に圧接してノズルタッチ用モータの速度変化がゼロになった場合、あるいはノズルが金型に圧接してノズルタッチ用モータのトルクが上昇して所定の値となった場合、ノズルタッチ用モータの駆動を停止させ、射出装置の位置を保持していた。あるいは、射出装置の位置を検出するエンコーダを使用して、射出装置が金型に圧接した位置をエンコーダより検出し、この検出した位置をメモリに記録し、この記録した位置に射出装置を移動させてノズルと金型を圧接させていた。
特許文献1に開示される技術では、ノズルと金型を圧接させる手段としてバネを用いることによって、ノズルと金型の圧接力を実現している。しかしながら、射出シリンダが熱膨張するとバネの縮み量が増大して圧接力が大きくなり射出装置を破損させたり、射出シリンダが熱収縮するとバネが緩んで圧接力が不足して樹脂漏れする問題がある。
特許文献2に開示される技術では、ノズルと金型を円滑に圧接させる方法として、射出装置を駆動するモータを速度制御及びトルク制御することで、ノズルが金型に圧接する所定の圧接力を実現している。
特許文献3に開示される技術では、射出装置を駆動するモータを位置制御及びトルク制御することで、ノズルが金型に圧接する所定の圧接力を実現している。しかしながら、ノズルが金型に圧接した後も圧接力を維持するため、常にモータを駆動させたままにするので、モータは無駄に消費電力を要するだけでなく、モータを駆動するサーボアンプやインバータ装置が過負荷状態となり破損する場合もある。そこで、一般には、ノズルと金型が圧接した後は、射出装置の位置をブレーキにより保持することで、モータの駆動を停止し、所定の圧接力を維持する方法が用いられている。なお、本発明で取り上げている熱的な要因でノズルと金型の圧接力が変動した場合、射出装置の位置がブレーキで保持されているので、所望する圧接力に調整することはできない。
特許文献4に開示される技術では、成形中の工程毎に予め設定した位置に射出装置を移動することで、工程毎にノズルと金型の圧接力を切り換えることができる。しかしながら、本発明で取り上げている熱的な要因でノズルと金型の圧接力が変動した場合、所望する圧接力に調整することができない。
特許文献5に開示される技術では、ノズルを金型に圧接する手段として油圧装置を用いることで、射出シリンダの温度変動など熱的な要因に影響されず常に一定の圧接力に保持することを実現している。しかしながら、圧接する手段として、油圧装置ではなく、モータを使用した場合には適用できない。
特開昭60−259419号公報 特開昭61−27227号公報 特開昭61−76334号公報 特開2000−351133号公報 特開2002−113757号公報
従来技術では、射出装置と金型の圧接状態をブレーキまたはモータの位置制御により射出装置の位置を保持した場合、加熱装置の影響で生じる射出シリンダの熱膨張や熱収縮に起因するノズルと金型の圧接力の変動に対応できない。
また、射出装置と金型の圧接状態を、油圧装置またはモータのトルク制御によりノズルと金型の圧接力を維持する手段では、射出シリンダの熱膨張や熱収縮による圧接力の変動に対応することができる。しかしながら、圧接力を維持するために、常に油圧装置あるいはモータを駆動させる必要があり、多くの電力を消費する。また、モータを常に駆動させると、モータを駆動するサーボアンプやインバータ装置が過負荷状態となり破損する問題もある。
そこで、本発明の目的は、射出シリンダの温度が上昇することで射出シリンダが熱膨張し、射出シリンダの全長が伸びることで生じる過大な圧接力によって金型や射出装置が破損することを防止し、また、射出シリンダの温度が下降することで射出シリンダが熱収縮し、射出シリンダの全長が縮むことで生じる圧接力の不足によってノズル先端より樹脂が漏れることを防止可能な射出成形機のノズルタッチ制御装置を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、射出装置を前進させて射出シリンダを金型に圧接させる射出装置の前後進駆動部を有する射出成形機の制御装置であって、前記射出シリンダが金型に圧接している状態で前記前後進駆動部の位置を保持する位置保持部と、前記射出シリンダを加熱する加熱部と、前記射出シリンダの現在温度を監視温度として検出する温度検出部と、前記位置保持部により位置を保持した際の前記射出シリンダの監視温度を基準温度として記憶する記憶部と、を有し、前記基準温度と前記射出シリンダの現在の監視温度の差が予め設定された温度の監視幅を超えた際に前記位置保持部の位置保持状態を解除することを特徴とする射出成形機の制御装置である。
請求項2に係る発明は、前記射出シリンダの加熱部は複数の加熱ゾーンから構成されており、前記温度検出部は、前記複数の加熱ゾーンのそれぞれの温度を検出し、2箇所以上の該加熱ゾーンの平均温度を求め、求めた平均温度を監視温度として検出する温度検出部であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の制御装置である。
請求項3に係る発明は、前記射出シリンダの加熱部は複数の加熱ゾーンから構成されており、前記温度検出部は、前記複数の加熱ゾーンのそれぞれの温度を検出し、2箇所以上の該加熱ゾーンの合計温度を求め、求めた合計温度を監視温度として検出する温度検出部であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の制御装置である。
請求項4に係る発明は、前記記憶された射出シリンダの基準温度と射出シリンダの現在の監視温度の差が予め設定された温度の監視幅を超えた際に警告することを特徴とする請求項1〜3に記載の射出成形機の制御装置である。
請求項5に係る発明は、射出シリンダの温度が上昇し、前記記憶された射出シリンダの基準温度と射出シリンダの現在の監視温度の差が予め設定された温度の監視幅を超えた時、前記位置保持部の位置保持状態を解除した後、所定時間経過後に再び該位置保持部により位置を保持することを特徴とする請求項1〜4に記載の射出成形機の制御装置である。
請求項6に係る発明は、前記位置保持部の位置保持状態を解除後、所定時間経過後に前記射出装置の前後進駆動部によって射出装置を前進させて射出シリンダを金型に圧接させた後、再び該位置保持部により位置の保持を行うことを特徴とする請求項1〜5に記載の射出成形機の制御装置である。
請求項7に係る発明は、前記前後進駆動部の位置保持部は前記射出装置の前後進駆動部の動作を禁止するブレーキであることを特徴とする請求項1〜6に記載の射出成形機の制御装置である。
請求項8に係る発明は、前記射出装置の前後進駆動部は位置検出部を有するモータであって、前記位置保持部は該モータの位置制御によって位置保持し、前記モータを射出装置が後退する方向に動作させることによって位置保持状態を解除することを特徴とする請求項1〜6に記載の射出成形機の制御装置である。
請求項9に係る発明は、前記射出装置の前後進駆動部は位置検出部を有するモータであって、前記前後進駆動部の位置保持部は前記射出装置の前後進駆動部の動作を禁止するブレーキによって位置保持し、前記ブレーキを解除した後、前記モータを射出装置が後退する方向に動作させることによって位置保持状態を解除することを特徴とする請求項1〜6に記載の射出成形機の制御装置である。
請求項10に係る発明は、前記モータを射出装置が後退する方向に動作させる際の後退量は、前記温度の監視幅に相当する射出シリンダの熱膨張量であることを特徴とする請求項8または9に記載の射出成形機の制御装置である。
本発明により、射出シリンダの温度が上昇することで射出シリンダが熱膨張し、射出シリンダの全長が伸びることで生じる過大な圧接力によって金型や射出装置が破損することを防止し、また、射出シリンダの温度が下降することで射出シリンダが熱収縮し、射出シリンダの全長が縮むことで生じる圧接力の不足によってノズル先端より樹脂が漏れることを防止可能な射出成形機のノズルタッチ制御装置を提供できる。
射出成型機のノズルタッチ制御装置を説明する図である。 射出シリンダの温度の設定画面の例である。 請求項1に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。 請求項2に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。 請求項3に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。 請求項4に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。 請求項5に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。 請求項6に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。 射出シリンダの温度と射出シリンダ全長の変動関係を説明する図である。 射出シリンダ全長と圧接力の変動関係を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
<実施形態1>
図1は、射出成型機のノズルタッチ制御装置を説明する図である。
射出成形機は機台上に射出装置と型締装置を備えている。本発明はノズルタッチ制御装置に関するものであるから型締装置については記載を省略する。符号1は射出成形機の射出装置である。射出装置1は、ノズル4を取り付けた射出シリンダ6、射出シリンダ6を取り付けたフロントプレート8、射出用モータM1、ノズルタッチ用モータM2を備えている。ホッパ7に投入された樹脂材料は射出シリンダ6内に供給される。金型2は、中央に射出シリンダ6が挿通する貫通孔が形成された固定プラテン3に固定されている。
ベースフレーム19上に固定プラテン3、射出装置可動用レール18が設けられている。射出装置1は射出装置可動用レール18上を図1中左右に摺動できる。金型2に対して前後進する射出シリンダ6の先端に設けられたノズル4が、射出シリンダ6の前進により金型2の図示しないスプルブッシュに当接する。射出用モータM1はフロントプレート8に対して相対移動しないように図示しない構成によって固定されている。ノズルタッチ用モータM2はベースフレーム19に対して相対的に移動しないように図示しない構成によって固定されている。
軸14はボールネジであって、ノズルタッチ用モータM2を正回転すると図示しない歯車やナットなどからなる回転運動を直線運動に変換する伝達機構によって軸14は図中左方向に移動する。そうすると、バネ受け16を介してバネ15は圧縮し、バネ15の弾性力によってフロントプレート8が紙面左方向に移動する。そして、射出シリンダ6に取付けられたノズル4が図示しないスプルブッシュに当接する。ノズル4が金型2を押圧する圧接力Fを所定の大きさになるようにノズルタッチ用モータM2を回転駆動する。ノズルタッチの圧接力Fを所定の大きさにするには、ノズルタッチ用モータM2を駆動する駆動電流の大きさを図示しない電流検出部によって検出し、圧接力Fが所定の圧接力Fsに対応する駆動電流の大きさ以上になると、ブレーキ13を作動させてノズルタッチ用モータM2をロックすれば、ノズルタッチ用モータM2への電流を切断しても、ノズル4はバネ15に蓄積された弾性エネルギーによって金型2に押し付けられ続けることとなる。
そして、何らかの理由で射出装置1に力が加わり、射出装置1の位置が変動した場合、軸14とノズルタッチ用モータM2の位置はブレーキ13によって保持されているので、射出装置1の位置の変動に応じてバネ15が伸縮し、バネ15の伸縮量に比例したバネ15の弾性力がフロントプレート8を介して射出装置1に作用し、ノズル4と金型2の圧接力が変動する。
ノズル4を金型2から離脱させるには、ノズルタッチ用モータM2を逆回転し、バネ受け16を図1中右方向に移動しノズル4は金型2から離脱する。
射出シリンダ6内にはスクリュ10が挿通されている。ノズル4にはノズル用のヒータ5が装着され、射出シリンダ6にもヒータ5が装着されている。ノズル4,射出シリンダ6に装着されるヒータ5は、図1に示されるように、ノズル4,射出シリンダ6を区分して加熱できるように、複数の加熱ゾーンに区分されている。
ノズル4、射出シリンダ6には、温度センサ17が取り付けられている。温度センサ17はノズル4、射出シリンダ6の複数の加熱ゾーンに対応して取り付けられている。スクリュ10には射出シリンダ6内の樹脂圧力を測定するためにスクリュ10にかかる圧力を検出するロードセル等の圧力センサ9が取り付けられている。
なお、図1のように、射出シリンダ6の温度変動を計測する温度検出器として、射出シリンダ6に付設されている加熱装置が有する温度センサ17を使用する場合は、新たに温度検出器を追加する必要はないので、コストアップすることはない。また、温度検出器として、専用のセンサを新たに追加する場合は、加熱装置が有する温度センサ17の配置場所の制約を受けないので、射出シリンダ6が最も熱膨張あるいは熱収縮する場所に温度検出器を配置することができる。
スクリュ10は、射出用モータM1によって、プーリ,ベルト,ボールネジ・ナット機構等の回転運動を直線運動に変換する機構を含む伝動機構(図示しない)を介して駆動され、スクリュ10の軸方向に移動させられる。P1は、射出用モータM1の位置,速度を検出することによって、スクリュの位置,速度を検出する位置・速度検出器である。
本発明のノズルタッチ制御装置を備えた射出成形機の制御装置40は、数値制御用のマイクロプロセッサCNCCPU,プログラマブルマシンコントローラ用のマイクロプロセッサPMCCPU,サーボ制御用のマイクロプロセッサであるサーボCPUを総称したプロセッサであるCPU27を有する。ROM28には、射出成形機を全体的に制御する自動運転プログラム、サーボ制御専用の制御プログラムや、射出成形機のシーケンス動作を制御するシーケンスプログラム等が記憶されている。また、RAM29は、データの一時記憶に用いられる。
CPU27には、CPU27からの指令に基づいて射出用モータM1,ノズルタッチ用モータM2を駆動するサーボアンプ20,21がサーボインタフェース22を介して接続されている。射出用モータM1,ノズルタッチ用モータM2にはそれぞれ、位置・速度検出器P1,位置検出器P2が内蔵されており、これらの検出器P1,P2からの出力信号はCPU27にフィードバックされる。各モータM1,M2の回転位置は、検出器P1,P2からのフィードバック信号より求められ、各現在位置記憶レジスタに更新記憶される。なお、図1には、射出用モータM1,ノズルタッチ用モータM2に関連する構成のみを記載している。
CPU27には、圧力センサ9からの圧力信号を検出できるように圧力センサ9が図示しないA/D(アナログ/デジタル)変換器を介して接続されている。不揮発性メモリで構成される成形データ保存用メモリ30は、射出成形作業に関する成形条件と各種設定値,パラメータ等を記憶する成形データ保存用のメモリである。
表示装置付手動入力装置(表示装置/MDI)32は表示回路31を介してバス26に接続され、数値データの入力用のテンキーや各種のファンクションキーが設けられ、グラフ表示画面や機能メニューの選択、及び、各種データの入力操作を行えるようになっている。例えば、図2に示される射出シリンダ6の温度設定画面は、表示装置付手動入力装置(表示装置/MDI)32の表示装置の表示画面に表示される。また、設定温度Tsは表示装置付手動入力装置(表示装置/MDI)32のテンキーなどを用いて入力することができる。
入出力インタフェース25は、射出成形機のノズル4や射出シリンダ6に配置された温度センサ17からの温度検出信号を、熱電対アンプ23を介して受信するためのインタフェースであり、かつ、ノズル4や射出シリンダ6に配置されたヒータ5への電源33からの電力の供給を制御する制御信号をリレー24に出力するためのインタフェースである。 プロセッサ(CPU)27は、ノズル4および射出シリンダ6に装着された複数の加熱ゾーンに区分されたヒータ5を加熱ゾーン毎に、設定温度Tsおよび温度センサ17で検出される検出温度に基づいてPID制御などを行い、各加熱ゾーンを加熱制御して設定温度Tsに制御する。これによって、射出シリンダ6は、ヒータ5の温度設定値(図2,射出シリンダ6の温度設定画面を参照)に一致するよう温度制御され、温度センサ17により射出シリンダ6の現在温度Trが常に計測されている。
図2は、射出シリンダ6の温度の設定画面の例である。設定画面の例に示されるように、ノズル4および射出シリンダ6を複数に区分された加熱ゾーンが図示されると共に、現在温度Trが表示され、オペレータなどが表示装置付手動入力装置(表示装置/MDI)32により入力した各加熱ゾーンの設定温度Tsが表示される。
次に、ノズルタッチ用モータM2を駆動してバネ15を介して射出装置1を前進させ、射出シリンダ6の先端に付設されたノズル4を金型2に圧接させ、圧接力Fが所定の圧接力Fsとなった状態でブレーキ13を作動させて射出装置1の位置を保持する。
ここで、ノズル4が金型2に圧接してブレーキ13が作動した際に、射出シリンダ6の現在温度Trを温度センサ17にて測定して監視温度Taとし、測定した監視温度Taを
基準温度Tbとして成形データ保存用メモリ30に記憶する。なお、監視温度Taは、射出シリンダ6に付設されたノズル4の現在温度Trを測定して求めた監視温度Taを使用してもよい。
ここで、射出シリンダ6の温度と射出シリンダ6の全長の変動について説明する。射出シリンダ6の温度と射出シリンダ6の全長の変動の関係は数1式で表される。その関係を図示すると図9のようになる。
(数1)
ΔL=α*L*ΔT
ただし、
ΔL:射出シリンダ全長の変動量[m]、
α:熱膨張係数[1/℃]、
L:基準温度Tbでの射出シリンダ全長[m]、
ΔT:温度差(=監視温度Ta―基準温度Tb)[℃]、
である。
また、射出シリンダ全長Lと圧接力Fの変動の関係は数2式で表される。その関係を図示すると図10のようになる。
(数2)
ΔF=β*ΔL (ノズル4と金型2が圧接している場合)
0 (ノズル4と金型2が離接している場合)
ただし、
ΔF:ノズルと金型の圧接力の変動量[N]、
β:係数[N/m]、
ΔL:射出シリンダ全長の変動量[m]、
である。
そして、上記数1式と数2式より、数3式が導かれる。
(数3)
ΔF=α*β*L*ΔT (ノズル4と金型2が圧接している場合)
0 (ノズル4と金型2が離接している場合)
上記数3式からわかるように、ノズルと金型が圧接している場合、射出シリンダの温度変動ΔLと圧接力Fの変動ΔFは比例関係にある。これは、射出シリンダ6の温度が上昇するとノズル4と金型2の圧接力Fが増大し、射出シリンダ6の温度が下降するとノズル4と金型2の圧接力Fが低下することを表している。そこで、本発明では、ノズル4と金型2の圧接力Fの監視を、射出シリンダ6の温度変動ΔTを監視することで実現する。
具体的には、ノズル4と金型2が圧接して位置保持部が作動した際の射出シリンダ6の監視温度Taを基準温度Tbとして成形データ保存用メモリ30に記憶する。そして、ノズル4が金型2に圧接している状態では常に射出シリンダ6の監視温度Taを計測し、数4式で表されるように、監視温度Taと基準温度Tbとの温度差ΔTが予め成形データ保存用メモリ30に設定しておいた温度の監視幅Tlimitを超えた場合、射出装置1のブレーキ13を解除する。
(数4)
|ΔT|>Tlimit
ただし、
ΔT:Ta−Tb、
Ta:射出シリンダの監視温度[℃]
Tb:射出シリンダの基準温度[℃]
Tlimit:温度の監視幅[℃]
例えば、射出シリンダ6を加熱するヒータ5の温度設定値をより大きな値に変更した場合、射出シリンダ6の温度が上昇するとともに、ノズル4と金型2の圧接力Fが増大する。ここで、射出シリンダ6の温度上昇分が温度の監視幅Tlimitを超えた場合、射出装置1の位置を保持していたブレーキ13を解除することによって、ノズル4を金型2に押し付けていた過大な圧接力が解放され、ノズル4及び射出シリンダ6は後方に押し戻される。これにより金型2やノズル4などを有する射出装置1が破損することを防止できる。
図3は、請求項1に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。以下、各ステップに従って説明する。
●[ステップSA01]射出装置を前進させる。
●[ステップSA02]ノズルと金型は圧接したか否か判断し、圧接していない場合には射出装置の前進を継続し、圧接した場合にはステップSA03へ移行する。
●[ステップSA03]ブレーキを作動する。
●[ステップSA04]射出シリンダの現在温度Trを測定して監視温度Taとし、測定した監視温度Taを基準温度Tbとして記憶する。
●[ステップSA05]射出シリンダの現在温度Trを測定して監視温度Taとする。
●[ステップSA06]|Ta―Tb|は温度の監視幅Tlimitより大きいか否か判断し、大きくない場合にはステップSA05へ戻り、大きい場合にはステップSA07へ移行する。
●[ステップSA07]ブレーキを解除し、処理を終了する。
ここで、補足して説明すると、射出シリンダ6の温度が上昇した場合にブレーキ13を解除すると、ノズル4及び射出シリンダ6を有する射出装置1は過大な圧接力が開放された位置まで押し戻されて後退移動を停止するが、その後の動作を規定しない処理である。なお、ブレーキ13を解除する直前に、定格のノズルタッチ力(所定の圧接力Fs)に抗することが可能なトルクを発生するようにモータM2に所定の電流を流し、その後に、ブレーキ13を解除してもよい。また、ブレーキ13を作動させる場合にはブレーキ13を作動させた後に、モータM2に流されている所定の電流を切断することができる。ブレーキを作動・解除する場合のモータM2への所定の電流の供給は他の実施形態も同様である。
<実施形態2,3>
上述したように一般に、射出シリンダ6を加熱するヒータ5は、複数の加熱ゾーンから構成されている。したがって、射出シリンダ6の現在温度Trを加熱ゾーン毎に計測して監視温度Taとし、加熱ゾーン毎に基準温度Tbや温度の監視幅Tlimitを設ける。あるいは、射出シリンダ6の加熱に要する2箇所以上の加熱ゾーンの平均の温度またはそれらの合計の温度を計算した値を監視温度Taとし、基準温度Tbや温度の監視幅Tlimitを平均の現在温度や合計の現在温度に対応するものとしてもよい。例えば、射出シリンダ6の監視温度Taとして、加熱ゾーン1と加熱ゾーン3の2箇所の検出温度の平均値を監視温度Taとして用いることができる。
図4は、請求項2に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。ステップSB04,ステップSB05以外の各ステップは図3に示されるフローチャートの各ステップの説明と同様の処理であるので説明を省略する。ステップSB04では射出シリンダ6の2箇所以上の加熱ゾーンのそれぞれの温度を検出し、検出された温度の平均温度を求めて監視温度Taとし、求められた監視温度Taを基準温度Tbとして記憶する。また、ステップSB05では基準温度Tbを求める際に温度を検出した加熱ゾーンの温度を検出し、それらの温度の平均温度を求め、求めた温度を監視温度Taとする。
図5は、請求項3に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。ステップSC04,ステップSC05以外の各ステップは図3に示されるフローチャートの各ステップの説明と同様の処理であるので説明を省略する。ステップSC04では射出シリンダ6の2箇所以上の加熱ゾーンのそれぞれの温度を検出し、検出された温度の合計温度を求めて監視温度Taとし、求められた監視温度Taを基準温度Tbとして記憶する。また、ステップSC05では基準温度Tbを求める際に温度を検出した加熱ゾーンの温度を検出し、それらの温度の合計温度を求め、求めた温度を監視温度Taとする。
<実施形態4>
実施形態1〜3において、ブレーキ13を解除した場合、警告信号を入出力インタフェース25を介して出力して警告灯34を点灯するようにしてもよいし、表示装置/MDI32の表示装置にアラームメッセージを表示することができる。例えば、前記表示装置に、次のアラームメッセージを表示する。
「アラーム:射出シリンダを保護するため、射出装置の位置保持装置を解除しました。」
図6は、請求項4に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。図6のフローチャートの処理は、図3のフローチャートの処理に、ステップSD08の処理を付加した処理である。
<実施形態5>
射出シリンダ6の温度が上昇した場合、図3において、ステップSA06|Ta―Tb|>Tlimitと絶対値で判断している箇所の代わりに、図7のフローチャートではステップSE06のTa―Tb>Tlimitと判断して、処理を実行する。
図7は、請求項5に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。図3のフローチャートの処理では、射出シリンダ6の温度が上昇した場合にブレーキ13を解除すると、ノズル4及び射出シリンダ6は過大な圧接力が解放された位置まで押し戻されて後退移動を停止するが、その後の動作について規定していない。図7のフローチャートの処理では、ブレーキ13を解除後、予め成形データ保存用メモリ30に設定した所定時間を経過した後、再びブレーキ13を作動させ、射出装置1の位置を保持する。
成形データ保存用メモリ30に設定する所定時間の設定方法として、例えば、ブレーキ13を解除してから射出装置1が後退移動して停止するのに十分余裕がある時間を設定することができる。この場合、ブレーキ13を解除して射出装置1が押し戻されて停止した後で、ブレーキ13を作動させるので、ノズル2と金型4を破損させるような過大な圧接力を開放した位置に停止した状態を保持することができる。
また、別の所定時間の設定方法として、予め所定時間と圧接力Fとの関係を実験により測定して得られた値をテーブルとして成形データ保存用メモリ30に記録しておき、このテーブルより、所望する圧接力を実現する時間を抽出して所定時間として使用してもよい。この場合、所定時間が経過してブレーキ13が作動すると、所望する圧接力で射出装置1の位置を保持することができる。
以下、図7のフローチャートの処理を各ステップに従って説明する。ステップSE01〜SE07までの処理は図3のステップSA01〜SA07の処理と同じである。
●[ステップSE01]射出装置を前進させる。
●[ステップSE02]ノズルと金型は圧接したか否か判断し、圧接していない場合には射出装置の前進を継続し、圧接した場合にはステップSE03へ移行する。
●[ステップSE03]ブレーキを作動する。
●[ステップSE04]射出シリンダの現在温度Trを測定して監視温度Taとし、測定した監視温度Taを基準温度Tbとして記憶する。
●[ステップSE05]射出シリンダの現在温度Trを測定して監視温度Taとする。
●[ステップSE06]Ta―TbはTlimitより大きいか否か判断し、大きくない場合にはステップSE05へ戻り、大きい場合にはステップSE07へ移行する。
●[ステップSE07]ブレーキを解除し、ステップSE08へ移行する。
●[ステップSE08]所定の時間経過するのを待ち、ステップSE03へ戻りブレーキを作動する。
<実施形態6>
実施形態1や実施形態5では、射出シリンダ6の温度が上昇してブレーキ13を解除した結果、ノズル4を金型2に押し付ける過大な圧接力を開放する効果は得られる。しかしながら、射出装置1が後方に押し戻される後退量が大きいと、ブレーキ13を解除した後の圧接力Fは所定の圧接力Fsより小さくなる。同様に、射出シリンダ6の温度が下降してブレーキ13を解除すると、射出シリンダ6が熱収縮して射出シリンダ全長Lが縮むので、ブレーキ13を解除した後の圧接力Fは所定の圧接力Fsより小さくなる。
ここで、ノズル4と金型2の圧接力Fが不足すると、ノズル4と金型2の圧接状態を保てずにノズル4の先端から溶融した樹脂が漏れる場合がある。さらに、射出成形の連続運転中に樹脂漏れが生じると、連続運転を継続できない問題がある。
そこで、ブレーキ13を解除した後、予め成形データ保存用メモリ30に記憶した所定時間が経過した後、再びノズル4が金型2に圧接した状態となるまで射出装置を前進させ、再びブレーキを作動させてノズル4と金型2の圧接力Fを保持することができる。ここで、所定時間は、例えば、実施形態5の所定時間と同様に求めてもよい。
このように、実施形態1にてブレーキ13を解除した後で、実施形態6の動作として、所定時間の経過後に射出装置を前進させて、再び所定の圧接力Fsとなるようにノズル4を金型に圧接させることによって、射出シリンダ6が熱膨張あるいは熱収縮する前の所定の圧接力Fsを復元することができる。
なお、実施形態5や6において、ノズル4と金型2を所定の圧接力Fsとなるように接触させる手段は、従来技術で説明した特許文献1や特許文献3などにより公知の技術である。
図8は、請求項6に係る制御のアルゴリズムを示すフローチャートである。
●[ステップSF01]射出装置を前進させる。
●[ステップSF02]ノズルと金型は圧接したか否か判断し、圧接していない場合には射出装置の前進を継続し、圧接した場合にはステップSF03へ移行する。
●[ステップSF03]ブレーキを作動する。
●[ステップSF04]射出シリンダの現在温度Trを測定して監視温度Taとし、測定した監視温度Taを基準温度Tbとして記憶する。
●[ステップSF05]射出シリンダの現在温度Trを測定して監視温度Taとする。
●[ステップSF06]|Ta―Tb|はTlimitより大きいか否か判断し、大きくない場合にはステップSF05へ戻り、大きい場合にはステップSF07へ移行する。
●[ステップSF07]ブレーキを解除し、ステップSF08へ移行する。
●[ステップSF08]所定の時間経過するのを待ち、ステップSF01戻り射出装置を前進させる。
<実施形態7,8>
上述した各実施形態の説明では、射出装置1の位置保持部としてブレーキ13を例として説明したが、射出装置1の位置保持部としてノズルタッチ用モータM2の位置制御を使用してもよい。この場合、ノズルタッチ用モータM2の位置制御によって射出装置1の位置を保持し、射出シリンダ6の温度変動が温度の監視幅Tlimitを超えたら、ノズルタッチ用モータM2を駆動して射出装置1を後方に移動させることによって、射出装置1の位置保持状態を解除することができる。
<実施形態9>
また、射出装置1の静止摩擦が大きい場合、過大な圧接力がノズル4と金型2に作用している状態においてブレーキ13を解除しても、静止摩擦の影響で射出装置1が後退しない場合がある。
この場合、射出装置1の位置保持部としてブレーキ13を用いるが、位置保持部の解除部としてはブレーキ13を解除した後、ノズルタッチ用モータM2の位置制御によって射出装置1を後方に移動させることによって、射出装置1の位置保持状態を解除することができる。
<実施形態10>
ノズルタッチ用モータM2の位置制御を用いる場合、射出装置1を後方に移動させる後退量ΔXは射出シリンダ6の熱膨張量より計算で求めることができ、射出装置1の後退動作は後退量ΔXだけ移動するように位置制御することができる。
なお、この計算によって得られる後退量ΔXは、数2式よりノズル4と金型2の圧接力Fの変動分ΔFに相当する。すなわち、射出装置1を数5式によって求められる後退量ΔXだけ後退させることによって、後退量ΔXに相当する過大な圧接力の増分ΔFを開放することができるので、射出シリンダ6が熱膨張する前の所定の圧接力Fsに復元することができる。
(数5)
後退量ΔX=射出シリンダの熱膨張量
=熱膨張係数*射出シリンダ全長*温度の監視幅
なお、図1では、射出装置1を前後進させるノズルタッチ用モータM2として、サーボモータを用いているが、サーボモータに替えてギヤードモータを用いてもよい。
さらに、モータの位置検出部として、サーボモータM1,M2が有する位置検出器P1,P2より読み取った位置を使用してもよい。ギヤードモータのように位置検出器を備えていないモータにおいては、位置検出部として、エンコーダを付加することによってエンコーダにて検出した位置を使用してもよい。
また、図1では、ノズルタッチ用モータM2と射出装置1のフロントプレート8の結合部として、バネ15を用いているが、バネ15を省いたシステムであってもよい。
なお、本発明において、連続運転中にノズルタッチ力の調整を行う時期は、1成形サイクル内にてノズルと金型の圧接力を必要とする射出工程、保圧工程、計量工程などを除いた適時な時期に実施するとよい。
1 射出装置
2 金型
3 固定プラテン
4 ノズル
5 ヒータ
5N ノズル部のヒータ
5A 第1ゾーンのヒータ
5B 第2ゾーンのヒータ
5C 第3ゾーンのヒータ
5H 材料供給ゾーンのヒータ
6 射出シリンダ
7 ホッパ
8 フロントプレート
9 圧力センサ
10 スクリュ

13 ブレーキ
14 軸
15 バネ
16 バネ受け
17 温度センサ
18 射出装置可動用レール
19 ベースフレーム

20,21 サーボアンプ
22 サーボインタフェース
23 熱電対アンプ
24 リレー
25 入出力インタフェース
26 バス
27 CPU
28 ROM
29 RAM
30 成形データ保存用メモリ
31 表示回路
32 表示装置/MDI
33 電源
34 警告灯
40 制御装置

M1 射出用モータ
P1 位置検出器
M2 ノズルタッチ用モータ
P2 位置検出器
Fs 所定の圧接力
F 圧接力
Tlimit 温度の監視幅
Ta 監視温度
Tb 基準温度
Tr 現在温度

Claims (10)

  1. 射出装置を前進させて射出シリンダを金型に圧接させる射出装置の前後進駆動部を有する射出成形機の制御装置であって、
    前記射出シリンダが金型に圧接している状態で前記前後進駆動部の位置を保持する位置保持部と、
    前記射出シリンダを加熱する加熱部と、
    前記射出シリンダの現在温度を監視温度として検出する温度検出部と、
    前記位置保持部により位置を保持した際の前記射出シリンダの監視温度を基準温度として記憶する記憶部と、
    を有し、
    前記基準温度と前記射出シリンダの現在の監視温度の差が予め設定された温度の監視幅を超えた際に前記位置保持部の位置保持状態を解除することを特徴とする射出成形機の制御装置。
  2. 前記射出シリンダの加熱部は複数の加熱ゾーンから構成されており、
    前記温度検出部は、前記複数の加熱ゾーンのそれぞれの温度を検出し、2箇所以上の該加熱ゾーンの平均温度を求め、求めた平均温度を監視温度として検出する温度検出部であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の制御装置。
  3. 前記射出シリンダの加熱部は複数の加熱ゾーンから構成されており、
    前記温度検出部は、前記複数の加熱ゾーンのそれぞれの温度を検出し、2箇所以上の該加熱ゾーンの合計温度を求め、求めた合計温度を監視温度として検出する温度検出部であることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の制御装置。
  4. 前記記憶された射出シリンダの基準温度と射出シリンダの現在の監視温度の差が予め設定された温度の監視幅を超えた際に警告することを特徴とする請求項1〜3に記載の射出成形機の制御装置。
  5. 射出シリンダの温度が上昇し、前記記憶された射出シリンダの基準温度と射出シリンダの現在の監視温度の差が予め設定された温度の監視幅を超えた時、前記位置保持部の位置保持状態を解除した後、所定時間経過後に再び該位置保持部により位置を保持することを特徴とする請求項1〜4に記載の射出成形機の制御装置。
  6. 前記位置保持部の位置保持状態を解除後、所定時間経過後に前記射出装置の前後進駆動部によって射出装置を前進させて射出シリンダを金型に圧接させた後、再び該位置保持部により位置の保持を行うことを特徴とする請求項1〜5に記載の射出成形機の制御装置。
  7. 前記前後進駆動部の位置保持部は前記射出装置の前後進駆動部の動作を禁止するブレーキであることを特徴とする請求項1〜6に記載の射出成形機の制御装置。
  8. 前記射出装置の前後進駆動部は位置検出部を有するモータであって、前記位置保持部は該モータの位置制御によって位置保持し、前記モータを射出装置が後退する方向に動作させることによって位置保持状態を解除することを特徴とする請求項1〜6に記載の射出成形機の制御装置。
  9. 前記射出装置の前後進駆動部は位置検出部を有するモータであって、前記前後進駆動部の位置保持部は前記射出装置の前後進駆動部の動作を禁止するブレーキによって位置保持し、前記ブレーキを解除した後、前記モータを射出装置が後退する方向に動作させることによって位置保持状態を解除することを特徴とする請求項1〜6に記載の射出成形機の制御装置。
  10. 前記モータを射出装置が後退する方向に動作させる際の後退量は、前記温度の監視幅に相当する射出シリンダの熱膨張量であることを特徴とする請求項8または9に記載の射出成形機の制御装置。
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CN112428538A (zh) * 2020-09-23 2021-03-02 柳州开宇塑胶机械有限公司 二板式注塑机及其初次抱闸的控制方法及存储装置

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