JP2012526809A - 脂環式ジオール抗微生物剤を含有する組成物および製品ならびに該組成物および製品の使用方法 - Google Patents

脂環式ジオール抗微生物剤を含有する組成物および製品ならびに該組成物および製品の使用方法 Download PDF

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Abstract

少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤および少なくとも1種の他の抗微生物剤を含む組成物、ならびに、これらの組成物を製造および使用する方法を提供する。脂環式ジオール抗微生物剤は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、またはこれらの混合物を含む。

Description

発明の分野
本発明は、概略的には、抗微生物剤、該剤を組み込んだ組成物および製品、ならびに該組成物および製品の使用方法に関する。抗微生物剤は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、およびこれらの混合物である。
発明の背景
多くの組成物および製品,例えばパーソナルケア製品、薬剤、動物ケア品、家庭用ケア品、燃料、および油は、しばしば水を含有するか、環境からの水を蓄積させる可能性がある。水は、組成物および製品を微生物生育に対して感染させやすくさせる。
抗微生物剤は、典型的にはこれらの製品に添加して、任意のバクテリア、酵母またはカビの生育を制限する。多くの種々の種類の抗微生物剤がこの目的のために入手可能である。抗微生物剤の種類およびその濃度は、多くの要因,例えば防腐される製品の種類、抗微生物剤の有効性、および製品を汚染させやすい生物の種類に基づいて選択される。製品が人間または動物に接触しやすい場合、抗微生物剤は刺激、乾燥、アレルギー、および有毒性の原因となる可能性について考慮しなければならない。これらのおよび他の懸案事項に起因し、政府機関は抗微生物剤の使用を規制する場合がある。
多くのグリコールは抗微生物剤効果を有し、従来の抗微生物剤を製品から排除でき、またはこれらの濃度を低減できるとされてきた。このようなグリコールとしては、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,5−ペンタンジオール、メチルプロパンジオール、および1,3−アルカンジオール(炭素原子5〜15個を有するもの)が挙げられる。1,2−ヘキサンジオールおよび1,2−オクタンジオールは、抗微生物剤として特に有効であることが見出されており、そして1,2−アルカンジオールの抗微生物活性は、アルキル鎖長が増大するに従って増大すると考えられている。より長い炭化水素鎖の微生物との疎水性相互作用は、これらの抗微生物活性に寄与すると考えられる。しかし、アルキル鎖長が増大するに従い、これらの化合物の水溶性は低下する。非混和性の有機相を含有する特定の製品(例えばパーソナルケアエマルション)、低い水溶性を有する化合物は、油相中にマイグレートしやすいため、これらの有効性はより小さい。
規制は、環境または健康上の安全性を脅かすと考えられる抗微生物剤の使用の低減を強いてきた。従って、このような抗微生物剤の有効性を向上させて、所望の阻害効果を維持しつつ、適用において、より低量を使用できるようにすることは有利である。脂環式ジオール抗微生物剤は、抗微生物剤、ならびに種々の用途,例えば化粧品、パーソナルケア品および家庭用ケア品およびコーティングで用いられる他の抗微生物剤の有効性を向上させることが見出されている。
よって、当該分野では、好ましくはより低濃度で有効であり;安全であり;有効濃度でアレルギー反応、刺激、および乾燥の原因となるのが最小限であり;そして環境条件または環境条件近傍にて水中で高程度の溶解性を有する、抗微生物剤に対する継続した要求が存在する。
驚くべきことに、脂環式ジオール抗微生物剤が、種々の用途,例えば、これらに限定するものではないが、化粧品、パーソナルケア品、家庭用ケア品、および他のコーティングで使用される抗微生物剤の有効性を向上させることを見出した。脂環式ジオール抗微生物剤単独での使用は、米国特許出願整理番号第12/341,462号、発明の名称 Antimicrobial Agents,Compositions and Products Containing the Same,and Methods of Using The Compositions and Products(本開示と矛盾しない限りにおいて参照により本明細書に組入れる)に記載されている。
第1の側面において、本発明は、水性組成物における微生物生育の低減または阻害における、少なくとも1種の抗微生物剤の有効性を向上させる方法を提供する。該方法は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される脂環式抗微生物剤を組成物に、そして少なくとも1種の他の抗微生物剤を水性組成物に添加することを含む。
第2の側面において、本発明は、(a)ディーゼル、バイオディーゼル、ディーゼルおよびバイオディーゼルの混合物、航空燃料、油圧オイル、潤滑油、植物油、原油、トランスミッション流体、灯油、またはケロセンから選択される燃料または油、(b)1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤、ならびに(c)少なくとも1種の他の抗微生物剤、を含む、組成物を提供する。
第3の側面において、本発明は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤、ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤を含む、パーソナルケア製品を提供する。
第4の側面において、本発明は、薬剤;1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤;ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤;を含む、薬用製品を提供する。
第5の側面において、本発明は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤;ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤;を含む、動物ケア製品を提供する。
第6の側面において、本発明は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤;ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤;を含む、家庭用ケア製品を提供する。
第7の側面において、本発明は、残留性の抗微生物活性を表面に付与する方法を提供する。該方法は、上記のパーソナルケア製品、薬用製品、動物ケア製品、または家庭用ケア製品を表面に局所適用すること;および任意に、任意の過剰量の該製品を該表面から除去すること;を含む。
第8の側面において、本発明は、哺乳動物の表面の上でのバクテリアまたは菌類の存在による臭気を防止または低減する方法を提供する。該方法は、上記のパーソナルケア製品、薬用製品、または動物ケア製品を該哺乳動物の表面に局所適用すること;および任意に、任意の過剰量の該製品を該哺乳動物の表面から除去すること;を含む。
第9の側面において、本発明は、抗微生物活性をフィルム、繊維、成形品もしくは押出品、または繊維、ポリマー、接着剤、および/もしくは石膏から形成されたコンポジット材料に付与する方法を提供する。該方法は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される抗微生物剤、ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤を、該フィルム、繊維、成形品もしくは押出品、またはコンポジット材料に、その製造プロセスの間に組み込むことを含む。
発明の詳細な説明
第1の側面に従い、本発明は、水性組成物における微生物生育の低減または阻害における少なくとも1種の抗微生物剤の有効性を向上させる方法を提供する。該方法は、1,1−シクロヘキサンジメタノール(1,1−CHDM)、1,2−シクロヘキサンジメタノール(1,2−CHDM)、1,4−シクロヘキサンジメタノール(1,4−CHDM)、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール(TMCBD)からなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤、ならびに少なくとも1種の第2の抗微生物剤を、水性組成物に添加することを含む。
水性組成物は、水を含有し、そして微生物生育をさせやすい任意の組成物であることができる。このような組成物の例としては、燃料または油の組成物、パーソナルケア製品、薬用製品、動物ケア製品、および家庭用ケア製品が挙げられる。よって、水に加え、水性組成物は、例えば、有機化合物,例えば炭化水素、トリグリセリド、脂肪酸、脂肪酸アルキルエステル、脂肪族アルコール、ポリグリコールエーテル、アルキルグリコールエーテル、アルキルグリコールエステル、アルキルグリコールエーテルエステル、アルキルアミン、アルキルアミド、およびこれらの混合物を含有できる。有機化合物の他の例としては、ディーゼル、バイオディーゼル、ディーゼルおよびバイオディーゼルの混合物、航空燃料、油圧オイル、潤滑油、植物油、原油、トランスミッション流体、灯油、またはケロセンが挙げられる。
一態様において、水性組成物中の有機化合物および水は混和性である。別の態様において、水性組成物中の有機化合物および水は、別個の液体相にある。この後者の場合、抗微生物剤は、好ましくは、水性組成物中の有機相と水性相との界面での微生物生育を低減または阻害する。
水性組成物中に存在する脂環式ジオール抗微生物剤および他の抗微生物剤の量は、種々の要因,例えば水性組成物の用途および所望される微生物保護の程度に応じて変動できる。典型的には、コーティング組成物中に存在する脂環式ジオール抗微生物剤の量は、水性組成物の質量基準で約0.1〜約5質量%となる。好ましくは、脂環式ジオール抗微生物剤は、水性組成物の質量基準で約0.3〜約4質量%で存在する。他の範囲は、水性組成物の質量基準で約0.1〜約3質量%、約0.5〜約4質量%、および約1〜約3.5質量%である。
当該分野で公知の任意の第2の抗微生物剤を、本発明において利用できる。表1は、化粧品/パーソナルケアおよびコーティング等の用途において用いる具体的な抗微生物剤の例、ならびに各々が代表する抗微生物の分類を与える。
Figure 2012526809
第2の抗微生物剤の量は、種々の要因,例えば水性組成物の用途および所望の微生物保護の程度に応じて変動できる。本発明の一態様において、第2の抗微生物剤の量は、下記表2に示すように変動できる。
Figure 2012526809
脂環式ジオール抗微生物剤および他の抗微生物剤を水性組成物に添加する方法は特に限定されない。例えば、脂環式ジオール抗微生物剤および他の抗微生物剤は、水性組成物に、該剤を水性組成物と単純に組合せること、および含有成分を混合することによって、添加できる。これに代えて、脂環式ジオール抗微生物剤は、その高い可溶化力に起因して、水性組成物の含有成分の1種以上の溶媒として、これを残りの組成物含有成分と混合する前に、使用できる。
別の態様において、まず脂環式ジオール剤を、水とは非混和性である溶媒と混合し、次いで剤−溶媒の混合物を水性組成物と組合せることによって、脂環式ジオール抗微生物剤を水性組成物に添加できる。
脂環式ジオール抗微生物剤自体は室温では柔らかい固体であることができる。従って、混合および/または取り扱いを容易にするためには、脂環式ジオール剤をまず最大10質量%以上の水で希釈した後、これを水性組成物またはその含有成分と組合せることができる。
本発明の方法は、抗微生物剤の有効性を向上させて、種々の種類,例えばバイオフィルム、の微生物生育を低減または阻害する。
第2の側面に従い、本発明は、(a)ディーゼル、バイオディーゼル、ディーゼルおよびバイオディーゼルの混合物、航空燃料、油圧オイル、潤滑油、植物油、原油、トランスミッション流体、灯油、またはケロセンから選択される燃料または油;ならびに(b)1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される抗微生物剤;ならびに(c)少なくとも1種の他の抗微生物剤、を含む、組成物を提供する。
燃料または油の組成物中に存在する脂環式ジオール抗微生物剤および他の抗微生物剤の量は、種々の要因,例えば所望される微生物保護の程度に応じて変動できる。一般的には、脂環式ジオール抗微生物剤は、燃料または油の組成物の総質量基準で約0.01〜1質量%の量で存在できる。脂環式ジオール抗微生物剤はまた、燃料または油の組成物の総質量基準で約0.02〜0.5質量%の量、または更に、燃料または油の組成物の総質量基準で約0.05〜0.2質量%の量で存在できる。燃料中または油中の脂環式ジオール抗微生物剤の濃度範囲もまた、当業者によって、燃料または油および水の混合物について脂環式ジオール抗微生物剤の分配計数を評価し、次いで、油または燃料を汚染させる可能性がある水中で抗微生物剤1〜5質量%を実現するように、燃料または油に添加する量を計算することによって、決定できる。
燃料または油の組成物は、典型的な添加剤,例えば洗浄剤、オクタン価向上剤、酸素化剤、腐食防止剤、潤滑剤、金属不活性化剤、酸化防止剤、アンチノック剤、染料、燃焼触媒、燃焼速度調整剤、沈着制御添加剤、摩擦調整剤、粘度調整剤、耐摩耗添加剤、流動点降下剤、泡止め剤、シールコンディショナー、極圧剤、分散剤、およびワックス結晶調整剤を含有できる。
第3の側面に従い、本発明は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤、および少なくとも1種の他の抗微生物剤を含む、パーソナルケア製品を提供する。脂環式ジオール抗微生物剤はまた、パーソナルケア製品の総質量基準で約1〜3質量%の量で存在できる。
一態様において、パーソナルケア製品は水を含有し、そして抗微生物剤の質量%は製品中の水の量基準である。
別の態様において、パーソナルケア製品は無水であり、そして抗微生物剤の質量%は製品の総質量基準である。
本発明に係るパーソナルケア製品の例としては、ハンドソープ、手用除菌剤、ボディウォッシュ、シャワージェル、シャンプー、コンディショナー、フェイスクリーム、ボディローション、脇用デオドラント、マウスウォッシュ、歯磨きペースト、化粧品、コンタクトレンズ溶液、ヘアスタイリング製品、ニキビトリートメント製品、フレグランス、および足、靴下または靴の消臭組成物が挙げられる。
第4の側面に従い、本発明は、薬剤;1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤;ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤;を含む、薬用製品を提供する。脂環式ジオール抗微生物剤はまた、薬用製品の総質量基準で約1〜約3質量%の量で存在できる。
一態様において、薬用製品は水を含有し、そして抗微生物剤の質量%は製品中の水の量基準である。
別の態様において、薬用製品は無水であり、そして抗微生物剤の質量%は製品の総質量基準である。
本発明に係る薬用製品の例としては、ニキビトリートメント製品、創部ケア製品、および経皮パッチが挙げられる。
本発明の薬用製品中に含ませることができる薬剤の例としては、皮膚を若返らせる製品,例えばサリチル酸、グリコール酸、ビタミンA、ビタミンE、ヒアルロン酸、カフェイン、アロエベラ、コエンザイムQ10、コラーゲン、およびこれらの誘導体;麻酔剤,例えばベンゾカインまたはリドカイン;抗菌剤製品,例えばケトコナゾールまたはフルコノゾール等;抗炎症剤またはかゆみ止め剤,例えばヒドロコルチゾン、ベナドリル等、鎮痛剤,例えば硫酸モルヒネ;等、抗生剤,例えばアモキシシリン、ペニシリン、トリメトプリム、バクトリム、スルファメチゾール、エリスロマイシン、硫酸ポリミキシンB等;ホルモン,例えばエストラジオール、プロゲスチン、プロゲステロン、テストステロン等;抗不安薬;抗うつ剤、または抗パーキンソン薬,例えばセレゲリン等;抗痙攣薬,例えばオキシブチニン;抗痙攣薬,例えばカルバマゼピン、酔い止め剤,例えばスコポロアミン;禁煙薬,例えばニコチン;抗がん剤,例えばタモキシフェンまたは5−フルオロウラシル、フケ防止剤、制汗剤および活性物質、ならびに抗ウイルス薬,例えばワクチン含有成分が挙げられる。
第5の側面に従い、本発明は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される脂環式ジオール抗微生物剤;ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤;を含む、動物ケア製品を提供する。脂環式ジオール抗微生物剤はまた、動物ケア製品の総質量基準で約1〜3質量%の量で存在できる。
一態様において、動物ケア製品は水を含有し、そして抗微生物剤の質量%は製品中の水の量基準である。
別の態様において、動物ケア製品は無水であり、そして抗微生物剤の質量%は製品の総質量基準である。
本発明に係る動物ケア製品の例としては、シャンプー、コンディショナー、およびフレグランスが挙げられる。
第6の側面において、本発明は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤;ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤;を含む、家庭用ケア製品を提供する。脂環式ジオール抗微生物剤はまた、家庭用ケア製品の総質量基準で約1〜3質量%の量で存在できる。
一態様において、家庭用ケア製品は水を含有し、そして抗微生物剤の質量%は製品中の水の量基準である。
別の態様において、家庭用ケア製品は無水であり、そして抗微生物剤の質量%は製品の総質量基準である。
本発明に係る家庭用ケア製品の例としては、表面クリーナー、空気または表面の消臭剤、ランドリーケア製品、食器用洗剤、およびリンス助剤が挙げられる。
第7の側面に従い、本発明は、残留性の抗微生物活性を表面に付与する方法を提供する。該方法は、本発明のパーソナルケア製品、薬用製品、動物ケア製品、または家庭用ケア製品を表面に局所適用すること;および任意に、任意の過剰量の該製品を該表面から除去すること;を含む。
処理される表面は、人間もしくは動物の皮膚もしくはヘア、または無生物の対象物,例えばドアハンドル、床、カウンタートップ、卓上および家具であることができる。
これらのステップは所望の頻度,たとえば毎日2〜6回、繰り返すことができる。
一態様において、該表面は、製品が適用される前にその上にバイオフィルムを有する。
第8の側面に従い、本発明は、哺乳動物の表面の上でのバクテリアまたは菌類の存在による臭気を防止または低減する方法を提供する。該方法は、本発明のパーソナルケア製品、薬用製品、または動物ケア製品を該哺乳動物の表面に局所適用すること;および任意に、任意の過剰量の該製品を該哺乳動物の表面から除去すること;を含む。
哺乳動物の表面は、哺乳動物の露出された表面のあらゆる場所であることができ、手、足、脇、鼠径部および歯が挙げられる。
これらのステップは所望の頻度,たとえば毎日2〜6回、繰り返すことができる。
第9の側面に従い、本発明は、抗微生物活性をフィルム、繊維、成形品もしくは押出品、または繊維、ポリマー、接着剤、および/もしくは石膏から形成されたコンポジット材料に付与する方法を提供する。該方法は、1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される抗微生物剤、ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤を、該フィルム、繊維、成形品もしくは押出品、またはコンポジット材料に、その製造プロセスの間に組み込むことを含む。
脂環式ジオール抗微生物剤および/または他の抗微生物剤は、適用の間、可塑剤中,例えばジエチルフタレート(DEP)中に溶解でき、そして粉末化プラスチック材料中に直接混合して押出しまたは熱形成できる。これに代えて、脂環式ジオール抗微生物剤および/または他の抗微生物剤は、一般的な溶媒中または共溶媒中にポリマー(例えばセルロースアセテート)とともに溶解でき、そして薄いフィルムとしてキャストして乾燥させることができる。次いで粉末を凍結粉砕して、適正寸法の粒子を形成できる。
フィルム、繊維、成形品もしくは押出品、またはコンポジット材料の中に存在する脂環式ジオール抗微生物剤および他の抗微生物剤の量は、種々の要因,例えば所望される微生物保護の程度に応じて変動できる。一般的に、脂環式ジオール抗微生物剤は、組成物の総質量基準で約1〜約5質量%の量で存在できる。脂環式ジオール抗微生物剤はまた、組成物の総質量基準で約1〜約3質量%の量で存在できる。
別の態様において、本発明の方法は、フィルム、繊維、成形品もしくは押出品、またはコンポジット材料の表面上でのバイオフィルムの形成を防止するのに有効である。
本発明をその好ましい態様の以下の例によって更に説明できるが、これらの例は例示の目的のみで含まれ、本発明の範囲の限定を意図しないことが理解されよう。以下の例において、特記がない限り、全てのパーセントは質量基準である。加えて、CHDM−Dは無水1,4−シクロヘキサンジメタノールを意味し、CHDM−D90は90質量%の1,4−CHDMと10質量%の水との混合物を意味する。
本発明をその好ましい態様を特に参照して詳述してきたが、本発明の精神および範囲の中での変更および改変が可能であることが理解されよう。

以下は例の結果のまとめである。これらの実験において、1,4−CHDMは単独、ならびに、金属キレート剤EDTA(エチレンジアミンテトラ酢酸二ナトリウム塩)ならびに一般的に用いられる殺生剤、PEおよびCGとの組合せで試験した。また、1,4−CHDMおよびその構造異性体、TMCD(2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール)ならびに1,3−CHDMは、単独および各々BITとの組合せで試験した。1,1−CHDMもまた試験し、1,4−CHDMに対して改善された有効性を示した。
1,4−CHDMの、EDTA、PEおよびCGとの組合せでの試験は、相乗的な抗微生物効果を示した(表5参照のこと)。具体的な知見は以下の通りである:
−0.2質量%のEDTAと1,4−CHDMとの組合せは、殆どの生物に対して相乗効果を与えた。効果は、1.25質量%の1,4−CHDMで最も明白であった。
−完全な殺生物が、P.aeruginosaに対して、1,4−CHDM(PEおよびCGの両者とともに)について実現された。
−相乗効果は、E.coliに対して1,4−CHDMについて1.25質量%および2.5質量%にて(PEを伴うもの)および1.25質量%にて(CGを伴うもの)見られる。
−1.25質量%の1,4−CHDMと、フェノキシエタノール(PE)およびカプリリルグリコール(CG)との組合せは、Staphylococcus aureusおよびStaphylococcus epidermidisに対する相乗効果を、3日培養にて示した;よって、PEおよびCG単独と比べて、より速い応答を与える。この速い応答はまた、Streptococcus mutansおよびBurkholderia cepacia(PEを伴うもの)ならびにB.subtilis(CGを伴うもの)に対して見られた。
−2.5質量%の1,4−CHDMと、PEおよびCGとの組合せは、Aeromonas spに対する相乗効果を示した。
−1.25質量%および2.5質量%の1,4−CHDMと、0.25質量%のPEとの組合せは、Microsporum canisに対して相乗的な応答を示した。
1,4−CHDM,TMCD,および1,3−CHDMでの実験(各々BITとの組合せ)もまた、相乗的な抗微生物効果を示した(表6参照のこと)。具体的な知見は以下の通りである:
−一般的に、各脂環式ジオール抗微生物剤とBITとの組合せは殆どの生物に対して相乗性を示した。
−1,4−CHDM(0.5質量%〜2.5質量%にて)は、0.05質量%および0.2質量%のBITで、菌類およびグラム陰性バクテリアに対して、相乗性を示した。
−驚くべきことに、BITを伴う1,4−CHDMはC.albicansに対して相乗性を示したが、TMCDおよび1,3−CHDMは示さなかった。
−0.05%BITを伴うTMCD(0.5%〜2.5%にて)は、S.aureusおよびS.epidermidisに対して相乗性を示したが、一方、1,4−および1,3−CHDMは示さなかった。
−S.mutansに対する相乗性はあまり明白でなかった。BIT単独で高度に有効であったためである。
−1,4−CHDMおよびTMCD(BITとともに)は、B.subtilisに対して相乗性を示した一方、1,3−CHDMは示さなかった。
EDTAについての結果から、1,4−CHDMとともに相乗性を示すことができるEDTA二ナトリウムの濃度範囲は、総配合物基準で約0.1〜0.3%であることができる。
1,4−CHDMと9つの一般的な抗微生物剤(表1中の1〜9)との組合せの培地培養物相乗性実験は、予期しない相乗的な活性を、微生物のある範囲について示した。1,4−CHDMの好ましい濃度範囲は0.1〜5質量%、より好ましくは0.3〜3.3質量%である。
予期しない結果は以下の通り纏められる:
−幅広い相乗性を、バクテリア、酵母およびカビに対し、フェノキシエタノールについて1,4−CHDMとの組合せで示した。好ましい組成物は、フェノキシエタノールおよび1,4−CHDMを、質量比1:1〜1:100、より好ましくは1:3〜1:33で含む。
−幅広い相乗性を、バクテリア、酵母およびカビに対し、ベンジルアルコール:デヒドロ酢酸について1,4−CHDMとの組合せで示した。好ましい組成物は、ベンジルアルコール:デヒドロ酢酸および1,4−CHDMを、質量比1:1〜1:500、より好ましくは1:4〜1:50で、含む。
−IPBCと1,4−CHDMとの組合せは、P.aeruginosaに対して強い相乗性を示した。好ましい組成物は、IPBCおよび1,4−CHDMを、質量比1:2〜1:1000、より好ましくは1:7〜1:220で含む。
−MITと1,4−CHDMとの組合せは、P.aeruginosaに対して強い相乗性を示した。好ましい組成物は、MITおよび1,4−CHDMを、質量比1:100〜1:10,000、より好ましくは1:1587〜1:3333で含む。
−BITと1,4−CHDMとの組合せはP.aeruginosaについて強い相乗性を示した。好ましい組成物は、BITおよび1,4−CHDMを、質量比1:5〜1:1000、より好ましくは1:27〜1:250で含む。
−1,4−CHDMとの組合せでのMIT:BIT混合物はP.aeruginosaについて強い相乗性を示した。好ましい組成物は、BIT:MITおよび1,4−CHDMを、質量比1:100〜1:10,000、より好ましくは1:613〜1:1961で含む。
−カプリリルグリコールと1,4−CHDMとの組合せは、試験した菌類C.albicansおよびA.nigerの両者で相乗的であった。好ましい組成物は、カプリリルグリコールおよび1,4−CHDMを、質量比1:1〜1:500、より好ましくは1:20〜1:50で含む。
−クロルフェネシンと1,4−CHDMとの組合せはC.albicansについて相乗的であった。好ましい組成物は、クロルフェネシンおよび1,4−CHDMを、質量比1:1〜1:100、より好ましくは1:10〜1:16で含む。
−DMDMヒダントインと1,4−CHDMとの組合せはC.albicansについて相乗的であった。好ましい組成物は、DMDMヒダントインおよび1,4−CHDMを、質量比1:1〜1:500、より好ましくは1:7〜1:50で含む。
例1:CHDMと他の抗微生物剤との組合せの抗微生物活性
手順:BPWでの微生物接種試験
接種試験において用いた微生物を表3に示す。ATCC(American Type Culture Collection)または野生種のいずれかと指定される。これらの野生種生物は化学製品から予め単離した問題の生物であった。各生物についての説明において、バクテリアはGN(グラム陰性)またはGP(グラム陽性)のいずれかで示される。
Figure 2012526809
全ての微生物をトリプトースソイ培地(TSB)、DIFCOTM(Becton, Dickinson and Companyから入手可能)(1%デキストロースを含有する)中で生育させた。Aspergillus nigerおよびCandida albicansは、22℃±2℃にて少なくとも96時間培養した。全てのバクテリアを35℃±2℃にて加湿培養器内で少なくとも96時間培養した。
Aspergillus nigerおよびCandida albicansもまたサブローデキストロース寒天(SDA)上で22℃±2℃にて7〜14日間、または完全な胞子形成が実現されるまで、培養した。
接種材料の量の評価
以下の手順に従って、108cfu/mL接種(これは最終試験サンプル微生物濃度105〜106cfu(コロニー形成単位)/mLと等価である)を生成するのに必要な各接種材料(接種材料培地)の量を評価した。
滅菌血清用ピペットを用い、各TSB培養物からの1mLの生育物を、9mLのリン酸緩衝液(pH7.2)を収容するチューブ内に移し、完全に混合した。このプロセスを繰り返して、連続の1:10希釈を行った。次いで、0.1mLの各サンプルおよび希釈物を寒天プレート上に接種して、更に1:10希釈の等価物を生成した。C.albicansおよびA.nigerをSDA上に接種し、バクテリアをプレートカウント寒天(PCA)、DIFCOTM(Becton,Dickinson and Companyから入手可能)上に接種した。スプレッドプレート法を用いて0.1mLアリコートをプレート上に一様に分配した。スプレッドプレート法は、回転オートプレーターでプレートを回転させながら滅菌スプレッド棒を用いてプレート表面全体に亘ってアリコートを広げることによって行う。接種材料が完全に吸収された後、各プレートを反転させて培養した(菌類を22℃±2℃にて、そしてバクテリアを35℃±2℃にて)。
少なくとも48時間の培養後、寒天プレート上に生育したコロニーをカウントし、対応する希釈とともに記録した。カウントを一時的に遅らせなければならない場合は、プレートを、好ましくは24時間以内で、これらがカウントできるまで冷蔵した。cfu/mLの数は、その特定のプレートについてカウントに希釈係数を乗じることによって評価した。
Nepholemetric Turbidity Units(NTU)単位での濁度は、各連続希釈について、HF−Micro 100 Model Turbidimeterを用いて測定した。各微生物について、プレートカウントを濁度の読み値と比較した。Candida albicansおよび全てのバクテリアについて、濁度読み値34〜38NTUを有する1:10希釈を最終試験サンプル濃度105〜106cfu/mLと等価とみなした。Aspergillus nigerについて、濁度読み値25〜29NTUを有する1:10希釈は、試験サンプル濃度105〜106cfu/mLを実現した。
Aspergillus niger培養物の集菌および胞子の採取
Aspergillus niger培養物を集菌し、そしてSDAから胞子(この上でこれらが生育した)を採取した(滅菌接種ループで生育物を優しく擦ることによって行った)。次いで胞子を、培養された培地培養物中に、滅菌磁気撹拌棒で混合して、ペリクル形成を低減した。胞子−培養物混合物を、滅菌、非吸収性綿で繰り返し濾過し、繰り返し集菌し、増殖性の細胞および胞子をレベル1.0×108に調整した。血球計を用いて最終接種濃度を評価した。
Candida albicans培養物の集菌
接種日に、Candida albicans接種材料培地を、非吸収性滅菌ガーゼに注ぎ、遠心分離した。次いでペリクルを、所望の濁度に到達するまでリン酸緩衝液(pH7.2)で希釈した。血球計を用い、接種物が所望の濃度を含有するかを評価した。希釈を1.0×108で行い、そして3つのSDAスプレッドプレートを0.1mLの各希釈で接種した。プレートを少なくとも48時間培養し、接種カウントを確認した(すなわち、105〜106cfu/mL)。
試験基質の準備
対照基質(「培地のみ」)を、1%(w/v)デキストロースを含有する13.5mLのBPW(pH7.0)を各々20mLガラスチューブに添加し;次いで1.5mLの接種材料を添加して、時間ゼロでの最終濃度105〜106cfu/mLおよび総体積15mLを生成することによって、各微生物について3重に別個に準備した。
試験サンプル基質は、各試験材料(1,4−CHDM等)または試験材料の組合せを表5および6に示す濃度で含むものとして準備した。サンプル基質はPEまたはCGを含有する(これらは2重に準備した)基質を除いて、3重に準備した。基質は、1%(w/v)デキストロースを含有するBPW(pH7.0)を各々20mLガラスチューブに添加し、次いで所望の質量/体積%(g/100mL)を実現するために適切な量で試験材料を添加して、デキストロースおよび試験材料を有するBPWの総体積13.5mLを得ることによって準備した。次いで、1.5mLの接種材料を添加して、それぞれの生物の時間ゼロでの最終濃度105〜106cfu/mL、および総試験サンプル基質体積15mLを生成した。
培養および継代培養
混合後、全ての接種基質を、35℃±2℃で14日間、次いで室温で培養した。
継代培養を、3、13、14および30日間以下のように実施した:
0.1mLアリコートを各々の接種された基質から取り出した。サンプルの濁度を評価し、必要な場合には、サンプルをリン酸緩衝液(pH7.2)で希釈して、読み取り可能なプレートカウントを得た(下記「プレートカウント」参照のこと)。Aspergillus nigerおよびCandida albicansをSDA上へ継代培養し、22℃±2℃で生育させた。バクテリアをPCA上に継代培養し、35℃±2℃にて加湿培養器内で培養した。悪い結果は、96時間培養よりも前には報告されず、カウントは最低48時間の培養の後に行った。
微生物の属性はグラム染色(バクテリアについて)またはラクトフェノールコットンブルー染色(菌類について)により、汚染が疑われたときに確認した。INT染料(すなわち、2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−フェニルテトラゾリウムクロリド)還元、グラム染色、およびATP(アデノシン三リン酸)分析を、悪い結果が疑われたとき(例えば、チューブ内の曇り)に用いた。
プレートカウント
希釈したサンプルについて、プレート当たり22〜220コロニーを生成するプレートをカウントし、そしてカウントに希釈係数を乗じた。プレートカウントおよび希釈係数に基づき、等級コードを割り当てた。Aspergillus nigerのコロニーは共にクランプするため、正確なカウントは希釈によっては容易に実現できなかった。
等級コード割り当て
A.nigerについて(0.1mLアリコートのプレーティングされた体積基準):
Figure 2012526809
C.albicansおよび全てのバクテリアについて(0.1mLのプレーティングされた体積基準):
Figure 2012526809
手順:SDBにおける病原性真菌での接種試験
接種試験において用いた病原性真菌を表4に与える。M.canisおよび紅色白癬菌の両者をサブローデキストロース培地(SDB)(pH5.6)で生育させ、一方、癜風菌を、2%(v/v)のオリーブ油および0.2%(v/v)のTweenTM80を加えたSDB中で生育させ;培養は22℃±2℃にて連続撹拌下、10日間の撹拌によって行った。生物を細胞濃度103〜104cfu/mLで生育させた。これらの接種の実際の接種細胞濃度は、滅菌緩衝液水中の希釈および(スプレッドプレート法)プレーティング(計数のために)によって評価した。接種生物についてのこれらのカウントの結果を表4に与える。
Figure 2012526809
接種生物を用いて、各試験材料(CHDM等)または試験材料の組合せを含有するチューブを、表5に与える濃度で、SDB中(または、癜風菌については、オリーブ油およびTweenTM80を加えたSDB中)で接種した。接種は、各培養物の1.5mLアリコートの量で、22℃±2℃での静置培養であった。継代培養は、3−、14−、および30日の培養後に行った。全ての接種は3重で行った。M.canisの場合、生育応答は、チューブ内の生育の目視での存在または不存在によって調べた:T.rubrumの場合、呼吸器官染料(0.2%w/v水性INT溶液:2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニル)−5−フェニルテトラゾリウムクロリド)をチューブに添加し、生物が生存している場合には赤変した;そして最後に、M.furfurの場合、生育応答はチューブ内のメニスカスでの生存ペリクル形成に基づいて調べた。各チューブ内の菌類の生育は、等級コードを以下のように調べた:
等級コード定義
0:視認できる生育なし
1:チューブ内に幾らかかの生育
2:チューブ内に中程度の生育
3:チューブ内にかなりの生育
4:チューブ内に顕著な生育
結果
EDTA、PE、およびCGを伴うCHDMの接種試験の実験結果を表5に与える。1,4−CHDM、TMCDおよび1,3−CHDM(BITを伴う)の結果を表6に与える。全ての試験材料濃度をw/v%で与える。与えられる等級コードは、2重または3重のサンプルについての等級コードの平均である。殆どの場合、再現実験は同じ等級コード値を有した。表5は、BPWおよびSDB(病原性真菌)の両者における微生物接種についての結果を与えること;一方、表6は、BPWのみについての結果を与えることに留意されたい。BITは病原性真菌では試験しなかったからである。表5および6において多くのデータ列を繰り返して、成分の組合せについての結果を、個別の成分についての結果と比較しやすくしていることにも留意されたい。
表5は、1,4−CHDM(AB)単独の抗微生物活性を、1,4−CHDMとEDTA、フェノキシエタノール(PE)、およびカプリリルグリコール(CG)との組合せと比較する。0.5%にて、CHDMをEDTAとともに試験し、1.25および2.5%でEDTA、PEおよびCGとともに試験した(CHDMとEDTAのみとの組合せは病原性真菌に対しては試験しなかったことに留意されたい)。結果はまた、EDTA、PEおよびCG単独についても与えられ、よって各混合物についての結果はその成分の各々についての抗微生物活性と比較できる。この比較は、相乗効果を与えることができる組合せの表示を示す。可能な相乗性は、等級コードを微生物カウントの対数(cfu/mLの対数)の見積もりとして処理することによって評価した。次いで、Logの低下は、各等級コードを培地単独の等級コードから減じることによって見積もることができる(等級コード5、病原性真菌を除き)。成分の組合せについてのLogの低下が、一緒に添加する個別の成分についてのLog低下よりも大きい場合には、その組合せは相乗効果を示した。結果は、その生物についての成分単独および培養日数を考慮して相乗的と考える。
表6は、グリコール:1,4−CHDM、TMCD、および1,3−CHDM単独、ならびに、各々の、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(BIT)との組合せの抗微生物活性を比較する。グリコールは、0.5、1.25および2.5%にて試験した(各々0.05および0.2%のBITを有する)。結果はまた、BIT単独について与え、よって各混合物についての結果は、その成分の個別の各々についての抗微生物活性と比較できる。この比較は、相乗性を示すことができる組合せの表示を与える。相乗性は、表5について上記したのと同じ方法で評価した。BIT単独もBITとの組合せも、病原性真菌に対して試験しなかったことに留意されたい。
この検討の結果は、1,4−CHDMの抗微生物活性は、これを少量(0.2%)の金属キレート剤、EDTA(二ナトリウム塩)との組合せで用いることにより向上できることを示す。逆に、1,4−CHDMは、一般的な化粧品殺生剤、フェノキシエタノールおよびカプリリルグリコールとともに使用して、これらのより一般的なまたは問題となる微生物に対する抗微生物活性を向上できる。
1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(BIT)は、皮膚に対して中程度に刺激を与える可能性があり、そして皮膚感作物質である可能性があり、従って、化粧品において極めて制限された量で使用される。しかし、これは家庭用クリーニングおよびランドリー製品において使用される。この検討の結果は、1,4−CHDMおよびTMCDの両者は、BITの抗微生物活性の顕著な向上を付与できることを示す。
前記したように、相乗性(表5および6に示すように)は、等級コードを生物カウント(cfu/mL)の対数(log)として処理し、次いで個別の成分についてlog低下を加え、そして混合物のlog低下と比較することにより評価した。この相乗性の評価方法は、他者によって用いられてきた。例えば米国特許第5,019,096号;第5,043,176号;および第6,846,846号(これらが本明細書の記載と矛盾しない限りにおいて参照により本明細書に組入れる)に記載される。しかし、F.C.Kullらによって、Applied Microbiology,Vol.9,第538−541頁(1961)(本明細書の記載と矛盾しない限りにおいて参照により本明細書に組入れる)に記載される方法は、より広く受入れられ、より正確であると考えられている。Kull法は、米国特許第6,432,433号;第7,115,641号;第7,342,044号;および第7,468,384号に引用されており、本明細書の記載と矛盾しない限りにおいて参照により本明細書に組入れる。従って、更なる検討を行い、その最小阻害濃度(MIC)を単独および混合物中で、Kullに記載されるように評価および比較することにより、1,4−CHDMと殺生剤との相乗効果を評価した(例2参照のこと)。
Figure 2012526809
Figure 2012526809
Figure 2012526809
Figure 2012526809
例2: 相乗活性評価
接種材料の準備
試験培養物を表7に、生育および最小阻害濃度(MIC)試験に用いた培養温度とともに列挙する。E.coli、S.aureusおよびP.aeruginosaをトリプチケースソイ培地(TSB)中で20〜28時間、接種材料の準備のために培養した。C.albicansをサブローデキストロース培地(SDB)中で約44〜52時間、接種材料の準備のために培養した。A.nigerをサブローデキストロース寒天(SDA)上で、密集生育および視認できる胞子形成があるまで3〜4日間培養した。プレートの表面を5〜10mLのリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に浸し、滅菌T形プラスチックスプレッダー(Copan Diagnostics)で、良く混合された胞子の懸濁物ができるまでプレート表面に亘って液体を優しく塗り広げることにより、SDAプレートから胞子を採取した。得られる胞子懸濁物は、血清用ピペットを用いて収集し、そして2〜8℃にて使用まで貯蔵した。
接種材料濃度は、培養物または胞子懸濁物の希釈プレーティングによって評価した。PBS中での連続希釈を、バクテリア培養物について106まで、または菌類培養物について105まで行った。50μLまたは100μLの最終希釈物を、2つのトリプチケースソイ寒天(TSA)プレート上(バクテリアについて)または2つのSDAプレート上(菌類について)に塗り広げた。プレートを、それぞれの生物について表7に列挙される温度にて培養した。24〜48時間後、プレートをカウントし、各実験で用いる濃度を計算した。
A.niger胞子懸濁物を、遠心分離および得られる上澄みの一部の再懸濁によって、レベル1〜2×108胞子/mLに濃縮した。
Figure 2012526809
CHDMおよび抗微生物剤の準備
相乗性を試験した抗微生物剤、ならびにそれぞれの希釈剤および試験原液濃度を以下に示す。MIC範囲の評価のために、個別の抗微生物剤原液を滅菌培地に添加して最高レベルの試験濃度を得た。次いで培地中で連続希釈して試験濃度の範囲を準備した。相乗性試験のために、それぞれの試験濃度を滅菌培地中で準備し、次いでブレンドして所望の組合せを形成した。
Figure 2012526809
個別の抗微生物剤についてのMIC評価
MICは、高スループットマイクロプレート法を用いて評価した。それぞれの抗微生物剤をTSB(pH7.3)(バクテリア試験について)またはSDB(pH5.6)(菌類試験について)に、試験される最高濃度で添加した。連続希釈のシリーズは、希釈比1:1.3333で準備して、1log範囲が9希釈でカバーされるようにした。200μLの希釈された抗微生物剤を、滅菌、96ウエル、平底マイクロプレート(Nalge Nunc International)の各々4ウエルに分配した。最高濃度の更に4ウエルを、接種していない高レベル対照として分配した。培地培地のみを収容する更なる8ウエルもまた準備した。4つは陰性対照として働き、4つは陽性対照として働く。各抗微生物剤希釈物のうち3ウエルに、表7中の試験菌株の1つを接種した。各抗微生物剤希釈物の最後のウエルは接種せずに残して、試験化合物による任意の吸収/濁度のための対照(および補償の手段)とした。
マイクロプレートは、上記のように準備した培養物または胞子懸濁物を用いて接種した。S.aureus培養物を非希釈で用い、一方、E.coliおよびP.aeruginosaの培養物を非希釈または滅菌TSB中での1:2希釈の後に用いた。C.albicans培養物を用い、非希釈、または遠心分離によって2倍濃度にするかのいずれかとした。接種の2つの手段の1つを用いて、最終濃度約105コロニー形成単位(CFU)/mLのC.albicans、105胞子/mLのA.niger、または106CFU/mLのバクテリアを送達した。第1の方法は、特注マイクロプレートホルダーを備える手動卓上プレス(Schmidt Technology Corporation)上に搭載されたステンレススチールピンレプリケーター(Nalge Nunc International)を用いて、1μLの各接種材料を、50〜100μLの培養物を収容する「マスター」プレートから試験プレートのウエル内に分配した。ピンレプリケーターは、接種の前および間に、エタノール中に浸漬し、炎にあてることにより滅菌した。接種の代替の方法は、各培養物または胞子懸濁物の1:20希釈物の20μLを試験プレートの適切なウエルに直接ピペットで入れることによるものであった。この方法は、特に、マスタープレート中で急速に沈降してピン上に収集された細胞/胞子の数の変動の原因となる可能性がある菌類培養物で行う場合に、より着実であることが見出された。
接種された試験プレートを、滅菌プレート蓋(Nunc,Inc.)でカバーし、表7中に列挙した温度で培養した。プレート内での生物の生育は、650nmにて1〜4日の培養後に培養物(1および2日をバクテリアについて、2および3日をA.nigerについて、そして2、3、4日をC.albicansについて)の光度として、マイクロプレート分光光度計(Molecular Devices,Inc.)を用いて測定した。
各試験ウエルの光学強度は、まず、各接種していないウエルの平均読み値を減じ、次いで正の閾値と比較して「正」または「負」の状態を評価することによって行った。接種されていなかった各抗微生物剤希釈物を収容する4つめのウエルを幾つかの場合で用い、試験ウエルの光学強度に対する抗微生物剤のあらゆる寄与を差し引いた。正の閾値は2つの方法のうち1つを用いて算出した。第1の方法では、各プレートにおける陰性対照ウエルの標準偏差に10を乗じた。代替の方法では、各プレートについて平均陽性対照光学強度の5%を用いた。この代替の方法では、目視評価の感度を近似し、一方第1の方法は、目視評価よりも典型的にはより敏感であった。
抗微生物剤の組合せの相乗性試験
表8に列挙する個別の抗微生物剤とCHDMとの組合せを試験した。上記の個別抗微生物剤試験において評価したMIC値を用いて、目的MICを定めた。各実験において、個別抗微生物剤およびCHDMについてのMIC値は、異なる日のデータの比較に起因するあらゆる変動性を見積もるために評価した。試験は、上記のように、係数1.3333で分けた4つの濃度の範囲に亘って行った。4つの濃度は目的MICに、目的よりも高い1つの希釈レベルと目的よりも低い2つの希釈レベルを加えたものであった。抗微生物剤とCHDMとの組合せは、目的MIC値の50%、ならびに、より高いおよびより低いそれぞれのレベルで行った。加えて、50%レベルシリーズもまた、抗微生物剤またはCHDMについて、目的レベルよりも低い1つの希釈レベルにて試験した。
Kullらの方法(F.C.Kullら,Applied Microbiology,9,p538−541(1961))を用いて、5つの微生物の各々の阻害についてCHDMと各抗微生物剤との間に相乗活性が存在したか否かを評価した。個別に試験したCHDMおよび抗微生物剤についてのMIC、更に、組合せMIC中でのCHDMおよび抗微生物剤の濃度を用いて、以下の等式に従って相乗性指数(SI)を算出した:
SI=QA/Qa+QB/Bb
式中、QaおよびQbは、それぞれ、独立に試験したときのCHDMおよび抗微生物剤についての最小阻害濃度であり、そしてQAおよびQBは、それぞれ、阻害濃度での組合せでのCHDMおよび抗微生物剤の濃度である。従って、相乗性は1未満のSIとして規定される。
結果
表9〜49は、相乗活性についての、CHDM/抗微生物剤の組合せの試験についての結果を与える。少なくとも2つの結果がSI<1を与えた場合に、組合せは相乗的であると認めた。
表9〜49には、試験した生物、具体的なデータ源についてのプレート番号、プレートの分析前の培養日数、各分析におけるCHDMの質量%単位での濃度(QAa)、各分析における抗微生物剤の質量%単位での濃度(QBb)、相乗性指数(SI)、抗微生物剤とCHDMとの質量比(B/A)、CHDM−単独MICの%としての、混合物中のCHDMの濃度、そして抗微生物剤−単独MICのパーセントとしての、混合物中の抗微生物剤の濃度、を報告する。
幾つかの場合において、相乗性が極めて強かったため、実験の設計の範囲内では、目的生物を阻害するのに十分な組合せの最小濃度をとらえることはできなかったが、一方、混合物中の個別の成分についてMICはなお評価した。このような場合で最大SIを定めるために、試験した最小濃度混合物をQA源およびQB源として用いた。実際のMICは用いた値よりも低かったはずであるため、実際のSIもまた、更に低かったはずである。同様に、混合物MICを評価した場合があったが、個別成分の結果の1つまたは両者は、試験した最高個別濃度であっても生育について正(阻害なし)であった。よって、個別成分について試験した最大濃度をSI算出におけるMIC値として用い、そして繰り返すが、実際のSIは報告されるものよりも低かったはずである。
抗微生物剤と特定の生物との8つの組合せが存在し、ここではSIは評価しなかった。それらの場合では、個別MICを評価したが、組合せについて試験した濃度は、試験生物を阻害するのに必要なものを全て下回った。各々の場合において、評価した場合のSIは、1.0超であったはずである。特定の組合せおよび生物を以下に列挙する:
Figure 2012526809
以下の抗微生物剤は、示される生物について相乗性を示した。各生物は、それぞれの表番号に続く。
Figure 2012526809
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例3
例3.1−3.12:クリーム配合物における混合物の適切な防腐のための試験
配合
適切な防腐のための試験を、European Pharmacopea(6.0)およびUnited States Pharmacopea(5.1)に従って実施した。試験は、エマルション基質としてのスキンクリーム配合物の接種からなった。pH6.75を有するスキンクリーム配合物は以下の通りであった:
Figure 2012526809
このスキンクリームはエマルション基質であり、全ての更なる実験のベースを形成した。サンプルは、CHDM、防腐剤、および/または1,2−オクタンジオールを、表50に示す濃度で添加することによって準備した。
Figure 2012526809
例3.1〜3.10について、390.0gのクリームを600mlビーカーに量り入れた。クリームを室温で撹拌する一方、表51で特定された含有成分を添加した。各サンプルを2時間撹拌し、次いで接種まで冷蔵庫内に置いた。
Figure 2012526809
例3.11および3.12について、179.4gのクリームを400mlビーカーに量り入れた。クリームを室温で撹拌する一方、特定された含有成分を添加した。
例3.1〜3.10のサンプルに、特定の生物(表51を参照のこと)を接種して、1.0×105cfu/g〜1.0×106cfu/gの汚染を与えた。これらの接種に起因する実際の接種カウントは、滅菌緩衝水中で希釈し、そして(スプレッドプレート法)計数のためにプレーティングすることによって、直ちに評価した。接種生物についてのこれらのカウントの結果を表52に示す。
Figure 2012526809
接種生物は、Mueller−Hinton培地中で準備し、72時間、35℃±2℃で生育させ、2500rpmにて5分間遠心分離し、そして上澄み培地を取り出した。次いで微生物ペレットを滅菌緩衝水で、その生物の特定の生育カーブの先の1.0×108cfu/g濃度に合致する濁度まで再希釈した。
例3.11および3.12のサンプルには、試験材料の制限に起因しBurkholderia cepaciaを接種しなかった。他は、これらは例3.1〜3.10の試験サンプルと全く同じに処理した。
試験エマルションは、生物にとって最適な特定温度範囲内;35℃±2℃(バクテリアについて)および22℃±2℃(菌類について)にて、始めの3日間維持した。これらは続いての時間室温に保った。
約1gの継代培養サンプルを、7、14、および30日でのカウントのために採取し、そして最適な条件および栄養の下で5日間以上培養した。継代培養物を1:2、1:10、1:100、・・・1:10,000に希釈し、スプレッドプレート法を用いてプレートカウント寒天上およびSABデキストロース寒天上にプレーティングした(カンジダおよびAspergillus種について);そして以下のように培養した:35℃±2℃(プレートカウント寒天について)および22℃±2℃(SABデキストロースプレートについて)(Candida albicansおよびAspergillus nigerのもの)。陰性の結果は7日間の培養よりも前では報告されなかった。そしてカウントは5日間以上の培養後に行った。試験エマルションの高粘度に起因し、スプレッドプレート継代培養のために少なくとも1:2希釈が必要であった。0〜30カウントは、1対2希釈を表し、1〜200は1:10希釈を表し;そして残りは1:100、1:1000、または1:10,000の希釈を表す。カンジダおよびAspergillus種のカウントは、最高カウントの観測を示す(通常はSABデキストロースである)寒天上で行った。
カウントは、継代培養サンプルの質量に従って適合させた。結果を表53に示す。
Figure 2012526809
Figure 2012526809
これらの実験において、以下の結果は予期しないものであった:
−1.5%CHDM−D90と0.3%PEとの組合せの、Pseudomonas aeruginosaおよびAspergillus nigerに対する実験について、0.3%PEおよび1.5%CHDM−D90の個別の結果を考慮し、PEは0.3%にて極めて小さい抗微生物活性を与え;1.5%CHDM単独では顕著な活性を与え;しかし組合せは、7日以内にP.aeruginosaコロニーカウントをゼロまで低下させ、そして30日以内にA.nigerコロニーカウントをゼロまで低下させた。
−1.5%CHDM−D90と0.05%メチルパラベン(MP)との組合せの、菌類、Candida albicansおよびAspergillus nigerに対する実験について、MPは菌類に対して有効であることが知られているが、この低濃度(0.05%)では0.05%MP単独の結果から分かるように、有効ではなかった(特にA.nigerに対して)。
例4
抗微生物効果データ(表54および表55)は、1,4−CHDM(殺生剤ありおよびなしで)について、22℃での15日間の曝露後に、バイオディーゼル順化バイオスライムまたは3つのバクテリア−菌類接種材料のいずれかに由来する微生物生育からのB−100バイオディーゼルの保護において得た。この試験は、目視濁度の方法で行った。マイクロリットルプレートまたは自動プレートリーダーのいずれも、系の固有の二相性の特徴に起因して、この実験には使用できなかった。B−100バイオディーゼル:ブッシュネル・ハース培地を用いた。これは最小限の塩の培地であり、炭化水素上の微生物の生育を評価するために特別に設計したものである。サンプルを目視で評価した(すなわち、より濁度が高いと、生育がより多く、より濁度が低いと、生育がより少なく、そして濁度なしは生育なしを意味する)。特記すべきは、1,4−CHDMが0.2〜0.5質量%濃度である場合に、1,4−CHDMがKillem殺生剤(FPPF Chemical,Buffalo,NYから得たもの)の防腐(阻害)作用を、200ppm用量で向上させたことである。より低用量の殺生剤(50ppmまたは100ppm)またはより低い濃度の1,4−CHDM(0.1質量%)のいずれでも向上が見られない。
Figure 2012526809
Figure 2012526809
例5
実験はまた、Corynebacterium xerosisを用いて行った。これは体臭の原因となることが知られているバクテリアである。CHDMとエチルヘキシルグリセリン(EHG)またはトリクロサン(TRI)との組合せを用いた。この例で用いたCorynebacterium xerosisバクテリアはATCC#373であった。種培養物をブレインハートインヒュージョン培地中で生育させた。ブレインハートインヒュージョン培地において、例2に記載したような96ウエルプレートにてアッセイを実施した。ブレインハートインヒュージョン培地はpH約7.4であった。全ての生育は37℃で実施した。
Figure 2012526809
Figure 2012526809
このデータから相乗効果は観測されなかったが、例1〜4で示される多量のデータは、CHDMを他の抗微生物剤とともに用いる場合に、相乗効果が存在することを明白に示す。この例で見られる相乗性の欠如の理由は明らかではないが、生物系の実験のばらつきに起因する可能性がある。
例6−1,1および1,4−シクロヘキサンジメタノールの抗微生物活性比較
1,4−シクロヘキサンジメタノール(1,4−CHDM)および1,1−シクロヘキサンジメタノール(1,1−CHDM)の抗微生物活性を評価した。各活性は、最小阻害濃度(MIC)で算出し、視認できる生育を阻害するのに必要な最低濃度を明らかにした。MICは3連続日について個別に、1,1−シクロヘキサンジメタノール、および、1,4−シクロヘキサンジメタノールの31%シス:69%トランス混合物の両者で、算出した。両化合物は、微生物の5つの株のパネルに対して評価した。1,1−CHDMは、種々の生物の間で相関して、1,4−CHDMの効果に対しての顕著な改善を与えた。
より高い抗微生物活性は、配合の間、CHDMの濃度および体積の低減を可能にする。CHDMの量の低減は、活性を同等に維持し、また同じ正味の活性を有するより少ない物質を製造することによってコストを低減できる一方、配合された生成物または仕上げされた物品の特性に対する影響を最小限にすることができる。
例6についての材料および方法
P.aeruginosa、C.albicans、E.coli、A.nigerおよびS.aureusの株を、American Type Culture Collection(Manassas,VA)から購入した。NUNC平底ポリスチレン96ウエルのマイクロタイタープレート(NUNC Cat#269787)、および17×100mmの培養チューブ(VWR Cat# 60818−703)は、VWR International,LLC(West Chester,PA)から購入した。Eastman CHDM−D90および1,1−CHDM(>99.7%,GCにより、およびNMRにより評価)は、Eastman Chemical Company(Kingsport,TN)により準備した。全てのバクテリア培養物は、BD BBLトリプチケースソイ培地中で生育させ、そして全ての菌類培養物はサブローデキストロース培地(VWR International,LLC(West Chester,PA)から購入)中で生育させた。吸収測定は、TECAN GENios Proマイクロプレートリーダーで行った。
接種材料の準備
小白金耳量の接種材料を、各菌株の新しく画線を付けた寒天プレートから、17×100mm培養チューブ内の5mLの滅菌培地に移した。チューブを振とうせずに、表58に列挙するように適切な温度にて適切な培地中で培養した。バクテリアは20〜28時間培養し、そしてC.albicansは44〜52時間培養した。
A.nigerについての手順は大きく異なった。A. nigerをサブローデキストロース寒天プレート上で、黒色胞子の重度の集中が目視で明らかになるまで培養した。胞子をプレートから、3mlのサブローデキストロース培地中で滅菌プラスチックスプレッダーおよび滅菌注入ピペットを用いて懸濁させることによって集菌した。
Figure 2012526809
CHDM異性体の希釈
原液溶液を、各異性体について、対応する生育培地中で濃度5%w/v(1,4−CHDM)または2.25%w/v(1,1−CHDM)にて準備した。連続希釈を、希釈比1:1.3333で行い、1のlog範囲が9希釈でカバーされるようにした。
96ウエルプレートの準備
200マイクロリットルの各CHDM濃度のものを滅菌96ウエルプレートの4ウエル内に移した。最高濃度の更に4ウエルを、接種していない高レベル対照として入れた。更に8ウエルに滅菌培地のみを入れ、陰性および陽性の対照とした。各CHDM濃度の4ウエルのうち3つに試験菌株の1つを接種した(表58中に列挙する通り)。各CHDM異性体希釈物の最後のウエルは接種せずに残して、試験化合物に関するバックグラウンド濁度用の対照とした。バクテリアまたはC.albicansを有するプレートに2μlの種培養物を接種して最終濃度約106CFU/ml(バクテリアについて)および105CFU/ml(C.albicansについて)とした。A.nigerを有するプレートに、上記で準備した2μlの胞子懸濁物を接種した。
最小阻害濃度(MIC)の評価
各プレートをカバーし、適切な温度で培養し、細胞密度の指標としての濁度を、612nmでの吸収測定にて、マイクロプレートリーダーを用いて評価した。測定は、各プレートについて24、48および72時間で行った。生データをエクセルスプレッドシートにエクスポートし、MIC値を評価してwt%として表した。各々の接種されたCHDMウエルの吸収を、まず各々の接種されていないウエルの平均読みを差し引き、次いで正の閾値と比較することによって読み出して、生育の陽性または陰性の状態を評価した。正の閾値は、接種した培地−のみのウエルの平均吸収に0.05を乗じることによって算出した。MICは、正の閾値未満の値を示す全3つの再現ウエルをもたらす最低試験濃度として評価した。
結果
1,1−シクロヘキサンジメタノールは、1,4−シクロヘキサンジメタノールのものに対する抗微生物効果の測定可能な増大を示した。抗微生物効果は、これらの実験における5つの試験生物の4つに対して増大した。1,1−CHDMの溶解性は、水性生育培地中2.25%(w/v)に限られ、従って包括的なMIC結果は、0〜2.25%の範囲に限られた。最終結果を以下の表59に纏める。
Figure 2012526809
これらの結果は、1,1−CHDMは、その構造異性体1,4−CHDMよりも有効な抗微生物剤であることができる(より低いMIC値によって示されるように)ことを示す。
本発明をその好ましい態様を特に参照して詳述してきたが、本発明の精神および範囲の中での変更および改変が可能であることが理解されよう。

Claims (20)

  1. 水性組成物における微生物生育の低減または阻害における少なくとも1種の抗微生物剤の有効性を向上させる方法であって:
    1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤ならびに該抗微生物剤を該水性組成物に添加することを含む、方法。
  2. 該脂環式ジオール抗微生物剤を、該水性組成物の総質量基準で約0.2〜約5質量%の量で添加する、請求項1に記載の方法。
  3. 該水性組成物を、水とは非混和性でかつ該抗微生物剤を含む溶媒と接触させることによって、該脂環式ジオール抗微生物剤を該水性組成物に添加する、請求項1に記載の方法。
  4. 該水性組成物が、炭化水素、トリグリセリド、脂肪酸、脂肪酸アルキルエステル、脂肪族アルコール、ポリグリコールエーテル、アルキルグリコールエーテル、アルキルグリコールエステル、アルキルグリコールエーテルエステル、アルキルアミン、アルキルアミド、またはこれらの混合物から選択される有機化合物を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 該有機化合物が、ディーゼル、バイオディーゼル、ディーゼルおよびバイオディーゼルの混合物、航空燃料、油圧オイル、潤滑油、植物油、原油、トランスミッション流体、灯油、またはケロセンである、請求項4に記載の方法。
  6. (a)ディーゼル、バイオディーゼル、ディーゼルおよびバイオディーゼルの混合物、航空燃料、油圧オイル、潤滑油、植物油、原油、トランスミッション流体、灯油、またはケロセンから選択される少なくとも1種の燃料または油、
    (b)1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤、ならびに
    (c)少なくとも1種の他の抗微生物剤、
    を含む、組成物。
  7. 1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤、および少なくとも1種の他の抗微生物剤を含む、パーソナルケア製品。
  8. 該脂環式ジオール抗微生物剤が約1〜約5質量%の量で添加された、請求項7に記載のパーソナルケア製品。
  9. 少なくとも1種の薬剤;
    1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤;ならびに
    少なくとも1種の他の抗微生物剤;
    を含む、薬用製品。
  10. 該脂環式ジオール抗微生物剤が、約1質量%〜約5質量%の量で存在する、請求項9に記載の薬用製品。
  11. 1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤;ならびに
    少なくとも1種の他の抗微生物剤;
    を含む、動物ケア製品。
  12. 該脂環式ジオール抗微生物剤の量が約1〜約5質量%である、請求項11に記載の動物ケア製品。
  13. 1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される少なくとも1種の脂環式ジオール抗微生物剤;ならびに
    少なくとも1種の他の抗微生物剤;
    を含む、家庭用ケア製品。
  14. 約1〜約5質量%の該脂環式ジオール抗微生物剤を含む、請求項13に記載の家庭用ケア製品。
  15. 残留性の抗微生物活性を表面に付与する方法であって:
    請求項7、9、11または13に記載の製品を表面に局所適用すること;および
    任意に、任意の過剰量の該製品を該表面から除去すること;
    を含む、方法。
  16. 哺乳動物の表面の上でのバクテリアまたは菌類の感染を予防または処置する方法であって:
    請求項7、9または11に記載の製品を該哺乳動物の表面に局所適用すること;および
    任意に、任意の過剰量の該製品を該哺乳動物の表面から除去すること;
    を含む、方法。
  17. 哺乳動物の表面の上でのバクテリアまたは菌類の存在による臭気を防止または低減する方法であって:
    請求項7、9または11に記載の製品を該哺乳動物の表面に局所適用すること;および
    任意に、任意の過剰量の該製品を該哺乳動物の表面から除去すること;
    を含む、方法。
  18. 抗微生物活性をフィルム、繊維、成形品もしくは押出品、または繊維、ポリマー、接着剤、および/もしくは石膏から形成されたコンポジット材料に付与する方法であって:
    1,1−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、および2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオールからなる群から選択される抗微生物剤、ならびに少なくとも1種の他の抗微生物剤を、該フィルム、繊維、成形品もしくは押出品、またはコンポジット材料に、その製造プロセスの間に組み込むこと;
    を含む、方法。
  19. 該フィルム、繊維、成形品もしくは押出品、またはコンポジット材料の表面の上にバイオフィルムが形成されることを防止する、請求項18に記載の方法。
  20. 該抗微生物剤を、該フィルム、繊維、成形品もしくは押出品、またはコンポジット材料の総質量基準で約1〜約5質量%の量で組み込む、請求項18に記載の方法。
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