JP2012520901A - ピマル型樹脂酸の調合方法 - Google Patents

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Abstract

ピマル酸型樹脂酸の調合方法であって、次のステップを有する、すなわち、(1)精製された樹脂酸、テルペンチンまたはロジン、および、無水マレイン酸を1:0.3〜1.5の質量比で反応瓶へ付加し、それらをC〜C10低級脂肪酸溶剤中で溶解させ、精製された樹脂酸へのC〜C10低級脂肪酸の質量比は0.05〜30:1であり、それから、直接加熱またはマイクロ波のアシストにより付加反応を行ない、続いて、冷却、結晶化、ろ過および洗浄するステップと、(2)ステップ(1)にて収集されたろ過液を合わせ、ピマル酸型樹脂酸粗製品を取得するために真空蒸留により溶剤を除去し、ピマル酸型樹脂酸塩の水溶液を調合するために、前記もたらされた粗製品をNaOH水溶液中に溶解させ、攪拌下で無機酸または有機酸によりpH値を6〜14に調整し、最終製品を取得するために、前記もたらされた沈殿物を直接浄化するか、または、酸性化の後に浄化するステップである。この方法は、高収率、高製品含有量、低コストおよび低環境汚染の特性を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、樹脂酸を調合する、特に、ピマル型樹脂酸を松脂またはロジンから調合するプロセスに関する。
松脂は、テルペンチン、少数の中性化合物および少数の脂肪酸を除いて、フェナントレン環構造を有する一連の非飽和ジテルペンカルボン酸から主になっている。これらのジテルペンカルボン酸は、同一の分子式C2030を有し、一般的に、樹脂酸として知られる。樹脂酸は、主に、アビエチン酸、パルストリン酸、レボピマル酸、ネオアビエチン酸、脱水素アビエチン酸、ピマル酸、イソピマル酸およびアンダラコピマル酸等を含む。これらの樹脂酸は、2つのカテゴリーに分けることができる、すなわち、化学構造によって、アビエチン型樹脂酸とピマル型樹脂酸に分けることができる。アビエチン型樹脂酸の分子は、2つの共役二重結合と1つのイソプロピルを有する。アビエチン酸、パルストリン酸とレボピマル酸、同様に、脱水素アビエチン酸も全てこのカテゴリーに属する。
ピマル型樹脂酸の分子は、C13の位置にメチルおよびビニールを有し、2つの別個の二重結合を有する。このカテゴリーは、主に、松脂やロジンで一般に見られる、ピマル酸、イソピマル酸およびアンダルコピマル酸などのピマル酸樹脂酸、および、自然界ではめったに見られない、8,15−イソピマル酸、Δ8(9)−ピマル酸、7,15−ピマラジエン−18−酸等のようなピマル型樹脂酸を含む。
ピマル型樹脂酸のいくつかの成分は、ガン、ウイルス、フロゴシス、バクテリア、寄生虫等に対抗する生物学的活性を有し、高血圧症、トニック・膀胱炎、アレルギー性気管支炎、化学的中枢神経系疾患などの病気に対抗する潜在的な治療効果を有する。それらは、また、分子構造において、活性基(例えば、カルボキシル、エポキシビニール)を利用して異性体へと変換できて、それから、再度利用され得る。
ピマル型樹脂酸におけるいくつかの成分の分離および調合のための方法の研究については、少数のレポートがある、すなわち、次の通りである。
(a)アルカリ金属塩方法〔パールキンS、ハリスTH.アメリカテレピン油ゴムの樹脂酸:ダイオウ松からのピマル酸の調合〔J〕.米国化学学会誌、1933、55(9):3677〜3684およびサンダーマンW.天然樹脂、テレピン油とウッドパルプオイルスリックの化学技術〔M〕.北京:中国林業出版社、1982:56〕。この方法では、松脂が、最初に、新鮮な樹脂酸を取得するために、真空ろ過で処理され、それから、樹脂酸が、80%エタノールで抽出され、抽出の残留物が、レボピマル酸およびピマル酸の混合物を取得するために、95%エタノールで再結晶化され、それから、その混合物が、ピマル酸を取得するために、再結晶化され得るナトリウム塩へと変換される。しかしながら、ピマル酸の収率は、たったの3.3%である。この方法では、抽出と結晶化の温度が、厳しく制御されなければならないし、原材料として選ばれた松脂は、ナトリウム塩の光学活性が−160°よりも高いことを保証しなければならない。ベステルベルグにより報告された方法は、次のとおりであり、すなわち、ガリピアオフィキナリス樹脂またはフレンチロジンから取得された結晶の樹脂酸が、最初に、ピマル酸アンモニウム塩へと産出され、それが、それから、ピマル酸ナトリウム塩へと変換され、最後に、ピマル酸ナトリウム塩が、2%NaOH内で再結晶化される。しかしながら、ピマル型樹脂酸の収率は、ガリピアオフィキナリス樹脂のたったの1.5%である。この方法では、ピマル酸は、たくさんの変換手順を体験し、従って、損失が深刻で、収率が低い。この方法は、大規模調合に適していない。
(b)直接アンモニウム塩沈殿法〔ローブリッヒVM、ローレンスRV.松脂およびロジンからイソデキストロピマル酸を分離するための新しい方法〔J〕.Jオルグ・ケム、1958、23(1):25-26〕。この方法では、イソピマル酸アンモニウム塩は、ピペリジンで、最初に、ロジンのn−ヘプタン溶液から直接沈殿させられ、それから、アンモニウム塩が、溶剤としての95%エタノールで、分別結晶化により浄化され、最後に、アンモニウム塩が、イソピマル酸へ還元される。ピペリジンはイソピマル酸へと選択できるけれども、この方法は、短所、つまり、生産されるアンモニウム塩の結晶化速度が非常に遅くて、収率が低い短所を有する。従って、その方法は、少量で研究用に使用され得るだけである。近年、ジャオ・ジェンドン・他により出願された中国特許出願No.CN101302151Aにおいて、イソピマル酸を調合する方法が開示されている。この方法では、熱的に異性化されロジンが、アセトンに溶解されて、イソピマル酸アンモニウム塩の粗製品を形成するために、イソブタノールアミンで処理され、それから、イソピマル酸アンモニウム塩が、マルチ再結晶化法によって浄化され、それから、塩酸を経由して酸性化およびイオン化で処理され、そして最後に、浄化されたイソピマル酸を得るために精製および浄化される。この方法は低コストで高収率などの利点を有するけれども、混合のピマル型樹脂酸を調合するのに適していない。
(c)マレイン酸誘導体化法〔ハリスGC、サンダーソンTF.ロジン酸(III)デキストロピマル酸、新ピマル型の酸、イソデキストロピマル酸の単離〔J〕.米国化学会誌、1948、70(1):2079〜2085、アルドリッチPH.ロジンを有する混合物からロジン付加物の分離のためのプロセス:米国3562243〔P〕、1971〕。この方法では、アンモニウム塩が、シクロヘキシルアミンと樹脂酸間の反応から生産され、それから、アンモニウム塩が、浄化された樹脂酸混合物を得るために、結晶化、分離および酸性化によって処理され、それから、樹脂酸混合物が、ベンゼン溶剤内で無水マレイン酸と反応すべく、沸騰状態下で24時間、飽和塩化水素により触媒され、ベンゼン溶剤が蒸留されたあとに、残留物が凝縮アルカリ溶液内で溶解され、それから、溶液のpH値が、未反応樹脂酸を結晶化させるために、6.2に調整される。そして、イソピマル酸アンモニウム塩の結晶を得るために、未反応樹脂酸が、アセトン溶液内でブタノールアミン(2−アミド−2−メチル−1−プロパノール)と反応し、それから、イソピマル酸アンモニウム塩が、メチルアセテートにより再結晶化され、イソピマル酸を得るために、酸性化、イオン化および浄化よって処理される。アルドリッチ・他は、氷酢酸による結晶化、四塩化炭素付加物の分解と分離および溶剤極性差異による分解等を含めて、マレイン酸付加物を分離するいくつかのプロセスを研究した。上記方法の目標とする製品はイソピマル酸である。この方法の欠点は長い反応時間であり、加えて、ピマル型樹脂酸、脱水素アビエチン酸および完全には反応されない少量のアビエチン酸・型の樹脂酸を含めて、マレオピマル酸および未反応樹脂酸を完全に分離することが難しくて、結果として、製品がマレオピマル酸を含有するだろう。さらに、ベンゼン溶剤と塩化水素ガスの広範囲な使用は、深刻な環境汚染と機器用に高度な要求を引き起こすだろう。
(d)ベンゾキノン誘導体化法〔サンダーマンW.天然樹脂、テレピン油およびウッドパルプオイルスリックの化学技術〔M〕.北京:中国林業出版社、1982:56〕。この方法では、松樹脂からの樹脂酸が、ベンゾキノン付加物へと変換され、ベンゾキノン付加物がろ過され、そして、母溶液から取得された結晶性の産物がアセトン内で結晶化され、それから、ピマル型樹脂酸を得るために、氷酢酸およびメタノール内で再結晶化される。この方法の欠点は次のとおりであり、すなわち、ベンゾキノン付加物の応用への取り組みが、非常に限定されており、従って、原材料の損失および増加コストを引き起こすだろうということだ。この方法は、経済効率に関して、さらなる改善を必要とする。
(e)精留法〔ハリスGC、サンダーソンTF.ロジン酸(III)デキストロピマル酸、新ピマル型の酸、イソデキストロピマル酸の単離〔J〕.米国化学会誌、1948、70(1):2079〜2085〕。この方法では、ファットウッドロジンまたはゴムロジンが、圧力13.3Paで10タワープレートを有するタワー内で精留され、136〜200℃間の沸点を有する一部分が、ナトリウム塩のエーテル溶液を生産するために採用され、ナトリウム塩が酸性化によって処理され、樹脂酸がエーテル内で溶解され、それから、エーテルが、凝縮されたピマル酸およびイソピマル酸を得るために、取り除かれる。この方法の欠点は、分別の条件に対する高度な要求であり、それは運用に不利であり、さらに、イソピマル酸およびピマル酸の収率が低い。
現在、世の中では、ピマル型樹脂酸の分離および浄化については、わずかな研究開発しか無くて、製品としてのピマル型樹脂酸の開発と利用に関する報告はほぼ皆無である。現在に至るまで、ピマル型樹脂酸に富んだ商用のピマル型樹脂酸製品またはロジン製品がまだありません。ピマル型樹脂酸調合のための高効率、高収率および高経済的な実現可能な方法を探求することは、特に、医薬品、生物学、材料およびその他の分野において、ピマル型樹脂酸製品の応用の研究と開発を促進およびスピードアップできる。
低収率、厳しい環境汚染および高コスト等のような先願技術における欠点に鑑みて、本発明は、高収率、高含有量、低コストおよびより少ない環境汚染等のような利点を有しているピマル型樹脂酸を調合するプロセスを提供する。
本発明は、以下の技術スキームを採用する。すなわち、
次のステップを具備する、ピマル型樹脂酸を調合するプロセスである。すなわち、
ステップ1:精製された樹脂酸、松樹脂またはロジン、および、無水マレイン酸を質量比1:0.3〜1.5で反応フラスコへ負荷し、それらをC〜C10低級脂肪酸溶剤中で溶解させ、C〜C10低級脂肪酸溶剤および精製された樹脂酸間の質量比が0.05〜30:1であり、それから、それらが、マイクロ波アシスト加熱または直接加熱の下で、加成反応を有するように成し、前記反応の後に、冷却、結晶化、ろ過およびクリーニングのステップを行い、前記C〜C10低級脂肪酸溶剤が、氷酢酸、プロピオン酸またはブチル酸であるステップ。マイクロ波アシスト加熱の期間に、マイクロ波電力は100W〜50kWであり、マイクロ波加熱下での反応時間は5分〜300分であり、反応器は、マイクロ波を吸収せずに還流凝縮器を備える特別な耐熱反応器である。
ステップ2:ステップ1にて収集された前記ろ過液を合わせ、それから、ピマル型樹脂酸の粗製品を取得するために、前記溶剤を除去する減圧蒸留を行い、それから、ピマル型樹脂酸の塩性溶液を生産するために、前記ピマル型樹脂酸の粗製品を水酸化ナトリウム溶液中に溶解させ、それから、撹拌の期間に、無機酸または有機により、pH値を6〜14に調整し、ピマル型樹脂酸の最終製品を得るために、直接の浄化または酸性化後の浄化にて、前記取得された沈殿物を処理するステップ。水酸化ナトリウム溶液の濃度は0.5wt%〜40wt%である。前記無機酸は塩酸または硫酸であり、有機酸はギ酸または酢酸であり、酸の濃度は0.5wt%〜100wt%である。前記浄化プロセスとは、沈殿物より0.5〜20倍の量を有するエーテル内で沈殿物を溶解させ、エーテル層が中性になるまで水で洗浄し、それから、無水硫酸マグネシウムにより乾燥し、それから、1atmでエーテルを蒸発させて、ピマル型樹脂酸の製品を得るために、最後に、真空にて乾燥することである。
前記精製された樹脂酸は、有機溶剤中の再結晶化、ナトリウム塩による処理、アンモニウム塩による処理または有機溶剤等で洗浄することを介して、松脂またはロジン中の中性物質を除去することによって取得される浄化された樹脂酸である。具体的には、松脂またはロジンの1pbw(重量部)を、加熱しながら60℃〜90℃の沸騰範囲で、2.5pbw石油エーテル内で溶解させ、ろ過にて不溶性固形不純物を取り除き、分液漏斗にてろ過液から水を取り除き、樹脂酸のアンモニウム塩の大量の白い沈殿物を生産するために、撹拌しながら滴下にて、シクロヘキシルアミン溶液をゆっくり付加し、前記シクロヘキシルアミン溶液が、松脂またはロジンに含まれた樹脂酸のモル量に等しい量にあるシクロヘキシルアミンを0.4pbw石油エーテル内へ溶解させることによって、調合される。40℃で1時間撹拌し、それから、室温へと冷やし、それから、氷水容器内でさらに冷やし、それから、真空ろ過を行い、0.2pbw石油エーテルで沈殿物を3回洗浄し、そして、40℃で真空にて乾燥し、それから、前記白い樹脂酸アンモニウム塩を粉末へとすりつぶし、0.7pbwエーテルを付加し、室温での撹拌の間に、前記白い樹脂酸アンモニウム塩粉末が完全に消えるまで、2mol/L塩酸溶液を付加し、それから、さらに30分撹拌し、前記水の層を除去するために、前記混合物を分液漏斗へと移し、それから、前記水相のpH値が6まで蒸留水で洗浄し、それから、分離後の無水硫酸ナトリウムで乾燥し、それから、精製された樹脂酸を得るために、40℃で真空内にて乾燥する。
本発明における原材料として使用される前記松脂は、マソン松・松脂、エリオッテイ松・松脂、カリバエ松・松脂、カシヤ松・松脂等のような、ピマル型樹脂酸を含む松脂であり得、そこでは、エリオッテイ松・松脂のような、ピマル型樹脂酸に富んだ松脂が最良の選択であり、本発明における原材料として使用される前記ロジンは、マソン松ロジン、エリオッテイ松ロジン、カリバエ松ロジン、カシヤ松ロジン等のような、ピマル型樹脂酸を含むロジンであり得、そこでは、エリオッテイ松ロジンのような、ピマル型樹脂酸に富んだロジンが最良の選択であり、前記ロジンは、ゴムロジン、トール油ロジンおよびウッドロジンだろうし、本発明における原材料として使用される前記樹脂酸は、好ましくは、塩分化、酸性化または再結晶化等を含んだ前処理を介して松脂またはロジンから取得された精製された樹脂酸である。
アビエチン酸型樹脂酸の化学構造式およびマレイン酸化反応の原理は次のとおりである。すなわち、
有益な効果:
1.本発明は、マレイン酸化反応におけるマイクロ波アシスト加熱を採用し、その間に、原材料でのアビエチン酸型樹脂酸がマレオピマル酸へと変換される。その原理は次のとおりである。すなわち、高周波電磁場の動作の下では、極性分子が、初期ランダム分布状態からの電磁場の極性に従って配向する傾向があり、その配向が交番電磁場の周波数に従って変化し、このプロセスにおいて、分子は移動し、互いにこすり合って熱を生産し、同時に、エネルギーを吸収した極性分子は、それらが他の分子と衝突するときに、他の分子へエネルギーを伝達して、媒体温度上昇を引き起こす。マイクロ波援助下での加成反応の反応期間が短くて、アビエチン酸とアビエチン酸、ネオアビエチン酸、レボピマル酸、マレオピマル酸、パルストリン酸タイプの樹脂酸の変換比が、97%またはそれ以上と高いので、ピマル型樹脂酸製品におけるアビエチン酸型樹脂酸の含有量が非常に低く、従って、目標とする製品(ピマル型樹脂酸)の含有量と収率が、双方ともに増加され、そこでは、含有量を93.5%またはそれ以上とすることができ、収率を64.4%またはそれ以上とすることができる。
2.本発明は、反応媒体として、C〜C10低級脂肪酸(例えば、氷酢酸)を使用し、それは、マイクロ波をうまく吸収でき、さらに、有機酸の酸特性がマレイン酸化反応への触媒効果を有し、従って、反応時間を効果的に短縮し(元の4時間またはより長い時間から1時間またはより短い時間に)、マレオピマル酸へのアビエチン酸型樹脂酸の変換を促進し、さらに、目標とする製品(ピマル型樹脂酸)の収率を増加させる。
3.本発明は、再結晶化のための溶剤として有機酸(例えば、氷酢酸)を使用するので、生産されたマレオピマル酸のほとんどを効果的に取り除くことができ、これにより、以下のpH値調整手順での沈殿に同伴される大量のマレオピマル酸の悪影響が効果的に低減され、ピマル型樹脂酸の量を大いに向上できる。
4.本発明において、再結晶化により分離された結晶化製品は、マレオピマル酸であり、それは、また、本発明の副産物として取リ入れることができる。取得されたマレオピマル酸は、高含有量を有し、樹脂酸よりももっと活性な基を有する。マレオピマル酸は、市場において、広範囲の応用展望と高い経済価値を有し、それゆえに、利用することもできる。
5.本発明の技術的方法において使用される溶剤は、再生および再使用することが容易である、なぜなら、溶剤が低沸点を有するからである、そして、これにより、環境汚染がほとんどない。この技術的プロセスは、高い運用性および経済効率を有し、規模において変化可能であり、これにより、良好な産業応用展望を有する。
6.本発明にて提供される技術的方法を用いて、原材料として異なる種類の木から適切な松脂、ロジンまたは樹脂酸を選択することにより、異なる構成を有するピマル型樹脂酸製品が、異なる要求に合致させるために、調合され得る。
本発明は、以下の実施例において、さらに記述されるであろう。
ゴムロジン、トール油ロジンまたはウッドロジンを含む松脂またはロジン、好ましくは、エリオッテイ松・松脂またはエリオッテイ松・松ロジンからピマル型樹脂酸を調合する方法であり、そこでは、松脂は、テルペンチンを蒸留除去することによりロジンへと変換され得て、松脂またはロジンは、中性物質を除去し、浄化され精製された樹脂酸を得るために、塩分化、酸性化または再結晶化等により、さらに前処理され得る。松脂、ロジンまたは取得された精製樹脂酸は、0.05〜30倍の量の氷酢酸中に溶解され、それから、0.3〜1.5倍の質量の無水マレイン酸がその溶液に付加され、マイクロ波によりマレイン酸化反応をアシストし、0.1〜15倍の量の氷酢酸を付加し、冷やし、結晶化し、それから、ろ過し、0〜10倍の量の氷酢酸により沈殿物を洗浄し、ろ過液を合わせ、減圧蒸留により溶剤を取り除き、それから、取得された製品を10wt%〜40wt%の水酸化ナトリウム溶液中に溶解させ、蒸留水または脱イオン化水で溶液を、原材料(松脂、ロジン、または、前処理を介して松脂から取得された浄化樹脂酸)の10〜500倍の容量(リッター)に希釈する。pH値が6〜14の範囲に入るまで、撹拌しながら、ゆっくり塩酸を滴下にて付加する。大量の生産された沈殿物をろ過し、それを水で洗浄し、それから、沈殿物の0.5〜20倍の量のエーテル中に沈殿物を溶解させ、それから、エーテル層が中性になるまで水で洗浄し、乾燥剤によりエーテル層を乾燥し、それから、1atmにてエーテルを蒸留除去し、ピマル型樹脂酸を取得するために、残留物を乾燥および再結晶化により処理する。
<実施例1:精製された樹脂酸の調合> 1pbw(重量部)のエリオッテイ松・松脂を攪拌器と還流凝縮器を備える三つ口フラスコに付加し、2.5pbwの石油エーテルを、60℃〜90℃の沸騰範囲にて、フラスコに付加し、エリオッテイ松・松脂が完全に溶解されるまで、40℃で、溶液を撹拌し、溶液が冷える前に、ろ過することによって不溶性固形不純物を取り除き、分液漏斗によりろ過液から松脂に含まれる水を取り除き、ろ過液を攪拌器と還流凝縮器を備える四つ口フラスコに付加し、樹脂酸のアンモニウム塩の大量の白い沈殿物を生産するために、攪拌しながら、シクロヘキシルアミン溶液を滴下にてゆっくり付加し、シクロヘキシルアミン溶液が、松脂に含まれる樹脂酸のモル量に等しい量のシクロヘキシルアミンを0.4pbwの石油エーテル中に溶解させることにより、調合され、40℃で1時間撹拌し、それから、室温まで冷やし、それから、溶液を氷水容器中でさらに冷やし、それから、真空ろ過を行い、0.2pbwの石油エーテルで沈殿物を3回洗浄し、40℃の真空乾燥室内で沈殿物を乾燥し、次に、沈殿物を粉末にすりつぶし、その粉末を、0.7pbwのエーテルを含み、機械式の攪拌器とボール濃縮器を備える三つ口フラスコに付加し、白い粉末をエーテル中にサスペンドさせるために攪拌し、白い粉末が完全に消えるまで、室温で、2mol/Lの塩酸溶液を滴下にてフラスコに付加し、それから、さらに30分撹拌し、水の層を除去するために混合物を分液漏斗に移し、それから、水相のpH値が6まで蒸留水で繰り返し洗浄し、次に、水の層を取り除き、無水硫酸ナトリウムにより混合物を乾燥させ、有機相のほとんどのエーテルを除去するために1atmで蒸留し、それから、凝縮溶液を時計皿に移し、精製された樹脂酸を取得するために、40℃で真空にて乾燥する。サンプルを取り、GC分析およびGC−MS分析を行う。
GCおよびGC−MS分析用のサンプルは、メチルエステルで前処理される、すなわち、メタノール溶液中にサンプルを溶解させ、標示剤としてフェノールフタレインを付加し、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの6wt%メタノール溶液を、サンプルがピンク色になり、ピンク色が30秒以内に色あせしなくなるまで、滴下にて付加する。
GCおよびGC−MS分析の条件は次の通りである、すなわち、昇温のために2段階プログラムが採用され、初期温度は150℃であり、第1段階においては、昇温度合いが5℃/分であり、最終温度が220℃であり、保持時間が0分であり、第2段階においては、昇温度合いが1℃/分であり、最終温度が270℃であり、保持時間が15分であり、蒸発室内の温度と検出器の温度が双方ともに260℃であり、分割比が64:1であり、サンプルサイズが0.8μLであり、ピマル型樹脂酸の関連成分は、GC−MS分析により決定されて、ピマル型樹脂酸の質量分率は、GC標準化法により計測される。分析の結果は、エリオッテイ松樹脂酸におけるピマル型樹脂酸の総質量分率が19.10wt%であることを示す。
<実施例2:精製された樹脂酸の調合> 実施例1において使用されたエリオッテイ松・松脂はマソン松・松脂により置き換えられ、一方、残りの操作は実施例1におけるものと同一である。分析の結果は、マソン松・松樹脂酸におけるピマル型樹脂酸の総質量分率が7.76wt%であることを示す。
<実施例3> 実施例1に従って調合された20.1gの精製された樹脂酸を特別なマイクロ波反応管内に付加し、8.1gの無水マレイン酸と8.2gの氷酢酸を付加し、付加された物質が完全に溶解されるまで撹拌し、還流凝縮器を備えるマイクロ波反応器内に材料を含むマイクロ波反応管を配置し、120Wにマイクロ波電力を固定し、28分間の反応の後に、マイクロ波反応器から反応管を取り出し、47.2gの氷酢酸を反応管内に付加し、それから、溶液を冷やし、それを結晶化させ、溶液をろ過し、5gの氷酢酸により沈殿物を洗浄し、ろ過液を合わせ、減圧にて溶剤を蒸留し、それから、それを28wt%の水酸化ナトリウム溶液中に溶解させ、溶液を1000mLに希釈するために水を付加し、pH値が7.5に達するまで撹拌しながら、塩酸を滴下にてゆっくり付加し、それから、沈殿物をろ過し、それを水で洗浄し、それから、沈殿物を溶解させるために17gのエーテルを付加し、エーテル層のpH値が8に達するまで水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムによりエーテル層を乾燥し、それから、1atmにてエーテルを蒸留除去し、最後に、真空乾燥の後、3.3gのピマル型樹脂酸を取得する。ピマル型樹脂酸の収率は、原材料(精製された樹脂酸)におけるピマル型樹脂酸の質量分率(すなわち、理論収率)の63.70%である。GC分析の結果は、取得されたピマル型樹脂酸製品におけるピマル型樹脂酸の質量分率が75.7%であることを示す。
<実施例4> 実施例1に従って調合された20.0gの精製された樹脂酸を特別なマイクロ波反応管内に付加し、8.0gの無水マレイン酸と8.0gの氷酢酸を付加し、付加された物質が完全に溶解されるまで撹拌し、還流凝縮器を備えるマイクロ波反応器内に材料を含むマイクロ波反応管を配置し、120Wにマイクロ波電力を固定し、25分間の反応の後に、マイクロ波反応器から反応管を取り出し、10.0gの氷酢酸を反応管内に付加し、溶液を冷やし、それを結晶化させ、それから、溶液をろ過し、6.0gの氷酢酸により沈殿物を洗浄し、ろ過液を合わせ、減圧にて溶剤を蒸留し、それから、それを20wt%の水酸化ナトリウム溶液中に溶解させ、溶液を1000mLに希釈するために水を付加し、pH値が8.5に達するまで撹拌しながら、塩酸を滴下にてゆっくり付加し、それから、沈殿物をろ過し、それを水で洗浄し、沈殿物を溶解させるために15.0gのエーテルを付加し、エーテル層が中性になるまで水で洗浄し、それから、無水硫酸マグネシウムによりエーテル層を乾燥し、それから、1atmにてエーテルを蒸留除去し、最後に、真空乾燥の後、2.8gのピマル型樹脂酸製品を取得する。ピマル型樹脂酸の収率は、理論収率の61.8%である。GC分析結果は、ピマル型樹脂酸の質量分率が84.30%であることを示す。
<実施例5> 実施例2に従って調合された50.0gの精製された樹脂酸を特別なマイクロ波反応管内に付加し、20.0gの無水マレイン酸と20.0gの氷酢酸を付加し、付加された物質が完全に溶解されるまで撹拌し、還流凝縮器を備えるマイクロ波反応器内に材料を含むマイクロ波反応管を配置し、120Wにマイクロ波電力を固定し、30分間の反応の後に、マイクロ波反応器から反応管を取り出し、20.0gの氷酢酸を反応管内に付加し、溶液を冷やし、それを結晶化させ、それから、溶液をろ過し、10.0gの氷酢酸により沈殿物を洗浄し、ろ過液を合わせ、減圧にて溶剤を蒸留し、それから、それを35wt%の水酸化ナトリウム溶液中に溶解させ、溶液を1000mLに希釈するために水を付加し、pH値が9に達するまで撹拌しながら、塩酸を滴下にてゆっくり付加し、それから、沈殿物をろ過し、それを水で洗浄し、それから、沈殿物を溶解させるために20.0gのエーテルを付加し、エーテル層が中性(pH=7)になるまで水で洗浄し、それから、無水硫酸ナトリウムによりエーテル層を乾燥し、それから、1atmにてエーテルを蒸留除去し、最後に、真空乾燥の後、2.5gのピマル型樹脂酸製品を取得する。ピマル型樹脂酸の収率は、理論収率の64.4%である。GC分析の結果(図1に示す)は、ピマル型樹脂酸の質量分率が93.56%であることを示す。
<実施例6> 20.1gのエリオッテイ松ロジンを特別なマイクロ波反応管内に付加し、7.8gの無水マレイン酸と8.2gの氷酢酸を付加し、付加された物質が完全に溶解されるまで撹拌し、還流凝縮器を備えるマイクロ波反応器内に材料を含むマイクロ波反応管を配置し、120Wにマイクロ波電力を固定し、30分間の反応の後に、マイクロ波反応器から反応管を取り出し、20.0gの氷酢酸を反応管内に付加し、溶液を冷やし、それを結晶化させ、それから、溶液をろ過し、5.0gの氷酢酸により沈殿物を洗浄し、ろ過液を合わせ、減圧にて溶剤を蒸留し、80%エタノールでろ過液を2回洗浄し、製品をろ過し、真空にてろ過残留物を乾燥し、それから、それを28wt%水酸化ナトリウム溶液中に溶解させ、溶液を1000mLに希釈するために水を付加し、pH値が8.2に達するまで撹拌しながら、塩酸を滴下にてゆっくり付加し、それから、大量の沈殿物をろ過し、それを水で洗浄し、沈殿物を溶解させるために17.0gのエーテルを付加し、エーテル層が中性になるまで水で洗浄し、それから、無水硫酸ナトリウムによりエーテル層を乾燥させ、1atmにてエーテルを蒸留除去し、最後に、真空乾燥の後、1.8gのピマル型樹脂酸製品を取得する。収率は44.2%である。GC分析の結果は、ピマル型樹脂酸の質量分率が78.5%であることを示す。
<実施例7> 1pbw(重量部)のカリバエ松・松ロジンを攪拌器と還流凝縮器を備える三つ口フラスコに付加し、2.5pbwの石油エーテル2.5pbwを、60℃〜90℃の沸騰範囲にて、フラスコに付加し、カリバエ松・松ロジンが完全に溶解されるまで、40℃で、溶液を撹拌し、溶液が冷える前にろ過することによってロジンから不溶性固形不純物を取り除き、分液漏斗によりろ過液からロジンに含まれる水を取り除き、ろ過液を攪拌器と還流凝縮器を備える四つ口フラスコに付加し、樹脂酸のアンモニウム塩の大量の白い沈殿物を生産するために、攪拌しながら、シクロヘキシルアミン溶液を滴下にてゆっくり付加する。シクロヘキシルアミン溶液が、ロジンに含まれる樹脂酸のモル量に等しい量のシクロヘキシルアミンを0.4pbwの石油エーテル中に溶解させることにより、調合され、40℃で1時間撹拌し、それから、室温まで冷やし、それから、溶液を氷容器中でさらに冷やし、真空ろ過を行い、0.2pbwの石油エーテルで沈殿物を3回洗浄し、40℃の真空乾燥室内で沈殿物を乾燥し、それから、沈殿物を粉末にすりつぶし、その粉末を、0.7pbwのエーテルを含み、機械式の攪拌器とボール濃縮器を備える三つ口フラスコに付加し、白い粉末をエーテル中にサスペンドさせるために攪拌し、白い粉末が完全に消えるまで、室温で、2mol/Lの塩酸溶液を滴下にてフラスコに付加し、それから、さらに30分撹拌し、水の層を除去するために混合物を分液漏斗に移し、それから、水相のpH値が6まで蒸留水で繰り返し洗浄し、水の層を取り除き、無水硫酸ナトリウムにより混合物を乾燥させ、有機相のほとんどのエーテルを除去するために1atmで蒸留し、それから、凝縮溶液を時計皿に移し、精製された樹脂酸を取得するために、40℃で真空にて乾燥する。
20.0gの精製された樹脂酸を特別なマイクロ波反応管内に付加し、8.8gの無水マレイン酸と8.0gのブチル酸を付加し、付加された物質が完全に溶解されるまで撹拌し、還流凝縮器を備えるマイクロ波反応器内に材料を含むマイクロ波反応管を配置し、120Wにマイクロ波電力を固定し、25分間の反応の後に、マイクロ波反応器から反応管を取り出し、10.0gのブチル酸を反応管内に付加し、溶液を冷やし、それを結晶化させ、それから、溶液をろ過し、6.0gのブチル酸により沈殿物を洗浄し、ろ過液を合わせ、減圧にて溶剤を蒸留し、それから、2wt%水酸化ナトリウム溶液中に溶解させ、溶液を1000mLに希釈するために水を付加し、pH値が8.5に達するまで撹拌しながら、20wt%塩酸を滴下にてゆっくり付加し、それから、水にて、沈殿物をろ過および洗浄し、沈殿物を溶解させるために15.0gのエーテルを付加し、エーテル層が中性になるまで水で洗浄し、それから、無水硫酸マグネシウムによりエーテル層を乾燥し、それから、1atmにてエーテルを蒸留除去し、最後に、真空乾燥の後に、ピマル型樹脂酸製品を取得する。
<実施例8> 1pbw(重量部)のカシヤ松・松脂を攪拌器と還流凝縮器を備える三つ口フラスコに付加し、2.5pbwの石油エーテルを、60℃〜90℃の沸騰範囲にて、フラスコに付加し、カシヤ松・松脂が完全に溶解されるまで、40℃で、溶液を撹拌する、溶液が冷える前にろ過することによって松脂から不溶性固形不純物を取り除き、分液漏斗によりろ過液から松脂に含まれた水を取り除き、ろ過液を攪拌器と還流凝縮器を備える四つ口フラスコに付加し、樹脂酸のアンモニウム塩の大量の白い沈殿物を生産するために、攪拌しながら、シクロヘキシルアミン溶液を滴下にてゆっくり付加し、このシクロヘキシルアミン溶液が、松脂に含まれる樹脂酸のモル量に等しい量のシクロヘキシルアミンを0.4pbwの石油エーテル中に溶解させることにより、調合され、40℃で1時間撹拌し、それから、室温まで冷やし、溶液を氷水容器中でさらに冷やし、それから、真空ろ過を行い、0.2pbwの石油エーテルで沈殿物を3回洗浄し、40℃の真空乾燥室内で沈殿物を乾燥し、沈殿物を粉末にすりつぶし、その粉末を、0.7pbwのエーテルを含み、機械式の攪拌器とボール濃縮器を備える三つ口フラスコに付加し、白い粉末をエーテル中にサスペンドさせるために攪拌し、白い粉末が完全に消えるまで、室温で、2mol/Lの塩酸溶液を滴下にてフラスコに付加し、それから、さらに30分撹拌し、水の層を除去するために混合物を分液漏斗に移し、それから、水相のpH値が6まで蒸留水で繰り返し洗浄する、水の層を取り除き、無水硫酸ナトリウムにより混合物を乾燥させ、有機相のほとんどのエーテルを除去するために1atmで蒸留し、それから、凝縮溶液を時計皿に移し、精製された樹脂酸を取得するために、40℃で真空にて乾燥する。
20.0gの精製された樹脂酸を特別なマイクロ波反応管内に付加し、8.0gの無水マレイン酸と8.0gのプロピオン酸を付加し、付加された物質が完全に溶解されるまで撹拌し、還流凝縮器を備えるマイクロ波反応器内に材料を含むマイクロ波反応管を配置し、120Wにマイクロ波電力を固定し、25分間の反応の後に、マイクロ波反応器から反応管を取り出し、10.0gのプロピオン酸を反応管内に付加し、溶液を冷やし、それを結晶化させ、それから、溶液をろ過し、6.0gのプロピオン酸により沈殿物を洗浄し、ろ過液を合わせ、減圧にて溶剤を蒸留し、それから、40wt%水酸化ナトリウム溶液中に溶解させ、溶液を1000mLに希釈するために水を付加し、pH値が8.5に達するまで撹拌しながら、1wt%塩酸を滴下にてゆっくり付加する、それから、水にて、沈殿物をろ過および洗浄し、沈殿物を溶解させるために15.0gのエーテルを付加し、エーテル層が中性になるまで水で洗浄し、それから、無水硫酸マグネシウムによりエーテル層を乾燥し、それから、1atmにてエーテルを蒸留除去し、最後に、真空乾燥の後に、ピマル型樹脂酸製品を取得する。
図1は、マソン松ロジンから調合されるピマル型樹脂酸製品(メチルエステルにより処理されている)のGC分析スペクトルである。
スペクトル中の成分ピーク数値に関しての成分名および対応するGC保留時間は次のようである、すなわち、1#,41.38分,ピマル酸メチル、2#,41.92分,サンダラコピマル酸メチル、3#,43.30分,イソピマル酸メチル、4#,44.80分,脱水素アビエチンメチル、5#,46.54,ビエチンメチル。

Claims (8)

  1. ピマル型樹脂酸を調合するプロセスであって、前記プロセスが次のステップを有する、すなわち、 ステップ1:精製された樹脂酸、松樹脂またはロジン、および、無水マレイン酸を1:0.3〜1.5の質量比で反応管へ付加し、それらをC〜C10低級脂肪酸溶剤中で溶解させ、C〜C10低級脂肪酸溶剤および精製された樹脂酸間の質量比が0.05〜30:1であり、それから、マイクロ波アシスト加熱または直接加熱の下で、加成反応を行い、前記反応の後に、前記溶液が冷えて結晶化するようになし、それから、ろ過および洗浄するステップ、 ステップ2:ステップ1にて収集される前記ろ過液を合わせ、それから、ピマル型樹脂酸の粗製品を取得するために、前記溶剤を除去する減圧蒸留を行い、ピマル型樹脂酸の塩性溶液を生産するために、前記ピマル型樹脂酸の粗製品を水酸化ナトリウム溶液中に溶解させ、それから、撹拌しながら、無機酸または有機酸により、pH値を6〜14に調整し、ピマル型樹脂酸の最終製品を取得するために、前記取得された沈殿物を浄化するステップ。
  2. マイクロ波アシスト加熱の条件が次のとおりであることを特徴とする請求項1に記載のピマル型樹脂酸を調合するプロセス、すなわち、マイクロ波電力が100W〜50kWであり、マイクロ波加熱下での反応時間が5分〜300分である。
  3. 前記精製された樹脂酸は、有機溶剤中で再結晶化、ナトリウム塩で処理、アンモニウム塩で処理または有機溶剤で洗浄することにより、松脂またはロジンから中性物質を除去することによって取得された製品であることを特徴とする請求項1に記載のピマル型樹脂酸を調合するプロセス。
  4. 前記松脂が、マソン松・松脂、エリオッテイ松・松脂、カリバエ松・松脂およびカシヤ松・松脂のいずれかであり、前記ロジンが、マソン松、カリバエ松、カシヤ松またはエリオッテイ松から生産されるゴムロジン、トール油ロジンおよびウッドロジンのいずれかであることを特徴とする請求項2に記載のピマル型樹脂酸を調合するプロセス。
  5. 前記C〜C10低級脂肪酸溶剤が、氷酢酸、プロピオン酸およびブチル酸のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のピマル型樹脂酸を調合するプロセス。
  6. 水酸化ナトリウム溶液の前記質量分率が、0.5%〜40%であることを特徴とする請求項1に記載のピマル型樹脂酸を調合するプロセス。
  7. ステップ2における前記無機酸が塩酸または硫酸であり、前記有機酸がギ酸または酢酸であり、前記酸の質量分率が0.5%〜100%であることを特徴とする請求項1に記載のピマル型樹脂酸を調合するプロセス。
  8. 前記浄化処理が、前記沈殿物を前記沈殿物の0.5〜20倍の量のエーテルで溶解させ、前記エーテル層が中性になるまで水で洗浄し、それから、無水硫酸マグネシウムにより乾燥させ、1atmでエーテルを蒸留除去し、最後に、真空で乾燥して、ピマル型樹脂酸の前記製品を取得することを特徴とする請求項1に記載のピマル型樹脂酸を調合するプロセス。
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