JP2012517251A - モネタイトと他の生物活性カルシウムの複合物及びシリコン化合物に基づく骨再生材料 - Google Patents

モネタイトと他の生物活性カルシウムの複合物及びシリコン化合物に基づく骨再生材料 Download PDF

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Abstract

本発明は骨再生のための新材料、その製造方法、及び、災害外科、顎顔面外科、口腔外科、下顎矯正外科、歯内療法、眼科、神経外科、及び/又は、骨粗鬆症治療、及び、骨の再生が必要なその他の適応症への応用を包含する。特に、本発明は、モネタイト[Ca1−xHPO,式中、0≦x≦0.05,Mは2価の金属イオンである]を全質量で20%〜95%、好ましくは40%〜90%含む合成材料を含み、その最終的な組成物は、リン酸カルシウムから選択される生物活性カルシウム化合物を全質量で5%〜80%、好ましくは0%〜60%、そして珪酸カルシウム及び/又は生物活性石英ガラス及び生物活性シリカゲルから選択される生物活性シリコン化合物を全質量で5%〜80%含む。

Description

本発明は生体材料の分野に関し、より詳細には、骨再生に積極的に貢献するリン酸カルシウムの生体材料の分野に関する。本発明の合成モネタイトに基づく材料は、医学と獣医学分野、災害外科、顎顔面外科、口腔外科、下顎矯正外科、歯内療法、眼科、神経外科、及び/又は、骨粗鬆症治療、及び、骨の再生が必要なその他の適応症における複数の骨再生治療に利用される。
骨量と骨質の損失は、特に高齢患者では重大な健康問題である。歯科治療における介入後、骨量の損失はしばしば合併症と病変をもたらす。これは、例えば抜歯後の歯槽骨吸収や歯周病において起こる。一方、災害外科や他の外科の介入では、骨量の損失は患者の死亡すらもたらし得る重大な健康問題である。
ほとんど一世紀の間、筋肉・骨格組織の骨のセグメントを治療又は再建するために、生体材料が使用されてきた。一般的に、患者自身からの自家骨移植は、骨空洞の補填や外科の再建術に使用される。しかしながら、骨源は限られており、これらの処置は移植片を得るために患者に追加の外傷を与える。別の方法は、骨の同種ドナー移植である。しかし、これらには、骨再吸収や新形成の遅延、血管新生や骨形成能力の低下、高い免疫反応及び病原菌感染のリスクがある。代替手段としては、BioOss(登録商標)、GenOx Inorg(登録商標)及びOrthoss(登録商標)などのウシ骨から作られた材料が、歯科では一般的に使用される。しかしながら、生体物質に基づくこれらの製品の使用は、感染物質とのコンタミネーションの可能性の問題を有し、厳しい品質管理を必要とする。これらの問題を避ける目的として、合成マトリクスが開発された。骨修復のための新しい合成生体材料の研究は、時間内に再吸収され、及び/又は、隣接した骨に挿入され、また骨粗鬆症の骨折の支持体として機能する人工の同等物による骨移植のための要件を最小限に減らすことを目的とした。この人工骨材料の機械的特性は可能な限り海綿骨に近い方がよい。また、その材料は、骨折の安定性に貢献し、固定や外部からの支持が必要な時間を短縮するために十分な耐久性がなければならない。その代用材料は、生分解性、生体適合性、骨誘導性でなければならない。すなわち、代用材料が移植場所の近くで間葉細胞を引き寄せ、それらの造骨細胞への分化を助け、また骨伝導性でなければならない。この代用材料は新しい骨形成のためのガイドとして作用する。
リン酸カルシウムは、自然骨の無機相と類似し、骨の再形成と再吸収が可能なことから骨の再生において特に興味深い。最も頻繁に使用されるリン酸カルシウムは、ヒドロキシアパタイト、リン酸三カルシウム及びブルシャイトのマトリクスを含む。これらの材料は、セメントペースト、移植可能な固体、顆粒又は粉末の剤形の形状で投与できる。
骨再生マトリクスの開発においては、ある程度の多孔性を組み込む手段によって改良された骨の再生をクレームする製品について特筆すべきである。システムにおける多孔性の導入は、移植部位での材料の表面積と、周囲の組織の細胞との相互作用を可能とする表面をかなり増加させる。サンゴ由来の多孔性ヒドロキシアパタイトの例には、Interpore(登録商標)及びProOsteon(登録商標)が含まれる。さらに、合成ヒドロキシアパタイトの例には、Apafill−G(登録商標)又はENGIpore(登録商標)が含まれる。他のβ−リン酸三カルシウムの市販の顆粒合成マトリクスには、chronOs(登録商標)及びCerasorb(登録商標)が含まれる。後者は必要に応じて150μm〜2000μmの様々なサイズの粒子として市販されており、一般的に、患者の血液との混合後、歯周組織再生に使用される。別の類似する製品はBi−Ostetic(商品名)であり、ヒドロキシアパタイトとリン酸三カルシウムの混合物によって構成される1000μm〜2000μmの粒子で形成される。さらに、Collagraft(登録商標)は、コラーゲンも導入したヒドロキシアパタイトとリン酸三カルシウムに基づく別の顆粒材料である。CalMatrix(商品名)などの市販品に導入されている他の合成骨誘導性材料には硫酸カルシウムが含まれる。
骨再生における材料の領域で成長している興味深いものは、鉱物名が「ブルシャイト」であるリン酸二カルシウム二水和物[CaHPO・2HO]であり、リン酸カルシウムの酸塩基反応によって自然に又は合成で産生するのが見られる(非特許文献1、非特許文献2)。ブルシャイトの使用の領域において、過剰なリン酸三カルシウムを用いた製造工程で生じたブルシャイトとリン酸三カルシウムの複合物の新しい記載があった。87%の量のブルシャイトと、17%の量のβ−リン酸三カルシウムで構成された顆粒材料は、分解性がより大きく、市販のウシ由来ヒドロキシアパタイトのBioOss(登録商標)よりも大きい骨形成をもたらすことが示されている(非特許文献3)。
鉱物名が「モネタイト」であるリン酸二カルシウム[CaHPO]は、ブルシャイトとは、かなり異なる材料であり、自然界で鉱物として見られ、直接的に又はブルシャイトの分解反応によって合成できる。骨再生におけるモネタイトの使用について、患者の血液と混合した天然モネタイト鉱物の使用についての記述(非特許文献4)又はその蛋白質溶液への導入(特許文献1)又はその生分解性高分子への導入(特許文献2)等のいくつかの先例がある。ごく最近では、骨再生の動物モデルにおいて、モネタイトは評価された(非特許文献5)。しかしながら、その急速な溶解と低い機械的強度のために骨再生には最適ではない材料と考えられたので、骨再生においてモネタイトの使用は有効に利用されない。その例として、顆粒のブルシャイト(非特許文献6)の形成が高温のため、ブルシャイトのモネタイトへの転換が意図的に回避されることが見られる。
国際公開第98/58602号 米国特許第2005209704号明細書
LeGeros et al.1982 J.Dental Res.61:343 Brown WE y Chow LC.1983 J.Dental Res.62:672 Tamimi F.et al.2006 J.Clin.Periodontol 33:922−928 Getter L,et al.1972 J.Oral Surg.30:263−268 Tamimi F.et al.2008 J.Biomed.Mater.Res.87A:980−988 Tamimi F.et al.2007 J.Biomed.Mater.Res.81A:93−102
本発明は、得られる材料の劣化時間を調節し、骨再生を促進し、それらの骨誘導性、骨伝導性及び生体力学特性を改良する他の生物活性カルシウム化合物の導入の手段によって改良される合成モネタイトマトリクスを記載する。
本発明は骨再生と治療のための新材料、その製造方法、及び、災害外科、顎顔面外科、口腔外科、下顎矯正外科、歯内療法、眼科、神経外科、及び/又は、骨粗鬆症治療、及び、骨の再生が必要なその他の適応症における応用を包含する。
該材料は、生体適合性、生分解性、骨伝導性及び骨誘導性成分の複合体に基づく。特に、本発明は、モネタイト[Ca1−xHPO,式中、0≦x≦0.05,Mは2価の金属イオンであってもよい]を全質量で20%〜95%、好ましくは40%〜90%有する合成材料を含み、その最終的な組成物は、生物活性カルシウム化合物を全質量で0%〜80%、好ましくは0%〜60%、そして生物活性シリコン化合物を全質量で5%〜80%含む。これらの生物活性カルシウム化合物及び/又はシリコン化合物の導入は、モネタイトマトリクスの劣化速度と、骨伝導性、骨誘導性及び強度の調節を可能にする。生物活性カルシウム化合物はリン酸カルシウムを含み、そして、生物活性シリコン化合物は珪酸カルシウム及び/又は生物活性石英ガラスおよび生物活性シリカゲルを含む。さらに本発明の材料は、好適に骨再生に貢献するか、特定の治療活性を有するか、劣化時間を調節するか、又は機械的強度の改良に貢献する薬剤、生体適合性物質、及び/又は、溶液中の保護物質又は粉末もしくは顆粒状の保護物質を含むことができる。これらの材料は、ブルシャイト及び他の反応生成物を含む材料を作る酸塩基反応によって製造することができる。熱処理手段によるブルシャイト部分のモネタイトへの転換によって所望の材料が得られる。これらの材料は、鋳型又は三次元構造法によって決定される形状とサイズによって、粉末、顆粒又はモノリス構造の形状に製造でき、最終的な形状は、彫刻、エロージョン又は粉砕によって修正できる。材料は、骨再生を助ける生体適合性物質及び/又は薬剤を含有することができ、様々な機械的耐性、多孔度(相互に結合していてもしていなくてもよい)及び様々な細孔径で得ることができる。
本発明は骨再生のための新材料、その製造方法、及び、災害外科、顎顔面外科、口腔外科、下顎矯正外科、歯内療法、眼科、神経外科、及び/又は、骨粗鬆症治療、及び、骨の再生が必要なその他の適応症におけるヒト及び動物の健康での利用を包含する。該材料は、生体適合性、生物活性、生分解性、骨伝導性及び骨誘導性成分に基づく。本発明では、上記材料は、以下の化学式と定義を参照する。
・モネタイト:リン酸二カルシウム[CaHPO]の鉱物名であり、部分的に置換されたモネタイト[Ca1−xHPO,式中、0<x≦0.05,Mは、特にMg、Sr、Ba、Fe、Znなどの2価の金属イオンである]も含む。
・ブルシャイト:リン酸二カルシウム二水和物[CaHPO・2HO]の鉱物名であり、部分的に置換されたブルシャイト[Ca1−xHPO・2HO,式中、0<x≦0.05,Mは、特にMg、Sr、Ba、Fe、Znなどの2価の金属イオンである]も含む。
・第一リン酸カルシウム:[Ca(HPO]。
・第一リン酸カルシウム一水和物:[Ca(HPO・HO]。
・リン酸三カルシウム:[Ca(PO]、その安定結晶多形のいずれかであり、β−リン酸三カルシウム[β−Ca(PO]又はα−リン酸三カルシウム[α−Ca(PO]及び非晶質リン酸三カルシウムのうち特に区別はされない。
・リン酸八カルシウム:[Ca(PO・5HO]。
・ヒドロキシアパタイト:化学式[Ca10(PO(OH),式中、CaはNa、K、Sr、Mg、Znで部分的に置換されていてもよい。POはHPO、CO、SiOで部分的に置換されていてもよい。OHはF、Cl、COで部分的に置換されていてもよい。]の化合物類の鉱物名である。高結晶化したものからほとんど結晶化していないものにまで及ぶことができる。
・珪灰石:カルシウムメタ珪酸塩[CaSiO]、α−珪灰石[α−CaSiO]又はβ−珪灰石[β−CaSiO]のうち特に区別はされない。
・混合カルシウムメタ珪酸塩:[CaM(SiO,式中、Mは、Mg、Sr、Ba、Fe、Znなどの2価の金属イオンであってもよい]。
・カルシウムオルト珪酸塩:[CaSiO]、α−カルシウムオルト珪酸塩[α−CaSiO]、β−カルシウムオルト珪酸塩[β−CaSiO]又はγ−カルシウムオルト珪酸塩[γ−CaSiO]のうち特に区別はされない。
・珪酸三カルシウム:[CaSiO]。
・生物活性石英ガラス:生物活性材料を得ることができるような濃度で、溶融法又はゾル−ゲル法よって得られるガラス質材料であり、SiとCaをその組成に含み、特にP、Na、Mg、Srを含むこともできる。生物活性石英ガラスは、SiO−CaO、SiO−CaO−P、SiO−CaO−ZnO、SiO−CaO−MgO、SiO−CaO−P−ZnO、及び/又はSiO−CaO−P−MgOの系を含む。
・水和シリカゲル:[−Si(OH)−O−]
特に、本発明は、モネタイト[Ca1−xHPO,式中、0≦x≦0.05,Mは、特にMg、Sr、Ba、Fe、Znなどの2価の金属イオンである]を全質量で20%〜95%、好ましくは40%〜90%含む合成材料を含み、その最終的な組成物は、他の生物活性カルシウム化合物を全質量で0%〜80%、好ましくは0%〜60%、そして生物活性シリコン化合物を全質量で5%〜80%含む。モネタイトは、有機体又は生物媒体におけるその低機械的強度と急速溶解のため、骨再生用の良い材料を構成しない骨伝導性材料である。本発明のモネタイトマトリクス中への生物活性カルシウム化合物の導入は、得られた材料の劣化速度の調節を可能とし、その骨誘導性、骨誘導性及び生体力学特性を改良する。
明らかに、本発明の記載の合成材料は、これらの成分に制限されることなく、さらなる成分を含むことができる。
モネタイトマトリクスに含まれる「生物活性カルシウム化合物」は、モネタイト以外のリン酸カルシウム、特にブルシャイト、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト及びリン酸八カルシウムを含む。
「生物活性シリコン化合物」は、特に珪灰石、混合カルシウムメタ珪酸塩、カルシウムオルト珪酸塩、珪酸三カルシウム、生物活性石英ガラス及び生物活性シリカゲルを含む。石英ガラスは、生物活性材料を得ることができるような濃度で、溶融法又はゾル−ゲル法よって得られる、SiとCaをその組成に含み、特にP、Na、Mg、Srを含むこともできるガラスを含む。
制限することなく例示する実施例1〜13において、これらの生物活性カルシウム化合物及び生物活性シリコン化合物は、後にモネタイトに分解されるブルシャイトを得る不均一酸塩基反応により生成するモネタイトマトリクスに導入することができる。
本発明の材料の合成の第一段階は、酸成分がオルトリン酸[HPO]又は一塩基リン酸カルシウムもしくは一塩基リン酸カルシウム一水和物などのそのアルカリもしくはアルカリ土類金属、好ましくはCaもしくはMgの一塩基塩の溶液であり、塩基成分が固体の生物活性カルシウム化合物及び/又は生物活性シリコン化合物である酸塩基反応を含む。反応混合物への固体塩基成分の過剰の添加により、反応生成物として、未反応の過剰な生物活性カルシウム化合物及び/又は生物活性シリコン化合物を含むブルシャイトマトリクスが得られる。塩基成分として働く過剰な生物活性カルシウム化合物及び/又は生物活性シリコン化合物を用いた酸塩基反応の結果、酸塩基反応の最初の処方に依存して、24質量%〜96質量%のブルシャイト及び4質量%〜76質量%の未反応の生物活性カルシウム化合物及び/又は生物活性シリコン化合物を含む固体が生成する。酸塩基反応の処方では、固体塩基成分は、通常、0.01μm〜300μm、好ましくは0.05μm〜100μmの粒子サイズであり、0.4ml/g〜3ml/g、好ましくは0.8ml/g〜2ml/gの液体/固体の比率で存在する。酸塩基反応成分を混合すると、反応物であるブルシャイト生成物の沈殿の結果、それが含まれている鋳型の形で急速に固まるペーストが生成する。反応混合物の中の塩基成分の1つが珪灰石、混合カルシウムメタ珪酸塩、カルシウムオルト珪酸塩、珪酸三カルシウム及び/又は生物活性石英ガラスであるとき、酸塩基反応の生成物の1つは、ブルシャイトに加えて、得られる固体マトリックスを組み込む水和シリカゲルである。
酸塩基反応を減速させて、ペーストのより良い取り扱い性を可能とするために、好ましくは水溶液で、制限はされないが、遅延剤として特にクエン酸[C]又はそのアルカリもしくはアンモニア塩、硫酸[HSO]又はそのアルカリ、アルカリ土類もしくはアンモニア塩、グリコール酸[C]又はそのアルカリもしくはアンモニア塩、酢酸[C]又はそのアルカリもしくはアンモニア塩、及び、ピロリン酸[H]又はそのアルカリもしくはアンモニア塩を含む。
本発明の材料の合成の第二段階は、40℃〜400℃、好ましくは40℃〜200℃の温度の熱処理により、ブルシャイト部分をモネタイトに分解することを含む。この熱処理は第二段階で行ってもよいし、又は酸塩基反応により生成するブルシャイトの形成と同時に行ってもよい。ブルシャイト部分の分解は、モネタイトを20質量%〜95質量%、好ましくは40質量%〜質量90%、生物活性カルシウム化合物を0質量%〜80質量%、好ましくは0質量%〜60質量%、そして生物活性シリコン化合物を全質量で5%〜80%含む本発明の材料を生成する。
制限することなく例示する実施例6、7及び13において、またこの合成方法は、1種以上のブルシャイト、リン酸三カルシウム、リン酸八カルシウム、ヒドロキシアパタイト、珪灰石、及び/又は、生物活性石英ガラスや生物活性シリカゲルなどのような生物活性カルシウム化合物、及び/又は、生物活性シリコン化合物を含むモネタイトマトリクスの製造を可能にする。酸塩基反応にこれらの生物活性カルシウム化合物の1種以上を含めることで、その最終的な組成物がこれらの生物活性カルシウム化合物を様々な割合で含むモネタイトマトリクスが生成される。5%〜80%の生物活性シリカ化合物の存在は、本発明の好ましい実施形態を示す。これらの生物活性シリカ化合物は、珪灰石、混合カルシウムメタ珪酸塩、カルシウムオルト珪酸塩、珪酸三カルシウム、生物活性石英ガラス及び生物活性シリカゲルを含む。
これらの生物活性シリカ化合物の導入は、より大きい表面積及び多孔度、より高い凝集性及び機械的強度を有する材料をもたらす。生物活性シリカ化合物の導入は、造骨細胞によって迅速に定着し、迅速かつ完全に骨と一体化するマトリクスを提供するマトリクス中において、モネタイト及び他の生物活性カルシウム化合物のアパタイトに分解及び後変換したことによりもたらされた酸のpHを中和する。
したがって、本発明の好ましい実施形態は、合成材料は、モネタイトを全質量で20%〜95%、好ましくは40%〜90%、そして生物活性カルシウム化合物を全質量で0%〜80%、好ましくは0%〜60%、そして生物活性シリコン化合物を全質量で5%〜80%、そして過剰な1種以上の塩基反応物質の酸塩基反応により得られたもの、及び必要に応じて、ブルシャイトの一部がモネタイトに転換して得られたものを含む。
制限することなく例示する実施例8において、本発明のモネタイトマトリクスは、骨再生又は細胞の定着もしくは分化を刺激するマグネシウム、ストロンチウム、鉄又は亜鉛などの2価の金属イオン(M)で置換されたものを含むことができる。モネタイトの一部におけるこれらの置換の導入は、Mg(HPO、Zn(HPO、Sr(HPOなどの対応する一塩基リン酸塩又は対応する酸化物、水酸化物又は炭酸塩などの前駆体及び当量のオルトリン酸の添加により、金属イオンを反応に導入することによって実施できる。金属イオンの存在下での、過剰の1以上の塩基リン酸カルシウムを用いた第一リン酸カルシウムの酸塩基反応は、部分的に置換されたブルシャイト又はモネタイトの沈殿を生じる。部分的に置換されたブルシャイトのその後の分解は、生物活性カルシウム化合物、及び/又は、生物活性シリコン化合物を含む、部分的に置換されたモネタイトマトリクスを生成する。様々な割合のモネタイト及び/又は部分的に置換されたモネタイト及び他の生物活性カルシウム化合物及び/又は生物活性シリコン化合物を用いて、この材料を製造することができる。本発明の1つの実施形態では、部分的に置換されたモネタイトが最終的な材料の大部分を占める。本発明の1つの実施形態では、式[Ca1−xHPO,式中、0≦x≦0.05,Mは2価の金属イオンである]で示される、モネタイトの一部における2価のイオンによるカルシウムイオンの原子置換は5%未満、好ましくは2%〜4%である。非置換のモネタイトと比べて、これらの材料は改良された骨誘導性、骨伝導性及び顕著に減少した生分解性を示す。したがって、本発明の好適実施例では、モネタイトの一部は、部分的にMg、Zn及び/又はSrで置換される。実施例13において制限することなく例示される本発明のさらなる好適実施例は、生物活性シリコン化合物とMg、Zn及び/又はSrで部分的に置換されたモネタイトを含む。これらの材料は、硬度と強度を増強した機能を再生するin vitro及びin vivoの生物学的な骨についての非置換の材料やシリコンを含まない材料よりも著しい優位性を示す。
制限することなく例示する実施例9及び10において、本発明の材料は、生分解性を調整し、骨形成を助け、及び/又は、材料の耐久性を増強する「生体適合性物質」、例えば、これには限定されないが、アルブミン、ヒアルロン酸、アガロース、アルギン酸塩、カゼイン、コラーゲン、セルロース、エラスチン、フィブリン、ゼラチン、キトサン、シルク又は合成によるポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリカプロラクトン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテトラフルオロエチレン及びこれらの誘導体又は混合物などを導入することができる。制限することなく実施例9で例示するように、これらの生体適合性物質のいくつかは、酸塩基反応の水相におけるその溶解の手段によって、その製造の間にモネタイトマトリクスに導入することができる。この場合、溶液中の物質は、モネタイトマトリクス中で均質に分配され、より大きい強度と骨再生機能及び/又は生分解性の改良を与える。本発明の1つの実施形態では、可溶性物質の濃度は、モネタイト含有材料において、15質量%未満、好ましくは7質量%未満、さらに好ましくは5質量%未満である。
制限することなく実施例10で例示するように、本発明の別の実施形態では、生体適合性物質は、水媒体中では溶解性が低く、懸濁液、エマルション、沈澱物、粉末、顆粒又は繊維の形状で酸塩基反応に導入される。繊維の形状で含有される場合、これらは10μm〜2000μm、好ましくは50μm〜1000μmで直径を変えることができ、モネタイトを含む材料の体積の70%までを占めることができる。急速に生体内で溶ける繊維は、相互に結合する孔の形成と材料の細胞の定着を助け、骨前駆細胞による浸潤をもたらす。
これらの生体適合性物質の導入は、より優れた耐久性をモネタイトマトリクスに与えるだけではなく、ペーストのレオロジーを改良し、骨再生のより優れた能力に貢献する。これは、三次元構造法又は意図する適用及び/又は患者の要求に従った形状とサイズを有する鋳型の方法を用いたモノリスの製造の特別な応用である。
制限することなく実施例11で例示するように、骨再生プロセスを助ける「薬剤」を含むように本発明の材料を形成することもできる。これらの薬剤は、これには限定されないが、骨再生プロセスを促進し、及び/又は、治療効果を有する、合成の又は生物学的な化合物又は高分子を含む。これらの薬剤は、抗生物質、抗炎症剤及び抗腫瘍剤、ビスホスホネート、核酸、及び、血小板由来成長因子(PDGF)、血管内皮成長因子(VEGF)、骨形成たん白質(BMP)、形質転換成長因子β(TFG−β)、成長ホルモン(GH)、インスリン様成長因子−1(IGF1)、インスリン様成長因子−2(IGF2)及び/又は線維芽細胞成長因子(FGF)などの細胞増殖因子を含む。
粉末又は顆粒としてこれらの薬剤を酸塩基反応に導入できる。さらに、酸塩基反応の水相は、これには限定されないが、トレハロース、スクロース、ラフィノース、マンニトール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、アルブミン、コラーゲン及び/又はゼラチンなどの、生物活性物質の安定性を改良する安定剤及び/又は保護剤を含むことができる。これらの安定剤及び/又は保護剤の添加は、ブルシャイトのモネタイトへの転換のための熱処理の間、薬剤の劣化を回避し、長期安定性を与える。あるいはまた、ブルシャイト部分のモネタイトへの転換のための熱処理の後に、酸塩基反応で得られた生成物の注入又は最終生成物の注入により、本発明の材料に薬剤を導入することができる。安定剤及び/又は保護剤の導入は、注入、熱処理、乾燥及び/又は保管の間の薬剤の劣化を回避する。
制限することなく実施例12で例示するように、材料含有モネタイトは、隔絶していても又は連なっていてもよい様々な多孔度と様々なサイズの孔で形成できる。これは、酸塩基反応の間、ガスを遊離させて、ペーストを硬化させる物質を導入する手段によって実施することができる。これらの孔を生じさせる(porogenic)物質の例は、これには限定されないが、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム又は過酸化水素を含む。ガスの遊離は、硬化の後に、材料の固有の多孔性に加えて、材料に体積の最大60%を占める、孔径を1μm〜1000μmにできる孔を生じさせる。さらにまた、材料の多孔度は、混合物の硬化と溶解によるその除去後に孔の形成をもたらす添加剤を酸塩基反応に導入することで、増加することができる。これらの添加剤の例は、これには限定されないが、有機又は無機の塩、糖、糖アルコール、アミノ酸、タンパク質、多糖又は水溶性高分子を含む。さらに、本発明の材料は、酸塩基反応と、200μmを超える直径の孔又は溝で定義された規定の粗孔をもたらす、いったん除去された鋳型内でのペーストの硬化を行うことによって、設計された多孔度で製造できる。
本発明の材料は、粉末、顆粒又は鋳型によって予め決められた形状、サイズ及び粗孔を有するモノリスの形状で製造できる。また、反応物質を、所望の形状、サイズ及び細孔構造を有する立体的なモノリスの製造のための立体的な印刷又は押出しなどの構造システムに導入することができる。さらに、酸塩基反応の結果であるペーストの硬化後に、分解、摩耗、やすりかけ及び/又は粉砕によって、得られた固体の形状及びサイズを変更することができる。この処置は、ブルシャイト部分のモネタイトへの転換の前又は後に、行うことができる。本発明の材料から作られたモノリスは、決められた形状とサイズよって、骨塊を再建又は溶断することが必要である外科介入に適用できる。
本発明の別の好ましい実施形態では、材料は顆粒の形状で製造される。顆粒のサイズは、50μm〜4000μm、好ましくは200μm〜2000μmとすることができる。この顆粒形状は、空洞の中で新しい骨を形成する必要がある歯周組織の再建と他の適応において、特別に興味深い。
モネタイト及び他の生物活性カルシウム化合物、及び/又は、生物活性シリコン化合物を含む、本発明で記載される材料は、生体適合性、生分解性、骨誘導性及び骨伝導性であり、災害外科、顎顔面外科、口腔外科、下顎矯正外科、歯内療法、眼科、神経外科、及び/又は、骨粗鬆症治療において、医学及び獣医学の適用を伴う材料の製造における特別な興味と応用を有する。さらに、実施例5に例示されるように、本発明の材料は、本発明の材料と共に患者に移植されたとき骨再生プロセスを加速する自家移植用の細胞のin vitro培養に有用である。
さらに本発明は、説明に役立ち、それらの範囲に限定されることを意図しない、以下の13の実施例により説明される。
実施例1;モネタイト及びリン酸三カルシウム材料
モネタイトとリン酸三カルシウム[Ca(PO]で製造された材料を得るために、表1に示される様々な量の反応物質、α−又はβ−リン酸三カルシウム及び第一リン酸カルシウム[Ca(HPO]を十分に混合する。粉末の混合物に、2.0mLの0.8Mクエン酸溶液を加える。得られたペーストを1分間、素早く混合する。次いで、100%の相対湿度及び50〜60℃の温度のチャンバーに24時間置くことで酸塩基反応を完了させ、ブルシャイトを分解してモネタイトを形成する。硬化したペーストを100〜110℃で乾燥し、粉砕し、ふるいにかけて所望の粒子サイズの画分を得る。得られた顆粒の最終段階の組成物は、X線回折(定性分析)と熱重量分析(定量分析)で測定し、結果を表1に示す。
Figure 2012517251
実施例2;モネタイト及びリン酸八カルシウム材料
80〜85質量%のモネタイトと15〜20質量%のリン酸八カルシウム[Ca(PO・5HO]から成る材料を得るために、0.60gの第一リン酸カルシウムと1.62gのリン酸八カルシウムを十分に混合する。粉末の混合物に、2.0mLの0.8Mクエン酸溶液を加える。得られたペーストを1分間、素早く混合し、次に、100%の相対湿度及び50〜60℃の温度のチャンバーに24時間置くことで酸塩基反応を完了させ、ブルシャイトを分解してモネタイトを形成する。硬化したペーストを空気乾燥し、粉砕し、ふるいにかけて所望の粒子サイズの画分を得る。得られた顆粒を25kGyガンマ放射線の照射で殺菌する。
実施例3;モネタイト及びヒドロキシアパタイト材料
80〜85質量%のモネタイトと15〜20質量%のヒドロキシアパタイト[Ca10(PO(OH)]から成る材料を得るために、0.88gの第一リン酸カルシウムと1.34gのヒドロキシアパタイトを十分に混合する。粉末の混合物に、2.0mLの0.8Mクエン酸溶液を加える。得られたペーストを1分間、素早く混合し、次に、100%の相対湿度及び50〜60℃の温度のチャンバーに24時間置くことで酸塩基反応を完了させ、ブルシャイトを分解してモネタイトを形成する。硬化したペーストを空気乾燥し、粉砕し、ふるいにかけて所望の粒子サイズの画分を得る。得られた顆粒を25kGyガンマ放射線の照射で殺菌する。
実施例4;生物活性カルシウム化合物を含む様々なモネタイト材料の溶解度
様々な割合のモネタイトと様々な生物活性カルシウム化合物を含むモネタイトマトリクスの溶解速度を測定するために、事前に100μm未満の粒子サイズに粉末化した各材料を100mgバイアルに入れる。バッファー溶液pH6.0(100mM KCOOCH;KOH及び/又はHCOOCHを用いて調整されている)100mLを各バイアルに加える。バイアルを固定し、オービタルシェーカーに36.5℃で30分間かける。次に、上清をテフロン膜(0.45μm)を通して濾過し、そして濾液中のカルシウム(Ca)濃度を高周波誘導結合プラズマ原子発光分光分析法で測定する。材料ごとに3度測定を行う。各材料のバッファー溶液中でのインキュベーション後の溶解Caの平均濃度を表2に示す。様々なリン酸カルシウム各々については、顆粒からの溶解Ca量、すなわち材料の溶解度は、モネタイト/リン酸カルシウム比に直接的に依存する。モネタイトマトリクス中に様々なリン酸カルシウムを含む材料については、溶解度は、リン酸カルシウムのタイプに依存し、以下の順になる:リン酸八カルシウム>α−リン酸三カルシウム>β−リン酸三カルシウム>ヒドロキシアパタイト。
Figure 2012517251
実施例5;生物活性カルシウム化合物を含むモネタイト材料の細胞定着と骨再生
生物活性カルシウム化合物を含む様々なモネタイトマトリクスの骨再生能力を測定するために、マトリクスはウサギの骨髄幹細胞の存在下でインキュベートされる。簡単に述べると、骨髄細胞は再回収され、グルタミンと非必須アミノ酸を含むアールズ最小必須培地10mlに懸濁され、1mMナトリウムピルビン酸、1.5g/Lの重炭酸ナトリウム、60mg/mlの硫酸カナマイシン及び15%の牛胎児血清が補われる。直径200μm〜2000μmの顆粒形状の試験材料を0.5g含むウエルに、10の細胞を含む懸濁液が加えられる。材料の細胞定着は7日間のインキュベートの後に間接的なMTT染色法で測定する(Mosman T 1983 J.Immunol.Meth.65:55−63による)。さらに、骨形成能力を測定するために、頭蓋骨に直径1cm穴があるウサギモデルに、様々な材料を移植した。材料の評価は、動物の屠殺と解剖に続く移植の6週間後に実施される。また、細胞を付着させた材料の1つが骨再生モデルに移植される。表3は、細胞の定着モデルのデータと生物活性カルシウム化合物を含む様々なモネタイトマトリクスのin vivo評価を示す。観察された効果は、以下のように分類できる。「非常に十分:+++++」、「十分:++++」、「中程度:+++」、「不十分:++」、「なし:+」。生物活性カルシウム化合物の導入は、細胞増殖と骨再生能力をサポートする能力の改善をもたらす。
Figure 2012517251
実施例6;β−リン酸三カルシウム含有又は非含有のモネタイト、珪灰石及び水和シリカゲル材料
38〜43質量%のモネタイト、34〜39質量%のα−珪灰石[α−CaSiO]及び21〜26質量%の水和シリカゲル[−Si(OH)−O−]から成る材料を得るために、2.66mLのオルトリン酸水溶液(3.5M)及びクエン酸水溶液(0.8M)を粒子サイズが50μm未満のα−珪灰石2.22gに加える。ペーストを得るために、成分を1分間、十分に混合する。あるいはまた、38〜43質量%のモネタイト、33〜38質量%のβ−リン酸三カルシウム、0〜2質量%のα−珪灰石及び21〜26質量%の非晶質水和シリカゲルから成る材料を得るために、2.66mLのオルトリン酸水溶液(3.5M)及びクエン酸水溶液(0.8M)を、粒子サイズが50μm未満の粉末である1.11gのα−又はβ−珪灰石及び1.11gのβ−リン酸三カルシウムを含む混合物に加える。そしてペーストを得るために、成分を1分間、十分に混合する。
様々な組成物から得られるペーストを直径20mm、深さ5mmのディスク形状のシリコン鋳型に注入する。ペーストの硬化後に得られたディスク型は、酸塩基反応を完了させるために、20〜30℃、相対湿度100%のチャンバーに24時間置く。ブルシャイトを分解してモネタイトを形成し、シリカゲルによって吸収された水を除去するために、ディスクを100〜110℃のオーブンで乾燥する。得られた固体の組成物は表4に示されるようにX線回折と熱分析で測定される。
得られた材料のin vitro生物活性は、40質量%のモネタイトと60質量%のβ−リン酸三カルシウムから成る、同じディスク型の材料のin vitro生物活性と比較される。そのために、ディスクは、様々な時間で、人工生理液(36.5℃におけるpH7.3)にインキュベートされ、球状アパタイトで表面が覆われる最初の兆候までの時間と、全て覆われた時間が記録される(Kokubo and Takadama 2006 Biomaterials 27:2907−29による)。表4に示されているように、モネタイトマトリクスへのα−珪灰石と水和シリカゲルの導入は、得られた材料のin vitro生物活性の増加をもたらす。
Figure 2012517251
実施例7;β−リン酸三カルシウム含有又は非含有のモネタイト、生物活性ガラス及び水和シリカゲル材料
41〜45質量%のモネタイト、26〜30質量%の組成70SiO−30CaOの生物活性ガラス及び27〜31質量%の水和シリカゲル[−Si(OH)−O−]から成る材料を得るために、粒子サイズが100μm未満の生物活性ガラス1.54gと0.96gの第一リン酸カルシウムを混合する。この粉末混合物に1.0Mグリコール酸水溶液2.71mLを添加し、ペーストを得るために、1分間、十分に混合する。
あるいはまた、41〜45質量%のモネタイト、12〜16質量%のβ−リン酸三カルシウム、12〜16質量%の生物活性ガラス及び27〜31質量%の非晶質水和シリカゲルから成る材料を得るために、組成70SiO−30CaO、粒子サイズが100μm未満の生物活性ガラス1.27g、粒子サイズが100μm未満のβ−リン酸三カルシウム0.40g及び第一リン酸カルシウム1.04gを混合する。この粉末の混合物に、0.8Mクエン酸水溶液2.71mlを添加し、ペーストを得るために、1分間、十分に混合する。
得られたペーストを直径20mm、深さ5mmのディスク形状のシリコン鋳型に注入する。充填された鋳型は、酸塩基反応を完了し、得られたブルシャイトを分解してモネタイトにするために、50〜60℃、相対湿度100%のチャンバーに48時間置く。硬化したディスクは、鋳型から外されて、シリカゲルによって吸収された水を除去するために、100〜110℃のオーブンで乾燥する。得られた固体は、X線回折と熱分析によって特性を評価する。両方の材料から得られたディスクは、様々な時間で、人工生理液(36.5℃におけるpH7.3)にインキュベートされ、球状アパタイトで表面が覆われる最初の兆候までの時間と、全て覆われた時間を記録する(Kokubo and Takadama 2006 Biomaterials 27:2907−29による)。表5に示されているように、生物活性ガラスを含む材料のin vitro生物活性はより優れている。
Figure 2012517251
実施例8;金属イオンで部分的に置換されたモネタイト材料とリン酸三カルシウム
80〜85質量%のマグネシウム又は亜鉛で部分的に置換されたモネタイト及び15〜20質量%のβ−リン酸三カルシウムから成る材料を得るために、第一リン酸カルシウム0.68gと粒子サイズが100μm未満であるβ−リン酸三カルシウム1.54gを十分に混合する。この粉末の混合物に、1.0Mのグリコール酸水溶液2.0mLと0.4MのMg(HPO又はZn(HPOが加えられる。得られたペーストは1分間、十分に混合され、直径15mm、深さ3mmのディスク形状のシリコン鋳型に注入され、これらの寸法でディスクが得られた。このディスクは、酸塩基反応を完了し、得られたブルシャイトを分解してモネタイトにするために、50〜60℃、相対湿度100%のチャンバーに24時間置く。ディスクは鋳型から取り外され、空気乾燥のために放置される。得られた材料は、X線回折解析、熱重量分析、走査型電子顕微鏡及びエネルギー分散型X線分析による微量分析によれば、80〜85質量%のマグネシウム又は亜鉛で部分的に置換されたモネタイト及び15〜20質量%のβ−リン酸三カルシウムから成る。この段階の顆粒の微量分析によれば、モネタイト組織におけるCaのMg又はZnによる置換は、それぞれ、Mgによる4%のCa原子の置換と、Znによる3%のCa原子の置換をもたらす。
Zn又はMgで置換された材料の細胞接着を促進する能力は、アラマーブルーアッセイで測定される(Nakayama et al.1997 J.Immunol.Methods 204:205−208による)。簡単に述べると、ディスクはガンマ放射線(25kGy)で殺菌され、それぞれの材料(Zn又もしくはMgで置換又は非置換)の4枚のディスク又は同じ直径の4枚のThermanox(商品名)ディスク(対照)が24ウエルプレートのウエルに置かれる。ヒト線維芽細胞の初代培養細胞の完全MEM(最少必須培地)中の1.4x10細胞/mL懸濁液を1mL各ウエルに加える。プレートは、1日間37±1℃でインキュベートされ、懸濁液にまだ残存するそれらの細胞と伴にメディアは取り除かれる。ディスクと接着した細胞を含むウエルに、1mlのアラマーブルー溶液(フェノールレッドを含まないMEMを用いたアラマーブルー1:10希釈、Serotec,BUFO12A)を加え、プレートは4時間、37±1℃でインキュベートされる。それぞれの測定ポイントにおいて、空のブランクは、アラマーブルー溶液1mlで細胞懸濁液を置換することで含まれる。各ウエルから、100iLの4つのアリコートを96ウエルプレートのウエルに移し、630nmのリファレンス波長で570nmの吸光度を測定する。材料と接着している細胞を含むウエルをリン酸緩衝生理食塩水で洗浄し、1mLの完全MEMを加え、次の測定ポイント時まで37±1℃でインキュベートを続ける。測定は、1、4、7、14及び21日目に行われる。測定された吸光度は、試験された材料の表面に接着する生菌細胞数に正比例している。表6は各サンプルの測定された吸光度とインキュベーションの期間を示す。Thermanox(商品名)と比較して、3つの試験された材料が60%の初期の細胞接着を示し、インキュベーションの間、かなりの増殖を示した。Mgで置換された材料と、続くZnで置換された材料に関しては、すべての期間で、最大の細胞数が見られた。非置換の材料では程度はより少なかった。
Figure 2012517251
実施例9;溶液に導入された生体適合性物質を含む材料
様々な可溶性の生体適合性物質を導入する材料を得るために、コラーゲンI型、ヒアルロン酸ナトリウム又はキトサンを0.5質量%の濃度で、0.8Mクエン酸水溶液に溶解する。これらの溶液に、様々な割合で第一リン酸カルシウム[Ca(HPO]を、β−リン酸三カルシウム[β−Ca(PO]、ヒドロキシアパタイト[Ca10(PO(OH)]又は透輝石[CaMg(SiO]と共に加える。得られたペーストは1分間、十分に混合され、直径5mm、深さ12mm又は直径15mm、深さ3mmのシリコン鋳型に入れられ、これらの寸法のシリンダとディスクを作製した。このシリンダとディスクは、酸塩基反応を完了するために、20〜30℃、相対湿度100%のチャンバーに24時間置かれる。ディスクを放置して空気乾燥し、シリコン鋳型から取り除く。最終的な材料を得るために、60℃で2時間の熱処理によって、得られた材料のブルシャイト部分をモネタイトに転化する。
圧縮強度は、二軸のインストロン(商品名)8511装置で直径5mmのシリンダを用いて測定する。試験は室温でサンプルが破壊されるまで、1mm/分の速度で行う。
細胞増殖を支持する能力の測定は、15mmのディスク上での骨芽細胞様HOS細胞株(ECACC No.87070202)の細胞培養によって行われ、顕微鏡法とMTT還元分析により細胞の定着が観察された(Mosman T 1983 J.Immunol.Meth.65:55−63;及びSlater T.F.et al.1963 Biochim.Biophys.Acta 77:383−93による)。観察は7日間、様々な時間で行われた。
骨再生能力の測定は、ラット脛骨の欠損への人工骨の移植と、これに続く、7、30及び120日目の動物の屠殺後の移植部分を含む骨断片の組織学的な評価によって行われた。200μm〜2000μmのサイズの顆粒に粉砕した後の圧縮評価の耐久性と、ガンマ放射線(25kGy)を用いた滅菌による断片から移植用の材料は得られる。
得られた材料、その圧縮強度、細胞増殖を支持する能力、及び動物モデルでの骨再生能力を表7に示す。モネタイトマトリクスへのこれらの生体適合性物質の導入は、細胞増殖を支持する能力と骨再生能力の改善をもたらす。観察された効果は、以下のように分類できる。「非常に十分:+++++」、「十分:++++」、「中程度:+++」、「不十分:++」、「なし:+」。
Figure 2012517251
実施例10;モネタイトと生体適合性物質の繊維を含むモノリス
様々な有機的な生体適合性物質として繊維を含む材料を得るために、様々な繊維がコラーゲンI型、あるいはまた、ポリラクチド−ポリグリコール酸(50:50)から、コラーゲン用の水溶液及びポリラクチド−ポリグリコール酸用のジメチルホルムアミド溶液を用いた電気紡績技術の方法により製造された。繊維の最終的な直径は、その製造に用いられるパラメータに依存して、10μm〜1000μmである。繊維は、1.55gの第一リン酸カルシウム[Ca(HPO]及び1.45gのα−珪灰石[α−CaSiO]、あるいはまた、組成が70SiO−30CaO(mol%)の生物活性ガラス1.46g及び0.30gのβ−リン酸三カルシウム[β−Ca(PO]と十分に混合され、この混合物に、それぞれ、3.0mLと1,9mLの0.8Mクエン酸水溶液が添加される。
得られたペーストは1分間、十分に混合され、シリコン鋳型に注入され、骨の形状となり、20〜30℃の温度、相対湿度100%のチャンバーに24時間置かれる。一旦、硬化させ、様々な材料が空気乾燥のために放置される。最終的な生成物を得るために、100℃で2時間の熱処理によって、材料のブルシャイト部分をモネタイトに転化する。得られた材料は、55〜65質量%のモネタイト、15〜30質量%のシリカゲル、22〜33質量%α−珪灰石又は9〜12質量%の生物活性ガラス(70SiO−30CaO)及び約20体積%のコラーゲンI型又はポリラクチド−ポリグリコール酸の繊維を含む。繊維の導入は、より大きい機械的耐性をもたらし、細胞の定着を助ける。
実施例11;抗生物質を有するモネタイト及びβ−リン酸三カルシウム材料
抗生物質を有するモネタイト及びβ−リン酸三カルシウム材料を得るために、100μm未満の粒子サイズのβ−リン酸三カルシウム2.11g、0.11gのセフトリアキソンナトリウム及び25mgのトレハロースを十分に混合した。この混合物に、1.53mlの2.0Mオルトリン酸溶液を添加し、得られたペーストを1分間十分に混合し、直径15mm、深さ3mmのシリコン鋳型に圧縮し、この寸法のディスクを作製した。ディスクは鋳型の中で、酸塩基反応を完了し、形成されたブルシャイトを分解してモネタイトにするために、50〜60℃、相対湿度100%のチャンバーに24時間置く。ディスクは鋳型から取り外され、ガンマ線で滅菌される。
抗生物質の単離を研究するために、ディスクはバイアルに入れられる。1:10の固体/液体の体積比で、ディスクの半分にpH7.4のリン酸緩衝液(8mM KHPO、2mM KHPO、2.7mM KCl、137mM NaCl)を加え、他方の半分に、pH4.0リン酸緩衝液(1mM KHPO、137mM NaCl、2.7M KCl)を加える。研究の15日間、バイアルは37℃でオービタルシェーカーにかけられる。媒体に放出されたセフトリアキソンの量をUV分光分析と標準曲線との比較で測定する。研究の最初の7時間は毎時間ごとに、次の4日間は24時間ごとに、残りの大部分の期間は3日ごとに測定が行われる。各測定において全ての液体を取り除き、新鮮なバッファーに替える。pH4.0と7.4におけるセフトリアキソンの放出プロファイルを表8に示す。
Figure 2012517251
実施例12;コラーゲンを有するモノリスと誘導多孔度
80〜85質量%のモネタイトと15〜20質量%のβ−リン酸三カルシウムと0.45質量%のコラーゲンの材料を得るために、孔を生じさせる(porogeninc)物質として様々な誘導多孔度の炭酸カルシウム0.1〜3質量%を、1.42gβ−リン酸三カルシウムと0.80g第一リン酸カルシウムの混合物に加える。0.5%質量/体積のコラーゲンI型を含む0.8Mのクエン酸溶液2.0mLを粉末の混合物に加える。得られたペーストを1分間、十分に混合し、直径3mm、深さ6mmのシリンダ型の鋳型に注ぎ、20〜30℃の温度、相対湿度100%のチャンバーに12時間置く。一旦、硬化させ、様々な材料が空気乾燥のために放置される。最終的な生成物を得るために、45℃で2時間の熱処理によって、得られた材料のブルシャイト部分をモネタイトに転化する。得られた材料は、天然の微細孔に加え、50μm〜800μmの孔径の最大50%の誘導多孔度を示す。得られた材料の細胞増殖を支持する能力の評価が、骨芽細胞様HOS細胞株(ECACC No.87070202)の7日間の細胞培養、細胞の定着の顕微鏡観察及びMTT還元アッセイ(Mosman T 1983 J.Immunol.Meth.65:55−63;及びSlater T.F.et al.1963 Biochim.Biophys.Acta 77:383−93による)により行われた。観察は7日間、様々な時間に行われた。
さらに、骨再生における得られた材料の効果は、ラット脛骨の人工的な骨欠損で評価される。このために、90頭の健康なラット(Rattus norvegicus,Holtzman,〜200g)が使用される。30頭の動物群が各時間ポイント(7、30及び120日間)で使用される。各群からの3頭の動物が、脛骨の中間部(骨幹)に作られた3mmの欠損に、同じ実験材料で両側に移植を受けた。各群からの3頭の動物では、人工欠損は対照として空洞のままにされた。動物は、7、30及び120日後に、チオペンタールを用いた薬剤注射で屠殺され、そして、対照と移植部位を含む骨のセグメントは回収される。骨のセグメントをブアン液で固定し、洗浄し、脱灰し、脱水し、パラフィン包理する。組織学的検査のために、厚さ6μmの連続する切片を切り、ヘマトキシリンとエオシンで染色する。骨形成レベルが評価されて、以下のように分類される。「非常に十分:+++++」、「十分:++++」、「中程度:+++」、「不十分:++」、「なし:+」。得られた材料の細胞増殖を支持する能力及びラット動物モデルにおけるその骨再生能力の評価を表9に示す。材料への多孔度の導入は、細胞増殖と骨再生をサポートする能力の増強をもたらす。
Figure 2012517251
実施例13;生物活性シリコン化合物、及び/又は、生物活性カルシウム化合物を含み、Mg、Zn及びSrによって置換された又は非置換のモネタイト材料
生物活性シリコン化合物の導入の有利な効果を調べるために、表10に列挙されているMg、Zn及びSrによって置換された又は非置換の様々なモネタイトマトリクスを製造し、それらのin vivoの挙動に関して、生物活性シリコン化合物を含まないマトリクスと比較した。簡単に述べると、β−リン酸三カルシウム及び/又はα−珪灰石及び/又は組成が70SiO−30CaOの生物活性ガラスからなる塩基成分と化学量論の又はわずかな量のリン酸の酸溶液の間の反応でモネタイトマトリクスを得た。Zn又はMgイオンで置換されたモネタイトの合成のために、必要量の2ZnCO・3Zn(OH)、4MgCO・Mg(OH)又はSrCO3をリン酸溶液中にそれぞれ溶解させた。液体/粉末の割合は0.8〜1.2とした。粉末に液体を添加した後に、得られたペーストを30秒間、十分に混合し、60℃、相対湿度100%のチャンバーに24時間置いた。一旦、硬化させ、様々な材料を60℃で乾燥する。材料を手作業で粉砕し、ふるいにかけた。250μm〜1000μmの顆粒の画分をin vivo分析に使用した。それらの移植前に、材料を20分間、121℃、1気圧の加圧下にて殺菌した。
in vivo分析では、顆粒はヒツジの骨に移植した。直径8mm、深さ13mmの6個の穴を、全てのヒツジの左右の上腕骨、脛骨及び大腿骨にドリルで開けた。全部で12頭のヒツジが使用された。各実験材料は、ランダムに6つの骨の欠損に移植され、ランダムに選択された穴は空洞のままで、比較対照として使用された。全ての欠損における骨再生と移植された材料の再吸収は、移植の12週間後に、X線、核磁気共鳴及び組織学的検査で評価される。新しい骨の形成、骨再生レベルが評価され、表10に以下のように分類して示される。「非常に十分:+++++」、「十分:++++」、「中程度:+++」、「不十分:++」、「なし:+」。本発明のマトリクスを含むモネタイトへのシリコン化合物の導入、なかでも、特にMg、Zn又はSrで部分的に置換されているモネタイトは、骨再生において明らかに有益な効果を有する。
形成した顆粒の均一性と、その硬さの特定の範囲を決定するために、直径250〜1000ミクロンの顆粒2gを、ゴムボールを含むポリエチレンボトルの中に入れる。30分間、ボトルをオービタルシェーカーで振盪し、得られた材料を、ふるいにかけ、250ミクロン未満の粒子画分を判別し、250ミクロン以上の残った粒子割合が最も高い材料が、より高い均一性と硬さを有すると判断する。材料の均一性の程度と間接的な硬さは、表10に示すが、以下のように分類される。「非常に均一:+++++」、「均一:++++」、「中程度の均一:+++」、「柔らかい:++」、「非常に軟らかい:+」。シリコン化合物の導入とモネタイトマトリクスのMg、Zn又はSrイオンによる部分置換は、得られた材料の均一性と硬さに有益的に寄与することを示す。
Figure 2012517251
実施例4;生物活性カルシウム化合物を含む様々なモネタイト材料の溶解度
様々な割合のモネタイトと様々な生物活性カルシウム化合物を含むモネタイトマトリクスの溶解速度を測定するために、事前に100μm未満の粒子サイズに粉末化した各材料を100mgバイアルに入れる。バッファー溶液pH6.0(100mM KCOOCH;KOH及び/又はHCOOCHを用いて調整されている)100mLを各バイアルに加える。バイアルを固定し、オービタルシェーカーに36.5℃で30分間かける。次に、上清をテフロン(登録商標)膜(0.45μm)を通して濾過し、そして濾液中のカルシウム(Ca)濃度を高周波誘導結合プラズマ原子発光分光分析法で測定する。材料ごとに3度測定を行う。各材料のバッファー溶液中でのインキュベーション後の溶解Caの平均濃度を表2に示す。様々なリン酸カルシウム各々については、顆粒からの溶解Ca量、すなわち材料の溶解度は、モネタイト/リン酸カルシウム比に直接的に依存する。モネタイトマトリクス中に様々なリン酸カルシウムを含む材料については、溶解度は、リン酸カルシウムのタイプに依存し、以下の順になる:リン酸八カルシウム>α−リン酸三カルシウム>β−リン酸三カルシウム>ヒドロキシアパタイト。

Claims (51)

  1. a.モネタイト[Ca1−xHPO,式中、0≦x≦0.05,Mは2価の金属イオンである]を全質量で20%〜95%
    b.生物活性シリコン化合物を全質量で5%〜80%
    c.モネタイト以外のリン酸カルシウムから選択される生物活性カルシウム化合物を全質量で0%〜60%、
    d.及び、任意に、生体適合性物質、薬剤及び/又は保護剤
    を含む合成材料。
  2. モネタイト[Ca1−xHPO]部分が、全質量で40%〜90%である請求項1に記載の合成材料。
  3. xが0である請求項1又は2に記載の材料。
  4. 2価の金属イオン(M)が、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、鉄及び/又は亜鉛である請求項1又は2に記載の材料。
  5. 生物活性カルシウム化合物が、ブルシャイト、リン酸三カルシウム、ヒドロキシアパタイト及びリン酸八カルシウム及びこれらの組み合わせから選択されるリン酸カルシウムである請求項1〜4のいずれか一項に記載の材料。
  6. リン酸カルシウムが、ブルシャイト[CaHPO・2HO]である請求項5に記載の材料。
  7. リン酸カルシウムが、リン酸三カルシウム[β−Ca(PO、α−Ca(PO]及び/又は非晶質リン酸三カルシウム[Ca(PO]である請求項5に記載の材料。
  8. リン酸カルシウムが、リン酸八カルシウム[Ca(PO・5HO]である請求項5に記載の材料。
  9. リン酸カルシウムが、ヒドロキシアパタイト[Ca10(PO(OH)]である請求項5に記載の材料。
  10. リン酸カルシウムが、ヒドロキシアパタイト[Ca10(PO(OH)]であって、カルシウムがナトリウム、カリウム、ストロンチウム、マグネシウム及び/又は亜鉛によって部分的に置換され、リン酸塩がリン酸水素塩、炭酸塩、ケイ酸塩によって部分的に置換され、及び/又は水酸基がフッ素、塩素又は炭酸塩によって部分的に置換されている請求項5に記載の材料。
  11. 生物活性シリコン化合物が、珪灰石、混合カルシウムメタ珪酸塩、カルシウムオルト珪酸塩、珪酸三カルシウム、生物活性石英ガラス、生物活性シリカゲル及び/又はこれらの組み合わせから選択される請求項1〜4のいずれか一項に記載の材料。
  12. 生物活性シリコン化合物が、α−珪灰石及び/又はβ−珪灰石[α−又はβ−CaSiO]である請求項11に記載の材料。
  13. 生物活性シリコン化合物が、珪酸カルシウム[CaM(SiO]であって、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム、鉄及び/又は亜鉛から選択される2価の金属イオン(M)を含む請求項11に記載の材料。
  14. 生物活性カルシウムシリコン化合物が、SiO−CaO、SiO−CaO−P、SiO−CaO−ZnO、SiO−CaO−MgO、SiO−CaO−P−ZnO及び/又はSiO−CaO−P−MgOの系の生物活性ガラスである請求項11に記載の材料。
  15. 生物活性シリコン化合物が、シリカゲルである請求項11に記載の材料。
  16. その組成に生体適合性物質を含む請求項1〜15のいずれか一項に記載の材料。
  17. 生体適合性物質が、アルブミン、ヒアルロン酸、アガロース、アルギン酸塩、カゼイン、コラーゲン、セルロース、エラスチン、フィブリン、ゼラチン、キトサン、シルク又は合成によるポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリカプロラクトン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリカーボネート及び/又はポリテトラフルオロエチレンから選択される請求項16に記載の材料。
  18. 生体適合性物質が、均質に分散されている請求項16又は17に記載の材料。
  19. 生体適合性物質が、繊維、顆粒又は粒子の形状である請求項16又は17に記載の材料。
  20. 生体適合性物質が、直径10μm〜2000μmの繊維の形状である請求項19に記載の材料。
  21. その組成に薬剤を含む請求項1〜20のいずれか一項に記載の材料。
  22. 薬剤が、細胞増殖因子、抗生物質、抗炎症剤、抗腫瘍剤及び/又は核酸である請求項21に記載の材料。
  23. 薬剤が、骨形成因子である請求項21又は22に記載の材料。
  24. 薬剤が、ビスホスホネートである請求項21又は22に記載の材料。
  25. 誘導多孔度が最大60%である請求項1〜24のいずれか一項に記載の材料。
  26. 孔の直径が1μm〜1000μmである請求項25に記載の材料。
  27. 孔が相互に結合している請求項25又は26に記載の材料。
  28. 顆粒の形状である請求項1〜27のいずれか一項に記載の材料。
  29. 50μm〜4000μmの顆粒の形状である請求項28に記載の材料。
  30. 200μm〜2000μmの顆粒の形状である請求項29に記載の材料。
  31. 骨の欠損で形状とサイズが決定される立体的なモノリスの形状である請求項1〜27のいずれか一項に記載の材料。
  32. a.酸成分がオルトリン酸又はそのアルカリもしくはアルカリ土類金属の一塩基塩であり、塩基成分が1以上の生物活性シリコン化合物及び任意の生物活性カルシウム化合物から構成され、これらが過剰に存在する水媒体中の酸塩基反応、
    b.酸塩基反応により得られたブルシャイト部分の熱処理によるモネタイトへの分解、
    を含む請求項1〜31のいずれか一項に記載の材料の製造方法。
  33. 酸塩基反応が、酸塩基反応を減速させる物質、及び/又は、酸塩基反応の成分の混合物から得られるペーストの取り扱い性を向上させる物質を含む請求項32に記載の方法。
  34. 酸塩基反応を減速させる物質が、クエン酸又はそのアルカリもしくはアンモニア塩、硫酸又はそのアルカリ、アルカリ土類もしくはアンモニア塩、グリコール酸又はそのアルカリもしくはアンモニア塩、酢酸又はそのアルカリもしくはアンモニア塩、及び/又は、ピロリン酸又はそのアルカリもしくはアンモニア塩である請求項33に記載の方法。
  35. 得られる材料の生分解性、骨誘導性、骨伝導性、生体力学特性及び/又は多孔度を調整する生体適合性物質を酸塩基反応に導入する請求項32〜34のいずれか一項に記載の方法。
  36. 生体適合性物質が、アルブミン、ヒアルロン酸、アガロース、アルギン酸塩、カゼイン、コラーゲン、セルロース、エラスチン、フィブリン、ゼラチン、キトサン、シルク又は合成によるポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリカプロラクトン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリカーボネート及び/又はポリテトラフルオロエチレンである請求項35に記載の方法。
  37. 生体適合性物質が粒子、顆粒又は繊維の形状で酸塩基反応に導入される請求項35又は36に記載の方法。
  38. 薬剤を酸塩基反応に導入する請求項32〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 薬剤が、抗生物質、抗炎症剤、抗腫瘍剤、ビスホスホネート、核酸及び/又は細胞増殖因子である請求項38に記載の方法。
  40. 薬剤のための安定剤を導入する請求項38又は39に記載の方法。
  41. 孔を生じさせる物質を酸塩基反応に導入する請求項32〜40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 孔を生じさせる物質が、炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、重炭酸ナトリウム及び/又は過酸化水素である請求項41に記載の方法。
  43. 孔を生じさせる物質が、酸塩基反応後に溶解によって取り除かれる請求項42に記載の方法。
  44. 孔を生じさせる物質が、糖、糖アルコール、アミノ酸、タンパク質、多糖、高分子及び/又は有機もしくは無機の塩である請求項43に記載の方法。
  45. 酸塩基反応が鋳型内で行われる請求項32〜44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 鋳型が意図的に多孔性を提供する形状を有する請求項45に記載の方法。
  47. モノリスが立体的構造手順で製造される請求項32〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 意図的な多孔性を用いる請求項47に記載の方法。
  49. 動物又はヒト細胞を導入する請求項1〜31のいずれか一項に記載の材料を含む組成物。
  50. 骨の再生材料の製造のための請求項1〜31のいずれか一項に記載の材料又は請求項51に記載の組成物の応用。
  51. 災害外科、顎顔面外科、口腔外科、下顎矯正外科、歯内療法、眼科、神経外科、及び/又は、骨粗鬆症治療における骨再生用の無生物材料移植片の製造のための請求項50に記載の材料又は組成物の応用。
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