JP2012513370A - 二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法 - Google Patents

二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明、電子産業やゴム産業などに使用される高純度酸化亜鉛を製造する方法に関し、ステンレスダストのリサイクル工程で発生する二次ダストを用いて電子産業やゴム産業などに使用される高純度酸化亜鉛を製造する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、ステンレス鋼ダストをリサイクルする工程で発生する二次ダストを塩酸水溶液で浸出して亜鉛を選択的に溶解して亜鉛水溶液を製造し、鉄、クロム、フッ素、鉛、カドミウムなどの不純物を除去し、NaOHを加えてpH14〜15の条件で亜鉛をアルカリ亜鉛水溶液に溶解して濾過し、その後、高純度塩化亜鉛を亜鉛のモル数に対するOHのモル数の比が2.0〜3.0となるように加えて高純度酸化亜鉛を直接製造し、水洗してNaClを除去し、その後、高純度酸化亜鉛スラッジを濾過及び乾燥することにより、高純度酸化亜鉛を製造する方法をその要旨とする。本発明によれば、産業副産物であるダストを高純度酸化亜鉛に資源化して高付加価値の製品にすることができる。

Description

本発明は、電子産業やゴム産業などに使用される高純度酸化亜鉛を製造する方法に関し、より詳細には、ステンレス鋼副産物のリサイクル工程で発生する二次ダストを用いて電子産業やゴム産業などに使用される高純度酸化亜鉛を製造する方法に関する。
通常、鉄鋼工程で発生するダストは15〜20%の亜鉛を含有しており、ダストを還元剤と共に成形した後に加熱濃縮して酸化亜鉛を回収する方法が提案されている(特許文献1、特許文献2)。
すなわち、酸化亜鉛を含有するLD転炉製鋼ダスト及びEAF製鋼ダストを原料とし、廃タイヤ由来のカーボンブラック、廃活性炭、又はコークスを還元剤とし、これらの成分を化学量論的基準で配合してペレット及びブリケットを製造し、乾燥させた後、液体燃料加熱式還元炉に挿入して1000〜1500℃で1〜3時間製錬し、蒸発する酸化亜鉛(ZnO)を集塵機で回収する方法である。
しかし、このような方法で製造される酸化亜鉛は、ZnO=60〜90%レベルの高純度酸化亜鉛が要求されるフェライトや、ゴム用原料としては使用することができないという制限がある。
高純度酸化亜鉛は、通常、高純度金属亜鉛(ZnO)を揮発させて製造するが、湿式法としては、純度の高いZn含有スクラップ等の原料を酸浸出又は電解抽出し、これを溶媒抽出した後、さらに活性炭処理して不純物を除去し、次にこの不純物を除去した溶液をアルカリ溶液で中和して水酸化亜鉛を得、さらにこの水酸化亜鉛を焼成して酸化亜鉛を得る高純度酸化亜鉛粉末の製造方法(特許文献3)などがある。
本発明者らは、副産物から高純度酸化亜鉛を製造する方法を既に開発した(特許文献4)。
当該方法は、Znメッキ廃液に、廃液中のZnのモル数の1/200〜1/50に該当するモル数のKOHを加え、これを攪拌して熟成処理することにより不純物を吸着させて濾過する段階と、濾過して不純物が除去されたZn含有溶液をKOH溶液に加え、溶液のpHを13以上に維持し、中和反応が起こるように溶液を混合し、1時間以上攪拌処理することにより、水溶液から直接ZnOを得る段階と、得られた酸化物を繰り返して濾過、水洗した後、乾燥させる段階とを含むZnOの製造方法である。
韓国特許第1997−0013538号 特開平4−261590号公報 特開2003−339317号公報 韓国登録特許第401991号公報
ステンレス鋼副産物のリサイクル工程で発生する二次ダストは、一般的な炭素鋼ダストに比べて亜鉛の濃度がはるかに高い(約30%)ため、亜鉛の回収におけるリサイクル経済性は十分である。
しかし、当該二次ダストには、Feの他に、高濃度のNi、Cr、Mn、Mgなどが含有されており、一般的な不純物精製工程では高純度酸化亜鉛を製造することができない。
そこで、本発明は、不純物精製技術を改善することにより、ステンレス鋼副産物のリサイクル工程で発生する二次ダストから高純度酸化亜鉛をより経済的に製造する方法を提供することを目的とする。
以下、本発明について説明する。
本発明の一側面としては、ステンレスダストをリサイクルする工程で発生する二次ダストを酸性水溶液で浸出することにより、亜鉛を選択的に溶解して亜鉛水溶液を製造する段階と、前記亜鉛水溶液と残留物を濾過することにより、前記亜鉛水溶液から第1グループの不純物を分離除去する段階と、前記第1グループの不純物が除去された水溶液に金属亜鉛成分を含有するダストを加え、第2グループの不純物を除去する段階と、前記第2グループの不純物が除去された水溶液にNaOHを加え、pH14以上の条件で亜鉛をアルカリ亜鉛水溶液に溶解して濾過する段階と、前記アルカリ亜鉛水溶液に高純度塩化亜鉛を亜鉛のモル数に対するOHのモル数の比が約2.0〜約3.0となるように加え、高純度酸化亜鉛スラッジを水溶液中で直接製造する段階と、前記高純度酸化亜鉛スラッジを水洗してNaClを除去する段階と、前記高純度酸化亜鉛スラッジを濾過及び乾燥する段階とを含む、二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法に関する。
前記二次ダストを浸出させるための酸性水溶液としては、塩酸水溶液、硫酸水溶液、及び硝酸水溶液のうち1種が挙げられ、塩酸水溶液がより好ましい。
前記第1グループの不純物としては、鉄、クロム、ニッケル、鉛、シリコン、及びフッ素のうちの1種又は2種以上が挙げられる。
前記第2グループの不純物としては、鉛及びカドミウムのうちの1種又は2種が挙げられる。
前記高純度塩化亜鉛としては、塩化亜鉛乾燥重量に対してNi+Cr+Pb+Cd+Mn+Mg+F+Si<0.5重量%となるように、廃亜鉛メッキ溶液を精製して得た塩化亜鉛水溶液を使用してもよく、また、亜鉛副産物を塩酸と反応させて精製した塩化亜鉛水溶液を使用してもよい。
また、本発明は、ステンレスダストをリサイクルする工程で発生する二次ダストを酸性水溶液で浸出することにより、亜鉛を選択的に溶解して亜鉛水溶液を製造する段階と、前記亜鉛水溶液と残留物を濾過することにより、前記亜鉛水溶液から第1グループの不純物を分離除去する段階と、前記第1グループの不純物が除去された水溶液に金属亜鉛成分を含有するダストを加え、第2グループの不純物を除去する段階と、前記第2グループの不純物が除去された水溶液にアルカリ剤を加え、亜鉛及び第3グループの不純物を水酸化物に中和して沈殿させる段階と、前記水溶液を濾過して中和塩と塩化物を得る段階と、前記得られた中和沈殿物にNaOHを加え、pH14以上の条件で亜鉛をアルカリ亜鉛水溶液に溶解して濾過する段階と、前記アルカリ亜鉛水溶液に高純度塩化亜鉛を亜鉛のモル数に対するOHのモル数の比が約2.0〜約3.0となるように加え、高純度酸化亜鉛スラッジを水溶液中で直接製造する段階と、前記高純度酸化亜鉛スラッジを水洗してNaClを除去する段階と、前記高純度酸化亜鉛スラッジを濾過及び乾燥する段階とを含む、二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法に関する。
前記二次ダストを浸出させるための酸性水溶液としては、塩酸水溶液、硫酸水溶液、及び硝酸水溶液のうち1種が挙げられ、塩酸水溶液がより好ましい。
前記第1グループの不純物としては、鉄、クロム、ニッケル、鉛、シリコン、及びフッ素のうちの1種又は2種以上が挙げられる。
前記第2グループの不純物としては、鉛及びカドミウムのうちの1種又は2種が挙げられる。
前記第3グループの不純物としては、マンガン及びマグネシウムのうちの1種又は2種が挙げられる。
前記高純度塩化亜鉛としては、塩化亜鉛乾燥重量に対してNi+Cr+Pb+Cd+Mn+Mg+F+Si<0.5重量%となるように、廃亜鉛メッキ溶液を精製して得た塩化亜鉛水溶液を使用してもよく、また、亜鉛副産物を塩酸と反応させて精製した塩化亜鉛水溶液を使用してもよい。
このように、本発明によれば、ステンレス副産物のリサイクル工程で発生する二次ダストから電子産業やゴム産業などに使用される高純度酸化亜鉛をより経済的に製造することができる。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明は、ステンレス鋼副産物のリサイクル工程で発生する二次ダストに適用できるものであり、本発明に適用できる二次ダストとしては、例えば、T−Fe:1〜10重量%、Si:1〜6重量%、Ca:2〜8重量%、Mn:0.1〜2.0重量%、Zn:20〜45重量%、Mg:1〜5重量%、Ni:0.1〜1重量%、Cr:0.3〜2重量%、Cd:0.1〜1重量%、Pb:1〜8重量%、及びK:3〜10重量%を含む。
下記表1は、本発明に適用されるステンレス副産物のリサイクル工程で発生する二次ダストの一例の組成を2回分析した結果を示す。
Figure 2012513370
上記表1に示すように、ステンレス副産物のリサイクル工程で発生する二次ダスト中の亜鉛の濃度は約30%と非常に高いが、Si、Mn、Cr、Ni、Mg、Pbなどの濃度も非常に高く、マイナスイオンとしてF成分(約5%以内)と塩素成分(約10%以内)が多量に混入している。
ところが、前記二次ダストから不純物を効果的に除去することは難しいため、二次ダストを経済的にリサイクルすることは非常に難しい。
本発明は、不純物精製技術を改善することにより、ステンレス副産物のリサイクル工程で発生する二次ダストから高純度酸化亜鉛をより経済的に製造する方法を提供する。
本発明においては、ステンレス鋼ダストをリサイクルする工程で発生する二次ダストを酸性水溶液で抽出して亜鉛を選択的に溶解することが必要である。
前記抽出のための酸性水溶液としては、塩酸水溶液、硫酸水溶液、及び硝酸水溶液などを使用できるが、塩酸水溶液が特に好ましい。
前記抽出のための酸性水溶液として塩酸水溶液を使用する理由は次の通りである。
前記抽出のための酸性水溶液として塩酸水溶液を使用する場合は、二次ダストがマンガン(Mn)などの第3グループの不純物を含有するものであるため、第3グループの不純物を除去するために行う中和工程で、中和剤として、消石灰を使用することができ、また環境負荷を低減することができる。
各酸性水溶液の浸出反応及び中和反応を化学式で表すと次の通りである。
塩酸水溶液の浸出:ZnO+2HCl=ZnCl
中和:ZnCl+Ca(OH)=Zn(OH)+CaCl
硫酸水溶液の浸出:ZnO+HSO=ZnSO
中和:ZnSO+Ca(OH)=Zn(OH)+CaSO
硝酸水溶液の浸出:ZnO+2HNO=ZnNO
中和:ZnNO+Ca(OH)=Zn(OH)+Ca(NO
各酸性水溶液の浸出反応及び中和反応で生成される塩は、それぞれCaCl、CaSO、Ca(NOである。
前記硫酸水溶液を使用した場合は、固相物質であるCaSOが多量生成されて亜鉛水酸化物からの分離除去が容易でなく、強アルカリ浸出時に、浸出効率を低下させ、廃棄スラッジ量を増加させるため、好ましくない。
前記硝酸水溶液を使用した場合は、生成される硝酸塩は水に可溶であるが、生物学的環境処理を要するため、好ましくない。
よって、塩化カルシウムの形態の水溶性塩を生成する塩酸水溶液が最も効果的である。
次に、酸性水溶液の浸出により亜鉛を選択的に溶解して得られた亜鉛水溶液と残留物を濾過して第1グループの不純物を分離除去。
このとき、亜鉛水溶液から分離された残留物(スラッジ)を酸洗した後に濾過し、濾過により得られた濾液を前記亜鉛水溶液に添加して使用してもよい。
前記第1グループの不純物は、二次ダストに含有されたものであって、酸性水溶液で浸出しない不純物であり、例えば、鉄、クロム、ニッケル、鉛、シリコン、フッ素などが挙げられる。
二次ダストの浸出時、pHは4〜6であることが好ましい。前記二次ダストの浸出は、pH4〜6の酸性水溶液の条件で5〜18%の弱塩酸で行うことがより好ましい。
強酸性水溶液、例えば強塩酸水溶液で浸出した場合、急激なpHの低下が起こってpHが4以下になりやすく、pHの調節に制限があるため、酸性水溶液で5〜18%の塩酸を使用することが好ましい。
浸出時、酸性水溶液のpHが4未満になると、浸出溶液中に亜鉛の他に金属不純物が多量流入し、特にフッ素成分が急激に浸出して溶液中に流入する。
浸出pHが6を超える場合は、酸溶解速度が遅くなって亜鉛の浸出速度が遅くなり、亜鉛の回収率の低下という好ましくない結果をもたらす。
弱酸性水溶液、例えば弱塩酸水溶液などで浸出しても浸出率がよい理由は次の通りである。
一般的な炭素鋼製造工程で発生する一次ダストは、亜鉛のほとんどが亜鉛フェライト(ZnOFe)スピネル相からなり、亜鉛を浸出するためには、強塩酸などの強酸性水溶液を使用しなければならない。
しかしながら、ステンレス二次ダストは、亜鉛のほとんどが酸化亜鉛(ZnO)相からなり、一部のみZnOFeスピネル相からなる。
特に、重金属不純物であるNi、Cr、Pbなどのほとんどが(NiPb)O(CrFe)スピネル相を有する。
前記(NiPb)O(CrFe)などのスピネル相は、酸に対する抵抗性が非常に大きいため、弱酸で低い浸出pHで浸出した場合、溶解して流入する金属イオンが極めて制限される。
しかしながら、ZnOは、アルカリ的性質を有するため、低濃度塩酸などの弱酸性水溶液で低い浸出pHで浸出しても亜鉛の浸出には制限がない。
特に、フッ素成分は、ほとんどがCaFの形態で存在するが、CaFはpH4未満ではほとんど溶解しない性質を有するため、浸出時、フッ素がイオン相に溶解しない。
また、Siも、SiOの形態で存在するので溶解しない。
つまり、低濃度酸を含有する弱酸性水溶液を使用して適切なpH下で浸出した水溶液中の亜鉛はほとんどが金属イオンで存在するが、フッ素と金属不純物成分(Ni、Pb、Cr、Fe、Si)などは固体状態にあるため、固液分離によりフッ素と金属不純物成分(Ni、Pb、Cr、Fe)を相当量除去することができる。
しかしながら、前記亜鉛水溶液にはスピネル化していない一部のPb成分やCd成分などの第2グループの不純物が少量混入するため、これを除去しなければならない。
つまり、前述のように分離濾過された亜鉛水溶液に金属亜鉛成分を含有するダストを加え、第2グループの不純物を除去する。
前記第2グループの不純物は、前記亜鉛水溶液に含有されたものであって、金属亜鉛成分を含有するダストを加えて除去できる不純物であり、例えばPbやCdなどが挙げられる。
前記Pbイオン及びCdイオンは、電気化学的に貴金属イオンであるため、金属亜鉛を含むダスト成分を加えると、次のような反応により前記亜鉛が金属PbとCdに置換析出し、これを濾過分離することにより完全に除去することができる。
(Pb,Cd)Cl+Zn=(Pb,Cd)+ZnCl
鉛及びカドミウムを除去するための金属亜鉛成分を含有するダストは、特に限定されるものではないが、金属亜鉛を精錬する過程で得られる金属亜鉛含量40〜90%のダスト、又は電気亜鉛メッキ工程で発生する亜鉛スライム(亜鉛ボール残渣)を使用することが好ましい。
金属亜鉛含量40%未満のダストとスラッジ(スライム)は、前記置換析出の反応速度が遅いため好ましくなく、金属亜鉛含量90%以上のダストは、比較的高価であるため使用が制限される。
一方、前記二次ダストがMnやMgなどの第3グループの不純物を含む場合は、前記第2グループの不純物が除去された水溶液にアルカリ剤を加え、亜鉛及び第3グループの不純物を水酸化物に中和して沈殿させ、その後前記水溶液を濾過して中和塩と塩化物を得る段階を選択的に追加してもよい。
鉛及びカドミウムを除去した亜鉛水溶液に苛性ソーダを加えてpH13.5以上で攪拌混合させると、酸化亜鉛が生成される。
このように生成された酸化亜鉛は、色が非常に暗く、分析の結果、純度が95%以下にすぎなかった。
その原因を調べた結果、鉛及びカドミウムを除去した亜鉛水溶液はMnやMgなどを含んでいた。
Mnは白色度低下の大きな原因であり、Mgは純度低下の大きな原因であった。よって、Mn及びMgを除去するために別途の精製工程を行う。
すなわち、前述のように鉛及びカドミウムを除去した亜鉛水溶液にアルカリ剤を加え、亜鉛及び金属不純物成分(Mn、Mg)を水酸化物に中和して沈殿させる。
例えば、前記亜鉛水溶液に前記アルカリ剤として消石灰を加えると、次のような中和反応が起こる。
MCl+ZnCl+Ca(OH)=M(OH)+Zn(OH)+CaCl(Mn,Mg,Si)
すなわち、亜鉛イオンだけでなく、マンガンとマグネシウムも全て沈殿する。
次に、前記水溶液中の中和塩(CaCl)と塩化物を濾過分離して除去する。
前記塩化物は、ダストに含まれていたものである。
前記中和塩としては、例えばCaClなどが挙げられ、前記塩化物としては、例えばKClなどが挙げられる。
塩化カルシウムなどの中和塩は、イオン相に存在するため、水洗により完全に除去することができる。
すなわち、カルシウムイオンの他に、ダスト成分から流入したKClなども、この水洗及び濾過工程で全て除去される。
カルシウムイオンを水洗して除去しない場合、後続の強アルカリ浸出の効率が低下する。
これは、次のような反応が起こり、後続の強アルカリ沈殿剤である苛性ソーダの消費量を増加させるからである。
CaCl+2NaOH=Ca(OH)+2NaCl
一方、前記アルカリ剤(中和剤)としては、特に限定されるものではないが、消石灰を使用することが好ましい。これは、塩化カルシウムなどの除去可能な塩を生成するアルカリ剤の中で最も安価であるからである。
特に、前記アルカリ剤として消石灰を使用した場合は、消石灰が溶液中に微量存在する不純物SiをCaO・SiOの形態に凝集する効果があり、Si除去効果も奏することができる。
前記第3グループの不純物は、前記亜鉛水溶液に含有されたものであって、アルカリ剤を加えると水酸化物を形成する不純物であり、例えばMnやMgなどが挙げられる。
次に、第3グループの不純物が除去された水溶液にNaOHを加え、pH14以上、好ましくはpH14〜15の範囲で亜鉛をアルカリ亜鉛水溶液に溶解して濾過する。
ここで、浸出は、例えば30〜95℃の高温で行うことが好ましい。
一方、第3グループの不純物を除去する工程が追加される場合は、CaClなどの中和塩と塩化物が除去された中和沈殿物(亜鉛、マンガン、マグネシウム水酸化物)にNaOHを加え、pH14以上、好ましくはpH14〜15の範囲で浸出させることにより、亜鉛をアルカリ亜鉛水溶液に溶解して濾過する。
中和沈殿物にNaOHを加えて浸出させる場合、亜鉛のみをアルカリ亜鉛水溶液に溶解する。
アルカリ亜鉛水溶液を濾過分離すると、亜鉛含有アルカリ溶液と不純物であるマンガン、マグネシウム水酸化物スラッジを分離することができる。
浸出時、pH14未満の場合は、亜鉛の溶解が不完全であり、亜鉛の浸出回収率が低いため、強アルカリであるpH14以上の条件で浸出させなければならない。
前記浸出時、pH14以上の強アルカリ条件により得られた亜鉛は、次のような形態で存在する。
Zn(OH)+6NaOH=ZnNa(OH)+4NaOH
前記ZnNa(OH)は、イオン状態で存在する亜鉛のアルカリ溶解物である。
浸出速度を高めるためには、昇温しなければならない。
前記浸出は、30〜95℃の高温で行うことが好ましい。
浸出温度が30℃未満の場合は、浸出速度が低く、浸出温度が95℃を超える場合は、強アルカリであるので濾過材質の選択が難しい。
次に、反応式6で得られたアルカリ亜鉛水溶液に、塩化亜鉛(ZnCl)を亜鉛のモル数に対するOHのモル数の比が2.0〜3.0となるように加えると、次のような反応が起こり、酸化亜鉛が水溶液中で直接晶出する。
ZnNa(OH)+4NaOH+2ZnCl=3ZnO+2NaOH+4NaCl(OH:亜鉛のモル比=8/3)
前記亜鉛のモル数に対するOHのモル数の比が2.0以下の場合は、酸化亜鉛が生成されるのではなく、亜鉛水酸化物が生成され、3.0を超える場合は、亜鉛のアルカリ溶解によりZnO生成収率が低下する。
塩化亜鉛の純度は酸化亜鉛の純度に直結するので、塩化亜鉛は工業用高純度(>99%)のものを使用することが好ましい。
特に、前記高純度塩化亜鉛としては、塩化亜鉛乾燥重量に対してNi+Cr+Pb+Cd+Mn+Mg+F+Si<0.5重量%となるように、廃亜鉛メッキ溶液を精製して得た塩化亜鉛水溶液を使用してもよく、また、亜鉛副産物を塩酸と反応させて精製した塩化亜鉛水溶液を使用してもよい。
また、前記高純度塩化亜鉛としては、前記亜鉛副産物として炭素鋼ダストを2次蒸発濃縮した二次ダストを使用し、その二次ダストを酸と反応させて塩化亜鉛乾燥重量に対してNi+Cr+Pb+Cd+Mn+Mg+F+Si<0.5重量%となるように精製した塩化亜鉛水溶液を使用してもよい。
前述のように晶出した高純度酸化亜鉛スラッジを水洗してNaClを除去し、高純度酸化亜鉛スラッジを濾過及び乾燥する。
前記スラッジは、ケーキ状に製造してもよい。
前記スラッジは、1回以上水洗及び濾過した後、乾燥させることが好ましい。
前述のように乾燥した酸化亜鉛スラッジを粉砕して粉末状で使用してもよい。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
表1の組成からなるステンレス副産物のリサイクル工程で発生する二次ダスト100gを濃塩酸(35%)1リットルと苛性ソーダ(50%)1リットルに2時間溶解した後、溶解していないスラッジを濾過して除去し、亜鉛及び不純物の溶出量を分析し、その結果を下記表2に示す。
一方、二次ダスト100gを水に溶解した後、塩酸濃度7.5%の水溶液を製造し、ダスト混合溶液に添加して2時間浸出した。
このとき、pHが1.5〜6.5の範囲となるように、塩酸の添加速度を調節した。
浸出pHによって塩酸の添加量が異なり、最終的に、水の添加量を変化させて浸出溶液が1リットルとなるようにした。
浸出反応後、溶解していないスラッジと浸出溶液を濾過分離した。
浸出溶液中の亜鉛の溶出量と不純物の程度を誘導結合プラズマ(ICP)で分析し、その結果を下記表2に示す。
Figure 2012513370
上記表2において、Tr.はTr.<0.01g/リットルを示す。
上記表2に示すように、アルカリ剤で浸出した場合(比較例2)、高濃度苛性ソーダで浸出が可能であるが、亜鉛の浸出量が高濃度塩酸浸出(比較例1)に比べて83%(25.0/30.1)にすぎず、また、浸出精製が困難なPb及びSiが多量に浸出する(比較例2)。
このように、ダストのアルカリ浸出時に亜鉛の浸出率が低下する理由は、次のようなダスト中の酸化亜鉛の浸出反応(化学式8)であって、反応式6のような水酸化物浸出ではないため、浸出反応速度が遅いからである。
ZnO+6NaOH=Zn0Na(OH)+4NaOH
よって、アルカリ濃度を低下させると、亜鉛の浸出率が極めて低下するため、好ましくない(比較例3)。
一方、塩酸浸出の場合、濃塩酸(35%)を使用して浸出pHが低いと、浸出率がよく、アルカリ高濃度浸出よりSiやPbの含量が減少するという利点はあるが、Fe、Mn、Fの混入が多くなり、目標とするpHの調節が難しいという制限があり、後続段階で不純物Fe、Mn、Fによるスラッジが増加するため、好ましくない(比較例1)。
よって、酸濃度を低下させてpH=4〜6で浸出すると、亜鉛の浸出率も良好であり、不純物含量が急激に減少して後続の不純物除去工程に有利である(発明例1、2)。
酸濃度が低すぎるためpHが高く維持されると、浸出時間が長くなり、目標とする亜鉛の濃度が得られない(比較例4)。
(実施例2)
実施例1の浸出溶液のうち、亜鉛の浸出量と不純物の含量の面で最も良好な条件(発明例1、比較例5)で製造された浸出溶液1リットルに、金属亜鉛の含量が異なる副産物を、添加量(単位:グラム)、種類、亜鉛金属濃度(単位:重量%)を変化させて添加し、浸出溶液中の亜鉛と不純物の溶出量の程度をICPで分析し、その結果を下記表3に示す。
Figure 2012513370
上記表3において、Tr.はTr.<0.01g/リットルを示す。
上記表3に示すように、処理していない試料(比較例5)に比べて、亜鉛金属含量が40%以上のダストとスラッジは、PbとCdの除去効果が明らかであることが分かる。
それに対して、亜鉛含量が40%未満の精錬ダスト(比較例6)は、亜鉛金属の絶対量(6g×0.35=2.1g)が発明例4よりも多いが、PbとCdの除去効果がほとんどないことが分かる。
すなわち、金属亜鉛の表面に酸化物などが多いため、金属含量が一定量以下に低下すると、重金属除去効果がほとんど現れなくなる。
亜鉛金属の絶対添加量は、反応式4に示すように、除去しようとするCdとPbのモル数の和より多くなければならない。
(実施例3)
上記表3に示すように、精製された溶液にNaOHの1モル溶液1リットルを加え、pH13.5以上の条件で攪拌しながら、酸化亜鉛を直接合成した。
しかし、この合成した酸化亜鉛は、色が非常に暗く、分析の結果、純度が95%以下にすぎなかった。
その原因を調べた結果、精製された亜鉛水溶液はMn及びMgを含んでいた。
Mnは白色度低下の大きな原因であり、Mgは純度低下の大きな原因であった。
よって、Mn及びMgを除去する別途の精製工程を導入した。
すなわち、鉛及びカドミウムを分離除去した精製された水溶液にアルカリ剤を加え、亜鉛を含んで金属不純物成分(Mn、Mg)を水酸化物に中和して沈殿させた。
その後、中和塩(CaCl)とダストに含まれるKClなどの塩化物を濾過分離して除去し、前記濾過分離段階で得られた中和沈殿物100g(含水率35%であるので乾燥重量65g)にNaOH水溶液を加え、高アルカリで浸出pH、温度別に高温浸出し、亜鉛をアルカリ亜鉛水溶液に溶解した。
アルカリ浸出条件に応じた浸出溶液の組成をICPで成分分析し、その結果を下記表4に示す。
Figure 2012513370
上記表4において、Tr.はTr.<0.01g/リットルを示す。
上記表4に示すように、浸出剤としてCa(OH)を使用した場合(比較例7)、浸出pHが低いため、亜鉛の溶出がほとんど起こらない。
また、中和剤としてNaOHを使用した場合(比較例8)、Siの除去が非常に遅く、目標とするSi濃度に達することができないため好ましくなく、温度が低い場合(比較例9)と浸出pHが低い場合(比較例10)も、亜鉛の浸出効率が非常に低いことが分かる。
よって、中和剤として消石灰を使用し、アルカリ浸出剤としてNaOHを使用し、浸出pHが14以上となるようにし、浸出温度は30℃以上となるようにすることが好ましい。
浸出温度が90℃を超える場合は、設備材質の制限が発生するので、浸出温度は30℃〜90℃であることが好ましく(発明例6、7)、アルカリ浸出による亜鉛の浸出率(溶解した亜鉛量/反応前の水酸化物中の亜鉛量)はほぼ100%に達し、浸出残渣に亜鉛がほとんど残らない。
(実施例4)
上記表4の強アルカリ亜鉛浸出溶液に高純度塩化亜鉛を亜鉛のモル数に対するOHのモル数の比が2.0〜3.0となるように調節して加えると、白色の亜鉛が生成され、これを乾燥させた後、X線回折(XRD)で分析した結果、酸化亜鉛単一相であり、蛍光X線(XRF)で純度を分析した結果、99.5%以上の高純度酸化亜鉛であった。
反応式7において、亜鉛のモル数に対するOHのモル数の比が2.0以下の場合は、酸化亜鉛が生成されるのではなく、亜鉛水酸化物が生成される。
亜鉛のモル数に対するOHのモル数の比が3.0以上の場合は、亜鉛のアルカリ溶解により水洗過程で亜鉛イオンの損失が起こり、ZnO生成収率が低下する。
一方、酸化亜鉛の合成のための高純度塩化亜鉛は、廃亜鉛メッキ溶液を精製して得た塩化亜鉛水溶液(特許文献4)、すなわち電気亜鉛メッキ廃液に廃液中のZnのモル数の1/200〜1/50に該当するモル数のKOHを加えて精製した高純度塩化亜鉛水溶液で製造することもできる。また、亜鉛副産物を、例えば高濃度酸化亜鉛ダストの1つとして、炭素鋼ダスト、すなわちRHF(回転炉床炉)ダストを蒸発濃縮して得られる高亜鉛濃度(>Zn40%)のダストを、塩酸と反応させて塩化亜鉛乾燥重量に対してNi+Cr+Pb+Cd+Mn+Mg+F+Si<0.5重量%となるように精製した塩化亜鉛を高純度酸化亜鉛として使用することできる。これは、副産物の使用によりコストを低減することができるため、工業用高純度亜鉛を使用するより好ましい。
特に、RHFにより炭素鋼ダストをリサイクルする際に発生する二次ダストは、Mn、Mgの含量が極めて少ないため、酸溶解後、リサイクル工程に混入する第1グループの不純物及び第2グループの不純物の精製のみを経ても、高純度の塩化亜鉛が得られる。
本発明を実施例を用いて説明したが、特許請求の範囲で定義される本発明の範囲内で、本発明の修正及び変更をすることは当業者にとって明らかである。

Claims (18)

  1. ステンレスダストをリサイクルする工程で発生する二次ダストを酸性水溶液で浸出することにより、亜鉛を選択的に溶解して亜鉛水溶液を製造する段階と、
    前記亜鉛水溶液と残留物を濾過することにより、前記亜鉛水溶液から第1グループの不純物を分離除去する段階と、
    前記第1グループの不純物が除去された水溶液に金属亜鉛成分を含有するダストを加え、第2グループの不純物を除去する段階と、
    前記第2グループの不純物が除去された水溶液にNaOHを加え、pH14〜15の条件で亜鉛をアルカリ亜鉛水溶液に溶解して濾過する段階と、
    前記アルカリ亜鉛水溶液に高純度塩化亜鉛を亜鉛のモル数に対するOHのモル数の比が2.0〜3.0となるように加え、高純度酸化亜鉛スラッジを水溶液中で直接製造する段階と、
    前記高純度酸化亜鉛スラッジを水洗してNaClを除去する段階と、
    前記高純度酸化亜鉛スラッジを濾過及び乾燥する段階とを含む、
    二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  2. 前記アルカリ亜鉛水溶液に高純度塩化亜鉛を加え、高純度酸化亜鉛スラッジを水溶液中で直接製造する段階の前に、
    前記第2グループの不純物が除去された水溶液にアルカリ剤を加え、亜鉛及び第3グループの不純物を水酸化物に中和して沈殿させる段階と、
    前記水溶液を濾過して中和塩と塩化物を得る段階と、
    前記得られた中和沈殿物にNaOHを加え、pH14〜15の条件で亜鉛をアルカリ亜鉛水溶液に溶解して濾過する段階とをさらに含む、
    請求項1に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  3. 前記二次ダストを浸出させるための酸性水溶液が、塩酸水溶液、硫酸水溶液、及び硝酸水溶液のうちの1種である、請求項1に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  4. 前記二次ダストを浸出させるための酸性水溶液が、塩酸水溶液、硫酸水溶液、及び硝酸水溶液のうちの1種である、請求項2に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  5. 前記二次ダストを浸出させるための酸性水溶液が塩酸水溶液であり、前記塩酸水溶液が約5〜18%の塩酸を含み、浸出pHが約4〜6である、請求項3に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  6. 前記二次ダストを浸出させるための酸性水溶液が塩酸水溶液であり、前記塩酸水溶液が約5〜18%の塩酸を含み、浸出pHが約4〜6である、請求項4に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  7. 前記第1グループの不純物が、鉄、クロム、ニッケル、鉛、シリコン、及びフッ素のうちの1種又は2種以上であり、前記第2グループの不純物が、鉛及びカドミウムのうちの1種又は2種である、請求項1に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  8. 前記第1グループの不純物が、鉄、クロム、ニッケル、鉛、シリコン、及びフッ素のうちの1種又は2種以上であり、前記第2グループの不純物が、鉛及びカドミウムのうちの1種又は2種であり、前記第3グループの不純物が、マンガン及びマグネシウムのうちの1種又は2種である、請求項2に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  9. 前記二次ダストを酸性水溶液で浸出して亜鉛を選択的に溶解した亜鉛水溶液から分離された残留物(スラッジ)を酸洗した後に濾過し、濾過により得られた濾液を前記亜鉛水溶液に添加して使用する、請求項1に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  10. 前記二次ダストを酸性水溶液で浸出して亜鉛を選択的に溶解した亜鉛水溶液から分離された残留物(スラッジ)を酸洗した後に濾過し、濾過により得られた濾液を前記亜鉛水溶液に添加して使用する、請求項2に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  11. 前記鉛及びカドミウムのうちの1種又は2種を除去するための亜鉛含有ダスト又は亜鉛含有スラッジの金属亜鉛の含量が約40〜約90%である、請求項7に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  12. 前記鉛及びカドミウムのうちの1種又は2種を除去するための亜鉛含有ダスト又は亜鉛含有スラッジの金属亜鉛の含量が約40〜約90%である、請求項8に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  13. 前記亜鉛含有ダストが金属亜鉛を精錬する過程で得られるものであり、前記亜鉛含有スラッジが電気亜鉛メッキ工程の亜鉛ボール残渣から得られるものである、請求項11に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  14. 前記亜鉛含有ダストが金属亜鉛を精錬する過程で得られるものであり、前記亜鉛含有スラッジが電気亜鉛メッキ工程の亜鉛ボール残渣から得られるものである、請求項12に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  15. 前記亜鉛及び第3グループの不純物を水酸化物に中和して沈殿させるためのアルカリ剤が消石灰である、請求項2に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  16. 前記中和塩がCaClであり、前記塩化物がKClである、請求項2に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  17. 前記高純度塩化亜鉛が、塩化亜鉛乾燥重量に対してNi+Cr+Pb+Cd+Mn+Mg+F+Si<0.5重量%となるように、廃亜鉛メッキ溶液を精製して得た塩化亜鉛水溶液、及び亜鉛副産物を塩酸と反応させて精製した塩化亜鉛水溶液のうちの1種である、請求項1から16のいずれか1項に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
  18. 前記高純度塩化亜鉛が、前記亜鉛副産物として炭素鋼ダストを2次蒸発濃縮した二次ダストを使用し、前記二次ダストを塩酸と反応させて塩化亜鉛乾燥重量に対してNi+Cr+Pb+Cd+Mn+Mg+F+Si<0.5重量%となるように精製した塩化亜鉛水溶液である、請求項17に記載の二次ダストを用いた高純度酸化亜鉛の製造方法。
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