JP2012507374A - 調整式ロッド組立体 - Google Patents

Abstract

【解決手段】 脊柱矯正手術のための調整式ロッドが提供され、第１の細長い部材と第２の細長い部材とを具備し、それぞれ、１又は複数の骨結合要素に結合可能なロッド部分と、互いに摺動式に可動な拡張部分とを有している。それぞれの拡張部分における複数の孔は、調整ロッドの長さを選択するように互いに整列可能であり、係止要素は、一対の整列された孔を通して挿入され、第１及び第２の細長い部材を結合し、拡張可能なロッドの長さを固定する。
【選択図】 図１

Description

〔関連出願〕
本願は、２００８年１１月３日に出願された、発明の名称を"Adjustable Rod For Spinal Correction"とする、米国仮特許出願第６１／１１０，７１１号を基礎とする優先権を主張し、同出願を参照によってここで完全に引用する。

手術中における調整並びに術後の調整を許容し、成長する脊柱に又は変形が矯正されるときの脊柱に適応すべく、サイズが調整式で、脊柱変形矯正に使用するための、細長い脊柱固定ロッドを提供することが望ましい。

外科手術の侵襲性を低下させると共に、術後感染の発生を低下させるために、調整式ロッドの経皮的な挿入を促進することがさらに望ましい。従って、経皮的に移植されるために構成された、調整式ロッド組立体が望ましい。

本発明は、一般的に整形外科に関する。より詳しくは、本発明の好ましい実施形態は、変形矯正のための調整式の細長い組立体に関する。調整式の細長い組立体は、調整式ロッド組立体とも称され、好ましくは、人間の脊柱を矯正し又は真っ直ぐにするために使用される。

調整式ロッド組立体は、好ましくは、少なくとも１つの骨結合要素と、第１の細長い部材と、第２の細長い部材と、係止要素とを具備している。骨結合要素は、好ましくは、患者の肋骨、骨盤、又は脊柱に取り付けるもので、患者の椎骨が含まれる。第１の細長い部材は、好ましくは、骨結合要素の１つに結合すべく構成された第１のロッド部分と、第１の拡張部分とを具備し、第１の拡張部分はさらに、複数のボア孔、好ましくは、めくらボア孔を外面に具備している。第２の細長い部材は、好ましくは、骨結合要素の１つに結合すべく構成された第２のロッド部分と、第１の拡張部分に対して摺動式に可動な第２の拡張部分と、を具備している。第２の拡張部分は、好ましくはさらに、外面に設けられた複数の貫通孔を具備している。係止要素は、好ましくは、ボア孔及び貫通孔のそれぞれの少なくとも１つに挿入可能に構成されたピンを具備し、それにより、第１及び第２の細長い部材を一緒に結合し、調整式ロッド組立体の長さを固定する。骨結合要素は、好ましくは、第１のロッド部分及び第２のロッド部分のうち少なくとも１つを中心として、回転式に調整可能になっている。第１の細長い部材は、直線状であるか、又は、前彎又は後彎の曲線状である。同様に、第２の細長い部材は、直線状であるか、前彎又は後彎の曲線状である。変形例としては、第１及び第２の細長い部材の一部分は、直線状であり、他の部分は曲線状である。

第１及び第２の細長い部材、又はそれらの一部分は、好ましくは、屈曲してそれらの外面が前彎の曲率を形成するように、曲率半径の方向を形成している。細長い部材又はそれらの一部分はまた、比較的真っ直ぐであるか、又は後彎の曲線を形成している。第１の拡張部分及び第２の拡張部分は、好ましくは、それぞれ屈曲し、それぞれ好ましくは、同一の曲率半径を有している。第１及び第２の細長い部材及び／又は第１及び第２の拡張部分の曲率半径は、好ましくは、約２００mmから約５２０mmの間である。骨結合要素は、多数の形態及び構造を呈することができ、それらには、例えば、フック、例えば、脊柱フック、ラミナーフック、茎状フック、横断プロセスフック、脊柱プロセスフック、骨盤フック、及びＳ字形フック部材や、クランプ組立体、ねじ、例えば、茎ねじ、及び骨盤ねじが含まれる。クランプ組立体は、多数の形態及び構造を呈することができ、例えば、肋骨フック、及び肋骨フックキャップ、“Ｃ”字形クランプ、又はその他のクランプの構造が含まれる。

調整式ロッド組立体は、サイズ及び形状の異なる複数の第１の細長い部材と、サイズ及び形状の異なる複数の第２の細長い部材とからなるシステムを形成する。調整式ロッド組立体システムはさらに、複数の骨結合要素を備え、患者の肋骨に取り付けるための少なくとも１つのクランプ、患者の椎骨、好ましくは、椎骨のラミナーに取り付けるための少なくとも１つのフック、及び／又は、患者の骨盤領域に取り付けるための少なくとも１つのフックを具備する。

人間の脊柱を矯正又は真っ直ぐにするために、調整式ロッド組立体を移植する方法もまた開示される。方法は、患者の第１の位置へ、第１の開口部を通して、第１の骨結合要素を挿入する段階と、第１の骨結合要素を、第１の位置にて、骨に結合する段階と、患者の第２の位置へ、第２の開口部を通して、第２の骨結合要素を挿入する段階と、第２の骨結合要素を、第２の位置にて、骨に結合する段階と、第１の開口部に通して第１の細長い部材を挿入する段階と、第１の細長い部材を、第１の骨結合要素に結合する段階と、第２の開口部に通して第２の細長い部材を挿入する段階と、第２の細長い部材を、第２の骨結合要素に結合する段階と、細長い部材を一緒に結合する段階と、を具備している。

方法はさらに、第３の位置に第３の開口部を形成する段階と、第３の開口部を通してカプラ又は係止要素を挿入して細長い部材と一緒に結合する段階とを備えている。第１の細長い部材は第１のロッド部分を有し、方法はさらに、第１のロッド部分に第１の骨結合要素を結合する段階と、第１のロッド部分に対して第１の骨結合要素の角度を調整する段階と、を備えている。方法はさらに、第１のロッド部分に対して第１の骨結合要素の角度向きを固定する段階を備えている。

調整式ロッド組立体について、その他の構成、構造、特徴、実施形態、観点、手段、方法、及び構築は、詳細な説明を検討した当業者にとって明らかであり、本発明は、要約及び／又は図示して説明された好ましい実施形態に限定されるべきではない。

上述した要旨並びに以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明は、添付図面と関連させて読むことでより良く理解されよう。本発明の調整式ロッド組立体を例示する目的のために、好ましい実施形態の図面が示されている。しかしながら、本発明は、図示された正確な構成、構造、特徴、実施形態、観点、方法、及び手段に限定されることがなく、図示された構成、構造、特徴、実施形態、観点、方法、及び手段は、単独で、又は他の構成、構造、特徴、実施形態、観点、方法、及び手段と組み合わせて使用できることを理解されたい。

本発明の第１の好ましい実施形態に従った調整式ロッド組立体を分解斜視図にて示している。 本発明の第２の好ましい実施形態に従った調整式ロッド組立体を分解斜視図にて示している。 患者の肋骨篭と骨盤とに結合された、図２の調整式ロッド組立体の上面図である。 本発明の第３の好ましい実施形態に従った調整式ロッド組立体を示した分解側面図である。 図４の調整式ロッド組立体を示した斜視図である。 第１の実施形態による調整式ロッド組立体における結合組立体を示した分解斜視図である。 図６の組み立てられた結合組立体を示した底面図である。 図７の線８−８に沿って、組み立てられた結合組立体を示した、横断面図である。 図６の調整式ロッド組立体における結合組立体を示した斜視図である。 調整式ロッド組立体において使用される係止要素を示した側立面図である。 図１の調整式ロッド組立体におけるラミナーフックを示した斜視図である。 図１乃至図５の骨クランプ組立体における肋骨フックを示した側部斜視図である。 図１２の線１２Ａ−１２Ａに沿った、肋骨フックの横断面図を示している。 図１２の肋骨フックを示した後部斜視図である。 図１乃至図４の骨クランプ組立体における肋骨フックキャップを示した斜視図である。 図２の調整式ロッド組立体における平行なコネクタを示した斜視図である。 本発明の第４の好ましい実施形態に従った調整式ロッド組立体の一部分を示した斜視図である。 図１４の調整式ロッド組立体における横断コネクタを示した側部斜視図である。 図１５の調整式ロッド組立体における横断肋骨フックを示した側部斜視図である。 図１７の線１７Ａ−１７Ａに沿って、横断肋骨フックを示した横断面図である。 図１２の横断肋骨フックを示した後部斜視図である。

ある種の用語は、以下の説明において、便利さのためだけに使用されて、制限的ではない。用語“右側”、“左側”、“下側”、“上側”、“上部”、及び“底部”は、図面において参照がされている方向を指示する。用語“内側”、“内方”、又は“遠位側”、及び“外側”、“外方”、又は“近位側”は、調整式ロッド組立体及びそれに関連する部品、又は患者の幾何学的中心に向かう及び遠のく方向をそれぞれ参照する。用語“前方”、“後方”、“上位”、“下位”、“外側”、及び“内側”、及びこれらの関連語及び／又はフレーズは、限定を意味せず、参照がなされている人体に対して好ましい配置又は向きを指示する。用語には、上に列挙した単語、その派生語、及び類義語が含まれる。

図１乃至図５及び図１５を参照すると、調整式ロッド組立体１０は、１又は複数の調整組立体１５と、１又は複数の骨結合要素５０とを具備して提供される。米国特許第５，０９２，８８９号及び米国特許第５，２６１，９０８号は、本願に開示されているものと類似した、調整式ロッド組立体を説明し、図示し、開示しており、これらは、同様な症状を矯正及び緩和するために使用され、米国特許第５，０９２，８８９号及び米国特許第５，２６１，９０８号の内容は、参照によってここで完全に引用される。

図１乃至図９及び図１５に示した調整組立体１５は、第１の細長い部材ないし遠位側延長部２０と、第２の細長い部材ないし近位側延長部３０と、係止要素４０とを具備している。第１及び第２の細長い部材２０及び３０と、係止要素４０とは、多数の生物学的適合性の材料から形成でき、例えば、チタン、ステンレス鋼、チタン合金、コバルトクロム、複合材、セラミック、ＰＥＥＫ、又はその他のポリマーから形成される。これらの材料は限定的ではなく、細長い部材２０，３０と、係止要素４０とは、ほとんどあらゆる生物学的適合性の材料であって、調整組立体１５の普通の動作状態（例えば、環境的及び物理的な特性要件）に耐え、所望の形状を呈し得るものから構築できる。

図６乃至図９を参照すると、調整組立体１５の第１の細長い部材２０は、雄型拡張部分２４と第１のロッド部分２２とを具備し、１又は複数の第１の骨結合要素５０と結合されるように構成されている。雄型拡張部分２４は、好ましくは、外面２５と、内面２６と、一対の側面２７，２８とを具備し、これらが組み合わせられて、雄型拡張部分２４を断面図にて見たとき、Ｔ字形バーの形状を形成する。図６に最良に示されるように、雄型拡張部分２４の外面２５を通って、複数のめくら穴２１が配置されている。好ましくは、めくら穴２１は、外面２５から内面２６へ、雄型拡張部分２４の全厚にわたって延在しない。

第２の細長い部材３０は、雌型拡張部分３４と、第２のロッド部分３２とを具備し、１又は複数の第２の骨結合要素５０に結合されるように構成されている。雌型拡張部分３４は、雄型拡張部分２４に対して摺動式に並進するように構成されている。雌型拡張部分３４は、好ましくは、外面３５と、一対の側面３７，３８と、開口部３９を備えた内面３６とを具備し、好ましくは、雌型拡張部分３４を断面図にて見たとき、“Ｃ”字形であるスリーブ状部材を形成する。スリーブ状の拡張部分３４は、雄型拡張部分２４を受け入れるための通路を有している。雌型拡張部分３４の外面３５を通して、複数の相補的な貫通孔３１が配置されている。

雄型延長部分２４と雌型延長部分３４との表面は、Ｔ字形バーの形状とＣ字形の形状の通路とを形成するものとして説明したけれども、他の形状及び幾何学も利用でき、雄型延長部分２４は、例えば、Ｉ字形の梁の形状にされ、また、雌型延長部分３４は、例えば、Ｉ字形又はＴ字形の通路にされる。第１の細長い部材２０は、好ましくは、細長い部材２０，３０が互いに対して回転するのを限定ないし阻止しつつ、第２の細長い部材３０に対して、好ましくは、並進又は摺動する。２つの部材２０と３０との間の形状及び相互作用によって、好ましくは、２つの部材の間の相対的回転が防止され又は抵抗を受ける。好ましくは、雄型拡張部分２４は、雌型拡張部分３４の内部を摺動し及び入子にされるけれども、細長い部材は、横並びにて摺動し及び入子にされることも想定できる。第１の細長い部材２０と第２の細長い部材３０との間の摺動作用によって、外科医は、手順の前に又は最中に、調整式ロッド組立体１０の長さを調整することができる。

図１０を参照すると、係止要素ないしカプラ４０は、好ましくは、実質的に平坦な外面４２と、一対の側面４７，４８とを具備し、側面４７，４８と同一方向に内面４３から延びたプロング４１を有するようなＣ字形に形成されている。プロング４１は、貫通孔３１とめくら穴２１とを通して挿入可能に構成され、第１及び第２の細長い部材２０と３０との間の相対的な動きを防止している。係止要素４０の底部内面４４は、小さい突起部４５を有して肩部４６を形成し、雌型延長部２４の側面３７，３８に形成された棚部３３に係合及びスナップ嵌着する。係止要素４０は、好ましくは、弾性的に偏向可能になっており、側壁３７，３８が偏向及び拡張して、突起部４５は棚部３３を越えて下方へ延びる。このように、係止要素４０は、突起部４５が棚部３３に係合及び結合すると、細長い部材３０にスナップ嵌合して取り付けられる。細長い部材２０と３０との間の摺動作用によって、外科医は、調整式ロッド組立体１０の長さを調整でき、一方、係止要素４０によって、外科医は、調整式ロッド組立体の長さをその所望の長さに固定することができる。

図１の調整式ロッド組立体１０における細長い部材２０，３０は、実質的に直線状である一方、図２乃至図５及び図１５の調整式ロッド組立体１０における細長い部材２０，３０は若干屈曲しており、骨に取り付けられたとき、後彎した曲線を有する。これに関して、図２乃至図５及び図１５の実施形態における屈曲した細長い部材の端部は、細長い部材２０，３０の内面２６，３６へ向けて内方に曲げられる。調整式ロッド組立体が、図３に示すように、患者の後部側に取り付けられるとき、細長い部材の曲率半径は、後彎の曲線を形成する細長い部材の内面２６，３６に向いている。図６乃至図９の調整組立体において、細長い部材の曲率半径は、調整式ロッド組立体１０が患者に取り付けられたとき、前彎の曲線を形成する細長い部材の外面２５，３５に向けられる。図６乃至図９における屈曲した細長い部材２０，３０の端部は、外面に向けて曲げられ、すなわち、図６乃至図７の実施形態においては、前彎の曲線を形成するために、細長い部材２０，３０のボア２１及び孔３１を含む表面２５，３５に向けられる。

細長い部材２０，３０の全体は、真っ直ぐであるか、曲がっているかであり、又は細長い部材２０，３０の一部分は、屈曲しているか及び／又は真っ直ぐである。例えば、ロッド部分２２，３２は、真っ直ぐで、一方、延長部分２４，３４は、屈曲しており（前彎又は後彎の曲線又は組合せ）、又は逆も同様であり、延長部分２４，３４は、真っ直ぐで、一方、ロッド部分２２，３２は、屈曲しているのでも良い。細長い部材におけるその他の領域、又はロッド部分及び／又は延長部分における部分的部分は、曲線と直線との組合せでも良い。

調整式ロッド組立体１０は、好ましくは、１又は複数の骨結合要素を有する。骨結合要素は、多くの形態及び構造を呈し、それらには、例えば、フック、例えば、脊柱フック、ラミナーフック、茎状フック、横断プロセスフック、脊柱プロセスフック、脊柱フック、骨盤フック、及びＳ字形フック部材や、クランプ組立体、ねじ、例えば、茎ねじ、及び骨盤ねじが含まれる。クランプ組立体は、多数の形態及び構造を呈することができ、例えば、肋骨フック、及び肋骨フックキャップ、“Ｃ”字形クランプ、又はその他のクランプの構造が含まれる。図１乃至図５の調整式ロッド組立体は、２つの骨結合要素５０を有し、片方は第１の細長い部材２０のロッド部分２２に取り付けられ、他方は第２の細長い部材３０のロッド部分３２に結合される。図１５の調整式ロッド組立体は、３つの骨結合要素５０を有し、１つは（図示せず）ロッド部分２２に結合され、１つはロッド部分３２の近位端に結合され、１つは横断バー９０に結合される。

骨結合要素５０は、好ましくは、細長い部材２０，３０に対して角度が調整可能であり、そのためには、細長い要素に対してそれを中心として、結合要素５０を回転させる。細長い要素の角度的な調整能力は、骨結合要素５０における開口部、好ましくはＵ字形の開口部と相互作用する、細長い部材のロッド部分２２，３２の好ましい円筒形の形状によって、許容され及び促進される。好ましいロッド部分の形状は、円筒形であると図示して説明したけれども、他の形状及び構造であって、調整式組立体１５に対して骨結合要素５０に好ましい角度調整能力を提供するものも想定されることを認識されたい。骨結合要素５０がそれぞれの細長い部材に対して所望の向きにされた後、結合要素５０の位置は、係止機構を介して細長い要素に対して固定され又は締め付けられる。

図１の実施形態における骨結合要素５０は、調整式ロッド組立体１０の各端部にて相違している。第１の細長い部材２０のロッド部分２２に結合された骨結合要素５０は、図１１に示すように、ラミナーフック７０の形態になっている。ラミナーフック７０は、単一の一枚岩的な部品として形成されるか、又は多部品のフックであって、図１の実施形態における細長い部材２０などの細長い部材の長さに沿って、フック７０の位置を固定するための係止ねじ５６を備えている。ラミナーフック７０は、クランプ部分７１とフック部分７２とを具備している。フック部分７２は、椎骨のラミナー部分に係合するように、好ましくは、構成され、サイズにされ、向けられるけれども、椎骨の他の部分、脊柱、肋骨、骨盤、又はその他の骨に取り付けられるように構成され、サイズにされ、向けられても良い。

クランプ部分７１は、好ましくは、Ｃ字形クランプとして形成され、貫通孔７３と、２つの脚部部分７４，７４’とを有している。それぞれの脚部部分７４，７４’は、係止ねじ５６を受け入れるために、ねじ孔５５，５５’を延通させて有している。ねじ孔５５’は、好ましくは、雌ねじ（図示せず）を有し、好ましくは、例えば、脚部７４’だけの１本の脚部が、係止ねじ５６のねじと螺合して、ねじ５６が締め付けられ、脚部７４，７４’の間の隙間８０が小さくなり、貫通ボア７３のサイズが減少して、ラミナーフック７０の位置を細長い部材２０上にて固定するために、ロッド部分２２に加わるクランプ力を提供する。細長い部材の長さに沿った、そして好ましくは、ロッド部分２２の長さに沿った、ラミナーフック７０の位置は、外科医によって調整可能である。加えて、ラミナーフック７０は、好ましくは、細長い部材２０の長手軸線Ｌを中心として回転でき、細長い部材２０及び調整式ロッド組立体１０に対するラミナーフック７０の角度向きを調整する。ねじ孔５５，５５’は、好ましくは、貫通ボア７３に対して垂直に向けられるけれども、他の角度的な関係でも良い。

図１の調整式ロッド組立体の実施形態において、第２の細長い要素３０に結合された骨結合要素５０は、患者の肋骨に取り付けるために適合した、クランプ組立体５１の形態になっている。クランプ組立体５１は、肋骨に取り付けられるものとして図示されて説明されるけれども、クランプ組立体は、他の位置、部分、及び骨に取り付けられることを認識されたい。クランプ組立体５１は、２以上の部品を備え、単一部品のものと同じ位、小さい。

図１乃至図５におけるクランプ組立体５１は、肋骨フック６０と、肋骨フックキャップ６５と、肋骨フック６０を肋骨フックキャップ６５に結合するための係止要素４０とを具備している。肋骨フック６０は、図１２乃至図１２Ｂに示すように、フック部分６１と、結合部分ないし本体６２とを具備している。フック部分６１は、好ましくは、患者の肋骨のまわりに少なくとも部分的に取り付けられるように、構成され、サイズにされ、向けられる。結合部分６２は、細長い部材２０，３０のロッド部分２２，３２を受け入れるために開口部６３を具備している。ロッド部分は、開口部６３に挿入され、好ましくは、肋骨フック６０の角度向きは、細長い部材２０，３０に対して調整できる。すなわち、開口部６３の形状によって、好ましい円筒形の形状のロッド部分２２，３２が、開口部の中で長手軸線Ｌを中心として回転することを許容する。図１２乃至図１２Ｂの実施形態における開口部６３は、図示の通り、好ましくは、Ｕ字形であるけれども、他の形状でも良い。開口部６３は、図１２Ｂに示すように、背部及び底部にて開かれ、又は本体６２の背部の開口部６３は、実質的に円筒形の形状にされる。ロッド部分２２，３２は、後述するように、クランプ組立体５１に対して係止及び固定される。

肋骨フック６０の結合部分６２はさらに、開口部６３に対して概略横断して好ましくは直交するような開口部６４を具備している。開口部６４は、好ましくは、開口部６３と交差して、係止要素５９が開口部６４の内部にて相互作用して固定され、細長い部材２０，３０は肋骨フック６０に対して係止される。ナット１７は、好ましくは、雌ねじを有し、係止要素５９に形成されたねじと相互作用し、係止要素５９を本体６２に対して動かして、細長い部材のロッド部分の位置を係止及び固定する。係止要素５９は、細長い部材のロッド部分を通り抜けさせるようなサイズである開口部１６を具備している。細長い部材のロッド部分を本体６２の開口部６３に挿入するには、係止要素の開口部１６を開口部６３に重ね及び／又は整列させて、ロッドを開口部１６に通り抜けさせる。細長い部材に対して肋骨フック６０の角度向き及び位置を係止するためには、外科医は、ナット１７を回して、係止要素５９を動かし、係止要素５９の開口部１６が本体６２の内部へ変位して、肋骨フック６０の位置を固定するために、本体６２にロッド部分を締め付ける。外科医は、細長い部材上にて肋骨フックを回転させることで、細長い部材上にて肋骨フック６０の角度向きを調整でき、その後、ナット１７を操作して、細長い部材に対する肋骨フック６０の角度向きを固定する。

変形例としては、止めねじ（図示せず）を肋骨フック６０に対してロッド部分の位置を係止及び固定するために、開口部６４の内部に取り付ける。止めねじは、まわされることで移動して、止めねじの端部が開口部６３のロッド部分に対して当接してこれをクランプする。止めねじと開口部６４とは、好ましくは、相互作用するねじを有し、止めねじを肋骨フック６０に結合し、開口部６４におけるその動きを制御する。

結合部分ないし本体６２はさらに、延長部分５４を有してなるキャップ受入れ部分５８と、延長部分５４を通る孔５７と、延長部分５４の下方でフック部分６１の上方にあるスロット５３とを具備している。係止要素４０は、後述するように、キャップ受入れ部分５８及び棚部５２と相互作用して、肋骨フックキャップ６５を肋骨フック６０に結合する。

肋骨フックキャップ６５は、図１３に示すように、フック部分６６と結合部分６７とを有する。結合部分６７は、結合部分６２のスロット５３に受け入れられる延長部分６８を有している。１又は複数の整列されて間隔を隔てた孔６９が、結合部分６７に設けられる。延長部分６８はスロット５３の中に挿入され、１つの孔６９は孔５７に整列され、係止要素４０は、延長部分５４及び延長部分６８にかぶさって、プロング４１が整列された孔６９及び５７を延通する。係止クリップ４０の側壁４７，４８は、拡張して偏向し、突起部４５は、結合部分６２に形成された棚部５２にスナップ嵌合する。係止要素４０は、それにより、好ましくは、肋骨フックキャップ６５を肋骨フック６０に固定する。肋骨フック６０のフック部分６１と、肋骨フックキャップのフック部分６６とは、好ましくは、患者の肋骨まで延びてこれを捕捉し、調整式ロッド組立体１０の骨取付アンカーとして作用する。複数の孔６９があるために、肋骨フック６０と肋骨フックキャップ６５によって形成される空間のサイズは、異なるサイズの肋骨に合致するように調整できる。代わりに及び加えて、異なるサイズの肋骨フックキャップ６５が提供され、及び／又は、異なるサイズの肋骨フック６０が提供されて、異なるサイズの肋骨に取り付けられるために、異なるサイズの骨結合要素５０が提供される。

図２は、調整式ロッド組立体１０の変形例による第２の好ましい実施形態を示している。組立体の片端に取り付けられた骨結合要素５０は、図１において説明した、クランプ組立体５１と同一のものである。調整式ロッド組立体１０の他端に取り付けられた骨結合要素５０は、Ｓ字形フックコネクタ７５を備えている。Ｓ字形フックコネクタ７５は、フック部分７６と、結合部分７７とを有している。フック部分７６は、“Ｓ”字形の形状に似て形成され、好ましくは、骨盤フックとして構成及び配置され、好ましくは、図３に示すように、腸骨稜の領域における骨盤の上部にかぶさって滑るように構成及び配置される。フック部分７６の端部７９は、結合部分７７に結合されたフック部分７６の中間部分又は端部とは、同一面にはない。このように、端部７９は、腸骨稜の前方側に沿って延び、一方、フック部分７６の弓形ないし屈曲部分は、腸骨稜を越えて上に延びている。フック部分７６の残りは、腸骨稜の後方側に沿って延び、肋骨篭に向けて延びている。結合部分７７は、好ましくは、一般的に、直線状のロッド部分７８であってフック部分７６から延びている。ロッド部分７８は、一般的に直線状であるとして示しているけれども、屈曲したり、及び／又は、直線状と曲線状との部分の組合せでも良い。Ｓ字形コネクタ７５は、異なるサイズ及び長さでも良い。フック部分７６は、異なるサイズであり、様々な骨盤に合致し、ロッド部分７８は多数の異なる長さであり、様々な異なる患者に使用するために、異なるサイズの調整式ロッド組立体１０に適合する。

Ｓ字形フックコネクタ７５は、平行ロッドコネクタ８５によって、細長い部材３０のロッド部分３２に結合される。平行ロッドコネクタ８５は、本体８６を有し、２本の平行な通路８７，８８を本体８６を延通させて備え、１又は複数の開口部８９は、それぞれの通路８７，８８と交差している。図２の実施形態においては、２つの開口部８９が通路８７に交差し、２つの開口部８９が通路８８に交差する。開口部８９は、好ましくは、ねじ付きで、係止ねじ８４を受け入れる。２本の通路８７，８８は、同一のサイズ及び／又は直径であるか、又は異なるサイズである。Ｓ字形フックコネクタ７５のロッド部分７８は、片方の通路、例えば、通路８８に挿入されて通され、一方、細長い部材２０，３０のロッド部分２２，３２は、他方の通路、例えば、通路８７に挿入されて通される。係止ねじ８４は、平行コネクタ８５に対してＳ字形フックコネクタ７５の位置と角度向きとを固定するために、及び細長い部材に対して平行コネクタ８５の位置と向きとを固定するために、締め付けられる。

図２及び図３に示した調整式ロッド組立体１０の実施形態は、平行コネクタ８５を使用していたけれども、１本の通路、例えば、通路８７を有する直列コネクタ（図示せず）を使用しても良い。直列コネクタは、１以上の、好ましくは、２以上の開口部を有し、係止ねじ８４を受け入れるための通路と交差している。Ｓ字形フックコネクタ７５のロッド部分７８は、直列コネクタの通路８７の第１の端部に挿入され、係止ねじ８４を締め付けることで固定され、一方、細長い部材のロッド部分は、通路８７の第２の端部に挿入され、係止ねじ８４を締め付けることで固定され、Ｓ字形フックコネクタ７５を調整式ロッド組立体１０に取り付ける。

図４及び図５には、調整式ロッド組立体１０の第３の好ましい実施形態を示しており、これは、図１に関連して説明したクランプ組立体５１を２つ有している。片方のクランプ組立体５１は、調整組立体１５の片端に取り付けられ、一方、第２のクランプ組立体５１は、調整組立体１５の他端に取り付けられる。図１の実施形態における調整組立体１５を構成している細長い部材２０，３０は、実質的に直線状に示されているけれども、図２乃至図５の実施形態における調整組立体１５を構成している細長い部材２０，３０は、若干屈曲しており、肋骨や骨盤、又は椎骨に取り付けられたとき、後彎する曲線を有している。これに関して、屈曲した細長い部材の端部は、細長い部材２０，３０の内面に向けて内側に曲げられている。調整式ロッド組立体が、肋骨篭の背側の後方側に、及び／又は、椎骨（ラミナー）の後方側に、又は骨盤の後方側（図３参照）に取り付けられるとき、曲率半径は、後彎の曲線を形成する細長い部材の内面によって、それに向けて形成される。係止要素ないしカプラ４０は、調整組立体１５の外面にスナップ嵌合し、図３に示すように、患者の後方側に面する。

図１５には、第４の好ましい実施形態による調整式ロッド組立体１０を示している。図１５における調整式ロッド組立体は、調整組立体１５と、ロッド部分２２に結合された骨結合要素（図示せず）と、ロッド部分３２に取り付けられた骨結合要素５０と、ロッド部分３２と機能的に関連する第２の骨結合要素５０とを具備している。ロッド部分３２の端部に直接取り付けられた骨結合要素５０は、図１の調整式ロッド組立体に関連して説明されたクランプ組立体５１である。図１乃至図５、図１２乃至図１２Ｂ、及び図１５に示すように、クランプ組立体５１の角度向きは、ロッド部分３２の長手軸線Ｌを中心としてクランプ組立体５１を回転させることで調整され、ナット１７をまわして、細長い部材３０に対するクランプ組立体５１の位置を固定するために、係止要素５９を動かす。

骨結合要素５０は、細長い部材３０のロッド部分３２に機能的に関連し、クランプ組立体に類似したクランプ組立体５１’である。クランプ組立体５１’は、肋骨フック９５と、肋骨フックキャップ６５とを具備している。クランプ組立体５１’における肋骨フックキャップ６５は、クランプ組立体５１における肋骨フックキャップ６５と同一である。横断肋骨フック９５は、図１７乃至図１７Ｂに示すように、実質的に肋骨フック６０と同一であり、同じフック部分６１を具備しているけれども、わずかに変更された結合部分６２’を具備している。クランプ組立体５１における肋骨フック６０の長手軸線１２Ａ−１２Ａに整列された本体６２の遠位端に凹部６３を有する代わりに、横断肋骨フック９５の結合部分６２’は、Ｕ字形の通路を形成するように、本体６２の底部及び側部に開かれた、結合部分６２’に開いた通路６３’を具備している。通路６３’は、肋骨フック６０における開口部６３のようには、本体６２’の遠位端又は背部において開かれていない。係止要素５９の脚部部分９６は、通路６３’を閉じており、開いた通路６３’と脚部部分９６とによって提供された、開口部９７のサイズを調整するために可動になっている。ナット１７の動作によって、係止要素５９が動き、これにより、係止要素５９の脚部部分９６が動いて、開口部９７のサイズが調整される。本体６２’と脚部部分９６とは、クランプを形成し、横断肋骨フック９５を横断バー９０に固定及び係止する。係止要素５９と肋骨フック９５の本体６２’とによって形成される開口部９７は、係止要素５９と肋骨フック６０の本体６２とによって形成される開口部１６に対して、一般的に横方向で、好ましくは垂直である。変形例としては、ナット１７と係止要素５９との代わりに、図１２乃至図１２Ｂの肋骨フック６０に関連して上述した止めねじを用いて当接させ、横断バー９０に対して横断肋骨フック９５の位置を固定しても良い。

クランプ組立体５１’は、横方向にオフセットし、好ましくは、クランプ組立体５１に対して概略平行になっている。横断バー９０は、クランプ組立体５１’を横方向にオフセットさせるために提供される。横断バー９０は、クランプ部分９１と軸部分９２とを具備している。軸部分９２は、好ましくは、丸くて円筒形の形状である。軸部分９２は、通路６３’と脚部部分９６とによって、横断肋骨フック９５に形成された、開口部９７の内部に受入れ可能になっている。軸部分９２は、横方向のオフセット量、すなわち、クランプ組立体５１から骨結合クランプ組立体５１’が隔てられる距離Ｘを調整するために、横断肋骨フック９５の開口部９７の内部にて摺動可能になっている。また、横断肋骨フック９５は、軸部分９２を中心として横断肋骨フック９５を回転させることによって、横断フック９０に対して角度的に調整できる。横断フック９０の長さに沿った横断肋骨フック９５の位置、及び横断フック９０に対する横断肋骨フック９５の角度向きが調整され、その後、ナット１７を回して固定され、脚部部分９６と結合部分６２’との間に軸部分９２を挟持するために、横断肋骨フック９５における係止要素５９を移動させる。鋸歯９３は軸部分９２に設けられ、脚部部分９６に形成された鋸歯９８と相互作用する。鋸歯９３，９８は、横断肋骨フック９５内における軸部分９２のクランプ作用を補助し、及び／又は、所定の角度向きを提供するための凸部を提供する。例えば、鋸歯９３，９８は、例えば、５゜間隔など、所定の角度間隔にて設けることができ、外科医は、横断肋骨フック９５の角度位置を既知の間隔にて変化させることができる。

横断バー９０のクランプ部分９１は、フック部分９４を具備し、細長い部材２０，３０のロッド部分２２，３２を受け入れるサイズ及び構造の開口部８２を具備している。図１５において、横断バー９０の開口部８２は、細長い部材３０のロッド部分３２に嵌着されて保持されるけれども、１又は複数の追加的な横断バー９０とクランプ組立体５１’とがロッド部分２２又は３２に取り付け得ることを認識されたい。止めねじ９９は、横断フック９０の位置をロッド部分にて固定するために締め付けられる。横断フック９０は、ロッド部分に対して角度を調整できると共に、調整組立体１５と細長い部材２０，３０とに対して、クランプ組立体５１’の位置と向きとを調整するために、ロッド部分の長さに沿って摺動できる。横断バー９０は、米国特許第７，１１８，５７１号に開示されて図示された横断バーと実質的に同様であり、その内容を参照によってここで完全に引用する。

図１５における調整式ロッド組立体１０は、細長い部材３０に２つの骨結合要素５０が取り付けられているものとして示されるけれども、骨結合クランプ組立体５１がなくとも、横断バー９０と骨結合組立体５１’とを利用できることを認識されたい。変形例としては、追加的な横断バー９０及び骨クランプ組立体５１’は、図１５の実施形態で、又は図１乃至図６の実施形態で利用でき、ロッド部分３２に取り付けられるか、又は調整式ロッド組立体１０の他端にてロッド部分２２に取り付けられる。横断バー９０とクランプ組立体５１’によって、調整式ロッド組立体は、同一の肋骨に沿った離れた位置に取り付けることが許容され、及び／又は、細長い部材の同一の端部、例えば、ロッド部分３２を複数の肋骨に取り付けることを許容する。

骨結合要素５０のうち任意の１つは、細長い部材２０，３０に取り付けられ、限定はしないが、それらには、ラミナーフック７０、Ｓ字形フック７５、クランプ組立体５１及び５１’が含まれる。その他の不図示の骨結合要素もまた、調整式ロッド組立体において利用でき、例えば、茎ねじ又は茎フックが含まれる。茎ねじは、好ましくは、骨と係合するためのねじ部分と、ロッド受入れ通路と係止機構とを備えた本体を有し、細長い部材２０，３０をロッド受入れ通路における所定位置に係止する。茎フックは、好ましくは、骨に係合及び取付けられるフック部分と、ロッド受入れ通路を備えた本体と、細長い部材２０，３０をロッド受入れ通路における所定位置に係止するための係止機構とを有する。例示的な実施形態による茎ねじは、２００８年７月２１に出願された、発明の名称を"Polyaxial Bone Fixation Element"とする、国際特許出願ＰＣＴ／ＵＳ２００８／０７０６７０号と、２００６年４月２５日に出願された、発明の名称を"Bone Anchor with Locking Cap and Method of Spinal Fixation"とする、国際特許出願ＰＣＴ／ＵＳ２００６／０１５６９２号と、１９９７年６月１６日に出願された、発明の名称を"Device for Connecting a Longitudinal Support with a Pedicle Screw"とする、国際特許出願ＰＣＴ／ＣＨ１９９７／００２３６号とに開示されており、これらの内容をここで参照によって完全に引用する。しかしながら、本発明は、あらゆる特定のタイプの茎ねじを使用することに限定されないことを理解されたい。

骨結合要素５０は、多数の生物学的適合性の材料から形成でき、例えば、チタン、ステンレス鋼、チタン合金、コバルトクロム、複合材、セラミック、ＰＥＥＫ、又はその他のポリマーから形成される。これらの材料は限定的ではなく、骨結合要素は、ほとんどあらゆる生物学的適合性の材料であって、骨結合要素５０の普通の動作状態（例えば、環境的及び物理的な特性要件）に耐え、所望の形状を呈し得るものから構築できる。

動作に際しては、調整式ロッド１０は、単独で使用でき、又は当業者に公知である肋骨篭矯正装置又は従来のねじ／フックシステムと関連して使用できる。好ましい実施形態において、調整式ロッド組立体１０を患者の脊柱、肋骨篭、及び／又は、骨盤に取り付けるためには、２つの骨結合要素５０が移植される。延長調整組立体１５は、雄型拡張部分２４を雌型拡張部分３４の中に摺動させ、複数の貫通孔３１のうち少なくとも１つを、複数のめくらボア穴２１のうち少なくとも１つと整列させて、雌型拡張部分３４にかぶせて係止要素４０を配置し、一対の整列された貫通孔３１とめくら穴２１とに通して、第１の細長い部材２０を第２の細長い部材３０に結合することで、手術前に組み立てられる。調整式ロッド組立体１０の長さは、整列された孔３１／２１の選択を介して調整可能になっている。次に、第１のロッド部分２２と、第２のロッド部分３２とは、既に移植された骨結合要素５０におけるロッド受入れ部分に結合される。骨結合要素５０のロッド部分２２，３２に対する角度向きは、手術前に又は手術中に調整される。発達する脊柱の成長、又は変形した脊柱の漸進的な矯正に適応するための、拡張ロッド組立体１０に対する術後の調整は、係止要素４０の近くに小さな開口部を形成し、延長調整組立体１５から係止要素４０を係脱し、第２の細長い部材３０から第１の細長い部材２０を外らし、係止要素４０を交互の対をなす整列された孔３１／２１に再結合することで実行できる。

好ましい調整式ロッド組立体１０を患者の脊柱、肋骨篭、及び／又は、骨盤に取り付ける、変形例による方法においては、調整式ロッド組立体１０は、最小限の侵襲性の方法にて移植され、インシトゥーにて組み立てられる。この好ましい方法においては、骨結合要素５０は、小さな開口部を介して移植され、好ましくは、小さい切開によって形成される。第１及び第２の細長い部材２０，３０は、１又は複数の小さな開口部を通して挿入され、１つの実施形態においては、これは、一対の骨結合要素の移植に使用されたのと同じ小さい切開で良い。次に、第１及び第２の細長い部材２０，３０は、骨結合要素に結合される。第１及び第２の細長い部材２０及び３０は、次に、第３の小さい開口部、好ましくは、第３の小さい切開を介して、係止要素４０を用いて結合される。加えて、この方法は、患者に形成された小開口部を通して実行される。

第１及び第２のロッド部分２２，３２並びに雄型及び雌型の拡張部分２４，３４は、異なる曲率の範囲において提供でき、調整式ロッド組立体１０の所望の前彎／後彎属性に合致する。また、細長い部材２０，３０は、直線状でも良い。曲線状及び直線状の部分の組合せもまた想定される。例えば、ロッド部分２２，３２は、直線状であり、一方、延長部分は、屈曲させるか、又は逆も同様であり、延長部分は直線状でロッド部分が屈曲しても良い。変形例としては、細長い部材の全体が屈曲しているか、又は細長い部材の全体が直線状になっていても良い。好ましくは、延長部分２４，３４が屈曲しているならば、それら両方は実質的に同一の曲率を有し、好ましくは、それらが重なり合い、又は片方の細長い部材が他方の細長い部材に対して入子になる領域を有する。

調整組立体１５は、異なるサイズ及び曲率の多数の部品を備えたキットとして提供される。例えば、複数の細長い部材２０と、複数の細長い部材３０とは、例えば、２２０mm半径のセットと５００mm半径のセットなど、それぞれ異なる曲率半径にて提供される。加えて、異なる曲率半径を備えたそれぞれの細長い部材が、複数の異なる長さ及び複数の異なる厚みにおいて提供され、異なるサイズの患者を治療できる。第１及び第２のロッド部分２２，３２並びに雄型及び雌型の拡張部分２４，３４は、異なる長さの範囲にて提供できる。第１及び第２のロッド部分２２，３２並びに雄型及び雌型の拡張部分２４，３４は、異なる範囲の堅さにて提供されるか、又は所望の脊柱レベルに動的安定性を与えるために、ダンピング要素を具備する。第１及び第２のロッド部分２２，３２はまた、異なる直径、例えば、４．５mm及び６．０mmに形成され、細みの骨結合要素５０は、第１のロッド部分２２に結合され、より丈夫な骨結合要素は、第２のロッド部分３２に結合され、又は逆も同様である。

上述した説明及び図面は、本発明の好ましい実施形態を代表しているけれども、特許請求の範囲に定義された本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、様々な追加例、変形例、組合せ、及び／又は、置換例が作れることを理解されたい。特に、当業者に明らかなように、本発明は、示された特定の実施形態に限定されることがなく、本発明の精神又は本質的な特性から逸脱せずに、他の特定の形態、構造、構成、比率、及び他の要素、材料、及び成分において実現できる。当業者は認識するだろうが、本発明は、発明の実施に使用される、多くの構造、構成、比率、材料、及び成分の変更と共に使用でき、それらは、本発明の原理から逸脱せずに、特定の環境及び動作要件に特に適合する。加えて、本願において開示した特徴は、単独で、又は他の特徴との組み合わせにおいて、使用できる。従って、本願で開示された実施形態は、あらゆる観点において、例示的であり、限定的ではないと考えられ、発明の範囲は、特許請求の範囲によって定まり、上述の説明に限定されない。

Claims (17)

1. 人間の脊柱を修正し又は真っ直ぐにするための調整式ロッド組立体であって、この調整式ロッド組立体が、
   患者の胸郭、骨盤、又は脊柱に取り付けられる少なくとも１つの骨結合要素と、
   第１の細長い部材であって、骨結合要素の１つに結合されるように構成されてなる第１のロッド部分と、第１の延長部分と、を具備し、第１の延長部分はさらに、外面に複数のボア孔を具備している、上記第１の細長い部材と、
   第２の細長い部材であって、骨結合要素の１つに結合されるように構成されてなる第２のロッド部分と、第１の延長部分に対して摺動式に可動である第２の延長部分と、を具備し、第２の延長部分はさらに、外面に複数のボア孔を具備している、上記第２の細長い部材と、
   係止要素であって、ボア孔及び貫通孔のそれぞれの少なくとも１つに挿入可能に構成されたピンを具備し、それにより、第１及び第２の細長い部材を一緒に結合し、調整式ロッド組立体の長さを固定する、上記係止要素と、を有し、
   上記骨結合要素は、第１のロッド部分及び第２のロッド部分のうち少なくとも１つを中心として回転式に調整可能であり、上記第１の細長い部材は、少なくとも部分的に直線状であるか、又は少なくとも部分的に前彎状に屈曲していることを特徴とする調整式ロッド組立体。
2. 上記第１及び第２の細長い部材は、屈曲していることを特徴とする請求項１に記載の調整式ロッド組立体。
3. 上記第１の延長部分及び第２の延長部分は、それぞれ屈曲しており、それぞれ同一の曲率半径を有していることを特徴とする請求項１に記載の調整式ロッド組立体。
4. 上記第１及び第２の延長部分の曲率半径は、約２００mmから約５２０mmの間であることを特徴とする請求項３に記載の調整式ロッド組立体。
5. 上記少なくとも１つの骨結合要素は、ラミナーフックであることを特徴とする請求項１に記載の調整式ロッド組立体。
6. 上記少なくとも１つの骨結合要素は、クランプ組立体を具備していることを特徴とする請求項１に記載の調整式ロッド組立体。
7. 上記クランプ組立体は、肋骨フックと、肋骨篭に取り付けられる肋骨フックキャップとを具備していることを特徴とする請求項６に記載の調整式ロッド組立体。
8. 上記第１のロッド部分は、実質的に円筒形の形状である少なくとも一部分を有し、上記少なくとも１つの骨結合要素は、実質的に円筒形の形状であるロッド部分を受け入れる開口部を有し、第１のロッド部分に対して骨結合要素の角度の調整を許容することを特徴とする請求項１に記載の調整式ロッド組立体。
9. 上記調整式ロッド組立体がさらに、サイズ及び形状の異なる複数の第１の細長い部材と、サイズ及び形状の異なる複数の第２の細長い部材とを備えていることを特徴とする請求項１に記載の調整式ロッド組立体。
10. 上記調整式ロッド組立体がさらに、複数の骨結合要素を備え、患者の肋骨に取り付けるための少なくとも１つのクランプ組立体と、患者の脊柱に取り付けるための少なくとも１つのフックと、患者の骨盤に取り付けるための少なくとも１つのフックとを具備していることを特徴とする請求項９に記載の調整式ロッド組立体。
11. 上記調整式ロッド組立体がさらに、少なくとも１本の横断バーを備えていることを特徴とする請求項９に記載の調整式ロッド組立体。
12. 上記第２の延長部分は、スリーブとして形成され、通路を有し、第１の延長部分の少なくとも一部分を受け入れることを特徴とする請求項１に記載の調整式ロッド組立体。
13. 上記第１の延長部分は屈曲しており、第１のロッド部分は真っ直ぐであることを特徴とする請求項１に記載の調整式ロッド組立体。
14. 人間の脊柱を修正し又は真っ直ぐにするための調整式ロッド組立体を移植する方法であって、この方法が、
    患者の第１の位置へ、第１の開口部を通して、第１の骨結合要素を挿入する段階と、
    第１の骨結合要素を、第１の位置にて、骨に結合する段階と、
    患者の第２の位置へ、第２の開口部を通して、第２の骨結合要素を挿入する段階と、
    第２の骨結合要素を、第２の位置にて、骨に結合する段階と、
    第１の開口部に通して第１の細長い部材を挿入する段階と、
    第１の細長い部材を、第１の骨結合要素に結合する段階と、
    第２の開口部に通して第２の細長い部材を挿入する段階と、
    第２の細長い部材を、第２の骨結合要素に結合する段階と、
    細長い部材を一緒に結合する段階と、を有することを特徴とする方法。
15. さらに、第３の位置に第３の開口部を形成する段階と、第３の切開を通してカプラを挿入して細長い部材と一緒に結合する段階と、を有することを特徴とする請求項１４に記載の方法。
16. 上記第１の細長い部材が第１のロッド部分を有し、さらに、第１のロッド部分に第１の骨結合要素を結合する段階と、第１のロッド部分に対して第１の骨結合要素の角度を調整する段階と、を有することを特徴とする請求項１４に記載の方法。
17. さらに、第１のロッド部分に対して第１の骨結合要素の角度向きを固定する段階を有することを特徴とする請求項１６に記載の方法。

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