JP2012253498A - 無線送信機と、これに用いる送信制御方法及び送信制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】必要性の高い情報を適切に送信することができる無線送信機と、これに用いる送信制御方法及び送信制御プログラムを提供する。
【解決手段】本発明の路側通信機2は、動的データと、動的データよりも低い頻度で更新される静的データとを含んだ送信データを、道路上の他の通信機2,3に対して送信する。路側通信機2は、100ミリ秒周期で設けられた動的データ用スロットSL11、及び、400ミリ秒周期で設けられた静的データ用スロットSL12を用いて送信データの送信を行う制御部23を備えている。制御部23は、動的データの送信に、静的データ用スロットSL12よりも動的データ用スロットSL11を優先的に用いることで、動的データを、静的データよりも高い頻度で送信するように構成されている。
【選択図】図6
【解決手段】本発明の路側通信機2は、動的データと、動的データよりも低い頻度で更新される静的データとを含んだ送信データを、道路上の他の通信機2,3に対して送信する。路側通信機2は、100ミリ秒周期で設けられた動的データ用スロットSL11、及び、400ミリ秒周期で設けられた静的データ用スロットSL12を用いて送信データの送信を行う制御部23を備えている。制御部23は、動的データの送信に、静的データ用スロットSL12よりも動的データ用スロットSL11を優先的に用いることで、動的データを、静的データよりも高い頻度で送信するように構成されている。
【選択図】図6
Description
本発明は、例えば、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)に好適に用いられる無線送信機と、これに用いる送信制御方法及び送信制御プログラムに関する。
近年、交通安全の促進や交通事故の防止を目的として、道路に設置されたインフラ装置からの情報を受信し、或いは車両同士で情報交換を行い、これらの情報を活用することで車両の安全性を向上させる高度道路交通システムが検討されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる高度道路交通システムは、主として、インフラ側の無線通信装置である複数の路側通信機と、各車両に搭載される無線通信装置である複数の車載通信機とによって構成される。
かかる高度道路交通システムは、主として、インフラ側の無線通信装置である複数の路側通信機と、各車両に搭載される無線通信装置である複数の車載通信機とによって構成される。
この場合、各通信主体間で行う通信の組み合わせには、路側通信機同士が行う路路間通信と、路側通信機と車載通信機とが行う路車(又は車路)間通信と、車載通信機同士が行う車車間通信とが含まれる。
上記高度道路交通システムにおいては、車車間通信をはじめ、路車間通信や路路間通信及び路歩間通信も含め、これらの各通信の共存を図るに当たって、限られた周波数帯域内で路路間、路車間及び車車間の各通信を行うために、通信を行う時間を分割して路側通信機の送信専用の時間スロットを設ける、時分割多重(TDMA:Time Division Multiple Access)によるマルチアクセス方式を採用している。
上記TDMAによるマルチアクセス方式において、時間スロットは、通常、各通信機に対して、周期的に設定される。このため、各路側通信機は、周期的に設定された自装置の時間スロットを用いて通信を行う。
上記TDMAによるマルチアクセス方式において、時間スロットは、通常、各通信機に対して、周期的に設定される。このため、各路側通信機は、周期的に設定された自装置の時間スロットを用いて通信を行う。
ここで、高度道路交通システムに用いられる通信機では、送信すべきデータは、各車両の位置や速度などの情報が刻々と変化する交通状況に応じて、最新の情報に更新しつつ提供される。このような、状況の変化に応じて更新される送信データには、その更新頻度が高いためにできるだけ頻繁に送信する必要のある送信データや、送信する必要はあるが、更新頻度が比較的低いために送信頻度が低くて良い送信データ等が含まれている。
このように、更新頻度が異なる送信データが混在した状態で、周期的に設定された時間スロットを用いて一律に送信データを送信したとすると、早急に送信する必要のない送信データが必要以上に早く送信されたり、逆に、緊急度が高くできるだけ早く送信する必要のある送信データが速やかに送信されないといった問題が生じるおそれがある。
このように、更新頻度が異なる送信データが混在した状態で、周期的に設定された時間スロットを用いて一律に送信データを送信したとすると、早急に送信する必要のない送信データが必要以上に早く送信されたり、逆に、緊急度が高くできるだけ早く送信する必要のある送信データが速やかに送信されないといった問題が生じるおそれがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、更新頻度の異なる送信データが混在しているとしても、適切に送信データを送信することができる無線送信機、及び、これに用いる送信制御方法、送信制御プログラムを提供することを目的とする。
(1)本発明は、所定の頻度で更新される第一の更新データと、前記第一の更新データよりも低い頻度で更新される第二の更新データとを含んだ送信データを、道路上の他の通信機に対して送信する無線送信機であって、所定周期で設けられた第一の時間スロット、及び、前記第一の時間スロットよりも長い周期で設けられた第二の時間スロットを用いて前記送信データの送信を行う送信制御部を備え、前記送信制御部は、前記第一の更新データの送信に、前記第二のスロットよりも前記第一の時間スロットを優先的に用いることで、前記第一の更新データを、前記第二の更新データよりも高い頻度で送信することを特徴としている。
上記のように構成された無線送信機によれば、送信制御部が、第一の更新データの送信に第一の時間スロットを優先的に用いることで、当該第一の更新データを、第二の更新データよりも高い頻度で送信することができ、第二の更新データよりも高い頻度で更新されることから情報としての必要性が経時的に低下し易く緊急度の高い第一の更新データを速やかに送信することができる。
(2)一方、第一の更新データよりも低い頻度で更新される第二の更新データは、更新頻度が低いことから経時的に変化し難いので、送信時期が遅延したとしてもその必要性が大きく低下することはない。このため、前記送信制御部は、前記第二の更新データの送信に前記第二の時間スロットを優先的に用いることができる。
この場合、第二の更新データの送信に、第一の時間スロットよりも周期が長く送信頻度の低い第二の時間スロットを用いることで遅延が生じる可能性があるが、当該第二の更新データは、経時的に変化し難いので、遅延が生じたとしても、受信側において有効に活用することが可能である。
このように、本発明によれば、更新頻度の異なる送信データが混在しているとしても、その更新頻度に応じて適切に送信データを送信することができる。
この場合、第二の更新データの送信に、第一の時間スロットよりも周期が長く送信頻度の低い第二の時間スロットを用いることで遅延が生じる可能性があるが、当該第二の更新データは、経時的に変化し難いので、遅延が生じたとしても、受信側において有効に活用することが可能である。
このように、本発明によれば、更新頻度の異なる送信データが混在しているとしても、その更新頻度に応じて適切に送信データを送信することができる。
(3)また、前記第一の更新データは、前記第二の更新データよりも、伝送速度の速い変調方式によって送信されることが好ましい。
この場合、緊急度が高い第一の更新データをより速やかに送信することができる。
さらに、第二の更新データは、相対的に伝送速度の低い変調レートによって送信されるので、同じ送信電力であれば、第一の更新データよりもより広範囲な領域に亘って送信される。第二の更新データは経時的に変化し難いので、自装置からより離れた位置で通信機に受信させたとしても、その必要性は低下せず有効に活用できる。さらに、車載通信機に対して、第一の更新データの送信を行う前に、予め、第二の更新データを送信し受信させておくことができ、効率的に送信データを受信させることができる。
この場合、緊急度が高い第一の更新データをより速やかに送信することができる。
さらに、第二の更新データは、相対的に伝送速度の低い変調レートによって送信されるので、同じ送信電力であれば、第一の更新データよりもより広範囲な領域に亘って送信される。第二の更新データは経時的に変化し難いので、自装置からより離れた位置で通信機に受信させたとしても、その必要性は低下せず有効に活用できる。さらに、車載通信機に対して、第一の更新データの送信を行う前に、予め、第二の更新データを送信し受信させておくことができ、効率的に送信データを受信させることができる。
(4)(5)より具体的に、前記第二の更新データは、道路形状に関する情報を含むものであることが好ましい。また、前記第一の更新データは、道路上の車両の現時の位置、方向及び速度等を示す車両情報、信号灯器の灯色に関する信号情報、道路上の交通状況を示す交通情報の少なくともいずれか一つを含むものであることが好ましい。
(6)また、本発明は、所定の頻度で更新される第一の更新データと、前記第一の更新データよりも低い頻度で更新される第二の更新データとを含んだ送信データを、道路上の他の通信機に対して送信するための送信制御方法であって、前記第一の更新データの送信に、周期的に設けられた第一の時間スロットを、前記第一の時間スロットより長い周期で設けられた第二の時間スロットよりも優先的に用いることで、前記第一の更新データを、前記第二の更新データよりも高い頻度で送信するステップを含むことを特徴としている。
(7)また、本発明は、所定の頻度で更新される第一の更新データと、前記第一の更新データよりも低い頻度で更新される第二の更新データとを含んだ送信データを、道路上の他の通信機に対して送信するための送信制御をコンピュータに実行させるための送信制御プログラムであって、前記第一の更新データの送信に、周期的に設けられた第一の時間スロットを、前記第一の時間スロットより長い周期で設けられた第二の時間スロットよりも優先的に用いることで、前記第一の更新データを、前記第二の更新データよりも高い頻度で送信するステップを含むことを特徴としている。
上記のように構成された送信制御方法、及び送信制御プログラムによれば、上記無線送信機と同様、更新頻度の異なる送信データが混在しているとしても、適切に送信データを送信することができる。
本発明の無線送信機と、これに用いる送信制御方法及び送信制御プログラムによれば、更新頻度の異なる送信データが混在しているとしても、適切に送信データを送信することができる。
〔システムの全体構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。なお、本実施形態では、道路構造の一例として、南北方向と東西方向の複数の道路が互いに交差した碁盤目構造を想定している。
図1に示すように、本実施形態の高度道路交通システムは、交通信号機1、路側通信機2、車載通信機3(図2参照)、中央装置4、車載通信機3を搭載した車両5、及び、車両感知器や監視カメラ等よりなる路側センサ6を含む。
図1は、本発明の一実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。なお、本実施形態では、道路構造の一例として、南北方向と東西方向の複数の道路が互いに交差した碁盤目構造を想定している。
図1に示すように、本実施形態の高度道路交通システムは、交通信号機1、路側通信機2、車載通信機3(図2参照)、中央装置4、車載通信機3を搭載した車両5、及び、車両感知器や監視カメラ等よりなる路側センサ6を含む。
交通信号機1と路側通信機2は、複数の交差点Ji(図例では、i=1〜12)のそれぞれに設置されており、電話回線等の通信回線7を介してルータ8に接続されている。このルータ8は交通管制センター内の中央装置4に接続されている。
中央装置4は、自身が管轄するエリアに含まれる各交差点Jiの交通信号機1及び路側通信機2とLAN(Local Area Network)を構成している。従って、中央装置4は、各交通信号機1及び各路側通信機2との間で双方向通信が可能である。なお、中央装置4は、交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
中央装置4は、自身が管轄するエリアに含まれる各交差点Jiの交通信号機1及び路側通信機2とLAN(Local Area Network)を構成している。従って、中央装置4は、各交通信号機1及び各路側通信機2との間で双方向通信が可能である。なお、中央装置4は、交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
路側センサ6は、各交差点Jiに流入する車両台数をカウントする等の目的で、管轄エリア内の道路の各所に設置されている。この路側センサ6は、直下を通行する車両5を超音波感知する車両感知器、或いは、道路の交通状況を時系列に撮影する監視カメラ等よりなり、感知情報S4や画像データS5は通信回線7を介して中央装置4に送信される。
なお、図1及び図2では、図示を簡略化するために、各交差点Jiに信号灯器が1つだけ描写されているが、実際の各交差点Jiには、互いに交差する道路の上り下り用として少なくとも4つの信号灯器が設置されている。
なお、図1及び図2では、図示を簡略化するために、各交差点Jiに信号灯器が1つだけ描写されているが、実際の各交差点Jiには、互いに交差する道路の上り下り用として少なくとも4つの信号灯器が設置されている。
〔中央装置〕
中央装置4は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなる制御部を有しており、この制御部は、路側通信機2、路側センサ6からの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。
具体的には、中央装置4の制御部は、自身のネットワークに属する交差点Jiの交通信号機1に対して、同一道路上の交通信号機1群を調整する系統制御や、この系統制御を道路網に拡張した広域制御(面制御)を行うことができる。
中央装置4は、ワークステーション(WS)やパーソナルコンピュータ(PC)等よりなる制御部を有しており、この制御部は、路側通信機2、路側センサ6からの各種の交通情報の収集・処理(演算)・記録、信号制御及び情報提供を統括的に行う。
具体的には、中央装置4の制御部は、自身のネットワークに属する交差点Jiの交通信号機1に対して、同一道路上の交通信号機1群を調整する系統制御や、この系統制御を道路網に拡張した広域制御(面制御)を行うことができる。
また、中央装置4は、通信回線7を介してLAN側と接続された通信インタフェースである通信部を有しており、この通信部は、信号灯器の灯色切り替えタイミングに関する信号制御指令S1や、渋滞情報等を含む交通情報S2を所定時間ごとに交通信号機1及び路側通信機2に送信している(図1参照)。
さらに、中央装置4は、道路の形状や勾配等を示す道路線形情報S7を各路側通信機2に送信している。
さらに、中央装置4は、道路の形状や勾配等を示す道路線形情報S7を各路側通信機2に送信している。
信号制御指令S1は、前記系統制御や広域制御を行う場合の信号制御パラメータの演算周期(例えば、1.0〜2.5分)ごとに送信され、交通情報S2は、例えば5分ごとに送信される。また、道路形状等を示す道路線形情報S7は、大規模な工事等がない限りほとんど変化することがなく、ほとんど更新されないため、例えば、数日おきに送信される。
また、中央装置4の通信部は、各交差点Jiに対応する路側通信機2から、その通信機2が車載通信機3から受信した車両5の現在位置等を含む車両情報S3、車両通過時に生じるパルス信号よりなる車両感知器(図示せず)の感知情報S4、及び、監視カメラが撮影した道路のデジタル情報よりなる画像データS5等を受信しており、中央装置4の制御部は、これらの各種情報に基づいて前記系統制御や広域制御を実行する。
〔無線通信の方式等〕
高度道路交通システムにおいて、無線通信システムを構成する、複数の交差点それぞれに設置された複数の路側通信機2は、その周囲を走行する車両の車載通信機3との間で無線通信(路車(車路)間通信)が可能である。また、各路側通信機2は、自己の送信波が到達する所定範囲内に位置する他の路側通信機2とも無線通信(路路間通信)が可能である。
また、同じく無線通信システムを構成する車載通信機3は、路側通信機2との間で無線通信を行うとともに、キャリアセンス方式で他の車載通信機3と無線通信(車車間通信)が可能である。
高度道路交通システムにおいて、無線通信システムを構成する、複数の交差点それぞれに設置された複数の路側通信機2は、その周囲を走行する車両の車載通信機3との間で無線通信(路車(車路)間通信)が可能である。また、各路側通信機2は、自己の送信波が到達する所定範囲内に位置する他の路側通信機2とも無線通信(路路間通信)が可能である。
また、同じく無線通信システムを構成する車載通信機3は、路側通信機2との間で無線通信を行うとともに、キャリアセンス方式で他の車載通信機3と無線通信(車車間通信)が可能である。
このように、本実施形態のITSでは、車載通信機3同士(車車間通信)の通信と、路側通信機2と車載通信機3との間(「路」から「車」への路車間通信と「車」から「路」への車路間通信との双方を含む。)の通信については、無線通信が用いられている。
なお、交通管制センターに設けられた中央装置4は、各路側通信機2と有線での双方向通信が可能であるが、これらの間も無線通信であってもよい。
なお、交通管制センターに設けられた中央装置4は、各路側通信機2と有線での双方向通信が可能であるが、これらの間も無線通信であってもよい。
路側通信機2には、自身が無線送信するための専用のタイムスロット(図3の第1スロットSL1)がTDMA方式で割り当てられており、このタイムスロット以外の時間帯(図3の第2スロットSL2)には無線送信を行わない。すなわち、路側通信機2用のタイムスロット以外の時間帯は、車載通信機3のためのCSMA方式による送信時間として開放されている。
路側通信機2及び車載通信機3は、同一周波数帯を通信に用いるが、上記のように路側通信機2と車載通信機3の送信時間帯が区別されていることで、路側通信機2による送信信号と、車載通信機3による送信信号との衝突を回避できる。
路側通信機2及び車載通信機3は、同一周波数帯を通信に用いるが、上記のように路側通信機2と車載通信機3の送信時間帯が区別されていることで、路側通信機2による送信信号と、車載通信機3による送信信号との衝突を回避できる。
路側通信機2及び車載通信機3は、送信信号の受信に関しては特に制限されない。従って、路側通信機2は、車載通信機3の送信信号を受信できる他、他の路側通信機2の送信信号も受信できる。また、車載通信機3は、路側通信機2及び他の車載通信機3の送信信号を受信できる。
なお、路側通信機2は、自身の送信タイミングを制御するために、他の路側通信機2との時刻同期機能を有している。この路側通信機2の時刻同期は、例えば、自身の時計をGPS時刻に合わせるGPS同期や、自身の時計を他の路側通信機2からの送信信号に合わせるエア同期等によって行われる。
〔路側通信機〕
図2は、路側通信機2と車載通信機3の内部構成を示すブロック図である。
路側通信機2は、無線通信のためのアンテナ20が接続された無線通信部(送受信部)21と、中央装置4と双方向通信する有線通信部22と、これらの通信制御を行うプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)等よりなる制御部23と、制御部23に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部24とを備えている。
図2は、路側通信機2と車載通信機3の内部構成を示すブロック図である。
路側通信機2は、無線通信のためのアンテナ20が接続された無線通信部(送受信部)21と、中央装置4と双方向通信する有線通信部22と、これらの通信制御を行うプロセッサ(CPU:Central Processing Unit)等よりなる制御部23と、制御部23に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部24とを備えている。
路側通信機2の記憶部24は、制御部23が実行する後述の送信制御方法を実現するためのコンピュータプログラムや、各通信機2,3の通信機ID、後述するスロット情報S6、道路線形情報S7等を記憶している。
路側通信機2の制御部23は、有線通信部22が受信した中央装置4からの交通情報S2や道路線形情報S7等を、いったん記憶部24に一時的に記憶させ、無線通信部21を介してブロードキャスト送信する機能を有している。なお、道路線形情報S7は、上述したようにほとんど更新されることがない情報であることから、記憶部24に常時記憶させておくこともできる。
また、制御部23は、無線通信部21が受信した車両情報S3を、いったん記憶部24に一時的に記憶させ、有線通信部22を介して中央装置4に転送するとともに、無線通信部21を介してブロードキャスト送信する機能も有している。
路側通信機2の制御部23は、有線通信部22が受信した中央装置4からの交通情報S2や道路線形情報S7等を、いったん記憶部24に一時的に記憶させ、無線通信部21を介してブロードキャスト送信する機能を有している。なお、道路線形情報S7は、上述したようにほとんど更新されることがない情報であることから、記憶部24に常時記憶させておくこともできる。
また、制御部23は、無線通信部21が受信した車両情報S3を、いったん記憶部24に一時的に記憶させ、有線通信部22を介して中央装置4に転送するとともに、無線通信部21を介してブロードキャスト送信する機能も有している。
さらに、制御部23は、自装置及び他装置が使用するタイムスロットの割当情報であるスロット情報S6や、自装置が配置されている交差点の信号灯器の灯色に関する信号情報S8を生成し、ブロードキャスト送信する機能も有している。
車載通信機3は、路側通信機2から上記スロット情報S6を受信すると、スロット情報S6に記された路側通信機2専用のタイムスロット(図3の第1スロットSL1)以外の時間帯(図3の第2スロットSL2)を利用して、キャリアセンス方式による無線送信を行う。
〔タイムスロットの内容〕
図3は、本実施形態における路車間通信のタイムスロットの一例を示す概念図である。図3に示すように、路車間通信においては、時間軸方向に並べて配置される無線フレームが用いられている。
この無線フレームは、その時間軸方向の長さが100ミリ秒に設定されており、第一スロットSL1と、第二スロットSL2とを含んで構成されている。
第一スロットSL1は、路側通信機2に割り当てられるタイムスロットであり、この時間帯においては、路側通信機2による無線送信が許容される。一方、第2スロットSL2は、車載通信機3用のタイムスロットであり、この時間帯は車載通信機3による無線送信用として開放するため、路側通信機2は第2スロットSL2では無線送信を行わない。
また、第一スロットSL1は、後述するように、動的データを優先的に送信するための動的データ用スロットSL11と、静的データを優先的に送信するための静的データ用スロットSL12とを含んでいる。
図3は、本実施形態における路車間通信のタイムスロットの一例を示す概念図である。図3に示すように、路車間通信においては、時間軸方向に並べて配置される無線フレームが用いられている。
この無線フレームは、その時間軸方向の長さが100ミリ秒に設定されており、第一スロットSL1と、第二スロットSL2とを含んで構成されている。
第一スロットSL1は、路側通信機2に割り当てられるタイムスロットであり、この時間帯においては、路側通信機2による無線送信が許容される。一方、第2スロットSL2は、車載通信機3用のタイムスロットであり、この時間帯は車載通信機3による無線送信用として開放するため、路側通信機2は第2スロットSL2では無線送信を行わない。
また、第一スロットSL1は、後述するように、動的データを優先的に送信するための動的データ用スロットSL11と、静的データを優先的に送信するための静的データ用スロットSL12とを含んでいる。
無線フレームは、第一スロット領域SE1と、第二スロット領域SE2の2つの領域に分けられている。本実施形態では、例えば、第一スロット領域SE1は70ミリ秒、第二スロット領域SE2は30ミリ秒に設定されている。
第一スロット領域SE1は、時間軸方向にそれぞれ15個の動的データ用スロットSL11と、第2スロットSL2とが、時間軸方向に交互に配置されている。
本実施形態において、無線フレーム中の動的データ用スロットSL11の開始時刻(無線フレーム先頭を基準とした時刻)は、0ミリ秒、4ミリ秒、8ミリ秒・・・56ミリ秒に設定されている。また、動的データ用スロットSL11及び第二スロットSL2の期間は、最大で2ミリ秒に設定される。
本実施形態において、無線フレーム中の動的データ用スロットSL11の開始時刻(無線フレーム先頭を基準とした時刻)は、0ミリ秒、4ミリ秒、8ミリ秒・・・56ミリ秒に設定されている。また、動的データ用スロットSL11及び第二スロットSL2の期間は、最大で2ミリ秒に設定される。
動的データ用スロットSL11には、それぞれスロット番号i(図3では、i=1〜15)が付されている。このスロット番号iは、無線フレーム内でインクリメント又はデクリメントされる。
路側通信機2には、無線フレームに含まれる複数の動的データ用スロットSL11の内の一つが割り当てられる。路側通信機2はスロット番号iによっていずれのスロットが自装置に割り当てられるかを認識する。
無線フレームは、上述のように時間軸方向に複数並べて配置されているので、いずれかの路側通信機2に割り当てられる、各スロット番号ごとの動的データ用スロットSL11は、それぞれ、無線フレーム長さを1周期、つまり100ミリ秒を1周期として周期的に配置されている。従って、路側通信機2は、動的データ用スロットSL11を用いた送信を100ミリ秒ごとに行う。
路側通信機2には、無線フレームに含まれる複数の動的データ用スロットSL11の内の一つが割り当てられる。路側通信機2はスロット番号iによっていずれのスロットが自装置に割り当てられるかを認識する。
無線フレームは、上述のように時間軸方向に複数並べて配置されているので、いずれかの路側通信機2に割り当てられる、各スロット番号ごとの動的データ用スロットSL11は、それぞれ、無線フレーム長さを1周期、つまり100ミリ秒を1周期として周期的に配置されている。従って、路側通信機2は、動的データ用スロットSL11を用いた送信を100ミリ秒ごとに行う。
第二スロット領域SE2には、静的データ用スロットSL12が4つ配置されている。
本実施形態において、無線フレーム中の各静的データ用スロットSL12の開始時刻は、それぞれ、70ミリ秒、72ミリ秒、74ミリ秒、76ミリ秒に設定されている。また、静的データ用スロットSL12の期間は、動的データ用スロットSL11と同様、最大で2ミリ秒に設定される。静的データ用スロットSL12においても、各スロットを特定するためのスロット番号i(図3では、i=16〜19)が付されている。
路側通信機2は、静的データ用スロットSL12を用いた送信を、例えば、400ミリ秒を1周期として行う。従って、一無線フレーム中の4つの静的データ用スロットSL12を、他の路側通信機2との間で重複しないように予め設定した順序に従って用いられる。
本実施形態において、無線フレーム中の各静的データ用スロットSL12の開始時刻は、それぞれ、70ミリ秒、72ミリ秒、74ミリ秒、76ミリ秒に設定されている。また、静的データ用スロットSL12の期間は、動的データ用スロットSL11と同様、最大で2ミリ秒に設定される。静的データ用スロットSL12においても、各スロットを特定するためのスロット番号i(図3では、i=16〜19)が付されている。
路側通信機2は、静的データ用スロットSL12を用いた送信を、例えば、400ミリ秒を1周期として行う。従って、一無線フレーム中の4つの静的データ用スロットSL12を、他の路側通信機2との間で重複しないように予め設定した順序に従って用いられる。
なお、同じスロットに複数の路側通信機2を重複して割り当てることもできる。この場合、重複してスロットが割り当てられる路側通信機2同士の位置関係が、互いの送信信号によって干渉を生じさせる可能性がきわめて低いと判断できる程度に十分に離れていることを要する。
路側通信機2同士の位置関係が距離的に近い場合には、互いに異なるスロットが割り当てられる。互いの送信信号によって干渉を生じさせるのを防止するためである。
路側通信機2同士の位置関係が距離的に近い場合には、互いに異なるスロットが割り当てられる。互いの送信信号によって干渉を生じさせるのを防止するためである。
図4は、複数の路側通信機2における動的データ用スロットSL11及び静的データ用スロットSL12の割り当て例を示した図である。
図4では、路側通信機2A〜2Fの6つの路側通信機2それぞれに異なるスロットを割り当てたときの一例を示している。図4では、ある一の無線フレームの先頭を基準(=0ミリ秒)としたときの時間軸方向に対するスロット割り当てを示している。
図4では、路側通信機2A〜2Fの6つの路側通信機2それぞれに異なるスロットを割り当てたときの一例を示している。図4では、ある一の無線フレームの先頭を基準(=0ミリ秒)としたときの時間軸方向に対するスロット割り当てを示している。
路側通信機2Aには、スロット番号1の動的データ用スロットSL11が割り当てられている。また、スロット番号16の静的データ用スロットSL12も割り当てられている。動的データ用スロットSL11は、各無線フレームそれぞれで割り当てられる。一方、静的データ用スロットSL12は、4無線フレームに一つの割合で割り当てられる。従って、路側通信機2Aでは、スロット番号1の動的データ用スロットSL11は、各無線フレームごとに割り当てられているのに対し、スロット番号16の静的データ用スロットSL12は、開始時間70ミリ秒であるものの次には、4無線フレーム分(400ミリ秒)後の開始時間470ミリ秒であるスロット番号16の静的データ用スロットSL12が割り当てられている。
動的データ用スロットSL11及び静的データ用スロットSL12は、上記のようにして割り当てられているので、一の路側通信機2においては、動的データ用スロットSL11は、100ミリ秒周期で設定され、静的データ用スロットSL12は、400ミリ秒周期で設定される。
動的データ用スロットSL11及び静的データ用スロットSL12は、上記のようにして割り当てられているので、一の路側通信機2においては、動的データ用スロットSL11は、100ミリ秒周期で設定され、静的データ用スロットSL12は、400ミリ秒周期で設定される。
路側通信機2Aと異なる他の路側通信機2Bには、路側通信機2Aの割り当てと重複しない、スロット番号2の動的データ用スロットSL11、及び、スロット番号17の静的データ用スロットSL12が割り当てられている。
路側通信機2C,2Dも同様に、互いのスロットが重複しないように各スロットSL11,SL12が割り当てられる。
路側通信機2C,2Dも同様に、互いのスロットが重複しないように各スロットSL11,SL12が割り当てられる。
路側通信機2Eには、スロット番号5の動的データ用スロットSL11が割り当てられている。また、スロット番号16の静的データ用スロットSL12も割り当てられている。
ここで路側通信機2Eの静的データ用スロットSL12の割り当ては、路側通信機2Aと同じスロット番号16のものが割り当てられているが、この静的データ用スロットSL12は、各路側通信機2それぞれで、400ミリ秒周期で設定されているので、4無線フレームそれぞれに含まれる4つの静的データ用スロットSL12それぞれを一つずつ路側通信機2に割り当てれば、他の路側通信機2と重複を回避しつつ16台の路側通信機2に対して割り当てることができる。
図4では、路側通信機2Eには、開始時間170ミリ秒の静的データ用スロットSL12(スロット番号16)が割り当てられており、路側通信機2Aの静的データ用スロットSL12とは重複しない。以降、他の路側通信機2と同様、400ミリ秒周期で設定で設定される。
ここで路側通信機2Eの静的データ用スロットSL12の割り当ては、路側通信機2Aと同じスロット番号16のものが割り当てられているが、この静的データ用スロットSL12は、各路側通信機2それぞれで、400ミリ秒周期で設定されているので、4無線フレームそれぞれに含まれる4つの静的データ用スロットSL12それぞれを一つずつ路側通信機2に割り当てれば、他の路側通信機2と重複を回避しつつ16台の路側通信機2に対して割り当てることができる。
図4では、路側通信機2Eには、開始時間170ミリ秒の静的データ用スロットSL12(スロット番号16)が割り当てられており、路側通信機2Aの静的データ用スロットSL12とは重複しない。以降、他の路側通信機2と同様、400ミリ秒周期で設定で設定される。
以上のようにして、動的データ用スロットSL11及び静的データ用スロットSL12は、複数の路側通信機2に対して、互いに重複するのを回避しつつ割り当てられる。
〔車載通信機〕
図2に戻り、車載通信機3は、無線通信のためのアンテナ30に接続された通信部(送受信部)31と、この通信部31に対する通信制御を行うプロセッサ等よりなる制御部32と、この制御部32に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部33とを備えている。
記憶部33は、制御部32が実行する通信制御のためのコンピュータプログラムや、各通信装置2,3の通信機ID等を記憶している。
図2に戻り、車載通信機3は、無線通信のためのアンテナ30に接続された通信部(送受信部)31と、この通信部31に対する通信制御を行うプロセッサ等よりなる制御部32と、この制御部32に接続されたROMやRAM等の記憶装置よりなる記憶部33とを備えている。
記憶部33は、制御部32が実行する通信制御のためのコンピュータプログラムや、各通信装置2,3の通信機ID等を記憶している。
車載通信機3の制御部32は、車車間通信のためのキャリアセンス方式による無線通信を通信部31に行わせるものであり、路側通信機2のような時分割多重方式での通信制御機能は有していない。
従って、車載通信機3の通信部31は、所定の搬送波周波数の受信レベルを常時感知しており、その値がある閾値以上である場合は無線送信を行わず、当該閾値未満になった場合にのみ無線送信を行うようになっている。
従って、車載通信機3の通信部31は、所定の搬送波周波数の受信レベルを常時感知しており、その値がある閾値以上である場合は無線送信を行わず、当該閾値未満になった場合にのみ無線送信を行うようになっている。
また、車載通信機3の制御部32は、車両5(車載通信機3)の現時の位置、方向及び速度等を含む車両情報S3を、通信部31を介して外部にブロードキャストで無線送信する。
さらに、制御部32は、路側通信機2から送信される、交通情報S2、車両情報S3、道路線形情報S7、及び信号情報S8を受信するとともに、他の車両5(車載通信機3)から送信される車両情報S3を受信し、これら各情報に基づいて、右直衝突や出合い頭衝突等を回避する安全運転支援制御を行う機能も有している。
さらに、制御部32は、路側通信機2から送信される、交通情報S2、車両情報S3、道路線形情報S7、及び信号情報S8を受信するとともに、他の車両5(車載通信機3)から送信される車両情報S3を受信し、これら各情報に基づいて、右直衝突や出合い頭衝突等を回避する安全運転支援制御を行う機能も有している。
〔路側通信機による送信制御処理について〕
路側通信機2は、上述したように、スロット情報S6や、交通情報S2、車両情報S3、道路線形情報S7、信号情報S8をブロードキャスト送信する。
路側通信機2は、上述したように、スロット情報S6や、交通情報S2、車両情報S3、道路線形情報S7、信号情報S8をブロードキャスト送信する。
ここで、路側通信機2が送信すべき上記各情報は、中央装置4や車載通信機3から受信した情報に基づいて、路側通信機2のアプリケーション層が生成し、その後、MAC層やPHY層による処理を経て、周期的に設定された第1スロットSL1を用いて送信される。なお、ここで「周期的」とは、第1スロットSL1が時間軸方向に所定の時間間隔をおいて配置されていることを示しており、前記時間間隔が、ほぼ一定である場合の他、前記時間間隔が変動する場合も含む。
前記アプリケーション層は、中央装置4や車載通信機3から受信した情報が多ければ、前記送信すべき情報も多く生成するといったように、前記送信すべき各情報を経時的に一定に生成するとは限らない。
一方、送信については、周期的に設定された第1スロットSL1を用いて行うので、路側通信機2は、次の第1スロットSL1で送信可能となるまで、生成された前記送信すべき情報を一時的に保持するバッファ機能を備えている。
一方、送信については、周期的に設定された第1スロットSL1を用いて行うので、路側通信機2は、次の第1スロットSL1で送信可能となるまで、生成された前記送信すべき情報を一時的に保持するバッファ機能を備えている。
さらに、前記アプリケーション層が生成する各情報は、上述のように、経時的に一定に生成されるとは限られないので、ある時間帯に送信すべき情報が、一の第1スロットSL1では送信できない程度に集中することも考えられる。
このため、路側通信機2は、送信すべき情報が集中したときにそれら情報の中から必要性の高い情報を選択し送信するための送信制御処理を行う機能を有している。
このため、路側通信機2は、送信すべき情報が集中したときにそれら情報の中から必要性の高い情報を選択し送信するための送信制御処理を行う機能を有している。
図5は、路側通信機2の送信制御に関する機能を示したブロック図である。図5に示すように、路側通信機2の制御部23は、MAC層(Media Access Control layer)に関する処理を行うMAC処理部41と、PHY層(physical layer)に関する処理を行うPHY処理部42とを備えている。
MAC処理部41は、上位層であるアプリケーション層40から順次与えられる送信データを受け取り、受け取った送信データについて送信時期等に関するスケジューリングを行い、そのスケジューリングに従って前記送信データを無線フレームに配置する機能を有している。
アプリケーション層40は、自装置が受信した各種情報に基づいて、いずれの情報をどのような態様でブロードキャスト送信するかを決定し、その態様に応じて送信すべき情報を送信データ(パケットデータ)として、MAC処理部41に与える。
アプリケーション層40は、自装置が受信した各種情報に基づいて、いずれの情報をどのような態様でブロードキャスト送信するかを決定し、その態様に応じて送信すべき情報を送信データ(パケットデータ)として、MAC処理部41に与える。
従って、MAC処理部41に与えられる送信データは、単独又は複数で、路側通信機2がブロードキャスト送信する情報である、交通情報S2、車両情報S3、スロット情報S6、道路線形情報S7、及び、信号情報S8といった情報を構成する。
これら、交通情報S2、車両情報S3、スロット情報S6、道路線形情報S7、及び、信号情報S8は、経時的に変化する交通の状況に応じて、所定の頻度で更新される更新情報を構成している。
これら、交通情報S2、車両情報S3、スロット情報S6、道路線形情報S7、及び、信号情報S8は、経時的に変化する交通の状況に応じて、所定の頻度で更新される更新情報を構成している。
この内、例えば、車両情報S3や、信号情報S8、交通情報S2は、刻々と変化する交通状況に応じて頻繁に更新されるため、更新頻度が高い情報(動的情報)である。一方、道路線形情報S7は、ほとんど更新されない情報であるため、更新頻度が低い情報(静的情報)である。
動的情報は、素早く送信しなければ、必要性がすぐに低下してしまう一方、静的情報は、多少遅延して送信したとしても、情報としての必要性がすぐに低下することはない。従って、動的情報は、静的情報に比べて、より速やかに送信する必要がある。
動的情報は、素早く送信しなければ、必要性がすぐに低下してしまう一方、静的情報は、多少遅延して送信したとしても、情報としての必要性がすぐに低下することはない。従って、動的情報は、静的情報に比べて、より速やかに送信する必要がある。
アプリケーション層40から与えられる送信データには、その送信データが構成する情報が動的情報に属するか静的情報に属するかを示す情報が付加されており、MAC処理部41は、この付加情報を参照することで、各送信データが、動的情報に属する送信データ(動的データ)か、静的情報に属する送信データ(静的データ)かを認識することができる。
また、アプリケーション層40は、MAC処理部41に与える送信データの変調方式を指定する。動的情報は、更新頻度が高いため情報量が多くなる傾向がある。つまり、動的情報は、送信周期が短く、単位時間当たりのデータ量が多いので、可能な限り伝送速度を上げ送信に要する時間を抑える必要性がある。
一方、静的情報は、更新頻度が低く情報量が少ない傾向がある。つまり、静的情報は、送信周期が長く、単位時間当たりのデータ量は比較的少ないので、多少伝送速度を下げても送信時間全体に与える影響は小さい。さらに、静的情報の受信可能な範囲は、動的情報を受信可能な範囲よりも十分に広く設定したいという要請もある。静的情報である道路線形情報S7等によって示される道路形状といったデータは、安全運転支援制御を行うための基本情報として、動的情報を受信可能な範囲に進入する前に、受信を完了させたいからである。また、動的情報を受信して安全運転支援制御を行うエリアでは処理量が増加するため、処理量を時間的に分散するためにも静的情報を先に受信完了することが望ましい。
一方、静的情報は、更新頻度が低く情報量が少ない傾向がある。つまり、静的情報は、送信周期が長く、単位時間当たりのデータ量は比較的少ないので、多少伝送速度を下げても送信時間全体に与える影響は小さい。さらに、静的情報の受信可能な範囲は、動的情報を受信可能な範囲よりも十分に広く設定したいという要請もある。静的情報である道路線形情報S7等によって示される道路形状といったデータは、安全運転支援制御を行うための基本情報として、動的情報を受信可能な範囲に進入する前に、受信を完了させたいからである。また、動的情報を受信して安全運転支援制御を行うエリアでは処理量が増加するため、処理量を時間的に分散するためにも静的情報を先に受信完了することが望ましい。
以上より、本実施形態では、動的情報を構成する動的データについては16QAM、静的情報を構成する静的データについてはQPSKが、変調方式としてそれぞれ指定される。
これによって、動的情報の送信については、可能な限り伝送速度を上げ送信に要する時間を抑えることができ、静的情報の送信については、多少伝送速度が下げつつも、静的情報の受信可能な範囲は、動的情報を受信可能な範囲よりも十分に広く設定することができる。
これによって、動的情報の送信については、可能な限り伝送速度を上げ送信に要する時間を抑えることができ、静的情報の送信については、多少伝送速度が下げつつも、静的情報の受信可能な範囲は、動的情報を受信可能な範囲よりも十分に広く設定することができる。
MAC処理部41は、アプリケーション層40から与えられる送信データを保持する第一バッファ41aと、同じく送信データを保持する第二バッファ41bと、PHY処理部42に送信させるための送信データを選択する選択部41cとを備えている。
第一バッファ41aは、主に動的データ用スロットSL11に配置する送信データを保持するためのバッファである。また、第二バッファ41bは、主に静的データ用スロットSL12に配置する送信データを保持するためのバッファである。
選択部41cは、アプリケーション層40から与えられた送信データについて、各送信データの与えられた時期や、変調レート、更新頻度(動的データであるか静的データであるか)等に基づいて、送信すべき送信データを選択する機能や、送信データの必要性に応じて破棄する機能を有している。
第一バッファ41aは、主に動的データ用スロットSL11に配置する送信データを保持するためのバッファである。また、第二バッファ41bは、主に静的データ用スロットSL12に配置する送信データを保持するためのバッファである。
選択部41cは、アプリケーション層40から与えられた送信データについて、各送信データの与えられた時期や、変調レート、更新頻度(動的データであるか静的データであるか)等に基づいて、送信すべき送信データを選択する機能や、送信データの必要性に応じて破棄する機能を有している。
MAC処理部41は、選択部41cが選択した送信すべき送信データについて、自装置に割り当てられているスロットに応じてスケジューリングを行い、無線フレームに配置した上で、PHY処理部42に出力する。
PHY処理部42は、MAC処理部41が出力する無線フレームに配置された送信データについて、指定に基づいた変調、D/A変換等を行うことで、無線送信可能な送信信号に変換する機能を有している。
PHY処理部42は、変換した送信信号を無線通信部21に出力する。送信信号が与えられた無線通信部21は、当該送信信号をブロードキャスト送信する。
PHY処理部42は、変換した送信信号を無線通信部21に出力する。送信信号が与えられた無線通信部21は、当該送信信号をブロードキャスト送信する。
図6は、路側通信機2が信号送信をブロードキャスト送信する際に行う、送信データに関する処理の一例を示す図である。この図6では、アプリケーション層40から与えられる送信データが、動的データと静的データとを含んでいる場合を示している。
本実施形態において、MAC処理部41の選択部41cは、アプリケーション層40から送信データが与えられると、まず、送信データが動的データであるか静的データであるかを判断する。選択部41cは、動的データについては、優先的に第一バッファ41aに保持し、静的データについては、優先的に第二バッファ41bに保持する。
よって、図6のように、アプリケーション層40から、動的データ1〜4と、静的データ5とが順次与えられると、選択部41cは、動的データ1〜4を順次第一バッファ41aに保持し、静的データ5を第二バッファ41bに保持する。
よって、図6のように、アプリケーション層40から、動的データ1〜4と、静的データ5とが順次与えられると、選択部41cは、動的データ1〜4を順次第一バッファ41aに保持し、静的データ5を第二バッファ41bに保持する。
アプリケーション層40から送信データが与えられることで、第一バッファ41aに保持すべき送信データ(動的データ)の合計データ量が一の動的データ用スロットSL11で送信可能なデータ量を超えると判断した場合、選択部41cは、最も与えられた時期が最も前の(古い)送信データから順に第一バッファ41aから取り出して破棄し、保持した送信データの合計データ量が一の動的データ用スロットSL11で送信可能なデータ量となるように調整する。
動的データ用スロットSL11は、時間の幅で規定されるので、選択部41cは、動的データ用スロットSL11で送信可能なデータ量の判断に当たって、各送信データに対応してアプリケーション層40又は自装置が指定する変調レートを考慮する。例えば、変調方式が16QAMの場合と、QPSKの場合とでは、同じ期間で2倍のデータ量を送信できるからである。
図6では、動的データ1〜4が順次与えられることで、動的データ用スロットSL11で送信可能なデータ量以上となると判断すると、選択部41cは、最も与えられた時期が最も前である動的データ1を第一バッファ41aから取り出して破棄し、動的データ2〜4を選択して保持することで、送信データの合計データ量が一の動的データ用スロットSL11で送信可能なデータ量となるように調整する。
その後、所定のタイミングK1に至ると、選択部41cは、第一バッファ41a内で保持されている動的データ2〜4を取り出し、取り出した動的データ2〜4を無線フレームにおける自装置に割り当てられている動的データ用スロットSL11に対応する領域に配置する。なお、このタイミングK1は、周期的に並ぶ各動的データ用スロットSL11それぞれに対応して設定されており、各動的データ用スロットSL11によって送信すべき送信データを取得する取得タイミングを示している。本実施形態では、動的データ用スロットSL11は、100ミリ秒周期で設定されているので、このタイミングK1も100ミリ秒周期で設定される。タイミングK1の時点で第一バッファ41a内にある送信データは、当該タイミングに対応する動的データ用スロットSL11にスケジューリングされる。
以上のようにして、選択部41cは、アプリケーション層40から与えられる送信データの内、与えられた時期がより新しい未送信の動的データを、動的データ用スロットSL11で送信可能なデータ量の範囲内で選択する。そして、MAC処理部41は、選択した動的データを無線フレームに配置し、当該無線フレームをPHY処理部42及び無線通信部21に送信させる。これによって、動的データは、動的データ用スロットSL11を用いて送信される。
また、第二バッファ41bも、第一バッファ41aと同様であり、アプリケーション層40から送信データが与えられることで、第二バッファ41bに保持すべき送信データ(静的データ)の合計データ量が一の静的データ用スロットSL12で送信可能なデータ量を超えると判断した場合、選択部41cは、最も与えられた時期が最も前の(古い)送信データから順に第二バッファ41bから取り出して破棄し、保持した送信データの合計データ量が一の静的データ用スロットSL12で送信可能なデータ量となるように調整する。
図6では、第二バッファ41bには静的データ5が保持されることとなる。
その後、所定のタイミングK2に至ると、選択部41cは、第二バッファ41b内の静的データ5を取り出し、取り出した静的データ5を無線フレームにおける自装置に割り当てられている静的データ用スロットSL12に対応する領域に配置する。なお、このタイミングK2は、各静的データ用スロットSL12によって送信すべき送信データを取得する取得タイミングを示している。本実施形態では、静的データ用スロットSL12は、400ミリ秒周期で設定されているので、このタイミングK4も400ミリ秒周期で設定される。タイミングK2の時点で第一バッファ41a内にある送信データは、当該タイミングに対応する静的データ用スロットSL12にスケジューリングされ、その無線フレームは、PHY処理部42によって送信される。これによって、静的データは、静的データ用スロットSL12を用いて送信される。
その後、所定のタイミングK2に至ると、選択部41cは、第二バッファ41b内の静的データ5を取り出し、取り出した静的データ5を無線フレームにおける自装置に割り当てられている静的データ用スロットSL12に対応する領域に配置する。なお、このタイミングK2は、各静的データ用スロットSL12によって送信すべき送信データを取得する取得タイミングを示している。本実施形態では、静的データ用スロットSL12は、400ミリ秒周期で設定されているので、このタイミングK4も400ミリ秒周期で設定される。タイミングK2の時点で第一バッファ41a内にある送信データは、当該タイミングに対応する静的データ用スロットSL12にスケジューリングされ、その無線フレームは、PHY処理部42によって送信される。これによって、静的データは、静的データ用スロットSL12を用いて送信される。
MAC処理部41は、各データ1〜5の後に与えられる動的データ6,7についても、上記同様に処理する。
以上のようにして、路側通信機2の制御部23は、無線フレームにおいて周期的に設定された動的データ用スロットSL11、及び静的データ用スロットSL12を用いて、送信データにより構成される交通情報S2、車両情報S3、スロット情報S6、道路線形情報S7、及び、信号情報S8といった情報をブロードキャスト送信する。
図7は、道路R沿いに設置された路側通信機2による送信信号の受信可能エリアを示す図である。図7では、路側通信機2が設置された交差点を示している。
本実施形態の路側通信機2は、動的データについては16QAM、静的データについてはQPSKで変調して送信するので、両データが同一の送信電力である場合において、車載通信機3が動的データの受信が可能なエリアが、図中、第一エリアA1であるとすると、静的データの受信可能なエリアである第二エリアA2は、第一エリアA1よりも大きなエリアに設定される。QPSKで変調された信号は、16QAMで変調された信号よりも、受信電力が相対的に低くても復調可能であり、実質的な受信可能なエリアが16QAMよりも広くなる。このため、第二エリアA2の方がより大きなエリアに設定される。
本実施形態の路側通信機2は、動的データについては16QAM、静的データについてはQPSKで変調して送信するので、両データが同一の送信電力である場合において、車載通信機3が動的データの受信が可能なエリアが、図中、第一エリアA1であるとすると、静的データの受信可能なエリアである第二エリアA2は、第一エリアA1よりも大きなエリアに設定される。QPSKで変調された信号は、16QAMで変調された信号よりも、受信電力が相対的に低くても復調可能であり、実質的な受信可能なエリアが16QAMよりも広くなる。このため、第二エリアA2の方がより大きなエリアに設定される。
よって、動的情報(動的データ)である交通情報S2や、車両情報S3、信号情報S8は、第一エリアA1の範囲、静的情報(静的データ)である道路線形情報S7は、第二エリアA2の範囲で送信される。
なお、本実施形態では、第一エリアA1は、路側通信機2から200mの範囲に設定される。また、第二エリアA2は、第一エリアA1よりも、例えば50m広い範囲に設定される。
本実施形態の路側通信機2が設置された交差点に、車両が近づいていく場合、当該車両は、まず、図7の車両53のように、第二エリアA2に進入する。ここでは、車両53の車載通信機3は、静的データのみを受信可能であるので、第一エリアA1に進入する前に静的データである道路線形情報S7の受信を完了し、当該静的データの取得を終える。
その後、車両がさらに路側通信機2に近づくと、図7の車両51,52のように、第二エリアA2と第一エリアA1とが重複する領域に進入する。このとき、車両51,52の車載通信機3は、静的データの受信に加え、動的データの受信も可能となる。よって、車載通信機3は、動的データ(動的情報)である交通情報S2や、車両情報S3、信号情報S8の受信を開始し、これら情報に基づいた安全運転支援を開始する。
このように、車載通信機3は、交差点近傍で安全運転支援を開始する前に、道路線形情報S7を取得することで、進入しようとしている道路形状等を把握できる。これにより、車載通信機3は、交差点に接近することで周囲の車両に注意を払う必要が生じる前に、道路形状等を車両の運転者に示すことができる。また、車載通信機3は、多くの情報を受信し処理する必要が生じる第一エリアA1に進入する前に、道路線形情報S7に関する処理を終えることができるので、第一エリアA1に進入したときの処理負荷が低減される。
このように、本実施形態の路側通信機2は、車載通信機3に対して、動的データの送信を行う前に、予め、静的データを送信し受信させておくことができ、効率的に送信データを受信させることができる。
このように、本実施形態の路側通信機2は、車載通信機3に対して、動的データの送信を行う前に、予め、静的データを送信し受信させておくことができ、効率的に送信データを受信させることができる。
なお、動的情報である交通情報S2や、車両情報S3、信号情報S8は、更新頻度が高いことから緊急度が高く、常に最新の情報を提供する必要がある。このため、単位時間当たりの送信データ量が静的データよりも多い。この点、本実施形態では、上記動的情報(動的データ)は、静的データ用スロットSL12よりも設定頻度の高い動的データ用スロットSL11を用いかつ伝送速度が相対的に速い変調方式(16QAM)によって送信されるので、上記のように緊急度が高くデータ量も多い動的データをより速やかに送信することができる。
また、静的情報である道路線形情報S7は、単位時間当たりの送信データ量が比較的少ないため、本実施形態のように、伝送速度の相対的に遅い変調方式(QPSK)でかつ設定頻度が比較的低い静的データ用スロットSL12で送信したとしても、十分に車載通信機3に対して情報を提供することができる。
さらに、静的データは、QPSKで送信されるので、上述したように、同じ送信電力であれば、16QAMで変調される動的データよりもより広範囲な領域に亘って送信される。静的データは経時的に変化し難いので、自装置からより離れた位置で車載通信機3に受信させたとしても、その必要性は低下せず有効に活用できる。
さらに、静的データは、QPSKで送信されるので、上述したように、同じ送信電力であれば、16QAMで変調される動的データよりもより広範囲な領域に亘って送信される。静的データは経時的に変化し難いので、自装置からより離れた位置で車載通信機3に受信させたとしても、その必要性は低下せず有効に活用できる。
〔効果について〕
本実施形態の無線送信機としての路側通信機2は、動的データ(第一の更新データ)と、動的データよりも低い頻度で更新される静的データ(第二の更新データ)とを含んだ送信データを、道路上の他の通信機2,3に対して送信する。路側通信機2は、所定周期(100ミリ秒周期)で設けられた動的データ用スロットSL11(第一の時間スロット)、及び、動的データ用スロットSL11よりも長い周期(400ミリ秒周期)で設けられた静的データ用スロットSL12(第二の時間スロット)を用いて送信データの送信を行う制御部23を備えている。制御部23は、動的データの送信に、静的データ用スロットSL12よりも動的データ用スロットSL11を優先的に用いることで、動的データを、静的データよりも高い頻度で送信するように構成されている。
本実施形態の無線送信機としての路側通信機2は、動的データ(第一の更新データ)と、動的データよりも低い頻度で更新される静的データ(第二の更新データ)とを含んだ送信データを、道路上の他の通信機2,3に対して送信する。路側通信機2は、所定周期(100ミリ秒周期)で設けられた動的データ用スロットSL11(第一の時間スロット)、及び、動的データ用スロットSL11よりも長い周期(400ミリ秒周期)で設けられた静的データ用スロットSL12(第二の時間スロット)を用いて送信データの送信を行う制御部23を備えている。制御部23は、動的データの送信に、静的データ用スロットSL12よりも動的データ用スロットSL11を優先的に用いることで、動的データを、静的データよりも高い頻度で送信するように構成されている。
上記構成の路側通信機2によれば、制御部23が、動的データの送信に動的データ用スロットSL11を優先的に用いることで、動的データを、静的データよりも高い頻度で送信することができ、静的データよりも高い頻度で更新されることから情報としての必要性が経時的に低下し易く緊急度の高い動的データを速やかに送信することができる。
一方、動的データよりも低い頻度で更新される静的データは、更新頻度が低いことから経時的に変化し難いので、送信時期が遅延したとしてもその必要性が大きく低下することはない。このため、制御部23は、静的データの送信に静的データ用スロットSL12を優先的に用いることができる。
この場合、静的データの送信に、動的データ用スロットSL11よりも周期が長く送信頻度の低い静的データ用スロットSL12を用いることで遅延が生じる可能性があるが、静的データは、経時的に変化し難いので、遅延が生じたとしても、受信側において有効に活用することが可能である。
このように、本実施形態によれば、更新頻度の異なる送信データが混在しているとしても、その更新頻度に応じて適切に送信データを送信することができる。
この場合、静的データの送信に、動的データ用スロットSL11よりも周期が長く送信頻度の低い静的データ用スロットSL12を用いることで遅延が生じる可能性があるが、静的データは、経時的に変化し難いので、遅延が生じたとしても、受信側において有効に活用することが可能である。
このように、本実施形態によれば、更新頻度の異なる送信データが混在しているとしても、その更新頻度に応じて適切に送信データを送信することができる。
上記実施形態では、動的データについては、第一バッファ41a、静的データについては、第二バッファ41bにそれぞれ優先的に保持する場合を示したが、例えば、第一バッファ41aに送信すべき動的データが全く無かったり、さらに送信データを保持する余裕がある場合、選択部41cは、第二バッファ41bに保持されている静的データを第一バッファ41aに保持し、動的データ用スロットSL11を用いて、静的データを送信することもできる。
図8は、動的データ用スロットSL11によって、静的データを送信する際の処理の一例を示す図である。
図8の場合、動的データ1〜3が与えられた後に、静的データ4が与えられると、選択部41cは、動的データ1〜3を第一バッファ41aに保持し、静的データ4を予備バッファ41cに保持する。
図8の場合、動的データ1〜3が与えられた後に、静的データ4が与えられると、選択部41cは、動的データ1〜3を第一バッファ41aに保持し、静的データ4を予備バッファ41cに保持する。
静的データ4の後に与えられる動的データ5,6を第一バッファ41aに保持した後、与えられる動的データが無ければ、選択部41cは、予備バッファ41cに保持した静的データ4が送信可能か否かの判断を行う。送信可能であると判断すると、選択部41cは、静的データ4を第一バッファ41aに保持させる。
これによって、静的データは、動的データ用スロットSL11にスケジューリングされ、当該スロットSL11によって送信される。
これによって、静的データは、動的データ用スロットSL11にスケジューリングされ、当該スロットSL11によって送信される。
この場合、空きが生じる可能性のあるスロットを用いて静的データの送信を行うことができ、無線リソースの有効活用を図ることができる。
なお、図8では、静的データを動的データ用スロットSL11によって送信する場合を示したが、逆に、静的データを動的データ用スロットSL11に空きが生じる可能性のある場合、その静的データ用スロットSL12を利用して、動的データを送信することもできる。
なお、図8では、静的データを動的データ用スロットSL11によって送信する場合を示したが、逆に、静的データを動的データ用スロットSL11に空きが生じる可能性のある場合、その静的データ用スロットSL12を利用して、動的データを送信することもできる。
〔その他の変形例〕
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されることはない。本実施形態では、動的データ用スロットSL11を100ミリ秒周期、静的データ用スロットSL12を400ミリ秒周期に設定したが、無線リソースの許容する範囲で、より短周期に設定することもできるし、各スロット個々の期間も長く設定することもできる。また、1無線フレーム中に、より多数のスロット(動的データ用スロットSL11及び静的データ用スロットSL12)を設けてもよい。
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されることはない。本実施形態では、動的データ用スロットSL11を100ミリ秒周期、静的データ用スロットSL12を400ミリ秒周期に設定したが、無線リソースの許容する範囲で、より短周期に設定することもできるし、各スロット個々の期間も長く設定することもできる。また、1無線フレーム中に、より多数のスロット(動的データ用スロットSL11及び静的データ用スロットSL12)を設けてもよい。
また、本実施形態では、動的情報(動的データ)として、交通情報S2、車両情報S3、及び信号情報S8を、静的情報(静的データ)として、道路線形情報S7を例示したが、これに限定されるものではなく、路車間通信で送信される情報の内、上記以外の各種情報についても、データの更新頻度に基づいて静的情報又は動的情報と判断し、同様の処理を行うことができる。
また、本実施形態では、アプリケーション層40が、動的データについては16QAM、静的情報を構成する静的データについてはQPSKとするように変調方式を指定する場合を示したが、MAC処理部41が、送信データの変調方式を設定することもできる。
この場合、アプリケーション層40の指定に関わらず、MAC処理部41が静的データと判断する送信データについては、変調方式をQPSKに設定し、動的データと判断する送信データについては、16QAMに設定することができる。
この場合、アプリケーション層40の指定に関わらず、MAC処理部41が静的データと判断する送信データについては、変調方式をQPSKに設定し、動的データと判断する送信データについては、16QAMに設定することができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
2 路側通信機
3 車載通信機
23 制御部
SL11 動的データ用スロット(第一の時間スロット)
SL12 静的データ用スロット(第二の時間スロット)
3 車載通信機
23 制御部
SL11 動的データ用スロット(第一の時間スロット)
SL12 静的データ用スロット(第二の時間スロット)
Claims (7)
- 所定の頻度で更新される第一の更新データと、前記第一の更新データよりも低い頻度で更新される第二の更新データとを含んだ送信データを、道路上の他の通信機に対して送信する無線送信機であって、
所定周期で設けられた第一の時間スロット、及び、前記第一の時間スロットよりも長い周期で設けられた第二の時間スロットを用いて前記送信データの送信を行う送信制御部を備え、
前記送信制御部は、前記第一の更新データの送信に、前記第二のスロットよりも前記第一の時間スロットを優先的に用いることで、前記第一の更新データを、前記第二の更新データよりも高い頻度で送信することを特徴とする無線送信機。 - 前記送信制御部は、前記第二の更新データの送信に前記第二の時間スロットを優先的に用いる請求項1に記載の無線送信機。
- 前記第一の更新データは、前記第二の更新データよりも、伝送速度の速い変調方式によって送信される請求項1又は2に記載の無線送信機。
- 前記第二の更新データは、道路形状に関する情報を含む請求項1〜3に記載の無線送信機。
- 前記第一の更新データは、道路上の車両の現時の位置、方向及び速度等を示す車両情報、信号灯器の灯色に関する信号情報、道路上の交通状況を示す交通情報の少なくともいずれか一つを含む請求項1〜4に記載の無線送信機。
- 所定の頻度で更新される第一の更新データと、前記第一の更新データよりも低い頻度で更新される第二の更新データとを含んだ送信データを、道路上の他の通信機に対して送信するための送信制御方法であって、
前記第一の更新データの送信に、周期的に設けられた第一の時間スロットを、前記第一の時間スロットより長い周期で設けられた第二の時間スロットよりも優先的に用いることで、前記第一の更新データを、前記第二の更新データよりも高い頻度で送信するステップを含むことを特徴とする送信制御方法。 - 所定の頻度で更新される第一の更新データと、前記第一の更新データよりも低い頻度で更新される第二の更新データとを含んだ送信データを、道路上の他の通信機に対して送信するための送信制御をコンピュータに実行させるための送信制御プログラムであって、
前記第一の更新データの送信に、周期的に設けられた第一の時間スロットを、前記第一の時間スロットより長い周期で設けられた第二の時間スロットよりも優先的に用いることで、前記第一の更新データを、前記第二の更新データよりも高い頻度で送信するステップを含むことを特徴とする送信制御プログラム。
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JP2011123462A JP2012253498A (ja) | 2011-06-01 | 2011-06-01 | 無線送信機と、これに用いる送信制御方法及び送信制御プログラム |
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2011
- 2011-06-01 JP JP2011123462A patent/JP2012253498A/ja not_active Withdrawn
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