JP2012252273A - 感光性樹脂組成物、及び新規フェノール樹脂 - Google Patents
感光性樹脂組成物、及び新規フェノール樹脂 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012252273A JP2012252273A JP2011126542A JP2011126542A JP2012252273A JP 2012252273 A JP2012252273 A JP 2012252273A JP 2011126542 A JP2011126542 A JP 2011126542A JP 2011126542 A JP2011126542 A JP 2011126542A JP 2012252273 A JP2012252273 A JP 2012252273A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- carbon atoms
- photosensitive resin
- resin composition
- fluorine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 0 CC(C)(C(CC1)CCC1(c1cc(C)c(*)cc1)c1ccc(*)c(C)c1)C(CC1)CCC1(c1cc(C)c(*)cc1)c1cc(C)c(*)cc1 Chemical compound CC(C)(C(CC1)CCC1(c1cc(C)c(*)cc1)c1ccc(*)c(C)c1)C(CC1)CCC1(c1cc(C)c(*)cc1)c1cc(C)c(*)cc1 0.000 description 2
- JRLPEMVDPFPYPJ-UHFFFAOYSA-N CCc1ccc(C)cc1 Chemical compound CCc1ccc(C)cc1 JRLPEMVDPFPYPJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- DWOGMUNYADRVOV-UHFFFAOYSA-N Cc1cc(C(c2ccccc2)c(cc2)cc(C)c2[O]2=CC2)ccc1OC1CC1 Chemical compound Cc1cc(C(c2ccccc2)c(cc2)cc(C)c2[O]2=CC2)ccc1OC1CC1 DWOGMUNYADRVOV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- UHOVQNZJYSORNB-UHFFFAOYSA-N c1ccccc1 Chemical compound c1ccccc1 UHOVQNZJYSORNB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
- Materials For Photolithography (AREA)
- Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
Abstract
【解決手段】半導体素子の表面保護膜又は層間絶縁膜を形成するための感光性樹脂組成物であって、フェノール性水酸基数が異なる2種類以上のフェノール化合物を含む重合成分の重合反応生成物であるフェノール樹脂(A):100質量部;及び光酸発生剤(B):0.1〜50質量部;を含有する、感光性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
フェノール性水酸基数が異なる2種類以上のフェノール化合物を含む重合成分の重合反応生成物であるフェノール樹脂(A):100質量部;及び
光酸発生剤(B):0.1〜50質量部;
を含有する、感光性樹脂組成物。
[2] 上記フェノール樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される構造及び下記一般式(2)で表される構造:
R1及びR2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基:又は、下記一般式群(3):
X及びYは、それぞれ独立に、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は芳香族基を有する有機基;を表し、
R1〜R6,X及びYにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立に、2〜1,000の間の整数であり、
mは1又は2であり、nは2又は3であり、但しn>mであり、
pは、0〜3の整数であり、
qは、0〜2の整数である。}
の両者を有する、上記[1]に記載の感光性樹脂組成物。
[3] 上記一般式(1)及び(2)におけるX及びYが、それぞれ独立に、下記一般式(4):
で表される基、又は下記一般式(5):
で表される基である、上記[1]又は[2]に記載の感光性樹脂組成物。
[4] 上記一般式(1)及び(2)におけるX及びYが、下記一般式(7):
で表される基である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[5] 上記一般式(1)及び(2)において、b/a>1である、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[6] 上記光酸発生剤(B)が、キノンジアジド化合物である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[7] 上記感光性樹脂組成物が、熱により若しくは上記光酸発生剤(B)から発生した酸により上記フェノール樹脂(A)と反応しうる化合物、又は熱により若しくは上記光酸発生剤(B)から発生した酸により自己反応が起こりうる化合物である、架橋剤(C):1〜60質量部を更に含有する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
[8] 以下の工程:
半導体基板上に、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を形成する工程、
該感光性樹脂層を活性光線で露光する工程、
該露光された感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを得る工程、及び
得られたレリーフパターンを加熱する工程
を含む、半導体装置の製造方法。
[9] 上記[8]に記載の方法により製造された、半導体装置。
[10] 主鎖に、下記一般式(9):
で表される構造、及び下記一般式(10):
で表される構造、の両者を有する、フェノール樹脂。
本発明の一態様が提供する感光性樹脂組成物(以下、単に「本組成物」ともいう。)は、フェノール性水酸基数が異なる2種類以上のフェノール化合物を含む重合成分の重合反応生成物であるフェノール樹脂(A):100質量部;及び光酸発生剤(B):0.1〜50質量部;を含有する。
フェノール樹脂(A)(以下、単に「フェノール樹脂」ともいう。)は、フェノール性水酸基数が異なる2種類以上のフェノール化合物を含む重合成分を反応させて得られる共重合体である。フェノール樹脂(A)は、主鎖に、フェノール化合物中のフェノール性水酸基数の異なりに起因する、2種類以上の繰り返し単位を有するポリマーである。異なる2種類以上の繰り返し単位は任意の順で、ランダム又はブロックで結合していることができる。
R1及びR2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基:又は、下記一般式群(3):
X及びYは、それぞれ独立に、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は芳香族基を有する有機基;を表し、
R1〜R6,X及びYにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立に、2〜1,000の間の整数であり、
mは1又は2であり、nは2又は3であり、但しn>mであり、
pは、0〜3の整数であり、
qは、0〜2の整数である。}
の両者を有する。
フェノール性水酸基数が1のフェノール化合物の例として、例えば、フェノール、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ブチルフェノール、アミルフェノール、シクロヘキシルフェノール、ヒドロキシビフェニル、ベンジルフェノール、ニトロベンジルフェノール、シアノベンジルフェノール、アダマンタンフェノール、キシレノール、ニトロフェノール、フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、トリフルオロメチルフェノール、N−(ヒドロキシフェニル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ヒドロキシフェニル)−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、トリフルオロメチルフェノール、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸エチル、ヒドロキシ安息香酸ベンジル、ヒドロキシベンズアミド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ヒドロキシアセトフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、及びヒドロキシベンゾニトリルが挙げられる。
で表される基、又は下記一般式(5):
で表される基であることが特に好ましく、下記一般式(7):
本発明の感光性樹脂組成物は、紫外線、電子線、X線等に代表される活性光線(放射線)に感応して樹脂パターンを形成できる組成物であれば、特に限定されるものではなく、ネガ型又はポジ型のいずれの感光性樹脂組成物であってもよい。
トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)ビス(4,6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等;
ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等;
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルーp−トルエンスルホナート等。
ジアゾケトン化合物として、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができ、具体例としてはフェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物を挙げることができる。
スルホン化合物として、例えば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物及びこれらの化合物のα−ジアゾ化合物を挙げることができ、具体例として、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物として、例えば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類等を挙げることができる。好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジル−p−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
スルホンイミド化合物として、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等を挙げることができる。
オキシムエステル化合物として、具体的には、2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)]−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG121」)、[2−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG103」)、[2−(n−オクタンスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG108」)、α−(n−オクタンスルフォニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「CGI725」)等を挙げることができる。
ジアゾメタン化合物として、具体的には、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、架橋剤(C)として、熱により若しくは光酸発生剤(B)から発生した酸によりフェノール樹脂(A)と反応しうる化合物、又は、熱により若しくは光酸発生剤(B)から発生した酸により自己反応が起こりうる化合物を含有してもよい。フェノール樹脂(A)及び光酸発生剤(B)に加えて架橋剤(C)を用いることにより、本発明の感光性樹脂組成物の塗膜を加熱硬化する際に、機械物性、耐熱性、耐薬品性等の膜性能を強化することができる。膜性能を良好に強化するためには、架橋剤(C)は、好ましくは、エポキシ基、オキセタン基、−N−(CH2−OR)基{式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。}、及び−C−(CH2−OR)基{式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。}からなる群から選ばれる少なくとも2つの基を有する化合物である。
本発明の感光性樹脂組成物は、溶剤を含有してもよい。溶剤としては、アミド類、スルホキシド類、ウレア類、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類等が挙げられる。より具体的には、例えば、溶剤として、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、モルフォリン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等を使用することができる。
本発明の感光性樹脂組成物には、必要に応じて、染料、界面活性剤、基板との密着性を高めるための接着助剤、溶解促進剤、架橋促進剤等を含有させることができる。
以下、本発明に係る感光性樹脂組成物を用いて基板上に硬化レリーフパターンを形成する方法の一例を示す。
本発明の別の態様は、以下の工程:半導体基板上に、上述した本発明に係る感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を形成する工程、該感光性樹脂層を活性光線で露光する工程、該露光された感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを得る工程、及び得られたレリーフパターンを加熱する工程を含む、半導体装置の製造方法を提供する。また本発明の別の態様は、上述の方法で製造された半導体装置を提供する。上記の半導体装置の製造方法における各工程は、硬化レリーフパターンの形成方法において前述したような手順で行うことができる。但し、本発明の半導体装置の製造方法においては、感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を半導体基板上に形成する。上述の硬化レリーフパターンを、表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、又はバンプ構造を有する装置の保護膜として用い、さらに、公知の半導体装置の製造方法における工程と組み合わせることで、本発明の半導体装置を製造することができる。
本発明の別の態様は新規フェノール樹脂を提供する。本発明が提供する新規フェノール樹脂は、主鎖に、下記一般式(9):
で表される構造、及び下記一般式(10):
で表される構造、の両者を有する。
以上のようにして、本発明のフェノール樹脂を合成できる。本発明のフェノール樹脂は、前述した感光性樹脂組成物のフェノール樹脂(A)として好適に使用できる。
<合成例1>
窒素パージしながら、容量0.5Lのディーン・スターク装置付きセパラブルフラスラスコ中で、m−クレゾール(以下、「mC」ともいう)9.73g(0.09mol)、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル(以下、「BPDM」ともいう)10.90g(0.045mol)、ジエチル硫酸(以下、「DES」ともいう)1.05g(0.00675mol)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(以下、「DMDG」ともいう)30gを50℃で混合攪拌し、固形物を溶解させた。
窒素パージしながら、容量0.5Lのディーン・スターク装置付きセパラブルフラスラスコ中で、mC16.55g(0.15mol)、BPDM18.17g(0.075mol)、DES1.15g(0.0075mol)、DMDG40gを50℃で混合攪拌し、固形物を溶解させた。合成例1と同様、140℃で反応液を4時間反応させた後、次に、PyG18.92g(0.15mol)、BPDM30.29g(0.125mol)、DMDG43.6g、DES0.39g(0.0025mol)を加え、再び反応液をオイルバスにより130℃に加熱し、更に1.5時間攪拌反応させた。
合成例2における、m−クレゾールの代わりに、2−フルオロフェノール(以下、「2FP」ともいう)16.82g(0.15mol)を用いた他は、合成例2と同様に合成を行い、フェノール樹脂(A)(P−3)を収率73%で得た。P−3のGPCによる重量平均分子量は、ポリスチレン換算で16,253であった。1H−NMR解析により、得られたポリマーP−3の骨格における「PyG」/「2FP」のモル比は1.32であった。
ポンプ:JASCO PU−980
検出器:JASCO RI−930
カラムオーブン:JASCO CO−965 40℃
カラム:Shodex KD−806M 直列に2本
移動相:0.1mol/l EtBr/NMP
流速:1ml/min.
[実施例1〜3、比較例1]
本発明の実施例及び比較例において使用した各成分は、それぞれ以下のものであった。
P−1〜P−3:上記合成例で得られたP−1〜P−3のポリマー
P−4:明和化成株式会社製MEH−7851 4H(重量平均分子量=9986)(下記構造を有する市販品)
γ−ブチロラクトン(GBL)
得られた感光性ワニスの評価結果を表2に示す。
6インチシリコンウエハー基板に、実施例及び比較例で得られた感光性樹脂組成物を、膜厚が約10μmとなるように回転塗布し、120℃で180秒間ホットプレートにてプリベークを行い、塗膜を形成した。膜厚は大日本スクリーン製造社製膜厚測定装置(ラムダエース)にて測定した。その後、高圧水銀灯を用いて、i線領域において600mJ/cm2 全波長露光を行った。次いで、露光された膜を2.38質量%のTMAH水溶液(AZエレクトロニックマテリアルズ社製AZ300MIF)中にディップした。5分間以内で塗膜が全部溶解した場合、アルカリ水溶液中溶解性を「OK」とし、5分間以内で塗膜が全部溶解しない場合、アルカリ水溶液中溶解性を「NG」とした。
抵抗率0.02Ω・cm以下である6インチシリコンウエハー基板に、実施例及び比較例で得られた感光性樹脂組成物を、硬化後の膜厚が約5μmとなるように回転塗布し、120℃で180秒間ホットプレートにてプリベークを行い、塗膜を形成した。膜厚は大日本スクリーン製造社製膜厚測定装置(ラムダエース)にて測定した。この塗膜を窒素雰囲気下250℃で1時間加熱し、膜厚5μmの膜を得た。比誘電率測定条件は以下の通りであった。
装置:日本セミラボ社製 水銀プローブCV/IV測定装置 SSM495
測定周波数:1MHz
本発明の伸度測定用サンプルを以下の方法で作製した。
最表面にアルミ蒸着層を設けた6インチシリコンウエハー基板に、実施例及び比較例で得られた感光性樹脂組成物を、硬化後の膜厚が約10μmとなるように回転塗布し、120℃で180秒間ホットプレートにてプリベークを行い、塗膜を形成した。膜厚は大日本スクリーン製造社製膜厚測定装置(ラムダエース)にて測定した。この塗膜を窒素雰囲気下250℃で1時間加熱し、膜厚10μmの膜を得た。得られた樹脂硬化膜を、ダイシングソーで3mm幅にカットした後に、希塩酸水溶液によりウエハーから剥離し、得られる20本の試料を温度23℃、相対湿度50%の雰囲気に24時間以上静置後、引っ張り試験機(テンシロン)にて伸度を測定した。引っ張り試験機の測定条件は以下の通りであった。
相対湿度:50%
初期試料長さ:50mm
試験速度:40mm/min
ロードセル定格:2kgf
Claims (10)
- 半導体素子の表面保護膜又は層間絶縁膜を形成するための感光性樹脂組成物であって、
フェノール性水酸基数が異なる2種類以上のフェノール化合物を含む重合成分の重合反応生成物であるフェノール樹脂(A):100質量部;及び
光酸発生剤(B):0.1〜50質量部;
を含有する、感光性樹脂組成物。 - 前記フェノール樹脂(A)が、下記一般式(1)で表される構造及び下記一般式(2)で表される構造:
R1及びR2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基:又は、下記一般式群(3):
X及びYは、それぞれ独立に、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は芳香族基を有する有機基;を表し、
R1〜R6,X及びYにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
a及びbは、それぞれ独立に、2〜1,000の間の整数であり、
mは1又は2であり、nは2又は3であり、但しn>mであり、
pは、0〜3の整数であり、
qは、0〜2の整数である。}
の両者を有する、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。 - 前記一般式(1)及び(2)におけるX及びYが、それぞれ独立に、下記一般式(4):
で表される基、又は下記一般式(5):
で表される基である、請求項1又は2に記載の感光性樹脂組成物。 - 前記一般式(1)及び(2)において、b/a>1である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記光酸発生剤(B)が、キノンジアジド化合物である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記感光性樹脂組成物が、熱により若しくは前記光酸発生剤(B)から発生した酸により前記フェノール樹脂(A)と反応しうる化合物、又は熱により若しくは前記光酸発生剤(B)から発生した酸により自己反応が起こりうる化合物である、架橋剤(C):1〜60質量部を更に含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
- 以下の工程:
半導体基板上に、請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物からなる感光性樹脂層を形成する工程、
該感光性樹脂層を活性光線で露光する工程、
該露光された感光性樹脂層を現像してレリーフパターンを得る工程、及び
得られたレリーフパターンを加熱する工程
を含む、半導体装置の製造方法。 - 請求項8に記載の方法により製造された、半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011126542A JP5825860B2 (ja) | 2011-06-06 | 2011-06-06 | 感光性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011126542A JP5825860B2 (ja) | 2011-06-06 | 2011-06-06 | 感光性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012252273A true JP2012252273A (ja) | 2012-12-20 |
JP5825860B2 JP5825860B2 (ja) | 2015-12-02 |
Family
ID=47525122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011126542A Active JP5825860B2 (ja) | 2011-06-06 | 2011-06-06 | 感光性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5825860B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014178471A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、半導体装置及び表示体装置 |
JP2014186124A (ja) * | 2013-03-22 | 2014-10-02 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、半導体装置及び、表示体装置 |
JP2015026033A (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、半導体装置及び表示体装置 |
WO2017204165A1 (ja) * | 2016-05-25 | 2017-11-30 | 東レ株式会社 | 樹脂組成物 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
MX2017013469A (es) | 2015-04-28 | 2018-03-01 | Consolidated Eng Company Inc | Sistema y metodo para tratamiento termico de piezas fundidas de aleacion de aluminio. |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03150567A (ja) * | 1989-11-08 | 1991-06-26 | Mitsubishi Kasei Corp | ポジ型フォトレジスト塗布組成物 |
JP2002020463A (ja) * | 2000-07-10 | 2002-01-23 | Nippon Kayaku Co Ltd | フェノールアラルキル樹脂の製造法 |
WO2007007827A1 (ja) * | 2005-07-13 | 2007-01-18 | Ube Industries, Ltd. | ビフェニレン架橋フェノールノボラック樹脂ならびにその用途 |
JP2007206562A (ja) * | 2006-02-03 | 2007-08-16 | Sekisui Chem Co Ltd | ポジ型フォトレジスト及び構造体の製造方法 |
-
2011
- 2011-06-06 JP JP2011126542A patent/JP5825860B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03150567A (ja) * | 1989-11-08 | 1991-06-26 | Mitsubishi Kasei Corp | ポジ型フォトレジスト塗布組成物 |
JP2002020463A (ja) * | 2000-07-10 | 2002-01-23 | Nippon Kayaku Co Ltd | フェノールアラルキル樹脂の製造法 |
WO2007007827A1 (ja) * | 2005-07-13 | 2007-01-18 | Ube Industries, Ltd. | ビフェニレン架橋フェノールノボラック樹脂ならびにその用途 |
JP2007206562A (ja) * | 2006-02-03 | 2007-08-16 | Sekisui Chem Co Ltd | ポジ型フォトレジスト及び構造体の製造方法 |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014178471A (ja) * | 2013-03-14 | 2014-09-25 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、半導体装置及び表示体装置 |
JP2014186124A (ja) * | 2013-03-22 | 2014-10-02 | Asahi Kasei E-Materials Corp | 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、半導体装置及び、表示体装置 |
JP2015026033A (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 旭化成イーマテリアルズ株式会社 | 感光性樹脂組成物、硬化レリーフパターンの製造方法、半導体装置及び表示体装置 |
WO2017204165A1 (ja) * | 2016-05-25 | 2017-11-30 | 東レ株式会社 | 樹脂組成物 |
CN109153841A (zh) * | 2016-05-25 | 2019-01-04 | 东丽株式会社 | 树脂组合物 |
KR20190011745A (ko) * | 2016-05-25 | 2019-02-07 | 도레이 카부시키가이샤 | 수지 조성물 |
JPWO2017204165A1 (ja) * | 2016-05-25 | 2019-03-22 | 東レ株式会社 | 樹脂組成物 |
US10990008B2 (en) | 2016-05-25 | 2021-04-27 | Toray Industries, Inc. | Resin composition |
KR102280582B1 (ko) * | 2016-05-25 | 2021-07-23 | 도레이 카부시키가이샤 | 수지 조성물 |
CN109153841B (zh) * | 2016-05-25 | 2021-12-31 | 东丽株式会社 | 树脂组合物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5825860B2 (ja) | 2015-12-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101827069B1 (ko) | 페놀 수지 조성물 그리고 경화 릴리프 패턴 및 반도체의 제조 방법 | |
KR101769190B1 (ko) | 감광성 수지 조성물, 경화 릴리프 패턴의 제조 방법, 반도체 장치 및 표시체 장치 | |
JP6000416B2 (ja) | ビフェニルジイルトリヒドロキシベンゼン樹脂、感光性樹脂組成物及び半導体装置 | |
JP6026097B2 (ja) | 半導体素子表面保護膜又は層間絶縁膜用の感光性樹脂組成物 | |
JP5825860B2 (ja) | 感光性樹脂組成物 | |
JP5981738B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、及び硬化レリーフパターンの製造方法 | |
JP5825884B2 (ja) | フェノール樹脂組成物、及び硬化レリーフパターンの製造方法 | |
JP5981737B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、及び硬化レリーフパターンの製造方法 | |
JP6116954B2 (ja) | 感光性樹脂組成物及び硬化レリーフパターンの製造方法 | |
JP5879088B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、及び、硬化レリーフパターンの製造方法 | |
JP5859257B2 (ja) | フェノール樹脂組成物並びに硬化レリーフパターン及び半導体の製造方法 | |
JP5981739B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、及び硬化レリーフパターンの製造方法 | |
JP2017090486A (ja) | 感光性樹脂組成物、及び硬化レリーフパターンの製造方法 | |
JP6503160B2 (ja) | 感光性樹脂組成物、及び硬化レリーフパターンの形成方法 | |
JP5808155B2 (ja) | フェノール樹脂組成物並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法 | |
JP5948538B2 (ja) | 絶縁膜を有するシリコンウエハの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140530 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150317 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150501 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150804 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150904 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20151006 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20151013 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5825860 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |