JP2012249682A - スロットマシン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1有利遊技Aと第1有利遊技Bと第2有利遊技Aと第2有利遊技Bとを備え、移行抽選を行う移行抽選手段160と、遊技の移行を制御する遊技移行制御手段250とを備え、遊技移行制御手段250を、第1有利遊技Aにおいて移行抽選で当選となったことを条件に移行抽選の結果に応じた第2有利遊技へ移行させるとともに所定の遊技回数が経過したことを条件に通常遊技へ移行させ、第1有利遊技Bにおいて移行抽選で当選となったことを条件に移行抽選の結果に応じた第2有利遊技へ移行させ、第2有利遊技Aにおいて所定の終了条件が成立した場合に第1有利遊技Aへ移行させ、第2有利遊技Bにおいて所定の終了条件が成立した場合に第1有利遊技Bへ移行させるように形成した。
【選択図】図3
Description
そこで、本発明は、一のART遊技などの有利遊技において、遊技が単調になるのを防止することができ、遊技の幅を広げることができ、遊技の興趣を向上させることができるスロットマシンを提供することを目的とする。
なお、符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、遊技として、通常の遊技である通常遊技と、通常遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である有利遊技と、を備えるスロットマシン10であって、有利遊技として、第1有利遊技Aと第1有利遊技Bとを含む複数の第1有利遊技及び第2有利遊技Aと第2有利遊技Bとを含む複数の第2有利遊技を備え、第1有利遊技において、複数の第2有利遊技のうちのいずれかの第2有利遊技へ移行することを決定する移行抽選を行う移行抽選手段160を備え、移行抽選における抽選対象として少なくとも、第2有利遊技Aへ移行することを決定する第1当選及び第2有利遊技Bへ移行することを決定する第2当選を含む複数の当選と、いずれの第2有利遊技へ移行することも決定しないハズレと、を備え、所定の契機で移行抽選の結果を変更する権利(以下、「変更権利」とする。)を発生させる変更権利発生手段230と、変更権利発生手段230により発生された変更権利を記憶する変更権利記憶手段240と、変更権利記憶手段240により変更権利が記憶されている場合に、移行抽選の結果を変更する移行抽選結果変更手段170と、移行抽選結果変更手段170により移行抽選の結果が変更された場合に、変更権利記憶手段240により記憶されている変更権利を少なくとも1回分消去する権利消去手段180と、複数の第1有利遊技と複数の第2有利遊技との間で遊技の移行を制御する遊技移行制御手段250と、を備え、遊技移行制御手段250は、第1有利遊技Aにおいて、移行抽選で、第1当選及び第2当選を含む複数の当選のうちのいずれかの当選となったことを条件に、移行抽選の結果に応じた第2有利遊技へ移行させるとともに、第1有利遊技Aにおいて、移行抽選でいずれかの当選となることなく所定の遊技回数が経過したことを条件に、通常遊技へ移行させ、遊技移行制御手段250は、第1有利遊技Bにおいて、移行抽選で、第1当選及び第2当選を含む複数の当選のうちのいずれかの当選となったことを条件に、移行抽選の結果に応じた第2有利遊技へ移行させ、遊技移行制御手段250は、第2有利遊技Aにおいて、所定の終了条件が成立した場合に、第1有利遊技Aへ移行させ、遊技移行制御手段250は、第2有利遊技Bにおいて、第2有利遊技Aの終了条件と同一又は異なる終了条件が成立した場合に、第1有利遊技Bへ移行させるように形成されていることを特徴とする。
すなわち本発明では、第1有利遊技において、複数の第2有利遊技のうちのいずれかの第2有利遊技へ移行することを決定する移行抽選を行う。この移行抽選では、第2有利遊技Aへ移行することを決定する第1当選及び第2有利遊技Bへ移行することを決定する第2当選を含む複数の当選と、ハズレとを抽選対象として抽選を行う。
また、本発明では、所定の契機で移行抽選の抽選結果を変更する変更権利を発生させ記憶する。そして、本発明では、変更権利を記憶している場合に、移行抽選の結果を変更する。たとえば、移行抽選の結果が第1当選であったときに、移行抽選の結果を第2当選に変更したり、また、たとえば、移行抽選の結果がハズレであったときに、移行抽選の結果を第1当選又は第2当選に変更したりすることができる。
また、本発明では、第1有利遊技Bは、移行抽選で、第1当選及び第2当選を含む複数の当選のうちのいずれかの当選となったことを条件に終了して移行抽選の結果に応じた第2有利遊技へ移行する。また、本発明では、第2有利遊技Aは、所定の終了条件が成立すると終了して第1有利遊技Aへ移行する。また、本発明では、第2有利遊技Bは、第2有利遊技Aの終了条件と同一又は異なる終了条件が成立すると終了して第1有利遊技Bへ移行する。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の特徴に加え、移行抽選結果変更手段170は、移行抽選の結果が第1当選であったときに、移行抽選の結果を第2当選に変更するように形成され、第2有利遊技Bの終了条件は、第2有利遊技Aの終了条件と同一の終了条件であるものの終了までの回数が異なる条件であり、第2有利遊技Aにおいて、第2有利遊技Bへ移行することを決定する第2移行抽選を行う第2移行抽選手段220を備え、第2移行抽選手段220による第2移行抽選の結果が当選の場合には、実行している第2有利遊技Aにおける終了条件に係る累積回数を引き継ぎつつ、第2有利遊技Bへ移行するように形成されていることを特徴とする。
また、本発明では、変更権利を記憶している場合に、移行抽選の結果が第1当選であったときに、移行抽選の結果を第2当選に変更する。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、上記請求項1又は2記載の発明の特徴に加え、主として遊技を制御する遊技制御装置21と、遊技制御装置21からの信号を受信して、主として遊技の演出を制御する演出制御装置22と、を備え、遊技制御装置21は、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行う役抽選手段100を備え、演出制御装置22には、演出状態として少なくとも、役抽選の結果に関する情報を遊技者に報知するものであって、管理状態が異なる第1及び第2の有利演出状態が設けられ、第1有利遊技A及び第1有利遊技Bを含む複数の第1有利遊技は、第1の有利演出状態によって規定され、第2有利遊技A及び第2有利遊技Bを含む複数の第2有利遊技は、第2の有利演出状態によって規定され、遊技移行制御手段250は、演出制御装置22に設けられるとともに、演出状態を切り替えることにより、第1有利遊技から第2有利遊技への移行又は第2有利遊技から第1有利遊技への移行を行うように形成されていることを特徴とする。
すなわち本発明によれば、一の有利遊技において、異なる遊技性の複数の遊技を実行することができ、遊技が単調になるのを防止することができ、遊技の幅を広げることができ、遊技の興趣を向上させることができるスロットマシンを提供することができる。
以下、「前面」とは、スロットマシン10において遊技を行う際に遊技者が向き合う面をいい、「右側」とは、スロットマシン10の前面に向き合って遊技を行う遊技者から見て右側をいい、「左側」とは、スロットマシン10の前面に向き合って遊技を行う遊技者から見て左側をいう。
(スロットマシン10)
図1に概略を示すように、スロットマシン10は、前面に開口部を有する箱型の筐体11を備え、筐体11の前面には、開口部を塞ぐ前扉12を備え、筐体11の内部には、3個の回転リール45を横並びに配置したリールユニット40や、スロットマシン10を制御するための制御装置20や、遊技媒体としてのメダルを払い出すためのホッパーユニットや、スロットマシン10が備える各装置に電力を供給するための電源ユニットなどを備えている。
また、前扉12の上部には、上パネル13を備え、前扉12の下部には、下パネル14を備え、前扉12の前面における、上パネル13と下パネル14との間には、前方へ向けて突出する操作部16を備えている。
また、上パネル13のほぼ中央には、各回転リール45の周囲に付されている図柄を遊技者に見せるための図柄表示窓15が設けられている。この図柄表示窓15は、3個すべての回転リール45の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄を遊技者に見せるように形成されている。
また、上パネル13における、図柄表示窓15の上方に相当する位置には、画像を表示する表示装置55が設けられている。また、上パネル13の周囲縁には、演出用ランプ17が設けられている。
また、操作部16の上面右側には、遊技媒体としてのメダルを投入するためのメダル投入口36が設けられ、操作部16の上面左側には、スロットマシン10に電子的に貯留(クレジット)されているメダルをベットするためのベットスイッチ32が設けられ、操作部16の上面左端付近には、クレジットされているメダルを返却するための精算スイッチ35が設けられ、操作部16の前面左側には、すべての回転リール45の回転を開始させるためのスタートスイッチ33が設けられ、操作部16の前面中央には、回転リール45の回転を停止させるためのものであって各回転リール45にそれぞれ対応している3個のストップスイッチ34が横並びに設けられている。
また、前扉12の下部中央には、メダルを払い出すためのメダル払出口37が設けられ、メダル払出口37の下方には、メダル払出口37から払い出されたメダルを受け止めて貯留するためのメダル受け皿38が設けられている。また、前扉12には、図示しないスピーカが設けられている。
リールユニット40は、横並びに設けた3個の回転リール45と、各回転リール45を回転させるためのものであって各回転リール45にそれぞれ対応しているステッピングモータと、これらを支持するためのフレームとを備えている。
また、各回転リール45の周囲には、複数種類の図柄が所定の配列で合計21個付されている。具体的には、回転リール45の周囲には、図2に示すように、「白7A」、「白7B」、「赤BAR」、「青BAR」、「リプレイ」、「スイカ」、「ベルA」、「ベルB」、「ベルC」及び「チェリー」の図柄が付されている。
また、ステッピングモータは、パルス信号によって駆動するものであって、入力されるパルス信号のパターンによって、加速・定速・減速のパターンが決まる。そして、ステッピングモータが駆動すると、ステッピングモータの出力軸を中心に、対応する回転リール45が回転する。また、ステッピングモータは、一のパルス信号の入力により、回転リール45の周囲に付された図柄1個分に相当する量駆動する。そして、ステッピングモータが図柄1個分に相当する量駆動すると、対応する回転リール45が、周囲に付された図柄1個分に相当する量回転する(1コマ回転する)。
(制御装置20)
制御装置20は、図3に示すように、主として遊技を制御する遊技制御装置21と、遊技制御装置21からの信号を受信して、主として遊技の演出を制御する演出制御装置22とを備えている。
遊技制御装置21は、メイン基板などとも呼ばれるものであって、CPU、RAM、ROM、及びI/Oなどを備えたマイクロコンピュータを用いて構成されている。CPUがROMに記憶された所定のプログラムを実行することにより、遊技制御装置21を構成するマイクロコンピュータが、役の抽選(役抽選)、回転リール45の回転・停止及びメダルの払い出しなどの遊技の進行を制御する遊技制御手段60として機能する。詳細には、遊技制御手段60は、図3に示すように、役抽選手段100、回転制御手段110、停止制御手段120、停止図柄判定手段130及び遊技状態移行制御手段135などとして機能する。遊技制御装置21の入力手段としては、ベットスイッチ32、スタートスイッチ33、ストップスイッチ34、精算スイッチ35及びリールユニット40の各回転リール45のインデックスセンサなどが接続され、遊技制御装置21の出力手段としては、リールユニット40のステッピングモータや、ホッパーユニットなどが接続されている。
また、本実施の形態では、遊技制御装置21には、遊技状態として、通常状態と、第1RT状態と、第2RT状態と、第3RT状態と、内部中状態と、ボーナス状態とが設けられている。また、ボーナス状態には、ビッグボーナス状態(BB状態)と、レギュラーボーナス状態(RB状態)とがある。遊技状態の詳細については後述する。なお、遊技状態としてはこれに限られるものではない。
また、本実施の形態では、演出制御装置22には、演出状態におけるモードとして、通常モードと、開始時短モードと、時短モードと、確変モードとが設けられている。そして、本実施の形態では、演出制御装置22は、同一の演出状態(たとえば特図回転状態又は大当り状態)であっても、これらのモードに応じて、異なる制御を行うものとなっている。なお、モードとしてはこれに限られるものではない。
(遊技の概略)
ここで、本実施の形態における遊技の概略について説明する。
まず、図4に示すように、通常遊技からは、特図回転ART遊技Aへ移行する。特図回転ART遊技Aへ移行すると、原則として毎遊技、後述する移行抽選が行われる。この移行抽選で後述する偶数当選(第1当選)となると、特図回転ART遊技Aが終了して大当りART遊技Aへ移行し、また、この移行抽選で後述する奇数当選(第2当選)となると、特図回転ART遊技Aが終了して大当りART遊技Bへ移行する。一方、移行抽選で偶数当選又は奇数当選となることなく所定の遊技回数(本実施の形態では20回)が経過すると、特図回転ART遊技Aが終了して通常遊技へ移行する。
また、大当りART遊技Bへ移行して所定の遊技回数(本実施の形態では30回)が経過すると、大当りART遊技Bが終了して特図回転ART遊技Bへ移行する。
特図回転ART遊技Bへ移行すると、原則として毎遊技、移行抽選が行われる。この移行抽選で偶数当選となると、特図回転ART遊技Bが終了して大当りART遊技Aへ移行し、また、この移行抽選で奇数当選となると、特図回転ART遊技Bが終了して大当りART遊技Bへ移行する。
このように本実施の形態では、特図回転ART遊技と大当りART遊技との間で、ループするように遊技が移行する。
また、本実施の形態では、役として、有効入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルの払い出しはないがボーナス遊技へ移行するボーナス役と、有効入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルが払い出される小役と、有効入賞ライン上に所定の図柄の組み合わせが停止表示されることにより、メダルの払い出しはないがメダルを新たに投入することなく前回の遊技と同じ条件で再度遊技を行うことができる再遊技を実行させる再遊技役とがある。ここで、「有効入賞ライン」とは、遊技媒体としてのメダルのベットに応じて有効になった入賞ラインである。本実施の形態では、1回の遊技につき、メダルを3枚ベットすることが可能となっており、3枚のメダルをベットすると、2本全ての入賞ラインが有効になり、有効入賞ラインとなる。なお、本実施の形態では、3枚のメダルをベットすることにより、遊技を開始することが可能となっている。
なお、本実施の形態では、ボーナス役は、メダルの払い出しを行うことなく、ボーナス遊技へ移行するようになっているが、所定枚数(たとえば15枚)のメダルを払い出した後に、ボーナス遊技へ移行するようにしてもよい。
(役抽選手段100)
役抽選手段100は、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行うものである。役抽選手段100は、乱数発生手段と、乱数抽出手段と、役抽選テーブルと、判定手段とを備えている。
また、役抽選テーブルは、乱数発生手段が発生させる範囲内の各乱数について、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかをあらかじめ定めたものである。本実施の形態では、役抽選テーブルには、図6に示すように、通常状態において用いられる通常役抽選テーブルと、第1RT状態において用いられる第1RT役抽選テーブルと、第2RT状態において用いられる第2RT役抽選テーブルと、第3RT状態において用いられる第3RT役抽選テーブルと、内部中状態において用いられる内部中役抽選テーブルと、ボーナス状態(BB状態及びRB状態)において用いられるボーナス役抽選テーブルとがある。各役抽選テーブルには、当選の領域と、ハズレの領域とが設定されている。なお、当選の領域としては、一の役に対応付けられた当選領域である単独当選領域の他に、複数種類の役に対応付けられた重複当選領域を設定することができる。たとえば、通常役抽選テーブルには、各ボーナス役の単独当選領域と、スイカ役の単独当選領域と、チェリー役の単独当選領域と、リプレイA役の単独当選領域と、ベル役の重複当選領域と、リプレイB役及びリプレイC役の重複当選領域(以下、この重複当選領域を「リプレイBC役」と称する。)と、リプレイA役〜リプレイC役の重複当選領域(以下、この重複当選領域を「リプレイABC役」と称する。)とがそれぞれ所定の範囲(所定の確率で)設定されている。また、たとえば、第1RT役抽選テーブルには、各ボーナス役の単独当選領域と、スイカ役の単独当選領域と、チェリー役の単独当選領域と、ベル役の重複当選領域とが通常役抽選テーブルとそれぞれ同一の範囲(同一の確率)で設定されているとともに、リプレイA役及びリプレイD役の重複当選領域(リプレイAD役)が所定の範囲(所定の確率で)設定されている。また、たとえば、第2RT役抽選テーブル及び第3RT役抽選テーブルには、各ボーナス役の単独当選領域と、スイカ役の単独当選領域と、チェリー役の単独当選領域と、ベル役の重複当選領域とが通常役抽選テーブルとそれぞれ同一の範囲(同一の確率)で設定されているとともに、リプレイA役の単独当選領域が所定の範囲(所定の確率で)設定されている。また、たとえば、内部中役抽選テーブルには、スイカ役の単独当選領域と、チェリー役の単独当選領域と、ベル役の重複当選領域とが通常役抽選テーブルとそれぞれ同一の範囲(同一の確率)で設定されているとともに、リプレイA役の単独当選領域が所定の範囲(所定の確率で)設定されている。また、たとえば、ボーナス役抽選テーブルには、ベル28役の単独当選領域が所定の範囲(所定の確率で)設定されている。
また、本実施の形態では、第1RT役抽選テーブル及び第2RT役抽選テーブルにおいては、再遊技役の当選確率が通常役抽選テーブルよりも低い確率に設定され、また、第3RT役抽選テーブルにおいては、再遊技役の当選確率が通常役抽選テーブルよりも高い確率に設定されている。具体的には、通常役抽選テーブルにおいては、再遊技役の当選確率が約1/5.3に設定され、また、第1RT役抽選テーブル及び第2RT役抽選テーブルにおいては、約1/7.3に設定され、また、第3RT役抽選テーブルにおいては、再遊技役の当選確率が約1/1.2に設定されている。
そして、役抽選手段100による役抽選で、いずれかの役に当選すると、当選した役に対応する当選フラグが成立する。なお、役抽選手段100による役抽選で、複数の役に重複当選した場合には、当選した複数の役それぞれに対応する当選フラグが成立する。そして、このフラグの成立中に、いずれかの有効入賞ライン上に、役抽選で当選した役を構成する図柄の組み合わせが停止表示されると、遊技者に対して、メダルの払い出しや、ボーナス遊技等の利益が付与される。
そして、小役当選フラグ及び再遊技当選フラグは、成立した遊技においてのみ有効となるものの、ボーナス当選フラグは、次の遊技へ持ち越すことができるものとなっており、当選したボーナス役を構成する図柄の組み合わせがいずれかの有効入賞ライン上に停止表示されることにより消去されるものとなっている。
(回転制御手段110)
回転制御手段110は、スタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を開始させるとともに、3個すべての回転リール45の回転駆動を制御するものである。具体的には、回転制御手段110は、スタートスイッチ33の操作を契機に、3個すべての回転リール45の回転を通常の回転方向に開始させて、その回転速度が所定の定常速度に達するまで加速処理を行う。そして、回転制御手段110は、回転リール45の回転速度が所定の定常速度に達したときには、回転リール45を所定の定常速度で定速回転させる定速処理を行う。
停止制御手段120は、ストップスイッチ34の操作を契機として、役抽選の結果と、ストップスイッチ34が操作された時点における対応する回転リール45の回転位置とに基づいて、回転リール45の回転を適位置で停止させるものである。
本実施の形態では、停止制御手段120は、各ストップスイッチ34が停止操作された際における対応する回転リール45の回転位置を、対応するインデックスが検知されてから対応するストップスイッチ34が停止操作されるまでの間における対応するステッピングモータのステップ数で特定しつつ、ストップスイッチ34が停止操作された時点で、有効入賞ライン上に直ちに停止できる図柄(すなわち、回転リール45の回転位置)を基準として、この図柄から回転方向に予め定められた個数(最大スベリコマ数、たとえば4コマ)移動した図柄までの範囲内で、対応する回転リール45を停止させる。ここで、「コマ」とは、回転リール45の回転量であって、回転リール45の周囲に付された図柄1個分に相当する量を意味するものである。
まず、ロジック演算処理では、役毎に定められた優先順位データに従ってストップスイッチ34が停止操作された時点における回転リール45の回転位置から0コマ〜4コマの範囲内に存在する計5コマ分の停止位置の候補に対して優先度を求める。そして各停止位置の候補の優先度のうち最も優先度の高い停止位置の候補を実際の停止位置として決定する。ただし、ロジック演算処理では、ストップスイッチ34が停止操作された時点における回転リール45の回転位置や役抽選の結果などに応じて複数の停止位置の候補に対して同一の優先度が求まる場合があり、最も優先度の高い停止位置の候補が複数となった場合には、後述するテーブル処理によって実際の停止位置を決定する。
また、本実施の形態では、役抽選により複数種類の小役に重複して当選した場合における小役間の優先順位については、各小役について予め定められている配当に基づくメダルの払い出し枚数に応じて優先順位が設定されている。具体的には、メダルの払い出し枚数が多いほど優先順位が高くなるように小役間の優先順位を設定している。なお、メダルの払い出し枚数が同数の場合には、同一の優先順位となる。
また、ロジック演算処理では、回転リール45の停止位置の候補を求める処理として、引き込み処理と蹴飛ばし処理とを行っている。引き込み処理とは、当選した役を構成する図柄の組み合わせを可能な限り有効入賞ライン上に停止表示させることができるように回転リール45の停止位置の候補を求める処理である。また、蹴飛ばし処理とは、当選した役以外の役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されないように回転リール45の停止位置の候補を求める処理である。すなわち、ロジック演算処理では、当選した役を構成する図柄の組み合わせを可能な限り有効入賞ライン上に停止表示させることができるよう、かつ当選した役以外の役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されないように回転リール45の停止位置の候補を求める。
そして、停止制御手段120は、リールユニット40の各ステッピングモータへのパルス信号の供給を停止することにより、回転リール45の回転を決定した停止位置で停止させる。
つぎに、左ベルA役などのベル役に関する重複当選領域に当選した場合の停止制御について説明する。本実施の形態では、停止制御手段120は、左ベルA役などのベル役に関する重複当選領域に当選した場合には、ストップスイッチ34の操作順序に応じて、ベル28役を有効入賞ライン上に停止表示させる又はさせないようにする停止制御を行う。
具体的には、停止制御手段120は、役抽選により左ベルA役に当選した場合に、左停止スイッチ56が最初に操作される順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、ベル1役、ベル5役、ベル9役、ベル11役、ベル15役、ベル16役、ベル21役、ベル22役及びベル26役に優先して、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、ベル28役を有効入賞ライン上に停止表示させ、中停止スイッチ57又は右停止スイッチ58が最初に操作される順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、ベル28役に優先して、ストップスイッチ34の操作のタイミングに応じて、ベル1役、ベル5役、ベル9役、ベル11役、ベル15役、ベル16役、ベル21役、ベル22役及びベル26役のうちのいずれかの役を有効入賞ライン上に停止表示させることができる場合には、その役を有効入賞ライン上に停止表示させ、上記役のうちのいずれも有効入賞ライン上に停止表示させることができない場合には、いずれの役をも構成しない図柄の組み合わせであって、特定の図柄の組み合わせであるブランク図柄を有効入賞ライン上に停止表示させる。
つぎに、リプレイBC役などの再遊技役に関する重複当選領域に当選した場合の停止制御について説明する。本実施の形態では、停止制御手段120は、リプレイBC役などの再遊技役に関する重複当選領域に当選した場合には、ストップスイッチ34の操作順序に応じて、当選したいずれかの再遊技役を有効入賞ライン上に停止表示させるように停止制御を行う。
具体的には、停止制御手段120は、役抽選によりリプレイBC役に当選した場合に、中停止スイッチ57が最初に操作される順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイB役に優先して、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイC役を有効入賞ライン上に停止表示させ、左停止スイッチ56又は右停止スイッチ58が最初に操作される順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイC役に優先して、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイB役を有効入賞ライン上に停止表示させる。
また、停止制御手段120は、役抽選によりリプレイAD役に当選した場合に、右停止スイッチ58が最初に操作される順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイA役に優先して、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイD役を有効入賞ライン上に停止表示させ、左停止スイッチ56又は中停止スイッチ57が最初に操作される順序で各ストップスイッチ34(56,57,58)が操作されると、リプレイD役に優先して、ストップスイッチ34の操作のタイミングに関わらず、リプレイA役を有効入賞ライン上に停止表示させる。
停止図柄判定手段130は、すべての回転リール45の回転が停止した際に、有効入賞ライン上に停止表示されている図柄の組み合わせを判定するものである。
また、本実施の形態では、停止図柄判定手段130により判定が行われると、この判定の結果に基づいた制御が所定の手段により実行される。たとえば、停止図柄判定手段130により、いずれかの小役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されていると判定されると、遊技制御手段60は、この小役に応じた所定枚数のメダルを払い出すようにする。たとえば、「ベルA」「白7A」「白7A」の図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されていると判定されると、遊技制御手段60は、ベル28役に応じた9数のメダルを払い出すようにする。また、たとえば、停止図柄判定手段130により、再遊技役を構成する図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されていると判定されると、遊技制御手段60は、再遊技を実行する制御を行う。たとえば、「白7A」「白7A」「白7A」の図柄の組み合わせが有効入賞ライン上に停止表示されていると判定されると、遊技制御手段60は、再遊技を実行する制御を行う。
遊技状態移行制御手段135は、遊技状態の移行を制御するものである。
上述の如く、本実施の形態では、遊技状態として、通常状態と、第1RT状態と、第2RT状態と、第3RT状態と、内部中状態と、ボーナス状態(BB状態及びRB状態)とがある。そして、遊技状態移行制御手段135は、これらの遊技状態の間で、遊技状態を移行させる制御を行う。遊技状態の移行条件は、1の条件が定められていてもよいし、複数の条件が定められていてもよい。複数の条件が定められている場合には、複数の条件のうち1の条件が成立したこと、あるいは複数の条件の全てが成立したことに基づいて、遊技状態を他の遊技状態へ移行させることができる。
具体的には、遊技状態移行制御手段135は、図8に示すように、通常状態において、リプレイB役が有効入賞ライン上に停止表示されたことを条件として、すなわちこれを契機として、遊技状態を、通常状態から第2RT状態へ移行させ、また、通常状態において、リプレイC役が有効入賞ライン上に停止表示されたことを条件として、遊技状態を、通常状態から第3RT状態へ移行させる。
また、遊技状態移行制御手段135は、通常状態、第1RT状態、第2RT状態又は第3RT状態において、役抽選によりボーナス役に当選した場合に、当該遊技で、当選したボーナス役が有効入賞ライン上に停止表示されなかったことを条件として、遊技状態を、現在の遊技状態から内部中状態へ移行させ、また、当該遊技で、当選したボーナス役が有効入賞ライン上に停止表示されたことを条件として、遊技状態を現在の遊技状態から当該ボーナス役に対応するボーナス状態へ移行させる。また、遊技状態移行制御手段135は、内部中状態において、持ち越しているボーナス当選フラグ、すなわち当選の権利を持ち越しているボーナス役が有効入賞ライン上に停止表示されたことを条件として、遊技状態を、内部中状態から当該ボーナス役に対応するボーナス状態へ移行させる。また、遊技状態移行制御手段135は、ボーナス状態において所定枚数(たとえばBB状態においては「297枚」、また、RB状態においては「63枚」)のメダルを払い出したことを条件に、遊技状態を、ボーナス状態から第1RT状態へ移行させる。なお、ボーナス状態から第1RT状態への移行条件、すなわちボーナス遊技の終了条件としては、他の条件(たとえば遊技回数)を設定することもできる。
(演出制御手段140)
演出制御手段140は、表示装置55や演出用ランプ17やスピーカを制御して、役抽選の結果や、遊技の進行に応じて、遊技の演出の実行を制御するものである。本実施の形態では、演出制御手段140は、各演出状態において、表示装置55に特定の画像を表示させたり、演出用ランプ17を点灯又は点滅させたり、スピーカから所定の音を出力させたりすることにより、遊技を盛り上げる演出を実行する。たとえば、演出制御手段140は、遊技状態がボーナス状態でかつ演出状態が通常演出状態である場合に、ボーナス遊技を盛り上げる演出を実行する。
また、本実施の形態では、上述したように、演出状態におけるモードとして、通常モードと、開始時短モードと、時短モードと、確変モードとを備えており、演出制御手段140は、これらのモードの間でモードを切り替える制御を行う。
また、本実施の形態では、特図回転状態及び大当り状態は、役抽選の結果に関する情報を遊技者に対して報知する報知演出を実行する状態である。役抽選の結果に関する情報(報知の内容)としては、当選した役の情報や、当選した役を有効入賞ライン上に停止表示させるためのストップスイッチ34の操作順序(押し順)などがある。
(開始時短モード切替決定手段150)
開始時短モード切替決定手段150は、演出状態におけるモードを開始時短モードに切り替えることを決定するものである。本実施の形態では、開始時短モード切替決定手段150は、演出状態が通常演出状態でかつモードが通常モードである場合に、役抽選によりボーナス役、スイカ役又はチェリー役に当選したときに、モードを開始時短モードとするか否かを抽選により決定する。なお、この抽選の抽選確率は、出玉率(ベットされるメダルの総数に対する遊技者に付与するメダルの総数の比率)を定めた複数段階の設定値(たとえば1〜6)に応じて異なるようにしてもよいし、当選した役に応じて異なるようにしてもよいし、或いは同一であってもよい。
(移行抽選手段160)
移行抽選手段160は、特図回転ART遊技(第1有利遊技)において、複数の大当りART遊技(第2有利遊技)のうちのいずれかの大当りART遊技へ移行することを決定する移行抽選を行うものである。本実施の形態では、移行抽選手段160は、演出状態が特図回転状態でかつ遊技状態が通常状態又は第3RT状態である場合に、原則として毎遊技、移行抽選を行う。また、本実施の形態では、移行抽選の抽選対象としては、大当りART遊技A(第2有利遊技A)へ移行することを決定する偶数当選(第1当選)と、大当りART遊技B(第2有利遊技B)へ移行することを決定する奇数当選(第2当選)と、いずれの大当りART遊技へ移行することも決定しないハズレとが設けられている。なお、移行抽選の抽選対象としてはこれに限られるものではない。また、移行抽選により偶数当選又は奇数当選となった以降は、移行抽選手段160は、当該特図回転状態においては、移行抽選を行わない。
なお、移行抽選テーブルとしてはこれに限られるものではない。
そして、たとえば、移行抽選手段160は、図9(A)に示すように、演出状態が特図回転状態でモードが時短モードでかつ遊技状態が通常状態又は第3RT状態である場合に、役抽選の結果がハズレであったときには、時短モード一般移行抽選テーブルを参照して、偶数当選を2.5%、奇数当選を2.5%、ハズレを95.0%の抽選確率で移行抽選を行う。また、たとえば、移行抽選手段160は、図9(F)に示すように、演出状態が特図回転状態でモードが確変モードでかつ遊技状態が通常状態又は第3RT状態である場合に、役抽選によりチェリー役に当選したときには、確変モードチェリー移行抽選テーブルを参照して、偶数当選を20.0%、奇数当選を30.0%、ハズレを50.0%の抽選確率で移行抽選を行う。
移行抽選結果変更手段170は、後述する変更権利記憶手段240により移行抽選の結果を変更する権利(以下、「変更権利」とする。)が記憶されている場合に、移行抽選の結果を変更するものである。本実施の形態では、後述する変更権利記憶手段240により変更権利が記憶されている場合に、移行抽選の結果が偶数当選(第1当選)であったときに、移行抽選の結果を奇数当選(第2当選)に変更する。具体的には、移行抽選結果変更手段170は、演出状態が特図回転状態でモードが確変モードでかつ後述する変更権利ストックカウンタのカウント値が「1」以上である(変更権利記憶手段240により変更権利が記憶されている)場合に、移行抽選の結果が偶数当選であったときに、移行抽選の結果を偶数当選から奇数当選に変更する。
権利消去手段180は、移行抽選結果変更手段170により移行抽選の結果が変更された場合に、変更権利記憶手段240により記憶されている変更権利を少なくとも1個(1回分)消去するものである。本実施の形態では、権利消去手段180は、移行抽選結果変更手段170により移行抽選の結果が奇数当選(第2当選)に変更された場合に、後述する変更権利ストックカウンタのカウント値を「1」減算する。これにより、本実施の形態では、権利消去手段180は、変更権利記憶手段240により記憶されている変更権利を1個(1回分)消去する。
特図回転遊技回数カウント手段190は、特図回転ART遊技Aの遊技回数をカウントするものである。本実施の形態では、特図回転遊技回数カウント手段190は、特図回転ART遊技Aの遊技回数をカウントための特図遊技回数カウンタを備えている。このカウンタは、初期値として「0」が設定されている。
そして、本実施の形態では、特図回転遊技回数カウント手段190は、後述する演出状態切替制御手段251により演出状態が特図回転状態に設定された場合に、モードが開始時短モード又は時短モードであるとき、すなわち特図回転ART遊技Aを開始するときに、特図遊技回数カウンタのカウント値を「20」に設定する。
なお、特図遊技回数カウンタのカウント値が「0」になると、特図回転ART遊技Aが終了して、通常遊技へ移行する。すなわち、本実施の形態では、特図回転ART遊技Aは、原則として20回の遊技を消化すると終了する。また、このとき、特図回転遊技回数カウント手段190は、特図遊技回数カウンタのカウント値を「0」に初期化する。
(特図回転ART遊技A延長手段200)
特図回転ART遊技A延長手段200は、特図回転ART遊技Aを延長するものである。本実施の形態では、特図回転ART遊技A延長手段200は、演出状態が特図回転状態でかつモードが開始時短モードである場合に、特図遊技回数カウンタのカウント値が「0」であるときに、特図回転ART遊技Aを延長するか否かを延長抽選により決定する。なお、この延長抽選の抽選確率は、出玉率を定めた複数段階の設定値に応じて異なるようにしてもよいし、同一であってもよい。
なお、特図回転ART遊技A延長手段200は、特図遊技回数カウンタのカウント値が「0」である場合に、役抽選により特定の役(たとえばボーナス役、スイカ役又はチェリー役)に当選したときには、延長抽選で当選し易いようにしてもよいし、必ず延長するようにしてもよい。
また、特図回転ART遊技A延長手段200は、延長する遊技回数を、複数の値のうちから決定したり、或いは役抽選の結果に応じて決定するようにしてもよい。
大当り遊技回数カウント手段210は、大当りART遊技(大当りART遊技A及び大当りART遊技B)の遊技回数をカウントするものである。本実施の形態では、大当り遊技回数カウント手段210は、大当りART遊技の遊技回数をカウントための大当り遊技回数カウンタを備えている。このカウンタは、初期値として「0」が設定されている。
そして、本実施の形態では、大当り遊技回数カウント手段210は、後述する演出状態切替制御手段251により演出状態が大当り状態に設定されたとき、すなわち大当りART遊技を開始するときに、大当り遊技回数カウンタのカウント値を「30」に設定する。
そして、大当り遊技回数カウンタのカウント値が「0」になると、大当りART遊技が終了して、特図回転ART遊技へ移行する。具体的には、大当りART遊技Aが終了すると、特図回転ART遊技Aへ移行し、また、大当りART遊技Bが終了すると、特図回転ART遊技Bへ移行する。すなわち、本実施の形態では、大当り回転ART遊技は、原則として30回の遊技を消化すると終了する。
また、本実施の形態では、大当り遊技回数カウント手段210は、特図遊技回数カウンタのカウント値が「0」になって特図回転ART遊技Aが終了ときに、大当り遊技回数カウンタのカウント値を「0」に初期化する。
第2移行抽選手段220は、大当りART遊技A(第2有利遊技A)において、大当りART遊技B(第2有利遊技B)へ移行することを決定する第2移行抽選を行うものである。本実施の形態では、第2移行抽選手段220は、演出状態が大当り状態でかつモードが時短モードである場合に、役抽選によりボーナス役、スイカ役又はチェリー役に当選したときに、第2移行抽選を行う。なお、この抽選の抽選確率は、出玉率を定めた複数段階の設定値に応じて異なるようにしてもよいし、当選した役に応じて異なるようにしてもよいし、或いは同一であってもよい。
(変更権利発生手段230)
変更権利発生手段230は、所定の契機で、移行抽選の結果を変更する変更権利を発生させるものである。本実施の形態では、変更権利発生手段230は、演出状態が大当り状態でかつモードが確変モードである場合に、役抽選によりボーナス役、スイカ役又はチェリー役に当選したときに、抽選により変更権利を発生させる。なお、この抽選の抽選確率は、出玉率を定めた複数段階の設定値に応じて異なるようにしてもよいし、当選した役に応じて異なるようにしてもよいし、或いは同一であってもよい。
(変更権利記憶手段240)
変更権利記憶手段240は、変更権利発生手段230により発生された変更権利を記憶するものである。本実施の形態では、変更権利発生手段230により発生された変更権利を記憶するための変更権利ストックカウンタを備えている。このカウンタは、初期値として「0」が設定されている。
そして、変更権利記憶手段240は、変更権利発生手段230により発生された変更権利の個数の値を変更権利ストックカウンタのカウント値に加算する。たとえば、変更権利発生手段230により発生された変更権利の個数が1個(1回分)の場合には、変更権利記憶手段240は、変更権利ストックカウンタのカウント値に「1」を加算する。また、たとえば、変更権利発生手段230により3個(3回分)の変更権利が同時に発生された場合には、変更権利記憶手段240は、変更権利ストックカウンタのカウント値に「3」を加算する。
(遊技移行制御手段250)
遊技移行制御手段250は、複数の特図回転ART遊技(第1有利遊技)と複数の大当りART遊技(第2有利遊技)との間で遊技の移行を制御するものである。本実施の形態では、遊技移行制御手段250は、演出状態を切り替えることにより、特図回転ART遊技から大当りART遊技への移行又は大当りART遊技から特図回転ART遊技への移行を行う。
(演出状態切替制御手段251)
演出状態切替制御手段251は、複数の演出状態の間で演出状態を切り替える制御を行うものである。本実施の形態では、演出制御装置22には、各演出状態を管理するための管理フラグが設けられており、演出状態切替制御手段251は、この管理フラグを成立又は消去することにより、演出状態を切り替える制御を行っている。また、本実施の形態では、管理フラグとしては、特図回転状態を管理するための特図回転状態フラグと、大当り状態フラグとがある。すなわち、特図回転状態フラグが成立している状態が特図回転状態であり、また、大当り状態フラグが成立している状態が大当り状態であり、特図回転状態フラグ及び大当り状態フラグのいずれもが成立していない状態が通常演出状態である。そして、これにより、本実施の形態では、特図回転状態及び大当り状態は管理状態が異なるものとしている。
また、本実施の形態では、演出状態切替制御手段251は、演出状態が特図回転状態である場合に、移行抽選で偶数当選又は奇数当選となったときに、特図回転状態フラグを消去するとともに大当り状態フラグを所定の記憶領域に成立させ、演出状態を大当り状態に設定する。これにより、大当りART遊技A又は大当りART遊技Bへ移行し、大当りART遊技A又は大当りART遊技Bが開始される。
また、本実施の形態では、演出状態切替制御手段251は、演出状態が大当り状態である場合に、大当り遊技回数カウンタのカウント値が「0」になったときに、大当り状態フラグを消去するとともに特図回転状態フラグを所定の記憶領域に成立させ、演出状態を特図回転状態に設定する。これにより、大当りART遊技A又は大当りART遊技Bが終了するとともに、特図回転ART遊技A又は特図回転ART遊技Bへ再び移行し、特図回転ART遊技A又は特図回転ART遊技Bが再び開始される。
モード切替制御手段252は、複数のモードの間でモードを切り替える制御を行うものである。本実施の形態では、モード切替制御手段252は、演出状態が通常演出状態である場合には、原則として、モードを通常モードに設定する。
また、本実施の形態では、モード切替制御手段252は、演出状態が通常演出状態でかつモードが通常モードである場合に、開始時短モード切替決定手段150によりモードを開始時短モードとすることが決定されたときに、モードを開始時短モードに設定する。
また、本実施の形態では、モード切替制御手段252は、演出状態が特図回転状態でかつモードが開始時短モード又は時短モードである場合に、移行抽選の結果が偶数当選であるときに、モードを時短モードに設定する。
また、本実施の形態では、モード切替制御手段252は、演出状態が特図回転状態でかつモードが開始時短モード又は時短モードである場合に、移行抽選で偶数当選又は奇数当選となることなく特図遊技回数カウンタのカウント値が「0」になったときに、モードを通常モードに設定する。
また、本実施の形態では、モード切替制御手段252は、演出状態が大当り状態でモードが時短モードである場合に、第2移行抽選手段220による第2移行抽選により大当りART遊技Bへ移行することが決定されたときに、モードを確変モードに設定する。なお、このとき、大当りART遊技Aにおける終了条件に係る遊技回数をカウントする大当り遊技回数カウンタはリセットされず保持される。これにより、本実施の形態では、実行中の大当りART遊技Aにおける終了条件に係る累積回数を引き継ぎつつ、大当りART遊技Aから大当りART遊技Bへ移行する。
演出データ記憶手段270は、実行する演出の演出データ及び演出パターンなどを記憶するものである。演出データとしては、表示装置55に表示するための画像データ及びスピーカから発するためのサウンドデータなどがある。本実施の形態では、画像データとして、演出状態が通常演出状態である場合に用いる通常演出状態用画像データ群と、演出状態が特図回転状態である場合に用いる特図回転状態用画像データ群と、演出状態が大当り状態である場合に用いる大当り状態用画像データ群とが設けられている。
また、演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミング(たとえば、スタートスイッチ33の操作時や各ストップスイッチ34の操作時など)で、どのような演出を実行するか(たとえば、演出用ランプ17をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカからどのようなサウンドを発するか、及び表示装置55にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
演出実行手段280は、演出を実行するものである。本実施の形態では、演出実行手段280は、演出状態が特図回転状態でモードが開始時短モード又は時短モードである場合に、特図回転状態用画像データ群を参照して、遊技が、特図回転ART遊技Aである旨を示す画像を表示装置55に表示させる(図10参照)。なお、この場合には、モードが開始時短モードである場合とモードが時短モードである場合とで、異なる表示を表示装置55に行わせるようにしてもよい。
同様に、演出実行手段280は、演出状態が特図回転状態でモードが確変モードである場合に、特図回転状態用画像データ群を参照して、特に図示しないが、遊技が、特図回転ART遊技Bである旨を示す画像を表示装置55に表示させる。
また、本実施の形態では、演出実行手段280は、演出状態が大当り状態でモードが時短モードである場合に、特に図示していないが、大当り状態用画像データ群を参照して、遊技が、大当りART遊技Aである旨を示す画像を表示装置55に表示させる。同様に、演出実行手段280は、演出状態が大当り状態でモードが確変モードである場合に、特に図示していないが、大当り状態用画像データ群を参照して、遊技が、大当りART遊技Bである旨を示す画像を表示装置55に表示させる。
また、本実施の形態では、演出実行手段280は、演出状態が特図回転状態又は大当り状態でかつ遊技状態が通常状態又は第3RT状態である場合に、役抽選により左ベルA役〜左ベルC役、中ベルA役〜中ベルC役及び右ベルA役〜右ベルC役のいずれかに当選したときに、ベル28役を有効入賞ライン上に停止表示させるためのストップスイッチ34の操作順序を遊技者に報知するベル報知演出を実行する。たとえば、演出実行手段280は、役抽選により左ベルA役に当選した場合には、ベル報知演出として、左停止スイッチ56を最初に操作する順序を遊技者に報知する。そして、この報知に従い所定の操作順序でストップスイッチ34(56,57,58)を操作すると、ベル28役が有効入賞ライン上に必ず停止表示される。
また、本実施の形態では、特図回転ART遊技又は大当りART遊技中に、役抽選によりボーナス役に当選した場合には、実行中の特図回転ART遊技又は大当りART遊技を中断し、当選したボーナス役に対応するボーナス遊技が終了した後に中断した特図回転ART遊技又は大当りART遊技を再開する。この場合に、演出実行手段280は、ボーナス遊技が終了した後の第1RT状態から遊技状態が通常状態となるまでの間を、中断した特図回転ART遊技又は大当りART遊技を再開する準備状態である旨を表示装置55に表示させる。
以下において、演出状態が特図回転状態である場合における特別図柄301の変動表示について説明する。なお、以下に説明するものは例示でありこれに限られるものではない。
(移行抽選の結果がハズレの場合)
(例1)
移行抽選の結果がハズレの場合について説明する。図10(A)に示すように、変動開始前は、3個の特別図柄301は、前回の停止表示図柄である「123」の組み合わせで停止表示されている。そして、演出実行手段280は、移行抽選が行われたことを契機に、図10(B)に示すように、停止表示されている3個の特別図柄301を変動表示させる。そして、演出実行手段280は、移行抽選の結果がハズレであるので、図10(C)に示すように、3個の特別図柄301を、「276」のハズレの特別図柄301の組み合わせで停止表示させる。これにより、移行抽選の結果がハズレである旨を遊技者に報知する。
移行抽選の結果がハズレの場合であって、ハズレの特別図柄301の組み合わせのうち、「232」や「585」のように、左及び右の特別図柄301のみが同一であるリーチ図柄の組み合わせで停止表示させる場合について説明する。この場合には、図10(A)及び(B)の状態を経て、演出実行手段280は、図10(D)に示すように、左及び右の特別図柄301を同一の「2」の数字図柄で停止表示させる。そして、演出実行手段280は、移行抽選の結果がハズレであるので、図10(E)に示すように、中の特別図柄301を「3」の数字図柄で停止表示させる。これにより、移行抽選の結果がハズレである旨を遊技者に報知する。
移行抽選の結果がハズレの場合について説明する。この場合には、図10(A)、(B)及び(D)の状態を経て、演出実行手段280は、移行抽選の結果が偶数当選であるので、図10(F)に示すように、中の特別図柄301を「2」の数字図柄で停止表示させる。これにより、移行抽選の結果が偶数当選である旨を遊技者に報知する。
なお、移行抽選の結果が奇数当選の場合には、特に図示していないが、演出実行手段280は、偶数当選の場合と同様に特別図柄301を変動表示させ、たとえば「333」の特別図柄301の組み合わせを停止表示させる。これにより、移行抽選の結果が奇数当選である旨を遊技者に報知する。
また、演出実行手段280は、いずれかの特別図柄301が変動表示している状態で、次遊技を開始するためのメダルのベットが行われた場合には、実行中の演出をキャンセルして移行抽選の結果に応じた特別図柄301の組み合わせを停止表示させる。
また、演出実行手段280は、移行抽選の結果が奇数当選である場合に、偶数当選に応じた特別図柄301の組み合わせ(たとえば「222」)を一旦停止表示させ、その後に再度3個の特別図柄301を変動表示(いわゆる再変動)させ、奇数当選に応じた特別図柄301の組み合わせ(たとえば「333」)を停止表示させるようにしてもよい。
(スロットマシン10の動作)
以下、図11〜図18に示すフローチャートに基づいて、本実施の形態に係るスロットマシン10の動作の概略を説明する。まず、スロットマシン10の遊技制御装置21における処理であるメイン制御処理について説明する。
図11に示すステップ100において、遊技制御手段60により、規定枚数(本実施の形態では3枚)のメダルがベットされたか否かが判断される。ここで、ベットされたと判断されると、ステップ101に進む。一方、ベットされていないと判断されると、再度ステップ100となる。
ステップ102において、役抽選手段100により、役抽選が行われるとともに、役抽選の結果が演出制御装置22に送信され、ステップ103において、回転制御手段110より、3個すべての回転リール45の回転が開始される。そして、次のステップ104に進む。
ステップ104において、遊技制御手段60により、ストップスイッチ34が操作されたか否かが判断される。ここで、操作されたと判断されると、ステップ105に進む。一方、操作されていないと判断されると、再度ステップ104となる。
ステップ106において、遊技制御手段60により、すべての回転リール45の回転が停止したか否かが判断される。ここで、すべての回転リール45の回転が停止したと判断されると、ステップ107に進む。一方、すべての回転リール45の回転が停止していないと判断されると、ステップ104に戻る。
ステップ107において、停止図柄判定手段130により、有効入賞ライン上に停止表示された図柄の組み合わせを判定する停止表示図柄判定処理が行われ、判定の結果が演出制御装置22に送信される。そして、次のステップ108に進む。
図12に示すステップ200において、演出状態が通常演出状態であるか否かが判断される。ここで、演出状態が通常演出状態であると判断されると、ステップ201に進む。一方、演出状態が通常演出状態でないと判断されると、ステップ202に進む。
ステップ201において、演出状態が通常演出状態である場合における処理である通常中の処理が行われる。そして、当該サブ制御処理が終了する。
ステップ202において、演出状態が特図回転状態であるか否かが判断される。ここで、演出状態が特図回転状態であると判断されると、ステップ203に進む。一方、演出状態が特図回転状態でないと判断されると、ステップ204に進む。
ステップ204において、演出状態が大当り状態であるか否かが判断される。ここで、演出状態が大当り状態であると判断されると、ステップ205に進む。一方、演出状態が特図回転状態でないと判断されると、当該サブ制御処理が終了する。
ステップ205において、演出状態が大当り状態である場合における処理である大当り中の処理が行われる。そして、当該サブ制御処理が終了する。
つぎに、上述したステップ201の通常中の処理について説明する。
ステップ301において、開始時短モード切替決定手段150により、役抽選によりボーナス役、スイカ役又はチェリー役に当選したときに、モードを開始時短モードとするか否かを抽選により決定する特図回転ART遊技A移行抽選処理が行われる。そして、次のステップ302に進む。なお、役抽選によりボーナス役、スイカ役又はチェリー役に当選しなかったときには、ステップ304に進む。
ステップ303において、モード切替制御手段252により、モードが開始時短モードに設定される。そして、次のステップ304に進む。
ステップ304において、現在の遊技状態を示す状態信号を受信したか否かが判断される。ここで、受信したと判断されると、ステップ305に進む。一方、受信していないと判断されると、再度ステップ304となる。
ステップ306において、モードが開始時短モードであるか否かが判断される。ここで、開始時短モードであると判断されると、ステップ307に進む。一方、開始時短モードでないと判断されると、当該通常中の処理が終了する。
ステップ307において、特図回転ART遊技A又は特図回転ART遊技Bへ移行するための特図回転移行処理が行われる。そして、当該通常中の処理が終了する。
図14に示すステップ400において、演出状態切替制御手段251により、演出状態が特図回転状態に設定される。そして、次のステップ401に進む。
ステップ401において、モードが開始時短モード又は時短モードであるか否かが判断される。ここで、開始時短モード又は時短モードであると判断されると、ステップ402に進む。一方、開始時短モード又は時短モードでないと判断されると、ステップ403に進む。
ステップ402において、特図回転遊技回数カウント手段190により、特図遊技回数カウンタが「20」に設定される。そして、当該特図回転移行処理が終了する。
ステップ404において、特図回転遊技回数カウント手段190により、特図遊技回数カウンタが「0」に設定される。そして、当該特図回転移行処理が終了する。
つぎに、上述したステップ203の特図回転中の処理について説明する。
図15に示すステップ500において、モードが開始時短モード又は時短モードであるか否かが判断される。ここで、開始時短モード又は時短モードであると判断されると、ステップ501に進む。一方、開始時短モード又は時短モードでないと判断されると、ステップ503に進む。
ステップ502において、特図回転遊技回数カウント手段190により、特図遊技回数カウンタのカウント値から「1」が減算される。そして、次のステップ503に進む。
ステップ503において、移行抽選手段160により、遊技状態が通常状態又は第3RT状態である場合に、移行抽選が行われる。そして、次のステップ504に進む。なお、遊技状態が通常状態又は第3RT状態でない場合には、ステップ508に進む。
ステップ505において、演出実行手段280により、特別図柄301を変動表示させて、移行抽選の結果に基づいて停止表示させる特別図柄演出処理が行われる。そして、次のステップ506に進む。
ステップ506において、移行抽選の結果が偶数当選又は奇数当選であるか否かが判断される。ここで、偶数当選又は奇数当選であると判断されると、ステップ507に進む。一方、ハズレであると判断されると、ステップ508に進む。
ステップ508において、演出状態が特図回転状態であるか否かが判断される。ここで、特図回転状態であると判断されると、ステップ509に進む。一方、特図回転状態でないと判断されると、当該特図回転中の処理が終了する。
ステップ509において、モードが開始時短モード又は時短モードであるか否かが判断される。ここで、開始時短モード又は時短モードであると判断されると、ステップ510に進む。一方、開始時短モード又は時短モードでないと判断されると、当該特図回転中の処理が終了する。
ステップ511において、モードが開始時短モードであるか否かが判断される。ここで、開始時短モードであると判断されると、ステップ512に進む。一方、開始時短モードでないと判断されると、ステップ515に進む。
ステップ512において、特図回転ART遊技A延長手段200により、特図回転ART遊技Aを延長するか否かを決定する延長抽選が行われる。そして、次のステップ513に進む。
ステップ514において、特図回転ART遊技A延長手段200により、特図遊技回数カウンタのカウント値に「10」が加算される。そして、次のステップ515に進む。
ステップ515において、特図遊技回数カウンタのカウント値が「0」であるか否かが判断される。ここで、「0」であると判断されると、ステップ516に進む。一方、「0」でないと判断されると、当該特図回転中の処理が終了する。
図16に示すステップ600において、移行抽選の結果が偶数当選であるか否かが判断される。ここで、偶数当選であると判断されると、ステップ601に進む。一方、偶数当選でないと判断されると、ステップ609に進む。
ステップ601において、モードが開始時短モード又は時短モードであるか否かが判断される。ここで、開始時短モード又は時短モードであると判断されると、ステップ602に進む。一方、開始時短モード又は時短モードでないと判断されると、ステップ603に進む。
ステップ603において、モードが確変モードであるか否かが判断される。ここで、確変モードであると判断されると、ステップ604に進む。一方、確変モードでないと判断されると、当該移行抽選後の処理が終了する。
ステップ604において、変更権利ストックカウンタのカウント値が「1」以上であるか否かが判断される。ここで、「1」以上であると判断されると、ステップ605に進む。一方、「1」以上でない、すなわち「0」であると判断されると、ステップ608に進む。
ステップ608において、モード切替制御手段252により、モードが時短モードに設定される。そして、当該移行抽選後の処理が終了する。
ステップ609において、移行抽選の結果が奇数当選であるか否かが判断される。ここで、奇数当選であると判断されると、ステップ610に進む。一方、奇数当選でない、すなわちハズレであると判断されると、当該移行抽選後の処理が終了する。
つぎに、上述したステップ507の大当り移行処理について説明する。
図17に示すステップ700において、演出状態切替制御手段251により、演出状態が大当り状態に設定される。そして、次のステップ701に進む。
ステップ701において、大当り遊技回数カウント手段210により、大当り遊技回数カウンタが「30」に設定される。そして、当該大当り移行処理が終了する。
つぎに、上述したステップ205の大当り中の処理について説明する。
ステップ801において、大当り遊技回数カウンタのカウント値が「1」以上であるか否かが判断される。ここで、「1」以上であると判断されると、ステップ802に進む。一方、「1」以上でない、すなわち「0」であると判断されると、ステップ803に進む。
ステップ803において、モードが時短モードであるか否かが判断される。ここで、時短モードであると判断されると、ステップ804に進む。一方、時短モードでないと判断されると、ステップ807に進む。
ステップ804において、第2移行抽選手段220により、役抽選によりボーナス役、スイカ役又はチェリー役に当選したときに、大当りART遊技Bへ移行することを決定する第2移行抽選が行われる。そして、次のステップ805に進む。なお、役抽選によりボーナス役、スイカ役又はチェリー役に当選しなかったときには、ステップ811に進む。
ステップ806において、モード切替制御手段252により、モードが確変モードに設定される。そして、ステップ811に進む。
ステップ807において、モードが確変モードであるか否かが判断される。ここで、確変モードであると判断されると、ステップ808に進む。一方、確変モードでないと判断されると、ステップ811に進む。
ステップ809において、抽選の結果が当選であるか否かが判断される。ここで、当選であると判断されると、ステップ810に進む。一方、ハズレであると判断されると、ステップ811に進む。
ステップ811において、大当り遊技回数カウンタのカウント値が「0」であるか否かが判断される。ここで、「0」であると判断されると、ステップ812に進む。一方、「0」でないと判断されると、当該大当り中の処理が終了する。
ステップ812において、図14に示す特図回転移行処理が行われる。そして、当該大当り中の処理が終了する。
以上説明したように、本実施の形態では、通常遊技においてモードを開始時短モードに切り替えることが決定されると、モードが開始時短モードに設定され演出状態が特図回転状態に設定され、特図回転ART遊技Aへ移行する。特図回転ART遊技Aへ移行すると、移行抽選が行われ、この移行抽選で偶数当選となると、モードが時短モードに設定され、演出状態が大当り状態に設定され、大当りART遊技Aへ移行する。また、移行抽選で奇数当選となると、モードが確変モードに設定され演出状態が大当り状態に設定され、大当りART遊技Bへ移行する。一方、移行抽選で偶数当選又は奇数当選となることなく所定の遊技回数(本実施の形態では20回)が経過すると、特図回転ART遊技Aが終了して通常遊技へ移行する。
そして、大当りART遊技Aへ移行すると、所定の遊技回数(本実施の形態では30回)により、演出状態が特図回転状態に設定され、特図回転ART遊技Aへ移行する。また、大当りART遊技Bへ移行すると、所定の遊技回数(本実施の形態では30回)により、演出状態が特図回転状態に設定され、特図回転ART遊技Bへ移行する。
特図回転ART遊技Aへ再び移行すると、移行抽選が行われ、この移行抽選で偶数当選又は奇数当選となると、大当りART遊技A又は大当りART遊技Bへ再び移行し、一方、移行抽選で偶数当選又は奇数当選となることなく所定の遊技回数(本実施の形態では20回)が経過すると、特図回転ART遊技Aが終了して通常遊技へ移行する。同様に、特図回転ART遊技Bへ移行すると、移行抽選が行われ、この移行抽選で偶数当選又は奇数当選となると、大当りART遊技A又は大当りART遊技Bへ再び移行する。なお、特図回転ART遊技Bは、特図回転ART遊技Aとは異なり、遊技回数の経過によって終了することはない。
このように、本実施の形態では、特図回転ART遊技A又は特図回転ART遊技Bにおいては、役抽選によりボーナス役に当選することのみならず、移行抽選で偶数当選又は奇数当選となるか否かを遊技者は楽しむことができる。すなわち、本実施の形態では、特図回転ART遊技A又は特図回転ART遊技Bにおいては、役抽選の結果、ひいては回転リール45の出目(停止位置)のみならず、移行抽選の結果、ひいては特別図柄301による演出にも遊技者を注目させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。また、役抽選の結果に応じて、移行抽選の抽選確率が規定されている所定の移行抽選テーブルが参照されて移行抽選が行われるので、回転リール45の出目(停止位置)と特別図柄301による演出との組み合わせにより、遊技者により一層の期待感を持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
上述した実施の形態では、開始時短モード切替決定手段150は、ボーナス遊技において、役抽選により特定役に当選したときに、モードを開始時短モードに切り替える、すなわち特図回転ART遊技Aへ移行することを決定するようにしてもよい。たとえば、ボーナス状態の抽選対象として、白7(「白7A」又は「白7B」)の図柄の組み合わせが揃うリプレイC役を設定し、開始時短モード切替決定手段150は、ボーナス遊技において、役抽選によりリプレイC役に当選したときに、モードを開始時短モードに切り替えることを決定するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、移行抽選結果変更手段170は、移行抽選の結果が偶数当選であったときに、移行抽選の結果を奇数当選に変更するものであるが、これに限られるものではなく、移行抽選の結果がハズレであったときに、移行抽選の結果を偶数当選又は奇数当選に変更するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、大当りART遊技A及び大当りART遊技Bは、ともに30回の遊技回数の経過により終了するものであるが、これに限られるものではない。たとえば、演出状態が特図回転状態である場合に、移行抽選で偶数当選又は奇数当選となったときに、所定の遊技回数(たとえば10回)を1ラウンドとして、ラウンド数を決定するようにしてもよい。このようにすると、移行抽選で偶数当選又は奇数当選となることに加えて、何ラウンドが選ばれるかを遊技者は楽しむことができる。また、この場合には、演出状態が大当り状態である場合に、役抽選により特定役(たとえばボーナス役、スイカ役又はチェリー役)に当選したときに、ラウンド数を上乗せするようにすることもできる。
また、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲における変形および改良なども含むものである。また、本発明は、上述した実施の形態を適宜組み合わせる、または組み替えることもできる。
22 演出制御装置
100 役抽選手段 160 移行抽選手段
170 移行抽選結果変更手段 180 権利消去手段
220 第2移行抽選手段 230 変更権利発生手段
240 変更権利記憶手段 250 遊技移行制御手段
Claims (3)
- 遊技として、
通常の遊技である通常遊技と、
通常遊技よりも遊技者にとって有利な遊技である有利遊技と、を備えるスロットマシンであって、
有利遊技として、
第1有利遊技Aと第1有利遊技Bとを含む複数の第1有利遊技及び第2有利遊技Aと第2有利遊技Bとを含む複数の第2有利遊技を備え、
第1有利遊技において、複数の第2有利遊技のうちのいずれかの第2有利遊技へ移行することを決定する移行抽選を行う移行抽選手段を備え、
移行抽選における抽選対象として少なくとも、
第2有利遊技Aへ移行することを決定する第1当選及び第2有利遊技Bへ移行することを決定する第2当選を含む複数の当選と、
いずれの第2有利遊技へ移行することも決定しないハズレと、を備え、
所定の契機で移行抽選の結果を変更する権利(以下、「変更権利」とする。)を発生させる変更権利発生手段と、
変更権利発生手段により発生された変更権利を記憶する変更権利記憶手段と、
変更権利記憶手段により変更権利が記憶されている場合に、移行抽選の結果を変更する移行抽選結果変更手段と、
移行抽選結果変更手段により移行抽選の結果が変更された場合に、変更権利記憶手段により記憶されている変更権利を少なくとも1回分消去する権利消去手段と、
複数の第1有利遊技と複数の第2有利遊技との間で遊技の移行を制御する遊技移行制御手段と、を備え、
遊技移行制御手段は、
第1有利遊技Aにおいて、移行抽選で、第1当選及び第2当選を含む複数の当選のうちのいずれかの当選となったことを条件に、移行抽選の結果に応じた第2有利遊技へ移行させるとともに、第1有利遊技Aにおいて、移行抽選でいずれかの当選となることなく所定の遊技回数が経過したことを条件に、通常遊技へ移行させ、
遊技移行制御手段は、
第1有利遊技Bにおいて、移行抽選で、第1当選及び第2当選を含む複数の当選のうちのいずれかの当選となったことを条件に、移行抽選の結果に応じた第2有利遊技へ移行させ、
遊技移行制御手段は、
第2有利遊技Aにおいて、所定の終了条件が成立した場合に、第1有利遊技Aへ移行させ、
遊技移行制御手段は、
第2有利遊技Bにおいて、第2有利遊技Aの終了条件と同一又は異なる終了条件が成立した場合に、第1有利遊技Bへ移行させるように形成されていることを特徴とするスロットマシン。 - 移行抽選結果変更手段は、
移行抽選の結果が第1当選であったときに、移行抽選の結果を第2当選に変更するように形成され、
第2有利遊技Bの終了条件は、第2有利遊技Aの終了条件と同一の終了条件であるものの終了までの回数が異なる条件であり、
第2有利遊技Aにおいて、第2有利遊技Bへ移行することを決定する第2移行抽選を行う第2移行抽選手段を備え、
第2移行抽選手段による第2移行抽選の結果が当選の場合には、実行している第2有利遊技Aにおける終了条件に係る累積回数を引き継ぎつつ、第2有利遊技Bへ移行するように形成されていることを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。 - 主として遊技を制御する遊技制御装置と、
遊技制御装置からの信号を受信して、主として遊技の演出を制御する演出制御装置と、を備え、
遊技制御装置は、
複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの役抽選を行う役抽選手段を備え、
演出制御装置には、演出状態として少なくとも、役抽選の結果に関する情報を遊技者に報知するものであって、管理状態が異なる第1及び第2の有利演出状態が設けられ、
第1有利遊技A及び第1有利遊技Bを含む複数の第1有利遊技は、第1の有利演出状態によって規定され、
第2有利遊技A及び第2有利遊技Bを含む複数の第2有利遊技は、第2の有利演出状態によって規定され、
遊技移行制御手段は、演出制御装置に設けられるとともに、
演出状態を切り替えることにより、第1有利遊技から第2有利遊技への移行又は第2有利遊技から第1有利遊技への移行を行うように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のスロットマシン。
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