JP2012248519A - 電解液、ゲル電界質及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents

電解液、ゲル電界質及びリチウムイオン二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2012248519A
JP2012248519A JP2011121867A JP2011121867A JP2012248519A JP 2012248519 A JP2012248519 A JP 2012248519A JP 2011121867 A JP2011121867 A JP 2011121867A JP 2011121867 A JP2011121867 A JP 2011121867A JP 2012248519 A JP2012248519 A JP 2012248519A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium
electrolytic solution
boron
boron trifluoride
lithium salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011121867A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5739728B2 (ja
Inventor
Kenichi Shinmyo
健一 新明
Masashi Kano
正史 加納
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2011121867A priority Critical patent/JP5739728B2/ja
Publication of JP2012248519A publication Critical patent/JP2012248519A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5739728B2 publication Critical patent/JP5739728B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池用電解液またはゲル電解質及びこれを含むリチウムイオン二次電池に関し、充放電の繰り返しによる容量劣化を阻止する、すなわち、サイクル寿命特性が優れたリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】本発明の電解液は、第一のリチウム塩を非水溶媒に溶解させた電解液において、さらに第二のリチウム塩として(A)有機酸のリチウム塩及び(B)ホウ素化合物が配合されてなることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、電解質を用いた電解液及びゲル電解質並びに該電解液またはゲル電解質を用いて得られたリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、鉛蓄電池、ニッケル水素電池に比べて、エネルギー密度及び起電力が高いという特徴を有するため、小型、軽量化が要求される携帯電話やノートパソコン等の電源として広く使用されている。
リチウムイオン二次電池は、一般に負極、正極ならびにその両極の短絡を防止するセパレータから構成されており、それらに、リチウム塩を非水溶媒に溶解させた電解液が保持されている。
リチウムイオン二次電池では、通常、負極として金属リチウム、リチウム合金、リチウムを吸蔵及び放出し得る炭素系材料、金属酸化物等が使用される。また、正極としてコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、オリビン型リン酸鉄リチウム等の遷移金属酸化物が使用される。
そして、現在のリチウムイオン二次電池の多くは電解液として、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、メチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、エチルカーボネート等の各種非水溶媒に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ素リチウム(LiBF)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウム(LiN(SOCF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、三フッ化メタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、六フッ化アンチモン酸リチウム(LiSbF)、六フッ化ヒ素酸リチウム(LiAsF)、テトラフェニルホウ酸リチウム(LiB(C)等のリチウム塩を溶解させた非水系電解液を使用している(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
特許第3369583号公報 特許第4407205号公報
リチウムイオン二次電池の初期充電時において、例えば、エチレンカーボネートのような環状炭酸エステル類は、負極表面上にて還元されLiCO、LiO、LiOHなどから成る固体電解質様の界面皮膜(以下、SEIと称する。)を形成する。このSEI皮膜は、充放電時にリチウムイオンに溶媒和された溶媒分子が負極中に挿入するのを阻止し、負極構造の破壊を止める役割を持つ。
しかし、充放電が繰り返されることによって、負極の膨張収縮などが繰り返し起こる、部分的な過電圧がかかる等の理由によりSEIは徐々に崩壊してしまう。このSEIが崩壊し露出した負極表面上にて、さらに炭酸エステル系の溶媒が分解されるために、サイクル特性や保存特性などの電池特性が低下してしまうという問題がある。
そこで、本発明者は、上述のような従来技術の問題点を解消するために、添加剤を種々探求した結果、前述されている非水系電解液に有機酸のリチウム塩とホウ素化合物を添加することによって、サイクル特性の悪化を減少させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、リチウムイオン二次電池用電解液またはゲル電解質及びこれを含むリチウムイオン二次電池に関し、充放電の繰り返しによる容量劣化を阻止する、すなわち、サイクル寿命特性が優れたリチウムイオン二次電池を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、
本発明は、第一のリチウム塩を非水溶媒に溶解させた電解液において、さらに第二のリチウム塩として(A)有機酸のリチウム塩ならびに(B)ホウ素化合物が添加されてなることを特徴とする電解液を提供する。
本発明の電解液においては、前記(A)有機酸のリチウム塩が、カルボン酸のリチウム塩であることが好ましい。
本発明の電解液においては、前記(A)有機酸のリチウム塩が、ギ酸リチウム、酢酸リチウム、プロピオン酸リチウム、酪酸リチウム、イソ酪酸リチウム、シュウ酸リチウム、乳酸リチウム、酒石酸リチウム、マレイン酸リチウム、フマル酸リチウム、マロン酸リチウム、コハク酸リチウム、リンゴ酸リチウム、クエン酸リチウム、グルタル酸リチウム、アジピン酸リチウム、フタル酸リチウム及び安息香酸リチウムからなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
本発明の電解液においては、前記、第一のリチウム塩の配合量:前記(A)有機酸のリチウム塩の配合量が99.5:0.5〜50:50(モル比)であることが好ましい。
本発明の電解液においては、前記(B)ホウ素化合物が、ハロゲン化ホウ素及びハロゲン化ホウ素錯体からなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
本発明の電解液においては、前記(B)ホウ素化合物が、三フッ化ホウ素及び三フッ化ホウ素錯体からなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
本発明の電解質においては、前記(B)ホウ素化合物が、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジメチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジn−ブチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジtert−ブチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素tert−ブチルメチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体、三フッ化ホウ素メタノール錯体、三フッ化ホウ素プロパノール錯体及び三フッ化ホウ素フェノール錯体からなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
本発明の電解質においては、前記第一のリチウム塩が、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ素リチウム(LiBF)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウム(LiN(SOCF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、三フッ化メタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、六フッ化アンチモン酸リチウム(LiSbF)、六フッ化ヒ素酸リチウム(LiAsF)及びテトラフェニルホウ酸リチウム(LiB(C)からなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
本発明の電解液においては、前記非水溶媒が、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、エーテル類、カルボン酸エステル類、ニトリル類、アミド類及びスルホン類からなる群から選択される一種以上が配合されてなることが好ましい。
また、本発明は、上記本発明の電解液に、さらにマトリクスポリマーが配合されてなることを特徴とするゲル電解質を提供する。
また、本発明は、上記本発明の電解液またはゲル電解質を用いて得られたことを特徴とするリチウムイオン二次電池を提供する。
本発明に係る電解液またはゲル電解質が適用されたリチウムイオン二次電池は、初充電時に安定したSEI皮膜を生成させることによって、充放電の繰り返しによる容量劣化を阻止する、すなわち、サイクル寿命特性が優れたリチウムイオン二次電池を提供できる。
本発明の電解液、ゲル電界質及びリチウムイオン二次電池の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
<電解液>
本発明の電解液は、第一のリチウム塩を非水溶媒に溶解させた電解液において、さらに第二のリチウム塩として(A)有機酸のリチウム塩、及び(B)ホウ素化合物が配合されてなることを特徴とする。
第一のリチウム塩を非水溶媒に溶解させた電解液に、(A)有機酸のリチウム塩及び(B)ホウ素化合物を添加することにより、本発明の電解液は、初充電時に安定したSEI皮膜を生成させることによって、サイクル寿命特性が優れており、リチウムイオン二次電池への適用に好適なものである。
(第一のリチウム塩)
前記、第一のリチウム塩は、非水溶媒中において溶解するものであれば特に限定されず、好ましいものとしては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ素リチウム(LiBF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、六フッ化アンチモン酸リチウム(LiSbF)、六フッ化ヒ素酸リチウム(LiAsF)、六フッ化タンタル酸リチウム(LiTaF)、六フッ化ニオブ酸リチウム(LiNbF)、テトラフェニルホウ酸リチウム(LiB(C)、ビス(フルオロスルホニル)イミドリチウム(LiN(FSO)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウム(LiN(SOCF)、ビス(ペンタフルオロエチルスルホニル)イミドリチウム(LiN(SO)、三フッ化メタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、等のリチウム塩を例示できる。
前記、第一のリチウム塩は、一種を単独で使用しても良いし、二種以上を併用しても良い。二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すれば良い。
前記、第一のリチウム塩の配合量は特に限定されず、例えば、前記、第一のリチウム塩や溶媒の種類に応じて適宜調節すれば良い。通常は、[前記、第一のリチウム塩の配合量(モル数)]/[配合された物質の総重量]の質量モル濃度が0.2以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましい。このような範囲とすることによって、電解液のイオン伝導度が一層向上する。また、前記質量モル濃度の上限値は本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、3.0であることが好ましく、2.0であることがより好ましい。
前記非水溶媒は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状炭酸エステル類、ガンマブチロラクトン、バンマバレロラクトン等のラクトン類、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート等の鎖状炭酸エステル、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のエーテル類、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチルなどのカルボン酸エステル類、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類及びスルホラン、ジメチルスルホキシド等のスルホン類が例示できる。
前記非水溶媒は、一種を単独で使用しても良いし、二種以上を併用しても良い。二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すれば良い。
((A)有機酸のリチウム塩)
前記(A)有機酸のリチウム塩は、カルボン酸のリチウム塩が好ましい。また、(A)有機酸のリチウム塩において、リチウム塩を構成する酸基の数は、特に限定されない。
前記カルボン酸のリチウム塩は、脂肪族カルボン酸、脂環式カルボン酸及び芳香族カルボン酸のいずれのリチウム塩でもよく、1価カルボン酸及び多価カルボン酸のいずれのリチウム塩でもよい。好ましい前記カルボン酸のリチウム塩としては、ギ酸リチウム、酢酸リチウム、プロピオン酸リチウム、酪酸リチウム、イソ酪酸リチウム、シュウ酸リチウム、乳酸リチウム、酒石酸リチウム、マレイン酸リチウム、フマル酸リチウム、マロン酸リチウム、コハク酸リチウム、リンゴ酸リチウム、クエン酸リチウム、グルタル酸リチウム、アジピン酸リチウム、フタル酸リチウム、安息香酸リチウムが例示できる。より好ましい前記カルボン酸のリチウム塩としては、ギ酸リチウム、シュウ酸リチウム、マロン酸リチウム、コハク酸リチウムが例示できる。
(A)有機酸のリチウム塩は、一種を単独で使用しても良いし、二種以上を併用しても良い。二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すれば良い。前記、第一のリチウム塩の配合量は特に限定されず、例えば、前記、第一のリチウム塩や溶媒の種類に応じて適宜調節すれば良い。通常は、前記、第一のリチウム塩の配合量:前記有機酸のリチウム塩の配合量が99.5:0.5〜50:50(モル比)であることが好ましく、99:1〜70:30(モル比)であることがより好ましい。このような範囲とすることで、より良好なSEIが形成され、サイクル寿命特性が優れたリチウムイオン二次電池が得られる。
((B)ホウ素化合物)
前記(B)ホウ素化合物は特に限定されないが、好ましいものとして具体的には、三フッ化ホウ素(BF)等のハロゲン化ホウ素;三フッ化ホウ素ジメチルエーテル錯体(BFO(CH)、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(BFO(C)、三フッ化ホウ素ジn−ブチルエーテル錯体(BFO(C)、三フッ化ホウ素ジtert−ブチルエーテル錯体(BFO((CHC))、三フッ化ホウ素tert−ブチルメチルエーテル錯体(BFO((CHC)(CH))、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体(BFOC)等のハロゲン化ホウ素アルキルエーテル錯体;三フッ化ホウ素メタノール錯体(BFHOCH)、三フッ化ホウ素プロパノール錯体(BFHOC)、三フッ化ホウ素フェノール錯体(BFHOC)等のハロゲン化ホウ素アルコール錯体;三フッ化ホウ素ピペリジニウム錯体、三フッ化ホウ素エチルアミン錯体等のハロゲン化ホウ素アミン錯体;2,4,6−トリメトキシボロキシン等の2,4,6−トリアルコキシボロキシン;ホウ酸トリメチル、ホウ酸トリエチル、ホウ酸トリ−n−プロピル、ホウ酸トリ−n−ブチル、ホウ酸トリ−n−ペンチル、ホウ酸トリ−n−ヘキシル、ホウ酸トリ−n−ヘプチル、ホウ酸トリ−n−オクチル、ホウ酸トリイソプロピル、ホウ酸トリオクタデシル等のホウ酸トリアルキル;ホウ酸トリフェニル等のホウ酸トリアリール;トリス(トリメチルシリル)ボラート等のトリス(トリアルキルシリル)ボラートが例示できる。より好ましいものとしては、BF等のハロゲン化ホウ素;BFO(CH、BFO(C、BFO(C、BFO((CHC)、BFO((CHC)(CH)、BFOC等のハロゲン化ホウ素アルキルエーテル錯体;BFHOCH、BFHOC、BFHOC等のハロゲン化ホウ素アルコール錯体が例示できる。
(B)ホウ素化合物は、(A)有機酸のリチウム塩において、リチウムイオンのアニオン部からの解離を促進し、非水溶媒への溶解性を向上させる機能を有していると推測される。
(B)ホウ素化合物は、一種を単独で使用しても良いし、二種以上を併用しても良い。二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すれば良い。
(B)ホウ素化合物の配合量は特に限定されず、本発明の効果が失われない範囲において(B)ホウ素化合物や(A)有機酸のリチウム塩の種類に応じて適宜調節すれば良い。通常は、[(B)ホウ素化合物の配合量(モル数)]/[配合された(A)有機酸のリチウム塩中のリチウム原子のモル数]のモル比が0.7以上であることが好ましく、0.8以上であることがより好ましく、0.9以上であることがさらに好ましい。このような範囲とすることで、各種非水溶媒に対する(A)有機酸のリチウム塩の溶解度が一層向上する。また、前記モル比の上限値は本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、1.5であることが好ましく、1.3であることがより好ましく、1.2であることがさらに好ましい。
(その他の成分)
本発明の電解質は、前記(A)有機酸のリチウム塩及び(B)ホウ素化合物以外に、本発明の効果を妨げない範囲内において、その他の成分が配合されていても良い。
(電解液の製造方法)
本発明の電解液は、第一のリチウム塩、非水溶媒、(A)有機酸のリチウム塩、(B)ホウ素化合物、並びに必要に応じてその他の成分を適宜配合することで、製造できる。各成分の配合時の添加順序、温度、時間等の各条件は、配合成分の種類に応じて任意に調節できる。
<ゲル電解質>
本発明のゲル電解質は、本発明の電解液に、さらにマトリクスポリマーが配合されてなることを特徴とする。前記電解液は、マトリクスポリマー中に保持される。前記ゲル電解質は、リチウムイオン二次電池が通常使用される40℃以下の環境において、流動性を示さないものが好ましい。
(マトリクスポリマー)
マトリクスポリマーは、特に限定されず、ゲル電解質分野で公知のものが適宜使用できる。
マトリクスポリマーの好ましいものとして具体的には、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン−六フッ化アセトン共重合体、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系ポリマー;ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、エチレンオキシドユニットを含むポリアクリレート等のポリアクリル系ポリマー;ポリアクリロニトリル;ポリホスファゼン;ポリシロキサンを例示できる。
前記、マトリクスポリマーは、一種を単独で使用しても良いし、二種以上を併用しても良い。二種以上を併用する場合には、その組み合わせ及び比率は目的に応じて適宜選択すれば良い。
前記、マトリクスポリマーの配合量は特に限定されず、例えば、前記、電解液を構成する溶媒の種類に応じて適宜調節すれば良いが、配合成分の総量に占めるマトリクスポリマーの配合量は、2〜50質量%であることが好ましい。下限値以上とすることで、ゲル電解質の強度が一層向上し、上限値以下とすることで、リチウムイオン二次電池は一層優れた電池性能を示す。
(ゲル電解質の製造方法)
本発明のゲル電解質は、本発明の電解液、マトリクスポリマー、並びに必要に応じてその他の成分を適宜配合することで、製造できる。各成分の配合時の添加順序、温度、時間等の各条件は、配合成分の種類に応じて任意に調節できる。
<リチウムイオン二次電池>
本発明のリチウムイオン二次電池は、上記本発明の電解液または本発明のゲル電解質を用いて得られたことを特徴とする。
本発明のリチウムイオン二次電池は、本発明の電解液または本発明のゲル電解質を用いること以外は、従来のリチウムイオン二次電池と同様の構成とすることができ、例えば、負極、正極、セパレータ及び前記電解液を備えて構成される。
前記負極の材質は特に限定されないが、金属リチウム、リチウム合金、リチウムを吸蔵及び放出し得る炭素系材料、金属酸化物等を例示でき、これら材質からなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
前記正極の材質は特に限定されないが、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、オリビン型リン酸鉄リチウム、リチウムコバルト・ニッケル・マンガン複合酸化物等の遷移金属酸化物を例示でき、これら材質からなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
前記セパレータの材質は特に限定されないが、微多孔性の高分子膜、不織布、ガラスファイバー等が例示でき、これら材質からなる群から選択される一種以上であることが好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池の形状は、特に限定されず、円筒型、角型、コイン型、シート型、ラミネート型等、種々のものに調節できる。
本発明のリチウムイオン二次電池は、公知の方法に従って、例えば、グローブボックス内又は乾燥空気雰囲気下で、前記電解液及び電極を使用して製造すれば良い。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
(1)使用した化学物質
本実施例で使用した化学物質を以下に示す。
六フッ化リン酸リチウム(LiPF)(キシダ化学社製)
・(A)有機酸のリチウム塩の原料
ギ酸(アルドリッチ社製)
シュウ酸(アルドリッチ社製)
マロン酸(アルドリッチ社製)
コハク酸(アルドリッチ社製)
水酸化リチウム・一水和物(LiOH・HO)(アルドリッチ社製)
・(B)ホウ素化合物
三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(BFO(C)(アルドリッチ社製)
三フッ化ホウ素ジn−ブチルエーテル錯体(BFO(C)(アルドリッチ社製)
三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体(BFOC)(アルドリッチ社製)
・(D)非水溶媒
エチレンカーボネート(以下、ECと略記する。)(キシダ化学社製)
ジメチルカーボネート(以下、DMCと略記する。)(キシダ化学社製)
エチルメチルカーボネート(以下、EMCと略記する。)(キシダ化学社製)
(2)(A)有機酸のリチウム塩の調製
(2−1)ギ酸リチウムの調製
ギ酸(20.0g、434.5mmol)を丸底フラスコに量り取り、これを50mLの蒸留水に溶解させた。これにLiOH・HO(17.87g、426.0mmol)を100mlの蒸留水に溶かした溶液をゆっくりと滴下した。室温で24時間撹拌した後、ロータリーエバポレーターを用いて溶液を濃縮した。濃縮した溶液を200mLのアセトニトリルにゆっくりと滴下し、析出した固体を再度アセトニトリルにて洗浄した後、乾燥させることによって白色粉末のギ酸リチウムを得た。
(2−2)シュウ酸リチウムの調製
シュウ酸(10.0g、111mmol)を丸底フラスコに量り取り、これを100mLの蒸留水に溶解させた。これにLiOH・HO(9.23g、220mmol)を100mlの蒸留水に溶かした溶液をゆっくりと滴下した。室温で24時間撹拌した後、ロータリーエバポレーターを用いて溶液を濃縮した。濃縮した溶液を200mLのアセトニトリルにゆっくりと滴下し、析出した固体を再度アセトニトリルにて洗浄した後、乾燥させることによって白色粉末のシュウ酸リチウムを得た。
(2−3)マロン酸リチウムの調製
マロン酸(20.0g、192.2mmol)を丸底フラスコに量り取り、これを100mLの蒸留水に溶解させた。これにLiOH・HO(16.13g、384.4mmol)を100mlの蒸留水に溶かした溶液をゆっくりと滴下した。室温で24時間撹拌した後、ロータリーエバポレーターを用いて溶液を濃縮した。濃縮した溶液を200mLのアセトニトリルにゆっくりと滴下し、析出した固体を再度アセトニトリルにて洗浄した後、乾燥させることによって白色粉末のマロン酸リチウムを得た。
(2−4)コハク酸リチウムの調製
コハク酸(10.0g、84.7mmol)を丸底フラスコに量り取り、これを50mLの蒸留水に溶解させた。これにLiOH・HO(7.27g、169.8mmol)を100mlの蒸留水に溶かした溶液をゆっくりと滴下した。室温で24時間撹拌した後、ロータリーエバポレーターを用いて溶液を濃縮した。濃縮した溶液を200mLのアセトニトリルにゆっくりと滴下し、析出した固体を再度アセトニトリルにて洗浄した後、乾燥させることによって白色粉末のコハク酸リチウムを得た。
(3)電解液及びセルの製造
以下に示す実施例及び比較例における操作は、すべてドライボックス内で行った。
[実施例1]
<電解液の製造>
LiPF(0.807g、5.31mmol)に、非水溶媒としてEC及びDMCの混合溶媒(EC:DMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(1)を得た。また、上記(2−2)にて得られたシュウ酸リチウム(0.284g、2.79mmol)、BFO(C(0.792g、5.58mmol)に、非水溶媒としてEC及びDMCの混合溶媒(EC:DMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(2)を得た。
上記で得られた電解液(1)90重量部に対し、電解液(2)を10重量部加えることにより、本実施例にて用いた電解液を得た。
<コイン型セルの製造>
負極(宝泉株式会社製)及び正極(宝泉株式会社製)を直径16mmの円盤状に打ち抜いた。また、セパレータとしてガラスファイバーを直径17mmの円盤状に打ち抜いた。得られた正極、セパレータ及び負極をこの順にSUS製の電池容器(CR2032)内で積層し、上記で得られた電解液をセパレータ、負極及び正極に含浸させ、さらに負極上に、SUS製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)を載せ、蓋をすることによりコイン型セルを製造した。
[実施例2]
非水溶媒として、EC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))にして、電解液(1)及び電解液(2)を製造したこと以外は、実施例1と同様の方法で電解液の製造ならびにコイン型セルを製造した。
[実施例3]
実施例1で得られた電解液(1)99重量部に対し、実施例1で得られた電解液(2)を1重量部加えることにより電解液を製造したこと以外は、実施例1と同様の方法で電解液の製造ならびにコイン型セルを製造した。
[実施例4]
実施例1で得られた電解液(1)95重量部に対し、実施例1で得られた電解液(2)を5重量部加えることにより電解液を製造したこと以外は、実施例1と同様の方法で電解液の製造ならびにコイン型セルを製造した。
[実施例5]
実施例1で得られた電解液(1)80重量部に対し、実施例1で得られた電解液(2)を20重量部加えることにより電解液を製造したこと以外は、実施例1と同様の方法で電解液の製造ならびにコイン型セルを製造した。
[実施例6]
実施例1で得られた電解液(1)50重量部に対し、実施例1で得られた電解液(2)を50重量部加えることにより電解液を製造したこと以外は、実施例1と同様の方法で電解液の製造ならびにコイン型セルを製造した。
[実施例7]
<電解液の製造>
LiPF(0.807g、5.31mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(1)を得た。また上記(2−2)にて得られたシュウ酸リチウム(0.183g、1.80mmol)、BFO(C(0.712g、3.60mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EMC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(2)を得た。
上記で得られた電解液(1)90重量部に対し、電解液(2)を10重量部加えることにより、本実施例にて用いた電解液を得た。
<コイン型セルの製造>
負極(宝泉株式会社製)及び正極(宝泉株式会社製)を直径16mmの円盤状に打ち抜いた。また、セパレータとしてガラスファイバーを直径17mmの円盤状に打ち抜いた。得られた正極、セパレータ及び負極をこの順にSUS製の電池容器(CR2032)内で積層し、上記で得られた電解液をセパレータ、負極及び正極に含浸させ、さらに負極上に、SUS製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)を載せ、蓋をすることによりコイン型セルを製造した。
[実施例8]
<電解液の製造>
LiPF(0.807g、5.31mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(1)を得た。また上記(2−2)にて得られたシュウ酸リチウム(0.170g、1.67mmol)、BFOC(0.467g、3.34mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(2)を得た。
上記で得られた電解液(1)90重量部に対し、電解液(2)を10重量部加えることにより、本実施例にて用いた電解液を得た。
<コイン型セルの製造>
負極(宝泉株式会社製)及び正極(宝泉株式会社製)を直径16mmの円盤状に打ち抜いた。また、セパレータとしてガラスファイバーを直径17mmの円盤状に打ち抜いた。得られた正極、セパレータ及び負極をこの順にSUS製の電池容器(CR2032)内で積層し、上記で得られた電解液をセパレータ、負極及び正極に含浸させ、さらに負極上に、SUS製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)を載せ、蓋をすることによりコイン型セルを製造した。
[実施例9]
<電解液の製造>
LiPF(0.807g、5.31mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(1)を得た。また上記(2−1)にて得られたギ酸リチウム(0.174g、3.35mmol)、BFO(C(0.475g、3.35mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(2)を得た。
上記で得られた電解液(1)90重量部に対し、電解液(2)を10重量部加えることにより、本実施例にて用いた電解液を得た。
<コイン型セルの製造>
負極(宝泉株式会社製)及び正極(宝泉株式会社製)を直径16mmの円盤状に打ち抜いた。また、セパレータとしてガラスファイバーを直径17mmの円盤状に打ち抜いた。得られた正極、セパレータ及び負極をこの順にSUS製の電池容器(CR2032)内で積層し、上記で得られた電解液をセパレータ、負極及び正極に含浸させ、さらに負極上に、SUS製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)を載せ、蓋をすることによりコイン型セルを製造した。
[実施例10]
<電解液の製造>
LiPF(0.807g、5.31mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(1)を得た。また上記(2−3)にて得られたマロン酸リチウム(0.196g、1.69mmol)、BFO(C(0.479g、3.38mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(2)を得た。
上記で得られた電解液(1)90重量部に対し、電解液(2)を10重量部加えることにより、本実施例にて用いた電解液を得た。
<コイン型セルの製造>
負極(宝泉株式会社製)及び正極(宝泉株式会社製)を直径16mmの円盤状に打ち抜いた。また、セパレータとしてガラスファイバーを直径17mmの円盤状に打ち抜いた。得られた正極、セパレータ及び負極をこの順にSUS製の電池容器(CR2032)内で積層し、上記で得られた電解液をセパレータ、負極及び正極に含浸させ、さらに負極上に、SUS製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)を載せ、蓋をすることによりコイン型セルを製造した。
[実施例11]
<電解液の製造>
LiPF(0.807g、5.31mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(1)を得た。また上記(2−4)にて得られたコハク酸リチウム(0.221g、1.70mmol)、BFO(C(0.483g、3.41mmol)に、非水溶媒としてEC及びEMCの混合溶媒(EC:EMC=30:70(体積比))をサンプル瓶に量り取り、リチウム原子の濃度が1.0モル/kgとなるように混合することにより電解液(2)を得た。
上記で得られた電解液(1)90重量部に対し、電解液(2)を10重量部加えることにより、本実施例にて用いた電解液を得た。
<コイン型セルの製造>
負極(宝泉株式会社製)及び正極(宝泉株式会社製)を直径16mmの円盤状に打ち抜いた。また、セパレータとしてガラスファイバーを直径17mmの円盤状に打ち抜いた。得られた正極、セパレータ及び負極をこの順にSUS製の電池容器(CR2032)内で積層し、上記で得られた電解液をセパレータ、負極及び正極に含浸させ、さらに負極上に、SUS製の板(厚さ1.2mm、直径16mm)を載せ、蓋をすることによりコイン型セルを製造した。
[比較例1]
実施例1で得られた電解液(1)のみを使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で電解液の製造ならびにコイン型セルを製造した。
[比較例2]
実施例2で得られた電解液(1)のみを使用したこと以外は、実施例1と同様の方法で電解液の製造ならびにコイン型セルを製造した。
(4)電池性能の評価
実施例1〜11及び比較例1〜2のコイン型セルについて、25℃において0.2Cの定電流定電圧充電を、上限電圧4.2Vとして電流値が0.1Cに収束するまで行った後、0.2Cの定電流放電を2.7Vまで行った。その後、充放電電流を1Cとして同様の方法で、充放電サイクルを数回〜数十回程度繰り返し行い電池の状態を安定化させた。その後、充放電電流を1Cとして同様の方法で、充放電サイクルを繰り返し行い、100サイクルでの容量維持率(100サイクル目の放電容量(mAh)/1サイクル目の放電容量(mAh))×100を算出した。
Figure 2012248519
Figure 2012248519
実施例1〜3の結果から明らかなように、第一のリチウム塩としてLiPFを用いた電解液において、シュウ酸リチウムとBFO(Cとを組み合わせて添加することにより、比較例1〜2にように、シュウ酸リチウムとBFO(Cを添加しない系に比べて、容量維持率が改善し、十分な充放電特性を示した。
また、実施例4〜7の結果から明らかなように、シュウ酸リチウムとBFO(Cの添加量を様々に変えた場合でも、実施例1〜3と同様の結果が得られた。
また、実施例8〜9の結果から明らかなように、異なる構造のホウ素化合物を配合した場合でも、実施例1〜7と同様の結果が得られた。
また、実施例10〜12の結果から明らかなように、異なる構造の有機酸リチウムを配合した場合でも、実施例1〜9と同様の結果が得られた。
本発明は、リチウムイオン二次電池の分野で利用可能である。

Claims (10)

  1. 第一のリチウム塩を非水溶媒に溶解させた電解液において、さらに第二のリチウム塩として(A)有機酸のリチウム塩及び(B)ホウ素化合物が配合されてなることを特徴とする電解液。
  2. 前記(A)有機酸のリチウム塩が、カルボン酸のリチウム塩であることを特徴とする請求項1に記載の電解液。
  3. 前記(A)有機酸のリチウム塩が、ギ酸リチウム、酢酸リチウム、プロピオン酸リチウム、酪酸リチウム、イソ酪酸リチウム、シュウ酸リチウム、乳酸リチウム、酒石酸リチウム、マレイン酸リチウム、フマル酸リチウム、マロン酸リチウム、コハク酸リチウム、リンゴ酸リチウム、クエン酸リチウム、グルタル酸リチウム、アジピン酸リチウム、フタル酸リチウム及び安息香酸リチウムからなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電解液。
  4. 前記、第一のリチウム塩の配合量:前記(A)有機酸のリチウム塩の配合量が99.5:0.5〜50:50(モル比)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電解液。
  5. 前記(B)ホウ素化合物が、ハロゲン化ホウ素及びハロゲン化ホウ素錯体からなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の電解液。
  6. 前記(B)ホウ素化合物が、三フッ化ホウ素及び三フッ化ホウ素錯体からなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1〜5いずれか一項に記載の電解液。
  7. 前記(B)ホウ素化合物が、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素ジメチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジn−ブチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素ジtert−ブチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素tert−ブチルメチルエーテル錯体、三フッ化ホウ素テトラヒドロフラン錯体、三フッ化ホウ素メタノール錯体、三フッ化ホウ素プロパノール錯体及び三フッ化ホウ素フェノール錯体からなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の電解液。
  8. 前記第一のリチウム塩が、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)、四フッ化ホウ素リチウム(LiBF)、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミドリチウム(LiN(SOCF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、三フッ化メタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、六フッ化アンチモン酸リチウム(LiSbF)、六フッ化ヒ素酸リチウム(LiAsF)及びテトラフェニルホウ酸リチウム(LiB(C)からなる群から選択される一種以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電解液。
  9. 前記非水溶媒が、環状炭酸エステル、鎖状炭酸エステル、エーテル類、カルボン酸エステル類、ニトリル類、アミド類及びスルホン類からなる群から選択される一種以上が配合されてなることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の電解液。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の電解液を用いて得られたことを特徴とするリチウムイオン二次電池。
JP2011121867A 2011-05-31 2011-05-31 電解液及びリチウムイオン二次電池 Active JP5739728B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011121867A JP5739728B2 (ja) 2011-05-31 2011-05-31 電解液及びリチウムイオン二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011121867A JP5739728B2 (ja) 2011-05-31 2011-05-31 電解液及びリチウムイオン二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012248519A true JP2012248519A (ja) 2012-12-13
JP5739728B2 JP5739728B2 (ja) 2015-06-24

Family

ID=47468762

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011121867A Active JP5739728B2 (ja) 2011-05-31 2011-05-31 電解液及びリチウムイオン二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5739728B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014022334A (ja) * 2012-07-23 2014-02-03 Asahi Kasei Corp 非水蓄電デバイス用電解液
JP2014165136A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Sekisui Chem Co Ltd 電解質及びリチウムイオン二次電池
US10050309B2 (en) 2014-07-25 2018-08-14 Nec Corporation Nonaqueous electrolytic solution and lithium ion secondary battery
CN109075351A (zh) * 2016-09-12 2018-12-21 松下知识产权经营株式会社 锂电池
CN112448032A (zh) * 2019-09-02 2021-03-05 华南师范大学 苯甲酸锂的新用途

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09199168A (ja) * 1996-01-17 1997-07-31 Fuji Photo Film Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2001332304A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Sony Corp 電解質およびそれを用いた電池
JP2004014472A (ja) * 2002-06-11 2004-01-15 Sony Corp 非水二次電池
JP2008297219A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Toyota Motor Corp 非対称型bf3錯体
JP2011204569A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Toyota Motor Corp 非水電解液二次電池および電池用セパレータ
JP2012174437A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Denso Corp リチウム二次電池の充電装置及び充電方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09199168A (ja) * 1996-01-17 1997-07-31 Fuji Photo Film Co Ltd 非水電解質二次電池
JP2001332304A (ja) * 2000-05-24 2001-11-30 Sony Corp 電解質およびそれを用いた電池
JP2004014472A (ja) * 2002-06-11 2004-01-15 Sony Corp 非水二次電池
JP2008297219A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Toyota Motor Corp 非対称型bf3錯体
JP2011204569A (ja) * 2010-03-26 2011-10-13 Toyota Motor Corp 非水電解液二次電池および電池用セパレータ
JP2012174437A (ja) * 2011-02-21 2012-09-10 Denso Corp リチウム二次電池の充電装置及び充電方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014022334A (ja) * 2012-07-23 2014-02-03 Asahi Kasei Corp 非水蓄電デバイス用電解液
JP2014165136A (ja) * 2013-02-27 2014-09-08 Sekisui Chem Co Ltd 電解質及びリチウムイオン二次電池
US10050309B2 (en) 2014-07-25 2018-08-14 Nec Corporation Nonaqueous electrolytic solution and lithium ion secondary battery
CN109075351A (zh) * 2016-09-12 2018-12-21 松下知识产权经营株式会社 锂电池
CN109075351B (zh) * 2016-09-12 2021-04-16 松下知识产权经营株式会社 锂电池
CN112448032A (zh) * 2019-09-02 2021-03-05 华南师范大学 苯甲酸锂的新用途

Also Published As

Publication number Publication date
JP5739728B2 (ja) 2015-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10069165B2 (en) Electrolyte composition for a lithium-ion battery
JP5487458B2 (ja) リチウムイオン二次電池
TWI509861B (zh) A nonaqueous electrolyte battery electrolyte, and a nonaqueous electrolyte battery using the same
KR20130119922A (ko) 전해질, 전해액, 겔 전해질, 전해질막, 겔 전해질 전지의 제조 방법 및 리튬 이온 이차 전지
EP3788671A1 (en) Non-aqueous liquid electrolyte composition
CN111864260B (zh) 一种醚类凝胶电解质及其制备方法和应用
KR20120089197A (ko) 전기화학 장치용 전해액 및 전기화학 장치
JPWO2015115025A1 (ja) 非水電解質二次電池
CN109716578B (zh) 包含双官能膦酸甲硅烷基酯的电化学电池
WO2017001312A1 (en) Non-aqueous electrolytes for lithium-ion batteries comprising an isocyanide
JP5739728B2 (ja) 電解液及びリチウムイオン二次電池
JP2012209145A (ja) リチウムイオン二次電池
JP5592836B2 (ja) 電解液、ゲル電解質及びリチウムイオン二次電池
CN110165298B (zh) 一种电解液
JP6465630B2 (ja) 二次電池および二次電池の製造方法
CN112886054A (zh) 一种富锂锰基锂离子电池
JP6955876B2 (ja) 非水二次電池用電解液及び非水二次電池
JP6010309B2 (ja) リチウムイオン二次電池
JP5758214B2 (ja) 電解質及び電解質膜
JP2006127933A (ja) 非水電解液及びこれを用いた非水電解質二次電池
JP2009021183A (ja) リチウム二次電池用電解液、及びリチウム二次電池
CN110556579B (zh) 一种电解液以及含有该电解液的锂离子电池
JP2014063710A (ja) 電解液及びリチウムイオン二次電池
JP6200129B2 (ja) リチウムイオン二次電池用負極剤、リチウムイオン二次電池用負極、およびリチウムイオン二次電池
JP2022552872A (ja) 組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140430

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140507

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140623

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150120

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150306

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150424

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5739728

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250