JP2012248466A - 円筒形二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】接続リード板50は、中央部の電池缶取付部51を、周縁部に中央部から立ち上げられた集電板取付部52を有する。電池缶取付部51は電池缶2の底部2cに接合され、集電板取付部52は発電要素20に接合された負極集電板21に接合されている。接続リード板50の集電板取付部52には、3つの接合部位51a1〜52a3が形成され、接続リード板50は、各接合部位51a1〜52a3により囲まれる領域内に軸芯25の中心Oが含まれる平面位置に配置されている。
【選択図】図7
Description
正・負極の電極板の一方は、発電要素が収納された電池缶に、その底部において電気的に接続され、正・負極の電極板の他方は、電池缶にガスケット(絶縁部材)を介して接合された電池蓋に電気的に接続される。
接続リード板は、電池缶に接合される中央部から立ち上がる方向に折曲され、さらに電池缶の底部と平行な方向に折曲された一対の平坦部を有しており、この一対の平坦部において、集電板の周縁部に接合される(例えば、特許文献1の図4参照)。
[全体構造]
以下、この発明の円筒形二次電池を図面と共に説明する。
図1は、この発明の円筒形二次電池の一実施の形態を示す拡大断面図であり、図2は、図1に示された円筒形二次電池の分解斜視図である。
円筒形二次電池1は、例えば、リチウムイオン二次電池である。この円筒形二次電池1は、底部を有し、上部が開口された円筒形の電池缶2および電池缶2の上部を封口するハット型の電池蓋3で構成される電池容器4を有する。電池容器4の内部には、以下に説明する発電用の各構成部材が収容され、非水電解液5が注入されている。
電池缶2の中央部には、発電要素10が配置されている。発電要素10は、軸方向に沿う中空部を有する細長い円筒形の軸芯15と、軸芯15の周囲に捲回された正極板および負極板とを備える。
図3は、発電要素10の構造の詳細を示し、一部を切断した状態の斜視図である。
図3に図示されるように、発電要素10は、軸芯15の周囲に、正極板11、負極板12、および第1、第2のセパレータ13、14が捲回された構造を有する。
正極バインダとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やフッ素ゴムなどが挙げられる。
負極合剤に分散溶媒を混練したスラリを、厚さ10μmの圧延銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、裁断する。負極合剤の塗布厚さの一例としては片側約40μmである。負極金属箔12aをプレスにより裁断する際、負極タブ17を一体的に形成する。すべての負極タブ17の長さは、ほぼ同じである。
負極処理部12bの幅および長さを正極処理部11bの幅および長さよりも大きくして、正極処理部11bの全領域を負極処理部12bで覆う構造とされている。リチウムイオン二次電池の場合、正極活物質であるリチウムがイオン化してセパレータを浸透し、負極活物質に吸蔵される。この場合、負極側に負極活物質が形成されておらず負極金属箔12aが表出していると負極金属箔12aにリチウムが析出し、内部短絡を発生する原因となる。上記の如く、正極処理部11bの全領域を負極処理部12bで覆うことにより、このようなリチウム析出に伴う内部短絡を防止することができる。
正極集電板27の上部筒部27cの外周には、正極金属箔11aの正極タブ16および押え部材28が溶接されている。多数の正極タブ16は、正極集電板27の上部筒部27cの外周に密着させておき、正極タブ16の外周に押え部材28をリング状に巻き付けて仮固定し、この状態で超音波溶接により接合される。
負極集電板21の基部21aには、軸芯15の中空軸に注液された非水電解液5を発電要素10に浸透させるための開口部21d(図2参照)が形成されている。
負極集電板21の外周筒部21cの外周には、負極金属箔12aの負極タブ17および押え部材22が溶接されている。多数の負極タブ17を、負極集電板21の外周筒部21cの外周に密着させておき、負極タブ17の外周に押え部材22をリング状に巻き付けて仮固定し、この状態で溶接される。
負極集電板21の基部21aには、接続リード板50が、超音波溶接等により接合されている。接続リード板50と負極集電板21との接合については、その詳細を後述する。
接続リード板50は、抵抗溶接等により鉄製の電池缶2の底部2cに接合されている。
正極集電板27の上部筒部27c上には、電池蓋ユニット30が配置されている。電池蓋ユニット30は、リング形状をした絶縁板34、絶縁板34に設けられた開口部34aに嵌入された接続板35、接続板35に溶接されたダイアフラム37およびダイアフラム37に、かしめと溶接により固定された電池蓋3により構成される。
絶縁板34は、円形の開口部34aを有する絶縁性樹脂材料からなるリング形状を有し、正極集電板27の上部筒部27c上に載置されている。
ガスケット43は、当初、図2に図示されるように、リング状の基部43aの周側縁に、上部方向に向けてほぼ垂直に起立して形成された外周壁部43bを有する形状を有している。
次に、接続リード板50と負極集電板21との接合構造について説明する。
図4は、図1に図示された接続リード板の拡大外観斜視図であり、図5は、図4に図示された接続リード板の展開図である。
接続リード板50は、ニッケル系金属または銅系金属により形成され、素材は正三角形の平面形状を有する。
電池缶取付部51は、電池缶2の底部2cに抵抗溶接等により接合される接合部位51aを有する。
各集電板取付部52は、電池缶取付部51と平行に形成され、負極集電板21の基部21aの周縁部に超音波溶接等により接合される1つの接合部位52aを有する。
ニッケル製の金属製の母材60は、多数の接続リード板50を形成するサイズを有する。
接続リード板50の素材50Sは、三角形状であるので、一辺を境界面として、上下、または左右を逆向きにして交互に配列される。
従って、図6に図示されるように、母材の側端部を除き、隣接する接続リード板50の素材50S間に全く間隙が形成されること無く配列される。すなわち、図6に図示されるように、素材50Sの各辺に沿って切り出すことにより、接続リード板50を形成するための多数の三角形状の素材50Sを、一度に得ることができる。このため、分取りおよび生産効率が高いものとすることができる。
各金属板から接続リード板50を形成する方法は、上述した通りである。
接続リード板50の3つの集電板取付部52a1〜52a3は、それぞれ、1つの接合部位52aを有する。各接合部位52aが負極集電板21の基部21aに接合されている。
接続リード板50の重心は、軸芯15の中心Oと同軸上に位置している。
そして、接続リード板50は、各接合部位52a1〜52a3により囲まれた三角形の領域(図7において二点鎖線で示す領域)内に軸芯15の中心Oが含まれる平面位置に配置されている。
このように、本発明の一実施の形態によれば、円筒形二次電池1が振動や衝撃等の外力を受けた場合、その外力が作用する方向に関係なく、接合強度を向上することができる。
このため、円筒形二次電池1が振動や衝撃等の外力を受けた場合、その外力が作用する方向に関係なく、負極集電板と21と接続リード板50との接合の信頼性を向上することができる。
なお、上記一実施の形態では、接続リード板50は、それぞれが1つの接合部位52a1(52a2、52a3)を有する3つの集電板取付部52を有するとして例示した。しかし、集電板取付部52は4つまたはそれ以上とすることができる。
次に、そのような一実施の形態を示す。
図8は実施形態2を示し、発電ユニット20の底面側からの平面図である。
接続リード板50Aは、中央部に8角形の平面形状を有する電池缶取付部51と、4つの集電板取付部52を有している。
各集電板取付部52は、電池缶取付部51の1つおきの辺を立ち上げ、さらに、先端側において電池缶取付部51と平行になるように折曲して形成されたものである。
各集電板取付部52は、それぞれ、1つの接合部位52a1〜52a4を有する。
接続リード板50Aの重心は、軸芯15の中心Oと同軸上に位置している。
図8において、軸芯15の中心Oを原点とし、中心Oと接合部位52a1の中心とを結ぶ直線が第1象限Iと第2象限IIとの境界に位置し、中心Oと接合部位52a3の中心を結ぶ直線が第3象限IIIと第4象限IVとの境界に位置するものとする。この場合、接合部位52a2は、第2象限IIと第3象限IIIとの境界に位置し、接合部位52a4は、第1象限Iと第4象限IVとの境界に位置する。
そして、接続リード板50Aは、各接合部位52a1〜52a4により囲まれる領域(図8において二点鎖線で示す領域)内に軸芯の中心Oが含まれる平面位置に配置されている。
このように、本発明の実施形態2においても、円筒形二次電池1が振動や衝撃等の外力を受けた場合、その外力が作用する方向に関係なく、接合部位52a1〜52a4による接合強度を向上することができる。
図9は実施形態3を示し、発電ユニット20の底面側からの平面図である。
接続リード板50Bは、中央部にほぼ台形状の平面形状を有する電池缶取付部51と、2つの集電板取付部52、53を有している。
一方の集電板取付部52は、電池缶取付部51の一対の平行な辺の中、短辺側を立ち上げ、さらに、先端側において電池缶取付部51と平行になるように折曲して形成されたものである。集電板取付部52は、三角形の平面形状を有している。
他方の集電板取付部53は、電池缶取付部51の一対の平行な辺の中、長辺側を立ち上げ、さらに、先端側において電池缶取付部51と平行になるように折曲して形成されたものである。この場合、集電板取付部53は、矩形の平面形状を有しており、その長辺は、電池缶取付部51の長辺と同じ長さである。
接続リード板50Bの重心は軸芯15の中心Oと同軸上に位置している。
他方の集電板取付部53は、2つの接合部位52a2、52a3を有する。接合部位52a2と52a3とは、軸芯15の中心Oに関して、対称な位置に設定されている。
図9において、軸芯15の中心Oを原点とし、接合部位52a1と中心Oとを結ぶ直線が、第1象限Iと第2象限IIとの境界に位置するとした場合、接合部位52a2と接合部位52a3は、それぞれ、第3象限III、第4象限IVに位置する。
そして、接続リード板50Bは、各接合部位52a1〜52a3により囲まれた領域(図9において二点鎖線で示す領域)内に軸芯の中心Oが含まれる平面位置に配置されている。
このように、本発明の実施形態3においても、円筒形二次電池1が振動や衝撃等の外力を受けた場合、その外力が作用する方向に関係なく、接合部位52a1〜52a3による接合強度を向上することができる。
なお、図9では、集電板取付部52は、1つの接合部位52a1を有する構成として例示したが、集電板取付部52も複数の接合部位52a1を有するようにしてもよい。また、集電板取付部52を3つ以上形成してもよい。
しかし、軸芯15を、隣接する接合部位52a同士を結ぶいずれかの直線上に配置するようにしてもよい。次に、そのような一実施の形態を示す。
図10は実施形態4を示し、発電ユニット20の底面側からの平面図である。
接続リード板50Cは、中央部に矩形の平面形状を有する電池缶取付部51と、1つの集電板取付部52と、一対の集電板取付部53とを有している。
集電板取付部52は、電池缶取付部51の一対の長辺の一辺側から立ち上げ、さらに、先端側において電池缶取付部51と平行になるように折曲して形成されたものである。
一対の集電板取付部53は、電池缶取付部51の短辺の両側から立ち上げ、さらに、先端側において電池缶取付部51と平行になるように折曲して形成されたものである。この場合、各集電板取付部53は、矩形の平面形状を有しており、その幅は、電池缶取付部51の幅と同一である。
集電板取付部52、53は、それぞれ、1つの接合部位52a1〜52a3を有する。
つまり、接合部位52a2の中心と、軸芯15の中心Oと、接合部位52a3の中心は一直線上に位置する。この場合においても、接続リード板50Cは、各接合部位52a1〜52a3により囲まれる三角形の領域(図10において二点鎖線で示す領域)内に軸芯の中心Oが含まれる平面位置に配置されている。
このように、本発明の実施形態4においても、円筒形二次電池1が振動や衝撃等の外力を受けた場合、その外力が作用する方向に関係なく、接合部位52a1〜52a3による接合強度を向上することができる。
このため、円筒形二次電池1が振動や衝撃等の外力を受けた場合でも、その外力が作用する方向に関係なく、接合部位52a1〜52a3(52a4)による接合強度を向上することができる。
また、円筒形リチウムイオンキャパシタに適用することもできる。
2 電池缶
3 電池蓋
4 電池容器
10 発電要素
11 正極板
12 負極板
15 軸芯
21 負極集電板
27 正極集電板
50、50A、50B、50C 接続リード板
50a 折曲部
51 電池缶取付部
52、53 集電板取付部
52a、52a1〜52a4 接合部位
60 母材
Claims (7)
- 正・負極の電極板がセパレータを介して軸芯の周囲に捲回された発電要素と、
前記正・負極の電極板の一方に接続された集電板と、
前記集電板に接合された接続リード板と、
上部に開口部を有し、前記発電要素、前記集電板および前記接続リード板が収納され、電解液が注入された電池缶と、
前記電池缶の開口部を塞ぎ、前記電池缶に絶縁部材を介して固定された電池蓋とを具備し、
前記接続リード板は、前記電池缶に接合された電池缶取付部と、前記電池缶取付部から折曲され、前記集電板に接合された3つ以上の接合部位を有する少なくとも2つの集電板取付部とを有し、前記接続リード板は、前記集電板取付部の前記各接合部位により囲まれる領域内に前記軸芯の中心が含まれる平面位置に配置されていることを特徴とする円筒形二次電池。 - 請求項1に記載の円筒形二次電池において、前記接続リード板は、それぞれが、少なくとも1つの接合部位を有する3つ以上の集電板取付部を有することを特徴とする円筒形二次電池。
- 請求項1または2に記載の円筒形二次電池において、前記接続リード板は、複数の接合部位を有する集電板取付部と、1つの接合部位を有する集電板取付部を有することを特徴とする円筒形二次電池。
- 請求項1に記載の円筒形二次電池において、前記接続リード板は、3つの集電板取付部を有し、前記各集電板取付部は、1つの接合部位を有することを特徴とする円筒形二次電池。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の円筒形二次電池において、前記接続リード板の重心は、前記軸芯の中心と同軸上に位置することを特徴とする円筒形二次電池。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の円筒形二次電池において、前記接続リード板は、展開した平面形状が三角形であることを特徴とする円筒形二次電池。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の円筒形二次電池において、前記接続リード板は、前記負極の電極板に接続された前記集電板に接合されていることを特徴とする円筒形二次電池。
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