JP2017059345A - 円筒形二次電池 - Google Patents

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Yusuke Ono
雄介 大野
拓是 森川
Hiroshi Morikawa
拓是 森川
小石川 佳正
Yoshimasa Koishikawa
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Abstract

【課題】軸方向に圧縮された際、内部短絡によって大電流が流れることに起因する発熱を抑制する。【解決手段】軸方向の一端側に開口部と凹部が形成された電池缶と、発電要素と、絶縁部材と、絶縁部材を介在して電池缶に固定された蓋体と、電池缶の凹部に設けられた短絡用部材とを備え、蓋体は発電要素の正極または負極の一方に、電池缶は発電要素の正極または負極の他方と電気的に接続され、軸方向の圧縮を受けた場合、短絡用部材を介して電池缶と蓋体とが短絡するように構成されている。【選択図】図11

Description

本発明は、円筒形二次電池に関する。
車載用途等の円筒形二次電池では、電池缶と、電池缶を密封する蓋体とにより形成される電池容器内に、正極および負極を有する発電要素が収容されている。電池缶には、軸方向の一端側に開口部が形成され、開口部の近傍に、蓋体をかしめるための、電池缶内方に突出する凹部が形成されている。電池缶は、発電要素の正極または負極の一方に電気的に接続され、蓋体は、発電要素の正極または負極の他方に電気的接続されている。
円筒形二次電池同士の短絡を起こすことを防止するため、電池缶の周囲を樹脂フィルムで覆う構造を備えた円筒形二次電池もある。このような構造の円筒形二次電池においては、樹脂フィルムの凹部の部位に歪みを生じる可能性がある。この対応として、凹部内に樹脂を充填するようにした円筒形二次電池が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−146516号公報
近年、車両の安全面への配慮が高くなっており、これに伴い、円筒形二次電池において、軸方向からの圧縮を受けた場合に、安全性が確保されていることを確認するための信頼性試験が行われるようになっている。特許文献1に記載された構造では、蓋体側から軸方向の外力を受けて円筒形二次電池が圧縮された場合、内部短絡が発生する可能性がある。円筒形二次電池の内部抵抗は低いため、内部短絡に伴い大きな電流が流れ、発熱することが懸念される。
本発明の円筒形二次電池は、円筒形に形成され、軸方向の一端側に開口部と、内方に突出する凹部が形成された電池缶と、前記電池缶内に収容され、正極および負極を有する発電要素と、絶縁部材と、前記電池缶の前記開口部と前記凹部との間に前記絶縁部材を介在して固定された蓋体と、前記電池缶の前記凹部に設けられた短絡用部材とを備え、前記蓋体は前記発電要素の前記正極または前記負極の一方と電気的に接続され、前記電池缶は前記発電要素の前記正極または前記負極の他方と電気的に接続され、軸方向の圧縮を受けた場合、前記短絡用部材を介して前記電池缶と前記蓋体とが短絡するように構成されている。
本発明によれば、電気抵抗が大きい電池缶と蓋体とが短絡されるので、短絡により流れる電流が低減され、発熱を抑制することができる。
本発明の円筒形二次電池の実施形態1としての円筒形リチウムイオン二次電池の断面図。 図1に図示された円筒形リチウムイオン二次電池の分解斜視図。 図1に図示された発電要素の分解断面斜視図。 (A)、(B)は、それぞれ、図1に図示された短絡用部材の斜視図。 図1に図示された円筒形リチウムイオン二次電池の短絡用部材が設けられた電池缶の凹部領域の拡大側面図。 本発明の実施形態2としての短絡用部材の外観斜視図。 図6に図示された円筒形リチウムイオン二次電池の短絡用部材が設けられた電池缶の凹部領域の拡大図であり、(A)は上面から観た電池蓋を除去した状態を示す平面図、(B)は、電池蓋を有する状態の側面図。 本発明の実施形態3としての短絡用部材を示し、(A)は上面から観た平面図、(B)は、(A)のVIIIB−VIIIB線断面図。 図8(A)、(B)に図示された短絡用部材の外観斜視図。 図8(A)、(B)に図示された短絡用部材を備える円筒形リチウムイオン二次電池の側面図。 円筒形リチウムイオン二次電池が軸方向に圧縮され、電池缶の凹部が潰れた状態を示す断面図。
−実施形態1−
以下、本発明の実施形態1を、図1〜図5を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態1としての円筒形二次電池の断面図である。
以下の説明では、円筒形二次電池を、リチウムイオン二次電池として説明する。
円筒形リチウムイオン二次電池1は、底部を有し、上部が開口された円筒形の電池缶2および電池缶2の上部を封口するハット型の電池蓋3で構成される電池容器4を有する。電池容器4の内部には、以下に説明する発電用の各構成部材が収容され、非水電解液5が注入されている。
円筒形の電池缶2には、上端側に設けられた開口部2bの近傍に電池缶2の内側に突き出した凹部2aが形成されている。
電池缶2の内部には、発電要素10が配置されている。発電要素10は、軸方向に沿う中空部を有する細長い円筒形の軸芯15と、軸芯15の周囲に捲回された正極電極11(図3参照)および負極電極12(図3参照)とを備える。円筒形状の軸芯15の中空部は、軸方向の上下端部で形状が異なる。中空部の上方では、内面側に円筒形の凹部15aが形成されている。中空部の下方には、外面側に円筒形の溝である段部15bが形成されている。
上方の凹部15aに円筒状の正極集電リング27が圧入されている。正極集電リング27は、円盤状の基部27aと、この基部27aの内周部において軸芯15側に向かって突出し、軸芯15の内面に圧入される下部筒部27bと、外周縁において電池蓋3側に突き出す上部筒部27cとを有する。正極集電リング27はこの下部筒部27bにより軸芯15の上端部に固定されている。
正極電極の正極タブ16は、正極集電リング27の上部筒部27cに溶接されている。正極集電リング27は例えばアルミニウム系金属により形成され、上部筒部27cの外周には、正極電極の正極タブ16および押え部材28が溶接されている。多数の正極タブ16を、正極集電リング27の上部筒部27cの外周に密着させておき、正極タブ16の外周に押え部材28をリング状に巻き付けて仮固定し、この状態で正極タブ16と押え部材28とが超音波溶接により接合される。
軸芯15の下端部の段部15bに負極集電リング21が圧入されて固定されている。負極集電リング21は、例えば、銅系金属により形成され、円盤状の基部21aに軸芯15の段部15bに圧入される開口部21bが形成され、外周縁に、電池缶2の底部側に向かって突き出す外周筒部21cが形成されている。負極集電リング21の基部21aには、軸芯15の中空部に注液された非水電解液5を発電要素10に浸透させるための開口部21d(図2参照)が形成されている。
負極電極の負極タブ17は、負極集電リング21の外周筒部21cに接合される。負極集電リング21の外周筒部21cの外周には、負極電極の負極タブ17および押え部材22が溶接されている。多数の負極タブ17を、負極集電リング21の外周筒部21cの外周に密着させておき、負極タブ17の外周に押え部材22をリング状に巻き付けて仮固定し、この状態で負極タブ17と押え部材22が溶接される。負極集電リング21の基部21aには、接続リード板45が、抵抗溶接、或いはレーザ溶接等により接合されている。
多数の正極タブ16が、正極集電リング27に溶接され、多数の負極タブ17が負極集電リング21に溶接されることにより、正極集電リング27、負極集電リング21および発電要素10が一体的にユニット化された発電ユニット20が構成される。電池缶2の内部には、非水電解液5が所定量注入されている。非水電解液5の一例として、リチウム塩がカーボネート系溶媒に溶解した溶液が挙げられる。
図2は円筒形リチウムイオン二次電池の分解斜視図である。
正極集電リング27の基部27aには、電池内部で発生するガスを放出するための開口部27dが形成されている。正極集電リング27に形成された開口部27eは、接続リード板45を電池缶2に溶接するための電極棒(図示せず)を挿通するためのものである。電極棒を正極集電リング27に形成された開口部27eから軸芯15の中空部に差し込み、その先端部で接続リード板45を電池缶2の底部2cの内面に押し付けて抵抗溶接を行う。これにより発電ユニット20は電池缶2の底部2cに固定される。
負極集電リング21に接続されている電池缶2は一方の出力端子として作用し、発電要素10に蓄電された電力を電池缶2から取り出すことができる。
正極集電リング27の基部27aの上面には、複数のアルミニウム箔が積層されて構成されたフレキシブルな接続部材33が、その一端部を溶接されて接合されている。
正極集電リング27の上部筒部27c上には、電池蓋ユニット30が配置されている。電池蓋ユニット30は、リング形状をした絶縁板34、絶縁板34に設けられた開口部34aに嵌入された接続板35、接続板35に溶接されたダイアフラム37および電池蓋3により構成される。ダイアフラム37と電池蓋3とは、かしめと溶接により一体化され、蓋体38を構成している。
絶縁板34は、円形の開口部34aを有する絶縁性樹脂材料からなるリング形状を有し、正極集電リング27の上部筒部27c上に載置されている。絶縁板34は、下方に突出する側部34bを有している。絶縁板34の開口部34a内には接続板35が嵌合されている。接続板35の下面には、接続部材33の他端部が溶接されて接合されている。
接続板35は、アルミニウム系金属で形成され、中央部を除くほぼ全体が均一でかつ、中央側が少々低い位置に撓んだ、ほぼ皿形状を有している。接続板35の中心には、薄肉でドーム形状に形成された突起部35aが形成されており、突起部35aの周囲には、複数の開口部35bが形成されている。開口部35bは、電池内部に発生するガスを放出する機能を有している。接続板35の突起部35aはダイアフラム37の中央部の底面に抵抗溶接または摩擦攪拌接合により接合されている。ダイアフラム37はアルミニウム系金属で形成され、ダイアフラム37の中心部を中心とする円形の切込み37aを有する。切込み37aはプレスにより上面側をV字形状に押し潰して、残部を薄肉にしたものである。ダイアフラム37は、電池の安全性確保のために設けられており、電池の内圧が上昇すると、切込み37aにおいて開裂し、内部のガスを放出する機能を有する。
上述したように、ダイアフラム37と電池蓋3とは、蓋体38を構成している。ダイアフラム37は図2に図示されるように、当初、周縁部に電池蓋3側に向かって垂直に起立する側壁37bを有している。この側壁37b内に電池蓋3を収容し、側壁37bを電池蓋3の上面側に屈曲するかしめ加工が施される。また、かしめ加工後、ダイアフラム37の側壁37bは電池蓋3の周縁部とは溶接され、ダイアフラム37と電池蓋3とは、蓋体38として一体化される。
電池蓋3は、全体が炭素鋼等の導電部材で形成され、表裏両面にニッケルめっきが施されており、ダイアフラム37に接触する円盤状の周縁部3aと、この周縁部3aから上方に突出す筒部3bを有するハット型を有する。筒部3bには開口部3cが形成されている。この開口部3cは、電池内部に発生するガス圧によりダイアフラム37が開裂した際、ガスを電池外部に放出するためのものである。電池蓋3は一方の電力出力端として作用し、電池蓋3から蓄電された電力を取り出すことができる。
ダイアフラム37と電池蓋3とのかしめ部を覆って、絶縁部材からなるガスケット43が設けられている。ガスケット43は、樹脂で形成されており、限定する意図ではないが、1つの好ましい材料の例として、フッ素系樹脂をあげることができる。
ガスケット43は、リング状の基部43aの周側縁に、上部方向に向けてほぼ垂直に起立して形成された外周壁部43bを有する形状を有している。
ダイアフラム37と電池蓋3とは、予め、蓋体38として一体化される。電池缶2の開口部2bの内側にガスケット43を配置し、蓋体38の周縁部を、電池缶2の開口部2bの内側に配置されたガスケット43の外周壁部43bの内側に配置する。そして、プレス等により、電池缶2と共にガスケット43の外周壁部43bを屈曲して基部43aと外周壁部43bにより、ダイアフラム37と電池蓋3を軸方向に圧接するようにかしめ加工される。これにより、電池蓋3、ダイアフラム37、絶縁板34および接続板35が一体に形成された電池蓋ユニット30がガスケット43を介して電池缶2に固定される。これと共に、絶縁板34が発電ユニット20の正極集電リング27に当接し、発電ユニット20を電池缶2の缶底側に押しつけている。
図3は、発電要素10の構造の詳細を示すための分解断面斜視図である。
発電要素10は、軸芯15の周囲に、正極電極11、負極電極12、および第1、第2のセパレータ13、14が捲回された構造を有する。
軸芯15は、例えば、PP(ポリプロピレン)のような絶縁材により形成され、中空円筒形状を有する。軸芯15には、第1のセパレータ13、負極電極12、第2のセパレータ14および正極電極11が、順に積層され、捲回されている。最内周の負極電極12の内側には第2のセパレータ14および第1のセパレータ13が数周(図3では、1周)捲回されている。第1のセパレータ13および第2のセパレータ14は、絶縁性の多孔質体で形成されている。
最内周(軸芯側)では、負極電極12の捲き始めが正極電極11の捲き始めよりも周方向に延出している。また、最外周(電池缶側)では負極電極12が正極電極11よりも外周側に捲回されており、負極電極12の捲き終わりが正極電極11の捲き終わりよりも周方向に延出されている。最外周の負極電極12の外周に第2のセパレータ14が捲回されている。最外周の第2のセパレータ14の終端が接着テープ19(図2参照)で止められる。尚、最外周で第1のセパレータ13および第2のセパレータ14が数回、捲回された後、接着テープ19で止められることもある。
正極電極11は、アルミニウム箔により形成され長尺な形状を有し、正極金属箔11aと、この正極金属箔11aの両面に正極合剤が塗布された正極合剤層11bを有する。正極金属箔11aの長手方向に延在する上方側の側縁は、正極合剤が塗布されず正極金属箔11aが露出した正極箔露出部11cとなっている。この正極箔露出部11cには、軸芯15の軸に沿って上方に突き出す多数の正極タブ16が等間隔に一体的に形成されている。正極合剤は正極活物質と、正極導電材と、正極バインダとからなる。正極活物質として、コバルト、マンガン、ニッケル等のリチウム酸化物が挙げられる。正極バインダとして、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やフッ素ゴムなどが挙げられる。
正極合剤を正極金属箔11aに塗布する方法の例として、ロール塗工法、スリットダイ塗工法、等が挙げられる。正極合剤に分散溶液を混練したスラリを、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、プレスし、裁断する。正極合剤の塗布厚さの一例としては片側約40μmである。正極金属箔11aを裁断する際、正極タブ16を一体的に形成する。すべての正極タブ16の長さは、ほぼ同じである。
負極電極12は、銅箔により形成され長尺な形状を有する負極金属箔12aと、この負極金属箔12aの両面に負極合剤が塗布された負極合剤層12bとを有する。負極金属箔12aの長手方向に延在する下方側の側縁は、負極合剤が塗布されず銅箔が露出した負極箔露出部12cとなっている。この負極箔露出部12cには、軸芯15の軸に沿って正極タブ16とは反対方向に延出された、多数の負極タブ17が等間隔に一体的に形成されている。負極合剤は、負極活物質と、負極バインダと、増粘剤とからなる。負極活物質としては、黒鉛炭素が挙げられる。負極合剤を負極金属箔12aに塗布する方法の例として、ロール塗工法、スリットダイ塗工法等が挙げられる。
負極合剤に分散溶媒を混練したスラリを、厚さ10μmの圧延銅箔の両面に均一に塗布し、乾燥させた後、裁断する。負極合剤の塗布厚さの一例としては片側約40μmである。負極金属箔12aをプレスにより裁断する際、負極タブ17を一体的に形成する。すべての負極タブ17の長さは、ほぼ同じである。
第1、第2のセパレータ13、14の幅は、負極電極12の負極合剤層12bの幅よりも大きい。負極電極12の負極合剤層12bの幅は、正極電極11の正極合剤層11bの幅よりも大きい。負極合剤層12bの幅および長さを正極合剤層11bの幅および長さよりも大きくして、正極合剤層11bの全領域を負極合剤層12bで覆う構造とされている。リチウムイオン二次電池の場合、正極活物質であるリチウムがイオン化してセパレータを浸透し、負極活物質に吸蔵される。この場合、負極側に負極活物質が形成されておらず負極金属箔12aが表出していると負極金属箔12aにリチウムが析出し、内部短絡を発生する原因となる。上記の如く、正極合剤層11bの全領域を負極合剤層12bで覆うことにより、このようなリチウム析出に伴う内部短絡を防止することができる。
第1のセパレータ13および第2のセパレータ14は、それぞれ、例えば、厚さ40μmのポリエチレン製多孔膜で形成されている。
図1に示すように、電池缶2の凹部2aに短絡用部材50が固定されている。
図4(A)、(B)は、それぞれ、図1に図示された短絡用部材50の斜視図であり、図5は、図1に図示された円筒形リチウムイオン二次電池の短絡用部材が設けられた電池缶の凹部領域の拡大側面図である。
短絡用部材50は、先鋭部51と底面52を有し、図4(A)に図示されるように円錐体、または図4(B)に図示されるように角錐体に形成されている。図4(B)では、三角錐体として図示されているが、四角以上の角錐体とすることができる。
短絡用部材50は、先鋭部51を電池蓋3側に向け、リング形状に形成された凹部2aの周形状に沿って、複数個、ほぼ等間隔に配置されている。各短絡用部材50の先鋭部51は、蓋体38のダイアフラム37の周縁部に対向して配置されている。各短絡用部材50の底面52は、電池缶2の凹部2aの下面24に固定されている。短絡用部材50は、鉄、アルミニウム合金、ニッケル、またはこれらの金属を成分として含む合金等、電池缶2より硬度が大きい材料により形成されている。短絡用部材50は、絶縁性部材の表面に導電性を有する金属を、めっきや蒸着により形成した部材とすることもできる。すなわち、短絡用部材50は、蓋体側に先鋭部51が形成され、表面が導電性を有し、電池缶2よりも大きい硬度を有する部材である。短絡用部材50は、溶接、導電性を有する接着剤による接着等の方法により、電池缶2に固定されている。
円筒形リチウムイオン二次電池1に、蓋体38から軸方向の圧縮荷重が作用すると、電池缶2の凹部2aに応力が集中し、凹部2aが潰れる可能性がある。
図11は、円筒形リチウムイオン二次電池1が軸方向に圧縮され、凹部2aが潰れた状態を示す断面図である。
電池缶2の凹部2aが潰れるため、短絡用部材50の先鋭部51が電池缶2の凹部2aの上面25(図5参照)を貫き、さらに、ガスケット43を貫いて、蓋体38のダイアフラム37の周縁部に接触する。このため、発電要素10の負極電極12に接続されている電池缶2と、発電要素10の正極電極11に接続されている蓋体38とが、短絡用部材50を介して短絡する。しかし、電池缶2および蓋体38の抵抗値は、電池缶2内に収容された内部部品よりも大きい。
例えば、短絡用部材50を有していない円筒形リチウムイオン二次電池の場合、電池缶2の凹部2aが潰れても電池缶2と電池蓋3とが、短絡用部材50を介して短絡することはない。このような、従来の構造の円筒形リチウムイオン二次電池では、正極集電リング27が、発電要素10の負極タブ17に接触し、短絡を生じる可能性がある。この場合、負極タブ17の抵抗値は、電池缶2等に比し、遥かに小さい。このため、短絡により大きな電流が流れる。
これに対し、本発明の実施形態1においては、電池缶2と蓋体38との短絡により流れる電流は、従来の場合に比し、低減される。このため、短絡により生じる発熱を抑制する効果を奏する。ここで、電池缶2と蓋体38とが短絡用部材50を介して短絡した後、正極集電リング27と発電要素10の負極タブ17とが内部短絡を起こす可能性もある。しかし、電池缶2と蓋体38とが短絡用部材50を介して短絡することにより、発電要素10に充電されていた電荷が放電される。このため、この後、正極集電リング27と発電要素10の負極タブ17とが内部短絡を起こしても、この時流れる内部電流は小さいものとなり、発熱を抑制することができる。なお、電池缶2内部には電解液が注入されているため、発熱による影響が懸念される。しかし、本発明の実施形態1のように、外部短絡を発生して発熱を抑制すれば、内部短絡におけるこれに関連する懸念が解消される。
なお、上記において、短絡用部材50の先鋭部51が電池缶2の凹部2aの上面25を貫き、さらに、ガスケット43を貫いて、蓋体38のダイアフラム37に接触する、として説明した。しかし、短絡用部材50の先鋭部51が電池缶2の凹部2aの上面25を貫くようにする必要は無く、短絡用部材50の先鋭部51により、電池缶2の凹部2aの上面25を変形させるようにしてもよい。短絡用部材50の先鋭部51により電池缶2の凹部2aの上面25を変形させ、電池缶2の凹部2aの上面25の変形部がガスケット43を貫き、あるいは変形させて蓋体38に接触するようにすればよい。
上記実施形態1によれば、下記の効果を奏する。
(1)開口部2bと凹部2aとを有し、発電要素10が収容された電池缶2に、ガスケット43を介在してかしめられた蓋体38を備えた円筒形リチウムイオン二次電池1において、電池缶2の凹部2aに、短絡用部材50を設け、軸方向の圧縮を受けた場合、短絡用部材50を介して電池缶2と蓋体38とが短絡するように構成した。つまり、電池缶2内部において短絡が発生する場合に比し、短絡時の抵抗値が大きくなる電池缶2と蓋体38とを短絡するように構成した。このため、短絡により流れる電流が低減され、発熱を抑制することができる。
なお、上記実施形態1では、短絡用部材50を、先鋭部51を有する錐体として例示した。しかし、短絡用部材50として、以下に示すように、種々の形態を採用することができる。
−実施形態2−
図6は、本発明の実施形態2としての短絡用部材の外観斜視図である。図7は、図6に図示された円筒形リチウムイオン二次電池の短絡用部材が設けられた電池缶の凹部領域の拡大図であり、図7(A)は上面から観た電池蓋を除去した状態を示す平面図であり、図7(B)は、電池蓋を有する状態の側面図である。
実施形態2の短絡用部材50Aは、図6に図示されるように、先鋭稜部53と、底面54を有する楔形を有する。短絡用部材50Aは、図7(A)、(B)に図示されるように、リング形状の凹部2aの周形状に沿って、複数個(図示の例では6個)ほぼ等間隔に配列されている。短絡用部材50Aの材料および電池缶2への固定方法は、実施形態1と同様である。また、実施形態2における他の構成は、実施形態1と同様である。
実施形態2の短絡用部材50Aを備えた円筒形リチウムイオン二次電池1においても、軸方向に圧縮された場合、短絡用部材50Aの先鋭稜部53が電池缶2の凹部2aの上面25を貫きまたは変形させ、さらに、ガスケット43を貫いて、蓋体38のダイアフラム37に接触する。従って、実施形態1と同様な効果を奏する。
−実施形態3−
図8は、本発明の実施形態3としての短絡用部材を示し、図8(A)は上面から観た平面図であり、図8(B)は、図8(A)のVIIIB−VIIIB線断面図であり、図9は、図8(A)、(B)に図示された短絡用部材の外観斜視図である。図10は、図8(A)、(B)に図示された短絡用部材を備える円筒形リチウムイオン二次電池の側面図である。
実施形態3の短絡用部材50Bは、三角形状断面を有するリング形状を有する。この短絡用部材50Bは、二分割された分割リング部材50B1により構成されている。各分割リング部材50B1の断面は、先鋭稜部55と、底面56を有する。分割された一対の分割リング部材50B1を、その円周方向の端面57で接面すると、リング部材となる。各分割リング部材50B1を、電池缶2の軸芯に対して互いに反対方向から電池缶2の凹部2aに挿入することにより、図10に図示されるように、電池缶2の凹部2a内で電池缶2を一周するリング部材となる。
実施形態3の他の構造は、実施形態1と同様である。
実施形態3の短絡用部材50Bを備えた円筒形リチウムイオン二次電池1においても、軸方向に圧縮された場合、短絡用部材50Bの先鋭稜部55が電池缶2の凹部2aの上面25を貫きまたは変形させ、さらに、ガスケット43を貫いて、蓋体38のダイアフラム37に接触する。従って、実施形態1と同様な効果を奏する。
また、実施形態3においては、一対の分割リング部材50B1を、その円周方向の端面57で接面するだけで、電池缶2の凹部2a内で電池缶2を一周するリング部材となるので、各分割リング部材50B1の位置決めが容易となり、短絡用部材50Bの固定を能率的に行うことができる。
なお、上記実施形態3では、短絡用部材50Bは、二分割された分割リング部材50B1により構成された構造として例示した。しかし、短絡用部材50Bは、三分割以上に分割された分割リング部材により構成するようにしてもよい。あるいは、短絡用部材50Bは、複数の分割リング部材を離間して配置して構成してもよい。
上記各実施形態では、短絡用部材50、50A、50Bは、先端に先鋭部51または先鋭稜部53、55を有する構造とした。しかし、短絡用部材50、50A、50Bは、先鋭部51、または先鋭稜部53、55に替えて、先端にピン部を設けた構成としてもよい。ピン部の頭部は、平坦であってもよいし、ドーム形状や錐体形状としてもよい。
上記各実施形態では、電池缶2に負極電極12を接続する構造として例示した。しかし、本発明は、電池缶2に正極電極11を接続する円筒形二次電池1に対して適用することが可能である。
上記各実施形態では、円筒形リチウムイオン二次電池として例示した。しかし、本発明は、ニッケル水素電池またはニッケル・カドミウム電池、鉛蓄電池のように水溶性電解液を用いる円筒形二次電池にも適用が可能である。
上記各実施形態において、電池蓋3は全体が、導電部材により形成されている構造として例示した。しかし、電池蓋3は、周縁部3aが導電部材により形成されていれば、筒部3bは、樹脂等の絶縁性材料で形成してもよい。このような構成であっても、電池缶2を密封するために電池蓋3の周縁部3aとダイアフラム37とは電気的に導通する。
上記各実施形態における電池蓋ユニット30等の構造は、単に、一例を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜、変更が可能である。
上記各実施形態では、正極集電リング27と発電要素10の負極タブ17とが内部短絡を起こす場合として例示した。しかし、本発明は、内部短絡が他の部位で発生する場合にも適用することができる。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1 円筒形リチウムイオン二次電池(円筒形二次電池)
2 電池缶
2a 凹部
2b 開口部
3 電池蓋(蓋体)
10 発電要素
11 正極電極(正極)
12 負極電極(負極)
24 下面(側面)
37 ダイアフラム(蓋体)
38 蓋体
43 ガスケット(絶縁部材)
50 短絡用部材
50A 短絡用部材
50B 短絡用部材
50B1 分割リング部材
51 先鋭部
53、55 先鋭稜部(先鋭部)

Claims (5)

  1. 円筒形に形成され、軸方向の一端側に開口部と、内方に突出する凹部が形成された電池缶と、
    前記電池缶内に収容され、正極および負極を有する発電要素と、
    絶縁部材と、
    前記電池缶の前記開口部と前記凹部との間に前記絶縁部材を介在して固定された蓋体と、
    前記電池缶の前記凹部に設けられた短絡用部材とを備え、
    前記蓋体は前記発電要素の前記正極または前記負極の一方と電気的に接続され、
    前記電池缶は前記発電要素の前記正極または前記負極の他方と電気的に接続され、
    軸方向の圧縮を受けた場合、前記短絡用部材を介して前記電池缶と前記蓋体とが短絡するように構成されている円筒形二次電池。
  2. 請求項1に記載の円筒形二次電池において、
    前記短絡用部材は、前記凹部の、前記蓋体と反対側の側面に固定され、前記蓋体側に向かって先鋭部が形成された錐体である円筒形二次電池。
  3. 請求項2に記載の円筒形二次電池において、
    前記短絡用部材は、楔形部材である円筒形二次電池。
  4. 請求項2に記載の円筒形二次電池において、
    前記短絡用部材は、分割リング部材である円筒形二次電池。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の円筒形二次電池において、
    前記短絡用部材は、前記電池缶より硬度が大きい材料により形成されている円筒形二次電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109860448A (zh) * 2019-01-03 2019-06-07 王生义 一种用于电池的帽盖组件以及电池
WO2023004828A1 (zh) * 2021-07-30 2023-02-02 宁德时代新能源科技股份有限公司 电池单体、电池、用电设备及电池单体的制造方法和设备

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