JP2012247021A - バルブ装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】スリーブの既存構造を有効活用して濾過フィルタをスリーブの所定位置に装着できるようにし、小型・軽量化、低コスト化等の厳しい要求に応える、濾過フィルタを備えたバルブ装置を提供することにある。
【解決手段】スリーブ4の開口部をなす入力ポート10及び出力ポート11に装着する筒状の濾過フィルタ20は、一枚の帯状材を丸めて筒状に形成されるもので、一端部(内重ね部)に、内周側に突出し、スリーブ4の入、出力ポート10、11に嵌め込まれる位置決め部22が折曲形成されている。これにより、スリーブ4の既存構造である入、出力ポート10、11をそのまま活用して、筒状の濾過フィルタ20がスリーブ4に対して回動するのを阻止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、流体が流れる流路の開閉、流体の流れ方向の変更、流体の流量調整、あるいは流体の圧力調整を行うバルブ装置、とりわけ、流体に含まれる異物を除去するフィルタを備えたバルブ装置に関する。
(従来の技術)
主として自動車に搭載され、各種システムの作動源となる流体(例えばオイル)の流路開閉や流れ方向の変更、流量調整、圧力調整を行う手段としては、スプール弁式のバルブ装置がよく知られている。
その代表例が、スプール弁と電磁アクチュエータとを一体化した電磁油圧制御弁であって、この電磁油圧制御弁は、例えば自動変速機の摩擦係合装置(クラッチ手段、ブレーキ手段等)に作動油圧を供給する油圧制御装置の圧力制御室の供給油圧をコントロールするためのパイロットバルブとして有用されている。
ここで、スプール弁の入力ポートに導かれるオイルは、オイルポンプに吸い込まれる以前においてオイルストレーナに設けられたオイルフィルタで濾過されており、濾過後のクリーンなオイルが入力ポートに導かれる。
一方、油圧制御装置の圧力制御室からスプール弁の出力ポートに戻されるオイルも、もともとはスプール弁を通過したクリーンなオイルである。
しかし、オイルポンプから入力ポートに至るオイル経路には、製造時の切削粉、バリ、摩耗粉、あるいは分解・メンテナンス時に侵入した砂や塵など、予期せぬ異物が混入する可能性がある。
同様に、出力ポートと油圧制御装置の圧力制御室を連通するオイル経路にも、予期せぬ異物が混入する可能性がある。
このような予期せぬ異物がスプール弁に侵入することで、パイロットバルブが万が一にも作動不良を起こすと、システムとして重大な欠陥を負い、安全運転が阻害される可能性がある。
かかる不具合に対処すべく、パイロットバルブとオイルポンプおよび油圧制御装置との間にそれぞれフィルタを設置する対策は、各オイル経路のレイアウトが複雑である上、設置スペースの確保も大変であるため、フィルタの設置位置が制限されやすく、フィルタの設置が困難になる事態を招く危惧さえもある。
そこで、バルブ自体にフィルタ機能を付与し、異物によるバルブの作動不良を回避する技術として、スプール弁のスリーブに、入力ポートや出力ポート(この入力ポートや出力ポートは、スリーブの内外を連通する開口部の一例)を覆うように、濾過フィルタを装着し、スプール弁内に異物が侵入しないようにした解決策が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
具体的には、スリーブに形成した環状溝に、帯状材からなる濾過フィルタを巻付けるように装着し、この濾過フィルタを通過し異物が除去されたオイルを、環状溝に開口している入力ポートおよび出力ポートに導入する構成である。
(従来技術の問題点)
かくして巻付けるように装着した濾過フィルタは、全体として筒状をなし、スプール弁のスリーブに対し周方向に回動しやすく、濾過面とポートとの最適対向位置がずれるため、この回動を阻止すべく、濾過フィルタおよびスリーブには回り止め用の凹凸嵌合部を形成しなければならない。つまり、濾過フィルタ側には幅方向に突出する凸部を設けると共に、スリーブ側には環状溝を形成しているランド部分に軸方向にへこむ凹部を設け、両者を凹凸嵌合させることにより、濾過フィルタの回動を阻止するわけであるが、かかる構造を採用した場合、実用面で次のごとき問題点がある。
・ 濾過フィルタは基材として帯状材を用いているが、凸部を設けるためにその分だけ幅広の帯状材を必要とし、原材料のコスト高を招く。
・ スリーブはランド部分や環状溝が丸削りであるため簡易な旋盤による切削加工にて製作しているが、軸方向の凹部は旋盤では加工不可のため、特別な加工を要し、加工コスト高となる。
・ スリーブのランド部分は、スリーブが挿入されるバルブボディとの間を液密的にシールする重要な機能を果たしているが、このランド部分の軸方向長が、凹部の軸方向長分だけ短くなり、上記シールの有効長が短くなるため、リーク量が増加する、もしくは、その分だけスリーブの軸方向長を長くして大型化しなければならない。
特開2005−36912号公報 特開2007−162765号公報
上記の諸問題は、とりわけ、自動車に搭載する機器への小型・軽量化、低コスト化等の諸要求がますます厳しさを増す現下の情勢において致命的であり、小型・軽量化、低コスト化等の厳しい諸要求に即応した解決策が切望されている。
なお、かかる課題は、上述した電磁油圧制御弁に限らず、大きさ・重量・価格等に厳しい要求がなされている各種システムに組み込まれる種々な型式のバルブ装置における共通の課題となっている。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、スリーブの既存構造を有効活用して濾過フィルタをスリーブの所定位置に装着できるようにし、小型・軽量化、低コスト化等の厳しい諸要求に応える、濾過フィルタを備えたバルブ装置を提供することにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1の手段を採用するバルブ装置によれば、スリーブの外周側に開口部を覆って巻き付けられ、開口部に導入される流体を濾過する筒状の濾過フィルタは、一枚の帯状材で構成され、周方向の両端部が重ねられて筒状に形成されるもので、周方向の一方の端部に周方向の他方の端部の内周側に位置する内重ね部、周方向の他方の端部に内重ね部の外周側に位置する外重ね部を有しており、内重ね部には、内周側に突出し、スリーブの開口部に嵌め込まれる位置決め部が折曲形成されていることを特徴としている。
これにより、濾過フィルタの位置決め部をスリーブの開口部に嵌め込むだけで濾過フィルタをスリーブの所定位置に確実に装着しておくことができる。スリーブの開口部は、既存構造であり、これをそのまま活用するため、特別な加工を一切要しない。また、濾過フィルタの基材も、幅の狭い帯状材を用いることができ、原材料のコストも安い。さらに、スリーブのランドに対して外周面を欠損させる等の犠牲を強いることがなく、所期のシール性能を何ら損なうことがない。
よって、濾過フィルタを備えたバルブ装置を小型・軽量・安価なものとすることができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2の手段を採用するバルブ装置によれば、濾過フィルタの位置決め部は、スリーブの開口部に嵌め込まれる円筒部を有していることを特徴としている。
このような構成にすることにより、濾過フィルタの位置決め部をスリーブの開口部に良好に嵌め込むことができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3の手段を採用するバルブ装置によれば、濾過フィルタの位置決め部は、スリーブの開口部に嵌め込まれる多角形部を有していることを特徴としている。
このような構成にすることにより、多角形部は基材の帯状材から簡単な折曲げ加工によって形成することができ、位置決め部を安価に作製できる。よって、バルブ装置全体の低コスト化に一層貢献することができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4の手段を採用するバルブ装置によれば、濾過フィルタの位置決め部は、スリーブの開口部の内径より大なる外径を有するC字状円筒部を備えており、このC字状円筒部が縮径されて開口部に嵌め込まれていることを特徴としている。
このような構成にすることにより、濾過フィルタの位置決め部をC字状円筒部の弾性力によるスナップアクションを活用して嵌め込むため、製作過程での公差管理を緩和でき、一層安価にすることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5の手段を採用するバルブ装置によれば、筒状の濾過フィルタは、内重ね部と外重ね部とが溶接にて接合されていることを特徴としている。
かかる構成によれば、筒状の濾過フィルタを、帯状の状態から巻き付けた後に簡単に筒状に形成することができ、外重ね部の拡開も防止できる。
〔請求項6の手段〕
請求項6の手段を採用するバルブ装置によれば、スリーブが、クリアランスシールを介してバルブボディに取り付けられる場合においても、スリーブの軸方向長を何ら大きくすることなく、クリアランスシールにて所定のシール機能を確保することができる。
よって、小型・軽量化、低コスト化等の厳しい要求がなされる車載機器として好適なバルブ装置を提供することができる。
〔請求項7の手段〕
請求項7の手段を採用するバルブ装置によれば、このバルブ装置は、自動変速装置の油圧制御弁として有用できる。
本発明のバルブ装置の実施例1である電磁油圧制御弁を模式的に示すもので、(a)はバルブボディおよび濾過フィルタを縦断面した正面図、(b)は(a)のA−A線に沿う横断面図である。 図1における電磁油圧制御弁の主要部を拡大して示すもので、(a)は濾過フィルタの装着状態を説明するための一部破断平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う横断面図である。 濾過フィルタの装着前の単体構造を示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図である。 濾過フィルタの装着状態での単体構造を拡大して示す斜視図である。 他の形態の濾過フィルタを装着した電磁油圧制御弁の主要部を拡大して示すもので、(a)は濾過フィルタの装着状態を説明するための一部破断平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う横断面図である(実施例2)。 他の形態の濾過フィルタを装着した電磁油圧制御弁の主要部を拡大して示すもので、(a)は濾過フィルタの組付け過程を説明するための平面図、(b)は濾過フィルタの装着状態を説明するための一部破断平面図、(c)は(b)のD−D線に沿う横断面図である(実施例3)。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
[実施例1]
本実施例は、自動変速機の摩擦係合装置(クラッチ手段、ブレーキ手段等)に作動油圧を供給する油圧制御装置の圧力制御室の供給油圧をコントロールするためのパイロットバルブへの適用例を示す電磁油圧制御弁であって、図1〜図4に基づいて説明する。
なお、以下の説明では、電磁油圧制御弁1における周知の基本構成を図1により概説した後、本発明の特徴的な構成である濾過フィルタ20を図2〜図4により詳述することとする。
〔基本的な構成〕
電磁油圧制御弁1は、油圧制御装置の圧力制御室Rに送られる供給油圧をコントロールするスプール弁2と、このスプール弁2を駆動する電磁アクチュエータ3とを一体的に組み合わせたもので、その代表的な具体的構造例、機能については次の通りである。
スプール弁2は、円筒形状のスリーブ4と、このスリーブ4内に収納されるスプール5を主要構成要素としている。スプール弁2は、スリーブ4が、バルブボディ6に形成されたスリーブ挿入穴6aにクリアランスシール(液密手段)を介して挿入されることにより、バルブボディ6に取付けられる。このバルブボディ6は、油圧制御装置のケースで構成されるのが一般的である。
スリーブ4には、スプール5を軸方向へ摺動自在に収納支持する挿通穴7が、中央に形成されており、内外を連通する開口部として、オイルパン8からオイルポンプ(油圧発生手段)9、バルブボディ6の油路6bなどを介してオイルの供給を受ける入力ポート10、圧力制御室Rにバルブボディ6の油路6cなどを介して連通する出力ポート11、更にはこの出力ポート11にバルブボディ6の油路6dなどを介して連通して、出力圧に応じたF/B油圧をスプール5に発生させるF/Bポート12の各ポートが、径方向に貫通して形成されている。
スプール5は、電磁アクチュエータ3にて軸方向位置が制御されることにより、各ポートの開度を変化させる一種の弁体である。
入力ポート10、出力ポート11、F/Bポート12の各ポートは、スリーブ4の外周側に形成された環状溝13、14、15にそれぞれ開口している。環状溝13、14、15は、スリーブ4の軸方向に間隔を置いて配置されており、この環状溝13、14、15を形成しているランド部分16、17、18、19は、それらの外周面と、バルブボディ6のスリーブ挿入穴6aの内周面とがミクロンオーダーの微小隙間を介して嵌合することにより、前述のクリアランスシールを構成するもので、スリーブ4をスリーブ挿入穴6aに嵌挿するだけで、所望のシール機能が達成される。なお、クリアランスシールとは、シール部材を一切用いることなく、微小隙間のみで所望のシール機能を確保するシール手法で、この種電磁油圧制御弁1には多用されている。
環状溝13、14は、棚13a、14aを有する段付き溝になっており、この棚13a、14aに筒状の濾過フィルタ20が装着されている。筒状の濾過フィルタ20は、入力ポート10および出力ポート11を覆っており、この濾過フィルタ20を通過し異物が除去されたオイルが各ポート10、11に導入される。
〔特徴的な構成〕
入力ポート10および出力ポート11は、共に同一構造の円形状の孔で構成されており、周方向に等間隔で4個設けられている。
そして、入力ポート10および出力ポート11が開口する環状溝13、14には、同一構造の濾過フィルタ20が装着されているため、以下、入力ポート10および環状溝13側を代表して、濾過フィルタ20の具体的な装着構造ならびに単体構造を、図2および図3に基づいて説明する。
濾過フィルタ20は、環状溝13の軸方向長と略同一の幅を有する一枚の帯状材で構成され、周方向の両端部が重ねられて筒状に形成されているものであって、周方向の一方の端部に周方向の他方の端部の内周側に位置する内重ね部20a、周方向の他方の端部に内重ね部20aの外周側に位置する外重ね部20bを有している。
内重ね部20aには、連結部21を介して、内周側に突出し、スリーブ4の入力ポート10に嵌め込まれる円形状の位置決め部22が折曲形成されている。連結部21は幅が狭く、その先端から内周側に向けて位置決め部22が垂下(突出)している。
円形状の位置決め部22は、一部に欠円部分を有するものの、実質的に円形に形成された円筒部22aを有しており、この円筒部22aの外径が、入力ポート10の内径より若干小さくされている。
濾過フィルタ20は、位置決め部22の円筒部22aが入力ポート10に嵌め込まれており、この両者の係合により、濾過フィルタ20の回動が阻止され、スリーブ4に対する濾過フィルタ20の装着位置を一義的に定めることができる。
なお、筒状の濾過フィルタ20は、装直前の状態では図3に示すごとき単体構造(帯状体)をなしている。
つまり、例えばステンレス鋼板のごとき厚みの薄い帯状材が基材として用いられており、両端部(内重ね部20aおよび外重ね部20b)を除く大部分に、エッチング加工により形成された複数の微細孔23からなる濾過面24が設けられている。一端部(内重ね部20a)には、連結部21を介してその先端から円形状の位置決め部22が垂下している。この位置決め部22の円筒部22aは、幅狭の連結部21と共に打ち抜かれた幅広部分をその両端から丸めることによって形成される。
図3に示す帯状の濾過フィルタ20をスリーブ4に装着するには、まず、位置決め部22の円筒部22aをスリーブ4の入力ポート10に嵌め込んだ後、この位置決め部22を内側にして一端部(内重ね部)20aから環状溝13の棚13aに順次巻き付けていく。これにより、棚13aに沿って筒状に丸めることができ、巻き終わりの他端部(外重ね部)20bを、一端部20aの上に重ね合わせる。この重なり合う両端部20a、20bを溶接により接合固定する。
かくして、筒状の濾過フィルタ20が完成し、濾過フィルタ20を、回動させることなく、スリーブ4に対する所定位置に確実に装着しておくことができる。
本実施例による電磁油圧制御弁1は、上述の如き構成を有するもので、濾過フィルタ20の主たる作用並びに奏する効果について、次に説明する。
オイルパン8からオイルポンプ9、バルブボディ6の油路6bなどを介して、スプール弁2の入力ポート10に導かれるオイルは、濾過フィルタ20で濾過され、濾過後のクリーンなオイルが入力ポート10に導かれる。
一方、油圧制御装置の圧力制御室Rからバルブボディ6の油路6cなどを介して、スプール弁2の出力ポート11に戻されるオイルも、濾過フィルタ20で濾過され、濾過後のクリーンなオイルが出力ポート11に導かれる。
各濾過フィルタ20は、回動することなく、スリーブ4に対する所定位置に確実に装着されているため、濾過フィルタ20の濾過面24が入力ポート10、出力ポート11に対して常に有効に作用し、異物侵入を良好に阻止できる。
しかして、濾過フィルタ20は一枚の帯状材から一体形成されている。定寸切断した帯状材を加工して、連結部21、位置決め部22、濾過面24を設けることにより、濾過フィルタ20とすることができる。しかも、位置決め部22は、帯状材の幅の範囲内で形成できるため、基材として用いる帯状材は、環状溝13、14の軸方向長と実質的に同じ幅を有すればよく、従来のように幅広の帯状材を要しない。
また、濾過フィルタ20は、位置決め部22の円筒部22aが入力ポート10、出力ポート11に嵌め込まれることにより、濾過フィルタ20の回動が阻止され、スリーブ4に対する濾過フィルタ20の装着位置を一義的に決めることができる。入力ポート10および出力ポート11は、そもそも既存構造であり、これをそのまま活用して、濾過フィルタ20の回動を阻止できるため、スリーブ4に特別な加工を一切要しない。
さらに、スリーブ4の環状溝13、14を形成しているランド部分16、17、18には、濾過フィルタ20の回動を阻止するための凹部を設けることがないため、ランド部分16、17、18の外周面を何ら犠牲にすることなく最大限に活用して、バルブボディ6との間に良好なクリアランスシールを確保することができる。
また、濾過フィルタ20の位置決め部22として、入力ポート10および出力ポート11に嵌め込まれる部分を円筒部22aにし、各ポート10、11の孔形状と同じにしているため、位置決め部22を、各ポート10、11に簡単かつ適切に嵌め込むことができる。
なお、筒状の濾過フィルタ20は、重なり合う両端部20a、20bを溶接により接合固定しており、特に外重ね部20b側が拡開することがない。
もっとも、筒状の濾過フィルタ20は、帯状材の弾性力を有効活用することにより、上記溶接を省略することも可能である。つまり、図3に示す状態から、予め位置決め部22を内側にして図4に示すように丸めて筒状に形成しておき、その弾性力に抗して両端部20a、20bを拡開しながらスリーブ4の環状溝13、14に嵌め入れた後、弾性復帰により両端部20a、20bを重ね合わせ、筒状の濾過フィルタ20とする。
[実施例2]
次に、図5を参照して、本発明の実施例2について説明する。
本実施例も、入力ポート10および出力ポート11が開口する環状溝13、14には、同一構造の筒状濾過フィルタ20を装着するものであるため、図5には、入力ポート10および環状溝13側を代表して、筒状濾過フィルタ20の装着状態が示してある。
本実施例の筒状濾過フィルタ20は、実施例1と同様、一枚の帯状材で構成され、周方向の両端部が重ねられて筒状に形成されるもので、周方向の一方の端部に周方向の他方の端部の内周側に位置する内重ね部20a、周方向の他方の端部に内重ね部20aの外周側に位置する外重ね部20bを有しているが、内重ね部20aの先端に多角形状の位置決め部25を備えている。
この多角形状の位置決め部25は、スリーブ4の入力ポート10に嵌め込まれる部分として、入力ポート10の内周面を内接円とする多角形部25aを有している。
本実施例によれば、位置決め部25の多角形部25aは、実施例1の円筒部22aに比して製作が容易である。つまり、円形同士の嵌め合わせでは、両形状を同心円的にせねばならず、円筒部22aの加工に精度を要するのに対し、多角形部25aは入力ポート10の内接円を満足すればよく、精度がさほど要求されず、簡単に作製できる。
[実施例3]
次に、図6を参照して、本発明の実施例3について説明する。
本実施例も、入力ポート10および出力ポート11が開口する環状溝13、14には、同一構造の筒状濾過フィルタ20を装着するものであるため、図6には、入力ポート10および環状溝13側を代表して、筒状濾過フィルタ20の装着状態が示してある。
本実施例の筒状濾過フィルタ20は、基本的には実施例1と同様、一枚の帯状材で構成され、周方向の両端部が重ねられて筒状に形成されるもので、周方向の一方の端部に周方向の他方の端部の内周側に位置する内重ね部20a、周方向の他方の端部に前記内重ね部20aの外周側に位置する外重ね部20bを有しているが、内重ね部20aの先端に、スナップアクション機能を有する、C字形状の位置決め部26を備えている。
この位置決め部26は、スリーブ4の入力ポート10に嵌め込まれる部分として、特別なC字状円筒部26aを有している。このC字状円筒部26aは、実施例1における円筒部22aと同様な丸め加工により形成するものの、あらかじめ、図6(a)に示すごとくスリーブ4の入力ポート10の内径より大なる外径を有する形状に折曲形成されており、入力ポート10に嵌め込む際に図6(b)のごとく入力ポート10の内径まで外径を縮径して当該ポート10に嵌め込まれている。C字状円筒部26aは、入力ポート10に嵌め込まれた後弾性復元力で拡径し、入力ポート10の内周面に圧接する。
本実施例によれば、濾過フィルタ20の位置決め部26を、C字状円筒部26aのスナップアクション機能により入力ポート10に隙間なく嵌め込むことができる。つまり、濾過フィルタ20の位置決め部26の製作誤差を吸収することができるわけで、製作過程での公差管理を緩和することができる。
[変形例]
以上、実施例1〜3について詳述したが、濾過フィルタ20の具体的構造やその配設位置は、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々変更することができるものである。
例えば、濾過フィルタ20をスリーブ4の入力ポート10および出力ポート11の両ポートに装着したが、異物が侵入しやすい入力ポート10側のみに配設してもよく、逆に、F/Bポート12への異物侵入を積極的に図る場合には、F/Bポート12側にも、当該ポートを活用して同様に濾過フィルタ20を装着することができる。
なお、上述の実施例では、バルブ装置の代表例として、自動変速装置に使用される電磁油圧制御弁への適用例について詳述したが、自動車に搭載され、各種システムの作動源となる流体の流路開閉や流れ方向の変更、流量調整、圧力調整を行うスプール弁式のバルブ装置であれば、例えば内燃機関の可変バルブタイミング装置(VVT)に用いられる油圧制御弁などにも、同様に適用できることは勿論である。
1 電磁油圧制御弁(バルブ装置)
2 スプール弁
4 スリーブ
5 スプール
6 バルブボディ
10 入力ポート(開口部)
11 出力ポート(開口部)
12 F/Bポート(開口部)
13〜15 環状溝
16〜19 ランド部分
20 濾過フィルタ
20a 一端部、内重ね部
20b 他端部、外重ね部
22 円形状の位置決め部
22a 円筒部
24 濾過面
25 多角形状の位置決め部
25a 多角形部
26 C字形状の位置決め部
26a C字状円筒部

Claims (7)

  1. 筒状に形成され、内外を連通する開口部(10、11)を備えるスリーブ(4)と、
    前記スリーブ(4)内において軸方向へ摺動自在に支持され、前記開口部(10、11)の開度を可変可能なスプール(5)と、
    前記スリーブ(4)の外周側に前記開口部(10、11)を覆って巻き付けられ、前記開口部(10、11)を通過する流体を濾過する筒状の濾過フィルタ(20)と、
    を具備するバルブ装置であって、
    前記濾過フィルタ(20)は、一枚の帯状材で構成され、周方向の両端部が重ねられて筒状に形成されるもので、周方向の一方の端部に周方向の他方の端部の内周側に位置する内重ね部(20a)、周方向の他方の端部に前記内重ね部(20a)の外周側に位置する外重ね部(20b)を有しており、
    前記内重ね部(20a)には、内周側に突出し、前記スリーブ(4)の前記開口部(10、11)に嵌め込まれる位置決め部(22、25、26)が折曲形成されていることを特徴とするバルブ装置。
  2. 請求項1に記載のバルブ装置において、
    前記位置決め部(22)は、前記濾過フィルタの一端部に一体形成され、前記開口部(10、11)に嵌め込まれる円筒部(22a)を有していることを特徴とするバルブ装置。
  3. 請求項1に記載のバルブ装置において、
    前記位置決め部(25)は、前記濾過フィルタの一端部に一体形成され、前記開口部(10、11)に嵌め込まれる多角形部(25a)を有していることを特徴とするバルブ装置。
  4. 請求項1に記載のバルブ装置において、
    前記位置決め部(26)は、前記濾過フィルタの一端部に一体形成され、前記スリーブ(4)の前記開口部(10、11)の内径より大なる外径を有するC字状円筒部(26a)を備えており、このC字状円筒部(26a)が縮径されて前記開口部(10、11)に嵌め込まれていることを特徴とするバルブ装置。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のバルブ装置において、
    前記濾過フィルタ(20)は、前記内重ね部(20a)と前記外重ね部(20b)とが溶接にて接合されていることを特徴とするバルブ装置。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のバルブ装置において、
    前記スリーブ(4)は、クリアランスシールを介してバルブボディ(6)に取り付けられることを特徴とするバルブ装置。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のバルブ装置において、
    このバルブ装置は、自動変速装置に用いられる油圧制御弁(1)であることを特徴とするバルブ装置。
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