JP2019011778A - 油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油圧制御装置のポートに設けられる環状フィルタ部材がスリーブに対して回転することを防止する。【解決手段】油圧制御装置10の入力ポート32に設けられる第1環状フィルタ部材40は、金属材からなる帯形状体の両端が結合された結合部50aを有する環状体として構成される。結合部50aと異なる位相には、回転防止部としての係合突起52aが、第1環状フィルタ部材40の軸線方向に沿って突出形成される。係合突起52aが、スリーブ20に形成された係合凹部54aに係合されることに伴い、第1環状フィルタ部材40がスリーブ20に位置決め固定される。出力ポート34に設けられる第2環状フィルタ部材42も、これと同様である。【選択図】図2

Description

本発明は、作動油の圧力を制御する油圧制御装置に関する。
電磁弁を含む油圧制御装置は、例えば、自動車に搭載されるクラッチの作動油の油圧を制御する。すなわち、油圧制御装置を構成するスリーブには、その内部に作動油を供給するための入力ポートと、前記作動油を内部から排出するための出力ポートとが形成される。前記電磁弁を構成する弁体は、通常は入力ポートを閉塞しており、一方、通電がなされると、これに伴って入力ポートを開放する位置に変位する。これにより入力ポートと出力ポートが連通し、入力ポートから入力された作動油が出力ポートから出力される。
作動油には、異物が混入していることがある。この異物が油圧制御装置内やクラッチ内に侵入することを回避するべく、特許文献1に記載されるように、入力ポート、出力ポートにフィルタ部材が設置される。これらのフィルタ部材により、異物が捕捉される。
特開2006−22816号公報
特許文献1に記載されたフィルタ部材は、帯形状体をなすメッシュを円環状に湾曲することで構成された円環体からなる。そして、重畳された両端が溶接されることにより、帯形状体に戻ることが阻止されている。このような円環体では、入力ポートや出力ポートを流通する作動油の圧力を受けてフィルタ部材がスリーブの周方向に沿って周回(回転)する懸念がある。
このような事態が発生すると、溶接部が入力ポートや出力ポートに重なってしまい、その結果、作動油の流通が阻害されることになる。また、溶接部が作動油の圧力を受けることで接合強度が低下し、両端が互いに離脱する可能性もある。
特許文献1記載の従来技術では、重畳した両端を溶接する際に該両端をスリーブに溶接したり、樹脂製のフレームを含めてフィルタ部材を構成したりすることにより、フィルタ部材の回り止めを試みている。しかしながら、溶接を行う場合には、スリーブを溶接可能な素材から構成する必要がある。また、帯形状体の両端を重畳するために厚みが大きくなってしまう。このため、油圧制御装置が大型化する。
一方、フレームを含めてフィルタ部材を構成する場合、部品点数が増加する。従って、フィルタ部材の組付作業が煩雑となるとともに、コストの高騰を招く。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、簡素な構成でありながら環状フィルタ部材の回り止め(回転防止)がなされ、このために該環状フィルタ部材の結合部が入力ポート又は出力ポートに重なる懸念を払拭し得る油圧制御装置を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明に係る油圧制御装置は、作動油が供給される入力ポートと、前記作動油が排出される出力ポートとがそれぞれ複数個形成されたスリーブと、
前記スリーブに設けられて前記作動油の流量を制御する電磁弁と、
前記スリーブに装着されて前記複数個の入力ポートを同時に覆う第1環状フィルタ部材と、
前記スリーブに装着されて前記複数個の出力ポートを同時に覆う第2環状フィルタ部材と、
を備え、
前記第1環状フィルタ部材及び前記第2環状フィルタ部材は、金属材からなる帯形状体の突き合わされた両端が結合された結合部を有する環状体として構成されるとともに、前記結合部と異なる位相に、前記第1環状フィルタ部材、前記第2環状フィルタ部材が前記スリーブに対して相対的に回転することを防止する回転防止部が設けられたものであり、且つ前記結合部が前記入力ポート又は前記出力ポートと異なる位相となるようにして、前記回転防止部を介して前記スリーブに位置決め固定されていることを特徴とする。
このように、回転防止部を設けたことにより、第1環状フィルタ部材及び第2環状フィルタ部材が回転することが防止される。このため、結合部が、第1環状フィルタ部材及び第2環状フィルタ部材がスリーブに装着されたときの初期位置を保つ。すなわち、結合部が入力ポートないし出力ポートに重なるような位置ズレが起こること、換言すれば、入力ポート及び出力ポートが結合部で閉塞されることが回避される。従って、作動油の入力ポートへの流入や、出力ポートからの流出が阻害されることを回避することができるので、作動油の流量を維持することができる。
また、結合部が入力ポート及び出力ポートから離間した位置となるので、結合部に対し、入力ポートに流入する作動油の圧力や、出力ポートから流出する作動油の圧力が作用することはない。すなわち、結合部が作動油の圧力を受けることはない。このため、作動油の圧力によって結合部が分解することが回避される。
さらに、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材は、それぞれ、回転防止部が設けられた単一部材からなる。このために部品点数が少ないので、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材の構成が簡素となるとともに、作製が容易となる。従って、コストが高騰することを回避することができる。
さらにまた、本発明では、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材となる帯形状体の両端を突き合わせ、これを結合するようにしている。すなわち、一端に他端を重畳することがない。このため、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材や油圧制御装置が大型化することを回避することができる。
加えて、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材をスリーブに溶接することがないので、スリーブの素材が溶接可能なものに制限されることもない。すなわち、スリーブの素材の選択肢が増加する。
結合部は、例えば、帯形状体の一端から長手方向に沿って突出した突起部と、前記帯形状体の他端に形成された切欠とを含むものとすればよい。この場合、切欠に突起部を嵌合することで環状体が得られる。
この構成を採用する場合、突起部の幅を突出先端に向かうにつれて大きく設定し、且つ切欠の幅を深さ方向に向かうにつれて大きく設定することが好ましい。この場合、突起部の幅広な部位が切欠の幅狭な開口に掛止され、これにより突起部の切欠からの抜け止めがなされる。すなわち、簡素な構成で、環状体が帯形状体に戻ることを防止することができる。
回転防止部の好適な一例としては、環状体の軸線方向に沿って突出した係合部が挙げられる。この場合、スリーブに、係合部を係合するための係合凹部を形成すればよい。これにより、簡素な構成で第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材の回り止めをなすことができる。
結合部と回転防止部との位相差は、例えば、180°に設定すればよい。この場合、結合部と回転防止部が入力ポート(又は出力ポート)に同時に重ならない位置とすることが容易である。
本発明によれば、回転防止部が設けられた単一部材から第1環状フィルタ部材及び第2環状フィルタ部材を構成するようにしているので、簡素な構成でありながら、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材が回転することを防止することができる。このため、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材が位置ズレを起こすことや、これに起因して各々の結合部が入力ポート又は出力ポートに重なって該ポートを閉塞する懸念が払拭される。
これにより、作動油の流量を維持することができる。また、結合部が入力ポート及び出力ポートから離間した位置に留まるので、結合部が、入力ポートに流入する作動油の圧力や、出力ポートから流出する作動油の圧力を受けることがない。このため、作動油の圧力によって結合部が分解することが回避される。すなわち、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材が環状体を保つ。
さらに、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材は、それぞれ、回転防止部が設けられた単一部材からなるために部品点数が少ないので、第1環状フィルタ部材、第2環状フィルタ部材の構成が一層簡素となるとともに、作製が容易となる。従って、コストが高騰することを回避することができる。
本発明の実施の形態に係る油圧制御装置の要部概略断面図である。 図1の油圧制御装置を構成する環状フィルタ部材の概略全体斜視図である。 図3A及び図3Bは、入力ポートの環状フィルタ部材を位置決め固定するための係合凹部と、出力ポートの環状フィルタ部材を位置決め固定するための係合凹部を互いの位相差を約180°とした油圧制御装置の正面要部拡大図であり、図3Cは、前記2個の係合凹部を同一位相に設けた場合の正面要部拡大図である。 図1の油圧制御装置における入力ポートと出力ポートが連通して開状態となったときの要部概略断面図である。
以下、本発明に係る油圧制御装置につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る油圧制御装置10の要部概略断面図である。この油圧制御装置10は、自動車に搭載されてクラッチを構成するクラッチケーシング12に取り付けられるカートリッジ型であり、前記クラッチケーシング12に形成された取付孔14に収容されるスリーブ20と、該スリーブ20に設けられた電磁弁22とを有する。
スリーブ20は略円筒形状をなし、その内部には、該スリーブ20の軸線方向に沿って延在する弁孔24が形成されている。弁孔24内には、スプール26が着座するストッパ部28が設けられる。また、スリーブ20の側周壁には、周回方向に沿って第1環状溝30a〜第4環状溝30dが形成される。第1環状溝30aの底部には、複数個の入力ポート32が、互いの間に所定の位相差が形成されるようにして設けられる。一方、第2環状溝30b、第3環状溝30cの各底部には、複数個の出力ポート34、複数個のドレインポート36が、互いの間に所定の位相差が形成されるように設けられる。入力ポート32、出力ポート34及びドレインポート36は、スリーブ20の直径方向に沿って延在し、弁孔24にそれぞれ連通する。
本実施の形態では、入力ポート32、出力ポート34、ドレインポート36の個数は各々4個であり、隣り合う同一ポート同士の位相差は略90°である。図1には、互いの位相差が略180°である2個が示されている。なお、入力ポート32と出力ポート34同士、出力ポート34とドレインポート36同士は略同位相である。特に図示はしていないが、入力ポート32、出力ポート34、ドレインポート36は、クラッチケーシング12に形成された油供給路、油排出路、ドレイン通路にそれぞれ連通する。
ここで、第1環状溝30a及び第2環状溝30bの底部には、それぞれ、金属材からなる第1環状フィルタ部材40、第2環状フィルタ部材42が配設されている。換言すれば、入力ポート32及び出力ポート34は、第1環状フィルタ部材40、第2環状フィルタ部材42でそれぞれ覆われている。
図2は、第1環状フィルタ部材40の全体概略斜視図である。第1環状フィルタ部材40は、大部分がメッシュ部44aである帯形状体が円環状に湾曲されるとともに、突き合わされた両端が結合されることで構成される。すなわち、第1環状フィルタ部材40は、その一端から、帯形状体の長手方向(図2中の矢印X方向)に沿って突出した2個の突起部46aが、他端に形成された2個の切欠48aにそれぞれ嵌合されることで円環形状が維持されている。以下、結合した両端を「結合部」と表記し、その参照符号を50aとする。
突起部46aの幅は、突出先端(すなわち、他端)に向かうに従って大きくなるように設定されている。一方、切欠48aは突起部46aの形状に対応する形状となっており、深さ方向(すなわち、他端から離間する方向)に向かうにつれて幅広となっている。このため、第1環状フィルタ部材40に対して両端を離間させる方向の力が作用した場合であっても、突起部46aが切欠48aから離脱することは困難である。
第1環状フィルタ部材40の外周縁部には、長手方向に直交する軸線方向(図2中の矢印Y方向)に沿って、係合部としての2個の係合突起52a(回転防止部)が突出形成される。係合突起52a同士は、互いに相反する方向に延出している。係合突起52aと結合部50aは、互いの位相差が略180°となる位置に設けられる。
残余の第2環状フィルタ部材42は、第1環状フィルタ部材40に準じて構成されている。従って、同一の構成要素には、添え字の「a」に代替して「b」を用いた参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図3Aに示すように、スリーブ20の第1環状溝30aの近傍には、係合突起52aを係合するための係合凹部54aが2箇所に形成される。これら係合凹部54aに係合突起52aが係合されることにより、第1環状フィルタ部材40がスリーブ20に位置決め固定される。なお、係合凹部54aは、入力ポート32に対して所定の位相差(例えば、約45°)となる位置に形成されている。すなわち、係合突起52aや、該係合突起52aに対する位相差が略180°である結合部50aが入力ポート32に重なるように配置されることはない。
図3Bに示すように、第2環状溝30bの近傍にも、係合突起52bを係合するための係合凹部54bが2箇所に形成されている。該係合凹部54bに係合突起52bが係合されることにより、第2環状フィルタ部材42がスリーブ20に位置決め固定される。ここで、係合凹部54bと係合凹部54aとの位相差は、略180°である。従って、第1環状溝30a内の結合部50aと、第2環状溝30b内の結合部50bとの位相差も略180°となる。このため、第1環状溝30a内の係合突起52aと、第2環状溝30b内の結合部50bとが略同位相となる。図3A及び図3Bでは、この状態が視認される位相を示している。なお、係合凹部54bが出力ポート34に対して所定の位相差(例えば、約45°)となる位置に形成されているので、係合突起52bや結合部50bが出力ポート34に重なるように配置されることもない。
残余の第4環状溝30dには、取付孔14の内壁とスリーブ20との間をシールするOリング56が装着される。なお、スリーブ20の、第1環状溝30a〜第4環状溝30dが形成されていない部位の外周壁(外側壁)は、取付孔14の内壁に当接するシール面となる。スリーブ20には、さらに、電磁弁22に臨む面は、電磁弁22を取り付ける取付面であり、該取付面に第5環状溝30eが形成される。この第5環状溝30eには、スリーブ20と電磁弁22との間をシールするOリング58が装着される。
弁孔24には、該弁孔24の一端を閉塞する有底円筒形状のキャップ部材60と、長手方向に沿って延在する内孔61が形成された長尺なスプール26とが収容される。スプール26の外周壁には作動油の油路となる環状凹部62が形成され、このため、スプール26は、環状凹部62を挟んで大径部64とフランジ部66が形成された形状となっている。大径部64とフランジ部66は、弁孔24の内壁に摺接する。
大径部64では内孔61の内径が大きく、一方、それ以外の部位では内径が小さい。すなわち、内孔61には内径差があり、このため、スプール26の内部に段部68が形成されている。さらに、スプール26には、長手方向に直交する方向に延在する横孔70が複数個形成される。内孔61は、横孔70を介してパイロット室72に連通する。
パイロット室72は弁孔24の一部であり、フランジ部66と、スリーブ20と、後述する固定コア74によって画成された空間である。パイロット室72には、パイロット圧を供給するパイロット油が、キャップ部材60に形成された呼吸孔76を介して出入する。
キャップ部材60とスプール26の間には、リターンスプリング80が介在する。該リターンスプリング80の一端はキャップ部材60の底面に着座し、他端は段部68に着座する。このリターンスプリング80は、スプール26を電磁弁22側に指向して弾発付勢する。
電磁弁22は、固定コア74と、電磁コイル82が巻回されたボビン84と、可動コア86と、これらを収容するハウジング88とを有する。固定コア74の大径端部はスリーブ20の取付面に当接し、小径な円筒部は、可動コア86とともにボビン84の貫通孔90内に挿入されている。なお、円筒部の中空内部には、スプール26の先端が挿入される。
ハウジング88の天井部には、ボビン84の貫通孔90内に進入する環状壁92が突出形成される。該環状壁92により、ボビン84が支持される。また、環状壁92の中空内部には、例えば、樹脂からなるブッシュ93が嵌合される。可動コア86は、ブッシュ93の中空内部に変位可能に挿入されており、変位する際にブッシュ93の内壁に摺接する。
ボビン84に巻回された電磁コイル82に対しては、図示しない電源から通電がなされる。この通電に伴って電磁コイル82の周囲に磁界が形成され、その結果、可動コア86が図1における下方に変位する。
ハウジング88の開口端部は、固定コア74の大径端部と、スリーブ20の取付面近傍を囲繞するとともに、直径方向内方に向かって加締められる。これにより、ハウジング88のスリーブ20からの抜け止めがなされている。
このように構成される油圧制御装置10は、取付ステー94を介してクラッチケーシング12に取り付けられる。
本実施の形態に係る油圧制御装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
第1環状フィルタ部材40は、上記したように、大部分がメッシュ部44aである帯形状体を円環状に湾曲し、さらに、帯形状体の一端から突出した2個の突起部46aを、他端に形成された2個の切欠48aにそれぞれ嵌合することで得られる(図2参照)。ここで、突起部46aを切欠48aに嵌合するには、例えば、突起部46aが形成された一端を下方、切欠48aが形成された他端を上方に位置させ、両者を上下方向に沿って接近させて突起部46aを切欠48aに通せばよい。これにより結合部50aが形成され、円環体(環状体)としての第1環状フィルタ部材40が得られる。
その後、両端を解放すれば、円環体が元の帯形状体に戻ろうとする力が作用する。しかしながら、本実施の形態では、突起部46aの幅が突出先端に向かうに従って大きくなるように設定され、切欠48aの幅が深さ方向に向かうにつれて大きくなるように設定されている。すなわち、切欠48aは、開口が最も幅狭である。突起部46aの幅広となった突出先端は、この幅狭となった開口から離脱することは困難である。
すなわち、突起部46a及び切欠48aの幅が上記のように設定されているため、突起部46aが切欠48aの開口に掛止される。このため、突起部46aの切欠48aからの抜け止めがなされ、第1環状フィルタ部材40が円環形状を維持することができる。同様の理由から、第2環状フィルタ部材42も円環形状を維持する。
このようにして得られた第1環状フィルタ部材40を、第1環状溝30a内に設置する。すなわち、係合突起52aを係合凹部54aに係合する(図3A参照)。これにより、第1環状フィルタ部材40がスリーブ20に位置決め固定される。上記したように、結合部50a及び係合突起52aは、入力ポート32とは異なる位相となる。換言すれば、入力ポート32と、結合部50a及び係合突起52aとの間には所定の位相差(例えば、約45°)が形成される。勿論、入力ポート32にはメッシュ部44aが臨む。
上記と同様に、係合突起52bを係合凹部54bに係合する(図3B参照)ことにより、第2環状フィルタ部材42を第2環状溝30b内に設置する。結合部50b及び係合突起52bと出力ポート34との間には所定の位相差(例えば、約45°)が形成され、且つ結合部50bが結合部50aに対して略180°の位相差となる。出力ポート34にメッシュ部44bが臨むことは勿論である。
このようにして第1環状フィルタ部材40、第2環状フィルタ部材42が組み付けられた油圧制御装置10を、その後に取付ステー94を介してクラッチケーシング12に取り付ける。この際、スリーブ20が取付孔14に挿入されるとともに、取付孔14の内壁とスリーブ20との間がOリング56でシールされる。
油圧制御装置10は、次のように動作する。
電磁コイル82に通電がなされておらずパイロット室72にパイロット圧が付加されないとき、スプール26は、図1に示すように、リターンスプリング80によって電磁弁22側に弾発付勢される。また、可動コア86は、スプール26を介してリターンスプリング80の弾発付勢力を受けることで最も後退している。
このときには、スプール26の大径部64が入力ポート32を閉塞するとともに、環状凹部62が出力ポート34からドレインポート36にわたって延在する位置となる。このため、作動油が入力ポート32から弁孔24に導入されることはない。すなわち、入力ポート32と出力ポート34の連通が遮断された非連通(連通遮断)状態であり、油圧制御装置10は閉状態である。
この状態から前記電源を介して電磁コイル82に通電がなされることに伴い、固定コア74が磁化され、その結果、可動コア86を引き寄せる電磁力が発生する。この電磁力がリターンスプリング80の弾発付勢力を上回るため、可動コア86が図1の下方、すなわち、固定コア74側に向かって変位する。この際、パイロット室72には、呼吸孔76、内孔61及び横孔70を通過したパイロット油が導入される。
変位した可動コア86に押圧されるとともにフランジ部66にパイロット圧を受けたスプール26は、可動コア86と一体的に変位する。これに伴い、リターンスプリング80が収縮する。図4に示すように、スプール26は、ストッパ部28に着座することで停止する。
この状態では、環状凹部62を介して入力ポート32と出力ポート34が連通する。すなわち、油圧制御装置10が開状態となる。このため、入力ポート32から弁孔24内に流入した作動油は、環状凹部62を介して出力ポート34に到達し、さらに、該出力ポート34から前記油排出路に流出する。作動油は、さらに、前記油排出路を経てクラッチに流入し、所定のクラッチ圧を供給する。その後、所定の経路を経由して前記油供給路に戻り、さらに入力ポート32から弁孔24(環状凹部62)に再供給される。
この間、作動油に異物が混入することがある。入力ポート32に到達した異物は第1環状フィルタ部材40のメッシュ部44aに捕捉され、環状凹部62から出力ポート34に到達した異物は第2環状フィルタ部材42のメッシュ部44bに捕捉される。その一方で、メッシュ部44a、44bが形成されておらずフィルタ機能を示さない結合部50a、50bが、入力ポート32、出力ポート34に対して所定の位相差を形成する位置にある。このため、作動油の入力ポート32への流入、ないし出力ポート34からの流出が結合部50a、50bに阻害されることはない。
しかも、係合突起52a、52bが係合凹部54a、54bにそれぞれ係合されることで第1環状フィルタ部材40、第2環状フィルタ部材42の回り止めがなされている。このため、第1環状フィルタ部材40及び第2環状フィルタ部材42が、流通する作動油の圧力を受けてスリーブ20の外周壁に沿って周回(回転)することが阻止される。従って、結合部50a、50bが位置ズレを起こして入力ポート32、出力ポート34と重なることが回避される。
すなわち、油圧制御装置10の作動中に結合部50a、50bが入力ポート32、出力ポート34を閉塞する位置となることや、これに起因して、作動油の入力ポート32への流入、ないし出力ポート34からの流出が阻害される事態となることが回避される。従って、作動油の流量が変化することが防止される。
加えて、結合部50a、50bが作動油の圧力を受けることがないので、突起部46a、46bが切欠48a、48bから離脱する懸念がない。このため、第1環状フィルタ部材40、第2環状フィルタ部材42が帯形状体に戻る懸念が払拭される。
しかも、この場合、第1環状フィルタ部材40、第2環状フィルタ部材42の両端を重畳する必要がない。このため、第1環状フィルタ部材40、第2環状フィルタ部材42の厚みが大きくなることや、これに伴って油圧制御装置10が大型化することが回避される。
さらに、第1環状フィルタ部材40、第2環状フィルタ部材42は、それぞれ単一個の部材であり、他の部材を組み合わせる必要がない。すなわち、部品点数が少ない。また、第1環状フィルタ部材40、第2環状フィルタ部材42をスリーブ20に溶接する必要もない。このため、構成が簡素となるとともに作製が容易であり、コストが高騰することが回避される。
ここで、図3Cに示すように係合凹部54a、54bを同一位相としたときには、係合凹部54a、54bが互いに対向するように近接するのでシール面の最小長さL2(図3C参照)が短くなる。これに対し、本実施の形態では、係合凹部54a、54bを、図3A及び図3Bに示すように、互いに所定の位相差(例えば、約180°)が形成される位置としている。このため、係合凹部54a、54bが一部でも対向することがない。従って、シール面の最小長さL1が十分なものとなり、その結果、十分なシール能力が得られる。
適切な量の作動油が流通した後、前記電源から電磁コイル82への通電が停止される。これに伴って、可動コア86に作用していた前記電磁力が消失する。従って、リターンスプリング80が伸張してスプール26及び可動コア86を一体的に弾発付勢する。その結果、スプール26及び可動コア86が図4における上方に変位し、図1に示す状態に戻る。すなわち、入力ポート32と出力ポート34の連通が遮断され、油圧制御装置10が閉状態となる。
この際、パイロット室72のパイロット油が、横孔70、内孔61及び呼吸孔76を介して排出される。また、出力ポート34近傍の作動油が、ドレインポート36を介してドレイン通路に排出される。
本発明は、上記した実施の形態に特に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、入力ポート32、出力ポート34と結合部50a、50bの位相差は、30°や60°等であってもよい。さらに、結合部50aと結合部50bの位相差も、180°に限定されるものではなく、90°や125°等であってもよい。
また、上記の実施の形態では、クラッチの作動油の油圧を制御する油圧制御装置10を例示しているが、本発明は、例えば、オイルポンプ等の油圧を制御する油圧制御装置等、その他の油圧制御装置として用いることもできる。
10…油圧制御装置 14…取付孔
20…スリーブ 22…電磁弁
24…弁孔 26…スプール
32…入力ポート 34…出力ポート
36…ドレインポート 40…第1環状フィルタ部材
42…第2環状フィルタ部材 44a、44b…メッシュ部
46a、46b…突起部 48a、48b…切欠
50a、50b…結合部 52a、52b…係合突起
54a、54b…係合凹部 61…内孔
62…環状凹部 64…大径部
66…フランジ部 72…パイロット室
74…固定コア 80…リターンスプリング
82…電磁コイル 84…ボビン
86…可動コア

Claims (5)

  1. 作動油が供給される入力ポートと、前記作動油が排出される出力ポートとがそれぞれ複数個形成されたスリーブと、
    前記スリーブに設けられて前記作動油の流量を制御する電磁弁と、
    前記スリーブに装着されて前記複数個の入力ポートを同時に覆う第1環状フィルタ部材と、
    前記スリーブに装着されて前記複数個の出力ポートを同時に覆う第2環状フィルタ部材と、
    を備え、
    前記第1環状フィルタ部材及び前記第2環状フィルタ部材は、金属材からなる帯形状体の突き合わされた両端が結合された結合部を有する環状体として構成されるとともに、前記結合部と異なる位相に、前記第1環状フィルタ部材、前記第2環状フィルタ部材が前記スリーブに対して相対的に回転することを防止する回転防止部が設けられたものであり、且つ前記結合部が前記入力ポート又は前記出力ポートと異なる位相となるようにして、前記回転防止部を介して前記スリーブに位置決め固定されていることを特徴とする油圧制御装置。
  2. 請求項1記載の油圧制御装置において、前記結合部は、前記帯形状体の一端から長手方向に沿って突出した突起部と、前記帯形状体の他端に形成された切欠とを有し、前記切欠に前記突起部が嵌合されることで前記環状体が構成されることを特徴とする油圧制御装置。
  3. 請求項2記載の油圧制御装置において、前記突起部の幅が突出先端に向かうにつれて大きく設定され、且つ前記切欠の幅が深さ方向に向かうにつれて大きく設定されていることを特徴とする油圧制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の油圧制御装置において、前記回転防止部は、前記環状体の軸線方向に沿って突出した係合部からなり、且つ前記スリーブに、前記係合部を係合するための係合凹部が形成されていることを特徴とする油圧制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の油圧制御装置において、前記結合部と前記回転防止部との位相差が180°であることを特徴とする油圧制御装置。
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