JP2012246582A - パイル織機のパイル経糸張力調整装置 - Google Patents

パイル織機のパイル経糸張力調整装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2012246582A
JP2012246582A JP2011118539A JP2011118539A JP2012246582A JP 2012246582 A JP2012246582 A JP 2012246582A JP 2011118539 A JP2011118539 A JP 2011118539A JP 2011118539 A JP2011118539 A JP 2011118539A JP 2012246582 A JP2012246582 A JP 2012246582A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pile warp
leaf spring
pile
tension
guide plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011118539A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5464172B2 (ja
Inventor
Yoshimi Iwano
義美 岩野
Yosuke Sakai
要介 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyota Industries Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Industries Corp filed Critical Toyota Industries Corp
Priority to JP2011118539A priority Critical patent/JP5464172B2/ja
Priority to BE201200349A priority patent/BE1020813A3/fr
Priority to CN201210165496.9A priority patent/CN102797102B/zh
Publication of JP2012246582A publication Critical patent/JP2012246582A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5464172B2 publication Critical patent/JP5464172B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D03WEAVING
    • D03DWOVEN FABRICS; METHODS OF WEAVING; LOOMS
    • D03D39/00Pile-fabric looms
    • D03D39/22Terry looms
    • D03D39/223Cloth control

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Looms (AREA)

Abstract

【課題】パイル経糸の張力変動に対する応答性を高めたパイル経糸張力調整装置を提供する。
【解決手段】ガイドプレート24は設定された曲率半径により形成され、ガイドプレート25はガイドプレート24よりも大きな曲率半径を有する。また、ガイドプレート24は織幅方向の織端位置側に配設され、ガイドプレート25は中央位置側に配設される。板ばね26はパイル経糸Tpにおける織幅方向の長さに対応した長さを有する。板ばね26は、パイル経糸Tpの張力が高い中央位置側で弾性変形可能な領域L1が小さくなり、パイル経糸Tpの張力が低い織端位置側で板ばね26の弾性変形可能な領域L2の変化が小さい。従って、張力の高いパイル経糸Tpに対して強いばね力が作用し、張力の低いパイル経糸Tpに対して弱いばね力が作用する。このため、板ばね26は同一平面上に維持され、パイル経糸Tpの張力変動に対する応答性を阻害されることがない。
【選択図】図3

Description

本願発明は、パイル織機におけるパイル経糸張力調整装置に関するものである。
パイル織機において、パイル経糸の張力変動の要因は大きく分けて次の3つがある。第1に、パイル経糸の開口運動に伴う張力変動がある。第2に、パイルモーションにおける筬打ち位置と織前位置との相対移動に伴う張力変動がある。第3に、パイル形成のためのルーズピック後の筬打ちであるファーストピックに伴う張力変動がある。これらの内、第1及び第2の張力変動は比較的緩やかに変化するものであるが、第3の張力変動は瞬間的に変化するため、パイル経糸に対して大きな影響を及ぼすものである。
パイル経糸の張力変動を吸収するために、従来から種々の張力調整装置が提案されている。例えば、特許文献1には、パイル形成のためのファーストピック時に発生する瞬間的な張力上昇を含むパイル経糸の張力変動を吸収し、安定したパイル経糸張力を維持することを目的にしたパイル経糸張力調整装置の発明が開示されている。具体的には、パイル経糸ビームから引き出されたパイル経糸の経路に、パイル経糸をテリーモーションローラに向けてパイル織機の上方から下方に案内する張力調整装置が配設されている。
張力調整装置は、パイル経糸が接触する板ばねと、板ばねがパイル経糸の張力により弾性変形した時に当接可能な剛性のある湾曲状のガイドプレートとを備えている。板ばねはパイル経糸の張力増加に伴い変形量が増加するが、板ばねの変形量の増加に伴いガイドプレートとの接触面積が増加し、板ばねのばね定数が増加するように構成されている。従って、特許文献1の発明は、パイル経糸の張力増加に伴い板ばねのばね力を高めて、パイル経糸の張力変動を確実に吸収している。
特開2010−133065号公報
一般的に、パイル経糸ビームから引き出されたシート状のパイル経糸の張力は、板ばねに等分布荷重として作用する。また、緯糸を断片的に緯入れする織機(以下、本願明細書では断片織機とする)において、経糸は、織幅方向の中央位置側に比して端部側となる織端位置側の張力が大きく低下することが知られている。この現象は、経糸張力を地経糸よりも小さく設定して使用するパイル経糸において顕著に生じる。
従って、特許文献1において、板ばねに掛かるパイル経糸張力は、織幅方向の中央位置側で大きく、織端位置側で小さくなり、板ばねの弾性変形量に差が生じる。このため、板ばねに接触するまでのパイル経糸の経路にばらつきが生じ、パイル経糸のローリングや、隣接するパイル経糸間での交錯を生じ、また、板ばねの中央位置側に亀裂を生じる恐れがある。この結果、特許文献1のパイル経糸張力調整装置では、パイル経糸の張力変動に対する応答性が低下するという問題が生じる。
本願発明は、パイル経糸の織幅方向全域の張力変動に対する応答性を高めたパイル経糸張力調整装置を提供する。
請求項1は、パイル経糸ビームと地経糸ビームとを備え、前記パイル経糸ビームから引き出されたパイル経糸を織幅方向に延びる1枚の弾性材からなる板ばね及び前記パイル経糸の張力により前記板ばねが弾性変形する方向に間隔を開けて配設される剛体性のガイドプレートを備えたパイル経糸張力調整装置とテリーモーションローラとを介して織前側へ導くパイル織機のパイル経糸張力調整装置において、前記板ばねにパイル経糸の張力が掛けられた状態で、少なくとも織端位置における前記板ばねのばね定数に対して織幅方向の中央位置における前記板ばねのばね定数を大きく設定したことを特徴とする。
請求項1によれば、パイル経糸の織幅方向における中央位置側の高い張力を大きなばね定数を有する板ばねにより吸収し、織端位置側の低い張力を小さなばね定数を有する板ばねにより吸収することができ、パイル経糸の織幅方向全域の張力変動に対する板ばねの応答性を高めることができる。
請求項2は、少なくとも前記織端位置の前記ガイドプレートと前記板ばねとの間隔に対して前記中央位置の前記ガイドプレートと前記板ばねとの間隔を小さく設定したことを特徴とする。請求項2によれば、パイル経糸の中央位置側と織端位置側とで、板ばねとガイドプレートとの当接する面積を異ならせることにより、板ばねのばね定数を簡単に異ならせることができる。
請求項3は、前記ガイドプレートの前記板ばねと対向する面を湾曲面で形成し、前記中央位置に配設された前記ガイドプレートの湾曲面の曲率半径を前記織端位置に配設された前記ガイドプレートの湾曲面の曲率半径よりも大きく設定したことを特徴とする。請求項3によれば、板ばねのばね定数を異ならせる手段として曲率半径の異なるガイドプレートを配設するのみであるため、構成が簡単である。
請求項4は、少なくとも前記中央位置の前記板ばねの前記ガイドプレートと対向する面に補助板ばねを配設したことを特徴とする。請求項4によれば、補助板ばねの設置により板ばねのばね定数を異ならせることができ、板ばねの部分的な過度の弾性変形を防止することができる。
請求項5は、前記補助板ばねは、緩衝部材を介在して前記板ばねに接触させたことを特徴とする。請求項5によれば、振動等の影響による板ばねと補助板ばねとの接触部分における摩耗を防止することができる。
本願発明は、パイル経糸の織幅方向全域に亘り張力変動に対する応答性を高めることができるため、パイル経糸の中央位置側及び織端位置側のいずれにおいても張力変動を確実に吸収し、安定したパイル経糸張力を維持することができる。
第1の実施形態を示すパイル織機の概略図である。 パイル経糸張力調整装置を示す側面図である。 パイル経糸張力調整装置の拡大図である。 パイル経糸張力調整装置を示す平面図である。 第2の実施形態を示すパイル経糸張力調整装置の拡大図である。 第2の実施形態を示すパイル経糸張力調整装置の平面図である。
(第1の実施形態)
パイル織機におけるパイル経糸張力調整装置の第1の実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1において、地経糸ビーム1は送り出し制御装置C1に電気的に接続された送り出しモータMgにより回転駆動される。送り出しモータMgの作動により地経糸ビーム1から送り出される地経糸Tは円弧状のバックガイドプレート2及びテンションローラ3を経由して綜絖4及び筬5に通される。織布Wはエキスパンションバー6、サーフェスローラ7及びガイドローラ8、9を経由してクロスローラ10に巻き取られる。
バックガイドプレート2は織機フレーム11に固定されたブラケット(図示せず)により支持され、また、支軸12は織機フレーム11により回転可能に支持されている。支軸12に固定された上方アーム13はその上端にテンションローラ3を回転可能に支持する。なお、テンションローラ3は図示しない付勢力付与機構により付勢され、経糸開口運動により生じる地経糸Tの張力変動を消極イージングにより吸収する。また、支軸12に下方アーム14が固定され、その先端にロッド15が回転可能に連結されている。
ロッド15にはテンションローラ3にかかる地経糸Tの張力を検出するロードセル16が取り付けられ、ロードセル16は送り出し制御装置C1に電気的に接続されている。送り出し制御装置C1は予め設定された基準張力及びロードセル16から得られる張力検出情報に基づいて送り出しモータMgの送り出し速度を制御する。
地経糸ビーム1の上方にはパイル経糸ビーム17が配設されている。パイル経糸ビーム17は送り出し制御装置C2に電気的に接続された送り出しモータMpにより回転駆動される。パイル経糸ビーム17から送り出されるパイル経糸Tpはガイドローラ18、パイル経糸張力調整装置19及びテリーモーションローラ20を経由して綜絖4及び筬5に通される。
ガイドローラ18はパイル経糸ビーム17の下部において、織機フレーム11に回転可能に取り付けられている。また、ガイドローラ18はパイル経糸Tpを案内しない端部位置に一対の被検出要素(図示せず)を有する。ガイドローラ18の一対の被検出要素と対向する位置には、一対の近接スイッチ21(1個のみ表示)が設けられている。近接スイッチ21はガイドローラ18の回転を検出し、検出信号を送り出し制御装置C2に出力する。
パイル経糸張力調整装置19はガイドローラ18の下方に配設されており、拡大して示した図2〜図4を参照して説明する。パイル経糸張力調整装置19は基本要素として、スペーサ23、織幅方向に分散して複数配設された2種類のガイドプレート24、25、板ばね26、ナットバー27及び固定バー28から構成され、支軸22に取り付けられている。
支軸22は織機の織幅方向に延出し、両端をホルダー29及びボルト30によって織機フレーム11に支承されている。支軸22には、複数の保持リング31が嵌合され、適宜手段により固定されている。また、各保持リング31にはそれぞれ水平部32を有する鉤状の保持ブラケット33がボルト(図示せず)によって固定されている。スペーサ23は織幅方向に長い1本の断面四角形状のバーで形成されている。
2種類のガイドプレート24、25は、共に剛体性の板材で構成され、織機の上方に凸となる湾曲形状に構成されている。ガイドプレート24の湾曲面は、予め設定された曲率半径により形成され、ガイドプレート25の湾曲面は、ガイドプレート24の曲率半径よりも大きな曲率半径を有するように形成されている。また、ガイドプレート24、25は織幅方向の複数箇所に水平状態で配設され、ガイドプレート25の織機前後方向(図1の左右方向)の長さは、ガイドプレート24よりも短く設定されている。ガイドプレート24、25の配設位置は、図4に示すように、ガイドプレート24が織幅方向の中央位置Xから距離を置いた両端部に当たる織端位置Y1、Y2に近い位置にそれぞれ2箇所配設されている。また、ガイドプレート25が中央位置Xに近い位置に2箇所配設されている。
板ばね26は1枚の薄い弾性材で構成され、ガイドローラ18から案内されるシート状のパイル経糸Tpにおける織幅方向の長さに対応した長さを有する。板ばね26の織機前後方向の幅は、ガイドプレート24、25の長さよりも長くなるように設定されている。また、板ばね26は、織機の後方側(図1の左側)に位置する先端部34が下方に大きく屈曲され、先端部34の表面に形成された湾曲面によりパイル経糸Tpの円滑な接触と移動を図っている。
ナットバー27は織幅方向に延びる板ばね26とほぼ同一長さの断面四角形状のバーで形成されている。固定バー28は空洞が形成されるように筒状のバーで構成され、固定バー28の空洞内にナットバー27が収容される。また、固定バー28の上面には、織機の後方側に、湾曲する案内面35が形成されている。
パイル経糸張力調整装置19は以下に記載する手順で組み付けられている。保持ブラケット33の水平部32上にスペーサ23、ガイドプレート24、25の基端部(図1の右側となる織機の前方側)、板ばね26の基端部(織機の前方側)及び固定バー28を重畳し、固定バー28の空洞内にナットバー27を挿入する。次に、ボルト36を水平部32、スペーサ23、ガイドプレート24、25及び板ばね26の各孔(図示せず)に貫通させ、ナットバー27に締結する。パイル経糸張力調整装置19が組み付けられた状態では、ガイドプレート24、25は板ばね26との間に、板ばね26がパイル経糸Tpの張力により弾性変形する方向に間隔を空けて配設された状態となる。また、ガイドプレート24、25は曲率半径が異なるため、板ばね26とガイドプレート25との間隔は板ばね26とガイドプレート24との間隔よりも小さくなる。
なお、パイル経糸張力調整装置19は予めユニット化しておくことにより、支軸22への取り付けが容易となる。即ち、保持ブラケット33を保持リング31に合わせ、図示しないボルトによって固定することによりパイル経糸張力調整装置19を支軸22に取り付けることができる。また、パイル経糸張力調整装置19は板ばね26の弾性変形を利用した消極イージング運動により経糸開口運動に伴うパイル経糸Tpの張力変動及びパイル形成のためのファーストピックに伴う張力変動を吸収する。
図4において、板ばね26にパイル経糸Tpの張力による負荷が掛けられた場合について説明する。断片織機において、パイル経糸Tpの張力は、織幅方向で見て、中央位置X側で高く、織端位置Y1、Y2側で低い状態が生じる。このようなパイル経糸Tpの張力変化に対し、本実施形態では、ガイドプレート24、25の曲率半径を変え、板ばね26とガイドプレート24、25との間隔を異ならせたことにより、板ばね26は次のように作用する。
パイル経糸Tpの張力が高い中央位置X側では、板ばね26とガイドプレート25との接触が早期に始まり、弾性変形可能な領域L1(図3参照)が小さくなるため、ばね定数が大きい状態に維持される。これに対し、パイル経糸Tpの張力が低い織端位置Y1、Y2側では、板ばね26とガイドプレート24との接触が遅いため、板ばね26の弾性変形可能な領域L2(図3参照)の変化が小さく、ばね定数が小さい状態に維持される。このため、中央位置Xの高い張力状態にあるパイル経糸Tpに対しては、板ばね26の強いばね力が作用し、織端位置Y1、Y2の低い張力状態にあるパイル経糸Tpに対しては、板ばね26の弱いばね力が作用する。従って、板ばね26は、中央位置X及び織端位置Y1、Y2の各位置に関わらず、織幅方向全域に亘って異なる変形が無く、先端部34をほぼ同一平面上に維持することができる。
一方、支軸22の一部には水平方向に延びるレバー37が固定され、レバー37に対して、織機フレーム11に固定されたレバー38が連結されるとともにレバー38にロードセル39が設けられている。ロードセル39はパイル経糸Tpの張力を、板ばね26を介して支軸22にかかる負荷の変化として検出し、検出信号を送り出し制御装置C2に出力する。従って、送り出し制御装置C2は予め設定された基準張力とロードセル39から得られる張力検出情報との比較及び近接スイッチ21(図1参照)から得られる回転検出信号に基づいて送り出しモータMpの送り出し速度を制御する。
図1及び図2に示すように、軸40によって回転可能に支持された揺動レバー41の上方アーム42の先端部には、テリーモーションローラ20の径よりも若干小径の円弧面を有するU字状の保持部43が形成されている。テリーモーションローラ20は保持部43にスナップ嵌合により保持されるため、テリーモーションローラ20の取り付け、取り外しが容易となる。テリーモーションローラ20は板ばね26の配設位置から下方向に大きく間隔を開けて配設されており、糸継ぎ作業や機換え作業の容易化を計っている。揺動レバー41の下方アーム44は下端に長孔45を有し、長孔45を貫通するボルト46によってロッド15と回転可能に連結されている。
また、図1に示すように、織機の前後方向中央部には二叉状の中間レバー47が軸48に回転可能に配設され、その上方位置にはパイルモーション機構49が配設されている。パイルモーション機構49の内部構造は図示されていないが、専用の駆動モータ又は織機駆動モータMoによって駆動されるボールねじ機構又はカム機構からなる駆動装置が備えられ、この駆動装置の作動により駆動軸50と一体の駆動レバー51が往復回転される。
織機駆動モータMoの作動は機台回転角度を検出するロータリエンコーダ52と接続する織機制御装置Cdによって制御される。また、織機制御装置Cd及び送り出し制御装置C2は柄出し制御装置53と接続する。柄出し制御装置53にはパイル製織用の織り柄パターンが設定されている。柄出し制御装置53は緯入れ1サイクル中の所定の機台回転角度毎に織機制御装置Cd及び送り出し制御装置C2に織り柄パターンを送る。従って、織機制御装置Cdは柄出し制御装置53から得られる織り柄パターンに基づいてパイルモーション機構49を作動するとともに、送り出し制御装置C2は柄出し制御装置53から得られる織り柄パターンに基づいて送り出しモータMpを作動する。
駆動レバー51は中間レバー47の一方のアーム54と連結するロッド55を介して中間レバー47に往復回動運動を伝え、中間レバー47はその他方のアーム56に連結するロッド15を介してテンションローラ3及びテリーモーションローラ20に揺動運動、即ちテリーモーションを伝えることができる。また、織機の前方位置で織布Wを案内するエキスパンションバー6は軸57に回転可能に支持された揺動レバー58の上端に支持され、揺動レバー58の下端がロッド59を介して中間レバー47の他方のアーム56に連結されている。
従って、中間レバー47の往復回動は同時にロッド59を介して揺動レバー58を揺動し、エキスパンションバー6にテンションローラ3及びテリーモーションローラ20と同一方向のテリーモーションを伝えることができる。なお、前記織り柄パターンに基づくテリーモーションは、パイル織り工程のルーズピック時にテンションローラ3、テリーモーションローラ20及びエキスパンションバー6を図1の右方である織機前方に揺動して織前W1を仮想線位置に配置し、パイル織り工程のファーストピック時及びボーダ織時にテンションローラ3、テリーモーションローラ20及びエキスパンションバー6を図1の左方である織機後方に揺動して織前W1を実線位置に配置する。
以上のように構成された第1の実施形態の作用及び効果を以下に説明する。
パイル経糸ビーム17から引き出されたパイル経糸Tpはガイドローラ18をU字状に経由した後、固定バー28の案内面35に接触し、さらに板ばね26の先端部34に直接接触する。織幅方向の中央位置Xに近い位置では、パイル経糸Tpの強い張力が負荷されるため、板ばね26は2箇所に設置された曲率半径の大きなガイドプレート25に早期に当接し、領域L1の強いばね力がパイル経糸Tpに作用する。これに対し、織幅方向の織端位置Y1、Y2に近い位置では、パイル経糸Tpの弱い張力が負荷されるため、板ばね26は各織端位置Y1、Y2に2箇所配置されたガイドプレート24に遅く当接し、領域L2の弱いばね力がパイル経糸Tpに作用する。
従って、織幅方向の中央位置Xに近い位置での板ばね26の大きな変形が無く、板ばね26の先端部34は織幅方向全域に亘ってほぼ同一平面上に維持される。この結果、パイル経糸Tpは、固定バー28から板ばね26に接触するまでの経路にばらつきを生じることが無い。また、パイル経糸Tpのローリングや隣接するパイル経糸Tp間の交錯を生じることが無い。このため、張力変動に対する応答性を損なうことが無く、パイル経糸Tpの張力が一定に維持される。板ばね26によって張力変動を吸収されるとともに所定の張力を付与されたパイル経糸Tpは、板ばね26を経由した後、テリーモーションローラ20を周回し、綜絖4及び筬5を通り、織前W1に至る。
前記した第1の実施形態は以下の作用効果を有する。
(1)パイル経糸Tpの張力に起因する板ばね26の織幅方向における変形を防止したため、板ばね26はパイル経糸Tpと織幅方向全域に亘って確実に接触し、パイル経糸Tpの張力変動を確実に吸収するとともにパイル経糸Tpに安定した張力を付与することができる。
(2)ガイドローラ18、固定バー28及び板ばね26の先端部34とパイル経糸Tpとの接触状態を安定させることができるため、パイル経糸Tpの総張力を織幅方向に均等に分散させることができ、パイル経糸Tpの張力が板ばね26の一部に集中することによる板ばね26の損傷を防止することができる。
(3)織端位置Y1、Y2のパイル経糸Tpの張力が極端に低下することに起因するパイル経糸Tpの切断検出用ドロッパーの誤動作を防止することができる。
(第2の実施形態)
図5及び図6は第2の実施形態を示したもので、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。第2の実施形態におけるパイル経糸張力調整装置60は、保持ブラケット33の水平部32上に積層されたスペーサ23、ガイドプレート61A、61B、補助板ばね62、緩衝部材63、板ばね26及び固定バー28を、ボルト36とナットバー27とにより締結した構成である。
ガイドプレート61A、61Bは同一形状の構成部材であり、剛性のある板材を所定の曲率半径により湾曲形状に形成され、また、織機の前後方向の長さが板ばね26よりも短くなるように形成されている。図6に示すように、ガイドプレート61Aは織幅方向の織端位置Y1及びY2に近い位置にそれぞれ2箇所配置され、ガイドプレート61Bは中央位置Xに近い位置に2箇所配置されている。
また、中央位置Xに近い位置に配置されたガイドプレート61Bと対向する位置の板ばね26の背面には、板ばね26の織機前後方向の長さよりも短く形成された補助板ばね62が緩衝部材63を挟んで板ばね26と密着するように配設されている。なお、緩衝部材63はテフロン(登録商標)製のシートあるいはフェルト等により構成されている。織端位置Y1及びY2に近い位置に配置されたガイドプレート61Aは、スペーサ23との間に補助スペーサ64を介在して取り付けられている。この構成により、板ばね26とガイドプレート61Aとの間に形成される間隔が補助板ばね62とガイドプレート61Bとの間に形成される間隔と同一になる。
パイル経糸張力調整装置60にパイル経糸Tpが掛けられ、パイル経糸Tpの張力による負荷が掛かると、板ばね26及び補助板ばね62は図5の仮想線で示した位置に弾性変形される。パイル経糸Tpは中央位置Xに近い位置で高い張力を有するが、板ばね26と補助板ばね62との合成されたばね定数による強いばね力が作用し、板ばね26は部分的な過度の弾性変形が防止される。織端位置Y1及びY2に近い位置で中央位置Xよりも低い張力を有するパイル経糸Tpは、板ばね26のばね力のみの作用を受け、適正な弾性変形が維持される。
従って、板ばね26の先端部34は織幅方向全域に亘って同一平面上に維持され、パイル経糸Tpの張力変動に対する応答性を阻害されることが無く、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。なお、緩衝部材63は織機の振動等の影響による板ばね26と補助板ばね62との接触部分における摩耗を防止することができる。
本願発明は、前記した各実施形態の構成に限定されるものではなく、本願発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、次のように実施することができる。
(1)第1及び第2の実施形態におけるガイドプレート24、25、61A、61Bは、それぞれ円弧面で形成されているが、直線と円弧を組み合わせた面あるいは曲率半径が変化する湾曲面等により構成することができる。
(2)第1の実施形態におけるガイドプレート24、25は、第2の実施形態における補助板ばね62を組み合わせて構成することができる。このような組み合わせの構成は、パイル経糸Tpの仕様により、ガイドプレート24、25に曲率半径の差が付けられないような場合、あるいは織機におけるパイル経糸張力調整装置19の設置位置の環境から、曲率半径が極端に小さくなるような場合に好適である。
(3)織機前後方向におけるガイドプレート24、25の長さは、ガイドプレート25がガイドプレート24よりも短くなるように形成されているが、逆にガイドプレート24よりも長くなるように形成してもよい。
(4)ガイドプレート24、25、61A、61Bは、織幅方向の6箇所の位置に分散して配設されているが、パイル経糸Tpの張力に対応して6箇所よりも多い位置に分散して配設する、あるいは少ない位置に分散して配設することが可能である。
(5)ガイドプレートを織幅方向に連続した一枚の板材で形成してもよい。この場合は、加工または折り曲げなどにより板ばねとの間隔を適宜調整することができる。
17 パイル経糸ビーム
18 ガイドローラ
19、60 パイル経糸張力調整装置
20 テリーモーションローラ
22 支軸
23 スペーサ
24、25、61A、61B ガイドプレート
26 板ばね
27 ナットバー
28 固定バー
33 保持ブラケット
34 先端部
35 案内面
62 補助板ばね
63 緩衝部材
64 補助スペーサ

Claims (5)

  1. パイル経糸ビームと地経糸ビームとを備え、前記パイル経糸ビームから引き出されたパイル経糸を織幅方向に延びる1枚の弾性材からなる板ばね及び前記パイル経糸の張力により前記板ばねが弾性変形する方向に間隔を開けて配設される剛体性のガイドプレートを備えたパイル経糸張力調整装置とテリーモーションローラとを介して織前側へ導くパイル織機のパイル経糸張力調整装置において、
    前記板ばねにパイル経糸の張力が掛けられた状態で、少なくとも織端位置における前記板ばねのばね定数に対して織幅方向の中央位置における前記板ばねのばね定数を大きく設定したことを特徴とするパイル織機のパイル経糸張力調整装置。
  2. 少なくとも前記織端位置の前記ガイドプレートと前記板ばねとの間隔に対して前記中央位置の前記ガイドプレートと前記板ばねとの間隔を小さく設定したことを特徴とする請求項1に記載のパイル織機のパイル経糸張力調整装置。
  3. 前記ガイドプレートの前記板ばねと対向する面を湾曲面で形成し、前記中央位置に配設された前記ガイドプレートの湾曲面の曲率半径を前記織端位置に配設された前記ガイドプレートの湾曲面の曲率半径よりも大きく設定したことを特徴とする請求項2に記載のパイル織機のパイル経糸張力調整装置。
  4. 少なくとも前記中央位置の前記板ばねの前記ガイドプレートと対向する面に補助板ばねを配設したことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のパイル織機のパイル経糸張力調整装置。
  5. 前記補助板ばねは、緩衝部材を介在して前記板ばねに接触させたことを特徴する請求項4に記載のパイル織機のパイル経糸張力調整装置。
JP2011118539A 2011-05-27 2011-05-27 パイル織機のパイル経糸張力調整装置 Expired - Fee Related JP5464172B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011118539A JP5464172B2 (ja) 2011-05-27 2011-05-27 パイル織機のパイル経糸張力調整装置
BE201200349A BE1020813A3 (fr) 2011-05-27 2012-05-23 Dispositif de reglage de la tension de la chaine de poil d'un metier a tisser pour une etoffe a poils.
CN201210165496.9A CN102797102B (zh) 2011-05-27 2012-05-25 起绒织机的绒头经纱张力调整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011118539A JP5464172B2 (ja) 2011-05-27 2011-05-27 パイル織機のパイル経糸張力調整装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012246582A true JP2012246582A (ja) 2012-12-13
JP5464172B2 JP5464172B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=46633925

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011118539A Expired - Fee Related JP5464172B2 (ja) 2011-05-27 2011-05-27 パイル織機のパイル経糸張力調整装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5464172B2 (ja)
CN (1) CN102797102B (ja)
BE (1) BE1020813A3 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105350162B (zh) * 2015-11-27 2017-05-10 江苏莱纳多智能装备有限公司 一种绒布织物绒纱张力装置
BE1026319B1 (nl) * 2018-05-31 2020-01-13 Picanol Nv Sleepinrichting voor poolkettingdraden in een baddoek weefmachine
CN108914337B (zh) * 2018-08-02 2021-05-25 山东日发纺织机械有限公司 一种两级缓冲积极式绒经送经机构

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0434047A (ja) * 1990-05-24 1992-02-05 Toyota Autom Loom Works Ltd 織機における経糸張力付与装置
JP2010133065A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Toyota Industries Corp パイル織機におけるパイル経糸張力調整装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE792485A (fr) * 1971-12-10 1973-06-08 Sulzer Ag Barre de deviation des fils de chaine d'un metier a tisser
JP2710046B2 (ja) * 1986-12-04 1998-02-10 津田駒工業 株式会社 パイル織機のたて糸張力制御方法
SU1509441A1 (ru) * 1987-12-18 1989-09-23 Чебоксарское специальное конструкторско-технологическое бюро по бесчелночным ткацким станкам Ткацкий станок дл выработки махровой ткани
JP3377736B2 (ja) * 1997-10-06 2003-02-17 津田駒工業株式会社 パイル織機のパイル経糸張力制御方法
DE10054851A1 (de) * 2000-05-12 2002-05-29 Dornier Gmbh Lindauer Frottierwebmaschine
JP2004011065A (ja) * 2002-06-07 2004-01-15 Tsudakoma Corp パイル織機
JP4973142B2 (ja) * 2006-11-17 2012-07-11 株式会社豊田自動織機 パイル織り織機における経糸張力制御装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0434047A (ja) * 1990-05-24 1992-02-05 Toyota Autom Loom Works Ltd 織機における経糸張力付与装置
JP2010133065A (ja) * 2008-12-08 2010-06-17 Toyota Industries Corp パイル織機におけるパイル経糸張力調整装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN102797102B (zh) 2014-03-05
JP5464172B2 (ja) 2014-04-09
CN102797102A (zh) 2012-11-28
BE1020813A3 (fr) 2014-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4973142B2 (ja) パイル織り織機における経糸張力制御装置
JP4840735B2 (ja) パイル織機におけるパイル経糸張力調整装置
JP5464172B2 (ja) パイル織機のパイル経糸張力調整装置
CN114318634A (zh) 织机
JP6277006B2 (ja) 織機における経糸屈曲装置
US6315008B2 (en) Weaving loom for producing a leno fabric
JPH0241439A (ja) サッカー織機
EP1888826B1 (en) Terry loom and backrest arrangement for a weaving machine
JP2005240206A (ja) 織機の送出装置
US6390144B2 (en) Terry loom with pile warp length compensation and deflection into back shed
GB2087442A (en) Letting-off terry warps
CN108914337B (zh) 一种两级缓冲积极式绒经送经机构
US20060021667A1 (en) Driving system for terry motion members in cloth-shifting-type pile loom
EP1657332B1 (en) Driving device for terry motion members in cloth-shifting-type pile loom
JP5644113B2 (ja) パイル織機におけるパイル揃え装置
EP0965552A2 (en) Yarn reserve monitoring device in weft feeders for weaving looms
EP1710333A2 (en) Driving device for terry motion members in cloth-shifting type pile loom
JP3817932B2 (ja) 織機における経糸張力調整装置
JP2017061766A (ja) テリークロス織機におけるパイル縦糸の張力を調整するための装置
GB2253862A (en) A thread delivery device for textile machines
CN111893626A (zh) 一种轻载荷的后梁系统
JPH10273854A (ja) パイル織機におけるパイル揃え装置
JPH07102447A (ja) パイル織機におけるパイル形成装置
CN112899859A (zh) 毛巾织机组合式张力调节装置
US114667A (en) Improvement in let-off mechanisms for looms

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130416

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131224

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140106

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5464172

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees