JP2012245602A - 部品供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バラ積み状態の部品Pを所定姿勢に振り分ける手段と、振り分けられた部品Pを認識するために部品が設置される仮置き台150と、仮置き台150に設置された部品Pの位置姿勢を平面的に認識する2Dビジョンセンサ140と、2Dビジョンセンサ140の認識結果に基づいて仮置き台150上の部品Pの位置姿勢を変更させて整列させるための複数の垂直多関節型ロボット110、120、130と、複数の垂直多関節型ロボットにより整列された部品Pが載置される整列パレット160とを備える。
【選択図】図1
Description
そのための手段として、従来から、パーツフィーダと呼ばれる専用の部品整列装置が広く使われている。
また、対象部品が複雑な形状を有する場合には、動作中にチョコ停と呼ばれる一時的な動作停止が多発するので、パーツフィーダによる部品整列が実質的に困難になるという問題点もあった。
また、他の手法として、バラ積み状態の部品の位置姿勢を認識し、必要に応じて向きを変更して仮置きした後、必要に応じて向きを変更して整列させる技術も知られている(たとえば、特許文献2参照)。
また、整列を失敗させるような大きな誤差を吸収するために、部品に特化した専用ハンドを使用しており、複数種類の部品を同じハンドで整列することができないので、部品数に対応した多数のハンドが必要となり、ハンド切替時間およびハンド仮置き場所などが多大となるうえ、部品ごとにハンドを設計し直さなければならないという課題があった。
また、複雑な形状の部品が整列対象である場合でも、整列処理のサイクルタイムが延びることがなく、作業時間を短縮することができる。さらに、部品ごとの専用ハンドを必要としないので、ハンドのコスト削減、ハンド設計時間の短縮、ハンド仮置き場所の削減、生産機種切替処理の迅速化を実現することができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について具体的に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1に係る部品供給装置の全体構成を示すブロック図である。
ロボット110、120、130は、仮置き台150上の部品Pを整列パレット160に整列配置する。
2Dビジョンセンサ140は、広く普及しているものであり、仮置き台150上に置かれた部品Pを撮像して、各部品Pの位置姿勢を認識する。
図1の部品供給装置は、システム全体として、部品供給部190に山積みされた部品Pを、整列パレット160上に整列させる作業を行う。整列パレット160上に整列された部品Pは、後工程(図示せず)へと供給されることになる。
まず、3Dビジョンセンサ180は、部品供給部190にバラ積み供給された部品Pの認識を行い、認識された部品Pの、把持可能な部品Pの一部分(たとえば、耳のように突き出た部分、または、そのような形状になっていると推定できる部分)の位置姿勢を、ひとつに絞り込む。
続いて、ロボット170は、部品供給部190から部品Pを取り出して仮置き台150の上方で爪を開き、部品Pを仮置き台150に転がすことにより、部品Pを仮置き台150上に置く。
ここでは、説明を簡略化するために、仮置き台150上に置かれた部品Pが絡みや重なりを起こさない場合を例にとって説明する。以下、部品Pが絡みや重なりを起こさずに仮置き台150に置かれた状態を「単離された状態」と記すことにする。
たとえば、裏表が関係ない部品の場合には、安定姿勢は一通りになる。なお、円筒状の部品などのように、軸周りの角度を区別する必要がある場合には、他の実施の形態として後述する。
なお、平面内の部品Pの位置ズレおよび回転は、2Dビジョンセンサ140で認識することができる。
このとき、ロボット120は、2Dビジョンセンサ140で認識した部品Pの安定状態から、ロボット110がどのような動作をするのか分かるので、各安定状態に応じて、あらかじめ決められた動作で、ロボット110との部品受け渡し動作を行うことができる。
なお、各ロボット110、120、130の動作時間は、実験的にほぼ同程度であることが観測されている。
なお、上記実施の形態1(図1)では、言及しなかったが、ロボット110、120、130が部品Pを把持したときの誤差を抑制するために、各ロボット間での部品Pの受け渡し時において、たとえば図2に示すように、各ハンド210、220が、部品Pの互いに異なる複数方向から拘束するように把持してもよい。
前述の従来装置のロボットにおいては、部品を把持したときの誤差を抑制するために、あらかじめ部品ごとに適合設計された専用ハンドが広く用いられている。
つまり、ロボットが把持できる部品Pの位置姿勢が直感的に分かり易いので、ロボットの動作範囲外や想定外の軌道による干渉が起こる可能性は低い。
図1において、2Dビジョンセンサ140による姿勢認識後に、部品Pをハンドリングする複数のロボット110、120、130は、それぞれ平行チャックハンドからなるハンド210、220、230を有し、部品Pの受け渡しにおいて、図2のように、部品Pの異なる方向から把持を行う。
同様に、ロボット120からロボット130への受け渡しにおいても、ハンド220とハンド230との間で、部品Pの異なる方向から把持を行うことにより、拘束方向の誤差が抑制される。
これにより、汎用的なハンド210、220、230のみで、部品Pの姿勢認識誤差および把持誤差を抑制することができ、部品Pの整列を高精度に行うことができる。
なお、上記実施の形態1、2(図1、図2)では、仮置き台150から整列パレット160への部品Pの中継を行うロボット120のハンド220として、他のロボット110、130のハンド210、230と同様に、汎用の平行チャックハンドを用いたが、複数の爪を装着可能なハンド(タレットハンドなど)を用い、複数の部品の各々に対応した専用の爪を装着してもよい。
また、部品Pごとに設計された専用の爪を用いることにより、部品整列の精度が向上させることができる。
なお、上記実施の形態3では、2本目のロボット120のハンド220として、タレットハンドのように、複数の爪の各々が斜めに配置されたハンドを想定したが、図3のように、並列且つ平行に複数の爪300(専用爪)が並んだハンド220Aを用いてもよい。
なお、各爪300は、1つの駆動部(一般的なエアシリンダやモータなど)に連結されており、図3の例では、4つの爪300が同時に開閉されることになる。
図4において、ロボット130のハンド230は、ロボット120のハンド220Aの爪先方向に飛び出した部品Pの部分を把持する。
なぜなら、この場合には、ハンド220Aの部品専用の爪300(切り欠きやピン)により、部品Pの位置姿勢は既に一定に調整されているので、複数方向からの拘束を用いて把持誤差を抑制する必要がないからである。
なお、上記実施の形態1〜4(図1〜図4)では、言及しなかったが、仮置き台150上の部品Pを把持するロボット110は、2Dビジョンセンサ140の出力結果に基づいて、仮置き台150上の特定位置の部品の位置姿勢が認識不可能な場合(部品同士が絡み合っている場合など)、または部品把持が不可能な場合に、特定位置の部品Pの絡みを解すために、払い動作(排出動作)を実行してもよい。
2Dビジョンセンサ140の再認識処理により、高精度の部品把持動作が可能な状況であると判断されれば、各ロボット110、120、130は、前述の実施の形態1と同様に、部品Pの把持および整列を含む一連の動作を行う。
なお、上記実施の形態5では、認識対象以外の部品については認識処理を行わずに塊と見なし、ロボット110による払い動作のみを繰り返し実行したが、他部品の混入時に無駄な払い出し動作(排除動作)を回避するために、2Dビジョンセンサ140において複数種類の部品Pの認識処理を行うように構成してもよい。
通常は、部品Pの認識速度を上げるために、2Dビジョンセンサ140は、想定された部品専用の認識処理のみを実行するので、想定外の部品が設置された場合には、どの部品がどのような位置姿勢で仮置き台150にあるかを認識することはできない。ただし、想定外の部品がどの位置に設置されているかは認識可能である。
しかし、塊と認識された想定外の部品を排除するまでには、多くの払い動作を繰り返す必要があるので効率が悪い。また、仮置き台150に供給された整列対象の部品Pが整列されずに、最終的にすべて排除されて無駄になるという問題もある。
これにより、複数種類のどの部品がどういった位置姿勢で仮置き台150に投入されているかを認識することができる。想定外の部品の位置姿勢が認識できた後は、その部品を整列してもよいし、把持してから排出してもよい。
また、2Dビジョンセンサ140の認識時間と比較して、各ロボット110、120、130の動作時間のほうが長いので、複数種類の部品Pの認識処理を行うことにより、無駄な排除動作を省くことができ、全体の生産性を高めることができる。
なお、上記実施の形態5、6では、2Dビジョンセンサ140のみを用いて、仮置き台150上の部品Pの絡み状態を認識したが、さらに、3Dビジョンセンサ(図示せず)を組み合わせて絡み状態を認識してもよい。
この場合、2Dビジョンセンサ140のみならず、3Dビジョンセンサを用いて、仮置き台150上で絡まった部品Pの位置姿勢認識を行う。
また、単に絡まった部品Pの3次元的な位置が認識できた場合であっても、部品Pの高さを正確に認識することができるので、絡まりの解し動作において、空振りや、突っ込み過ぎなどを回避することができる。
また、2次元計測および3次元計測が可能なセンサをあらかじめ設置しておき、3次元計測が必要でない場合には、高速な2Dビジョンセンサとして利用し、2Dビジョンセンサでは部品Pの位置姿勢が認識できない場合(部品Pの絡み状態)には、3Dビジョンセンサとして利用してもよい。
また、絡み合った部品Pが仮置き台150に設置された場合でも、部品Pの絡みを正確に解すことにより、整列処理を続けることができる。
なお、上記実施の形態5〜7では、仮置き台150上の認識処理が不可能な場合に、ロボット110による払い動作を実行したが、仮置き台150に設置された部品をすべて払い出すための排除手段(別途の排除専用ロボットなど)を設け、仮置き台150上の認識処理が不可能な場合には、仮置き台150に設置された部品Pをすべて払い出すように構成してもよい。
このとき、前述のようにロボット110を用いて、物理的接触をともなう動作で部品を排出することは、エラーの原因になり易く、システム稼働率を下げる要因にもなり得るので望ましくない。
または、ブローや、ほうき、へら、はけ、などのように、先端部に柔らかい器具が装着(または、把持)された排除専用ロボットを用いて、仮置き台150から部品Pを払い出してもよい。
排除手段は、仮置き台150の近傍に設置された排除専用ロボット、または、仮置き台150を傾斜または上下反転させる機械機構により構成されており、2Dビジョンセンサ140が、仮置き台150上に設置された部品Pの位置姿勢を認識できない場合に、仮置き台150に設置された部品Pをすべて払い出す。
したがって、想定外の部品が仮置き台150に投入された場合に、仮置き台150から部品の排出を効率的に行うことができ、生産性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態1〜8では、2Dビジョンセンサ140により部品Pの認識および把持を行うロボット110において、ハンド210を平行チャックハンドで構成したが、吸着ハンドや内掴みハンド、または3本爪ハンドなどで構成してもよい。
これにより、部品Pを把持するときに仮置き台150と干渉することがなく、把持精度の低下を回避することができる。
これにより、仮置き台150上の部品Pを把持する際に、仮置き台150と干渉することがないので、認識時の部品位置とずれて誤差が生じることもなく、把持精度の低下を回避することができる。
なお、上記実施の形態1〜9では、整列用のロボット130のハンド230を平行チャックハンドで構成したが、部品Pごとに専用に設計された専用ハンドで構成してもよい。
なお、上記実施の形態1〜10では、3本のロボット110、120、130を用いたが、図5、図6のように、整列対象となる部品Pの形状および整列姿勢によっては、中継用のロボット120が整列用のロボット130の機能を兼ね備えることにより、最終段のロボット130を省略することもできる。
たとえば、仮置き台150上に投入された部品Pの状態と最終的に整列される姿勢状態との組合せによっては、ロボット120が整列動作を兼ねた方が適している場合がある。
したがって、ロボット110は、図6のように、ハンド210により部品Pを把持し、ロボット120は、複数方向から部品Pを拘束させるために、前述(図2)と同様に、図6のように、部品Pをハンド220により把持する。
この場合、ロボット130は、整列パレット160上に部品Pを図5のように整列させるためには、大きな姿勢変更が必要となるので、設置状況によっては経由点を追加する必要性も生じる。たとえば、経由点を追加した場合には、部品整列までの動作時間がさらに延びる可能性がある。
そこで、この発明の実施の形態11においては、中継用のロボット120が、長尺の部品Pを図6のように把持した状態で、整列パレット160まで直接搬送し、図5のように、整列パレット160上に整列させる。
また、複数のロボットのレイアウトについても、複数のロボットが1つの整列パレット160にアクセスし易いように設置することが望ましい。
すなわち、部品Pのハンドリングの関係上、必要なロボット台数を減らすことができ、ロボット本数が増えることによって全体の生産性が下がることを回避することができる。
なお、上記実施の形態1〜11では、仮置き台150で安定姿勢を取り得る部品Pを整列対象として、仮置き台150のみを設置した場合について説明したが、図7のように、部品Pが引張コイルばね(以下、単に「バネ」という)などのように不安定な場合には、姿勢を安定させるために、図8のような治具400を設けてもよい。
また、仮置き台150の近傍には、ロボット110のみならず、新規のロボット(図示せず)が追加設置されており、新規のロボットは、治具400上の部品Pを把持して次のロボット120に受け渡すものとする。
図8のように部品Pを治具400上に設置することにより、2Dビジョンセンサ140は、部品Pの位置姿勢を正確に認識することができる。
この場合、2Dビジョンセンサ140は、仮置き台150上に投入された部品Pの一部(コイル状部分Q)を認識し、ロボット110は、認識結果に基づき部品Pを治具400に投入する。続いて、新規のロボット(図示せず)は、治具400上の部品Pを把持してロボット120に受け渡す。
コイル状部分Qに限って言えば、部品Pが仮置き台150に投入されたときに、部品Pの回転位置にかかわらず、位置姿勢を正確に認識することができる。
具体的には、治具400は、図8のように、部品P(バネ)の両端部のフック部分Rを載置して拘束するブロック形状を有する。このとき、治具400の表面高さは、コイル状部分Qに対応する部分の表面高さよりも高く設定されている。
以下、新規のロボットからロボット120に受け渡された部品Pは、前述と同様に、ロボット120からロボット130に受け渡され、整列パレット160への整列処理が行われる。
そこで、治具400から次のロボット120へと受け渡す新規のロボットを1台追加することにより、各ロボット間の動作時間の不均衡を解消することができる。
これにより、ロボット間の動作時間は均一化され、治具400の追加にともなう動作を追加しても、全体の生産性低下を回避することができる。
この場合、ロボット110は、前述と同様に、2Dビジョンセンサ140の認識結果に基づき、仮置き台150上の部品Pを治具400に配置し、治具400は、位置決め機構および姿勢変更機構により、姿勢変更の必要があれば姿勢の変更も行い、部品Pの位置姿勢を特定の状態に拘束する。
ここで、治具400は、部品Pを特定の位置姿勢に拘束する形状および機構を有し、別途の駆動部(シリンダやモータなどが用いられる)や震動機構が設けられたものであり、一般に広く使用されているものである。
また、あらかじめ治具400を複数個用意しておき、仮置き台150で認識された部品Pの姿勢に応じて、利用する治具400を変更してもよい。
また、新規のロボットを追加することにより、治具400に投入された部品Pを、仮置き台150に投入された部品Pと同等に扱うことが可能となり、全体の生産性を高める効果がある。
なお、上記実施の形態1〜12では、言及しなかったが、図9のように一部姿勢の判定が難しい形状の部品Pの場合には、仮置き台150に外力印加手段(図示せず)を設けてもよい。
図9はこの発明の実施の形態13により認識される仮置き台150上の部品Pを模式的に示す(a)平面図および(b)側面図である。
ここで、図9(b)のように、平面部Sの突起部Tを有する側が仮置き台150に置かれた場合、仮置き台150の上方に位置する2Dビジョンセンサ140の計測結果のみでは、仮置き台150に接触した部品Pの安定状態において、突起部Tと平面部Sの側端面のうちのどの直線部分とが接触しているかの区別が困難な場合がある。
たとえば、平面部Sが不安定な水平姿勢を取っていた場合には、図9(b)のように、部品Pの一方の側端部(図中の右側端部)が仮置き台150上に接するように、外力を印加すればよい。
このとき、部品Pの位置姿勢を変更させる外力印加手段は、たとえばロボットが仮置き台150上の部品Pを払うなどするか、または、仮置き台150に震動を与えるなどして行う。
また、部品Pの安定状態の区別が困難であっても、ロボット110による把持が可能であれば、ロボット110が部品Pを把持した後に姿勢を変更して仮置き台150に置き直してもよい。
ここで、震動などの外力印加手段としては、仮置き台150に震動機構を設けること、ロボットによる物理接触を与えること、圧縮空気によるブローを与えること、などが挙げられる。
なお、上記実施の形態1〜13では、部品供給部190(図1参照)から仮置き台150への部品Pの投入処理は、3Dビジョンセンサ180を利用したロボット170によるピッキングにより実現していたが、これに限定されることはなく、仮置き台150への部品Pの投入処理を別の形態で実現してもよい。
また、既存のコンベアトラッキングのように、コンベア上を流れる部品Pに対して、この発明に係る部品供給装置を適用してもよい。この場合、コンベアが仮置き台150に対応することになる。
まず、部品Pの認識処理を高速且つ広範囲に実行可能な2Dビジョンセンサ140は、部品供給部190を認識して、部品Pの残量を確認する。このとき、たとえば、部品Pが置かれている領域の面積や、部品供給部190の側面の認識結果から分かる残部品の高さから判断する。
または、3D認識を用いて、部品供給部190の部品Pを認識し、投入された部品Pのチェックを行う。
また、部品供給部190の位置を認識することもできるので、3D認識を行う場合に、適切な場所を計測することができる。
これにより、仮置き台150に様々な形態で部品Pを投入することができるので、システム構成の幅が広がる効果がある。
なお、前述の実施の形態11(図6)では、中継用のロボット120が整列用のロボット130の機能を兼ね備えたが、最上段のロボット110が整列用のロボット130の機能を兼ね備えてもよい。
これにより、前述の実施の形態11と同様に、整列に必要なロボット台数を減らして、システムの規模を小さくすることができる。
続いて、ロボット120は、異なる方向での把持により、部品Pの位置姿勢を変更した後に、ロボット110に受け渡す。最後に、ロボット110は、ロボット120から受け渡された部品Pを整列させて、整列パレット160上に整列載置させる。
これにより、整列時間は延長されるものの、ロボット台数を減らすことができる。
続いて、ロボット170は、部品Pの位置姿勢を変更した後に、ロボット110に受け渡す。最後に、ロボット110は、ロボット170から受け渡された部品Pを整列パレット160上に整列させる。
このように、ロボットの役割を兼業させることにより、ロボット台数を減らすことができ、システム規模を縮小する効果がある。
たとえば、部品Pを整列させるロボットが、さらに製品の組付けや、自動機(図示せず)への部品投入を行うように構成してもよい。
この場合、最終段のロボットが、部品Pの組付けや自動機への投入を直接行うことができるので、製造システム全体の設備規模を小さくすることができる。
なお、上記実施の形態1〜15では、最終的な部品Pを整列パレット160上に整列したが、コンベアやレール(図示せず)などに整列させてもよい。
この場合、たとえば、コンベアの回転にあわせてロボットを動作させることにより、コンベア上に一定間隔で部品Pを整列させて後工程に送ることが可能となる。
または、パーツフィーダの最終部分のように、一定の姿勢に整えられた部品Pが多数並んだ状態で、震動によって徐々に部品を送り出していくレール上に整列させることも可能となる。
なお、上記実施の形態1〜16では、特に言及しなかったが、ロボット170のハンド270を吸着ハンドにより構成し、ロボット170がロボット110の機能を兼ね備えるようにしてもよい。この場合、仮置き台150およびロボット110を省略することも可能となる。
したがって、ロボット170(ロボット110の機能を兼ねる)の吸着ハンドで把持した部品Pを、2Dビジョンセンサ140で認識することにより、部品Pの3次元的な位置姿勢を求めることができる。
なお、部品Pが裏表の無い単純な形状であれば、位置姿勢を補正後に、ロボット170が直接的に整列パレット160(または、コンベアやレールなど)に整列してもよい。
この場合、90°の姿勢変更となるので、2台のロボット120、130のうちの一方を省略して1台のロボットで構成しても姿勢変更が可能となる。
90°反転治具400Bは、図面上の手前および奥に1対設置されており、部品Pの裏表に応じて、1対のうちのどちらか一方を用いて、部品Pを90°反転後に整列させる。
また、ロボット170(第1の垂直多関節型ロボット)のハンドは、吸着ハンドからなり、バラ積み状態の部品Pの位置姿勢を有限個に設定することができる。
このように、部品供給部190でバラ積み状態の部品Pを把持するハンド270を吸着ハンドにより構成することにより、ロボット170が部品を把持した時点で、部品Pの姿勢が有限個に限定されるので、仮置き台150に投入した場合と同等の状態にできる。
また、整列パレット160の前段に、90°反転治具400Bを備えたことにより、整列時に部品Pを90°反転させることができる。
Claims (22)
- バラ積み状態の部品を所定姿勢に振り分ける手段と、
振り分けられた部品を認識するために前記部品が設置される仮置き台と、
前記仮置き台に設置された部品の位置姿勢を平面的に認識する2Dビジョンセンサと、
前記2Dビジョンセンサの認識結果に基づいて前記仮置き台上の部品の位置姿勢を変更させて整列させるための複数の垂直多関節型ロボットと、
前記複数の垂直多関節型ロボットにより整列された部品が載置される整列パレットと
を備えた部品供給装置。 - 前記複数の垂直多関節型ロボットのうちの少なくとも前記部品の中継を行うロボットは、平行チャックハンドからなるハンドを有し、
前記平行チャックハンドは、前記部品の受け渡し時において、前記部品の互いに異なる複数方向から拘束することを特徴とする請求項1に記載の部品供給装置。 - 前記複数の垂直多関節型ロボットは、
前記仮置き台上の部品を把持する第1のロボットと、
前記第1のロボットが把持した部品を把持して前記仮置き台から前記整列パレットへの前記部品の中継を行う第2のロボットと、
前記第2のロボットが把持した部品を把持して前記整列パレット上に載置する第3のロボットと、からなり、
前記第2のロボットは、把持対象となる前記部品の種類に対応した複数の爪が取り付け可能なハンドを備え、
前記複数の爪の各々は、前記部品の種類ごとに設計された専用の切り欠きまたはピンを有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の部品供給装置。 - 前記複数の垂直多関節型ロボットのうちの前記仮置き台に近接したロボットは、
前記2Dビジョンセンサが、前記仮置き台上の特定位置に設置された部品の位置姿勢を認識できない場合に、前記特定位置において前記部品の払い動作を行うことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の部品供給装置。 - 前記2Dビジョンセンサは、
前記仮置き台に近接したロボットが所定回の払い動作を実行しても、前記部品の位置姿勢を認識できない場合には、他の種類の部品の認識処理を行うことを特徴とする請求項4に記載の部品供給装置。 - 前記2Dビジョンセンサは、3Dビジョンセンサ機能を含み、前記仮置き台上の特定位置に設置された部品の位置姿勢を認識できない場合には、前記3Dビジョンセンサ機能を有効化することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の部品供給装置。
- 前記仮置き台に設置された部品をすべて払い出すための排除手段を備え、
前記排除手段は、
前記2Dビジョンセンサが、前記仮置き台上に設置された部品の位置姿勢を認識できない場合に、前記仮置き台に設置された部品をすべて払い出すことを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の部品供給装置。 - 前記排除手段は、前記仮置き台の近傍に設置された排除専用ロボットであることを特徴とする請求項7に記載の部品供給装置。
- 前記排除手段は、前記仮置き台を傾斜または上下反転させる機械機構であることを特徴とる請求項7に記載の部品供給装置。
- 前記複数の垂直多関節型ロボットのうちの前記仮置き台に近接したロボットは、吸着ハンドや内掴みハンド、または、3本以上の爪を有するハンドを備えたことを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の部品供給装置。
- 前記複数の垂直多関節型ロボットのうちの前記部品を整列させるロボットは、前記部品ごとに専用に設計された専用ハンドを有することを特徴とする請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の部品供給装置。
- 前記複数の垂直多関節型ロボットのうちの前記部品の中継を行うロボットは、前記部品を整列させるロボットの機能を兼ねることを特徴とする請求項1から請求項11までのいずれか1項に記載の部品供給装置。
- 前記部品の位置姿勢を特定の状態に拘束するための治具と、
前記治具上で拘束された部品を把持する新規のロボットと、を備え、
前記複数の垂直多関節型ロボットのうちの前記仮置き台に近接したロボットは、前記2Dビジョンセンサの認識結果に基づき、前記仮置き台上の部品を前記治具に投入し、
前記新規のロボットは、前記2Dビジョンセンサの認識結果に基づき、前記治具に投入された部品を把持して中継用のロボットに受け渡すことを特徴とする請求項1から請求項12までのいずれか1項に記載の部品供給装置。 - 前記2Dビジョンセンサは、
前記仮置き台上において前記部品の位置姿勢に依存しない一部を認識した結果を、前記仮置き台に近接したロボットに対する認識結果とするとともに、
前記治具上において前記部品の位置姿勢を認識した結果を、前記新規のロボットに対する認識結果とし、
前記治具は、前記部品の一部を除く特定部位を拘束することを特徴とする請求項13に記載の部品供給装置。 - 前記仮置き台に設けられた外力印加手段を備え、
前記外力印加手段は、
前記2Dビジョンセンサが、前記仮置き台上に設置された部品の位置姿勢を認識できない場合に、前記仮置き台に外力を印加することを特徴とする請求項1から請求項14までのいずれか1項に記載の部品供給装置。 - 前記バラ積み状態の部品を前記仮置き台に供給して所定姿勢に振り分ける手段は、
前記バラ積み状態の部品に対して3次元認識を行う3次元認識手段と、
前記3次元認識手段の3次元認識結果に基づくロボットのピッキング、パーツフィーダ、ホッパ、または、コンベアおよび前記コンベアの高さを限定する治具、を含むことを特徴とする請求項1から請求項15までのいずれか1項に記載の部品供給装置。 - 前記複数の垂直多関節型ロボットのうちの前記仮置き台に近接したロボットは、前記部品を整列させるロボットの機能を兼ねることを特徴とする請求項1から請求項16までのいずれか1項に記載の部品供給装置。
- 前記バラ積み状態の部品を前記仮置き台に供給して所定姿勢に振り分ける手段は、3次元認識手段を有するロボットからなり、
前記3次元認識手段を有するロボットは、前記部品の中継を行うロボットの機能を兼ねることを特徴とする請求項17に記載の部品供給装置。 - バラ積み状態の部品を所定姿勢に振り分ける第1の垂直多関節型ロボットと、
前記所定姿勢に振り分けられた部品の位置姿勢を平面的に認識する2Dビジョンセンサと、
前記2Dビジョンセンサの認識結果に基づき、前記所定姿勢に振り分けられた部品の位置姿勢を変更させて整列させるための第2の垂直多関節型ロボットと、
前記第1および第2の垂直多関節型ロボットにより整列された部品が載置される整列パレットと
を備えた部品供給装置。 - 前記第1の垂直多関節型ロボットのハンドは、吸着ハンドからなることを特徴とする請求項19に記載の部品供給装置。
- 前記整列パレットの前段に、90°反転治具を備えたことを特徴とする請求項1から請求項20までのいずれか1項に記載の部品供給装置。
- 前記整列パレットに代えて、コンベアまたはレールを備えたことを特徴とする請求項1から請求項21までのいずれか1項に記載の部品供給装置。
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