JP2012244995A - 鉄コーティング稲種子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄の酸化反応時における農家の水分管理の負担を軽減し、稲種子の障害の発生を抑制するために、鉄の酸化反応による発熱ピークをコーティング後のできるだけ早い時期、即ち、コーティング層の水分が乾燥や蒸発によりまだ失われていない時期に発現させること、さらに発熱の最高温度を少しでも低下させることを課題とする。
【解決手段】稲種子表面で、鉄粉、及び、発熱促進剤として炭素粉末、過燐酸石灰粉末及び鉱酸鉄粉末からなる群より選ばれた1種以上と、水とを接触させることによって、稲種子表面に鉄の酸化反応によるコーティング層を形成させることを特徴とする鉄コーティング稲種子の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、直播用の稲種子(種籾)に関し、特に鉄の酸化反応による錆で形成された強固なコーティング層を有する鉄コーティング稲種子の製造方法に関する。
近年、稲作栽培の省力化の一環として直播栽培が広範囲に普及してきている。直播用稲種子の製造方法として、特許文献1には、機械的衝撃によって崩壊し難く鳥害に対して有効な鉄コーティング稲種子の製造方法が開示されている。この方法を元に、鉄コーティング稲種子の製造方法が農家で実用化されている。
その実用化方法によれば、転動状態の稲種子に鉄粉と半水石膏を加え、水を用いてコーティングした後、コーティング物の蓄熱を避けるために風通しのよい場所で稲種子を薄く広げる。このときに鉄の酸化反応による錆の生成によって、鉄粉を稲種子に固着させることができる。しかし、鉄の酸化反応は発熱反応であるため、時間が経つと蒸発により酸化反応に必要な水分が不足する。そこで、農家は数時間にわたって錆の生成状態を監視し、鉄コーティング層が形成されるまで酸化反応を継続させるために適宜散水する必要があった。
また、上記実用化方法では、発熱温度が最も高くなる発熱ピークの発現が遅いため、水分補給の管理が難しく、水分不足の場合は、鉄コーティング層の形成が不十分なためコーティング効果が得られない問題があった。一方、水分過多の場合は、発熱が高温になったり(酷い場合は稲種子が焦げ付くこともある)、発熱が長時間継続したりすることがあるため、稲種子が障害を受け発芽不良となる問題があった。
特許第4441645号
本発明は、鉄の酸化反応時における農家の水分管理の負担を軽減し、稲種子の障害の発生を抑制するために、発熱促進剤の使用によって鉄の酸化反応による発熱ピークをコーティング後のできるだけ早い時期、即ち、コーティング層の水分が乾燥や蒸発によりまだ失われていない時期に発現させること、さらに発熱の最高温度を少しでも低下させることを課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、発熱促進剤として炭素粉末、過燐酸石灰粉末及び鉱酸鉄粉末からなる群より選ばれた1種以上を用いることによって上記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、下記の通りである。
(1)稲種子表面で、鉄粉、及び、発熱促進剤として炭素粉末、過燐酸石灰粉末及び鉱酸鉄粉末からなる群より選ばれた1種以上と、水とを接触させることによって、稲種子表面に鉄の酸化反応によるコーティング層を形成させることを特徴とする鉄コーティング稲種子の製造方法。
(2)鉄粉100質量部に対し、炭素粉末の量が0.5〜10質量部であり、過燐酸石灰粉末の量が1〜30質量部であり、鉱酸鉄粉末の量が5〜20質量部であり、且つ、これら発熱促進剤の合計量が35質量部以下である上記(1)記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
(3)炭素粉末が、ヤシ殻炭、竹炭、木粉炭、ピート炭、カーボンブラック、活性炭及び黒鉛からなる群より選ばれた1種以上の粉末であり、鉱酸鉄粉末が、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄及び塩化第二鉄からなる群より選ばれた1種以上の粉末である上記(1)又は(2)記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
(4)発熱促進剤として、さらに半水石膏粉末を用いる上記(1)〜(3)のいずれか1項記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
(5)鉄粉100質量部に対し、半水石膏粉末の量が0.5〜30質量部であり、且つ、発熱促進剤の合計量が35質量部以下である上記(4)記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
(6)発熱促進剤として、さらに消石灰粉末及び/又は生石灰粉末を用いる上記(1)〜(5)のいずれか1項記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
(7)鉄粉100質量部に対し、消石灰粉末及び/又は生石灰粉末の量が0.5〜10質量部であり、且つ、発熱促進剤の合計量が35質量部以下である上記(6)記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
(8)上記(1)〜(7)のいずれか1項記載の製造方法によって製造された鉄コーティング稲種子。
本発明の製造方法は、発熱促進剤によりコーティング後の早い時期から鉄の酸化による発熱反応を生じさせるため、発熱開始までに乾燥や蒸発により失われる水分量が少ない。従って、発熱反応の開始までに時間のかかる従来の実用化方法に比べて、コーティング層の水分管理が極めて容易であるため、直播栽培における省力化に大いに貢献するものである。
実施例におけるコーティング後の発熱曲線を示したグラフである。(a)〜(d)に分けて示したが、比較のためにいずれのグラフにも比較例1を図示した。
本発明は、鉄コーティング稲種子の製造方法において、稲種子表面で、鉄粉、及び、発熱促進剤として炭素粉末、過燐酸石灰粉末及び鉱酸鉄粉末からなる群より選ばれた1種以上と、水とを接触させることによって、稲種子表面に鉄の酸化反応によるコーティング層を形成させることを特徴とするものである。
鉄粉としては、酸化反応によって錆が生成するものであれば特に限定されることなく用いることができる。例えば、金属鉄粉、還元鉄粉、アトマイズ鉄粉、電解鉄粉等を挙げることができ、これらのうち1種又は2種以上を選択することができる。鉄粉の量は、鉄の酸化反応によるコーティング層が形成されるように適宜設定すればよいが、例えば、乾燥状態の稲種子に対し1〜200質量%である。鉄粉の量が少ないと浮上や鳥害を受け易くなり、多くなると発芽し難くなるので、一般的には乾燥状態の稲種子に対し5〜50質量%の範囲が好ましい。
発熱促進剤としては、炭素粉末、過燐酸石灰粉末及び鉱酸鉄粉末からなる群より選ばれた1種以上である。
炭素粉末としては、鉄の酸化反応における発熱ピークの発現時期を早期化するものであれば特に制限無く用いることができ、ヤシ殻炭、竹炭、木粉炭、ピート炭、カーボンブラック、活性炭及び黒鉛からなる群より選ばれた1種以上の粉末であることが好ましく、これらのうち特に活性炭粉末が好ましい。
過燐酸石灰粉末としては、肥料として市販されているものを用いるのが簡便である。市販の過燐酸石灰粉末としては、リン酸成分量の異なるものが販売されているが、本発明ではリン酸成分量の違いに関係なくいずれのものでも使用できる。また、苦土過燐酸石灰等のように苦土が含有されているものであっても構わない
鉱酸鉄粉末としては、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄及び塩化第二鉄が例示でき、これらのうち1種以上を用いることができる。
発熱促進剤の量についていえば、鉄粉100質量部に対し、炭素粉末の量が0.5〜10質量部であり、過燐酸石灰粉末の量が1〜30質量部であり、鉱酸鉄粉末の量が5〜20質量部であり、且つ、これら発熱促進剤の合計量が35質量部以下であることが好ましい。
炭素粉末の前記量が0.5質量部を下回ると、炭素粉末による発熱ピークの発現の早期化が不十分となり、また、10質量部を上回ると、コーティング層の強度が低下する傾向となる。
過燐酸石灰粉末の前記量が30質量部を上回ると、稲種子同士の付着や装置への過燐酸石灰の粉末の付着によりコーティング時の操作性が低下する。尚、過燐酸石灰粉末の前記量は、5〜25質量部であることがさらに好ましい。
鉱酸鉄粉末の前記量が5質量部を下回ると、鉱酸鉄粉末による発熱ピークの発現の早期化が不十分となり、20質量部を上回ると、コーティング層の強度が低下する傾向となる。
また、上記発熱促進剤の合計量を35質量部以下とすることにより、良好なコーティング操作性と強固なコーティング層を得ることができる。
コーティング材として用いる上記各粉末の粒度については、コーティング層の形成に適した粒度を適宜設定すればよいが、目安としてはいずれも500μ以下であることが好ましく、さらに好ましくは200μ以下である。
稲種子表面に鉄粉と発熱促進剤とをコーティングする方法については、鉄粉と発熱促進剤とが均一に付着できれば特に限定されるものではない。簡便な方法としては、転動造粒機を用い、転動状態の稲種子に適宜水を噴霧しながら鉄粉と発熱促進剤とを別々に添加する方法、または、転動状態の稲種子に適宜水を噴霧しながら鉄粉と発熱促進剤の混合物を添加する方法等が例示できる。転動造粒機としては、パン型造粒機、ドラム造粒機等が例示できるが、作業性の観点からパン型造粒機が好ましい。水の添加量については、最適なコーティング状態が得られるように適宜設定すればよい。
コーティング後は、鉄の酸化反応による発熱反応が開始するので、蓄熱しないように速やかにコーティング物を薄く広げることが好ましい。鉄の酸化反応中のコーティング物の設置場所については、本発明は特許文献1記載の半密閉容器内に設置した上での加湿空気の送風等の加湿条件を必須とするものではないので、屋内で放熱が容易な場所、例えば風通しのよい場所に設置することが好ましい。また、本発明は基本的には水分補給を必要とするものではないが、酸化反応が進行しにくい場合、例えばコーティング時の水分添加量が少ない場合や低気温・低湿度の場合は、酸化反応を促進させるために水を適宜散布してコーティング層に水分補給することが望ましい。尚、酸化反応の進行度合いは、錆の発生によって確認できる。鉄コーティング層が形成された後は、水分補給の停止や乾燥によりコーティング層中の水分含量を低下させることによって酸化反応を停止させる。
以上の製造方法により、鉄の酸化反応による発熱ピークの発現を早期化することができる。さらに、発熱ピーク時の温度(発熱の最高温度)を低下させることができる場合もある。尚、発熱ピークの発現時期は、製造条件、例えば鉄粉及び発熱促進剤の種類と量比、稲種子の大きさ、水の添加量、気温、湿度、風等の外部環境等の種々の条件により変化するものであるが、同一条件であれば、本発明においては、発熱促進剤不使用に比べて、発熱ピークの発現時期は格段に早く到来する。
本発明の製造方法では、発熱促進剤の使用により、コーティング後の早い時期から鉄の酸化による発熱反応が生じ、発熱ピークも早期に発現する。このため、発熱開始までに乾燥や蒸発により失われる水分量が少ないため、発熱反応の開始までに時間のかかる従来の実用化方法に比べて、コーティング層への水分補給の頻度と回数を大幅に低減でき、さらには酸化反応終了後の乾燥時間を短縮できる場合もある。
本発明の製造方法では、発熱促進剤として、さらに半水石膏粉末を用いることも好ましい態様の1つである。半水石膏粉末は、発熱ピークの発現をさらに早期化するのに役立つが、特に発熱促進剤として炭素粉末を用いる系では、上記効果と併せてコーティング層の強度を高くすることができる。
半水石膏粉末の量としては、半水石膏粉末の量が多くなると稲種子同士の付着や装置への半水石膏粉末の付着によりコーティング時の操作性が低下するため、鉄粉100質量部に対し0.5〜30質量部であり、且つ、発熱促進剤の合計量が35質量部以下であるように設定することが好ましい。
また、本発明の製造方法では、発熱促進剤として、さらに消石灰粉末及び/又は生石灰粉末を用いることも好ましい態様の1つである。消石灰粉末及び/又は生石灰粉末は半水石膏粉末と併用してもよい。消石灰粉末及び/又は生石灰粉末は、発熱ピークの発現をさらに早期化するのに役立つが、特に発熱促進剤として過燐酸石灰粉末と半水石膏粉末を用いずに鉱酸鉄粉末を用いる系では、鉱酸鉄粉末と消石灰粉末及び/又は生石灰粉末との中和反応によって、発熱の開始を早期化することができる。
消石灰粉末及び生石灰粉末の量としては、消石灰粉末及び生石灰粉末の量が多くなるとコーティング層の強度が低下する傾向となるため、鉄粉100質量部に対し0.5〜10質量部であり、且つ、発熱促進剤の合計量が35質量部以下であるように設定することが好ましい。
尚、半水石膏粉末、消石灰粉末及び生石灰粉末の粒度については、上記同様にコーティング層の形成に適した粒度を適宜設定すればよいが、目安としてはいずれも500μ以下であることが好ましく、さらに好ましくは200μ以下である。
本発明では、本発明の効果を損なわない範囲において、栄養成分や農薬等をコーティング層に含有させてもよい。栄養成分としては、ケイ酸、リン酸等が好ましく、農薬としては苗立ち枯れ病に有効なものを適宜選択することが好ましい。さらに、コーティング物同士の付着を低減するために、上記コーティング処理直後に半水石膏をコーティング層の最外層に付着させることも好ましい態様である。
本発明の上記製造方法によって製造された鉄コーティング稲種子は、鉄の酸化反応時の発熱反応による稲種子に対する障害が低減されているため良好な発芽率を得ることができる。また、稲種子表面へのコーティング層の固着の度合いは従来方法と同程度であるため、播種機の機械的衝撃に十分に耐えられるものである。
以下に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。尚、実施例において%は、特に断らない限り全て質量%を示す。
〔発熱促進剤〕
・鉄粉:DOWA IPクリエイション(株)製の還元鉄(粉末)
・過燐酸石灰:多木化学(株)製 商品名「17.0%過燐酸石灰」(粉末)
・活性炭:日本エンバイロケミカルズ(株)製 商品名「カルボラフィン−11」(粉末)
・半水石膏:販売元(株)東近畿クボタ 商品名「鉄コーティング用 農業用焼石膏 HK−1」(粉末)
・硫酸第一鉄:富士チタン工業(株)製 硫酸第一鉄一水和物(粉末)
・消石灰:試薬(粉末)
〔実施例1〕
鉄粉150gと過燐酸石灰15gとを均一に混合したものをコーティング材とした。
稲種子(品種名コシヒカリ)300gを直径40cmのパン型造粒機に入れて転動させ、これに水を噴霧しながら、上記コーティング材を徐々に添加しコーティングした。最後に、コーティング物同士の付着を防止するために半水石膏7.5gを添加した。
次に、コーティング物を造粒機から取り出し、半量をポリプロピレン製のボトル(直径7.5cm、高さ16cm)に充填してから温度計を突き刺し、温度を経時的に読み取った。結果を図1に示した。また、表1に発熱ピークの温度と発熱ピークが発現するまでの時間を示した。
一方、残り半量のコーティング物は、プラスチック製の無孔のバット(24×20×3.5cm)に薄く広げてから屋内の室温下で2日間保管し、乾燥状態の鉄コーティング稲種子を得た。該鉄コーティング稲種子の粉化率、浮上率、発芽率を下記方法により測定し結果を表1に示した。
[粉化率]
鉄コーティング稲種子100gを10cm×10cmのポリエチレン製の袋に入れ、130cmの高さから10回落下させ、鉄コーティング稲種子100gに対する2mm以下の粉量の割合を粉化率として求めた。
[浮上率]
鉄コーティング稲種子100粒を50cmの高さから水面上に落とした。沈まなかったものを浮上粒とし、供試粒数に対する浮上率を求めた。ちなみに、未コーティング稲種子の浮上率は9%であった。
[発芽率]
鉄コーティング稲種子50粒を水を入れたシャーレに入れ、30℃で静置した。5日後の発芽粒の数より、供試粒数に対する発芽率を求めた。ちなみに、未コーティング稲種子の発芽率は92%であった。
〔実施例2〜8〕
コーティング材として、表1記載のものを均一に混合したものを用いた。また、実施例1と同様にして鉄コーティング稲種子を作製し各種試験に供した。
〔比較例1〜4〕
コーティング材として、表1記載のものを均一に混合したものを用いた。また、実施例1と同様にして鉄コーティング稲種子を作製し各種試験に供した。
尚、比較例2の尿素、比較例3の硫酸アンモニウム及び比較例4のクエン酸一水和物は、いずれも試薬を用いた。
Figure 2012244995
図1と表1より、実施例1〜8はいずれも比較例1よりも発熱の開始及び発熱ピークの発現が早かったことが示され、特に実施例1〜5、7、8で顕著であった。また、実施例1〜5、7、8は、錆の発生が早く、さらに錆によるコーティング層形成後から乾燥状態になるまでの時間も短かった。
表1より、実施例1〜8の粉化率は比較例1と同程度であった。このことより、実施例1〜8の鉄コーティング稲種子は、播種機等における機械的衝撃に対する耐久力が、現在実用化されている比較例1のものと同程度であると推測できる。
また、浮上率はいずれの実施例と比較例においても0%であった。
発芽率は、比較例1〜4が未コーティング稲種子の92%よりも低かったが、実施例1〜8は未コーティング稲種子と同等以上であり、良好な発芽率を示した。
比較例2〜4は、発熱が起こらなかったため、なかなか乾燥しなかった。また、コーティング層が剥がれ易かったため粉化率は高く、さらに発芽率が低かった。

Claims (8)

  1. 稲種子表面で、鉄粉、及び、発熱促進剤として炭素粉末、過燐酸石灰粉末及び鉱酸鉄粉末からなる群より選ばれた1種以上と、水とを接触させることによって、稲種子表面に鉄の酸化反応によるコーティング層を形成させることを特徴とする鉄コーティング稲種子の製造方法。
  2. 鉄粉100質量部に対し、炭素粉末の量が0.5〜10質量部であり、過燐酸石灰粉末の量が1〜30質量部であり、鉱酸鉄粉末の量が5〜20質量部であり、且つ、これら発熱促進剤の合計量が35質量部以下である請求項1記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
  3. 炭素粉末が、ヤシ殻炭、竹炭、木粉炭、ピート炭、カーボンブラック、活性炭及び黒鉛からなる群より選ばれた1種以上の粉末であり、鉱酸鉄粉末が、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第一鉄及び塩化第二鉄からなる群より選ばれた1種以上の粉末である請求項1又は2記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
  4. 発熱促進剤として、さらに半水石膏粉末を用いる請求項1〜3のいずれか1項記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
  5. 鉄粉100質量部に対し、半水石膏粉末の量が0.5〜30質量部であり、且つ、発熱促進剤の合計量が35質量部以下である請求項4記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
  6. 発熱促進剤として、さらに消石灰粉末及び/又は生石灰粉末を用いる請求項1〜5のいずれか1項記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
  7. 鉄粉100質量部に対し、消石灰粉末及び/又は生石灰粉末の量が0.5〜10質量部であり、且つ、発熱促進剤の合計量が35質量部以下である請求項6記載の鉄コーティング稲種子の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載の製造方法によって製造された鉄コーティング稲種子。
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