JP2012243546A - 防水コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】電線の抜けを防止できるとともに、部品点数を少なくすることができる防水コネクタを提供する。
【解決手段】ハウジング2の収容部2bに係止孔2c102bを設け、樹脂入りゴム栓4にランス4cを設けて、ランス4cと係止孔2c102bとが係合することで樹脂入りゴム栓4がハウジング2内に固定される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハウジング内に水などが浸入しないように構成された防水コネクタに関する。
防水コネクタは、例えば特許文献1に記載のように、電線の端部に接続された端子を収容する複数の端子収容室を有するハウジングと、このハウジングにおける各端子収容室が開口する後端部に装着される防水部材としての蓋体と、を備えている。蓋体は、ハウジングの後端部の防水を果すシール部と、ハウジングの後端部に係合されて自身を固定するホルダ部と、を有している。
また、従来の防水コネクタの他の構成例を図3を参照して説明する。図3は防水コネクタ101の後端部の構成を示した断面図である。防水コネクタ101は、ハウジング102と、端子103と、樹脂入りゴム栓104と、リアホルダ105と、を備えている。
ハウジング102は、絶縁性の樹脂等により形成され、端子103を収容する端子収容室102aと、端子収容室の後方に樹脂入りゴム栓104が挿入される収容部102bと、を備えている。端子103は、導電性の金属により形成され、図3では不図示であるが電線106と電気的に接続されている。
樹脂入りゴム栓104は、樹脂で筒状に形成された筒部104aと、ゴム等のシール用弾性部材で形成されたシール部104bと、を備えている。筒部104aは、収容部102bに挿入され、電線106を筒内に通す。シール部104bは、円環状に形成され、筒部104aの内側に設けられた部分は電線106に密着して、筒部104aの外側に設けられた部分は収容部102bに密着する。
リアホルダ105は、収容部102bの後部に位置付けられる蓋部105aと、蓋部105aの端部から立設してハウジング102の外周部と嵌合する嵌合部105bと、を備えている。蓋部105aは、電線106を通すための通孔が設けられている。嵌合部105bは、図示しないがハウジング102と嵌合するための嵌合部が設けられている。
特開2006−179416号公報
図3に示した構造の場合、樹脂入りゴム栓104を収容部102b内に固定するためにリアホルダ105が必要である。また、このリアホルダ105は、ハウジング102の外周に嵌合して係止しているため、組立時には圧入気味に挿入されることから、嵌合部105bが破損する恐れがあった。その場合、樹脂入りゴム栓104の固定ができなくなり電線106が抜けてしまうという問題があった。
また、特許文献1に記載の防水コネクタの場合、端子の固定のためにハウジング内にランスやランスを係止位置に拘束する固定機構等が必要となり、ハウジングが大型化してしまうという問題がある。
そこで、本発明は、電線の抜けを防止するとともに、部品点数を少なく、かつハウジングの小型化を図ることができる防水コネクタを提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、電線が接続された端子を収容する端子収容室を備えたハウジングと、筒状に形成され前記電線を該筒内部に通すとともに前記ハウジングの後端部に設けられた防水部材と、を有する防水コネクタにおいて、前記ハウジングには、前記防水部材を収容する収容部が形成され、前記防水部材には、前記筒の内側で前記電線と密着する第1のシール部と、前記筒の外側で前記収容部と密着する第2のシール部と、が設けられ、さらに、前記収容部内に係止する係止部が形成されていることを特徴とする防水コネクタである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記防水部材は、前記筒が樹脂で形成されているとともに、前記第1のシール部と前記第2のシール部が弾性部材で形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記係止部が、前記ハウジングに向かって突出した突起を備えた弾性変形自在なランスとして形成され、前記収容部に、前記突起を係止する孔が形成されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の発明において、前記端子が、該端子の後端部を前記防水部材の端部が当接することによって保持されていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、電線を密着するシール部が設けられている防水部材には、電線と密着する第1のシール部と、ハウジングと密着する第2のシール部と、が設けられ、さらに、ハウジングの収容部内に係止する係止部が形成されているので、防水部材自体にハウジングへ係止する機能が設けられているために、リアホルダが不要となり、部品点数を削減することができる。また、防水部材はハウジング内に収容されるために、係合する部分が破損しにくく電線抜けを少なくすることができる。
請求項2に記載の発明によれば、樹脂で形成された筒部材にゴム等の弾性部材で形成されたシール部材を取り付けることで構成されている例えば図3で説明した樹脂入りゴム栓においても、リアホルダが不要となり、部品点数を削減することができ、係合する部分が破損しにくく電線抜けを少なくすることができる。
請求項3に記載の発明によれば、係止部が、ハウジングに向かって突出した突起を備えた弾性変形自在なランスとして形成され、防水部材に、突起を係止する孔が形成されているので、防水部材をハウジング内に収容する際にランスを弾性変形させて突起を孔に係止させればよく、ランスが弾性変形するために破損しにくく電線抜けを少なくすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、端子が、該端子の後端部を防水部材の端部が当接するにことよって保持されているので、ハウジングに端子保持のための機構が不要となり、ハウジングの小型化を図ることができる。
本発明の一実施形態にかかる防水コネクタの斜視図である。 図1に示された防水コネクタの後端部を簡略化して示した断面図である。 従来の防水コネクタの後端部を簡略化して示した断面図である。
次に、本発明の一実施形態を図1および図2を参照して説明する。本発明の一実施形態にかかる防水コネクタ1は図1および図2に示したように、ハウジング2と、端子3と、樹脂入りゴム栓4と、を備えている。
ハウジング2は、図1に示したように絶縁性の樹脂等により略円筒状に形成されている。また、ハウジング2は、図2に示したように端子3を収容する端子収容室2aと、樹脂入りゴム栓4を収容する収容部2bとを備えている。収容部2bは、ハウジング2の端部(後端部)に円筒状に形成されている。図1では収容部2bは3箇所形成されている。収容部2bには、後述する樹脂入りゴム栓4のランス4cを係止するための係止孔2cが設けられている。図1では係止孔2cは収容部2b一つ当たり3箇所設けられている。
端子収容室2aは、図2に示したように収容部2bに連なるように形成されている。また、端子収容室2aは収容部2bよりも小径の筒状に形成されており、端子収容室2aと収容部2bとの境界には段部2dが形成されている。
端子3は、導電性の金属により形成され、図2では不図示であるが電線5と電気的に接続されている。端子3は、その端部3aに電線5の長手方向に対して直交する方向に凸なフランジが形成されており、この端部3a(フランジ)は、前記した段部2dと接している。
防水部材としての樹脂入りゴム栓4は、樹脂で略円筒状に形成されている筒部4aと、シール部4b1、4b2と、ランス4cと、を備えている。筒部4aは、電線5を通すとともに、ハウジング2の収容部2bよりも小径かつ、筒部4aの一端部で端子3の端部3aを押さえることができる程度の大きさの直径に形成されている。
筒部4aは、他端側に係止部としてのランス4cが形成されている。ランス4cは、筒部4aの長手方向の中央付近から他端側に向かって延在し、その他端側は自由端となって電線5を通した際に電線5に向かって接離する(近づいたり離れたりする)方向に弾性変形自在である。この自由端には、収容部2b(ハウジング2)に向かって突出して収容部2bの係止孔2cに係止される突起4dが形成されている。ランス4cは図1に示したように係止孔2cに対応するように樹脂入りゴム栓4一つ当たり3箇所形成され、筒部4aとランス4cは一体に形成されている。
シール部4b1、4b2は、筒部4aのランス4cよりも一端側に設けられている。シール部4b1、4b2は、ゴム等のシール用弾性部材で円環状に形成され、第1のシール部としての筒部4aの内側に設けられるシール部4b1は電線5に密着し、第2のシール部としての筒部4aの外側に設けられるシール部4b2は収容部2bに密着する。
以上の構成の防水コネクタ1は、例えば次のように組み立てられる。まず、樹脂入りゴム栓4に電線5を通し、電線5と端子3とを電気的に接続する。そして、端子3を収容部2b側からハウジング2の端子収容室2aに挿入し、樹脂入りゴム栓4をハウジング2の収容部2bに挿入する。
すると、樹脂入りゴム栓4のランス4cが図2の電線5に近づく方向に弾性変形して突起4dが収容部2bに進入し、突起4dが係止孔2cの位置まで進入すると、ランス4cが電線5から離れる方向に弾性復帰して突起4dが係止孔2cに係止され樹脂入りゴム栓4が収容部2b内に固定される。また、樹脂入りゴム栓4は、収容部2b内に固定されると同時に、その一端部(図2の端子3側)が端子3の端部3bに突き当たり(当接して)端子3を保持する。
また、樹脂入りゴム栓4が固定された状態において、シール部4bはランス4cよりも一端側(端子側)に設けられて、シール部4b1は、電線5に密着し、シール部4b2は収容部2b(ハウジング2)に密着する。したがって、収容部2bの開口部や係止孔2cなどからの水などの浸入を防止する防水部材として機能する。
本実施形態によれば、ハウジング2の収容部2bに係止孔2cを設け、樹脂入りゴム栓4にランス4cを設けて、ランス4cの突起4dが係止孔2cに係止することで樹脂入りゴム栓4がハウジング2内に固定されるので、リアホルダが不要となり、部品点数を削減することができる。また、樹脂入りゴム栓4に、突起4dが進入する係止孔2cが形成されているので、樹脂入りゴム栓4をハウジング2内に収容してランス4cを弾性変形させて突起4dを係止孔2cに係止させればよく、ランス4cが弾性変形するために破損しにくく電線5の抜けを少なくすることができる。
また、樹脂入りゴム栓4で端子3の端部3aを押さえているので、ハウジング2内に端子3を保持するための機構が不要となり、ハウジング2の小型化を図ることができる。
なお、上述した実施形態では、防水部材として樹脂入りゴム栓4を説明したが、全体がゴム等の弾性部材で形成され、外側がハウジングと密着するとともに、係止部として突起等を設けて固定できるようにし、内側に電線を通すとともに電線と密着するような構成としてもよい。この場合は全てゴム等で一体に形成できるので、防水部材自体の組立が不要となりコストを低減できる。
なお、上述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。すなわち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
1 防水コネクタ
2 ハウジング
2a 端子収容室
2b 収容部
2c 係止孔(孔)
3 端子
4 樹脂入りゴム栓(防水部材)
4b シール部
4c ランス(係止部)
4d 突起
5 電線

Claims (4)

  1. 電線が接続された端子を収容する端子収容室を備えたハウジングと、筒状に形成され前記電線を該筒内部に通すとともに前記ハウジングの後端部に設けられた防水部材と、を有する防水コネクタにおいて、
    前記ハウジングには、前記防水部材を収容する収容部が形成され、
    前記防水部材には、前記筒の内側で前記電線と密着する第1のシール部と、前記筒の外側で前記収容部と密着する第2のシール部と、が設けられ、さらに、前記収容部内に係止する係止部が形成されている
    ことを特徴とする防水コネクタ。
  2. 前記防水部材は、前記筒が樹脂で形成されているとともに、前記第1のシール部と前記第2のシール部が弾性部材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防水コネクタ。
  3. 前記係止部が、前記ハウジングに向かって突出した突起を備えた弾性変形自在なランスとして形成され、前記収容部に、前記突起を係止する孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の防水コネクタ。
  4. 前記端子が、該端子の後端部を前記防水部材の端部が当接することによって保持されていることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の防水コネクタ。
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