JP2012241151A - 電子部品封止用樹脂組成物およびそれを用いた電子部品装置 - Google Patents

電子部品封止用樹脂組成物およびそれを用いた電子部品装置 Download PDF

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Abstract

【課題】成形性,接着性等に優れるとともに、長期耐熱性に優れた電子部品封止用樹脂組成物およびそれを用いた電子部品装置を提供する。
【解決手段】下記の(A)および(B)成分とともに、下記の(C)〜(F)成分を含有する電子部品封止用樹脂組成物であって、(E)成分の含有量が、樹脂組成物全体の5重量%以上である。
(A)一分子中のエポキシ基が3個以上であって、エポキシ当量が160〜180であるエポキシ樹脂。
(B)一分子中のメチレン基が2個未満,フェノール性水酸基が3個以上であって、水酸基当量が90〜105であるフェノール樹脂。
(C)硬化促進剤。
(D)カルボン酸無水物。
(E)水酸化マグネシウム。
(F)(E)成分を除く無機質充填剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、長期耐熱性に優れた電子部品封止用樹脂組成物およびそれを用いた電子部品装置に関するものである。
近年、高温雰囲気下で使用可能な電子部品装置が求められており、このようなものとして、例えば、電子部品を、セラミックス,金属等からなる蓋体で覆い中空封止してなる電子部品装置が用いられている。しかし、このように中空封止した電子部品装置は、自動車用途等のように振動が発生する用途に用いた場合、外部振動による内部の電気的接続が短絡するなどの部品機能不全がおこりやすい。そこで、振動による影響を抑えるために、樹脂で電子部品を封止する方法が検討されている。
このような電子部品封止用の樹脂組成物として、従来、エポキシ樹脂組成物が用いられている。そして、電子部品封止用途に優れたものとして、例えば、多官能エポキシ樹脂と多官能フェノール樹脂とを併用したガラス転移温度の高い樹脂組成物や、ビスマレイミド樹脂またはベンゾオキサジン樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物の使用が検討されている(特許文献1〜3参照)。
特許第2587074号公報 特許第2825572号公報 特許第3900317号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の、多官能エポキシ樹脂と多官能フェノール樹脂とを併用した樹脂組成物は、長期耐熱性や接着性の点では充分でないことから、その改善が求められる。
また、上記特許文献2および特許文献3に開示の、ビスマレイミド樹脂やベンゾオキサジン樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物は、耐熱性は高いが、高粘度となるために成形性に劣るといった問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、成形性,接着性等に優れるとともに、長期耐熱性に優れた電子部品封止用樹脂組成物およびそれを用いた電子部品装置の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の(A)および(B)成分とともに、下記の(C)〜(F)成分を含有する電子部品封止用樹脂組成物であって、(E)成分の含有量が、樹脂組成物全体の5重量%以上である電子部品封止用樹脂組成物を第1の要旨とする。
(A)一分子中のエポキシ基が3個以上であって、エポキシ当量が160〜180であるエポキシ樹脂。
(B)一分子中のメチレン基が2個未満,フェノール性水酸基が3個以上であって、水酸基当量が90〜105であるフェノール樹脂。
(C)硬化促進剤。
(D)カルボン酸無水物。
(E)水酸化マグネシウム。
(F)(E)成分を除く無機質充填剤。
また、本発明は、上記電子部品封止用樹脂組成物を用いて電子部品を封止してなる電子部品装置を第2の要旨とする。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の結果、上記のように、エポキシ当量等が規定された特定のエポキシ樹脂(A)と、水酸基当量等が規定された特定のフェノール樹脂(B)とを併用したものをポリマーとすることにより、成形性,接着性等に優れるようになるとともに、樹脂組成物全体中のエポキシ基量が水酸基量を上回ることから、その余剰のエポキシ基による自己重合が進行し、耐熱性,強靱性等の向上が図られることを突き止めた。さらに、カルボン酸無水物(D)、特定量の水酸化マグネシウム(E)等を、樹脂組成物中に含有させることにより、架橋密度が高まり、長期耐熱性等が向上し、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
以上のように、本発明の電子部品封止用樹脂組成物は、特定のエポキシ樹脂(A)と、特定のフェノール樹脂(B)と、硬化促進剤(C)と、カルボン酸無水物(D)と、特定量の水酸化マグネシウム(E)と、無機質充填剤(F)とを含有するものである。そのため、成形性,接着性等に優れるとともに、ガラス転移温度が高く、長期耐熱性に優れた効果を奏する。また、本発明の電子部品封止用樹脂組成物を用いると、高い耐熱信頼性を有する電子部品装置を容易に得ることができる。
特に、(A)成分中のエポキシ基1当量に対して、(B)成分の水酸基量が0.7〜0.9当量となるよう、上記(B)成分が含有されていると、耐熱性、強靱性等に、より優れるようになる。
また、上記(D)成分の含有量が、(A)および(B)成分の合計量100重量部に対して1〜5重量部の範囲であると、耐湿信頼性、長期耐熱性等に、より優れるようになる。
また、上記(F)成分の無機質充填剤が、シリカ粉末であると、電子部品封止用樹脂組成物の硬化体の熱線膨張係数の低減効果により優れるようになる。
つぎに、本発明の実施の形態について詳しく説明する。
本発明の電子部品封止用樹脂組成物は、先に述べたように、下記の(A)および(B)成分とともに、下記の(C)〜(F)成分を含有し、その(E)成分の含有量が、樹脂組成物全体の5重量%以上である。
(A)一分子中のエポキシ基が3個以上であって、エポキシ当量が160〜180であるエポキシ樹脂。
(B)一分子中のメチレン基が2個未満,フェノール性水酸基が3個以上であって、水酸基当量が90〜105であるフェノール樹脂。
(C)硬化促進剤。
(D)カルボン酸無水物。
(E)水酸化マグネシウム。
(F)(E)成分を除く無機質充填剤。
上記(A)成分のエポキシ樹脂としては、上記のように、一分子中のエポキシ基が3個以上であって、エポキシ当量が160〜180であるエポキシ樹脂が用いられる。一分子中のエポキシ基は、好ましくは、3〜4個である。
そして、上記(A)成分のエポキシ樹脂は、具体的には、下記の一般式(1)で表されるトリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ビス(ナフタレンジオール)メタンのテトラグリシジルエーテル(下記の化学式(2))、1,1,2,2−テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタンのテトラグリシジルエーテル(下記の化学式(3))等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、耐熱性の点から、下記の一般式(1)で表されるトリフェノールメタン型エポキシ樹脂が好ましく用いられる。
Figure 2012241151
Figure 2012241151
Figure 2012241151
本発明の電子部品封止用樹脂組成物における上記(A)成分の含有量は、好ましくは、樹脂組成物全体の5〜15重量%である。
なお、本発明の電子部品封止用樹脂組成物には、上記(A)成分以外のエポキシ樹脂を、上記(A)成分と併用して用いても良いが、この場合、エポキシ樹脂全体の70重量%以上を上記(A)成分とすることが、耐熱性の観点から好ましい。
上記(A)成分のエポキシ樹脂とともに用いられる、(B)成分のフェノール樹脂としては、先に述べたように、一分子中のメチレン基が2個未満,フェノール性水酸基が3個以上であって、水酸基当量が90〜105であるフェノール樹脂が用いられる。ここで、上記「一分子中のメチレン基が2個未満」とは、上記(B)成分のフェノール樹脂を複数種併せて用いる際に、平均して、一分子中のメチレン基が2個未満であるということを意味するものであり、また、一分子中のメチレン基が0個の場合も含まれる。また、一分子中のフェノール性水酸基は、好ましくは、3〜4個である。
そして、上記(B)成分のフェノール樹脂は、上記規定を満たすものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、トリフェノールメタン型フェノール樹脂、テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン、フェノールノボラック樹脂等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、耐熱性の観点から、上記規定を満たすトリフェノールメタン型フェノール樹脂が好ましく用いられる。
本発明の電子部品封止用樹脂組成物における上記(B)成分の含有量は、好ましくは、(A)成分中のエポキシ基1当量に対して、(B)成分の水酸基量が0.7〜0.9当量となるよう、上記(B)成分が含有されていることが好ましく、0.75〜0.85当量とすることが特に好ましい。すなわち、このように含有量を設定することにより、樹脂組成物全体中のエポキシ基量が水酸基量を上回り、その余剰のエポキシ基による自己重合が進行し、耐熱性,強靱性により優れた硬化体を得ることができるからである。
なお、本発明の電子部品封止用樹脂組成物には、上記(B)成分以外のフェノール樹脂を、上記(B)成分と併用して用いても良いが、この場合、フェノール樹脂全体の70重量%以上を上記(B)成分とすることが、耐熱性の観点から好ましい。
また、先に述べたように、(A)成分以外のエポキシ樹脂を併用したり、(B)成分以外のフェノール樹脂を併用したりする場合、(A)成分以外のエポキシ樹脂も含めたエポキシ樹脂全体のエポキシ基と、(B)成分以外のフェノール樹脂を含めたフェノール樹脂全体のフェノール性水酸基との比率が、エポキシ基1当量に対して、水酸基量が0.7〜0.9当量となるよう、配合割合を設定することが好ましく、特に好ましくは、エポキシ基1当量に対して、水酸基量が0.75〜0.85当量となるよう配合割合を設定することである。
上記(A)成分および(B)成分とともに用いられる、(C)成分の硬化促進剤としては、エポキシ樹脂とフェノール樹脂との硬化を進行させるものであれば特に眼定されるものではないが、耐熱性の点から、イミダゾール化合物を用いることが好ましい。なかでも、アルキロール基を有するイミダゾール化合物を用いることが、エポキシ基の自己重合をも促進する点でより好ましく、下記化学式(4)で示されるイミダゾールを用いることが更に好ましい。そして、これら(C)成分の含有量は、硬化性および保存性の点から、電子部品封止用樹脂組成物全体の0.02〜0.2重量%とすることが好ましい。
Figure 2012241151
上記(A)〜(C)成分とともに用いられる、(D)成分のカルボン酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水へキサヒドロフタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等があげられる。なかでも、無水トリメリット酸を用いることが、硬化反応時に3つのカルボキシル基を生成して電子部品封止用樹脂組成物の架橋密度を高めることができる点で好ましい。これら(D)成分の含有量は、(A)および(B)成分の合計量100重量部に対して1〜5重量部の範囲であることが好ましい。すなわち、(D)成分の含有量が上記範囲未満であると、架橋密度を高める効果を得ることが難しくなり、逆に、上記範囲を超えると、電子部品封止用樹脂組成物の耐湿信頼性が低下する傾向が見られるからである。
上記(A)〜(D)成分とともに用いられる、(E)成分の水酸化マグネシウムは、(D)成分のカルボン酸無水物と同様に、電子部品封止用樹脂組成物の架橋密度を高める効果を有し、特に長期耐熱性を向上させる効果を有する。本発明においては、上記効果を得るため、(E)成分の含有量が、本発明の電子部品封止用樹脂組成物全体の5重量%以上となるよう設定されていることを要する。
そして、上記(E)成分の含有量は、本発明の電子部品封止用樹脂組成物全体の5〜15重量%であることが好ましい。すなわち、(E)成分の含有量が上記範囲未満であると、架橋密度を高める効果が得にくくなり、逆に、上記範囲を超えると、電子部品封止用樹脂組成物の耐湿信頼性が低下する傾向が見られるからである。
上記(A)〜(E)成分とともに用いられる、(F)成分の無機質充填剤としては、例えば、石英ガラス、タルク、シリカ(溶融シリカや結晶性シリカ等)、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化珪素等の粉末があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なかでも、電子部品封止用樹脂組成物の硬化体の熱線膨張係数が低減することにより内部応力を低減し、その結果、封止後の基板の反りを抑制できるという点から、シリカ粉末を用いることが好ましく、シリカ粉末の中でも、溶融シリカ粉末を用いることが、より好ましい。溶融シリカ粉末としては、球状溶融シリカ粉末、破砕溶融シリカ粉末があげられるが、流動性という観点から、球状溶融シリカ粉末を用いることが特に好ましい。
上記(F)成分の含有量は、本発明の電子部品封止用樹脂組成物全体の60〜80重量%であることが好ましく、より好ましくは70〜80重量%である。すなわち、(F)成分の含有量が上記範囲未満であると、電子部品封止用樹脂組成物の硬化体の線膨張係数が大きくなるために、硬化体の反りが大きくなる傾向がみられるからであり、逆に、上記範囲を超えると、電子部品封止用樹脂組成物の流動性が悪くなるために、電子部品や基板との接着性が低下する傾向がみられるからである。
本発明の電子部品封止用樹脂組成物には、上記(A)〜(F)成分以外にも、電子部品封止用樹脂組成物の機能を損なわない範囲で各種添加剤を加えることができる。このような添加剤としては、例えば、接着性付与剤、静電気対策のための導電性付与剤、難燃剤、イオン補足剤、酸化防止剤、低応力化剤、離型剤、流動性付与剤、吸湿剤、着色剤等があげられる。
上記接着性付与剤としては、ポリオルガノシロキサンが好ましく、なかでも、下記の一般式(5)で表されるポリオルガノシロキサンが、金型離型性を維持しつつリードフレームに対する接着付与性も有する点で特に好ましい。下記の一般式(5)で表されるポリオルガノシロキサンは、市販品では、例えば、X−22−4741、KF−1002(以上、信越シリコーン社製)、FZ−3736、SF−8421、BY16−876(以上、東レダウコーニング社製)等が入手可能である。
Figure 2012241151
本発明の電子部品封止用樹脂組成物は、例えば、つぎのようにして製造することができる。すなわち、前記(A)〜(F)成分、ならびに必要に応じて他の添加剤を、常法に準じて所定の割合で配合し、ミキシングロール等の混練機を用いて加熱状態で溶融混練した後、これを室温下で冷却固化させる。その後、上記のようにして固化させたものを、公知の手段によって粉砕し、必要に応じて打錠するという一連の工程を経ることにより、目的とする本発明の電子部品封止用樹脂組成物を製造することができる。
このようにして得られた本発明の電子部品封止用樹脂組成物を用いてなされる電子部品の封止方法は、特に制限するものではなく、通常のトランスファー成形等の公知のモールド方法により行うことができる。また、打錠工程を経ず、顆粒状態のパウダーを圧縮成型のモールド方法に適用することも可能である。
そして、上記電子部品封止用樹脂組成物を用いて電子部品を封止してなる、本発明の電子部品装置は、上記電子部品封止用樹脂組成物が、成形性,接着性等に優れるとともに、ガラス転移温度が高く、長期耐熱性に優れることから、高い耐熱信頼性を有する電子部品装置となる。このようにして得られる電子部品装置としては、ICやLSI等の電子部品装置等があげられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す各材料を準備した。
〔エポキシ樹脂E1(A成分)〕
前記一般式(1)で表されるトリフェノールメタン型エポキシ樹脂(エポキシ当量170)(日本化薬社製、EPPN−501HY)
〔エポキシ樹脂E2(A成分)〕
前記化学式(2)で示されるビス(ナフタレンジオール)メタン型エポキシ樹脂(エポキシ当量165)(大日本インキ化学工業社製、HP−4700)
〔エポキシ樹脂E3(A成分)〕
前記化学式(3)で示される1,1,2,2−テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタン型エポキシ樹脂(エポキシ当量172)(日本化薬社製、GTR−180)
〔エポキシ樹脂E4(A成分以外のエポキシ樹脂)〕
オルトクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量197)(日本化薬社製、EOCN−1020)
〔フェノール樹脂P1(B成分)〕
トリフェノールメタン型フェノール樹脂(水酸基当量97)(明和化成社製、MEH−7500)
〔フェノール樹脂P2(B成分)〕
フェノールノボラック樹脂(水酸基当量105)(明和化成社製、H−4)
〔フェノール樹脂P3(B成分以外のフェノール樹脂)〕
フェノールビフェニレン型フェノール樹脂(水酸基当量206)(明和化成社製、MEH−7851S)
〔硬化促進剤(C成分)〕
2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール
〔力ルボン酸無水物(D成分)〕
トリメリット酸無水物
〔金属水酸化物M1(E成分)〕
水酸化マグネシウム、平均粒子径5μm
〔金属水酸化物M2(E成分以外の金属水酸化物)〕
水酸化アルミニウム、平均粒子径5μm
〔無機質充填剤(F成分)〕
溶融球状シリカ、平均粒子径25μm
〔顔料〕
カーボンブラック
〔カップリング剤〕
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製、KBM−803)
〔離型剤〕
酸化ポリエチレンワックス
〔ポリオルガノシロキサン〕
エポキシポリエーテル変性シリコーンオイル(信越シリコーン社製、KF−1002)
〔実施例1〜12、比較例1〜6〕
上記各成分を、後記の表1〜表3に示す割合で配合した後、80〜120℃に加熱したロール混練機に5分間かけて樹脂成分を溶融し、混練した。これにより得られた溶融混合物を、冷却固化し、さらに粉砕して、目的とする粉末状エポキシ樹脂組成物を得た。なお、このようにして得られた樹脂組成物中のエポキシ基1当量に対する水酸基量(水酸基/エポキシ基)と、樹脂組成物中の金属水酸化物量(重量%)を、同表に併せて示した。
このようにして得られた実施例および比較例の粉末状エポキシ樹脂組成物、およびそれを打錠して得られたタブレットを用い、下記の基準に従って、各特性の評価を行った。その結果を、後記の表1〜表3に併せて示した。
〔ガラス転移温度〕
動的粘弾性測定装置(DMA)により、エポキシ樹脂組成物の損失弾性率を測定し、その損失弾性率から導かれるtanδ曲線のピーク値における温度(℃)を、ガラス転移温度(Tg)として求めた。
〔Ni接着力〕
ニッケルメッキが全面に施された銅合金リードフレーム上に、上記樹脂組成物のタブレットのトランスファー成形により、円柱状の成形物を作製した。その後、260℃において、上記成形物の側面を押して、ニッケルメッキ表面から上記成形物が剥離するまでの最大力を、万能型ボンドテスター シリーズ4000(デイジ社製)により測定し、その測定値を上記成形物の底面積で割った値(N/cm2)を、“Ni接着力”として評価した。
〔耐熱性〕
上記樹脂組成物のタブレットのトランスファー成形により、評価用の試験片を作製し、これを、200℃の乾燥機で500時間乾燥させた。そして、乾燥前後の重量変化率(%)を測定した。また、変化率が0.5%以下であるものを○、変化率が0.5%より大きいものを×と評価した。
〔PCBT〕
上記樹脂組成物のタブレットのトランスファー成形により、DIP−16pinパッケージを作製した。このパッケージを用いて、耐湿信頼性試験として、130℃、85%RH、2.3atmの条件で、プレッシャークッカーバイアス試験(PCBT)を行った。そして、上記PCBTを500時間行った後、パッケージの不良率が50%未満のものを○、不良率が50〜80%のものを△、不良率が80%より高いものを×と評価した。
Figure 2012241151
Figure 2012241151
Figure 2012241151
上記表の結果より、実施例のエポキシ樹脂組成物は、いずれも、ガラス転移温度が高く、Ni接着力も高いことから、電子部品封止用途に優れている。また、実施例では、いずれも、耐熱試験後においても重量変化率が小さいことから、長期耐熱性に優れており、さらに、PCBTにおいても良好な結果が得られていることから、高い耐湿信頼性を示すことがわかる。
これに対して、比較例1では、フェノール樹脂として、本発明における(B)成分以外のフェノール樹脂を用いており、比較例2では、エポキシ樹脂として、本発明における(A)成分以外のエポキシ樹脂を用いていることから、ガラス転移温度が低く、Ni接着力も低い。さらに、比較例1および比較例2では、上記耐熱試験後における重量変化率が大きく、実施例に比べ、長期耐熱性にも劣る結果となった。比較例3では、カルボン酸無水物が含有されておらず、そのため、実施例に比べ、長期耐熱性に劣る結果となった。また、比較例4では、金属水酸化物が含有されておらず、比較例5では、金属水酸化物の含有量が少なすぎ、比較例6では、金属水酸化物が所定量含有されているが、その金属水酸化物が水酸化マグネシウムではない。そのため、比較例4〜6では、耐熱試験後における重量変化率が大きく、このことから、比較例4〜6は、実施例に比べ、長期耐熱性に劣る結果となった。

Claims (5)

  1. 下記の(A)および(B)成分とともに、下記の(C)〜(F)成分を含有する電子部品封止用樹脂組成物であって、(E)成分の含有量が、樹脂組成物全体の5重量%以上であることを特徴とする電子部品封止用樹脂組成物。
    (A)一分子中のエポキシ基が3個以上であって、エポキシ当量が160〜180であるエポキシ樹脂。
    (B)一分子中のメチレン基が2個未満,フェノール性水酸基が3個以上であって、水酸基当量が90〜105であるフェノール樹脂。
    (C)硬化促進剤。
    (D)カルボン酸無水物。
    (E)水酸化マグネシウム。
    (F)(E)成分を除く無機質充填剤。
  2. (A)成分中のエポキシ基1当量に対して、(B)成分の水酸基量が0.7〜0.9当量となるよう、上記(B)成分が含有されている、請求項1記載の電子部品封止用樹脂組成物。
  3. 上記(D)成分の含有量が、(A)および(B)成分の合計量100重量部に対して1〜5重量部の範囲である、請求項1または2記載の電子部品封止用樹脂組成物。
  4. 上記(F)成分の無機質充填剤がシリカ粉末である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子部品封止用樹脂組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子部品封止用樹脂組成物を用いて電子部品を封止してなる、電子部品装置。
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