JPH11199754A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH11199754A
JPH11199754A JP231998A JP231998A JPH11199754A JP H11199754 A JPH11199754 A JP H11199754A JP 231998 A JP231998 A JP 231998A JP 231998 A JP231998 A JP 231998A JP H11199754 A JPH11199754 A JP H11199754A
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JP
Japan
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epoxy resin
formula
group
resin composition
epoxy
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Application number
JP231998A
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English (en)
Inventor
Akira Mogi
亮 茂木
Toshiaki Ishii
利昭 石井
Hiroyoshi Kokado
博義 小角
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 温度サイクル性及び耐はんだリフロー性に優
れた半導体装置を提供する。 【解決手段】 (a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤、
(c)硬化促進剤、(d)式(I) (式中、Xは炭素数1〜5のアルコキシ基を表し、Yは
エポキシ基または水酸基を表し、Zはポリエーテル基を
表し、l,m,n,oはそれぞれ正の整数を表す)で表
されるシリコーン化合物、(e)特定のアルコキシシラ
ン含有化合物、並びに(f)無機質充填剤を必須成分と
するエポキシ樹脂組成物、並びに前記エポキシ樹脂組成
物で封止されていることを特徴とする半導体装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】エポキシ樹脂組成物を用いて
封止された半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体装置は小型化、薄型化が著
しく進んでおり、半導体装置に占める半導体素子を封止
するエポキシ樹脂組成物の割合が小さくなっている。そ
のため温度サイクル試験やリフロー試験を行うと、半導
体素子とエポキシ樹脂組成物の熱膨張係数の差が大きい
ので半導体装置にクラック及び剥離が生じてしまう。エ
ポキシ樹脂組成物の熱膨張係数を下げる手段としては無
機質充填剤を高充填する方法が一般的であるが、無機質
充填剤の充填量を増やすと溶融粘度が上昇し、流動性や
成形性が低下するため、低い熱膨張係数と低い溶融粘度
を併せ持つ封止材料の開発が望まれている。
【0003】従来の封止材料のエポキシ樹脂組成物は、
熱膨張係数が10ppm/℃以上で低いものでも8.0
ppm/℃程度であるため、半導体素子のシリコンとの
熱膨張係数の差が大きい。そのため半導体装置をはんだ
リフローにより基板へ実装するとき、半導体装置全体が
200℃以上に加熱され熱応力及び吸湿した水分の急激
な膨張によりクラック及び剥離が生じることが問題とな
っている。また、温度サイクル試験での繰り返しの熱応
力により、パッケージにクラックが生じる問題があっ
た。また最近ではさらに薄型化が進み、シリコンチップ
の片面のみをモールド成形する片面封止型半導体装置が
検討されており、これらのパッケージでは熱膨張係数の
不整合により反りが生じる問題があった。
【0004】本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、半導
体素子を封止するエポキシ樹脂組成物は、熱膨張係数が
6.0ppm/℃以下の特性を有すれば、上記温度サイ
クル性、耐はんだリフロー性、反りの問題が低減するこ
とを見出した。しかしながら、熱膨張係数6.0ppm
/℃以下を達成する無機質充填剤の充填量は、溶融シリ
カでは85.0容積%以上必要であり、無機質充填剤を
高充填すれば溶融粘度が上昇し、流動性、成形性が悪く
なるといった問題が生じてまう。本発明者等はさらに鋭
意検討を重ねた結果、特定のシリコーン化合物とアルコ
キシシラン含有化合物を併用して用いることにより、無
機質充填剤の充填量を85容積%以上にまで高めても上
述の問題が生じないことを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、式(I)で表
されるシリコーン化合物と式(II)及び/または式(III)
で表されるアルコキシシラン含有化合物を併用して用い
ることにより、エポキシ樹脂組成物の溶融粘度を低下さ
せ、無機質充填剤の充填量を増やしても流動性、成形性
が良好なエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とす
る。本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体装置の封止に
用いることにより、温度サイクル性、耐はんだリフロー
性、反りの問題を解消し、優れた半導体装置を提供する
ことが可能である。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は以下の発
明を包含する。 (1)(a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤、(c)硬化
促進剤、(d)式(I)
【0007】
【化4】 (式中、Xは炭素数1〜5のアルコキシ基を表し、Yは
エポキシ基または水酸基を表し、Zはポリエーテル基を
表し、l,m,n,oはそれぞれ正の整数を表す)で表
されるシリコーン化合物、(e)式(II)
【0008】
【化5】 (式中、R1はメチル基またはエチル基を表し、R2はエ
ポキシ基を表す)及び/または式(III)
【0009】
【化6】 (式中、R1はメチル基またはエチル基を表し、R2はア
ミノ基またはメルカプト基を表す)で表されるアルコキ
シシラン含有化合物、並びに(f)無機質充填剤を必須
成分とし、(a)100重量部に対する(d)及び
(e)の重量割合をそれぞれA、Bとすると、0.5≦
A+B≦20かつ0.1≦A/B≦20であり、無機質
充填剤の充填量が85.0容積%以上であることを特徴
とするエポキシ樹脂組成物。
【0010】(2)(1)に記載のエポキシ樹脂組成物
で封止されていることを特徴とする半導体装置。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のエポキシ樹脂組成物は、
エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、式(I)のシリコー
ン化合物、式(II)及び/または式(III)のアルコキシシ
ラン含有化合物、並びに無機質充填剤を必須成分とす
る。本発明におけるエポキシ樹脂は、1分子中にエポキ
シ基を2個以上有するものであれば特に限定されない。
例えば、o-クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフ
タレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキ
シ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹
脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等が挙げられ、溶
融粘度が低いビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。本
発明における硬化剤は、1分子中にフェノール性水酸基
を2個以上有するものであれば特に限定されない。例え
ば、フェノールノボラック、キシリレン型フェノール樹
脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、クレゾー
ルフェノールノボラック等が挙げられ、溶融粘度が低い
フェノールノボラックが好ましい。
【0012】本発明における式(I)で表されるシリコー
ン化合物は、特開平06−279654に開示されてお
り、エポキシ樹脂組成物の一成分として記載されてい
る。しかしながら、特開平06−279654に記載の
エポキシ樹脂組成物は、シリコンオイル含有液状エポキ
シ樹脂組成物と限定され、硬化物の低応力維持、印字性
を高めるために使用されている。また、特開平06−2
79654では硬化剤として酸無水物を用いている。一
方、本発明のエポキシ樹脂組成物では、硬化剤はフェノ
ール性水酸基を有するものであり、また、エポキシ樹脂
はビフェニル型エポキシ樹脂、硬化剤はフェノールノボ
ラックが好ましく、両者は共に室温では個体であるた
め、本発明のエポキシ樹脂組成物は特開平06−279
654のように液状に限定されるものではない。さら
に、本発明のエポキシ樹脂組成物は熱膨張係数と溶融粘
度とのバランスを保つ役割を果たすものであり、その使
用目的も特開平06−279654に記載のものとは異
なっている。式(I)中、Xは好ましくはメトキシ、エト
キシ、プロポキシ、ブトキシであり、Yのエポキシ基は
【0013】
【化7】 の構造を含むものをいう。式(I)のシリコーン化合物が
エポキシ基を有する場合、エポキシ樹脂との相溶性がよ
くなるためエポキシ樹脂組成物の硬化時の表面へのしみ
だしを抑えることが可能である。また、エポキシ基を介
して硬化剤と反応できるため、良好な硬化組成物が得ら
れる。
【0014】本発明者らは、式(I)のシリコーン化合物
を式(II)及び/または式(III)で表されるアルコキシシ
ラン含有化合物と併用することにより、エポキシ樹脂組
成物の溶融粘度が下がることを見い出した。エポキシ樹
脂100重量部に対するシリコーン化合物及びアルコキ
シシラン含有化合物の重量割合をそれぞれA、Bとする
と、0.5≦A+B≦20であり、かつ0.1≦A/B
≦20とすることが、エポキシ樹脂組成物の溶融粘度を
低下させ、良好な成形性を得るうえで重要である。A+
B及びA/Bの値が上記範囲を外れると、エポキシ樹脂
組成物の粘度を下げる効果が顕著でなくなったり、ま
た、エポキシ樹脂組成物硬化時にシリコーン化合物が組
成物表面にしみだす等成形後の外観に影響を及ぼす虞が
ある。
【0015】本発明に用いる無機質充填剤は、シリカで
あり、シリカは溶融シリカ及び結晶シリカがあるが、熱
膨張係数が小さい溶融シリカが好ましい。粒子形状につ
いては、球、角どちらでもよいが、流動性のためには球
が好ましい。無機質充填剤は、充填剤の95重量%以上
が粒径0.1〜100μmの範囲にあり、かつ平均粒径
が2〜20μmで球状の粉末が好ましい。この範囲の充
填剤は最大充填分率が高く、高充填してもエポキシ樹脂
組成物の溶融粘度は上昇しにくい。充填剤の粒度分布を
RRS粒度線図にプロットすると分布は直線性を示し、
その勾配nは0.6〜1.0の範囲の値を示す。これ
は、無機質充填剤の粒度分布が広いことにより、充填剤
自体の最大充填分率が90%以上の高い値を示す。その
ためエポキシ樹脂組成物の溶融粘度は上昇しにくく、流
動性の低下は起こりにくい。本発明では、無機質充填剤
の充填量はエポキシ樹脂組成物の全容積に対して85.
0容積%以上であるのが望ましく、特に85.0〜9
0.0容積%であるのが好ましい。
【0016】本発明では、硬化促進剤は硬化反応を促進
させるものならば種類は限定されない。例えば、トリフ
ェニルホスフィン、トリフェニルホスフィン・トリフェ
ニルボロン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェ
ニルボレート、ブチルトリフェニルホスホニウム・テト
ラフェニルボレート等のリン化合物、2−フェニル−4
−ベンジル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2−
フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾ
ール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダ
ゾール化合物、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウン
デセン−7、ジアミノジフェニルメタン、トリエチレン
ジアミン等のアミン化合物等が挙げられる。
【0017】本発明のエポキシ樹脂組成物には、上記成
分以外にも、必要に応じて離型剤、着色剤、可とう化
剤、難燃助剤等を添加することができる。離型剤は、成
形金型からの離型を容易にするものであり、カルナバワ
ックス、モンタン酸ワックス、ポリオレフィン系ワック
スを単独で用いるか、これらを併用して用いることがで
きる。添加量は、全量の0.01〜5重量%が好まし
い。すなわち0.01%未満では離型効果が得られにく
く、また5%を越えるとリードフレームやシリコンチッ
プとの接着性が低下する虞がある。着色剤は、カーボン
ブラックを用いることが好ましい。硬化物の強靱化、低
弾性率化のため配合される可とう化剤は、エポキシ樹脂
と非相溶のアミノ基またはエポキシ基、カルボキシル基
末端のブタジエン・アクリロニトリル系共重合体、ま
た、末端または側鎖アミノ基、水酸基、エポキシ基、カ
ルボキシル基変性シリコーン樹脂可とう化剤等を用いる
ことができる。難燃助剤は、リン系難燃助剤、臭素系難
燃助剤、塩素系難燃助剤、水和物含有化合物、金属水酸
化物、三酸化アンチモン等を用いることができる。
【0018】本発明のエポキシ樹脂組成物を得るには、
上記材料を配合、混合、混練、粉砕すればよく、必要に
応じてさらに造粒することもできる。混練は一般的に
は、熱ロールや押し出し機等によって行うことができ
る。また、式(I)のシリコーン化合物と式(II)及び/ま
たは式(III)のアルコキシシラン含有化合物はエポキシ
樹脂組成物の溶融粘度を下げる以外に、エポキシ樹脂、
硬化剤と無機質充填剤の密着性を向上させる作用も有す
るため、無機質充填剤の表面をシリコーン化合物とアル
コキシシラン含有化合物で予め処理することも有効であ
る。表面処理方法は特に限定されないが、例えば、噴
霧、浸漬等により処理を行うことができる。
【0019】本発明の半導体装置は、以上のようにして
得られたエポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止
したものである。封止方法としては、トランスファー成
形、射出成形、圧縮成形等がある。この半導体装置は信
頼性を向上させるため、エポキシ樹脂組成物による成形
後、150℃以上の温度にて所定時間アフタキュアを行
うことが好ましい。
【0020】
【実施例】実施例1 表1に示す配合量にて各成分を配合し、二軸の熱ロール
を使用して65℃〜85.0℃で10分間混練した。そ
の後、約2〜3mmφに粉砕し、エポキシ樹脂組成物を調
製した。エポキシ樹脂としては式(IV)
【0021】
【化8】 のビフェニル型エポキシ樹脂、硬化剤としては式(VI
I)
【0022】
【化9】 (式中、nは3〜10の整数を表す)のキシリレン型フ
ェノール樹脂、シリコーン化合物としては式(I)のうち
Xがメトキシ基で、Yがエポキシ基のもの、アルコキシ
シラン含有化合物としては式(II)(式中、R1はメチル
基である)を使用した。
【0023】実施例2 実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を調製した。エポ
キシ樹脂としては式(IV)のビフェニル型エポキシ樹脂、
硬化剤としては式(VI)
【0024】
【化10】 (式中、nは3〜10の整数を表す)のフェノールノボ
ラック、シリコーン化合物としては式(I)のうちXがエ
トキシ基で、Yがエポキシ基のもの、アルコキシシラン
含有化合物としては式(III)(式中、R1はメチル基、R
2はメルカプト基である)を使用した。
【0025】実施例3 実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を調製した。エポ
キシ樹脂としては式(V)
【0026】
【化11】 (式中、nは3〜10の整数を表す)のo-クレゾールノ
ボラック型エポキシ樹脂、硬化剤としては式(VII)のキ
シリレン型フェノール樹脂、シリコーン化合物としては
式(I)のうちXがプロポキシ基で、Yが水酸基のものを
使用し、アルコキシシラン含有化合物としては式(II)
(式中、R1はエチル基である)と式(III)(式中、R1
はエチル基、R2はメルカプト基である)を併用した。
【0027】実施例4 実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を調製した。エポ
キシ樹脂としては式(V)のo-クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、硬化剤としては式(VI)のフェノールノボラ
ック、シリコーン化合物としては式(I)のうちXがブト
キシ基で、Yが水酸基のものを使用し、アルコキシシラ
ン含有化合物としては式(II)(式中、R1はメチル基で
ある)と式(III)(式中、R1はエチル基、R2はアミノ
基である)を併用した。
【0028】比較例1 実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を調製した。エポ
キシ樹脂としては式(IV)のビフェニル型エポキシ樹脂、
硬化剤としては式(VII)のキシリレン型フェノール樹
脂、シリコーン化合物としては式(I)のうちXがメトキ
シ基で、Yがエポキシ基のもの、アルコキシシラン含有
化合物としては式(II)(式中、R1はメチル基である)
を使用した。
【0029】比較例2 実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を調製した。エポ
キシ樹脂としては式(IV)のビフェニル型エポキシ樹脂、
硬化剤としては式(VI)のフェノールノボラック、シリコ
ーン化合物としては式(I)のうちXがエトキシ基で、Y
がエポキシ基のもの、アルコキシシラン含有化合物とし
ては式(III) (式中、R1はメチル基、R2はメルカプト
基である)を使用した。
【0030】比較例3 実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を調製した。エポ
キシ樹脂としては式(V)のo-クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、硬化剤としては式(VII)のキシリレン型フ
ェノール樹脂、シリコーン化合物としては式(I)のうち
Xがプロポキシ基で、Yが水酸基のものを使用し、アル
コキシシラン含有化合物としては式(II)(式中、R1
エチル基である)と式(III)(式中、R1はエチル基、R
2はメルカプト基である)を併用した。
【0031】比較例4 実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を調製した。エポ
キシ樹脂としては式(V)のo-クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、硬化剤としては式(VI)のフェノールノボラ
ック、シリコーン化合物としては式(I)のうちXがブト
キシ基で、Yが水酸基のものを使用し、アルコキシシラ
ン含有化合物としては式(II)(式中、R1はメチル基で
ある)と式(III)(式中、R1はエチル基、R2はアミノ
基である)を併用した。
【0032】比較例5 実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を調製した。エポ
キシ樹脂としては式(V)のo-クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、硬化剤としては式(VI)のフェノールノボラ
ック、シリコーン化合物としては式(I)のうちXがブト
キシ基で、Yが水酸基のものを使用し、アルコキシシラ
ン含有化合物としては式(II)(式中、R1はメチル基で
ある)と式(III)(式中、R1はエチル基、R2はアミノ
基である)を併用した。
【0033】
【表1】 表2に実施例1〜4及び比較例1〜5のエポキシ樹脂組
成物と半導体装置の特性を示す。スパイラルフローの測
定は、該エポキシ樹脂組成物を用いてEMMI規格に準
じた金型を用い金型温度180℃、成形圧力70kg/
cm2、成形時間90秒の条件で成形後の流動距離を測
定した。熱膨張係数の測定は、該エポキシ樹脂組成物を
用いて試験片を低圧トランスファープレスにて金型温度
180℃、成形圧力70kg/cm2、成形時間90秒
の条件で作製し、180℃にて6時間加熱硬化を行い、
熱物理試験機を用い昇温速度5℃/分の条件で行った。
【0034】溶融粘度は、該エポキシ樹脂組成物を用い
て高下式フローテスター(島津製作所)にて荷重30k
gで180℃での溶融粘度を測定した。成形後の外観
は、該エポキシ樹脂組成物を用いて試験片を低圧トラン
スファープレスにて金型温度180℃、成形圧力70k
g/cm2、成形時間90秒の条件で作製し、180℃
にて6時間加熱硬化を行い、目視で観察した。
【0035】温度サイクル性及びリフロー試験に用いた
半導体装置は、該エポキシ樹脂組成物を用いて低圧トラ
ンスファープレスにて金型温度180℃、成形圧力70
kg/cm2、成形時間90秒で成形し、180℃にて
6時間加熱硬化により作製した。温度サイクル性は、試
験条件は−50℃を10分、150℃を10分で1サイ
クルとし、このサイクルを繰り返して行い、表面及び内
部にクラックが発生するまでのサイクル数として求め
た。表面クラックは目視、内部クラックは超音波探傷装
置により調べた。
【0036】耐リフロー性は、まず各試験体を温度85
℃、相対湿度85%の環境中に168時間放置し吸湿さ
せた後リフロー試験を行った。リフロー試験条件は、2
60℃のはんだ槽に10秒間浸し、その後表面及び内部
クラック、剥離を観察した。表面クラックは目視、内部
クラック及び剥離は超音波探傷装置により調べた。
【0037】
【表2】 実施例1と比較例1を比べると、熱膨張係数はそれぞれ
5.5ppm/℃、5.8ppm/℃と目標値を満た
し、温度サイクル性及びリフロー性は優れている。しか
し比較例1は、シリコーン化合物の配合量/アルコキシ
シラン含有化合物の配合量の値が本発明のエポキシ樹脂
組成物の範囲を外れているため実施例1に比べて溶融粘
度が高く成形後の外観も悪い。実施例2と比較例2を比
べると、熱膨張係数はそれぞれ5.4ppm/℃、6.
0ppm/℃と目標値を満たし、温度サイクル性及びリ
フロー性は優れている。しかし比較例2は、シリコーン
化合物の配合量+アルコキシシラン含有化合物の配合量
の値が本発明のエポキシ樹脂組成物の範囲を外れている
ため実施例2に比べて溶融粘度が高く成形後の外観も悪
い。実施例3と比較例3は、熱膨張係数はそれぞれ5.
7ppm/℃、6.0ppm/℃と目標値を満たし、温
度サイクル性及びリフロー性は優れている。しかしシリ
コーン化合物の配合量/アルコキシシラン含有化合物の
配合量の値が本発明のエポキシ樹脂組成物の範囲を外れ
ているため実施例3に比べて溶融粘度が高く成形後の外
観も悪い。
【0038】実施例4と比較例4を比べると、熱膨張係
数はそれぞれ5.6ppm/℃、5.9ppm/℃と目
標値を満たし、温度サイクル性及びリフロー性は優れて
いる。しかし比較例4は、シリコーン化合物の配合量+
アルコキシシラン含有化合物の配合量の値が本発明のエ
ポキシ樹脂組成物の範囲を外れているため実施例4に比
べて溶融粘度が高く、成形後の外観も悪い。
【0039】実施例4と比較例5を比べると、比較例5は
溶融シリカの充填量が低いため、熱膨張係数8.0pm
/℃と目標値より高く、実施例4に比べ温度サイクル性
及びリフロー性が悪い。またシリコーン化合物の配合量
+アルコキシシラン含有化合物の配合量の値及びシリコ
ーン化合物の配合量/アルコキシシラン含有化合物の配
合量の値がそれぞれ9.0、1.0と本発明のエポキシ
樹脂組成物の範囲内にあるため、成形後の外観は良好で
ある。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、式(I)で表されるシリ
コーン化合物と式(II)及び/または式(III)で表される
アルコキシシラン含有化合物を併用して用いることによ
り、エポキシ樹脂組成物の溶融粘度を低下させ、無機質
充填剤の充填量を増やしても流動性、成形性が良好なエ
ポキシ樹脂組成物が得られる。本発明のエポキシ樹脂組
成物を半導体装置の封止に用いることにより、温度サイ
クル性、耐はんだリフロー性、反りの問題を解消し、優
れた半導体装置を提供することが可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08K 13/02 5:54 3:36)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ樹脂、(b)硬化剤、
    (c)硬化促進剤、(d)式(I) 【化1】 (式中、Xは炭素数1〜5のアルコキシ基を表し、Yは
    エポキシ基または水酸基を表し、Zはポリエーテル基を
    表し、l,m,n,oはそれぞれ正の整数を表す)で表
    されるシリコーン化合物、(e)式(II) 【化2】 (式中、R1はメチル基またはエチル基を表し、R2はエ
    ポキシ基を表す)及び/または式(III) 【化3】 (式中、R1はメチル基またはエチル基を表し、R2はア
    ミノ基またはメルカプト基を表す)で表されるアルコキ
    シシラン含有化合物、並びに(f)無機質充填剤を必須
    成分とし、(a)100重量部に対する(d)及び
    (e)の重量割合をそれぞれA、Bとすると、0.5≦
    A+B≦20かつ0.1≦A/B≦20であり、無機質
    充填剤の充填量が85.0容積%以上であることを特徴
    とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物で
    封止されていることを特徴とする半導体装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003101176A (ja) * 2001-09-26 2003-04-04 Hitachi Chem Co Ltd 配線板用複合材料とその製造方法
JP2011061211A (ja) * 2010-09-24 2011-03-24 Hitachi Chem Co Ltd 基板、プリント回路板及びそれらの製造方法
JP2012191240A (ja) * 2012-06-25 2012-10-04 Hitachi Chem Co Ltd 基板、プリント回路板及びそれらの製造方法
CN103517948A (zh) * 2011-05-13 2014-01-15 日立化成株式会社 密封用环氧树脂成形材料及电子部件装置

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