JP2008156403A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物及び半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体装置、特に、片面封止型のパッケージを有する半導体装置を封止する際に生じる反りの発生を抑制することができる、優れた低反り性と耐リフロー性とを兼ね備えた半導体封止用エポキシ樹脂組成物、を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及び無機充填材を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材の含有割合が前記樹脂組成物全量に対して82〜93質量%であり、前記エポキシ樹脂成分として特定の構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、前記フェノール樹脂成分として特定の構造を有するフェノール樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を用いる。
【選択図】なし
【解決手段】エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及び無機充填材を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材の含有割合が前記樹脂組成物全量に対して82〜93質量%であり、前記エポキシ樹脂成分として特定の構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、前記フェノール樹脂成分として特定の構造を有するフェノール樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を用いる。
【選択図】なし
Description
本発明は半導体素子の封止に用いられるエポキシ樹脂組成物及びそのエポキシ樹脂組成物を用いて封止した半導体装置に関する。
近年の電子機器の小型化・薄型化に伴い、半導体装置においては表面実装型パッケージの半導体装置が主流となってきている。
近年、表面実装型パッケージの半導体装置においては、リード端子数の増加に対応するために、両面封止型のパッケージであるSOP(Small Outline Package)、QFP(Quad Flat Package)のような周辺実装型から、片面封止型のパッケージであるBGA(Ball Grid Array)のようなエリア実装型に主流が移り変わりつつある。
このような片面封止型のパッケージでは、その構造が封止樹脂とベース基板が貼り合わされたバイメタルのような構造となっており、成形完了後に常温まで冷却される過程において、それぞれの熱収縮量の差異により、パッケージに反りが発生しやすいという問題があった。このような片面封止型パッケージにおいては、封止樹脂とベース基板との密着性が低いために、耐リフロー性が満足のいくレベルに達していない。
この、成形時の低反り性を改良するために、トリフェニルメタン型のエポキシ樹脂等を用い、高Tg化により成形後の常温までの冷却での収縮量がベース基板のそれと同程度になるようにして、反りを低減する方法が検討されている(特許文献1)。
特開2001−226456号公報
しかしながら、前記手法では反りについては改善されるが、そのレベルは未だ不充分であり、さらには、反りは改善されるが、リフロー処理の際に半導体素子等と封止材料との間で剥離が生じる等の耐リフロー性が悪化させるという課題が残り、結果として、充分な低反り性と良好な耐リフロー性とを両立できないという問題があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、半導体装置、特に、片面封止型のパッケージを有する半導体装置を封止する際に生じる反りの発生を抑制することができる、優れた低反り性と耐リフロー性とを兼ね備えた半導体封止用エポキシ樹脂組成物、を提供することを目的とする。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及び無機充填材を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材の含有割合が前記樹脂組成物全量に対して82〜93質量%であり、前記エポキシ樹脂成分として下記式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂
(式(1)中、nは1〜5の整数を示す)またはその誘導体を、前記フェノール樹脂成分として下記式(2)に示す構造を有するフェノール樹脂
またはその誘導体を、含有することを特徴とするものである。前記ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂と前記フェノール樹脂とを含有するエポキシ樹脂組成物を用いることにより、低反り性と耐リフロー性とを兼ね備えた半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られる。このような半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、各種半導体装置の封止剤として適しているが、特に、片面封止型のパッケージを有する半導体装置を封止する際の、反りを大幅に抑制することができる。
また、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、前記エポキシ樹脂成分として、下記式(3)に示す構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂
またはその誘導体を更に含有することが好ましい。式(3)に示す構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂を更に含有することにより、低反り性に特に優れ、また、流動性にも優れた半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られる。
また、本発明の半導体装置は、上記半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とするものである。このような半導体装置は、優れた低反り性と耐リフロー性とを兼ね備えたものである。
本発明によれば、低反り性と耐リフロー性とを兼ね備えた半導体封止用エポキシ樹脂組成物が得られる。
以下、本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を具体的に説明する。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及び無機充填材を含有する半導体封止用エポキシ樹脂組成物であって、前記無機充填材の含有割合が前記樹脂組成物全量に対して82〜93質量%であり、前記エポキシ樹脂成分として上記式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂またはその誘導体を、前記フェノール樹脂成分として下記式(2)に示す構造を有するフェノール樹脂またはその誘導体を、含有する。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物に用いられるエポキシ樹脂成分としては、少なくとも上記式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂を含有する。また、基本骨格中のアラルキル基が所望の特性を付与するために各種特性基で置換された誘導体であっても良い。上記式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の具体例としては、例えば、日本化薬(株)製のNC3000などが挙げられる。
上記式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有割合は全エポキシ樹脂の配合量に対して25〜70質量%、さらには25〜60質量%であることが、特に優れた低反り性が得られる点から好ましい。上記ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の含有割合が少なすぎる場合には、低反り性改良効果が小さく、多すぎる場合には成形加工時の溶融粘度が高くなり、流動性が低下する傾向がある。
本発明に用いられるエポキシ樹脂成分としては、上記式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂の他に、流動性の改良等、必要に応じて、その他のエポキシ樹脂を併用しても良い。
上記ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂と併用して用いられるエポキシ樹脂成分としては、例えば、上記式(1)で示される構造を有するもの以外のビフェニル型エポキシ樹脂、フェノール型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
なお、本発明に用いられるエポキシ樹脂成分としては、特に、上記ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂と上記式(3)に示す構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂を併用した場合には、特に、優れた低反り性と、高い流動性を維持することができる点から好ましい。上記式(3)に示す構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂の具体例としては、例えば、ジャパンエポキシレジン(株)製のYX4000Hなどが挙げられる。
上記式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂と併用されるエポキシ樹脂の配合割合は全エポキシ樹脂の配合割合に対して30〜75質量%、好ましくは40〜75質量%であることが好ましい。上記範囲を外れると、低反り性が不充分になったり、流動性が低下したりする傾向がある。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、上記エポキシ樹脂とともに、硬化剤成分として上記式(2)に示す構造を有するフェノール樹脂を含有する。なお、基本骨格中のアラルキル基は所望の特性を付与するために各種特性基で置換された誘導体であっても良い。
式(2)で表されるフェノール樹脂は基本骨格中に2つのアラルキル基を含むため、架橋点間の距離が長くなり、その結果、得られる硬化物の弾性率を低くすることができる。このように弾性率が低い硬化物を用いた場合、ベース基板等の熱収縮に対する硬化物の追従性が良くなるために、パッケージの反りが小さくなると考えられる。
上記式(2)で表されるフェノール樹脂の具体例としては、例えば、三菱瓦斯化学(株)製のニカノールGLPなどを挙げることができる。
上記式(2)で表されるフェノール樹脂の配合割合は全硬化剤の配合量に対して、35〜100質量%(100質量%は全硬化剤を上記フェノール樹脂とする場合である)とすることが好ましく、より好ましくは40〜100質量%である。式(2)のフェノール樹脂の配合割合が少なすぎる場合には、低反り性が改良効果が小さくなる傾向にある。
本発明において、上記式(2)で表されるフェノール樹脂ととともに使用することができる硬化剤成分としては、従来公知の硬化剤を用いることができる。具体的には、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂等の各種多価フェノール化合物あるいはナフトール化合物を使用することができる。これらの硬化剤成分の配合量は全硬化剤の配合量に対して、0〜65質量%とすることが好ましい。上記範囲を外れると、低反り性改良効果が低くなる傾向がある。
全硬化剤の配合量は特に制限されないが、全エポキシ樹脂に対する配合割合で全エポキシ樹脂/全硬化剤=0.5〜1.5(当量比)、好ましくは0.8〜1.3に設定することが好ましい。この配合割合が0.5よりも小さいと、硬化剤の配合量が多すぎて経済的に不利となる恐れがあり、また上記の配合割合が1.5を超えると、硬化剤の配合量が少なすぎて硬化不足になる恐れがある。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物には、エポキシ樹脂とフェノール樹脂のエポキシ基と水酸基の反応を促進するために硬化促進剤を含有することが好ましい。硬化促進剤の具体例としては、例えば、トリフェニルホスフィンやトリブチルホスフィンなどの有機リン化合物、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミンなどの三級アミン類、2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類等が挙げられる。
硬化促進剤は全樹脂成分(エポキシ樹脂と硬化剤の合計量)に対して0.1〜5.0質量%配合するのが好ましい。硬化促進剤の配合量が全樹脂成分の配合量に対して0.1質量%未満であれば、硬化促進効果を高めることができず、硬化促進剤の配合量が全樹脂成分の配合量に対して5.0質量%を超えると、成形性に不具合を生じる恐れがあり、また、硬化促進剤の配合量が多くなって経済的に不利となる恐れがある。
本発明において用いられる無機充填材としては、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素などを単独あるいは2種以上混合して用いることができる。これらの中では、各種物性のバランスに優れている点からシリカを用いるのが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物において用いられる無機充填材の含有割合はエポキシ樹脂組成物の全体量に対して、82〜93質量%であり、好ましくは88〜93質量%である。前記無機充填材の含有割合が80質量%未満の場合には、低吸湿性、低線膨張率が得られないために低反り性と耐リフロー性が低下し、93質量%を超える場合には、流動性が低下して、未充填ボイドなどが生じてパッケージクラックが発生しやすく、また、樹脂の高い粘度化により金線変形等が生じる恐れがある。
なお、本発明のエポキシ樹脂組成物では上記のように無機充填材の配合量を多くしても、耐ハンダリフロー性と低反り性を兼ね備えながら、流動性にも優れたエポキシ樹脂組成物が得られる。
本発明のエポキシ樹脂組成物には上記以外の組成として、本発明の目的とする所望の特性を阻害しない範囲で従来公知の添加剤、例えば難燃剤、難燃助剤、離型剤、流動改質剤、着色剤、滑剤等を必要に応じてその発現量を添加してもさしつかえない。
例えば、上記添加剤の中でもシリコーン可とう剤を含有するとさらに充填性、耐ハンダリフロー性を向上することができるため好ましい。このようなシリコーン可とう剤としては、シリコーンオイル、シリコーンゲル、シリコーンゴムなどを用いることができる。シリコーン可とう剤の配合量としては、エポキシ樹脂組成物の全体量に対して好ましくは0.01〜3質量%とすることが望ましい。前記範囲の配合量とすることにより、添加剤としての効果が十分に発現されるとともに、エポキシ樹脂組成物の流動性の低下を抑制することができる。
また、離型剤としては、例えばカルナバワックス、ステアリン酸、モンタン酸、カルボシキル基含有ポリオレフィン等を用いることができ、その他必要に応じてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤を使用することができる。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を調製するにあたっては、まず上記のエポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、無機充填材及びその他の材料を所定の量配合し、次にミキサーやブレンダーなどで均一に混合した後、ニーダーやロール等で加熱しながら混練するようにする。また混練後に、必要に応じて冷却固化し、粉砕して粉状に形成してもよい。本発明の半導体装置を製造するにあたっては、リードフレームや基板等に半導体素子を搭載した後、これを上記の半導体封止用エポキシ樹脂組成物で形成される封止樹脂で封止するようにする。この封止にはトランスファー成形(トランスファーモールド)を採用することができ、半導体素子を搭載したリードフレームや基板等を金型のキャビティに配置した後、キャビティに上記の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を充填し、これを加熱して硬化させて封止樹脂を形成するものである。このトランスファー成形を採用した場合の金型の温度は170〜180℃、成形時間は30〜120秒に設定することができるが、金型の温度や成形時間及びその他の成形条件は、従来の封止成形と同様に設定することができ、半導体封止用エポキシ樹脂組成物の材料の種類や製造される半導体装置の種類によって適宜設定変更できる。
本発明の半導体封止用樹脂組成物は、両面封止型のパッケージであるSOP(Small Outline Package)、QFP(Quad Flat Package)のような周辺実装型の半導体装置や、片面封止型のパッケージであるBGA(Ball Grid Array)のようなエリア実装型の半導体装置に好ましく用いられるが、反りの発生が片面封止型のパッケージの封止材料として特に、好ましく用いられる。
以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜8及び比較例1〜7)
表1に示すように所定の配合量(質量%)で、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、無機充填材、カップリング剤、カルナバワックス、顔料、及びカーボンブラックをブレンダーで30分間混合し均一化した後、80℃に加熱した2本ロールで混練溶融させて押し出し、冷却後粉砕機で粉砕して半導体封止用エポキシ樹脂組成物を調製した。なお、表1中のエポキシ樹脂と硬化剤であるフェノール樹脂については全エポキシ樹脂中あるいは全硬化剤中の各成分の割合(質量%)も示した。各材料としては次のものを用いた。
・エポキシ樹脂A:日本化薬(株)製NC3000(上記式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂,エポキシ当量284)
・エポキシ樹脂B:ジャパンエポキシレジン(株)製YX4000H(上記式(3)に示す構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂,エポキシ当量196)
・エポキシ樹脂C:住友化学工業(株)製ESCN195XL(o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂,エポキシ当量195)
・硬化剤A:三菱瓦斯化学(株)製ニカノールGLP(上記式(2)の構造を有するフェノール樹脂,水酸基当量163)
・硬化剤B:三井化学(株)製XL−225(下記式(4)に示す構造を有するフェノールアラルキル樹脂,水酸基当量176)
表1に示すように所定の配合量(質量%)で、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、無機充填材、カップリング剤、カルナバワックス、顔料、及びカーボンブラックをブレンダーで30分間混合し均一化した後、80℃に加熱した2本ロールで混練溶融させて押し出し、冷却後粉砕機で粉砕して半導体封止用エポキシ樹脂組成物を調製した。なお、表1中のエポキシ樹脂と硬化剤であるフェノール樹脂については全エポキシ樹脂中あるいは全硬化剤中の各成分の割合(質量%)も示した。各材料としては次のものを用いた。
・エポキシ樹脂A:日本化薬(株)製NC3000(上記式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂,エポキシ当量284)
・エポキシ樹脂B:ジャパンエポキシレジン(株)製YX4000H(上記式(3)に示す構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂,エポキシ当量196)
・エポキシ樹脂C:住友化学工業(株)製ESCN195XL(o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂,エポキシ当量195)
・硬化剤A:三菱瓦斯化学(株)製ニカノールGLP(上記式(2)の構造を有するフェノール樹脂,水酸基当量163)
・硬化剤B:三井化学(株)製XL−225(下記式(4)に示す構造を有するフェノールアラルキル樹脂,水酸基当量176)
・硬化剤C:三菱瓦斯化学(株)製ニカノールGLP−A(下記式(5)の構造を有するフェノール樹脂,水酸基当量193)
(式5中、R1〜R3はアルキル基であり、それぞれ同じであっても異なっていてもよい)
・硬化促進剤:北興化学工業(株)製トリフェニルホスフィン
・無機充填材:電気化学工業(株)製FB820(シリカ)
・カップリング剤:信越化学工業(株)製KBM403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
・カーボンブラック:三菱化学(株)製40B
・金型離型用ワックス:大日化学(株)社製F1−100
上記のように調製した各組成物を用いて、以下に示す方法により評価した。
(スパイラルフロー)
ASTM D3123に準じた、スパイラルフロー測定用金型を用いて、トランスファー成形することにより、流動距離(cm)を測定した。なお、トランスファー成形の条件は、以下の通りである。
・金型圧力 :175℃
・注入圧力 :70kgf/cm2
・成形時間 :90秒
・後硬化 :175℃/6時間
(低反り性1)
ガラス基材ビスマレイミドトリアジン樹脂基板(35mm×35mm×0.4mm(t))に、評価用チップ(8mm×9mm×0.4mm(t))を銀ペーストを用いて搭載した。そして、外形寸法27mm×27mm×1.17mm(t)の片面封止型の半導体パッケージである、BGA(Ball Grid Array)パッケージをトランスファー成形した。そして、得られたBGAの反り量(mm)を表面粗さ計で計測し、評価した。なお、トランスファー成形の条件は、スパイラルフローの際のトランスファー成形の条件と同様の条件で行った。
(低反り性2)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(140mm×50mm×0.5mm(t))に、30個の評価用チップ(4mm×4mm×0.4mm(t))を、銀ペーストを用いてマトリクス状に搭載した。そして、外形寸法138mm×38mm×0.8mm(t)の一括封止型BGAパッケージをトランスファー成形した。そして、得られた一括封止型BGAの反り量(mm)を表面粗さ計で計測し、評価した。なお、トランスファー成形の条件は、スパイラルフローの際のトランスファー成形の条件と同様の条件で行った。
(耐ハンダリフロー性1)
低反り性評価1で得られた、外形寸法27mm×27mm×1.17mm(t)のBGAを60℃、60%の条件で、72時間、または120時間吸湿させた。そして、吸湿処理した後のBGAを、IRリフロー装置により、260℃、10秒の条件でリフロー処理を行った。そして、超音波探傷装置を用いて、10個のBGAのパッケージ内部の剥離の有無を確認し、10個のBGA中の剥離が発生したBGAの数を数えた。
・硬化促進剤:北興化学工業(株)製トリフェニルホスフィン
・無機充填材:電気化学工業(株)製FB820(シリカ)
・カップリング剤:信越化学工業(株)製KBM403(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)
・カーボンブラック:三菱化学(株)製40B
・金型離型用ワックス:大日化学(株)社製F1−100
上記のように調製した各組成物を用いて、以下に示す方法により評価した。
(スパイラルフロー)
ASTM D3123に準じた、スパイラルフロー測定用金型を用いて、トランスファー成形することにより、流動距離(cm)を測定した。なお、トランスファー成形の条件は、以下の通りである。
・金型圧力 :175℃
・注入圧力 :70kgf/cm2
・成形時間 :90秒
・後硬化 :175℃/6時間
(低反り性1)
ガラス基材ビスマレイミドトリアジン樹脂基板(35mm×35mm×0.4mm(t))に、評価用チップ(8mm×9mm×0.4mm(t))を銀ペーストを用いて搭載した。そして、外形寸法27mm×27mm×1.17mm(t)の片面封止型の半導体パッケージである、BGA(Ball Grid Array)パッケージをトランスファー成形した。そして、得られたBGAの反り量(mm)を表面粗さ計で計測し、評価した。なお、トランスファー成形の条件は、スパイラルフローの際のトランスファー成形の条件と同様の条件で行った。
(低反り性2)
ガラス基材エポキシ樹脂基板(140mm×50mm×0.5mm(t))に、30個の評価用チップ(4mm×4mm×0.4mm(t))を、銀ペーストを用いてマトリクス状に搭載した。そして、外形寸法138mm×38mm×0.8mm(t)の一括封止型BGAパッケージをトランスファー成形した。そして、得られた一括封止型BGAの反り量(mm)を表面粗さ計で計測し、評価した。なお、トランスファー成形の条件は、スパイラルフローの際のトランスファー成形の条件と同様の条件で行った。
(耐ハンダリフロー性1)
低反り性評価1で得られた、外形寸法27mm×27mm×1.17mm(t)のBGAを60℃、60%の条件で、72時間、または120時間吸湿させた。そして、吸湿処理した後のBGAを、IRリフロー装置により、260℃、10秒の条件でリフロー処理を行った。そして、超音波探傷装置を用いて、10個のBGAのパッケージ内部の剥離の有無を確認し、10個のBGA中の剥離が発生したBGAの数を数えた。
表1に示すように無機充填材を82〜93質量%含有し、エポキシ樹脂成分として式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂を、フェノール樹脂成分として式(2)に示す構造を有するフェノール樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物を用いて封止した実施例1〜8の半導体装置は、低反り性及び耐リフロー性に優れていることが分かる。
また、無機充填材を88質量%含有する実施例1、2、4〜6のエポキシ樹脂組成物で封止した半導体装置のうち、特にエポキシ樹脂成分として式(3)に示す構造を有するビフェニル型エポキシ樹脂であるエポキシ樹脂Bを含有するエポキシ樹脂組成物で封止した実施例1、4、5の半導体装置の反り量はきわめて低い反り量であることが分かる。
一方、実施例1の式(2)に示す構造を有するフェノール樹脂の代わりに、式(4)に示す構造を有するフェノールアラルキル樹脂を用いた比較例1の半導体装置の反り量はきわめて大きいことが分かる。さらに、式(2)に示す構造を有するフェノール樹脂に比べて、フェノール基間のアラルキル基が1つ少ない式(5)に示す構造を有するフェノール樹脂を用いた比較例7の半導体装置の反り量もきわめて大きかったことが分かる。
また、実施例1の式(1)に示す構造を有するビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂を含有しない比較例2、6の半導体装置の反り量もきわめて大きいことが分かる。また、無機充填材の量が75質量%である比較例3の半導体装置においては、反り量がきわめて大きく、さらに、耐リフロー性も悪かった。また、無機充填材の量が95質量%である比較例4の半導体装置においては、反り量は小さいが、耐リフロー性が悪かった。
Claims (3)
- 請求項1または2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物を用いて半導体素子を封止してなることを特徴とする半導体装置。
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