JP2012238515A - 蓄電デバイス用外装材 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓄電デバイスを収納し、はんだリフローのリフロー温度にも耐え得るラミネートフィルムタイプの蓄電デバイス用外装材を提供する。
【解決手段】本発明に係る蓄電デバイス用外装材1は、自在に変形可能な金属箔層12と、金属箔層12の一方の面側に積層されて、はんだリフローのリフロー温度より高い融点を有する耐熱性樹脂からなる基材層10と、金属箔層12の他方の面側に積層されて、はんだリフローのリフロー温度より高い融点を有する熱可塑性樹脂からなるシーラント層14と、を備えるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電デバイスの電池構成要素を収納するための外装材に関する。
携帯電話、ノート型パソコンなどの携帯端末装置、ビデオカメラ、衛星、電気自動車などに用いられる電池として、超薄型化、小型化が可能なリチウムイオン電池が盛んに開発されている。また急速な充放電が可能で、特にエネルギー回生用途に適しているとされるリチウムイオンキャパシタなどのキャパシタも、瞬時に大エネルギーが得られる特徴を活かし、瞬時電圧低下補償装置やリチウムイオン電池と組み合わせることによって太陽電池等の蓄電装置として用いるべく盛んに開発されている。これら蓄電デバイスの外装材には、金属板などをプレス成形し、円筒型もしくは箱型などの形状に加工した金属製の缶タイプのものと、アルミニウム箔を利用したラミネートフィルム(例えば基材層/アルミニウム箔層/シーラント層のような構成)タイプのものの2種類がある。電池の外装材に金属製の缶タイプを用いた場合には、蓄電デバイス自体の形状に制約が多くなる。これに対し、アルミニウム箔を利用したラミネートフィルムタイプの外装材を用いた場合には、蓄電デバイス自体の形状を自由に選択でき、更には軽量化を図ることができる。
アルミニウム箔を利用したラミネートフィルムタイプの外装材は、正極、セパレーター、負極、電解液及びタブなどの内容物を収納する為に、まず外装材を冷間成型して凹部が形成される。そしてその凹部に各電池構成要素を収納し、電極端子であるタブの一部を外装材の外部に出すようにして外装材の縁部同士をヒートシールすることにより、蓄電デバイスとして組み立てる。
従来、アルミニウム箔を利用したラミネートフィルムでは、例えば特許文献1もしくは2のように基材層としてナイロンフィルムなどのポリアミドフィルムが使用されるとともに、シーラント層としてポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムが使用されてきた。
近年、蓄電デバイスをより高温で動作させるために外装材には耐熱性が要求される。特に蓄電デバイスの小型化に伴い、これら蓄電デバイスには、電子部品と同様にはんだを利用したリフローによって実装できるように、リフロー温度に対応できるような耐熱性が求められるようになってきている。なお、はんだリフローに関しては、近年鉛フリーはんだが主流となっているため、従来のすず鉛はんだと比較してはんだリフロー温度が高温となっている。
ここで、従来のラミネートフィルムでは基材層としてナイロンフィルムなどのポリアミドフィルムが使用されるとともに、シーラント層としてポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムが使用されている。そのため、鉛フリーはんだのリフロー温度である250℃〜260℃が、ヒートシール層であるポリプロピレンフィルムの融点を超えてしまい、ヒートシール部分が開放されてしまうという問題があった。
特開2000−334891号公報 特開2001−93482号公報
本発明は、係る従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、金属箔を利用したラミネートフィルムタイプの蓄電デバイス用外装材が、はんだリフロー時等における高温の状態でもヒートシール部分に不具合が発生することなく、蓄電デバイスの外装としての機能を維持し得る手段を提供することにある。
上記の課題解決するための手段として、本発明に係る蓄電デバイス用外装材は、はんだリフローによって実装される蓄電デバイスの電池構成要素を収納するための蓄電デバイス用外装材であって、自在に変形可能な金属箔層と、前記金属箔層の一方の面側に積層されて、はんだリフローのリフロー温度より高い融点を有する耐熱性樹脂からなる基材層と、前記金属箔層の他方の面側に積層されて、はんだリフローのリフロー温度より高い融点を有する熱可塑性樹脂からなるシーラント層と、を備えることを特徴とする。
上記のように基材層、シーラント層ともにリフロー温度より高い融点を有することにより、はんだリフロー時においても蓄電デバイスの外装としての状態を維持することが可能となる。
また、本発明に係る蓄電デバイス用外装材は、前記リフロー温度が、260℃であることを特徴とする。
これによれば、最も高温耐性が要求されると思われる鉛フリーのはんだリフロー時においても蓄電デバイスの外装としての状態を維持することが可能となる。
また、本発明に係る蓄電デバイス用外装材は、前記基材層が、ポリイミド樹脂からなることを特徴とする。
上記のように融点が260℃より高い耐熱性樹脂は数少ないが、その中でもポリイミド樹脂を使用することにより、高耐熱、高絶縁、低熱膨張といった特徴を活かし、要求される特性を満足する外装材を提供することが可能となる。
また、本発明に係る蓄電デバイス用外装材は、前記シーラント層が、ポリフェニレンスルファイド、ポリアミドイミド、及び熱可塑性ポリイミドの少なくともいずれか1つからなることを特徴とする。
上記のように融点が260℃より高い熱可塑性樹脂としては、スーパーエンジニアリングプラスチックに分類される各種樹脂の中でも数少ないが、上記樹脂を使用することによって、はんだリフロー時の温度にも耐えうる外装材が提供できる。
また、本発明に係る蓄電デバイス用外装材は、前記金属箔層が、焼鈍処理を施した軟質アルミニウム箔からなることを特徴とする。
上記のように金属箔層は、防湿性、延展性などの加工性、コスト等の面からアルミニウムが好適である。また、焼鈍等において軟質(O材)に調質されたアルミが延伸しやすく好適である。
また、本発明に係る蓄電デバイス用外装材は、前記金属箔層と前記シーラント層との間に、前記金属箔層の腐食を防止する腐食防止層が介在され、前記腐食防止層が、塗布型クロメート処理を行った層であることを特徴とする。
上記腐食防止処理を行うことによって電解質であるリチウム塩(LiPF6、LiBF4)と水分との加水分解反応により発生するフッ酸により、金属箔面の腐食や金属層フィルム間のラミネート強度が低下する問題を改善できる。
本発明によれば、金属箔を利用したラミネートフィルムタイプの蓄電デバイス用外装材が、はんだリフロー時等における高温の状態でもヒートシール部分に不具合が発生することなく、蓄電デバイスの外装としての機能を維持することができる。
本発明に係る蓄電デバイス用外装材の実施形態を示す断面図である。
以下、本発明の蓄電デバイス用外装材の実施形態の一例を示して詳細に説明する。
図1は、本発明に係る蓄電デバイス用外装材の実施形態を示す断面図である。図1に示す蓄電デバイス用外装材1は、基材層10が260℃より高い融点を有する耐熱性樹脂であり、接着剤層11を介して金属箔層12に積層されている。そして金属箔層12上に腐食防止層13を形成し、シーラント層14として260℃より高い融点を有する熱可塑性樹脂が順次積層している。
(基材層)
基材層10は、蓄電デバイスを製造する際のシール工程における耐熱性を付与し、成型加工や流通の際に金属箔層12にピンホールが発生するのを抑制する役割を果たす。また、基材層10は、はんだリフロー時等における高温の状態でも金属箔層12との密着を維持し、蓄電デバイスの外装としての機能を維持する役割を果たす。
基材層10に使用する樹脂としては、はんだリフロー時に耐えうるために融点が260℃より高いものであれば適宜使用できるが、特に高絶縁性、耐薬品性、低熱膨張といった特徴のあるポリイミドが好ましい。
ポリイミドとして具体的な例を示すと、カプトン(登録商標)、ユーピレックス(登録商標)、アピカル(登録商標)等の商品名として市場で入手できるポリイミドフィルムを有効に用いることができる。さらに、酸無水物とアミンとを反応させ、イミド化して形成されるポリイミドも本発明に効果的に用いることができる。ここで、酸無水物としては、ピロメリット酸無水物、ビフタル酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、オキシジフタル酸無水物、ハイドロフランジフタル酸無水物等が挙げられる。一方、アミンとしては、メトキシジアミノベンゼン、4,4’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、3,3’−オキシジアニリン、ビスジアニリノメタン、3,3’−ジアミノゼンゾフェノン、p,p−アミノフェノキシベンゼン、p,m−アミノフェノキシベンゼン、m,p−アミノフェノキシベンゼン、m,m−アミオフェノキシベンゼン、クロル−m−アミノフェノキシベンゼン、p−ピリジンアミノフェノキシベンゼン、m−ピリジンアミノフェノキシベンゼン、p−アミノフェノキシビフェニル、m−アミノフェノキシビフェニル、p−ビスアミノフェノキシベンジスルホン、m−ビスアミノフェノキシベンジスルフォン、p−ビスアミノフェノキシベンジルケトン、m−ビスアミノフェノキシベンジルケトン、p−ビスアミノフェノキシベンジルヘキサフルオロプロパン、m−ビスアミノフェノキシベンジルヘキサフルオロプロパン、m−ビスアミノフェノキシベンジルヘキサフルオロプロパン、p−ビスアミノフェノキシベンジルプロパン、o−ビスアミノフェノキシベンジルプロパン、m−ビスアミノフェノキシベンジルプロパン、p−ジアミノフェノキシベンジルチオエーテル、m−ジアミノフェノキシベンジルチオエーテル、インダンジアミン、スピロビジアミン、ジケトンジアミン等が挙げられる。また、ポリイミドフィルムが、反り防止層や接着剤層などの層を含む複数のポリイミド層から形成されていてもよい。
(接着剤層)
接着剤層11は、耐熱性を有するものであれば特に限定されるものではないが、エポキシ系接着剤、ゴム系接着剤、ポリイミド系接着剤、ポリオレフィン系接着剤、アクリル系接着剤等を用いることができる。これらの中でも、特に、少なくともエポキシ硬化成分を系内に有している熱硬化性接着剤が望ましい。これは、熱可塑性接着剤が融点以上の加工温度で再び可塑性を示してしまうのに対して、エポキシ硬化成分を系内に有する熱硬化性接着剤は、積層後に熱硬化させることにより耐熱性を向上させることができ、信頼性に優れる硬化物を与えることができるからである。少なくともエポキシ硬化成分を含有する接着剤としては、エポキシ系接着剤はもちろんのこと、アクリル系材料にエポキシ硬化成分を含有した接着剤、ポリイミド系材料にエポキシ硬化成分を含有した接着剤、ゴム系材料にエポキシ硬化成分を含有した接着剤等を例示するこができる。また、アクリル変性、シロキサン変性などのように変性したものでもよい。しかし、これらに限定されるものではなく、エポキシ硬化成分が少しでも含有されている接着剤であれば何れの接着剤でも構わない。
本発明におけるエポキシ硬化成分とは、エポキシ化合物と反応する全ての硬化系を意味し、例えば、エポキシ化合物とアミン類との硬化反応、エポキシ化合物とカルボン酸類との硬化反応、エポキシ化合物とポリアミド樹脂との硬化反応、潜在性硬化剤によるエポキシ化合物の硬化反応、更にはこれらの組み合わせ等による硬化反応を例示することができるが、これらに限定するものではない。本発明に用いられる接着剤層11の厚みとしては、1〜10μmが好ましく、3〜7μmが特に好ましい。
(金属箔層)
金属箔層12としては、アルミニウム、ステンレス綱等の各種金属を用いる事ができ、防湿性、延展性等の加工性、コスト等の面からアルミニウム箔が好ましい。
アルミニウム箔としては、例えば、公知のアルミニウム箔が使用でき、耐ピンホール性、及び成形時の延展性の点から、鉄を含むアルミニウム箔を用いることが好ましい。アルミニウム箔100質量%の鉄の含有量は、0.1〜9.0質量%が好ましく、0.5〜2.0質量%が特に好ましい。鉄の含有量が0.1質量%以上であれば耐ピンホール性、延展性が向上する。鉄の含有量が9.0質量%以下であれば、柔軟性が向上する。
また、アルミニウム箔としては成形時の延展性を付与できる点から、焼鈍処理を施した軟質アルミニウム箔がさらに好ましい。
金属箔層12の厚さは、バリア性、耐ピンホール性、加工性の点から9〜200μmが好ましく、15〜100μmが特に好ましい。
特に好ましい金属箔層12は、厚さ15〜150μmの焼鈍処理した軟質アルミニウム箔である。具体的にはJIS規格では8021−0材や8079−0材が好ましい。
金属箔層12に使用するアルミニウム箔は、耐電解液性の点から、脱脂処理を施したアルミニウム箔を用いることが好ましい。また、脱脂処理により、表面をエッチングしたアルミニウム箔を用いても良いが、製造工程の簡便化の観点から、表面をエッチングしていないアルミニウム箔を用いるのが好ましい。
脱脂処理としては、大きく区分するとウェットタイプとドライタイプに分けられ、製造工程の簡便化の点から、ドライタイプが好ましい。
ドライタイプの脱脂処理としては、例えば、アルミニウム箔を焼鈍処理する工程において、その処理時間を長くすることで脱脂処理を行う方法が挙げられる。また該脱脂処理のほかにも、フレーム処理やコロナ処理などが挙げられる。さらには特定波長の紫外線を照射して発生する活性酸素により、汚染物質を酸化分解・除去する脱脂処理も挙げられる。
ウェットタイプの脱脂処理としては、例えば、酸脱脂やアルカリ脱脂などが挙げられる。酸脱脂に使用する酸としては、例えば、硫酸、硝酸、塩酸、フッ酸などの無機酸が挙げられる。これらの酸は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。アルカリ脱脂に使用するアルカリとしては、例えば、エッチング効果が高いものとして水酸化ナトリウムなどが挙げられる。また、アルカリとしては、弱アルカリ系や界面活性剤を配合したものも挙げられる。ウェットタイプの脱脂処理は、浸漬法やスプレー法で行われる。
本発明においては、前述したウェットタイプの脱脂処理や、エッチングレベルまでの処理を施さなくても、ドライタイプの脱脂処理で充分な耐電解液性が得られる処理を行っている。すなわち、アルミニウム箔を軟質化するために施される焼鈍処理の際に、同時に行われる脱脂処理程度でも充分な耐電解液性が得られる。
(腐食防止層)
腐食防止層13は、金属箔層12とシーラント層14を強固に密着させると共に、金属箔層12を、電解液や電解液から発生するフッ酸から保護する役割を果たす。
腐食防止層13は、例えば、熱水変成処理、陽極酸化処理、化成処理、あるいはこれら処理の組み合わせにより形成することができる。
熱水変成処理としては、例えば、トリエタノールアミンを添加した沸騰水中にアルミニウム箔を浸漬処理するベーマイト処理が挙げられる。陽極酸化処理としては、例えば、アルマイト処理が挙げられる。化成処理としては、例えば、クロメート処理、ジルコニウム処理、チタニウム処理、バナジウム処理、モリブデン処理、リン酸カルシウム処理、水酸化ストロンチウム処理、セリウム処理、ルテニウム処理あるいは、これらの混合相からなる各種化成処理が挙げられる。また、これらの化成処理は湿式型に限らず、これらの処理剤を樹脂成分と混合した塗布型も適用することができる。
以上これらの腐食防止処理の中では、その効果が最も高く且つ廃液処理の観点からも、塗布型クロメート処理が最も好ましい。
また上述した化成処理以外にも、純粋なコーティング手法のみで腐食防止層13を形成することも可能である。この方法は、アルミニウムの腐食防止効果(インヒビター効果)を有し、かつ、環境側面的にも好適な材料として平均粒径100nm以下の酸化セリウムのような希土類元素系酸化物のゾルを用いる方法である。この方法を用いることで、一般的なコーティング方法でもアルミニウム箔などの金属箔に対して腐食防止効果を付与させることが可能である。
(シーラント層)
シーラント層14は、蓄電デバイス用外装材1の内層を構成する熱溶着性のフィルムからなる層であって、蓄電デバイスの組み立て時にはこのシーラント層14同士が熱溶着される。
シーラント層14を構成する成分としては、はんだリフローの温度に耐えうる融点が260℃より高い樹脂であり、さらにヒートシールも行うため、熱硬化性樹脂ではなく、熱可塑製樹脂である必要がある。このような樹脂としては、スーパーエンジニアリングプラスチックに分類されるがその中でもより高温耐性のある、ポリフェニレンスルファイド(PPS)、ポリアミドイミド(PAI)、及び熱可塑性ポリイミドのうち少なくともひとつを使用することが好ましい。
<蓄電デバイス用外装材の製造方法>
次に、図1示す本発明の蓄電デバイス用外装材1の製造方法について記載するが、本製造方法には限定されない。
(金属箔層への腐食防止層の積層工程)
金属箔層12の少なくともシーラント層14側に塗布型クロメート処理液を塗工し、乾燥・硬化・焼き付けを行うことにより、腐食防止層13を形成させる。
塗工方法としては、公知の方法が用いられるが、例えば、グラビアコーター、グラビアリバースコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、ダイコーター、バーコーター、キスコーター、コンマコーターなどが挙げられる。
なお、金属箔層12は、未処理の金属箔を用いても充分機能を満足することが出来るが、ウェットタイプまたはドライタイプにて脱脂もしくは酸化物除去処理を施した金属箔を用いてもよい。
なお、腐食防止層13は、シーラント層14側は電解液耐性を付与するためにも必須であるが、基材層10側については塗工しなくてもかまわない。
(基材層と金属箔層の貼り合わせ工程)
基材層10となる260℃より高い融点を有する耐熱性樹脂の積層方法は、腐食防止層13を積層した金属箔層12に、接着剤層11を介して基材層10を積層する。
貼り合わせの方法としては、接着剤層11として例示した接着剤を使用して、ドライラミネーションなどの各種積層方法によって積層する。
(シーラント層の積層工程)
基材層10、接着剤層11、金属箔層12、及び腐食防止層13からなる積層体の上に、シーラント層14を積層する。シーラント層14は、材料自体が接着性を有する熱可塑性樹脂を用いることにより接着剤層を新たに設けることなく単体でも積層することができる。シーラント層14の積層方法としては、熱可塑性樹脂を押し出しラミネーションする方法や、あらかじめ熱可塑製樹脂をフィルム化しておき、熱ラミネーションを行う方法がある。
また、シーラント層14の積層方法としては、基材層10と金属箔層12の接着で使用した接着剤層11の材料を使用して、ドライラミネーション等の方法で積層することもできる。
以下に本発明の試験例を示すが、本試験に限定されるわけではない。
[使用材料]
以下の試験例に用いた共通の材料は下記の通りである。
<基材層>
ポリイミドフィルム(25μm)。
<接着剤層>
エポキシ系熱硬化型接着剤
<金属箔層>
焼鈍処理した軟質アルミニウム箔8079材(40μm)。
<アルミニウム保護層>
塗布型クロメート処理
<シーラント層>
熱可塑性ポリイミドフィルム(50μm)
[蓄電デバイス用外装材(リチウムイオン電池用外装材)の作成]
<実施例1>
本実施例では、蓄電デバイス用外装材を以下の通り作成した。
まず、アルミニウム箔上に、塗布型クロメート処理液をマイクログラビアコートにより塗工し、乾燥ユニットにて150〜250℃で焼き付け処理を施すことにより、アルミニウム箔コイル上に腐食防止層を積層させた。
次いで、アルミニウム箔の腐食防止層とは反対側の面に、ドライラミネート手法により、エポキシ系熱硬化型接着剤を用いて基材層を積層した。これら基材層を積層した積層体と熱可塑性ポリイミドフィルムをラミネート温度300℃の熱ラミネートをおこない、蓄電デバイス用外装材を作成した。
<比較例1>
実施例1の基材層にナイロンを使用し、接着剤層にウレタン系接着剤を用いて積層を行った。またシーラント層にはポリプロピレンを使用して、マレイン酸変性ポリプロピレンを介して熱ラミネートを行った。
<評価>
得られた蓄電デバイス用外装材に対して以下の評価を行った。
(はんだリフロー評価)
得られた蓄電デバイス用外装材を折り返してヒートシールを行い、パウチ形状を作成した。ついで、はんだリフローを行う、コンベア型リフロー炉に260℃の温度条件下で10秒間投入し、その後ヒートシール部分の開放や強度劣化を確認した。
実施例1および比較例1を作成し評価を行った結果、実施例1の蓄電デバイス用外装材は、はんだリフローに投入しても外観の変化がなく、ヒートシール部分の開放もなく良好な状態であった。それに対して比較例1の蓄電デバイス用外装材は、はんだリフロー時の高熱によりナイロンフィルム、ポリプロピレンフィルムともに溶解し、ヒートシール部分も開放されて蓄電デバイスとしては使用できない状態であった。
このように、本発明によれば、金属箔を利用したラミネートフィルムタイプの蓄電デバイス用外装材において、はんだリフロー時等の高温の状態でも外装材のヒートシール部分が開放する等の不具合が発生することなく、蓄電デバイスの外装としての機能を維持することができる蓄電デバイス用外装材を提供することが出来る。
1:蓄電デバイス用外装材
10:基材層
11:接着剤層
12:金属箔層
13:腐食防止層
14:シーラント層

Claims (6)

  1. はんだリフローによって実装される蓄電デバイスの電池構成要素を収納するための蓄電デバイス用外装材であって、
    自在に変形可能な金属箔層と、
    前記金属箔層の一方の面側に積層されて、はんだリフローのリフロー温度より高い融点を有する耐熱性樹脂からなる基材層と、
    前記金属箔層の他方の面側に積層されて、はんだリフローのリフロー温度より高い融点を有する熱可塑性樹脂からなるシーラント層と、
    を備えることを特徴とする蓄電デバイス用外装材。
  2. 前記リフロー温度が、260℃であることを特徴とする請求項1に記載の蓄電デバイス用外装材。
  3. 前記基材層が、ポリイミド樹脂からなることを特徴とする請求項2に記載の蓄電デバイス用外装材。
  4. 前記シーラント層が、ポリフェニレンスルファイド、ポリアミドイミド、及び熱可塑性ポリイミドの少なくともいずれか1つからなることを特徴とする請求項2又は3に記載の蓄電デバイス用外装材。
  5. 前記金属箔層が、焼鈍処理を施した軟質アルミニウム箔からなることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用外装材。
  6. 前記金属箔層と前記シーラント層との間に、前記金属箔層の腐食を防止する腐食防止層が介在され、
    前記腐食防止層が、塗布型クロメート処理を行った層であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用外装材。
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