JP2012237243A - 内燃機関のバルブタイミング調整装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング調整装置 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の始動時において、目標バルブタイミングになるようにカム軸2Fの回転位相を制御する。
【解決手段】クランク軸16Fと、カム軸2Fとブレーキ軸131とに接続され、カム軸とブレーキ軸の間に所定の減速比をもつ遊星歯車減速機60が内蔵され、該減速機がクランク軸によって駆動されることにより、バルブタイミングを調整する調整機構1を備え、始動時において、時刻t2でブレーキ軸を停止状態として、クランク検出信号からカム軸の位相を推定可能な状態に設定すると共に、調整機構1を進角側に駆動するのを開始し、クランク検出信号と減速比とから、推定によるバルブタイミングを演算し、算出された推定によるバルブタイミングが目標バルブタイミングに到達した時刻t3ときに、ブレーキトルクを調整して、バルブタイミングを演算された目標バルブタイミングに設定する。
【選択図】図9

Description

本発明は、3軸差動減速機を用いてクランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成の内燃機関のバルブタイミング調整装置に関するものである。特に、内燃機関の始動時での内燃機関のバルブタイミングの調整に関するものである。
従来、特許文献1に記載の内燃機関の吸気(または排気)バルブの開閉タイミングを調整する機構の制御装置が知られている。この特許文献1は、クランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる可変バルブタイミング機構において、回転位相の検出周期が長くなる低回転時において、制御が緩慢になり、オーバーシュートが発生することを回避することを課題としている。なお、バルブタイミングとは、クランク軸に対するカム軸の回転位相を示している。
この課題解決のために、クランクセンサ及びカムセンサの検出信号から回転位相を検出して、これを初期の推定実角度にセットしている。一方、回転位相の検出周期の間で、単位時間毎に、可変バルブタイミング機構のアクチュエータの制御量(電流又は電圧)からそのときのバルブタイミングを推定している。かつ、この推定したバルブタイミングの前回値からの変化量を求めている。この前回値からの変化量を前回までの推定実角度に順次積算して、推定実角度を更新させている。
そして、この更新した推定実角度に基づいて可変バルブタイミング機構をフィードバック制御している。これによりカム軸の回転位相の検出周期が長くなる低回転時において、オーバーシュートの発生を防止している。
次に、特許文献2に記載のバルブタイミング調整装置では、印加される磁界に応じて粘度が変化する磁気粘性流体と、磁気粘性流体に接触することにより、磁気粘性流体の粘度に応じたブレーキトルクが付与される回転体と、この回転体から入力されるブレーキトルクに従ってクランク軸及びカム軸の間の相対的な回転位相を調整する3軸差動減速機を用いた調整機構とを備えている。
特開2004−150387号公報 特開2008−31905号公報
内燃機関のクランク軸の回転位置を示すクランク検出信号(クランクセンサ信号とも言う)は、クランク軸の回転開始とともに検出可能である。しかし、カム軸の回転位置を示すカム軸検出信号(カムセンサ信号とも言う)は、カム軸(またはクランク軸)の回転を開始してもすぐに検出できず、カム軸検出信号が出るまでに時間がかかる。
これは、カム軸の回転速度がクランク軸の回転に対して遅く、かつカム軸の分解能が低いからである。このことが本発明の前提条件として存在する。従って、カム軸検出信号が安定して発生するまでの過渡期における制御をどのようにするかという問題が発生する。
上記特許文献1の技術によると、始動時にカム軸検出手段からの検出信号を検出するまでは、カム軸の回転位相の検出が行えず、カム軸の回転位相制御を実行できないという問題点がある。
つまり、エンジンを制御するエンジン電子制御ユニット(エンジンECUともいう)が、その時々の吸気温度やエンジン水温等から、始動時に設定すべきバルブタイミングを目標バルブタイミングとして指令していても、この目標バルブタイミングに制御対象を制御するために必要なカム軸検出信号が検出されていない状態では、フィードバック制御を行うことができない。
次に、特許文献2は、始動時の問題に対して何も解決すべき示唆を与えていない。すなわち、始動時は、永久磁石により磁気粘性流体に印加した磁界に従ったブレーキトルクに応じて、クランク軸及びカム軸の間の相対的な回転位相を調整機構が調整している。従って、この特許文献2も、カム軸検出信号が検出されるまでは、目標バルブタイミングをエンジン電子制御ユニットが演算していたとしても。これを無視して予め固定したバルブタイミングで始動するしか方策が無い。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目して成されたものであり、その目的は、カム軸検出信号をすぐに検出できない少なくとも内燃機関の始動時において、目標値として演算された目標バルブタイミングに、カム軸の回転位相を制御することを可能とし、上記内燃機関の始動性能が向上する内燃機関のバルブタイミング調整装置を提供することにある。
従来技術として列挙された特許文献の記載内容は、この明細書に記載された技術的要素の説明として、参照によって導入ないし援用することができる。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、内燃機関のクランク軸の回転位相を検出しクランク検出信号を発生するクランク検出手段と、内燃機関のバルブを駆動するカム軸の回転位相を検出しカム軸検出信号を発するカム軸検出手段と、ブレーキ軸にブレーキトルクを与えることによりブレーキトルクの回転状態を調整するブレーキ装置と、クランク軸、カム軸、及びブレーキ軸に接続されブレーキ軸とカム軸の間に所定の減速比が設定される3軸差動減速機が内蔵されブレーキ軸の回転状態に応じてバルブタイミングを調整する調整機構と、クランク検出信号及びカム軸検出信号が導かれ、バルブタイミングの目標値である目標バルブタイミングを演算する制御回路を備え、制御回路は、内燃機関の始動時からブレーキ装置を制御してブレーキ軸の回転を停止させることにより、バルブタイミングを所定バルブタイミングから変化させながらクランク軸の検出信号が表すクランク軸の回転状態と、減速比とに基づいて、現在のバルブタイミングである実バルブタイミングを推定する推定手段と、推定手段により推定された実バルブタイミングが目標バルブタイミングに到達したら、ブレーキ装置を制御してブレーキ軸に与えるブレーキトルクを調整することによりバルブタイミングを保持する保持手段と、を有することを特徴としている。
この発明によれば、調整機構は、内燃機関の少なくとも始動時において、制御回路は、ブレーキ軸を停止させて、所定バルブタイミングからバルブタイミングの変更を開始する。そして、制御回路は、内燃機関の始動時における目標バルブタイミングを演算して、クランク検出信号からカム軸の回転位相を推定して、始動開始時の所定バルブタイミングからバルブタイミングが変化し始めてから目標バルブタイミングになると、ブレーキトルクを調整して、バルブタイミングを目標バルブタイミングに保持する。従って、カム軸の回転位相を検出することが困難な内燃機関の少なくとも始動時において、内燃機関を目標バルブタイミングで運転することができるから、内燃機関の始動性能を向上させることができる。
請求項2に記載の発明では、制御回路は、内燃機関の停止に伴ってブレーキ装置を制御してブレーキトルクを調整することによりバルブタイミングを所定バルブタイミングに保持し、かつ内燃機関の始動に伴って調整機構によるバルブタイミングの調整を、所定バルブタイミングから変化させることを特徴としている。
この発明によれば、内燃機関の停止に伴ってブレーキ装置を制御してブレーキトルクを調整することによりバルブタイミングを所定バルブタイミングに保持するから、内燃機関の始動に調整機構によるバルブタイミングの調整を、所定バルブタイミングから開始することができる。
請求項3に記載の発明では、クランク検出手段は、クランク軸の回転状態を検出して所定回転角度ごとにパルスを発生する手段からなり、推定手段は、クランク検出手段からのパルスをカウントする手段と、カウントされたパルス数と減速比とに基づいて実バルブタイミングを推定する手段からなることを特徴としている。
この発明によれば、推定手段は、カウントされたパルス数と減速比とに基づいて実バルブタイミングを容易に推定することができる。
請求項4に記載の発明では、バルブタイミングの調整を所定バルブタイミングである最遅角または最進角のバルブタイミングから開始させることを特徴としている。
この発明によれば、バルブタイミングの調整を所定バルブタイミングである最遅角または最進角のバルブタイミングから開始させるから、バルブタイミングを演算された任意の目標バルブタイミングに容易に設定することができる。
請求項5に記載の発明では、バルブは吸気バルブからなり、バルブタイミングの調整を所定バルブタイミングである最遅角のバルブタイミングから開始させることを特徴としている。
この発明によれば、吸気バルブのバルブタイミングの調整を既知の最遅角のバルブタイミングから開始させるから、実バルブタイミングの推定が容易であり、任意の目標バルブタイミングに設定することができる。
請求項6に記載の発明では、ブレーキ装置は、ソレノイドコイルに通電されることによって発生する磁束と永久磁石の発生磁束とが互いに打ち消しあう構成を有し、所定バルブタイミングは、永久磁石の発生磁束によって定まるブレーキトルクとなる初期トルクで設定された始動開始時バルブタイミングからなることを特徴としている。
この発明によれば、ブレーキ装置のソレノイドコイルへの通電を停止させるだけで所定バルブタイミングは、永久磁石の発生磁束によって定まるブレーキトルクとなる初期トルクで設定されるから、容易かつ確実に所定バルブタイミングを設定できる。
請求項7に記載の発明では、カム軸検出手段のカム軸検出信号が安定して発せられたら、カム軸検出手段とクランク検出手段に基づいた実バルブタイミング検出に移行することを特徴としている。
この発明によれば、例えば、エンジン回転数が所定値以上になって、カム軸検出手段のカム軸検出信号が安定して発せられたら、カム軸検出手段とクランク検出手段に基づいた従来の実バルブタイミング検出による制御に移行するから、過渡時の制御から、早めに従来と同じく、通常時の制御に移行することができ、過渡時の制御を短くできる。
本発明の第1実施形態における内燃機関のバルブタイミング調整装置の全体構成図である。 上記実施形態に使用するバルブタイミング調整装置を示す断面図である。 図2のF3−F3線に沿う断面図である。 図2のF4−F4線に沿う断面図である。 図5は、図2に示した上記実施形態に使用するブレーキ装置を示す断面図である。 図5のF6−F6線に沿う断面図である。 上記実施形態に使用するブレーキ装置において、ソレノイドコイルへの通電電流とブレーキトルクとの相関を示すグラフである。 図1に示した内燃機関のバルブタイミング調整装置の制御回路における制御フローである。 図8のフローチャートの進行につれてカム軸の回転数とブレーキ軸の回転数と、クランク軸の回転に連動するスプロケットの回転数との関係を示す(a)部と、クランクセンサ信号のパルスを示す(b)部と、バルブタイミングの変化を示す(c)部とを比較して示すグラフである。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。
各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1ないし図9を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態を示す内燃機関のバルブタイミング調整装置の全体構成図である。図1において、1は調整機構、131はブレーキ軸、4はブレーキ軸131のブレーキトルクを調整するブレーキ装置である。
16Fはクランク軸、16Sはクランク軸16Fの回転を検出するクランク検出手段をなすクランクセンサである。2Bはバルブであり、特に吸気バルブを示している。2Fはカム軸であり、バルブ2B等の開閉を行う。2Sは、カム軸2Fの位置を検出しカム軸検出信号を発するカム軸検出手段となるカムセンサである。
なお、本発明においては、カム軸の回転位置を示すカム軸検出信号は、内燃機関が始動されてもすぐに検出できず、カム軸検出信号が出るまでに時間がかかる。これは、カム軸の回転速度がクランク軸の回転速度の2分の1であって遅く、かつ、カム軸の分解能が低いからである。
従って、カムセンサ2Sが出すパルスよりも、クランクセンサ16Sが出すパルスのほうが細かく回転位置を検出しており、特定の制御モードにおいて、クランクセンサ16Sが出すパルスで、カムセンサ2Sの動きを推測できることが本発明の前提となっている。
また、160は制御回路となるエンジンECU(電子制御ユニット)、200は自動車の内燃機関(エンジン)、201はタイミングチェーン、202はピストン、203はシリンダ、204はクランクプーリ、205はフライホイールである。
先ず、内燃機関200に適したバルブタイミング調整を実現する高耐久のバルブタイミング調整装置について説明する。この装置の詳細は、特許文献2に記載されているので概要について説明する。
図2は、本発明の第一実施形態に使用するバルブタイミング調整装置を示す断面図である。図3は、図2のF3−F3線に沿う断面図である。図4は、図2のF4−F4線に沿う断面図である。図5は、図2に示した第一実施形態に使用するブレーキ装置を示す断面図である。
図6は、図5のF6−F6線に沿う断面図である。図7は第一実施形態に使用するブレーキ装置において、ソレノイドコイルへの通電電流とブレーキトルクとの相関を示すグラフである。
図2に示すように、ブレーキ装置4は、流体ブレーキ100及び制御回路160を備えている。流体ブレーキ100は、支持体110の内部に収容した回転体130へ付与するブレーキトルクを、支持体110の内部に封入した磁気粘性流体150によって発生する。
この流体ブレーキ100には、支持体110内部の磁気粘性流体150へ磁界を印加するソレノイドコイル140及び永久磁石144が設けられており、当該印加磁界に応じて磁気粘性流体150の見かけ上の粘度が変化し、それに応じて回転体130への付与ブレーキトルクが変化する。
図1のクランク軸16Fから出力された機関トルクがタイミングチェーン201を通じて図2のスプロケット16に入力されるとき、歯車部材12とスプロケット部材13から成る駆動側回転体10は、クランク軸16Fと連動して当該クランク軸16Fに対する相対的な回転位相関係を保ちつつ回転する。すなわち、駆動側回転体10とクランク軸16Fとの間に回転ズレが無い。このとき駆動側回転体10の回転方向は、この第1実施形態では、図3、4の矢印方向Xとなる。
図2に示すように、従動側回転体20の底壁部は、カム軸2Fに同軸上にボルト固定されて連繋する連繋部24を形成している。この連繋により従動側回転体20は、カム軸2Fと連動して当該カム軸2Fに対する相対的な回転位相関係を保ちつつ回転可能となっている。すなわち、カム軸2Fと従動側回転体20の間に回転ズレが無い。また、従動側回転体20は、駆動側回転体10に対して相対回転可能となっている。
尚、駆動側回転体10に対して従動側回転体20が進角する相対回転方向が図3、4の方向Xであり、駆動側回転体10に対して従動側回転体20が遅角する相対回転方向が図2、3の方向Yである。
また、図2のコイルばねからなる付勢部材30の一端部31は、駆動側のスプロケット16側に係止されている。また、付勢部材30の他端部32は、連繋部24により係止されている。
これらの連繋により付勢部材30は、従動側回転体20を駆動側回転体10に対して遅角側(即ち、図3、図4の方向Y)へ付勢している。つまり、図3、図4の矢印Yは、付勢部材30による従動側回転体20を駆動側回転体10に対する遅角側に動かそうとする付勢力を示している。
図2から図4の遊星キャリア40は筒状に形成され、流体ブレーキ100の回転体130からブレーキトルクが入力される入力部41(図2〜図4)を内周部によって形成している。
入力部41に作用するブレーキトルクと、付勢部材30による矢印Yの付勢力がつりあっていると、進角も遅角もしないで、そのバルブタイミングを保持しているブレーキ保持モードとなる。このブレーキ保持モードよりもブレーキトルクを小さくすると、付勢部材30の力が勝って遅角側に制御される。
駆動側回転体10、従動側回転体20及び流体ブレーキ100内の回転体130に対して、同心的な入力部41には、複数の溝部42(図3)が開口しており、それら溝部42に嵌合する継手43を介して遊星キャリア40が回転体130(図2)のブレーキ軸131に連繋している。
この連繋により、遊星キャリア40は、ブレーキ軸131と一体に回転可能となっており、また駆動側回転体10に対して相対回転可能となっている。従って、ブレーキ軸131が磁気粘性流体150によって停止状態とされると、遊星キャリア40も停止状態とされる。
また、遊星キャリア40は、駆動側歯車部14、従動側歯車部22(図2〜図4)に対して偏心する偏心部44を外周部によって形成している。図3のように、偏心部44は、遊星歯車50の中心孔部51の内周側にベアリング45を介して嵌合している。この嵌合により遊星歯車50は、偏心部44の偏心中心周りに自転しつつ偏心部44の回転方向へ公転する遊星運動を実現可能となっている。
図3、図4の遊星歯車50は、駆動側外歯車部52(図3)及び従動側外歯車部54(図4)をそれぞれ小径部分及び大径部分によって形成している。駆動側外歯車部52(図3)の歯数は駆動側歯車部14の歯数よりも所定数N少なく設定され、また従動側外歯車部54(図4)の歯数は従動側歯車部22よりも所定数N少なく設定されている。
以上の構成により、駆動側歯車部14、従動側歯車部22に噛合する遊星歯車50が遊星運動することによって遊星キャリア40(図2)の回転をカム軸2Fへ減速して伝達する3軸差動減速機(3軸遊星歯車減速機ともいう)60が形成されている。なお、ここで言う3字句とは駆動側回転体10、従動側回転体20、ブレーキ軸131と一体の回転体130のことである。
この3軸差動減速機60を備えた調整機構8は、遊星キャリア40へ付与されるブレーキトルクと、3軸差動減速機60を通じて遊星キャリア40へ伝達される付勢部材30の付勢トルク及びカム軸2Fの変動トルクの平均トルクとの大小関係に従って、位相調整作動を実施する。
尚、カム軸2Fの変動トルクとは、内燃機関200の運転に伴って調整機構8へ伝達されるトルクであり、その平均トルクによって従動側回転体20は、本実施形態では駆動側回転体10に対する遅角側(即ち、図3、図4の方向Y)へと付勢される。
回転体130へ付与されるブレーキトルクの適当な値の保持等により遊星キャリア40が駆動側回転体10に対して一体となり相対回転しないときには、遊星歯車50が駆動側歯車部14(図3)、従動側歯車部22(図4)との噛合位置を保ちつつ、駆動側回転体10、従動側回転体20と一体に回転する。従って、クランク軸16Fの回転位置に対するカム軸2Fの回転位置の関係(バルブタイミング)は変化せず一定に保持され、その結果としてバルブタイミングが一定に保たれる。
回転体130へ付与されるブレーキトルクの増大等により、従動側と駆動側との間に回転ズレが生じ、図3の遊星キャリア40が駆動側回転体10に対して方向Yへ相対回転するときには、遊星歯車50が駆動側歯車部14、従動側歯車部22(図3)との噛合位置を変化させつつ遊星運動することにより、従動側回転体20が駆動側回転体10に対して方向X(進角方向)へと相対回転する。従って、バルブタイミングは進角側へ変化し、その結果としてバルブタイミングが進角して行く。
回転体130へ付与されるブレーキトルクの減少等により、遊星キャリア40が駆動側回転体10に対して方向Xへ相対回転するときには、図3、図4のように、遊星歯車50が駆動側歯車部14、従動側歯車部22との噛合位置を変化させつつ遊星運動することにより、従動側回転体20が駆動側回転体10に対して方向Yへと相対回転する。従って、バルブタイミングは遅角側へ変化し、その結果としてバルブタイミングが遅角して行く。
本実施形態では、図2のソレノイドコイル140の発生磁界により永久磁石144の発生磁界の少なくとも一部を打消してなる合成磁界が形成されるのであり、当該合成磁界は、ソレノイドコイル140への通電状況に応じて強度と向きが変化するものとなる。
図5の磁気ギャップ120内の磁気粘性流体150は、このようなソレノイドコイル140及び永久磁石144の合成磁界が印加されることによって、当該合成磁界の強度に対応した粘度状態を実現する。
故に、磁気ギャップ120を挟んで向き合う支持体110、ロータ部132間では、流体粘度に比例のせん断応力によって、ロータ部132を支持体110に対して制動させる方向(例えば内燃機関200の運転時は、図3、図4の方向Y)にブレーキトルクを発生することができる。
以下では、ソレノイドコイル140への通電状況に応じたブレーキトルクの発生形態について、具体的に説明する。図2の制御回路160が、ソレノイドコイル140に対して通電を中止する又は通電電流を零に制御するときには、ソレノイドコイル140の発生磁界が消失する。
これにより、合成磁界は、永久磁石144(図5)単独の発生磁界に等しい強度で形成されるので、図7に示すように合成磁界の強度に対応したトルクT0をブレーキトルクとして発生することができる。
尚、本実施形態のトルクT0は、永久磁石144単独の発生磁界によって決定されるため、付勢部材30(図2)の付勢トルク及びカム軸2Fの変動トルクの平均トルクとのバランスにより、最進角のバルブタイミング及び最遅角のバルブタイミングの間の任意のバルブタイミングとして実現可能な値とされる。
また、本実施形態のトルクT0は、内燃機関の停止状態においてバルブ反力に起因するカム軸2Fの回転により調整機構8を通じて回転体130に作用する回転トルクに比して、大きな値とされる。
制御回路160がソレノイドコイル140への通電電流を零よりも大きく且つ境界値Ib(図7)よりも小さい範囲R1に制御するときには、永久磁石144よりも弱い磁界がソレノイドコイル140によって発生する。
これにより合成磁界は、初期強度よりも弱い強度で形成されるので、図7に示すように初期トルクT0よりも小さい範囲で通電電流が増大するほど減少するブレーキトルクを発生することができる。
制御回路160がソレノイドコイル140への通電電流を境界値Ibに制御するときには、永久磁石144と同程度且つ逆向きの磁界がソレノイドコイル140によって発生する。これにより、磁気粘性流体150へ印加される合成磁界が実質的に零となるので、図7に示すようにブレーキトルクの発生を規制することができる。
次に、ブレーキ装置4による特徴的な吸気バルブのバルブタイミングの調整方法について詳細に説明する。制御回路160は、アイドル回転状態の内燃機関がイグニッションスイッチのオフ指令等の停止指令を受けて停止するとき、当該停止指令を検知してソレノイドコイル140への通電量を調整し、内燃機関が完全に停止するまでの間にバルブタイミングが始動時の初期位相に調整される。この始動時の初期位相は、この実施形態においては、最遅角のバルブタイミングに選ばれる。
このために、ソレノイドコイル140への通電量を境界値Ib(図7)に制御する。これにより、ブレーキトルクの発生を規制して、実質的に零にまで減少させることができる。従って、付勢部材30の付勢トルク及びカム軸2Fの変動トルクの平均トルクにより従動側回転体20を駆動側回転体10に対して迅速に遅角させることができるので、バルブタイミングの遅角応答性が高い状態で最遅角位置に設定できる。
次に、図8は、図1に示した内燃機関のバルブタイミング調整装置の制御回路160における制御フローである。また、図9は、図8のフローチャートの進行につれてカム軸2Fの回転数とブレーキ軸131の回転数と、クランク軸16Fの回転に連動するスプロケット16の回転数との関係を示す(a)部と、クランク検出手段を成すクランクセンサ16Sの出力信号のパルスを示す(b)部と、バルブタイミングの変化を示す(c)部とを比較して示すグラフである。
(始動前)
図1、図2の制御回路160は、アイドル回転状態の内燃機関200がイグニッションスイッチのオフ指令等の停止指令を受けて停止するとき、当該停止指令を検知してソレノイドコイル140への通電を制御し、内燃機関200が完全に停止するまでの間に、バルブタイミングが所定タイミングとなる最遅角の始動初期のバルブタイミングに調整されている。
停止状態の内燃機関200がイグニッションスイッチのオン指令等の始動指令を受けて始動するときには、図8、図9において、制御がスタートし、当該始動指令を検知して、図8のステップS1にてバルブバルブタイミングの変更要求が出される。
制御回路160が、例えばクランキング状態などの内燃機関の回転数が低い間、ステップS2からステップS6までの制御を行う。図9のt1は、図示しないスタータやモータなどの始動装置によりクランキングが開始された時刻を示している。
(ブレーキ軸の停止)
図8のステップS1において、バルブ2bのバルブタイミングの変更要求が出されると、制御回路160は、ステップS2において、ブレーキ軸131に所定のトルクを作用させ、ブレーキ軸131を停止状態とするように指示をする。
つまり、ある一定以上のブレーキトルクをブレーキ軸131に作用させることで、ブレーキ軸131を停止状態とし、ブレーキ軸131の回転速度が零となり、3軸差動減速機60は、駆動側回転体10と従動側回転体20の2軸のみの関係となり、クランク軸16Fに対するカム軸2Fの回転位相の変換角度は一定となる。また、ブレーキトルクを増加したことで、図9の時刻t2のように進角方向にバルブタイミングが変化を開始する。
クランク検出手段16Sが出力するパルスは、クランク軸16Fの一定回転角度毎に出力される。また、ブレーキ軸131を停止状態としたときの、クランク軸16Fに対するカム軸2Fの回転位相の変換角度は、前述のように、調整機構1内の減速比によって決まった固定値(設計値)となる。
換言すれば、ブレーキ軸131を停止状態としたから、クランク軸16Fが、例えば10度動いたら、カム軸が1度動くという関係(割合)が、減速比によって決まることになる。
従って、クランク軸16Fが10度動いたら、クランクセンサ16Sが1パルス出すとすると、1パルスのクランクセンサ16Sの信号で、カム軸が1度動いたことが判明する。よって、クランクセンサ16Sのパルスさえ数えていけば、カム軸2Fがどれだけ動いたかが判明し、カムセンサ2Sからパルスが来なくても、カム軸2Fの位置が推定できる。
なお、エンジンECUからなる制御回路160は、始動スイッチが投入されてから、エンジン水温、吸気温度等から始動時において、どの程度のバルブタイミングにすればよいかの目標バルブタイミングを演算している。
(最遅角のバルブタイミングからスタート)
始動当初のカム軸2Fの位置は、内燃機関が始動して回転する前とか、ブレーキトルクを与える前に把握しておく必要がある。この実施形態の場合は、一番遅角したバルブタイミングに調整されているとして以下に説明する。
演算された最新の目標バルブタイミングまで最遅角のバルブタイミングから進角させるためには、何度カム軸2Fを進角させなければならないかが判明する。必要とされる進角量は、目標バルブタイミングと最遅角のバルブタイミングまでの量である。しかし、カム軸2Fの動きを検出するパルスが来ないうちは、カム軸2Fの動きを把握できない。そこで、クランクセンサからのパルスを数えることにより進角量が目標バルブタイミングに達したことを把握する。
上述したように、ブレーキ軸131が停止状態とされた場合においては、クランク軸16Fが、例えば10度動いたらカム軸2Fが1度動くという関係(割合)が、容易に減速比によって決まる状態となっている。
この場合、クランクセンサ16Sから3パルス来たら30度クランク軸16Fが動き、カム軸2Fが3度動いたことが分かる。従って、制御回路160のメモリ内に、クランク軸16FがX度動いて、クランクセンサ16Sから1パルス出されたときに、カム軸2Fが単位量動くという設計値(固定値)を記憶している。
図8のステップS3において、クランク検出手段を成すクランクセンサ16Sのパルス数のカウントを開始し、カウント値をメモリに更新していく。次に、ステップS4において、上記設計値(固定値)を用いて、始動時に出てくるクランクセンサ16Sのパルスによってカム軸2Fの位置を推定し、推定による実バルブタイミングの算出を開始し、算出された値をメモリ内に更新していく。
図9においては、進角開始を示す時刻t2においてブレーキトルク増大(ブレーキ停止状態)によりカム軸2Fと、クランク軸16Fの回転に対応するスプロケット16(図2)の回転数との間にズレが発生し進角が開始される。
このズレが発生しているブレーキ軸131の停止期間中においては、前述したようにクランクセンサ16Sのパルスでカム軸2Fの動きを推定できる。また、クランクセンサ16Sからのパルスが何発くれば、カム軸2Fがどれだけ進角するかも判明している。
今、最遅角のバルブタイミング状態にある、クランク軸16Fとカム軸2F間の回転位相関係を目標バルブタイミングとなるように、Z度だけカム軸2Fを進角させたい場合には、クランクセンサ16Sの1パルスでカム軸2Fが、例えば1度動くので、クランクセンサ16Sのパルスが12パルス分来ればよいことが制御回路160内で判明する。
それだけのクランクセンサ16Sのパルスが来た時刻t3において、つまり、図8のステップS5のように、推定によるバルブタイミングが目標バルブタイミング以上になったときに、ステップS6のように、ブレーキ軸131を、クランク軸16Fとカム軸2Fとの回転位相関係を保持する保持モードに調整し、ブレーキ軸131と、カム軸2Fと、クランク軸16Fに連結されているスプロケット16とが同期回転するようにする。
以上のように、クランク軸16Fの回転を表すパルス数をカウントすることで、位相変化量が特定できる。制御回路160によって算出したバルブバルブタイミングの推定値が目標のバルブバルブタイミングに到達すると、図9の(a)部に示す時刻t3にて、制御回路160は、ブレーキ軸4に作用しているトルクを所定のトルクに保持して進角も遅角もしない状態とする。
こうして、カム軸2Fとクランク軸16Fに連結されたスプロケット16との回転を同期させることで、クランク軸7に対するカム軸2Fの相対的な回転位相関係を保持して、バルブ2Bのバルブタイミングを目標バルブタイミングに設定する。
内燃機関200の始動制御では、始動装置によりクランク軸16Fを回転させて始動する際のシリンダ203内の筒内圧変動による回転変動や、燃焼圧力により、回転速度を上昇させる際に、燃焼ごとの回転速度変動によって車両振動が発生する。
この燃焼する際において、燃焼による圧力上昇が過大となり続ければ、上記のように、車両振動が必要以上に増大し、乗り心地を損ねる。逆に燃焼による圧力上昇が過小となり続ければ、車両が起動できなくなる。
上記第1実施形態により、可変バルブタイミング機構を始動時から最適の目標バルブタイミングに調整することで、低騒音&低振動かつ迅速なエンジン始動が可能となり、始動性と快適性との両立を図ることができる。
なお、調整機構は、カム軸とクランク軸と連結された回転体との間にばねを用いた付勢手段を有し、ブレーキトルクを調整することにより、付勢手段によるバルブタイミングの変化を抑制してバルブタイミングを演算された目標バルブタイミングに設定すると共に、ブレーキトルクを調整された値より緩めたときに、バルブタイミングを始動開始時バルブタイミングの方向にカム軸とクランク軸と連結された回転体との間の相対回転を変化させている。
これによれば、ブレーキトルクと付勢手段のばね力とのつりあいにより、任意のバルブタイミングに設定することができる。例えば、ブレーキトルクを緩めたときに、付勢手段により調整機構が駆動されて、調整機構内の図示しない周知のストッパにより、最端である最遅角の始動開始時バルブタイミングに調整機構を設定させることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。上記第1実施形態では、内燃機関を停止するときに、最遅角のバルブタイミングに制御し、始動初期に最遅角のバルブタイミングから制御が開始されるようにした。しかし、この始動時のバルブタイミングはタイミングが判明していれば良いので、必ずしも最遅角のバルブタイミングにする必要がない。
例えば、特許文献2に記載されているように、最進角と最遅角との間のバルブタイミングにしても良い。この場合、制御回路160は、アイドル回転状態の内燃機関200がイグニッションスイッチのオフ指令等の停止指令を受けて停止するとき、当該停止指令を検知してソレノイドコイル140への通電を停止する。
これにより、流体ブレーキ100がブレーキトルクとしての初期トルクT0を回転体130へ付与するので、内燃機関が完全に停止するまでの間にバルブタイミングが初期トルクT0に対応する始動時の所定バルブタイミングに調整される。
この後、内燃機関が停止している間は、制御回路160がソレノイドコイル140への通電を実施しないので、バルブ反力に起因するカム軸2Fの回転トルクが回転体130に作用したとしても、流体ブレーキ100がブレーキトルクとして初期トルクT0を発生することができるので、始動時の所定バルブタイミングが維持される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。内燃機関を停止してすぐに再始動する場合は、内燃機関の始動初期のバルブタイミングをメモリから読みとってもよい。停止時のバルブタイミングをメモリに記憶しておき、再始動時にメモリから読んだ値を制御開始時のバルブタイミングとして制御を開始しても良い。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。例えば、上述の第1実施形態では、永久磁石による磁束をコイルの磁束が打ち消す構成を採用したが、永久磁石を使用しないでも、構成することができる。また、ブレーキトルクを発生する機構であればよく磁気粘性流体を用いるものに限らない。
上記第1実施形態では、制御回路160が、例えば内燃機関が完爆するまでの間、図8のステップS2からステップS6までの制御を行ったが、始動が完了しても内燃機関の回転数が低い間はカムセンサ2Sからの信号が緩慢にしか発生しないため、同じクランクセンサ16Sの信号によるカム軸位置の推定制御を継続しても良い。
また、上記第1実施形態では、吸気バルブの制御に本発明を適用したが、排気バルブの制御に適用しても良い。更に、上記第1実施形態では、付勢部材30は、従動側回転体20を駆動側回転体10に対する遅角側に付勢したが、進角側に付勢するようにしても良い。
また、始動時に、最進角から制御をスタートさせることもできる。この場合は、進角も遅角もしない状態から、ブレーキトルクを小さくすると、付勢部材30の力が勝って進角側に制御される。
また、実バルブタイミングを推定し、目標バルブタイミングに達したら、ブレーキトルクを調整すれば良く、実バルブタイミングの具体的な推定方法は任意で良い。例えば、クランクパルスが来るたびに推定しても良いし、予めクランクパルスが何発くればよいかを推定しておいて、パルス数を数えるのみにしておいても良い。
次に、例えば、エンジン回転数が所定値以上になったことを検出して、カム軸検出手段のカム軸検出信号が安定して発せられたら、カム軸検出手段とクランク検出手段に基づいた従来の実バルブタイミング検出による制御にすぐに移行しても良い。
1 調整機構
2B バルブ
2F カム軸
2S カム軸検出手段(カムセンサ)
4 ブレーキ装置
8 調整機構
10 駆動側回転体
14 駆動側歯車部
16 スプロケット
16F クランク軸
16S クランク検出手段(クランクセンサ)
20 従動側回転体
22 従動側歯車部
24 連繋部
30 付勢部材
40 遊星キャリア
44 偏心部
45 ベアリング
50 遊星歯車
51 中心孔部
52 駆動側外歯車部
54 従動側外歯車部
60 3軸差動減速機
100 流体ブレーキ
110 支持体
120 磁気ギャップ
130 回転体
131 ブレーキ軸
132 ロータ部
140 ソレノイドコイル
144 永久磁石
150 磁気粘性流体
160 制御回路
t1 クランキングが開始された時刻

Claims (7)

  1. 内燃機関のクランク軸の回転位相を検出しクランク検出信号を発生するクランク検出手段と、前記内燃機関のバルブを駆動するカム軸の回転位相を検出しカム軸検出信号を発するカム軸検出手段と、
    ブレーキ軸にブレーキトルクを与えることにより前記ブレーキトルクの回転状態を調整するブレーキ装置と、
    前記クランク軸、前記カム軸、及び前記ブレーキ軸に接続され前記ブレーキ軸と前記カム軸の間に所定の減速比が設定される3軸差動減速機が内蔵され前記ブレーキ軸の回転状態に応じてバルブタイミングを調整する調整機構と、
    前記クランク検出信号及び前記カム軸検出信号が導かれ、前記バルブタイミングの目標値である目標バルブタイミングを演算する制御回路を備え、
    前記制御回路は、前記内燃機関の始動時から前記ブレーキ装置を制御して前記ブレーキ軸の回転を停止させることにより、前記バルブタイミングを所定バルブタイミングから変化させながら前記クランク軸の検出信号が表す前記クランク軸の回転状態と、前記減速比とに基づいて、現在のバルブタイミングである実バルブタイミングを推定する推定手段と、
    前記推定手段により推定された前記実バルブタイミングが前記目標バルブタイミングに到達したら、前記ブレーキ装置を制御して、前記ブレーキ軸に与える前記ブレーキトルクを調整することにより前記バルブタイミングを保持する保持手段と、を有することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング調整装置。
  2. 前記制御回路は、前記内燃機関の停止に伴って前記ブレーキ装置を制御して前記ブレーキトルクを調整することにより前記バルブタイミングを前記所定バルブタイミングに保持し、かつ前記内燃機関の始動に伴って前記調整機構によるバルブタイミングの調整を、前記所定バルブタイミングから変化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記クランク検出手段は、前記クランク軸の回転状態を検出して所定回転角度ごとにパルスを発生する手段からなり、
    前記推定手段は、前記クランク検出手段からの前記パルスをカウントする手段と、カウントされたパルス数と前記減速比とに基づいて前記実バルブタイミングを推定する手段からなることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関のバルブタイミング調整装置。
  4. 前記バルブタイミングの調整を前記所定バルブタイミングである最遅角または最進角のバルブタイミングから開始させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の内燃機関のバルブタイミング調整装置。
  5. 前記バルブは吸気バルブからなり、前記バルブタイミングの調整を前記所定バルブタイミングである最遅角のバルブタイミングから開始させることを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記ブレーキ装置は、ソレノイドコイルに通電されることによって発生する磁束と永久磁石の発生磁束とが互いに打ち消しあう構成を有し、前記所定バルブタイミングは、前記永久磁石の発生磁束によって定まるブレーキトルクとなる初期トルクで設定された始動開始時バルブタイミングからなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の内燃機関のバルブタイミング調整装置。
  7. 前記カム軸検出手段の前記カム軸検出信号が安定して発せられたら、前記カム軸検出手段と前記クランク検出手段に基づいた前記実バルブタイミング検出に移行することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一項に記載の内燃機関のバルブタイミング調整装置。
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