JP2012236368A - 木質繊維板、該木質繊維板を用いた木質複合板および床材ならびにこれらの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】木質繊維12を母材とし、添加剤として浸透性接着剤とイソシアネート系接着剤と内添ワックスとが添加されている木質繊維板10であって、浸透性接着剤は水溶性であり、その数平均分子量が200以下であることを特徴とする。本願発明によれば、低分子量の浸透性接着剤を木質繊維12に塗布することにより、浸透性接着剤が木質繊維12の細胞壁14内部に浸透し、固化する(バルキング効果)。したがって、非常に寸法安定性の高い木質繊維板10を得ることができるようになった。
【選択図】図1
Description
以下、本発明について説明する。本発明に係る木質繊維板10は、木質繊維12を主原料とし、これに添加剤を加えて熱圧成型することにより得られる板状の部材である(図1参照)。なお、木質繊維板10と、合板20とを接着剤で貼着一体化したものが木質複合板22であり、合板20と木質繊維板10と化粧板24とをこの順で積層するとともに、隣り合う板材同士を接着剤で貼着一体化したものが床材26である(図4参照)。
(試料1a)
木質繊維100重量部に対し、浸透性接着剤を固形分で7重量部、イソシアネート系接着剤を固形分で2重量部、内添ワックスを固形分で1重量部用意した。
浸透性接着剤(数平均分子量110の低分子量フェノール樹脂)の添加量を、木質繊維100重量部に対して10重量部(固形分が32.5%となるよう水で希釈したものを256g使用)とした以外は、試料1と同じようにして得られた木質繊維板を試料1bとした。なお、得られた試料1bは、横の長さが320mm、縦の長さが910mmで、厚さが3.2mmの板状のものであり、その密度は0.808g/cm3であった。
浸透性接着剤を添加しない点、イソシアネート系接着剤(MDI)の添加量を、木質繊維100重量部に対して10重量部(固形分が50%となるよう水で希釈したものを166.6g使用)とした点以外は、試料1aと同じようにして得られた木質繊維板を比較試料1とした。なお、得られた比較試料1は、横の長さが320mm、縦の長さが910mmで、厚さが3.2mmの板状のものであり、その密度は0.863g/cm3であった。
各試料を23℃、相対湿度53%RHの雰囲気下で72時間静置したときの長さを基準値とする。
(試料2a)
木質繊維100重量部に対し、浸透性接着剤を固形分で10重量部用意した。
浸透性接着剤として、数平均分子量120の低分子量フェノール樹脂(単量体と多量体との混合物であって数平均分子量71のものを重量比で47%、数平均分子量370の多量体を重量比で53%に調整したもの。)を用いた以外は、試料2aと同じようにして得られた木質繊維板を試料2bとした。なお、得られた試料2bは、横の長さが320mm、縦の長さが320mmで、厚さが3.2mmの板状のものであり、その密度は0.858g/cm3であった。
浸透性接着剤として、数平均分子量1100の高分子量フェノール樹脂を用いた以外は、試料2aと同じようにして得られた木質繊維板を比較試料2とした。なお、得られた比較試料2cは、横の長さが320mm、縦の長さが320mmで、厚さが3.2mmの板状のものであり、その密度は0.858g/cm3であった。
各試料を23℃、相対湿度53%RHの雰囲気下で72時間静置したときの長さを基準値とする。
(試料3a)
木質繊維100重量部に対し、浸透性接着剤を固形分で7重量部、イソシアネート系接着剤を固形分で2重量部、内添ワックスを固形分で1重量部用意した。
浸透性接着剤(数平均分子量110の低分子量フェノール樹脂)の添加量を、木質繊維100重量部に対して10重量部(固形分が32.5%となるよう水で希釈したものを76g使用)とした以外は、試料3aと同じようにして得られた木質繊維板を試料3bとした。なお、得られた試料3bは、縦と横の長さがそれぞれ303mmで、厚さが3.2mmの板状のものであり、その密度は0.731g/cm3であった。
イソシアネート系接着剤(MDI)を添加しない以外は、試料3aと同じようにして得られた木質繊維板を比較試料3aとした。なお、得られた比較試料3aは、縦と横の長さがそれぞれ303mmで、厚さが3.2mmの板状のものであり、その密度は0.720g/cm3であった。
浸透性接着剤(数平均分子量110の低分子量フェノール樹脂)の添加量を、木質繊維100重量部に対して10重量部とし、イソシアネート系接着剤(MDI)の添加量を、木質繊維100重量部に対して4重量部とした以外は、試料3aと同じようにして得られた木質繊維板を比較試料3bとした。なお、得られた比較試料3bは、縦と横の長さがそれぞれ303mmで、厚さが3.2mmの板状のものであり、その密度は0.741g/cm3であった。
イソシアネート系接着剤(MDI)の効果を確認するための試験として、ワックス浸入長、長さ方向線膨張率(LE)、20℃吸水膨張率(TS)ならびに剥離強度に関する試験をそれぞれ行った。
本発明にかかる木質繊維板10の片面に合板を貼着した場合には、寸法安定性の高い木質複合板を得ることができる。また、木質繊維板10の表裏両面に合板と化粧板とをそれぞれ貼着した場合には、寸法安定性の高い床材を得ることができる。そこで、以下には、木質複合板ならびに床材を製造する方法について説明する。
(試料4a)
木質繊維板(試料3a)の表面をサンダーで研削した後、木質繊維板3aの表面側に接着剤を塗布し、化粧板を熱圧貼着した。化粧板には、樹脂強化化粧紙を使用し、木質繊維板3aと化粧板とを貼着するための接着剤には、メラミン樹脂とSBR樹脂との混合接着剤を用いた。
化粧板として、樹脂強化化粧紙の代わりにオーク単板(厚さ0.25mm)を用いた以外は、試料4aと同じようにして得られた床材を試料4bとした。
木質繊維板として試料3aの代わりに比較試料3aを用いた以外は、試料4aと同じようにして得られた床材を比較試料4aとした。
化粧板として、樹脂強化化粧紙の代わりにオーク単板を用いた以外は、比較試料4aと同じようにして得られた床材を比較試料4bとした。
各床材を製造した直後の反り量を測定し、これを基準値とする。
12…木質繊維
14…細胞壁
20…合板
22…木質複合板
24…化粧板
26…床材
Claims (8)
- 木質繊維を母材とし、添加剤として浸透性接着剤とイソシアネート系接着剤と内添ワックスとが添加されている木質繊維板であって、
前記浸透性接着剤は水溶性であり、その数平均分子量が200以下であることを特徴とする木質繊維板。 - 前記浸透性接着剤は、単量体と多量体との混合物であってその数平均分子量が50〜100のものを重量比で40〜70%含み、数平均分子量が300〜500の多量体を重量比で30〜60%含むことを特徴とする請求項1に記載の木質繊維板。
- 前記木質材料100重量部に対し、前記浸透性接着剤を7〜20重量部、前記イソシアネート系接着剤を2〜3重量部、前記内添ワックスを0.5〜1.5重量部の割合で添加したことを特徴とする請求項1または2に記載の木質繊維板。
- 請求項1〜3の何れかに記載の木質繊維板と合板とを接着剤で貼着一体化したことを特徴とする木質複合板。
- 化粧板と、請求項1〜3の何れかに記載の木質繊維板と、合板とをこの順で積層するとともに、隣合う板材同士を接着剤で貼着一体化したことを特徴とする床材。
- 前記接着剤が水性高分子ビニルウレタン系接着剤であることを特徴とする請求項4に記載の床材。
- 木質繊維に、数平均分子量が200以下の浸透性接着剤とイソシアネート系接着剤と内添ワックスとをそれぞれ噴霧混合してマット状に成形した後、熱圧プレスで成型することを特徴とする木質繊維板の製造方法。
- 請求項1〜3の何れかに記載の木質繊維板と合板とを接着剤を用いて貼着した後、
前記木質繊維板の含水率が平衡状態になるまで静置養生し、その後、
前記木質繊維板と前記化粧板とを接着剤を用いて貼着することを特徴とする床材の製造方法。
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