JP2012234897A - 基板、およびその基板を用いた電子回路モジュール - Google Patents

基板、およびその基板を用いた電子回路モジュール Download PDF

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Abstract

【課題】電子回路モジュール製造工程の歩留まり向上する事ができる基板を提供する。
【解決手段】基板部2と、基板部2の表面に形成された凹部5と、を有する基板1において、基板部2の表面上に、基板部2の表面から凹部5に向かって形成された突起部10を設けたこと、を特徴とする基板1としたので、電子回路モジュールの製造工程のおける凹部5への樹脂の充填工程後に、樹脂部の樹脂が凹5部内部から外部へ漏れ出すことを防止することができ、電子部品と基板との電気的接続不良を防止することができるので、その基板1を用いた電子回路モジュールの製造工程の歩留まり向上する事ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板、およびその基板を用いた電子回路モジュールに関するものである。
従来の電気回路モジュールとして、凹部が形成された基板を用い、その基板の凹部に、ICチップ等の電子部品を配置し、その凹部全体に樹脂が充填された電子回路モジュールが記述されている(例えば、これに類似する技術は下記特許文献1や特許文献2に記載されている)。
特開2002−080652号公報 特開2009−272612号公報
従来の基板を用いた電子回路モジュールでは、その製造工程において、樹脂を凹部に充填後、数時間経過後にその樹脂が表面張力によって、凹部内部から凹部外部に移動してしまい、その結果として、前述の凹部に配置された電子部品(ICチップ等)を樹脂によって被覆されるべき部分が被覆されず、それらの保護ができなくなってしまうという問題を有していた。この樹脂によるICチップの保護不足は、特に、ICチップと基板との電気的接続不良(電子回路モジュールの組み立て不良)を引き起こすのである。
すなわち、従来の基板を用いた電子回路モジュールでは、凹部に配置された電子部品(ICチップ等)を樹脂による保護ができなくことに起因して、その電子回路モジュールの製造工程における歩留まりが低下するという課題を有していた。
そこで、本発明は、この課題を解決し、電子回路モジュールの製造工程の歩留まり向上する事を目的とする。
そして、この目的を達成するために本発明は、基板部と、前記基板部の表面に形成された凹部と、を有する基板において、前記基板部の表面上に、前記基板部の表面から前記凹部に向かって形成された突起部を設けたこと、を特徴とする基板とした。
また、本発明は、基板部と、前記基板部の表面に形成された凹部と、前記凹部の内部に配置された電子部品と、前記凹部の前記電子部品を覆うように充填された樹脂部と、を有する電子回路モジュールにおいて、前記基板部の表面上に、前記基板部の表面から前記凹部に向かって形成された突起部を設けたこと、を特徴とする電子回路モジュールとした。
これにより所期の目的を達成するものである。
以上のように本発明は、基板部と、前記基板部の表面に形成された凹部と、を有するセラミック多層基板において、前記基板部の表面上に、前記基板部の表面から前記凹部に向かって形成された突起部を設けたこと、を特徴とする基板としたので、その基板を用いた電子回路モジュールの製造工程の歩留まり向上する事ができる。
すなわち、本発明においては、前記基板部の表面上に、前記基板部の表面から前記凹部に向かって形成された前記突起部を設けたことによって、電子回路モジュールの製造工程のおける前記凹部への樹脂の充填工程後に、前記樹脂部の樹脂が凹部内部から外部へ漏れ出す(流れ出す)ことを防止することができ、電子部品と基板との電気的接続不良を防止することができるので、その結果として、セラミック多層基板の製造工程の歩留まりを向上することができるのである。
本発明の実施の形態1における基板の断面図を示すものであり、図1(a)は断面図、図1(b)は、図1(a)中の領域Aの拡大断面図 電子回路モジュールの断面図を示すものであり、図2(a)は従来の基板を用いた場合の電子回路モジュールの断面図、図2(b)は本発明の実施の形態1における基板を用いた場合の電子回路モジュールの断面図
以下に、本発明の一実施形態を図面とともに詳細に説明するが、これら実施形態は、本発明を限定するものではない。
(実施の形態1)
まず、はじめに、本発明の実施の形態1における基板の構成に関して説明する。
図1は本発明の実施の形態1における基板の断面図を示すものであり、図1(a)は断面図、図1(b)は、図1(a)中の領域Aの拡大断面図を示すものである。
図1に示すように、基板1は、複数(具体的には本実施形態では後述のように合計6枚)のセラミック製のグリーンシート(後述のグリーンシート11a、グリーンシート11bに相当)を焼成して形成された基板部2と、その基板部2内部に形成された内部配線部3、同じくビア4と、基板部2の表面に設けられた凹部5と、その凹部5の内部に配置され、内部配線部3やビア4と電気的に接続され、電子部品13(後述の図2に図示)を接続するための外部端子7を有している。
更に、図1(a)、図1(b)に示すように、基板部2の表面には、第1の金属部8と、第1の金属部の表面に第2の金属部9が形成されている。ここで、第2の金属部9は、基板部2の表面から凹部5に向かって形成された突起部10を有している。なお、これら第1の金属部8や第2の金属部9は、基板1に所望の電子部品(例えばICチップ)を実装するための、外部電極部や、電子回路パターン配線になるものである。
ここで、本実施形態において、基板部2、及びその表面に形成された凹部5は、後述で再度説明するが、何れも、アルミナ粉末を55[wt%]、ガラス粉末を45[wt%]の割合で配合したガラス・セラミックの組成物で、シート状の形状のグリーンシートと呼ばれるものを、複数枚(少なくとも2枚以上)積層し、加圧し、その後、900[℃]にて焼成することによって形成する。なお、本実施形態の基板部2においては、図1に示すように、単純なシート状のグリーンシート11aを3枚、その上に、予め、凹部5を形成するための穴を形成したグリーンシート11bを積層し、その後、焼成することによって形成した。
また、本実施形態において、基板部2の内部にあるビア4は、前述の焼成前のグリーンシートに、予め、例えば、NCパンチプレス(Numerical Controlパンチプレス)によって孔を形成し、その後、その孔に導体ペーストを充填し、更に前述のセラミックシートを焼成する際に同時に焼成される事によって形成する。なお、本実施形態において、銀(Ag)粒子とガラス成分を含有する導体ペーストを用いた。
また、本実施形態において、基板部2の内部にある内部配線部3は、前述の焼成前のグリーンシートに、予め、スクリーン印刷法を用いて所望のパターンに印刷して形成後、前述のセラミックシートを焼成する際に同時に焼成される事によって形成している。なお、 本実施形態においては、銀(Ag)粒子とガラス成分を含有する導体ペーストを用いた。
また、本実施形態において、基板部2の外部端子7は、前述の焼成前のグリーンシートに、予め、スクリーン印刷法を用いて所望のパターンに印刷して形成後、前述のセラミックシートを焼成する際に同時に焼成される事によって形成している。なお、本実施形態においては、銀(Ag)粒子とガラス成分を含有する導体ペーストを用いた。
また、本実施形態においては、第1の金属層8は、前述の外部端子7と同じように、前述の焼成前のグリーンシートに、予め、スクリーン印刷法を用いて所望のパターンに印刷して形成後、前述のセラミックシートを焼成する際に同時に焼成される事によって形成している。なお、本実施形態においては、銀(Ag)粒子とガラス成分を含有する導体ペーストを用いた。
また、本実施形態においては、第2の金属層9は、湿式めっき法の一種である電界めっき法によって銅(Cu)を形成し、その膜厚は、50[um]としたが、この第2の金属層9は、5[um]から100[um]の間の膜厚で、適宜決定を行うことができるが、 本実施形態において、第2の金属層9の膜厚は25[um]形成した。
すなわち、本実施形態における突起部10は、図1(b)に示すように、基板部2の表面から凹部5に向かって25[um]の厚さ(高さ、図1(b)中のBに相当)で形成している。
また、本実施形態においては、第2の金属層9は、電界めっき法によって形成された銅(Cu)を用いたが、その他に、無電界めっき法によって形成された金(Au)や銀(Ag)を用いることもできる。
以上が、本実施形態における基板1の構成である。
次に、本実施形態における電子回路モジュールの構成に関して説明する。
図2は、電子回路モジュールの断面図を示すものであり、図2(a)は従来の基板を用いた場合の電子回路モジュールの断面図を示すものであり、図2(b)は本発明の実施の形態1における基板を用いた場合の電子回路モジュールの断面図を示すものである。
図2(a)、図2(b)ともに、凹部5内部に電子部品13が、外部端子7と電気的に接続(実装)されている。更に、その電子部品13と外部端子7の電気的な接続後(実装後)に、凹部5内部には電子部品13を覆うように樹脂部14が塗布されている。なお、本実施形態において、電子部品13として、一般的な情報処理用のIC(Integrated Circuit)、樹脂部14用の樹脂として、アンダーフィル(液状硬化性樹脂)を用いている。
ここで、図2(a)に示すように、従来の基板を用いた場合、樹脂部14の樹脂が、凹部5へ塗布した後に、表面張力等によって外部に漏れ出す(流れ出す)ことがある。特に、本実施形態のように、基板部2が、アルミナ粉末とガラス粉末を配合したガラス・セラミックの組成物を焼成して形成されるような材料であった場合、この現象が顕著に現れるのである。
一方、図2(b)に示すように、本実施形態の電子回路モジュール12は、突起部10を形成しているため、凹部5へ樹脂を塗布した後に、樹脂部14の樹脂が凹部5から外部へ漏れ出す(流れ出す)のを防止することができる。
以上のように、本実施形態においては、基板部2と、基板部2の表面に形成された凹部5と、を有する基板1において、基板部2の表面上に、基板部2の表面から凹部5に向かって形成された突起部10を設けたこと、を特徴とする基板1としたので、その基板1を用いた電子回路モジュール12の製造工程の歩留まり向上する事ができる。
すなわち、本実施形態においては、基板部2の表面上に、基板部2の表面から凹部5に向かって形成された突起部10を設けたことによって、電子回路モジュール12の製造工程のおける凹部5への樹脂の充填工程後に、樹脂部14の樹脂が凹部5内部から外部へ漏れ出す(流れ出す)こと防止することができ、電子部品13と基板1との電気的接続不良を防止することができるので、その結果として、電子回路モジュール12の製造工程の歩留まりを向上することができるのである。
さらに、基板部2の表面上に、基板部2の表面から凹部5に向かって形成された突起部10を設けたことによって、電子回路モジュール12の製造工程のおける凹部5への樹脂の充填工程後に、樹脂部14の樹脂が凹部5内部から外部へ漏れ出す(流れ出す)こと防止することによって、電子部品13と基板1との長期的な電気的接続不良を防止することができるので、その結果として、電子回路モジュール12の信頼性をより向上することができるのである。
以上が、本発明の実施の形態1の基板1、および電子回路モジュール12の説明である。
本発明にかかる基板は、電子回路モジュールの製造工程の歩留まり向上する事ができるので、特に、最近普及の進んでいる液晶テレビや携帯電話の基板として用いられることが大いに期待されるものとなる。
1 基板
2 基板部
3 内部配線部
4 ビア
5 凹部
7 外部端子
8 第1の金属部
9 第2の金属部
10 突起部
11a、11b グリーンシート
12 電子回路モジュール
13 電子部品
14 樹脂部

Claims (6)

  1. 基板部と、
    前記基板部の表面に形成された凹部と、
    を有するセラミック多層基板において、
    前記基板部の表面上に、前記基板部の表面から前記凹部に向かって形成された突起部を設けたこと、
    を特徴とする基板。
  2. 前記突起部は、電界めっき法にて形成された銅であること、
    を特徴とする請求項1に記載の基板。
  3. 前記基板部は、複数のセラミック製のグリーンシートを焼成して形成されること、
    を特徴とする請求項2に記載の基板。
  4. 基板部と、
    前記基板部の表面に形成された凹部と、
    前記凹部の内部に配置された電子部品と、
    前記凹部の前記電子部品を覆うように充填された樹脂部と、
    を有する電子回路モジュールにおいて、
    前記基板部の表面上に、前記基板部の表面から前記凹部に向かって形成された突起部を設けたこと、
    を特徴とする電子回路モジュール。
  5. 前記突起部は、電界めっき法にて形成された銅であること、
    を特徴とする請求項4に記載の電子回路モジュール。
  6. 前記基板部は、複数のセラミック製のグリーンシートを焼成して形成されること、
    を特徴とする請求項5に記載の電子回路モジュール。
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